JP2576385Y2 - 箱状物の取付け構造 - Google Patents

箱状物の取付け構造

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JP2576385Y2
JP2576385Y2 JP1991021248U JP2124891U JP2576385Y2 JP 2576385 Y2 JP2576385 Y2 JP 2576385Y2 JP 1991021248 U JP1991021248 U JP 1991021248U JP 2124891 U JP2124891 U JP 2124891U JP 2576385 Y2 JP2576385 Y2 JP 2576385Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、フットレストのよう
な箱状物を設置面に対し目隠し状態で組付ける取付け構
造、特にスタッドボルトを利用し、このスタッドボルト
に対しワンタッチ操作で組付けることのできる箱状物の
取付け構造の提供に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のドライバーの足もとに設けられ
ているフットレスト等のように下面開口の箱状物を取付
け対象の設置面に設ける場合、図8で示されるようにボ
ディパネルの取付け面にフットレストFの内側面に収ま
る形状の金属製のブラケッドGを設けると共に、このブ
ラケッドGの内部側に空隙が形成できる構成とし、しか
も該ブラケッドGにウェルドナッドgを設けた構成と
し、このブラケッドGにフットレストFを被せると共に
ボルトfをフットレストFの下面からブラケッドGのウ
エルドナッドgに締め込むことで組付けをなしていた。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】かゝる従来の箱状物の
取付けでは、この取付け箱状物の内側面側に密に接する
ようなブラケッドGを用意する必要があると共に、この
ブラケッドGにウェルドナッドgを設ける必要があり、
取付け部品コストが割高となる不都合を有していた。
又、フットレストFの表面にボルトfの頭部が露出した
まゝの状態であることから外観、体裁に難があり、又ボ
ルトの締め込み等に必要な作業空間の無い設置対象に対
する取付けに難があった。
【0004】本考案は、かゝる従来のフットレスト等の
ような下面開口の箱状物を取付ける際にウェルドナッド
を有するブラケッドを用いることなく、取付け面に設け
たスタッドボルトを用いて、このスタッドボルトに直接
フットレストのような箱状物の取付けをなし得るように
して取付け作業の簡略化を期すと共に、狭い設置スペー
スに対しても容易に取付け可能であり、しかも外観にボ
ルト頭のあらわれることのない取付け構造の提供を目的
としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る箱状物の取
付け構造は、叙上の目的を達成するものとして、請求項
1の考案に係る箱状物の取付け構造を、天壁1内面に下
方に向けて受筒3が一体に突設されているプラスチック
製の箱状物Bと、スタッドボルトSの挿通孔4を有する
筒状のプラスチック製スタッドクリップAとからなり、
前記受筒3の内側面には、該受筒3の開口縁から他端側
に向かって、ガイド溝10が設けてあると共に、該ガイ
ド溝10から前記受筒3の円周方向に向かって前記ガイ
ド溝10に連通する窓孔8が透設してあり、前記スタッ
ドクリップAの軸部11には、前記ガイド溝10から前
記窓孔8に案内される弾性係止片9が突設してあると共
に、前記スタッドボルト8に被嵌状に組付け係止されて
なる前記スタッドクリップAの前記弾性係止片9を前記
箱状物Bの前記受筒3に設けられている前記ガイド溝1
0から前記窓孔8に案内係合するようにして前記スタッ
ドクリップAを前記受筒3に取外し可能に組付けてある
構成としてある。
【0006】また、請求項2の考案に係る箱状物の取付
け構造を、天壁1内面に下方に向けて受筒3が一体に突
設されているプラスチック製の箱状物Bと、スタッドボ
ルトSの挿通孔を有する筒状のプラスチック製スタッド
クリップAとからなり、前記受筒3には、該受筒3の開
