JP2577026B2 - クロロプレン共重合体の製造方法 - Google Patents
クロロプレン共重合体の製造方法Info
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- JP2577026B2 JP2577026B2 JP782388A JP782388A JP2577026B2 JP 2577026 B2 JP2577026 B2 JP 2577026B2 JP 782388 A JP782388 A JP 782388A JP 782388 A JP782388 A JP 782388A JP 2577026 B2 JP2577026 B2 JP 2577026B2
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- monomer
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は2−クロロブタジエン−1,3(以後クロロプ
レンという)共重合体の製造方法に関し、更に詳しくは
従来のレベルに比較して極めて高度な耐伸長疲労性及び
耐屈曲性(以下、しばしば動的特性と総称する)を有す
る硫黄変性クロロプレン共重合体の製造方法に関する。
レンという)共重合体の製造方法に関し、更に詳しくは
従来のレベルに比較して極めて高度な耐伸長疲労性及び
耐屈曲性(以下、しばしば動的特性と総称する)を有す
る硫黄変性クロロプレン共重合体の製造方法に関する。
(従来の技術) クロロプレン重合体は耐油性、耐候性、機械的強度、
耐オゾン性等のバランスした特性により、自動車部品そ
の他の各種工業用品の素材に広範に用いられており、特
に硫黄とクロロプレンを共重合した硫黄変性クロロプレ
ン共重合体はこれまでにも特にすぐれた動的特性を要求
されるベルト用途等に多く用いられてきた。しかしなが
ら、昨今自動車部品全般に対する性能向上の要求が高ま
っており、そのひとつとして現状よりも更に動的特性に
すぐれたエラストマー素材が望まれている。
耐オゾン性等のバランスした特性により、自動車部品そ
の他の各種工業用品の素材に広範に用いられており、特
に硫黄とクロロプレンを共重合した硫黄変性クロロプレ
ン共重合体はこれまでにも特にすぐれた動的特性を要求
されるベルト用途等に多く用いられてきた。しかしなが
ら、昨今自動車部品全般に対する性能向上の要求が高ま
っており、そのひとつとして現状よりも更に動的特性に
すぐれたエラストマー素材が望まれている。
硫黄とクロロプレンと2,3−ジクロロブタジエン−1,3
との共重合体に関する製造法は、特開昭60−31510号公
報に記載されているが、これは耐摩耗性のすぐれた重合
体の製造法であって、この方法で製造された重合体では
動的特性は未だ十分でない。
との共重合体に関する製造法は、特開昭60−31510号公
報に記載されているが、これは耐摩耗性のすぐれた重合
体の製造法であって、この方法で製造された重合体では
動的特性は未だ十分でない。
(発明が解決しようとする問題点) クロロプレン重合体が本来有するバランスした特性を
維持したまま、かつ著しくすぐれた動的特性を有する硫
黄変性クロロプレン共重合体の製造法の開発を目的とす
る。
維持したまま、かつ著しくすぐれた動的特性を有する硫
黄変性クロロプレン共重合体の製造法の開発を目的とす
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明者は硫黄変性クロロプレン共重合体の動的特性
を向上させる方法について鋭意検討した結果、クロロプ
レン(2−クロロブタジエン−1,3)を特定量の硫黄及
び2,3−ジクロロブタジエン−1,3単量体共存下で乳化重
合するに際し、用いる硫黄の中で所定量を、適正量の2,
3−ジクロロブタジエン−1,3単量体に予め溶解し、か
つ、こうして得られる溶解物を重合途中に分割添加する
ことによって従来に比較して極めてすぐれた動的特性を
有する硫黄変性クロロプレン共重合体が得られることを
見い出し、本発明に到達した。
を向上させる方法について鋭意検討した結果、クロロプ
レン(2−クロロブタジエン−1,3)を特定量の硫黄及
び2,3−ジクロロブタジエン−1,3単量体共存下で乳化重
