JP2575470Y2 - 遊技機における電子回路基盤用カバー - Google Patents

遊技機における電子回路基盤用カバー

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JP2575470Y2
JP2575470Y2 JP1992083043U JP8304392U JP2575470Y2 JP 2575470 Y2 JP2575470 Y2 JP 2575470Y2 JP 1992083043 U JP1992083043 U JP 1992083043U JP 8304392 U JP8304392 U JP 8304392U JP 2575470 Y2 JP2575470 Y2 JP 2575470Y2
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圭太 中西
均之 稲守
博安 平松
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Osaka Gas Co Ltd
Takiron Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、パチンコ機などの遊技
機の機構板の裏面に取り付けられた電子回路基盤を覆う
遊技機における電子回路基盤用カバーに関する。
【0002】
【従来の技術】上述のような遊技機における電子回路基
盤用カバーは、従来一般に、無線機などの電磁波による
電子回路の誤動作を防止するために、金属板などの導電
性材料で構成していた。
【0003】近年、電子回路基盤を不正に改造すること
を防止するために、電子回路基盤が適正であるかどうか
をカバーを外さずに容易に確認できるようにすることが
要望されている。また、従来、電子回路基盤から発生し
た熱を放散させるために金属板に円形や矩形の開口を形
成していた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、電磁シ
ールド効果を発揮させるうえから、大きな開口を形成す
ることができず、内部の電子回路基盤の詳細な状態を確
認するためには不十分であった。
【0005】本考案は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、第1の考案は、構成を極力簡単にし
て、高い電磁シールド効果を有しながら内部の電子回路
基盤の詳細な状態を容易に確認できるものを提供するこ
とを目的とし、第2の考案は、更に、耐久性を向上する
とともに導通を確実にできるものを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】第1の考案は、上述のよ
うな目的を達成するために、遊技機の機構板の裏面に取
り付けられた電子回路基盤を覆う遊技機における電子回
路基盤用カバーであって、電子回路基盤の周囲を覆う
ともに機構板に取り付けて接地する導電性の枠部分
電子回路基盤に対向する大きな開口を設け、その開口
、透明材料に導電性メッシュを付設した透視性板材
を、枠部分と導電性メッシュとを導通する状態で取り付
けて構成する。第2の考案は、上述のような目的を達成
するために、遊技機の機構板の裏面に取り付けられた電
子回路基盤を覆う遊技機における電子回路基盤用カバー
であって、電子回路基盤の周囲を覆うとともに機構板に
取り付けて接地する導電性金属製の枠部分と、電子回路
基盤に対向する上面部分とから構成し、かつ、上面部分
を、導電性メッシュを透明樹脂により挟んだ状態で加圧
成形した透視性板材で構成し、導電性メッシュを透視性
板材の両端面に露出させるとともに、その露出部分に接
触する状態で横断面形状チャンネル状の導電材を透視性
板材に一体化し、その導電材に導電性の弾性シール材を
介装して導電性金属枠を取り付けるとともに、導電性金
属枠を枠部分に取り付けて構成する。
【0007】透明材料としては、ポリ塩化ビニル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチ
レン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂などの透明樹
脂あるいはガラスなどの透明無機材料などが適用でき
る。特に、ポリカーボネート樹脂は、基盤からの発熱に
耐えるので好ましい。
【0008】導電性メッシュとしては、ステンレス線、
モネル線、錫メッキを施した銅線、銅メッキを施したポ
リエステル繊維、銅メッキとニッケルメッキを施したポ
リエステル繊維、前記導電性ポリエステル繊維に黒染め
合成樹脂を被覆したポリエステル繊維、アモルファスを
コーティングしたポリエステル繊維などを用いて製網さ
れたものとかカーボン繊維ネットなどが使用でき、電磁
シールド性と透視性の面から、表面抵抗が103 Ω以下で
50〜 200メッシュ程度の網目を有するものを使用するの
が望ましい。50メッシュ以下では電磁シールド性が悪く
なり、 200メッシュ以上では透視性が悪くなる。他の導
電性メッシュとしては、導電性塗料を透明フィルムまた
は透明材料に網状に塗布したものであっても良い。より
好ましくは1Ω以下で80〜 150メッシュである。
【0009】
【作用】第1の考案の遊技機における電子回路基盤用カ
バーの構成によれば、枠部分の開口に透視性板材を取り
付け、枠部分および機構板を介して接地させることによ
り、導電性メッシュによって電磁シールド効果を発揮で
きながら、上面部分に設けた大きな開口により良好に透
視性を持たせることができる。 そして、第2の考案の遊