口縁から他端側に向かった後円周方向に向かう切溝18
が設けられており、前記スタッドクリップAの軸部11
には前記切溝18に案内される突起が設けられていると
共に、前記スタッドボルトSに被嵌状に組付け係止され
てなる前記スタッドクリップAの前記突起17を前記箱
状物Bの前記受筒3に設けられている前記切溝18に案
内係合するように前記スタッドクリップAを前記受筒に
取外し可能に組付けてある構成としてある。
【0007】
【作用】本考案に係る箱状物Bの取付け構造では、スタ
ッドボルトSに組付けられているスタッドクリップAに
箱状物Bの天壁1にある受筒3を直接被嵌、係止する構
成としていることから、箱状物Bは工具を用いることな
くダイレクトに取付け面に対して取付けられる。
【0008】
【実施例】以下、本考案に係る箱状物の典型的な取付け
構造の一実施例を添付の図面について説明する。この箱
状物Bは典型的には自動車のドライバーの足もとに設け
られるフットレストのようなものであって、天壁1と周
壁2〜2とを有する下面が開口された構造からなり、そ
の天壁1の内側に受筒3を一体に設けたプラスチック製
としてある。この天壁1に設けられている受筒3は円筒
状をなしていると共に、この受筒3の筒径よりも小径の
透孔5を天壁1に有し、追って説明するスタッドクリッ
プAの頂部6が該透孔5内に収まる構成としてある。そ
して、この受筒3には図3で示されるように筒内壁の対
向する位置の筒軸方向に係止用のリブ7、7が設けてあ
ると共に、このリブ7、7を結ぶ線x−xと直交する線
y−y位置にある受筒3の筒壁に一対の窓孔8が透設し
てある。又、この窓孔8と筒端との間の筒内壁には追っ
て説明するスタッドクリップAの弾性係止片9のガイド
溝10が設けてあり、このガイド溝10が線y−yより
も窓孔8の周方向の一方の側に偏った位置に夫々が対向
して、即ち図3の線z〜zに位置するように設けるのが
好ましい。
【0009】かゝる箱状物Bの構成に対して、この箱状
物Bの受筒3内に挿入されるスタッドクリップAは、ス
タッドボルトSの挿通孔4を有する平断面が円形の筒軸
状をなし、上部の小径の頂部6を設けることで該頂部6
の隆起部分とスタッドクリップAの軸部11との間に肩
部12を設けるようにしたプラスチック製としてある。
そしてスタッドクリップAの挿通孔4の上部方には軸部
の直径方向に窓孔13が設けてあると共に、前記挿通孔
4の上方に突き出すように一対の係止爪14、14を該
窓孔13内に設け、スタッドボルトSに対する係止手段
としてある。又、窓孔13の開設されていない側の軸部
11には前記受筒3の窓孔8内に突き出す一対の弾性係
止片9が該軸部11の対向する位置に設けられており、
この弾性係止片9は軸部11の上部側から下方に向け漸
次外方に膨み出す構成とされ、その下端部9aが窓孔8
の下縁8aに係当する構成としてある。又、この弾性係
止片9、9間の線分と直交する線分の位置に前記リブ7
の収まるガイド溝15が窓孔13の上下にある軸部11
に設けてある。更に小径の頂部6には操作用の溝16が
設けてあり、箱状物Bの装脱操作に際してのスタッドク
リップAの捻り回しができるようにしてある。
【0010】叙上構成からなる箱状物Bとスタッドクリ
ップAは、先ず取付け面Pに立設したスタッドボルトS
がスタッドクリップAの挿通孔4内に挿入係止されるよ
うに被嵌状態で取付ける。このスタッドクリップAの被
嵌に伴って係止爪14がスタッドボルトSの螺子部に噛
合し、スタッドクリップAがスタッドボルトSに安定に
保持される。次いでスタッドクリップAのガイド溝15
に受筒3のリブ7が収まるように箱状物Bをスタッドク
リップAに被嵌する。この箱状物Bのスタッドクリップ
Aに対する被嵌に伴って、受筒3の内壁面に撓み込まれ
ていたスタッドクリップAの弾性係止片9が受筒3の内
壁面から窓孔8に弾み出し、この弾性係止片9の下端部
9aが該窓孔8の下縁8aに係当される。この状態でス
タッドクリップAの肩部12が受筒3内にある透孔5周
側の天壁1の面に接するようになすことで、箱状物Bは
スタッドクリップAに対しガタなく取付けられる。この
ようにして取付け面Pに固定される箱状物Bは、前記の
透孔5から臨いているスタッドクリップAの溝16にド
