JP2576054Y2 - 紙葉類の検出装置 - Google Patents

紙葉類の検出装置

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JP2576054Y2
JP2576054Y2 JP1991000694U JP69491U JP2576054Y2 JP 2576054 Y2 JP2576054 Y2 JP 2576054Y2 JP 1991000694 U JP1991000694 U JP 1991000694U JP 69491 U JP69491 U JP 69491U JP 2576054 Y2 JP2576054 Y2 JP 2576054Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、紙幣等の紙葉類を処理
する紙葉類処理装置等に使用される紙葉類の有無を検知
する検出装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】金融機関等で使用される紙幣入金装置等
の紙葉類処理装置には、装置の動作を制御するために、
紙葉類の有無を検知する検知センサが多用されている。
この検知センサとしては発光器と受光器とを紙葉類の通
路を挟んで対向させたものが一般的である。
【0003】紙葉類処理装置の一例を図7及び図8を参
照して説明する。図7は、紙葉類処理装置の外観を示し
ており、図8は、その概略内部構造を示している。
【0004】図7に示される紙葉類処理装置において
は、装置の前面上部に入金紙幣等の紙幣を取込む入金口
11、必要により装置内の紙幣を取り出すための出金口
12が設けられている。この入金口11及び出金口12
の上部前側の左右には、装置の両側から操作者である2
人のテラーにより回収処理、出金処理、計数処理等を夫
々指示操作出来るように操作部13が設けられている。
そして、各操作部13の手前側には夫々表示部14が設
けられており、この表示部14には入金計数枚数等の計
数枚数や、必要に応じて計数金額が表示されるようにな
っており、また、異常発生時や収納部の紙幣がエンプテ
ィになったとき等には、その旨を表示し、操作者に知ら
せることが出来るようになっている。
【0005】この装置の内部構造は図8に示されるよう
に、入金口11、出金口12、搬送部15、一時保留部
16及び下部収納部17からなる収納部、識別部19等
を主な部分として備えている。
【0006】この紙葉類処理装置は各種のモードが可能
であるが、例えば入金計数モードの場合には、入金口1
1にセットされた紙幣を取込み識別部19aへ搬送部1
5で搬送し、識別部19aにて金種および真偽を判別
し、判別後、搬送部15で該当金種の一時保留部16に
搬送する。識別部19aにおける識別結果に問題がなけ
れば一時保留部16の下部に設けられた下部収納部17
に収納する。出金の際には収納部17の下部に設けられ
た繰り出しローラ18により繰出し、識別部19bで真
偽をチェックして、所望の金種を必要枚数だけ搬送して
出金口12に投出する。また、計数モードの場合には、
入金口11にセットされた紙幣を識別部19aに搬送し
て真偽金種を識別計数し、搬送部15にて出金口12に
投出するようになっている。
【0007】このような紙葉類処理装置では、一般に図
8に一対の白及び黒の三角で示されるような発光器と受
光器とからなる多数の検知センサが設けられている。こ
れらは例えば、入金口11、出金口12の紙幣有無検知
センサ、搬送路上の通過検知センサ、一時保留部16及
び下部収納部17の収納検知センサ、下部収納部17の
エンプティ検知センサ等である。
【0008】そして、この検知センサの各部品の特性に
はばらつきがあるため、紙幣の有無を適切に判別するた
めには、検知動作点の調整が必要である。このため、従
来、検知センサの検出出力に対して閾値の調整を各セン
サ毎に行っている。しかも、この調整はセンサの経年変
化によって誤認を起こさないように、一定の期間毎に行
