JP2576437Y2 - キャビネットにおける抽斗の安全係止装置 - Google Patents

キャビネットにおける抽斗の安全係止装置

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JP2576437Y2 JP1992077242U JP7724292U JP2576437Y2 JP 2576437 Y2 JP2576437 Y2 JP 2576437Y2 JP 1992077242 U JP1992077242 U JP 1992077242U JP 7724292 U JP7724292 U JP 7724292U JP 2576437 Y2 JP2576437 Y2 JP 2576437Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案はキャビネットにおける抽
斗の安全係止装置に関し、更に詳しくは、1つの抽斗を
引き出したときに残りの抽斗を収納位置に係止するため
の安全係止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実公昭56−2054
7号公報、実開昭56−20547号公報等に開示され
ているように、1つの抽斗を引き出したときに残りの抽
斗を収納位置に係止するための安全係止装置を備えたキ
ャビネットが用いられている。この種の安全係止装置は
複数段の抽斗を出し入れ自在に収納するキャビネット本
体の内側に作動板を上下動自在に縦設し、この作動板に
複数個の傾斜溝カムを設けると共に、傾斜溝カムの各々
に対応して各抽斗に傾斜溝カムと係合する係合ピンを突
設し、これにより1個の抽斗を引き出すときに作動板が
他の抽斗を収納位置に係止する係止位置へと移動するよ
うにし、更に作動板に係合片を設けると共に、キャビネ
ット本体内の作動板の上方にこの係合片との係合により
作動板を係止位置に保持するキャッチ部材を設けた構成
となっている。
【0003】したがって、上記構成の安全係止装置によ
れば、何れか1つの抽斗をキャビネット本体から引き出
すと、作動板が係合ピンと傾斜溝カムとの係合により上
方に押されて係止位置へと移動し、作動板の係合片がキ
ャッチ部材に係合することにより、作動板が係止位置に
保持される。これにより、他の抽斗は作動板によって収
納位置に係止される。一方、引き出された抽斗をキャビ
ネット本体内に収納すると、係合ピンが作動板の傾斜溝
カムに係合して作動板を逆方向に押すので、作動板はキ
ャッチ部材から離脱し、元の位置に戻る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成のキャビネットにおける抽斗の安全係止装置において
は、キャビネットの運搬等の際にキャビネットの上下を
反転させたりすると、作動板が自重で係止位置へと移動
し、作動板の係合片がキャッチ部材と係合して作動部材
が係止位置に保持されてしまい、これにより全ての抽斗
が引出し不可能になってしまうという問題が生じてい
た。
【0005】したがって、本考案の目的は、1つの抽斗
が引き出されたときに他の抽斗を収納位置に係止する作
動板が不用意に全ての抽斗を収納位置に係止してしまう
ことを防止できるキャビネットにおける抽斗の安全係止
装置を提供することことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の考案は、複数段の抽斗を出し入れ可
能に収納するキャビネット本体の内側に作動板を上下動
自在に縦設し、上記作動板に複数個の傾斜溝カムを設け
ると共に、傾斜溝カムの各々に対応して各抽斗に傾斜溝
カムと係合する係合ピンを突設し、これにより1個の抽
斗を引き出すときに上記作動板が他の抽斗を収納位置に
係止する係止位置へと移動するようにし、更にキャビネ
ット本体内に上記作動板を係止位置に保持するキャッチ
部材を設けたキャビネットにおける抽斗の安全係止装置
において、上記キャッチ部材を上記作動板を係止位置に
保持可能なキャッチ位置とその上方の離間位置とに上下
動可能に設け、上記キャビネット本体には該キャッチ部
材の位置を切り換える切換え操作部を外部より操作可能
