JP2576724Y2 - 揺動ノズル装置 - Google Patents

揺動ノズル装置

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JP2576724Y2
JP2576724Y2 JP1992021920U JP2192092U JP2576724Y2 JP 2576724 Y2 JP2576724 Y2 JP 2576724Y2 JP 1992021920 U JP1992021920 U JP 1992021920U JP 2192092 U JP2192092 U JP 2192092U JP 2576724 Y2 JP2576724 Y2 JP 2576724Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は例えば農作物等に薬
液、液体肥料、水等の液体を散布するための液体散布車
等に取り付けられる揺動ノズル装置に関し、詳しくは、
ノズルを支える支柱が略中間部において屈折するように
構成された揺動ノズル装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の果樹園等では作業者が搭乗して前
記薬液等の散布を行う液体散布車が利用されている。
【0003】この液体散布車は、例えば概略以下のよう
に構成される。
【0004】すなわち、薬液、水等の液体を貯留するタ
ンクを搭載し作業者が搭乗して運転することにより走行
する機体の後部に支柱を取り付け、該支柱には前記タン
クに貯留された液体を散布する適数のノズルを上下及び
前後揺動自在に多段的に設け、前記機体に設けられた駆
動装置によって前記ノズルを揺動させることにより広範
囲に渡って効率よく散布を行う構成としたものである。
【0005】前記構成の散布車にあっては、液体の散布
範囲を広げるためには前記支柱を長くしてより高い位置
から液体が散布される構成とすることが望ましい。
【0006】一方、前記支柱を長くすると、散布車を倉
庫に格納する場合に邪魔になる等の不都合がある。
【0007】そこで従来は、前記支柱をその中間部辺り
で上部支柱と下部支柱とに分割し両者をヒンジ結合し
て、散布車を格納する場合には前記上部支柱を機体前方
に折り畳む構成とした散布車が利用されていた。
【0008】ところで、前記上部支柱及び下部支柱には
適数のノズルが上下及び前後揺動自在に多段的に設けら
れているが、前記上部支柱に設けられた各ノズルと前記
下部支柱に設けられた各ノズルは前記駆動装置の一つの
駆動モータによって動力を与えられて連動して揺動する
構成とされている。このため、各支柱内に歯車やチェー
ンを配設して各ノズルへの動力伝達を行うとともに、前
記下部支柱内の上部と前記上部支柱内の下部に相互に噛
合する歯車を設け、前記上部支柱が折り畳まれたときに
は前記歯車同士の噛合が解除され、前記上部支柱が起立
したときに前記歯車同士が噛合して上部支柱に設けられ
たノズルと下部支柱に設けられたノズルとが連動して上
下及び前後に揺動するように構成されていた。
【0009】
【考案が解決しようとする課題】しかし、前記従来の構
成では歯車やチェーンを用いて前記各ノズルを連動させ
るものであるため、騒音や振動が大きいほか、構造が複
雑で全体として大形で重い装置にならざるを得ないとい
う欠点があった。
【0010】この考案は前記事情に鑑みてなされたのも
ので、屈折する支柱を備えた揺動ノズル装置であって、
各ノズルが簡易な構成で確実に連動して揺動する揺動ノ
ズル装置を提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1に係る考案は、上部支柱と下部支柱とが屈
折可能に連結され、これらの各支柱に沿って、両端部に
ノズルが取り付けられる適数のノズル取着部材が相互間
に適宜の間隔を開けて前記両端部が上下揺動可能にそれ
ぞれ取り付けられ、前記上部支柱に沿って取り付けられ
たノズル取着部材同士及び前記下部支柱に沿って取り付
けられたノズル取着部材同士はそれらの両端部が連動し
て上下揺動するようにそれぞれ連結杆で連結され、さら
に前記上部支柱の最下段のノズル取着部材と前記下部支
柱の最上段のノズル取着部材とはそれらの両端部が連動
して上下揺動するように、それぞれの対応する両端部同
士が可撓性連動部材でそれぞれ連結されてなるものであ
る。