う必要がある。
【0009】図9は、従来行われている検知動作点の調
整の様子を示す回路図である。この回路図では+Vcの
電源電圧で電流が流されることにより発光ダイオード1
から発せられた光をフォトトランジスタ2で受け、この
フォトトランジスタが導通することによって発生する電
圧を比較器3で閾値電圧(基準電圧)となる可変電圧V
sと比較し、その大小により紙葉類の判別手段4で判別
するようにしており、動作点の調整は、フォトトランジ
スタのエミッタ側に接続された抵抗Rを調整して比較器
に入る入力信号の大きさを調整し、あるいは比較器に入
る基準電圧Vsを調整することが行われている。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな調整は前述したようにオペレータが1つ1つ行うも
のであり、しかも、紙葉類処理装置には一般に多数の検
知センサが存在しているため調整にかなりの手間がかか
っている。また、経年変化等を考慮して一定期間毎に再
調整も必要であり、調整に多大な労力がかかっている。
また、人手による作業であるため、調整間違いによる調
整不良も頻繁に発生している。また、装置内に紙葉類が
残っていることがあり、この残っている紙葉類がセンサ
を遮光している状態でセンサの調整を行えば不適切な調
整を行なうこととなる。
【0011】本考案は、このような問題を解決するため
になされたものであり、紙葉類検知センサを自動的に調
整することを可能とし、紙葉類がセンサを遮光している
場合にはこれを検知して調整異常を知らせることも可能
な調整装置を提供することを目的とする。
【0012】上記目的を達成するため、第1の本考案に
かかる紙葉類の検出装置は、紙葉類の通路を挟んで互い
に対向して配設された対をなす第1の発光素子及び第1
の受光素子と、前記第1の受光素子の出力点の電圧レベ
ルを第1の比較器により第1の基準電圧レベルと比較す
ることにより、紙葉類の有無を検知する検知手段とを備
え、前記第1の受光素子の出力点に接続され、第2の発
光素子からの光量に応じて前記出力点の電圧レベルを変
化させる第2の受光素子を含み、前記第1の発光素子と
前記第1の受光素子間に紙葉類がない状態で前記出力点
の電圧レベルの調整を行う時には、前記第1の受光素子
の出力点の電圧レベルが基準電圧レベルに一致するよう
に、前記第2の発光素子の負荷抵抗を可変制御する調整
回路を前記第1の受光素子の出力点に接続したことを特
徴とするものである。
【0013】また、第2の本考案にかかる紙葉類の検出
装置は、紙葉類の通路を挟んで互いに対向して配設され
た対をなす第1の発光素子及び第1の受光素子と、前記
第1の受光素子の出力点の電圧レベルを第1の比較器に
より第1の基準電圧レベルと比較することにより、紙葉
類の有無を検知する検知手段と、前記第1の受光素子の
出力点に接続され、第2の発光素子からの光量に応じて
前記出力点の電圧レベルを変化させる第2の受光素子を
含み、前記第1の発光素子と前記第1の受光素子間に紙
葉類がない状態で前記第1の受光素子の出力点の電圧レ
ベルが基準電圧レベルに一致するように、前記第2の発
光素子の負荷抵抗を可変制御する調整回路と、前記第1
の発光素子を点灯または滅灯させる点灯制御手段と、前
記点灯または滅灯に対する前記第1の受光素子の出力の
応答時間を検出する応答時間検出手段と、前記応答時間
に基づいてレベル調整の異常を判別する異常判別手段
と、を備えたことを特徴とするものである。
【0014】
【作用】紙葉類の検出を行う第1の受光素子の出力点に
はこれと対をなす第1の発光素子を駆動する電源で駆動
される第2の発光素子の出力を受けて第1の受光素子の
出力点における電圧レベルを引き上げあるいは引き下げ
るよう動作する素子、例えば光感応抵抗器が接続されて
いる。この出力点の電圧レベルは基準電圧レベルと比較
され、その出力に応じて第2の発光素子に流れる電流を
制御して出力点の電圧レベルを一定化する。このような