に設けたことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の考案は、上記キャビネット
本体にさらにキー差込部と、キー操作による上記キー差
込部の正逆動作により全ての抽斗を収納位置に係止する
施錠位置と解錠位置とに切換え可能な抽斗施錠機構とを
設け、上記切換え操作部と上記抽斗施錠機構とを、上記
抽斗施錠機構が解錠位置に切り換わるときに上記キャッ
チ部材がキャッチ位置に切り換わるように互いに連結し
たことを特徴とする。
【0008】請求項3記載の考案は、上記抽斗施錠機構
が、上記キャビネット本体の内側に上下動自在に縦設さ
れて全ての抽斗を収納位置に係止する施錠位置と解錠位
置との間を移動自在な鍵板と、キー操作による上記キー
差込部の正逆動作に連動して回動される鍵棒と、該鍵棒
に固設されて先端が上記鍵板の上端部に係合され、鍵棒
の回動により上記鍵板を上下動させる鍵作動レバーとを
有し、上記切換え操作部は上記鍵棒に固設されて先端が
上記キャッチ部材に係合された切換えレバーからなり、
上記鍵棒の正逆回動により上記鍵作動レバー及び上記切
換えレバーを介して上記鍵板と上記キャッチ部材を上下
動させるようにしたことを特徴とする。
【0009】請求項4記載の考案は、上記作動板と上記
鍵板が上記抽斗の一方の側と他方の側にほぼ左右対称に
配置され、上記キー差込部が上記キャビネット本体の上
部のほぼ中央に配置され、上記鍵板の上端部近傍から上
記キャッチ部材の上端部近傍までほぼ水平に延びた上記
鍵棒がそのほぼ中央にて回転連結部材を介して上記キー
差込部と連結され、上記鍵棒の一端に上記鍵作動レバー
が他端に上記切換えレバーがそれぞれ固設されているこ
とを特徴とする。
【0010】請求項5記載の考案は、上記作動板が上端
に係合片を有しており、上記キャッチ部材が上記係合片
とスナップイン嵌合するキャッチ片と、このキャッチ片
を保持するキャッチ取付板とを有しており、キャッチ取
付板の下端部には作動板に摺動可能に係合するスライド
ガイドが設けられていることを特徴とする。
【0011】
【作用】請求項1記載のキャビネットにおける抽斗の安
全係止装置においては、キャビネットの運搬時等に全て
の抽斗がキャビネット本体内に収納された状態でキャビ
ネットの上下を反転させると、作動板が自重で係止解除
位置から係止位置へと移動し得るが、キャッチ部材は作
動板を係止位置に保持可能なキャッチ位置とその上方の
離間位置とに上下移動可能に設けられており、しかも、
キャビネット本体にはキャッチ部材の位置を切り換える
切換え操作部が外部より操作可能に設けられているの
で、切換え操作部を操作してキャッチ部材の位置を切り
換えることにより、作動板とキャッチ部材との係脱を容
易にコントロールすることができ、作動板が不用意に係
止位置に保持されてしまうことを防止できる。
【0012】請求項2記載の構成によれば、キー差込部
のキー操作により抽斗施錠機構を施錠位置から解錠位置
へと切り換えたとき切換え操作部が離間位置からキャッ
チ位置へと切り換わるので、抽斗施錠機構が解錠状態の
ときに作動板による抽斗の安全係止機能が損なわれるこ
とはない。また、キャビネットを上下反転させるとき
は、全ての抽斗を収納状態にしてキー操作により抽斗施
錠機構を施錠位置に切り換えると、切換え操作部が抽斗
施錠機構と連動して離間位置に切り換わるので、上下反
転作業中に抽斗が不用意に飛出すことを抽斗施錠機構に
より防止できるとともに、キャビネットの上下反転時に
作動板が不必要にキャッチ部材に係止されることを防止
できる。したがって、キャビネットの上下の向きを正し
く直したときにキャッチ部材を作動板の係合片から離脱
させる作業が不要となる。
【0013】請求項3記載の構成によれば、キー操作に
よる鍵棒の正逆回動により鍵作動レバー及び切換えレバ
ーを介して抽斗施錠機構の鍵板とキャッチ部材を上下動
させるので、簡素並びに構成によりキャッチ部材と鍵板
とを確実に切換え動作させることができる。
【0014】請求項4記載の構成によれば、安全係止機
構と抽斗施錠機構とを左右に重量バランスよく配置させ
ることができる。
【0015】請求項5記載の構成によれば、キャッチ部