【0012】また、請求項2に係る考案は、上部支柱と
下部支柱とが屈折可能に連結され、これらの各支柱に沿
って上部回動軸と下部回動軸とがそれぞれ設けられ、前
記各回動軸には両端部にノズルが取り付けられる適数の
ノズル取着部材が相互間に適宜の間隔を開けて前記両端
部が上下揺動可能にそれぞれ取り付けられ、前記上部回
動軸に取り付けられたノズル取着部材同士及び前記下部
回動軸に取り付けられたノズル取着部材同士はそれらの
両端部が連動して上下揺動するようにそれぞれ連結杆で
連結され、前記上部回動軸の最下段のノズル取着部材と
前記下部回動軸の最上段のノズル取着部材とはそれらの
両端部が連動して上下揺動するように、それぞれの対応
する両端部同士が可撓性連動部材でそれぞれ連結され、
さらに前記各支柱には、一端が前記ノズル取着部材側に
連結され他端が前記各回動軸側に連結されて前記ノズル
取着部材の端部の上下揺動に伴って前記各回動軸を反転
回動せしめるレバーの支点がそれぞれ取り付けられてな
るものである。
【0013】
【作用】請求項1に係る考案の作用について説明する。
【0014】駆動装置により前記いずれかのノズル取着
部材の端部に上下揺動の動力が与えられると、その上下
揺動力は連結杆を介して各ノズル取着部材に伝達され
る。
【0015】例えば、駆動装置により前記下部支柱側の
いずれかのノズル取着部材の端部に上下揺動の動力が与
えられると、前記下部支柱に沿って取り付けられたすべ
てのノズル取着部材が連動して揺動する。このとき、前
記上部支柱の最下段のノズル取着部材と前記下部支柱の
最上段のノズル取着部材とは、対応する両端部同士がロ
ープ、チェーン、ワイヤ等の可撓性連動部材でそれぞれ
連結されているため、前記下部支柱に沿って取り付けら
れたノズル取着部材の両端部の上下揺動は、前記可撓性
連動部材を介して前記上部支柱に沿って設けられたノズ
ル取着部材に伝達される。そして、前記上部支柱に沿っ
て取り付けられたノズル取着部材同士も連結杆により連
結されているため、結果として前記各支柱に沿って取り
付けられた各ノズル取着部材は全てが連動して上下揺動
する。
【0016】前記上部支柱の最下段のノズル取着部材と
前記下部支柱の最上段のノズル取着部材とは前記の如く
可撓性連動部材で連結されているため、前記上部支柱が
前記下部支柱から例えば前方向へ屈折すると前記可撓性
連動部材が弛んで連動が遮断され、前記上部支柱が起立
すると前記可撓性連動部材が緊張して連動自在となる。
【0017】次に請求項2に係る考案の作用について説
明する。
【0018】請求項2に係る考案は、前記請求項1に係
る考案の作用に加えて前記各ノズル取着部材の両端部が
水平方向にも揺動する動きが加わるものである。請求項
1と同一の作用については重複した説明を省略する。
【0019】すなわち、前記各ノズル取着部材は上部支
柱及び下部支柱に沿ってそれぞれ回動可能に設けられた
上部回動軸と下部回動軸とに取り付けられているため、
その両端部は前記回動軸回りに水平方向に揺動可能であ
る。そして、前記各支柱に設けられた揺動レバーによっ
て、前記ノズル取着部材の両端部の上下揺動力が前記上
部回動軸及び下部回動軸を反転回動させるように伝達さ
れる。従って、前記各ノズル取着部材の両端部は、上下
揺動すると同時に前記回動軸の回りで水平方向へ揺動す
ることとなる。
【0020】
【実施例】以下、この考案の一実施例を図面に基づいて
説明する。
【0021】図1はこの考案の一実施例に係る揺動ノズ
ル装置が取り付けられた液体散布車を概略的に示してお
り、図中符号1は後部に農薬等の液体を貯留するタンク
2を装備した機体を示す。該機体1には運転席3、車輪
4等が設けられ、運転席3に作業者が搭乗して各種操作
を行うことにより運転されるものである。
【0022】前記タンク2の後方には本体ヒッチ(図示
せず)が設けられ、該本体ヒッチにはこの考案の揺動ノ
ズル装置5が直装される。
【0023】前記揺動ノズル装置5(この考案の要旨に
は関係がないので、散布液の配管系は省略した)は、図
2に示すように、上部支柱6と下部支柱7がヒンジ28
を用いて上下に連結されてなり、前記上部支柱6が前記
タンク2の上方で前記機体1の前方へ向けて屈折して倒
れる構成となっている。
【0024】前記下部支柱7は中空型鋼材よりなる四角
柱であり、その下部側で前記本体ヒッチに取り付けられ
る。そして、前記下部支柱7の前面7a(機体1のタン