調整動作は、第1の発光素子と第1の受光素子の間に紙
葉類がなく、紙葉類の検出を行わないときにのみ行えば
良いので、搬送時には調整動作を行わないようにフィー
ドバックループを遮断するスイッチが設けられる。ま
た、第1の発光素子と第1の受光素子間に紙葉類が存在
する状態で上記調整動作を行うと誤ったレベル設定とな
り、受光素子の応答時間特性に悪影響を与えるので、点
灯制御手段により発光素子を点滅し、これに対する受光
素子の応答を応答時間検出手段によって測定し、この測
定結果に基づいて紙葉類の存在状態においてレベル調整
を行ったかどうかを判定するようにしている。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、検出装置の構成を示しており、回
路電源Vcと接地間に、電流制限抵抗R1、発光ダイオ
ードD1及びスイッチッングトランジスタQ1とが互い
に直列に接続される。トランジスタQ1は、マイクロプ
ロセッサ等によって構成される制御部50からベースに
供給される信号V1によって制御される。トランジスタ
Q1が導通すると、ダイオードD1に電流Iinが流れ
て、ダイオードD1は発光する。このダイオードD1の
放射光は紙葉類の通路を横切ってフォトトランジスタQ
2の受光面を照射する。フォトトランジスタQ2のコレ
クタ及びエミッタは夫々接続点P1及び接地に接続され
て、トランジスタQ2の受光量に応じた抵抗値を呈す
る。接続点P1はレベル検出回路60及びバイアス調整
回路70の入力端となっており、トランジスタQ2のコ
レクタ電圧Vinが供給される。
【0016】レベル検出回路60は、比較基準電圧Vth
1 を出力する抵抗分圧回路61と、比較基準電圧Vth1
と接続点P1の電圧とを比較するレベル比較器62とに
よって構成される。抵抗分圧器61は互いに直接に接続
された抵抗R2及びR3が電源Vc及び接地間に接続さ
れて構成され、抵抗同士の接続点の電圧が比較基準電圧
Vth1 となる。レベル比較器62は、オペアンプOP
1、接続点P1の電圧をオペアンプOP1の逆相入力端
に伝える入力抵抗R4、比較基準電圧Vth1 をオペアン
プOP1の正相入力端に伝える入力抵抗R5とからな
り、更に、回路電源源VcとオペアンプOP1の出力端
間に接続された抵抗R7と、オペアンプOP1の正相入
力端及び出力端間に接続された抵抗R6とによってシュ
ミット動作特性が与えられてチャタリングが防止され
る。レベル比較器62の出力はインバータI1を介して
制御部50に供給される。
【0017】制御部50は、紙幣処理装置の各部動作を
制御する他、前述した制御信号V1及びAを図示しない
制御プログラムを実行して発生し、インバータI1の出
力信号Vout に基づいて紙葉類の有無等の判断を行う。
また、紙葉類が紙詰まり等を起こしていると判断した場
合には報知手段51に報知を指令する。このため、制御
部50は上記制御プログラム内に制御信号V1を発生す
る点灯制御手段、制御信号Aを発生するスイッチ制御手
段、フォトトランジスタQ2の信号応答時間を検出する
応答時間検出手段、第1及び第2タイマを備えている。
報知手段51は音声や表示部14の表示ランプ等によっ
て操作者に異常を知らせる。
【0018】バイアス調整回路70は、基準電圧Vth2
を発生する抵抗分圧回路71、基準電圧Vth2 及び接続
点P1の電圧を夫々抵抗R12及びR13を介して比較
する比較回路72、制御部50から制御信号Aが供給さ
れている期間中比較回路72の出力をレベルホールド回
路74に中継する信号中継スイッチ73、レベルホール
ド回路74に保持された電圧を電流に変換する電圧−電
流変換回路75、電圧−電流変換回路75の出力に応じ
た駆動電流をトランジスタQ2に供給するフォトカップ
ラ76によって構成される。
【0019】上述した抵抗分圧器71は互いに直列に接
続された抵抗R10及びR11が電源Vc及び接地間に
接続されて構成され、抵抗同士の接続点の電圧が比較基