材及び作動板をそれぞれスムーズに上下動させることが
できる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の好ましい実施
例につき説明する。
【0017】図1から図9までは本考案の一実施例を示
したものである。はじめに図1から図3までを参照する
と、キャビネットは上下3段の抽斗12を出し入れ可能
に収納するキャビネット本体11を備えている。図2に
示すように、抽斗12の一方の側において、キャビネッ
ト本体11の内側には作動板13が上下動自在に縦設さ
れており、作動板13にはここでは3個の傾斜溝カム1
4が各抽斗12の側面に対向して設けられている。図3
に示すように、傾斜溝カム14はその後端部の上部から
前端部の下部まで下方に傾斜して延びる傾斜溝14aが
抽斗12の側面に向けて開口して形成されている。ま
た、図2から判るように、傾斜溝カム14の各々に対応
して各抽斗12には傾斜溝カム14と係合する係合ピン
15が突設されている。この係合ピン15は、抽斗12
がキャビネット本体11から引き出されるときに、傾斜
溝カム14の後端部から傾斜溝14a内に入り、傾斜溝
カム14を上方に押し上げて傾斜溝14aの前方に抜け
出す。そして、傾斜溝カム14と共に作動板13が上方
に押し上げられると、他の傾斜溝カム14の傾斜溝14
aの後端開口部は対応する他の抽斗12の係合ピン15
よりも上方に変位するので、他の抽斗12の係合ピン1
5に対して傾斜溝カム14がストッパとなり、他の抽斗
12を収納位置に係止する。すなわち、1つの抽斗12
が引き出されるとき作動板13は他の抽斗12を収納位
置に係止する係止位置へと移動される。
【0018】作動板13の上端には弾性を有するプラス
チック製の係合片16が設けられており、キャビネット
本体11内の作動板13の上方にはこの係合片16と係
合可能なキャッチ部材17が設けられている。従来はこ
の種のキャッチ部材は作動板が係止位置まで移動したと
きに係合片と係合するようにキャビネット本体に固定さ
れていたのに対し、本考案によれば、キャッチ部材17
は作動板13が係止位置まで移動したときに係合片16
と係合して作動板13を係止位置に保持するするキャッ
チ位置と、その上方の離間位置とに上下動可能に設けら
れており、キャビネット本体11にはキャッチ部材17
の位置を切り換える切換え操作部としての切換えレバー
18が外部より操作可能に設けられているので、切換え
レバー18を操作してキャッチ部材17の位置を切り換
えることにより、作動板13の係合片16とキャッチ部
材17との係脱を容易にコントロールすることができ、
作動板13が不用意に係止位置に保持されてしまうこと
を防止することができる。
【0019】なお、図示は省略するが、キャビネット本
体11には作動板13が係止位置より上方へは移動しな
いように規制するストッパが設けられている。
【0020】図2及び図3に示すように、キャッチ部材
17は係合片16をスナップイン嵌合する係合溝を有す
るそれぞれ自体周知のキャッチ片19とこのキャッチ片
19を保持するキャッチ取付板20とを有し、キャッチ
取付板20の上端部には切換えレバー18の先端に固設
されたピン21が係合する係合穴20aが形成されてい
る。また、この実施例では、作動板13は横断面略コ字
形をなしており、キャッチ取付板20の下端部には作動
板13の凹内面に摺動可能に係合するプラスチック製の
スライドガイド22が取り付けられている。このスライ
ドガイド22は作動板13又はキャッチ取付板20が上
下動されるとき両者を滑らかに相対移動させて騒音の発
生を防止する役割を果たす。
【0021】キャビネット本体11にはさらにキー差込
部23と、キー操作によるキー差込部23の正逆動作に
より全ての抽斗12を収納位置に係止する施錠位置と解
錠位置とに切換え可能な抽斗施錠機構24とが設けられ
ており、切換えレバー18と抽斗施錠機構24は、抽斗
施錠機構24が施錠位置に切り換わるときにキャッチ部
材17が離間位置に切り換わるように互いに連結されて
いる。
【0022】更に詳しく説明すると、図2ないし図4に
示すように、抽斗施錠機構24はキャビネット本体11