合するに際し、用いる硫黄の中で所定量を、適正量の2,
3−ジクロロブタジエン−1,3単量体に予め溶解し、か
つ、こうして得られる溶解物を重合途中に分割添加する
ことによって従来に比較して極めてすぐれた動的特性を
有する硫黄変性クロロプレン共重合体が得られることを
見い出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は2−クロロブタジエン−1,3 97〜75
重量%と、2,3−ジクロロブタジエン−1,3 3〜25重量
%の単量体を、該単量体100重量部に対して0.2〜1.5重
量部の硫黄を用いて乳化重合を行いクロロプレン共重合
体を得る方法において、上記硫黄の少なくとも40重量%
を上記2,3−ジクロロブタジエン−1,3の40〜100重量%
に予め溶解し、かつ該溶解物を重合開始より、単量体転
化率が重合を停止する単量体転化率の少なくとも10%前
に達するまでの間に分割添加する事を特徴とするクロロ
プレン共重合体の製造方法を提供するものである。
重量%と、2,3−ジクロロブタジエン−1,3 3〜25重量
%の単量体を、該単量体100重量部に対して0.2〜1.5重
量部の硫黄を用いて乳化重合を行いクロロプレン共重合
体を得る方法において、上記硫黄の少なくとも40重量%
を上記2,3−ジクロロブタジエン−1,3の40〜100重量%
に予め溶解し、かつ該溶解物を重合開始より、単量体転
化率が重合を停止する単量体転化率の少なくとも10%前
に達するまでの間に分割添加する事を特徴とするクロロ
プレン共重合体の製造方法を提供するものである。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明の硫黄変性クロロプレン共重合体の製造におい
て用いられる2,3−ジクロロブタジエン−1,3はクロロプ
レンと2,3−ジクロロブタジエン−1,3の全単量体に対し
て3〜25重量%の範囲で用いることが重要である。2,3
−ジクロロブタジエン−1,3が3重量%未満ではクロロ
プレン共重合体が十分な耐結晶性を有さず、動的特性に
劣るためである。一方、25重量%を超えると、逆に2,3
−ジクロロブタジエン−1,3の過剰に起因する結晶性が
現われ、やはり動的特性に劣るためである。また、シャ
ッ解性も低下し加工しにくくなる。
て用いられる2,3−ジクロロブタジエン−1,3はクロロプ
レンと2,3−ジクロロブタジエン−1,3の全単量体に対し
て3〜25重量%の範囲で用いることが重要である。2,3
−ジクロロブタジエン−1,3が3重量%未満ではクロロ
プレン共重合体が十分な耐結晶性を有さず、動的特性に
劣るためである。一方、25重量%を超えると、逆に2,3
−ジクロロブタジエン−1,3の過剰に起因する結晶性が
現われ、やはり動的特性に劣るためである。また、シャ
ッ解性も低下し加工しにくくなる。
次に本発明において重要な点は硫黄の添加量ならびに
2,3−ジクロロブタジエン−1,3と硫黄の添加方法であ
る。まず、添加する硫黄の量は全単量体100重量部に対
して0.2〜1.5重量部、好ましくは0.3〜0.8重量部であ
り、0.2重量部未満では硫黄変性クロロプレン共重合体
が本来有するすぐれた動的特性が発現せず、一方、1.5
重量部を超えると加工時にムーニー粘度の低下が著し
く、作業性の低下をもたらすためである。本発明におい
て最も重要な点は2,3−ジクロロブタジエン−1,3と硫黄
の添加方法であり、その特徴とするところは、用いる硫
黄量の少なくとも40重量%を、用いる2,3−ジクロロブ
タジエン−1,3単量体の40〜100重量%に予め溶解し、か
つ該溶融物を重合開始より、単量体転化率が重合を停止
する単量体転化率の少なくとも10%前に達するまでの間
に分割添加する点である。ここで、単量体転化率とは、
単量体が重合反応によって消費された割合を、重合開始
時の単量体量に対して重量%で表したものである。こう
した添加方法を採用することにより、従来の製造方法で
は作ることができなかった高度な動的特性を有する硫黄
変性クロロプレン共重合体が得られる。本発明による前
記方法によらずに、従来より知られている一般的方法、
すなわち予めクロロプレン単量体に硫黄を溶解して乳化
重合を実施し、重合途中で2,3−ジクロロブタジエン−
1,3を分割添加する方法では、確かに動的特性は改良さ