準電圧Vth2 となる。比較回路72はオペアンプOP2
と、基準電圧Vth2 をオペアンプOP2の正相入力端に
伝える抵抗R12と、接続点P1の電圧をオペアンプO
P2の逆相入力端に伝える抵抗R13とによって構成さ
れる。信号中継スイッチ73には、例えばトランジスタ
スイッチが用いられる。レベルホールド回路74は、互
いに直列に接続された抵抗R14及びキャパシタC1の
時定数回路からなり、該回路の一端は信号中継スイッチ
73に、他端は接地される。電圧−電流変換回路75
は、オペアンプOP3と、オペアンプOP3の正相入力
端にレベルホールド回路74の保持電圧を伝える抵抗R
15と、オペアンプOP3の出力をベースに受けてフォ
トカプラ76を駆動するトランジスタQ3と、トランジ
スタQ3のエミッタと接地間に接続されてエミッタ電流
に応じた電圧をオペアンプOP3の逆層入力端に供給す
る抵抗R16とによって構成される。フォトカプラ76
は電源Vc及びトランジスタQ3のコレクタ間に接続さ
れるフォトダイオードD2と、電源Vc及び接続点P1
間に接続されてフォトダイオードD2の発光量に応じた
抵抗値を呈する受光素子R17とによって構成される。
尚、発光素子としてフォトダイオード以外のものを使用
することも可能である。
【0020】受光素子R17を流れる電流の殆どは、オ
ペアンプOP1及びOP2の入力インピーダンスが非常
に高いためトランジスタQ2のコレクタに流入するの
で、接続点P1の電位は受光素子R17及びフォトトラ
ンジスタQ2からなる抵抗分圧回路の出力として与えら
れる。
【0021】次に、回路のレベル調整動作について図2
のフローチャートを参照して説明する。まず、装置に電
源が投入されると上述した各回路に回路電源Vcが供給
される。制御部50が活性化されて制御プログラムが起
動する。予め閾値調整モードの実行がディップスイッチ
等の選定によって指令されていると、制御部50は制御
信号Aを発生して信号中継スイッチ73を閉成させる
(ステップS1)。制御信号V1を発生してトランジス
タQ1を導通させる(ステップS2)。これによって、
発光ダイオードD1に電流Iinが流れて発光ダイオード
D1が発光する。フォトトランジスタQ2は高抵抗値か
ら低抵抗値に変化し、接続点P1の電圧Vinは高レベル
から低レベルに遷移する。
【0022】制御部50は、閾値のレベル設定に必要な
時間の経過を判別するべく内蔵する第1タイマの動作を
指令し(ステップS5)、タイマ出力τ1を読取って所
定調整時間T1の経過を判断する(ステップS6)。こ
の調整時間を経過していない場合には中継スイッチ73
の導通を継続して接続点の電圧Vinと基準電圧Vth2と
の比較結果に対応した調整を行わせる(ステップS
7)。
【0023】すなわち、電圧Vinが基準電圧Vth2 より
も小さいとき、比較器OP2は正の電圧を発生する(ス
テップS8)。この正電圧は中継スイッチ73を介して
レベルホールド回路74に伝えられ、キャパシタC1を
充電する(ステップS9)。これにより、レベルホール
ド回路74の保持電圧V3は上昇する(ステップS1
0)。この保持電圧は電圧−電流変換器75によって電
流I1に変換される(ステップS11)。電流I1が増
加すると、フォトカプラ76の発光素子D2の発光量が
増し、受光素子R17の抵抗値R17は減少する(ステ
ップS12)。発光素子D2への入力電流に対する受光
素子の抵抗値特性の一例を図4に示す。同図において縦
軸及び横軸は対数値で表示されている。
【0024】抵抗値R17の減少によって電源Vcから
フォトトランジスタQ2のコレクタに流入する電流が増
し、接続点P1の電圧Vinは上昇する(ステップS1
3)。ステップS6からS13を繰り返して電圧Vinが
基準電圧Vth2 に一致するように受光素子R17の抵抗
値が調整される。電圧Vinが基準電圧Vth2 に一致する
と比較器OP2の出力は0となり、レベルホールド回路
74への電荷の供給は停止される。
【0025】電圧Vinが基準電圧Vth2 よりも大きいと