の内側に上下動自在に縦設されて全ての12抽斗を収納
位置に係止する施錠位置とその下方の解錠位置との間を
移動自在な鍵板25と、キー操作によるキー差込部23
の正逆動作に連動して回動される鍵棒26と、この鍵棒
26に固設されて先端が鍵板25の上端部に係合され、
鍵棒26の回動により鍵板25を上下動させる鍵作動レ
バー27とを有している。鍵板25にはここでは3個の
ストッパ28が各抽斗12の側面に対向して設けられて
いる。また、図2に示すように、ストッパ28に対応し
て抽斗12には係止ピン29が突設されている。ストッ
パ28は鍵板25が施錠位置にあるときはその後端面に
て係止ピン29と当接することにより抽斗12の引出し
を阻止し、鍵板25が施錠位置の下方の解錠位置にある
ときは、係止ピン29の下方に位置することにより、抽
斗12の引出しを可能にする。
【0023】ここでは、作動板13と鍵板25は抽斗1
2の一方の側と他方の側にほぼ左右対称にバランス良く
配置されており、キー差込部23はキャビネット本体1
1の前面上部のほぼ中央に配置されている。そして、鍵
棒26は角棒からなり、鍵板25の上端部近傍からキャ
ッチ部材17の上端部近傍までほぼ水平に延びており、
そのほぼ中央にて回転連結部材としての鍵作動具30と
クランクピン31を介してキー差込部23と連結されて
いる。そして鍵棒26の一端に鍵作動レバー27が他端
に切換えレバー18がそれぞれ嵌着されている。図5に
示すように、鍵作動具31はキャビネット本体11の上
壁板11aの折返し部11bにフック部32aとねじ3
3にて固定された鍵取付具32に回動可能に保持されて
いる。また、図6及び図7に示すように、切換えレバー
18及び鍵作動レバー27はキャビネット本体11の上
壁板11aの折返し部11bに嵌着されたガイド34,
35にそれぞれ回動可能に支持されている。
【0024】次に、図8及び図9を参照して上記構成の
キャビネットにおける抽斗の安全係止装置の動作を説明
する。
【0025】図8(a) はキー操作により鍵板25を施錠
位置に移動させた状態を示している。鍵板25が施錠位
置にあるとき、鍵板25に突設されているストッパ28
は各抽斗12の係止ピン29と当接する位置にあるの
で、何れの抽斗12も引き出すことができない。一方、
図8(b) はキー操作により鍵板25を施錠位置の下方の
解錠位置に移動させた状態を示している。鍵板25が解
錠位置にあるとき、鍵板25に突設されているストッパ
28は各抽斗12の係止ピン29の下方にあるので、各
ストッパ28は対応する抽斗12の引出しを可能にして
いる。
【0026】図3と図4及び図6と図7から容易に判る
ように、この実施例では、鍵作動レバー27と切換えレ
バー18は鍵棒26から同一方向に突出しているので、
鍵板25がキー操作によって解錠位置からその上方の施
錠位置へと持ち上げられるときに、キャッチ部材17が
図9(a) 及び(c) に示すキャッチ位置からその上方の離
間位置(図9(b) )へと持ち上げられる。キャッチ部材
17がキャッチ位置にあるときは、前述したように、1
つの抽斗12が引き出されると、その抽斗12に設けら
れている係合ピン15が対応する傾斜溝カム14の傾斜
溝14aを通過する際に傾斜溝カム14を押し上げるこ
とにより、作動板13が図9(c) に示す係止位置へと移
動し、作動板13の上端に突設されている係合片16が
キャッチ部材17のキャッチ片19にスナップイン嵌合
することにより、作動板13が係止位置に保たれる。し
たがって、他の抽斗12は対応する傾斜溝カム14によ
り係止位置に係止される。そして、引き出された抽斗1
2がキャビネット本体11内に収納されるとき、その抽
斗12に設けられている係合ピン15が傾斜溝カム14
の傾斜溝14aを通過するときに傾斜溝カム14を押し
下げるので、その力で係合片16はキャッチ部材17の
キャッチ片19から離脱され、作動板13は係止位置か
ら自重で係止位置から元の係止解除位置に戻る。
【0027】一方、キー操作により鍵板25が施錠位置
(図8(a) )に切り換えられたときは、キャッチ部材1
7は図9(b) に示すように、キャッチ位置の上方の離間
位置に切り換えられるので、作動板13が係止位置へと
