JP2576913Y2 - 食品個別包装体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】 本考案は食品個別包装体に係
り、詳しくは、例えば、芽ねぎを所定量束ねた細状集合
体を上下二枚の海苔、焼卵、ハムまたはソーセージの可
食シート間に固定し一体化して包装してなる食品個別包
装体に係る。

【０００２】

【従来の技術】 例えば、寿司種の一種である芽ねぎを
寿司飯の上にのせ、それを海苔で帯状にまいたものがあ
る。

【０００３】しかし、このように寿司職人が手作業によ
り寿司種を寿司飯の上に載せ握ることは煩雑であるほ
か、その寿司種の材料を予め準備しておかねばならず、
要求に応じて芽ねぎを寿司種とするときには、それが細
いものから成るため、バラバラとなり易く、芽ねぎ寿司
を握ることはむづかしいという問題があった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 本考案は上記問題の
解決を目的とし、具体的には寿司種として簡単に用いる
ことができる食品個別包装体を提案することを目的とす
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 すなわち、本考案は所
定量の可食性細状集合体を上下二枚の可食シート間に所
定の間隔を置いて固定された状態で一体化して、包装し
てなることを特徴とする。

【０００６】 以下、本考案の手段たる構成ならびにそ
の作用について詳しく説明すると、次の通りである。

【０００７】 本考案者等は例えば寿司種に用いる芽ね
ぎを必要な時に必要な量を寿司種として提供する方法に
ついて検討したところ、芽ねぎのように、細いものから
成って取り扱いがめんどうな可食性細状集合体から成っ
ているが、それは所定の間隔をおいて可食性細状集合体
を海苔等の可食シート間に挾んで接着剤により一体化し
て包装すれば、このような問題は解決できるという知見
を得た。更に進んで研究を行なった結果、本考案に係る
食品個別包装体は成立したものである。

【０００８】 以下、本考案の実施態様を図面により詳
しく説明する。

【０００９】 図１は本考案の一つの実施例を示す斜視
図であり、図２は図１の要部の一部を示す斜視図であ
り、図３は本考案の寿司種を用いた寿司の斜視図であ
る。符号１は食品個別包装体、２はベースシート、３は
合わせシート、４は接着剤、５は可食性細状集合体、６
は寿司飯、７は寿司を示す。

【００１０】 まず、図１に示すように本考案の食品個
別包装体１はベースシート２と合わせシート３との間
に、芽ねぎのような可食性細状可食物を集めた細状集合
体５を所定の間隔を置いて挾むと共に、これを可食性の
接着剤を介して固定し一体化し包装したものから構成し
たものである。

【００１１】 食品個別包装体１で一方の可食シートの
ベースシート２は例えば海苔、焼卵、肉（ハム、ソーセ
ージ）から選ばれた少なくとも１種以上のシートであ
り、その形状等は薄くかつ短形状のものから成るもので
ある。また、他方の可食シートの合わせシート３はベー
スシート２の巾と同一か或いは僅か巾が小さいものから
成るが、他方の可食シートの合わせシート３はベースシ
ート２より僅か巾が小さく構成しておくと、所定の寸法
に切断して寿司種としても、この合わせシート３がベー
スシート２よりはみ出すことがなく、美感を与えること
ができる。

【００１２】 また、上下二枚の可食シートは一方がベ
ースシート２、他方が合わせシート３から成っている
が、これらは同質及び／又は異質のものであってもよ
く、その目的に応じて同質又は異質のものを用いればよ
い。

【００１３】 可食性細状集合体５としては、細状の農
産品類、ちなみに、芽ねぎ、かいわれ大根があり、細状
の畜産加工品類、ちなみに、ハム、ソーセージがあり、
細状の水産品類、ちなみに、細状のいかがあり、これら
から選ばれた少なくとも１種若しくはそれ以上のものが
あげられる。

【００１４】 本考案に係る食品個別包装体を製造する
には図２に示すように可食シートのベースシート２上に
卵白等の可食性接着剤４を塗布した後、可食性細状集合
体５を所定の間隔を置いて配置すると共に、この上に合
わせシート３を重ねて固定し一体化し包装すればよい。
なお、本考案品は必ずしも寿司種として用いるだけでな
く、そのほか、酒肴としても用いることができる。

【００１５】 以下実施例により本考案を詳しく説明す
る。

【００１６】

【実施例】 図２に示す海苔から構成したベースシート
２の上に卵白等の可食性接着剤４を塗布した後、図３に
示すように芽ねぎを束ねた細状集合体５を所定の間隔を
置いて配置し、その上に海苔から構成した合わせシート
３を重ねて一体化して包装し、本考案の食品個別包装体
とした。

【００１７】 次いで、この食品個別包装体を所定の大
きさに切断し、寿司種として用いると、図３に示すよう
な寿司７が得られた。

【００１８】

【考案の効果】 以上詳しく説明したように、本考案は
所定量の可食性細状集合体を上下二枚の可食シート間に
所定の間隔を置いて固定された状態で一体化し包装され
てなることを特徴とする。

【００１９】 本考案においては、ベースシートと合わ
せシートとの間に所定の間隔を置いて可食性細状集合体
を挾み固定された状態で一体化し包装するようにしたた
め、可食性細状集合体がばらばらとなることがなく、そ
のまま所定の位置で所定の寸法に切断して寿司種として
用いることができ、このほかに酒等のつまみ或いは副食
品として新規かつ新鮮な状態のものが提供される。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一つの実施例を示す斜視図である。

【図２】 図１の要部の一部を示す斜視図である。

【図３】 本考案の寿司種を用いた寿司の斜視図であ
る。

【符号の説明】

１ 食品個別包装体 ２ ベースシート ３ 合わせシート ４ 接着剤 ５ 可食性細状集合体 ６ 寿司飯 ７ 寿司

Claims (4)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定量の可食性細状集合体を上下二枚の
   可食シート間に所定の間隔を置いて固定された状態で一
   体化し包装してなることを特徴とする食品個別包装体。
2. 【請求項２】 前記細状集合体が細状の農産品類、細状
   の畜産品類、ならびに細状の水産品類から選ばれた少な
   くとも１種のものであることを特徴とする請求項１記載
   の食品個別包装体。
3. 【請求項３】 前記可食シートが海苔、焼卵、ハムまた
   はソーセージから選ばれた少なくとも１種のものである
   ことを特徴とする請求項１または２記載の食品個別包装
   体。
4. 【請求項４】 前記可食シートが同質及び／又は異質の
   ものからなることを特徴とする請求項１、２または３記
   載の食品個別包装体。