ク2に対向した面)にはスラスト軸受8a、8bが上下
に取り付けられ、これらの軸受8a、8bに下部回動軸
9が支持されて、上下方向への移動を規制されつつ回動
自在となっている。
【0025】前記下部回動軸9には上下方向に適宜の間
隔を開けて適数のノズル取着部材10(各々を10a、
10b、10cで示す)が取り付けられる。これらのノ
ズル取着部材10は横に細長い平板体よりなり、その中
央部で前記下部回動軸9に軸着され、前記機体1の左右
方向に伸びた両端部が上下に揺動するようになってい
る。前記ノズル取着部材10は、図面実施例では前記下
部回動軸9の略上下端部及び中間部の3箇所に設けられ
ている。
【0026】前記ノズル取着部材10の内、最下段のノ
ズル取着部材10cの一端には駆動連結杆11の下端が
回動自在に軸着され、該駆動連結杆11の上端はカム1
2を介して前記下部支柱7の下部に取り付けられたモー
ター13の回転軸に連結されている。その結果、前記モ
ーター13が回転駆動すると、該モーター13の回転軸
の回転が前記カム12の作用により前記駆動連結杆11
を上下に往復運動させ、前記ノズル取着部材10cの左
右両端部が前記下部回動軸9への軸着部14cを中心と
して上下に揺動する。
【0027】前記各ノズル取着部材10a、10b、1
0cの他端側はノズル取着部材連結杆15a、15bで
それぞれ連結されているため、前記最下段のノズル取着
部材10cの左右端部の上下揺動が他のノズル取着部材
10a、10bに伝達され、全てのノズル取着部材10
の左右端部が前記下部回動軸9への軸着部14a、14
b、14cを中心として同時に上下揺動する。図面実施
例では、前記各ノズル取着部材10の左右端部の上下揺
動幅は、水平状態から上下に各15度ずつとされてい
る。
【0028】そして、前記ノズル取着部材10にはそれ
ぞれの左右端部にノズル16が取り付けられており、前
記各ノズル取着部材10の連動した上下揺動運動により
前記各ノズル16が上下に往復運動する。なお、前記各
ノズル16はホース17及び図示しないポンプ等を含む
配管系によって前記機体1に搭載したタンク2と連結さ
れており、前記機体1の運転席3での操作により前記ノ
ズル16からの液体散布が制御される。
【0029】前記下部回動軸9に取り付けられた最上段
のノズル取着部材10aにおいて、前記ノズル取着部材
連結杆15aが連結された側と左右反対側には、玉継手
Aを介して揺動レバー連結杆18の上端が接続される。
該揺動レバー連結杆18の下端は、図3に示す如く、く
字形の揺動レバー19の一端19aに玉継手Bを介して
連結される。前記揺動レバー19はその屈折部19bに
おいて前記下部支柱7の後側から側方へ突設された枢止
軸20により前記下部支柱7に回動自在に軸支されてい
る。
【0030】前記揺動レバー19の他端19cには玉継
手Cを介して回動軸連結杆21の一端が接続され、該回
動軸連結杆21の他端は前記下部回動軸9に水平状態で
固定されたピン22の外端部に玉継手Dを介して接続さ
れている。
【0031】前記構成によれば、前記下部支柱7の最上
段のノズル取着部材10aの左右端部が上下揺動すれ
ば、前記揺動レバー連結杆18の上下動に伴い前記揺動
レバー19の一端19aが前記固定軸20を支点として
上下動するため、前記揺動レバーの他端19aが水平方
向に往復動し、前記回動軸連結杆21の水平移動により
前記玉継手D及び前記ピン22を介して前記下部回動軸
9が回動する。ここで、前記揺動レバー連結杆18と揺
動レバー19との連結部、前記揺動レバー19と回動軸
連結杆21との連結部は厳密には単純に垂直又は水平の
直線運動を行うものではなく、前記揺動レバー19の前
記枢止軸20を中心とした円弧に沿って曲線運動を行な
おうとするものであるが、これらの連結部には前記の如
くそれぞれ玉継手が用いられているため、各所に不自然
な力が加わることはない。
【0032】前記の如くして前記下部回動軸9が回動す
ると、該下部回動軸9に固定されている前記ノズル取着
部材10が前記下部回動軸9の中心軸回りに左右へ反転
回動する。そして、前記各ノズル取着部材10は前記の
如くその左右端部が上下動しているため、前記各ノズル
取着部材10は前記下部回動軸9の中心軸回りに左右へ
回動しながらその左右端部が上下動することとなる。な
お、図面実施例では、前記ノズル取着部材10の水平方
向の回動角度は前後各15度ずつとされている。