れるものの本発明によって得られる硫黄変性クロロプレ
ン共重合体の有する高度な動的特性のレベルまで到達で
きない。また、硫黄単独での分割添加は硫黄が固体粉末
状であることから、重合終了時に硫黄粉末が残留して不
均一系となり、本来目的とした硫黄変性クロロプレン共
重合体を製造できない。
2,3−ジクロロブタジエン−1,3と硫黄の添加方法であ
る。まず、添加する硫黄の量は全単量体100重量部に対
して0.2〜1.5重量部、好ましくは0.3〜0.8重量部であ
り、0.2重量部未満では硫黄変性クロロプレン共重合体
が本来有するすぐれた動的特性が発現せず、一方、1.5
重量部を超えると加工時にムーニー粘度の低下が著し
く、作業性の低下をもたらすためである。本発明におい
て最も重要な点は2,3−ジクロロブタジエン−1,3と硫黄
の添加方法であり、その特徴とするところは、用いる硫
黄量の少なくとも40重量%を、用いる2,3−ジクロロブ
タジエン−1,3単量体の40〜100重量%に予め溶解し、か
つ該溶融物を重合開始より、単量体転化率が重合を停止
する単量体転化率の少なくとも10%前に達するまでの間
に分割添加する点である。ここで、単量体転化率とは、
単量体が重合反応によって消費された割合を、重合開始
時の単量体量に対して重量%で表したものである。こう
した添加方法を採用することにより、従来の製造方法で
は作ることができなかった高度な動的特性を有する硫黄
変性クロロプレン共重合体が得られる。本発明による前
記方法によらずに、従来より知られている一般的方法、
すなわち予めクロロプレン単量体に硫黄を溶解して乳化
重合を実施し、重合途中で2,3−ジクロロブタジエン−
1,3を分割添加する方法では、確かに動的特性は改良さ
れるものの本発明によって得られる硫黄変性クロロプレ
ン共重合体の有する高度な動的特性のレベルまで到達で
きない。また、硫黄単独での分割添加は硫黄が固体粉末
状であることから、重合終了時に硫黄粉末が残留して不
均一系となり、本来目的とした硫黄変性クロロプレン共
重合体を製造できない。
分割添加する溶解物の硫黄及び2,3−ジクロロブタジ
エン−1,3単量体の混合組成は、2,3−ジクロロブタジエ
ン−1,3単量体に対する硫黄の溶解度によって規定され
るものであり、溶解の作業性を考慮するとより多くの2,
3−ジクロロブタジエン−1,3単量体に対して所定の硫黄
量を溶解することが好ましい。
エン−1,3単量体の混合組成は、2,3−ジクロロブタジエ
ン−1,3単量体に対する硫黄の溶解度によって規定され
るものであり、溶解の作業性を考慮するとより多くの2,
3−ジクロロブタジエン−1,3単量体に対して所定の硫黄
量を溶解することが好ましい。
分割添加は、重合開始より、単量体転化率が重合を停
止する単量体転化率の少なくとも10%前に達するまでの
間に終了させることが肝要であり、この制限を逸脱して
重合停止間近の単量体転化率に達した後に分割添加する
と本発明の意図する高度な動的特性を有する硫黄変性ク
ロロプレン共重合体は得られない。
止する単量体転化率の少なくとも10%前に達するまでの
間に終了させることが肝要であり、この制限を逸脱して
重合停止間近の単量体転化率に達した後に分割添加する
と本発明の意図する高度な動的特性を有する硫黄変性ク
ロロプレン共重合体は得られない。
ここでいう分割添加は溶解物を数回に分けて断続的に
分割添加することのみならず、上記特定期間中に少くと
も1回添加することを意味し、該期間中に連続して添加
することも含む。
分割添加することのみならず、上記特定期間中に少くと
も1回添加することを意味し、該期間中に連続して添加
することも含む。
クロロプレン単量体又は、クロロプレン単量体と、分
割添加する溶解物を作製するに必要としない残りの2,3
−ジクロロブタジエン−1,3単量体と硫黄との混合物は
乳化剤を含有する水性乳化液と混合撹拌され重合に供さ
れる。この場合の乳化重合はこれまでに公知の方法によ
り行うことができる。乳化剤としては粗ロジン酸、不均
化ロジン酸、脂肪酸等が使用できる。
割添加する溶解物を作製するに必要としない残りの2,3
−ジクロロブタジエン−1,3単量体と硫黄との混合物は
乳化剤を含有する水性乳化液と混合撹拌され重合に供さ