き(ステップS7)、比較器OP2は負の電圧を発生す
る(ステップS14)。この負電圧は中継スイッチ73
を介してレベルホールド回路74に伝えられ、キャパシ
タC1を放電させる(ステップS15)。これにより、
レベルホールド回路74の保持電圧V3は下降する(ス
テップS16)。この保持電圧V3は電圧−電流変換器
75によって電流I1に変換される(ステップS1
7)。電流I1が減少すると、発光素子D2の発光量が
減り、受光素子R17の抵抗値R17は増加する(ステ
ップS18)。これによって電源Vcからフォトトラン
ジスタQ2のコレクタに流入する電流が減り、接続点P
1の電圧Vinは下降する(ステップS19)。ステップ
S6からS19を繰り返して電圧Vinが基準電圧Vth2
に一致するように受光素子R17の抵抗値が調整され
る。電圧Vinが基準電圧Vth2 に一致すると、比較器O
P2の出力は0となり、レベルホールド回路74からの
電荷の引抜きを停止する。
【0026】このような調整に要する時間T1を経過す
ると既述タイマはタイムアウトし(ステップS6)、制
御部50は、制御信号Aの供給を停止して信号中継スイ
ッチ73を開放する(ステップS20)。これによって
キャパシタC1の電荷の移動が阻止され、キャパシタC
1の端子電圧V3は一定値に保持される。電圧−電流変
換器75への入力電圧V3が一定値に保持されることに
よって、トランジスタQ3のコレクタ電流I1も一定電
流値に保持される。コレクタ電流I1により設定される
フォトカプラ76の受光素子の抵抗値R17も所定値に
保持される(ステップS21)。こうして、電圧Vinが
閾値電圧Vth2 に調整される。
【0027】ところで、上述した強制的な電圧Vinの設
定はフォトダイオードD1とフォトトランジスタQ2と
の間に紙葉類が存在しないことを前提としている。従っ
て、フォトダイオードD1とフォトトランジスタQ2間
に紙葉類が存在する場合には、上述した回路は、紙葉類
が存在する場合に電圧Vinを生じさせる調整を行い、正
規の調整状態とは異なる誤った調整を行って不具合であ
る。
【0028】そこで、制御部50は以下に述べる応答時
間検出手段を備えてエラーチェックを行う。まず、制御
部50は内蔵する第2タイマにスタートを指令(ステッ
プS22)し、トランジスタ1への制御信号V1の供給
を停止する(ステップS23)。インバータI1の出力
Vout を監視し、出力Vout が低レベルから高レベルに
遷移したとき(ステップS24)、第2タイマの出力τ
2を読取る(ステップS25)。このときの第2タイマ
の出力τ2は、入射光が遮断されたときのフォトトラン
ジスタQ2の信号応答時間に相当する。第2タイマの出
力τ2が後述のエラー判別基準時間T2を越えているか
どうかを判断する(ステップS26)。
【0029】第2タイマの出力τ2がエラー判別基準時
間T2を越えていないときは正常に閾値調整が行われた
ものとして調整モードを終了する。第2タイマの出力τ
2がエラー判別基準時間T2を越えているときは(ステ
ップS26)、正常に閾値調整が行われなかったと判断
して報知手段51に指令し、調整不良あるいは紙葉類の
存在を操作者に知らせる(ステップS27)。操作者が
紙葉類を除去して再度レベル調整モードの実行を指令す
ることにより、適切な調整が行われる。
【0030】第2タイマの出力τ2とエラー判別基準時
間T2とを比較することによって異常を判別することが
出来る理由について説明する。図5は、フォトトランジ
スタQ2のコレクタに接続される負荷抵抗と応答時間の
関係を示しており、図中、tf は立上り特性曲線を、t
r は立下り特性曲線を示す。これ等の特性曲線より負荷
抵抗が増加すると、応答時間が増加することが判る。
【0031】従って、図6に示すように、フォトダイオ
ードD1及びフォトトランジスタQ2間に紙葉類が存在
しない場合には、フォトトランジスタQ2の負荷抵抗た
る受光素子の抵抗値R17は低い値に設定されるので、