【0033】図2に示す如く、前記上部支柱6は、前記
下部支柱7と同一の断面形状を有する四角柱であり、前
記下部支柱7と同様の構成によりその前面6a(機体1
のタンク2に対向した面)に沿って上部回動軸23を有
する。該上部回動軸23には左右に細長い平板体よりな
るノズル取着部材24(各々を24a、24bで示す)
がその中央部において前記上部回動軸23に軸着され、
前記ノズル取着部材24の左右端部は上下揺動可能とさ
れている。前記ノズル取着部材24は、前記下部支柱7
におけると同様に前記上部回動軸23に対して上下に多
段的に設けられる。図面実施例では前記上部回動軸23
の上下端部付近に各一つずつ取り付けられている。
【0034】前記ノズル取着部材24同士は、前記下部
支柱7に沿って設けられたものと同様に連結杆25で連
結され、その左右端部が連動して上下揺動するものとな
っている。
【0035】なお、前記ノズル取着部材24にノズル1
6が取り付けられている点、該各ノズル16がホース1
7等を介して前記タンク2に連結されている点等は、前
記下部回動軸9に取り付けられたノズル取着部材10の
場合と同様である。
【0036】前記上部回動軸23に取り付けられた最下
段のノズル取着部材24bと前記下部回動軸9に取り付
けられた最上段のノズル取着部材10aとは、対応する
左右端部同士がスチールワイヤ等の強度及び耐薬品性等
にすぐれた可撓性連動部材であるケーブル26a、26
bでそれぞれ連結されている。その結果、前記のように
前記下部回動軸9に取り付けられたノズル取着部材10
の左右端部が上下に揺動すると、それに連動して前記上
部回動軸23に取り付けられたノズル取着部材24も同
様の動きをすることとなる。
【0037】また、前記上部回動軸23は、前記下部回
動軸9の場合と同様の構成により前記ノズル取着部材2
4の左右端部の上下揺動に伴って、その中心軸回りに回
動するようになっている。前記上部回動軸9が回動する
機構については前記下部回動軸9の場合と同様であるた
め、図面(図2)に前記と同様の符号を付して重複した
部分の説明は省略するが、前記上部回動軸23と前記下
部回動軸9とは同時に同方向に反転回動する必要がある
ため、図面実施例においては、前記上部回動軸23を回
動させるための揺動レバー19と前記下部回動軸9を回
動させるための揺動レバー19とを上下逆向き、かつ前
記各回動軸23、9を中心として前記支柱6、7の左右
逆側に配設している。
【0038】次に、前記上部支柱6と前記下部支柱7と
の連結部の構成を図4乃至図6に基づいて説明する。
【0039】前記上部支柱6と前記下部支柱7との間に
はこれらの支柱を繋ぎ合わせるための連結体27が介在
する。該連結体27は図面実施例では横断平面視でコ字
形の型鋼材製であり、開放側面27aを後方へ向けてそ
の上下端内部に前記上部支柱6の下端と前記下部支柱7
の上端とを受け入れている。
【0040】前記下部支柱7の前面7aの上部にはヒン
ジ28を構成する第一の板体28aが斜めに固着され、
前記ヒンジ28の軸28bの両端部は前記連結体27の
左右側面に固定される。一方、前記ヒンジ28を構成す
る第二の板体28cはその側縁部が前記連結体27の内
側面に水平に固着され、その結果、前記連結体27は前
記下部支柱7の上端部において前記ヒンジ28の回動軸
28b(以下、「前方回動用軸」という)を中心として
前記機体1側(前方)へ回動可能となっている。なお、
前記ヒンジ28を構成する第二の板体28cは前記連結
体27が前記下部支柱7の上に起立した状態において前
記下部支柱7の上端に密着し、前記連結体27が後方に
倒れることを防止している。
【0041】前記上部支柱6の下端には、直立状態にお
いてその後方から前方へ向かって下方に傾斜し、その前
面6aより前方へ突出した傾斜面29が形成され該傾斜
面29の前部29aは前記連結体27の左右両側面間に
挿通された軸30に回動自在に取り付けられる。その結
果、前記上部支柱6は前記軸30を回動軸(以下、「後
方回動用軸」という)として後方に回動可能となってい
る。
【0042】一方、前記上部支柱6は前記後方回動用軸
30回りで前方に倒れることはない。前記連結体27の
前部裏面の上部に、前記上部支柱6の前面6aの下部に
当接して前記上部支柱の前方回動を抑止するストッパ3
1が固着されているからである。