れる。この場合の乳化重合はこれまでに公知の方法によ
り行うことができる。乳化剤としては粗ロジン酸、不均
化ロジン酸、脂肪酸等が使用できる。
重合温度は通常クロロプレンを重合する際に採用され
る温度範囲であればよいが、重合速度の観点から40℃以
上の条件が好ましい。
る温度範囲であればよいが、重合速度の観点から40℃以
上の条件が好ましい。
重合は転化率30〜95%、好ましくは60〜80%程度まで
行われついで禁止剤を少量添加して停止させるが、既に
述べたように重合途中で、予め別途準備した2,3−ジク
ロロブタジエン−1,3単量体の硫黄溶解物を分割添加
し、単量体転化率が重合停止時の単量体転化率の10%前
に達するまでに分割添加を完了させる。
行われついで禁止剤を少量添加して停止させるが、既に
述べたように重合途中で、予め別途準備した2,3−ジク
ロロブタジエン−1,3単量体の硫黄溶解物を分割添加
し、単量体転化率が重合停止時の単量体転化率の10%前
に達するまでに分割添加を完了させる。
触媒としては通常クロロプレンの重合に用いられるも
のでよく、例えば、過硫酸カリ、過硫酸アンモニウム、
過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド等が用
いられる。
のでよく、例えば、過硫酸カリ、過硫酸アンモニウム、
過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド等が用
いられる。
重合禁止剤としては、例えばチオジフェニルアミン、
4−第三ブチルカテコール、2,2′−メチレンビス−4
−メチル−6−第三ブチルフェノール、ジアルキルチオ
カルバミン酸の水溶性塩などで重合体に対して、0.01〜
20重量%の範囲で添加される。
4−第三ブチルカテコール、2,2′−メチレンビス−4
−メチル−6−第三ブチルフェノール、ジアルキルチオ
カルバミン酸の水溶性塩などで重合体に対して、0.01〜
20重量%の範囲で添加される。
このようにして得られた重合体をそのまま用いてもよ
く、又ペプチゼーションによりムーニー粘度を調節して
もよい。
く、又ペプチゼーションによりムーニー粘度を調節して
もよい。
ペプチゼーションは、テトラアルキルチウラムジスル
フィドが1.5〜3.0重量%の範囲あるいは一般式R−SHの
チオールまたはそのイオン化するスルフェニル形態のRS
-Me+(Meはアルカリカチオンまたはアンモニウムであ
り、Rは連鎖または分枝鎖である2〜6個の炭素原子を
有するアルキル基、またはアルキルアリール基、アリー
ルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アルキルナ
フチルまたはナフチル基、アリールチアゾールまたはチ
アゾール基またはそのナトリウム塩、アリールイミダゾ
ールまたはイミダゾール基またはアルキルキザンテート
基またはジアルキルチオカルバモイル基であり、重合体
に対し、0.1〜3.0重量%の範囲で、20〜60℃の温度にお
いて所定の粘度に達するまで行なわれる。ペプチゼーシ
ョンに用いられるテトラアルキルチウラムジスルフィド
としては例えば、テトラエチルチウラムジスルフィド、
テトラブチルチウラムジスルフィドである。また、貯蔵
時のムーニー粘度変化を防止するため少量の安定剤をポ
リマーに含有させることもできる。そのような安定剤の
例としては、フェニル−α−ナフチルアミン、オクチル
化ジフェニルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−4−フェ
ニルフェノール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス−(6
−t−ブチル−3−メチルフェノール)などがある。
フィドが1.5〜3.0重量%の範囲あるいは一般式R−SHの
チオールまたはそのイオン化するスルフェニル形態のRS
-Me+(Meはアルカリカチオンまたはアンモニウムであ
り、Rは連鎖または分枝鎖である2〜6個の炭素原子を
有するアルキル基、またはアルキルアリール基、アリー
ルカルボニル基、アルキルカルボキシル基、アルキルナ
フチルまたはナフチル基、アリールチアゾールまたはチ
アゾール基またはそのナトリウム塩、アリールイミダゾ
ールまたはイミダゾール基またはアルキルキザンテート