図6(a)の正常な調整状態に示されるようにトランジ
スタQ2のレスポンスは早く、制御信号V1に対する信
号Vout の応答時間はt1、t2のように短時間であ
る。
【0032】ところが、フォトダイオードD1及びフォ
トトランジスタQ2間に紙葉類が存在する場合には、負
荷抵抗たる受光素子の抵抗値R17は高い値に設定され
るので、図6(b)の異常な調整状態に示されるように
トランジスタQ2のレスポンスは遅く、制御信号V1に
対する信号Vout の応答時間はt3、t4のように長い
時間である。
【0033】そこで、上述したエラー判別基準時間T2
の値をt2<T2<t4となる適当な値に選定し、この
T2と第2タイマによって計測したフォトトランジスタ
Q2の立下り応答時間τ2とを比較すれば異常を推定す
ることが可能である。
【0034】なお、フォトトランジスタQ2の立上り応
答時間を見分けることによっても異常を推定することが
可能である。
【0035】こうして調整された紙葉類検出装置の検出
動作モードを図3を参照して説明する。まず、制御部5
0は信号中継スイッチ73に信号Aを供給せず、中継ス
イッチ73は開放状態となる(ステップS40)。従っ
て、バイアス調整回路70は動作しない。制御部50は
制御信号V1をトランジスタQ1に供給して導通させる
(ステップS41)。電流Iinが流れてダイオードD1
が発光する(ステップS42)。
【0036】フォトトランジスタQ2の受光面が、紙葉
類によって遮光されていないと(ステップS43)、フ
ォトトランジスタQ2のコレクタ・エミッタ間抵抗は低
く、電圧Vinは低レベルである(ステップS44)。電
圧Vinはレベル比較器OP1によって基準電圧Vth1 と
比較され、電圧Vin<Vth1 によりレベル比較器OP1
の出力V2は高レベルになる(ステップS45、4
6)。この出力V2はインバータI1によって反転され
て低レベルの信号Vout となり(ステップS47)、制
御部50に供給される。
【0037】フォトトランジスタQ2の受光面が、紙葉
類によって遮光されていると(ステップS43)、フォ
トトランジスタQ2のコレクタ・エミッタ間抵抗は高
く、電圧Vinは高レベルである(ステップS48)。電
圧Vinはレベル比較器OP1によって基準電圧Vth1 と
比較され、電圧Vin>Vth1 によりレベル比較器OP1
の出力V2は低レベルになる(ステップS49、5
0)。この出力V2はインバータI1によって反転され
て高レベルの信号Vout となり(ステップS51)、制
御部50に供給される。
【0038】制御部50は、信号V2のレベルに基づい
て紙葉類の有無を判別する(ステップS52)。すなわ
ち、信号V2が低レベルであると紙葉類はダイオードD
1及びトランジスタQ2間に存在しないと判断し(ステ
ップS54)、信号V2が低レベルであると紙葉類はダ
イオードD1及びトランジスタQ2間に存在すると判断
する(ステップS55)。
【0039】このようにして、閾値が基準値に調整され
た状態で紙葉類の有無を正確に検出することが可能とな
る。
【0040】なお、上述した各オペアンプやレベルホー
ルド回路74をデジタル回路によって構成することが可
能である。
【0041】
【考案の効果】以上説明したように本考案の紙葉類の検
出装置は紙葉類の有無を検知するための受光素子の出力
レベルを紙葉類が受光素子の前に存在しない状態での基
準値に自動的に設定するので、レベル調整の労力が軽減
される。また、紙葉類が受光素子の前に存在する状態で
受光素子の出力レベルを調整した場合には異常な調整を
行ったとしてオペレータ等に報知するので調整の信頼性
が高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す回路図。
【図2】実施例のレベル調整動作及び異常判断動作を説
明するためのフローチャート。
【図3】実施例の紙葉類の検出動作を説明するためのフ
ローチャート。