移動しても、作動板13の上端の係合片16がキャッチ
部材17のキャッチ片19に嵌合することはない。した
がって、施錠状態でキャビネット本体11を上下反転さ
せても、作動板13が不用意に係止位置に保持されてし
まうことがなくなる。したがって、キャビネット本体1
1の上下の向きを正しく直したときにキャッチ部材17
を作動板13の係合片16から離脱させる作業が不要と
なる。
【0028】以上、図示実施例につき説明したが、本考
案は上記実施例の態様のみに限定されるものではなく、
実用新案登録請求の範囲に記載した考案の範囲内でその
構成要素に種々の変更を加えることができる。
【0029】例えば、鍵板25は図示実施例とは逆に施
錠位置から持ち上げたときに解錠するようにストッパ2
8の位置を設定してもよく、この場合、鍵棒26から鍵
作動レバー27と切換えレバー18とを逆方向に突出さ
せればよい。このように変更した場合、キャッチ部材1
7と鍵板25を同時に持ち上げる必要がなくなるので、
キー操作をより軽い力で行なうことができるようにな
る。
【0030】また、鍵板25はキャビネット本体11内
の作動板13と同一の側に並べて配設してもよい。この
場合、キー差込部23はキャビネット本体11の上部の
作動板及び鍵板と同一の側の近傍に配置するのが好適と
なる。
【0031】さらに、本考案は抽斗施錠機構24を省略
したものであってもよい。この場合、キャッチ部材17
を上下動させる切換えレバー18を上記実施例と同様に
キー差込部23のキー操作によって切換え動作させても
よいが、より簡素にキャッチ部材17と一体又は別体の
切換え操作レバーをキャビネット本体11の外方に突出
させて外部操作可能としてもよい。
【0032】また、抽斗施錠機構24を省略する場合、
キャッチ部材17を上述したキャッチ位置から、係止解
除位置にある作動板13の上端の係合片と係合する第2
のキャッチ位置まで更に移動可能に設け、キー操作され
る切換え操作レバー18によりキャッチ部材を第2のキ
ャッチ位置からキャッチ位置の上方の離脱位置までの3
つの位置に切換え動作可能とすれば、第2のキャッチ位
置にて係止解除位置にある作動板をキャッチ部材に保持
させて係止位置まで強制的に移動させることができる。
したがって、作動板13を利用して全ての抽斗を収納位
置に施錠することができるものとなる。そしてこの場
合、キャッチ部材17を一旦離間位置まで移動させてキ
ャッチ部材17から作動板13を解放させた後、キャッ
チ部材17をキャッチ位置まで戻せば、作動板13を抽
斗12の安全係止のために利用することができる。
【0033】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
によれば、キャッチ部材を作動板と係合可能なキャッチ
位置とその上方の離間位置とに上下動可能に設け、キャ
ビネット本体には該キャッチ部材の位置を切り換える切
換え操作部を外部より操作可能に設けたので、1つの抽
斗が引き出されたときに他の抽斗を収納位置に係止する
作動板が不用意に全ての抽斗を収納位置に係止してしま
うことを防止できるキャビネットにおける抽斗の安全係
止装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すキャビネットの斜視図
である。
【図2】図1に示すキャビネットにおける抽斗の安全係
止装置と抽斗施錠機構との連結構造を示す要部正面図で
ある。
【図3】図2に示す安全係止装置の要部分解斜視図であ
る。
【図4】図2に示す抽斗施錠機構の要部分解斜視図であ
る。
【図5】図2の5−5線に沿った断面図である。
【図6】図2の6−6線に沿った断面図である。
【図7】図2の7−7線に沿った断面図である。
【図8】抽斗施錠機構の動作説明図であり、(a) は抽斗
施錠機構の鍵板が施錠位置にある状態を示し、(b) は鍵
板が解錠位置にある状態を示す。
【図9】安全係止装置の動作説明図であり、(a) は安全
係止装置のキャッチ部材がキャッチ位置にあって作動板
が係止解除位置にある状態を示し、(b) はキャッチ部材
が離間位置にあって作動板が係止位置にあるがキャッチ
部材に係合していない状態を示し、(c) はキャッチ部材