【0043】図中32はスプリングであり、その上下端
は、前記上部支柱6の前面6aの下部と前記連結体27
の前面下部に前方に向けてそれぞれ突設されたブラケッ
ト33a、33bに連結されている。このスプリング3
2によって前記上部支柱6は常に前記後方回動用軸30
回りに前方へ付勢されており、通常状態においては後方
へ回動することはない。
【0044】前記上部支柱6を前記の如く前記後方回動
用軸30を中心として後方へのみ回動可能としたのは、
本実施例の揺動ノズル装置5が取り付けられた機体1が
倉庫へ前進で入庫する場合に、過って前記上部支柱6が
倉庫入口に衝突した場合等でも、前記上部支柱6が後方
へ逃げてこの揺動ノズル装置5が損傷することを防止す
る、いわゆるセーフティトリップ機能を持たせるためで
ある。
【0045】前記構成によって、前記上部支柱6は前記
連結体27とともに前記前方回動用軸28bを中心とし
て前方へのみ回動可能であり、かつ、前記後方回動用軸
30を中心として後方へのみ回動可能となっている。な
お、前記ワイヤ26a、26bは前記上部支柱6及び前
記連結体27が前記下部支柱7上に起立した状態におい
て、前記二つの回動軸(前方回動用軸28及び後方回動
用軸30)を結ぶ線上を通るように張設してあり、前記
上部支柱が前方又は後方のいずれの方向に倒れた場合で
も無理なく弛むように考慮されている。
【0046】前記上部支柱6及び前記連結体27は前記
前方回動用軸28bを中心として前方へ90度回動した
ところで、前記上部支柱6と前記下部支柱7との間に設
けられたステイリンク34の作用によりその回動が停止
する。すなわち、前記後方回動用軸30の前記連結体2
7の左右側面から外方へそれぞれ突出した両端部に前記
ステイリンク34の上端軸受部35、35が回動自在に
連結され、前記下部支柱7の上部の左右両側面に前方へ
向けて突出するように固着された左右の案内板36、3
6に上下方向をなして設けられた長孔37、37をスラ
イドするように前記ステイリンク34の下端の横行ロッ
ド部34aが挿通される。そして、前記上部支柱6が前
記連結体27とともに前記前方回動用軸28bを中心と
して前方へ90度回動すると、前記ステイリンク34の
下端の横行ロッド部34aが前記長孔37、37の下端
に当接し、前記上部支柱6及び前記連結体27のそれ以
上の前方への回動をストップさせるものである。
【0047】なお、図中38は前記連結体27が前記上
部支柱6とともに前方へ回動することを防止するフック
である。
【0048】前記の如く構成される本実施例に係る揺動
ノズル装置5によれば、液体を散布する場合には、前記
上部支柱6を前記連結体27を介して前記下部支柱7の
上に起立させ、機体1を走行させながら前記下部支柱7
の下部に設けられたモーター13を作動させると、前記
駆動連結杆11、下部回動軸9側のノズル取着部材連結
杆15b、15a、ワイヤ26a、26b、上部回動軸
23側のノズル取着部材連結杆25を通じて、前記のす
べてのノズル取着部材10、24の両端部が揃って所定
角度だけ上下に揺動する。そして、同時に、前記揺動レ
バー連結杆18及び揺動レバー19の動きを通じて前記
上部回動軸23及び前記下部回動軸9が所定角度だけ回
動する。その結果、前記各ノズル取着部材10、24の
左右端部に取り付けられたノズル16が前後動及び上下
動を組み合わせた首振り運動をすることとなり、前記機
体1に搭載されたタンク2内の液体を広範囲に渡って効
果的に散布することが可能である。
【0049】一方、揺動ノズル装置5を使用しない場
合、すなわち、移動等のために前記各ノズル16から液
体を散布させずに機体1を走行させる場合や、前記機体
1を倉庫に格納する場合等には、前記下部支柱7の上端
部に配設されたばね付勢係止フック38を前記連結体2
7の第二の板体28cに設けた係止穴28dから解除し
て、前記上部支柱6を前記連結体27とともに前方に回
動させて前記タンク2の上方に倒す。前記上部支柱6は
前記下部支柱7に対して90度折れ曲がったところで前
記ステイリンク34及び前記長孔37のはたらきにより
その回動が停止される。
【0050】前記上部支柱6を前方へ倒せば、前記ワイ
ヤ26a、26bが弛むため、前記下部回動軸9に設け
られたノズル取着部材10と前記上部回動軸23に設け
られたノズル取着部材24の動力系の連繋が自動的に遮
断される。
【0051】なお、過って前記上部支柱6を前方に倒す