基またはジアルキルチオカルバモイル基であり、重合体
に対し、0.1〜3.0重量%の範囲で、20〜60℃の温度にお
いて所定の粘度に達するまで行なわれる。ペプチゼーシ
ョンに用いられるテトラアルキルチウラムジスルフィド
としては例えば、テトラエチルチウラムジスルフィド、
テトラブチルチウラムジスルフィドである。また、貯蔵
時のムーニー粘度変化を防止するため少量の安定剤をポ
リマーに含有させることもできる。そのような安定剤の
例としては、フェニル−α−ナフチルアミン、オクチル
化ジフェニルアミン、2,6−ジ−t−ブチル−4−フェ
ニルフェノール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス−(6
−t−ブチル−3−メチルフェノール)などがある。
重合体の単離はラテックスのpHを5.5〜7.5に調整し、
常法の凍結凝固−水洗−熱風乾燥などの方法をとること
ができる。
常法の凍結凝固−水洗−熱風乾燥などの方法をとること
ができる。
(実施例) 以下実施例にて本発明を更に説明するが、これら実施
例のみに限定されるものではない。
例のみに限定されるものではない。
本実施例及び比較例で用いた硫黄変性ポリクロロプレ
ンの重合は、5の4ツ口フラスコを用い、表1〜表3
に示す重合処方で窒素雰囲気中重合温度40℃で過硫酸カ
リウムを連続的に滴下しながら行った。単量体の転化率
が約80%に達した時点で重合禁止剤としてジエチルヒド
ロキシルアミンを仕込んだ全単量体に対して100ppm添加
して重合を停止させた。未反応モノマーはスチームスト
リッピング法により除去し、得られたラテックスから常
法の凍結凝固法に従って乾燥ポリマーを単離した。
ンの重合は、5の4ツ口フラスコを用い、表1〜表3
に示す重合処方で窒素雰囲気中重合温度40℃で過硫酸カ
リウムを連続的に滴下しながら行った。単量体の転化率
が約80%に達した時点で重合禁止剤としてジエチルヒド
ロキシルアミンを仕込んだ全単量体に対して100ppm添加
して重合を停止させた。未反応モノマーはスチームスト
リッピング法により除去し、得られたラテックスから常
法の凍結凝固法に従って乾燥ポリマーを単離した。
得られたポリマーを表4に示す配合処方で配合し、16
0℃で20分間プレス加硫して加硫物を得た。
0℃で20分間プレス加硫して加硫物を得た。
表 4 配合処方(重量部) クロロプレン共重合体 100 ステアリン酸1) 1 N−フェニル−N′−イソプロピル−P−フェニレンジ
アミン2) 1 MgO3) 4 MAFカーボンブラック4) 50 ナタネ油5) 20 ZnO6) 5 エチレンチオウレア7) 1 テトラメチレンチウラムジスルフィド8) 0.5 〈注〉 1)商品名:ルナックS−30 2)商品名:ノクラック 810NA 3)商品名:キャーワマグ#150 4)商品名:シースト116 5)味の素(株)製 6)商品名:亜鉛華1号 7)商品名:サンセラー22S 8)商品名:ノクセラーTT 実施例1〜5、比較例1〜6 実施例1〜5は特許請求の範囲内に設定された重合条
件でクロロプレン共重合体を作製した場合である。
アミン2) 1 MgO3) 4 MAFカーボンブラック4) 50 ナタネ油5) 20 ZnO6) 5 エチレンチオウレア7) 1 テトラメチレンチウラムジスルフィド8) 0.5 〈注〉 1)商品名:ルナックS−30 2)商品名:ノクラック 810NA 3)商品名:キャーワマグ#150 4)商品名:シースト116 5)味の素(株)製 6)商品名:亜鉛華1号 7)商品名:サンセラー22S 8)商品名:ノクセラーTT 実施例1〜5、比較例1〜6 実施例1〜5は特許請求の範囲内に設定された重合条
件でクロロプレン共重合体を作製した場合である。
比較例1は重合開始時にクロロプレン単量体と2,3−
ジクロロブタジエン−1,3単量体の混合物にイオウ全添
加量を溶解し、表2に示す所定の2,3−ジクロロブタジ
エン−1,3のみを重量途中で分割添加した場合、比較例
2はイオウ及び2,3−ジクロロブタジエン−1,3単量体を
分割添加しない場合、比較例3はイオウを2,3−ジクロ
ロブタジエン−1,3単量体に溶解し分割添加している
が、2,3−ジクロロブタジエン−1,3単量体の全添加量が