【図4】フォトカプラ76の入力電流対出力抵抗特性を
示す図。
【図5】フォトトランジスタQ2の負荷抵抗対応答時間
特性を示す図。
【図6】異常判断動作を説明するための図。
【図7】紙葉類処理装置の外観を示す斜視図。
【図8】紙葉類処理装置の内部構造を説明する図。
【図9】従来の紙葉類の検出装置を示すブロック図。
【符号の説明】
50 制御部 60 レベル検出回路 70 バイアス調整回路

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙葉類の通路を挟んで互いに対向して配設
    された対をなす第1の発光素子及び第1の受光素子と、 前記第1の受光素子の出力点の電圧レベルを第1の比較
    器により第1の基準電圧レベルと比較することにより、
    紙葉類の有無を検知する検知手段とを備え、 第2の発光素子からの光量に応じて前記出力点の電圧レ
    ベルを変化させる第2の受光素子を含み、前記第1の発
    光素子と前記第1の受光素子間に紙葉類がない状態で前
    記出力点の電圧レベルの調整を行う時には、前記第1の
    受光素子の出力点の電圧レベルが基準電圧レベルに一致
    するように、前記第2の発光素子の負荷抵抗を可変制御
    する調整回路を前記第1の受光素子の出力点に接続した
    ことを特徴とする紙葉類の検出装置。
  2. 【請求項2】前記第1の受光素子はフォトトランジス
    タ、第2の受光素子は前記電源と前記フォトトランジス
    タの出力点であるコレクタ間に接続された光感応抵抗器
    であり、 前記調整回路は、 前記フォトトランジスタの出力点の電圧レベルと予め設
    定された第2の基準電圧レベルとの比較を行う第2のレ
    ベル比較器と、 前記第2のレベル比較器の出力レベルをホールドするレ
    ベル保持手段と、 前記レベル保持手段の保持する電圧レベルに応じて前記
    第2の発光素子に流れる電流を制御する負荷制御手段
    と、 前記レベル保持手段と前記電圧−電流変換手段との間に
    設けられ、これらの断続を行うスイッチ手段とを備え、 前記第1のレベル比較器の出力に基づいて、前記通路に
    紙葉類がない状態で前記フォトトランジスタの出力点の
    電圧レベルを調整するレベル調整モードでは前記スイッ
    チ手段を接続状態とし、前記通路に紙葉類を搬送して前
    記紙葉類の検出を行う検出動作モードでは前記スイッチ
    手段を切断状態とする制御手段とを備えることにより、 前記レベル調整モードにおいて前記第1の受光素子の出
    力が低下したときには、前記接続点の電位を上昇させる
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の紙葉類の
    検知装置。
  3. 【請求項3】紙葉類の通路を挟んで互いに対向して配設
    された対をなす第1の発光素子及び第1の受光素子と、 前記第1の受光素子の出力点の電圧レベルを第1の比較
    器により第1の基準電圧レベルと比較することにより、
    紙葉類の有無を検知する検知手段と、 前記第1の受光素子の出力点に接続され、第2の発光素
    子からの光量に応じて前記出力点の電圧レベルを変化さ
    せる第2の受光素子を含み、前記第1の発光素子と前記
    第1の受光素子間に紙葉類がない状態で前記第1の受光
    素子の出力点の電圧レベルが基準電圧レベルに一致する
    ように、前記第2の発光素子の負荷抵抗を可変制御する
    調整回路と、 前記第1の発光素子を点灯または滅灯させる点灯制御手
    段と、 前記点灯または滅灯に対する前記第1の受光素子の出力
    の応答時間を検出する応答時間検出手段と、 前記応答時間に基づいてレベル調整の異常を判別する異
    常判別手段と、 を備えた紙葉類の検出装置。
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