ライバー等を押し当て、これを捻り回すことによって窓
孔8内にあるスタッドクリップAの弾性係止片9をガイ
ド溝10の上方にある窓孔8の位置に移動させた後、箱
状物Bを上方に強く引き上げ、この弾性係止片9と窓孔
8との間の係止を解放して箱状物Bの取り外しをなす。
【0011】尚、スタッドクリップAと箱状物Bの受筒
3との間の係脱構造については叙上の実施例に特定され
るものでなく、装脱自在な嵌め合い手段を有するもので
あれば他の構造からなるものでも良く、例えば、スタッ
ドクリップの外周に一対の突起を前記の弾性係止片9に
代わるものとして用意し、受筒の筒縁からL字状に屈曲
した係止溝を前記の窓孔8の代わりに設け、この溝に沿
って押し入れたスタッドクリップを捻ることによってス
タッドクリップの突起を該溝の屈曲部分に係止させるよ
うにしても良い。
【0012】図5に示される箱状物の取付け構造では、
取付け面Pに予め固定設置されてるブラケットGと、こ
れに組付けられるフットレス等の下面開口の箱状物B
と、このブラケットGにあるスタッドボルトSに被嵌状
に組付けられるスタッドクリップSとからなっており、
箱状物Bの天壁1の内側には天壁1面にある透孔5より
も径の大きい受筒3が下方に向けて突設してある。この
実施例のスタッドクリップAは軸部11の側壁に一対の
突起17、17を有する筒軸状をなしており、その筒軸
方向にスタッドクリップSの挿通孔4を有し、この挿通
孔4に向けた窓孔13の孔縁に該挿通孔4内に突き出す
ようにスタッドボルトSに対する係止爪14が設けられ
た構成としてある。尚、前記のスタッドクリップAと同
様に軸部11よりも径の小さい頂部6を設け、この頂部
6と軸部11との間に受筒3の内側にある透孔5の周縁
天壁1に接する肩部12が形成されるようにしてあると
共に、この頂部6に溝16が形成してある。かゝる構成
からなるスタッドクリップAの挿入係止される箱状物B
の受筒3は、受筒3の開口縁から上部に向けて前記スタ
ッドクリップAの突起17の進入される切溝18を有
し、この切溝18は、その上部で受筒3の軸周方向に屈
曲された屈曲係止部18aを一連に有すると共に、切溝
18から屈曲係止部18aに到る屈曲部分に上方に張り
出す係止凸片18bを有した構成としてある。かゝる構
成からなる箱状物Bは、先ず前記スタッドクリップAを
ブラケットGのスタッドボルトSに被嵌状に挿通、係止
すると共に、このスタッドクリップAの突起17、17
を切溝18、18に合せるようにして受筒3内にスタッ
ドクリップAを挿入させ、このスタッドクリップAの肩
部12が受筒3内にある透孔5の周縁部分の天壁1に接
した状態とする。この際に箱状物Bの天壁1の内側面に
設けた位置決めボス19をブラケットGの位置決め穴2
0に挿通させると共にブラケットGの固定孔21と箱状
物Bの固定孔22との位置合せをして、これにプッシュ
ターン23を挿入固定する。かくしてブラケットGに取
付けられた箱状物Bの透孔5から外方に臨いているスタ
ッドクリップAの頂部6にある溝16を用いて該スタッ
ドクリップAを屈曲係止部18aの側に捻り回し、スタ
ッドクリップAにある突起17が係止凸片18bを超え
て屈曲係止部18a内に安定に維持されるようにする。
かくして取付けられた箱状物BはブラケットGのスタッ
ドボルトSに確実に保持されていると共に、この箱状物
Bから外方に臨き出しているスタッドクリップAを捻り
戻すことによってスタッドクリップAの突起17を屈曲
係止部18aから切溝18に導き出し、箱状物Bをブラ
ケットGから上方に引きはがすようにして取り外してメ
ンテンスに供する。
【0013】図7で示されるスタッドクリップAは叙上
の図5及び図6で示されている実施例にかゝるスタッド
クリップAにおける係止爪14を窓孔13内にある挿通
孔4の孔縁に対向して設けることで、スタッドボルトS
の挿通に供される挿通孔4と、このスタッドボルトSに
噛合する係止爪14とが明確に区分される構成とし、前
記実施例におけるように係止爪14の上方にスタッドボ
ルトSの挿通孔4を別途設けなくて良い構成としてい
る。
【0014】
【考案の効果】本考案に係る箱状物の取付け構造は叙上
の特徴ある構成、特にスタッドボルトSの挿通係止され