がキャッチ位置にあって作動板が係止位置に保持されて
いる状態を示す。
【符号の説明】
11 キャビネット本体 12 抽斗 13 作動板 14 傾斜溝カム 15 係合ピン 16 係合片 17 キャッチ部材 18 切換えレバー(切換え操作部) 19 キャッチ片 20 キャッチ取付板 23 キー差込部 24 抽斗施錠機構 25 鍵板 26 鍵棒 27 鍵作動レバー 28 ストッパ 29 係止ピン 30 鍵作動具(回転連結部材) 31 クランクピン(回転連結部材)

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数段の抽斗を出し入れ可能に収納する
    キャビネット本体の内側に作動板を上下動自在に縦設
    し、上記作動板に複数個の傾斜溝カムを設けると共に、
    傾斜溝カムの各々に対応して各抽斗に傾斜溝カムと係合
    する係合ピンを突設し、これにより1個の抽斗を引き出
    すときに上記作動板が他の抽斗を収納位置に係止する係
    止位置へと移動するようにし、更にキャビネット本体内
    に上記作動板を係止位置に保持するキャッチ部材を設け
    たキャビネットにおける抽斗の安全係止装置において、 上記キャッチ部材を上記作動板を係止位置に保持可能な
    キャッチ位置とその上方の離間位置とに上下動可能に設
    け、上記キャビネット本体には該キャッチ部材の位置を
    切り換える切換え操作部を外部より操作可能に設けたこ
    とを特徴とするキャビネットにおける抽斗の安全係止装
    置。
  2. 【請求項2】 上記キャビネット本体にさらにキー差込
    部と、キー操作による上記キー差込部の正逆動作により
    全ての抽斗を収納位置に係止する施錠位置と解錠位置と
    に切換え可能な抽斗施錠機構とを設け、上記切換え操作
    部と上記抽斗施錠機構とを、上記抽斗施錠機構が施錠位
    置に切り換わるときに上記キャッチ部材が離間位置に切
    り換わるように互いに連結したことを特徴とする請求項
    1に記載のキャビネットにおける抽斗の安全係止装置。
  3. 【請求項3】 上記抽斗施錠機構が、上記キャビネット
    本体の内側に上下動自在に縦設されて全ての抽斗を収納
    位置に係止する施錠位置と解錠位置との間を移動自在な
    鍵板と、キー操作による上記キー差込部の正逆動作に連
    動して回動される鍵棒と、該鍵棒に固設されて先端が上
    記鍵板の上端部に係合され、鍵棒の回動により上記鍵板
    を上下動させる鍵作動レバーとを有し、上記切換え操作
    部は上記鍵棒に固設されて先端が上記キャッチ部材に係
    合された切換えレバーからなり、上記鍵棒の正逆回動に
    より上記鍵作動レバー及び上記切換えレバーを介して上
    記鍵板と上記キャッチ部材を上下動させるようにしたこ
    とを特徴とする請求項2に記載のキャビネットにおける
    抽斗の安全係止装置。
  4. 【請求項4】 上記作動板と上記鍵板が上記抽斗の一方
    の側と他方の側にほぼ左右対称に配置され、上記キー差
    込部が上記キャビネット本体の上部のほぼ中央に配置さ
    れ、上記鍵板の上端部近傍から上記キャッチ部材の上端
    部近傍までほぼ水平に延びた上記鍵棒がそのほぼ中央に
    て回転連結部材を介して上記キー差込部と連結され、上
    記鍵棒の一端に上記鍵作動レバーが他端に上記切換えレ
    バーがそれぞれ固設されていることを特徴とする請求項
    3に記載のキャビネットにおける抽斗の安全係止装置。
  5. 【請求項5】 上記作動板が上端に係合片を有してお
    り、上記キャッチ部材が上記係合片とスナップイン嵌合
    するキャッチ片と、このキャッチ片を保持するキャッチ
    取付板とを有しており、キャッチ取付板の下端部には作
    動板に摺動可能に係合するスライドガイドが設けられて
    いることを特徴とする請求項1に記載のキャビネットに
    おける抽斗の安全係止装置。
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