特許請求の範囲からはずれた場合、比較例4は2,3−ジ
クロロブタジエン−1,3単量体が無添加であり、イオウ
を重合開始時にクロロプレン単量体に溶解した場合、比
較例5はあらかじめイオウを2,3−ジクロロブタジエン
−1,3単量体に溶解して分割添加する際、イオウの分割
添加量が全添加量の40%に満たない場合、比較例6はイ
オウ全添加量をクロロプレン単量体に溶解し分割添加し
た場合である。
ジクロロブタジエン−1,3単量体の混合物にイオウ全添
加量を溶解し、表2に示す所定の2,3−ジクロロブタジ
エン−1,3のみを重量途中で分割添加した場合、比較例
2はイオウ及び2,3−ジクロロブタジエン−1,3単量体を
分割添加しない場合、比較例3はイオウを2,3−ジクロ
ロブタジエン−1,3単量体に溶解し分割添加している
が、2,3−ジクロロブタジエン−1,3単量体の全添加量が
特許請求の範囲からはずれた場合、比較例4は2,3−ジ
クロロブタジエン−1,3単量体が無添加であり、イオウ
を重合開始時にクロロプレン単量体に溶解した場合、比
較例5はあらかじめイオウを2,3−ジクロロブタジエン
−1,3単量体に溶解して分割添加する際、イオウの分割
添加量が全添加量の40%に満たない場合、比較例6はイ
オウ全添加量をクロロプレン単量体に溶解し分割添加し
た場合である。
常態物性及び動的特性(耐伸長疲労性)の結果を表5
に示した。なお、常態物性の測定はJISK−6301に準拠し
た。伸長疲労性はデマーチャ式屈曲試験機を用い、3号
ダンベル片の延長率が秤線間隔に対して100%となるよ
うに調整し、室温下、300cpmの条件で3号ダンベル片試
料を繰り返し延伸し、試料が破断するに至る回数を測定
した。測定は各々試料数n=50とし、破断回数がワイブ
ル分布に従うとして平均寿命μ及び直線の傾きmを求め
た。ここでμは破断回数の平均、mは破断回数のバラツ
キ程度を表現するパラメータであり、詳細については、
たとえば、日本規格協会編「ワイブル確率紙の使い方」
に記載がある。
に示した。なお、常態物性の測定はJISK−6301に準拠し
た。伸長疲労性はデマーチャ式屈曲試験機を用い、3号
ダンベル片の延長率が秤線間隔に対して100%となるよ
うに調整し、室温下、300cpmの条件で3号ダンベル片試
料を繰り返し延伸し、試料が破断するに至る回数を測定
した。測定は各々試料数n=50とし、破断回数がワイブ
ル分布に従うとして平均寿命μ及び直線の傾きmを求め
た。ここでμは破断回数の平均、mは破断回数のバラツ
キ程度を表現するパラメータであり、詳細については、
たとえば、日本規格協会編「ワイブル確率紙の使い方」
に記載がある。
実施例と比較例を対比することにより、実施例の動的
特性(耐伸長疲労性)が優れていることは明白である。
特性(耐伸長疲労性)が優れていることは明白である。
(発明の効果) 実施例からも明らかなように、本発明によるクロロプ
レン共重合体の製造方法によれば、動的特性にすぐれた
硫黄変性クロロプレン共重合体を提供し得る。
レン共重合体の製造方法によれば、動的特性にすぐれた
硫黄変性クロロプレン共重合体を提供し得る。
Claims (1)
- 【請求項1】2−クロロブタジエン−1,3 97〜75重量
%と、2,3−ジクロロブタジエン−1,3 3〜25重量%の
単量体を、該単量体100重量部に対して0.2〜1.5重量部
の硫黄を用いて乳化重合を行いクロロプレン共重合体を
得る方法において、上記硫黄の少なくとも40重量%を上
記2,3−ジクロロブタジエン−1,3の40〜100重量%に予
め溶解し、かつ該溶解物を重合開始より、単量体転化率
が重合を停止する単量体転化率の少なくとも10%前に達
するまでの間に分割添加することを特徴とするクロロプ
レン共重合体の製造方法。
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US11427701B2 (en) | 2018-09-26 | 2022-08-30 | Showa Denko K.K. | Chloroprene copolymer latex composition and molded product thereof |
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