るプラスチック製のスタッドクリップAと、このスタッ
ドクリップAの挿通係止される受筒3を天壁1の下面に
突設してある下面開口のプラスチック製の箱状物Bとを
用意したことから、この箱状物Bの取付けに際して何等
の工具を必要とせず、又取付け作業に要するスペースを
も不要になすと共に、外面にビスあるいは、ボルト等の
金属部品類が露出することもなく、すっきりとしたプラ
スチック製品特有の外観に整えることができる等の特徴
を有している。また、本考案は、箱状物Bからスタッド
クリップAを容易に取り外すことができ、その際にスタ
ッドクリップAはスタッドボルトSに残るため、箱状物
BのスタッドクリップAを介してスタッドボルトSへの
再度の取付けをきわめて容易になすことができる特長を
有している。さらに、箱状物Bをプラスチック製のスタ
ッドクリップAを用いて取付け面Pに取付けていること
から箱状物Bがガタなく組付けられることゝなり、自動
車のフットレスト等のように常時振動を生ずる部分にあ
る箱状物の取付けに適している。
【図面の簡単な説明】
【図1】取付け状態の一部を破断して示した要部の斜視
【図2】箱状物Bの底面側から見た要部破断斜視図
【図3】箱状物Bの要部の底面図
【図4】組付け状態の要部断面図
【図5】他の実施例にかゝる部品分離斜視図
【図6】同箱状物Bの背面から見た斜視図
【図7】更に他の実施例にかゝるスタッドクリップの斜
視図
【図8】従来の部品分離斜視図
【符号の説明】
1 天壁 2 周壁 3 受筒 4 挿通孔 5 透孔 6 頂部 7 リブ 8 透孔 9 弾性係止片 10 ガイド溝 11 軸部 12 肩部 13 窓孔 14 係止爪 15 ガイド溝 16 溝 17 突起 18 切溝 19 ボス 20 位置決め穴 21 固定孔 22 固定孔 23 プッシュターン A スタッドクリップ B 箱状物 S スタッドボルト

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天壁内面に下方に向けて受筒が一体に突
    設されているプラスチック製の箱状物と、スタッドボル
    トの挿通孔を有する筒状のプラスチック製スタッドクリ
    ップとからなり、 前記受筒の内側面には、該受筒の開口縁から他端側に向
    かって、ガイド溝が設けてあると共に、該ガイド溝から
    前記受筒の円周方向に向かって前記ガイド溝に連通する
    窓孔が透設してあり、 前記スタッドクリップの軸部には、前記ガイド溝から前
    記窓孔に案内される弾性係止片が突設してあると共に、 前記スタッドボルトに被嵌状に組付け係止されてなる前
    記スタッドクリップの前記弾性係止片を前記箱状物の前
    記受筒に設けられている前記ガイド溝から前記窓孔に案
    内係合するようにして前記スタッドクリップを前記受筒
    に取外し可能に組付けてあることを特徴とする箱状物の
    取付け構造。
  2. 【請求項2】 天壁内面に下方に向けて受筒が一体に突
    設されているプラスチック製の箱状物と、スタッドボル
    トの挿通孔を有する筒状のプラスチック製スタッドクリ
    ップとからなり、 前記受筒には、該受筒の開口縁から他端側に向かった後
    円周方向に向かう切溝が設けられており、 前記スタッドクリップの軸部には前記切溝に案内される
    突起が設けられていると共に、 前記スタッドボルトに被嵌状に組付け係止されてなる前
    記スタッドクリップの前記突起を前記箱状物の前記受筒
    に設けられている前記切溝に案内係合するように前記ス
    タッドクリップを前記受筒に取外し可能に組付けてある
    ことを特徴とする箱状物の取付け構造。
JP1991021248U 1991-03-12 1991-03-12 箱状物の取付け構造 Expired - Lifetime JP2576385Y2 (ja)

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JPH04110210U JPH04110210U (ja) 1992-09-24
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