ことなく倉庫等に向かって前進し、前記上部支柱6が倉
庫の入口に接触した場合等でも、セーフティトリップ機
能により前記上部支柱6は前記後方回動用軸30を中心
として後方へ回動して逃げるように構成されているの
で、揺動ノズル装置5が損傷する心配がない。
【0052】
【考案の効果】請求項1に係る本考案によれば、簡易な
構成により各ノズルが確実に連動して上下揺動できると
ともに、支柱の屈折がきわめて容易であり、ノズルの揺
動に伴う騒音や振動の発生もない等の効果がある。
【0053】請求項2に係る考案によれば、各ノズルが
上下揺動と連動して前後にも揺動し、これらの複合的な
首振り運動を行いながら液体散布を行うので、前記効果
に加えてさらに散布範囲が広くなり散布効率及び散布効
果が向上する等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る揺動ノズル装置を備え
た液体散布車の概略斜視図である。
【図2】図1に示す揺動ノズル装置の全体斜視図であ
る。
【図3】ノズル取着部材と連動した回動軸の回動機構を
示す要部斜視図である。
【図4】上部支柱と下部支柱との連結構造を示す背面斜
視図である。
【図5】上部支柱を機体前方へ倒した状態を示す背面斜
視図である。
【図6】上部支柱と下部支柱との連結構造を示す縦断側
面図である。
【符号の説明】
6 上部支柱 7 下部支柱 9 下部回動軸 10 下部支柱側のノズル取着部材 15a、15b (下部支柱側のノズル取着部材の)連
結杆 16 ノズル 23 上部回動軸 24 上部支柱側のノズル取着部材 25 (上部支柱側のノズル取着部材の)連結杆 26a、26b 可撓性連動部材 19 揺動レバー 19a 揺動レバーの一端 19c 揺動レバーの他端 20 揺動レバーの支点

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部支柱6と下部支柱7とが屈折可能に
    連結され、これらの各支柱に沿って、両端部にノズル1
    6が取り付けられる適数のノズル取着部材24、10が
    相互間に適宜の間隔を開けて前記両端部が上下揺動可能
    にそれぞれ取り付けられ、前記上部支柱6に沿って取り
    付けられたノズル取着部材24同士及び前記下部支柱7
    に沿って取り付けられたノズル取着部材10同士はそれ
    らの両端部が連動して上下揺動するようにそれぞれ連結
    杆25、15a、15bで連結され、さらに前記上部支
    柱6の最下段のノズル取着部材24bと前記下部支柱7
    の最上段のノズル取着部材10aとはそれらの両端部が
    連動して上下揺動するように、それぞれの対応する両端
    部同士が可撓性連動部材26a、26bでそれぞれ連結
    されてなることを特徴とする揺動ノズル装置。
  2. 【請求項2】 上部支柱6と下部支柱7とが屈折可能に
    連結され、これらの各支柱に沿って上部回動軸23と下
    部回動軸9とがそれぞれ設けられ、前記各回動軸23、
    9には両端部にノズル16が取り付けられる適数のノズ
    ル取着部材24、10が相互間に適宜の間隔を開けて前
    記両端部が上下揺動可能にそれぞれ取り付けられ、前記
    上部回動軸23に取り付けられたノズル取着部材24同
    士及び前記下部回動軸9に取り付けられたノズル取着部
    材10同士はそれらの両端部が連動して上下揺動するよ
    うにそれぞれ連結杆25、15a、15bで連結され、
    前記上部回動軸23の最下段のノズル取着部材24bと
    前記下部回動軸9の最上段のノズル取着部材10aとは
    それらの両端部が連動して上下揺動するように、それぞ
    れの対応する両端部同士が可撓性連動部材26a、26
    bでそれぞれ連結され、さらに前記各支柱6、7には、
    一端19aが前記ノズル取着部材24b、10a側に連
    結され他端19cが前記各回動軸23、9側に連結され
    て前記ノズル取着部材24、10の端部の上下揺動に伴
    って前記各回動軸23、9を反転回動せしめる揺動レバ
    ー19の支点20がそれぞれ取り付けられてなることを
    特徴とする揺動ノズル装置。
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