技機における電子回路基盤用カバーの構成によれば、導
電性メッシュによって電磁シールド効果を発揮できなが
ら、上面部分に透視性 を持たせることができ、しかも、
透明樹脂により導電性メッシュの破損を防止でき、更
に、導電材、導電性の弾性シール材および導電性金属枠
を介して導電性メッシュと導電性金属製の枠部分とを確
実に導通させることができる。
【0010】
【実施例】次に、本考案の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。
【0011】図1はパチンコ機の背面図であり、遊技盤
の取付枠1に回転自在に取り付ける機構板2に、それぞ
れ玉ガイド用裏セット材としての、入賞時に排出する賞
品玉を貯留する玉タンク3、および、玉タンク3からの
賞品玉を導くタンクレール4、ならびに、賞品玉を上皿
や下皿に導く賞品玉排出通路の横外方を覆う裏セットカ
バー5を着脱可能に取り付けてある。
【0012】また、機構板2に、タンクレール4と裏セ
ットカバー5との間にケースレール6を設け、かつ、中
央に近い箇所にマイクロコンピュータを内蔵した電子回
路基盤を設け、その電子回路基盤を電子回路基盤用カバ
ー7で覆ってある。
【0013】前記電子回路基盤用カバー7は、図2の斜
視図に示すように、電子回路基盤の周囲を覆う導電性金
属製の枠部分7aと、電子回路基盤に対向する上面部分
7bとから構成してあり、枠部分7aに機構板2への取
り付け用フランジ9を一体形成し、かつ、上部に上面部
分7bを取り付ける開口10を形成してある。尚、枠部
分7aに放熱用の細くて短いスリットを設けても良い。
開孔部を設けた場合は、電磁シールド効果を増すため、
開孔部に導電性メッシュを貼り付けることが望ましい。
【0014】上面部分7bは、図3の断面図に示すよう
に、導電性メッシュ11を透明樹脂12により挟んだ状
態で透視性板材に加圧成形し、その両端面に導電性メッ
シュ11を露出するとともに、その露出部分と接触する
状態で横断面形状チャンネル状に導電材13を一体化す
る。この導電材13としては、カーボンや金属粉を合成
樹脂に分散させた導電性塗料や、銅ペースト、カーボン
ペーストなどの導電性ペーストや、アルミ箔、銅箔など
の導電性テープなどが使用できる。
【0015】導電材13を一体化した部分に導電性金属
枠14を取り付けるとともに導電材13と導電性金属枠
14との間に、その全長にわたる状態で導電性の弾性シ
ール材15を介装して導通を確実にする。
【0016】導電性金属枠14を枠部分7aに導電性金
属製のビス16によって取り付けてあり、枠部分7aを
機構板2に取り付けて接地することにより電子回路基盤
用カバー7全体で電磁シールド効果を発揮できるように
なっている。尚、接地はパチンコ機を通して行っても直
接行っても良い。
【0017】次に、実験結果について説明する。第1実
施例品としては、導電性メッシュ11として、ポリエス
テル繊維の表面に銅メッキを施し、その上に黒染め合成
樹脂を被覆した直径40μmの導電性繊維により 120メッ
シュに編成したものを用い、そして、透明材料12とし
て透明ポリ塩化ビニル樹脂を用い、導電性メッシュ11
を接地したものを用いた。また、第2実施例品として
は、導電性メッシュ11として、 200メッシュに編成し
たものを用いた以外は第1実施例品と同じ構成のものを
用いた。また、第3実施例品としては、導電性メッシュ
11として 250メッシュに編成したものを用いた以外は
第1実施例品と同じ構成のものを用いた。また、第4実
施例品としては、第1実施例品において導電性メッシュ
11を接地しないものを用いた。
【0018】上記第1、第2、第3および第4実施例品
それぞれにつき、関西電子工業振興センターのKEC法
により電界シールド効果Eおよび磁界シールド効果Mそ
れぞれを測定したところ、図4、図5、図6および図7
それぞれのグラフに示す結果を得た。また、上記各実施
例品の全光線透過率を測定した。その結果を表1に示
す。
【0019】図4、図5、図6および図7それぞれに示
すグラフから、第1、第2および第3実施例品では、電
界シールド効果および磁界シールド効果のいずれも高い
効果を示し、しかも、高周波領域において、安定したシ
ールド効果を発揮できていることが明らかである。第4
実施例品は、図7に示すとおり、第1実施例品に比べて
各シールド効果が低く、接地することが好ましいと理解
される。また、表1よりメッシュが大きくなれば全光線
透過率が低下し、透視性が悪くなることがわかる。シー
ルド効果と透視性とは反比例するので、両特性を勘案し
て導電性メッシュは 200メッシュ以下であることが好ま
しいことがわかった。
【0020】上記実施例では、枠部分7aを導電性金属
製の材料で成形しているが、本考案としては、枠部分7
aを上面部分7bと同様に導電性メッシュ11を透明樹
脂12により挟んだ状態で加圧成形した板材で形成し、
それらを導電性接着剤で接着するとか導電性金属製の材
料で成形した枠材を介して一体化するなどしても良い。
【0021】また、上記実施例では、導電性メッシュ1
1を透明樹脂12,12で挟んでいるが、透明樹脂12
の表面または裏面に接着などにより導電性メッシュ11
を付設するものでも良い。この場合、透明樹脂に代えて
ガラスを用いても良い。更に、上記実施例では、導電性
メッシュ11を挟んだ透明樹脂12を取り付けた導電性
金属枠14をビス16で枠部分に固定してあるが、導電
性金属枠14を用いずに導電材13を一体化した透明樹
脂12を弾性シール材15を介して直接枠部分7aにビ
ス等で固定しても良い。
【0022】(比較例) 第1比較例品としては、導電性メッシュ11と透明樹脂
12の代わりに透明ポリ塩化ビニル樹脂を用いた以外は
第1実施例品と同じ構成のものを用いた。第2比較例品
としては、導電性メッシュ11と透明樹脂12の代わり
に鉄板を用いた以外は第1実施例品と同じ構成のものを
用いた。第1比較例品では、透視性は得られたものの電
磁シールド効果は全く無かった。また、第2比較例品で
は、電磁シールド効果は得られたものの透視性が全く無
かった。
【0023】本考案としては、上記実施例のようなパチ
ンコ機に限らず、例えば、スロットマシンなど、各種の
遊技機における電子回路基盤用カバーに適用できる。
【0024】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、第1の
考案の遊技機における電子回路基盤用カバーによれば、
導電性メッシュによって電磁シールド効果を発揮できな
がら、その上面部分に透視性を持たせることができるか
ら、電子回路基盤に対する電磁波障害を回避できる。ま
た、枠部分に大きな開口を設け、そこに導電性メッシュ
を付設した透視性板材を取り付けるから、導電性メッシ
ュに邪魔されずに大きな開口を通じて内部の電子回路基
盤の詳細な状態を目視によって容易良好に確認できる
ともに、大きな開口を通じて塵埃が電子回路基盤側に侵
入することを防止できる。そのうえ、機構板に取り付け
て接地された枠部分を導電性に構成するから、透視性板
材を枠部分に取り付けるだけで導電性メッシュを接地で
き、導電性メッシュを接地させるための構成を簡単にで
きる。 そして、第2の考案の遊技機における電子回路基
盤用カバーによれば、導電性メッシュによって電磁シー
ルド効果を発揮できながら、上面部分に透視性を持たせ
ることができるから、電子回路基盤に対する電磁波障害
を回避できる。 しかも、透明樹脂により導電性メッシュ
を挟んであるから、導電性メッシュの破損を防止できて
耐久性を向上できるようになった。 更に、導電性メッシ
ュに一体化した導電材と導電性金属枠との間に導電性の
弾性シール材を介装し、導電性金属枠を導電性金属製の
枠部分に取り付けるから、 導電材と導電性金属枠とを確
実に導通でき、全体として、導電性メッシュを破損する
こと無く、導電性メッシュと、機構板に取り付けて接地
された導電性金属製の枠部分とを確実に導通させて接地
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ機の背面図である。
【図2】本考案の遊技機における電子回路基盤用カバー
を示す全体斜視図である。
【図3】要部の断面図である。
【図4】第1実施例品の電界シールド効果と磁界シール
ド効果を示すグラフである。
【図5】第2実施例品の電界シールド効果と磁界シール
ド効果を示すグラフである。
【図6】第3実施例品の電界シールド効果と磁界シール
ド効果を示すグラフである。
【図7】第4実施例品の電界シールド効果と磁界シール
ド効果を示すグラフである。
【符号の説明】
2…機構板 7…電子回路基盤用カバー 7a…枠部分 7b…上面部分 11…導電性メッシュ 12…透明材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 稲守 均之 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大 阪瓦斯株式会社内 (72)考案者 平松 博安 大阪市中央区安土町2丁目3番13号 タ キロン株式会社内 (56)参考文献 実開 平5−7282(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A63F 7/02

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遊技機の機構板の裏面に取り付けられた
    電子回路基盤を覆う遊技機における電子回路基盤用カバ
    ーであって、 前記電子回路基盤の周囲を覆うとともに前記機構板に取
    り付けて接地する導電性の枠部分、前記電子回路基盤
    に対向する大きな開口を設け、前記開口に、透明材料に
    導電性メッシュを付設した透視性板材を、前記枠部分と
    前記導電性メッシュとを導通する状態で取り付けてある
    ことを特徴とする遊技機における電子回路基盤用カバ
    ー。
  2. 【請求項2】 遊技機の機構板の裏面に取り付けられた
    電子回路基盤を覆う遊技機における電子回路基盤用カバ
    ーであって、 前記電子回路基盤の周囲を覆うとともに前記機構板に取
    り付けて接地する導電性金属製の枠部分と、前記電子回
    路基盤に対向する上面部分とから構成し、かつ、前記上
    面部分を、導電性メッシュを透明樹脂により挟んだ状態
    で加圧成形した透視性板材で構成し、前記導電性メッシ
    ュを前記透視性板材の両端面に露出させるとともに、そ
    の露出部分に接触する状態で横断面形状チャンネル状の
    導電材を前記透視性板材に一体化し、前記導電材に導電
    性の弾性シール材を介装して導電性金属枠を取り付ける
    とともに、前記導電性金属枠を前記枠部分に取り付けて
    あることを特徴とする遊技機における電子回路基盤用カ
    バー。
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JP4853539B2 (ja) * 2009-03-19 2012-01-11 株式会社竹屋 遊技制御装置
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