JP2575036Y2 - 接続端子の溶接構造 - Google Patents

接続端子の溶接構造

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JP2575036Y2
JP2575036Y2 JP1991068130U JP6813091U JP2575036Y2 JP 2575036 Y2 JP2575036 Y2 JP 2575036Y2 JP 1991068130 U JP1991068130 U JP 1991068130U JP 6813091 U JP6813091 U JP 6813091U JP 2575036 Y2 JP2575036 Y2 JP 2575036Y2
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浩巳 増田
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  • Multi-Conductor Connections (AREA)
  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、異種金属端子同士を確
実にプロジェクション溶接可能な接続端子の溶接構造
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の端子の溶接構造を示す分
解斜視図、図6は、溶接状態を示す図5のB−B相当断
面図である。図で、20は、ブラケット21に固定され
たセンサ22から突出した円柱状のピン端子、23は、
該ブラケット21を固定する回路基板、24は、基板部
25の一方に雄タブ26、他方に、一対の対向する接続
片27,27を形成した接続端子を示す。該接続端子2
4の雄タブ26は、回路基板23にハンダ接続され、該
接続片27は、電極28によりピン端子20にプロジェ
クション溶接される。該接続片27には、内向きに突起
部29を膨出形成してある。
【0003】該ピン端子20は、摩耗や変形を防止する
ために高強度な鉄・ニッケル合金で形成され、該接続端
子24は、ハンダ接続性を考慮して雄タブ26と基板部
25を黄銅、接続片27を黄銅(外側)27aとニッケ
ル合金(内側)27bのクラッド構造(図6参照)にし
て、ピン端子20との溶接性(融点の一致)を図ってい
る。
【0004】そして、図6の如く、ピン端子20を対向
する突起部29,29の間に挿入し、接続片27の背面
27cを電極28の先端(平坦)面28aで押圧して直
流抵抗溶接を行うのである。
【0005】しかしながら、上記従来の構造にあって
は、接続端子24をクラッド構造にしなければならない
ので、コスト高になるという欠点があった。さらに、直
流溶接であるために消費電力が多いという問題もあっ
た。
【0006】なお、接続片27の材質を安価な黄銅(異
種金属)にすると、溶接に際して、導電性の良い基板部
25側に分流してしまい、うまく溶着できない。また、
消費電力の少ない交流電流を使用しても、少なからず基
板部25側へ分流してしまい、同様にうまく溶着できな
いのである。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、上記した点
に鑑み、異種金属端子同士を確実に溶接できて、低コス
ト化を達成し得る接続端子の溶接構造を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案は、ピン状端子に、該ピン状端子とは違う金
属材で形成された接続端子の接続片を電極で押接して交
流抵抗溶接させる溶接構造であって、該接続片を外側に
湾曲させて、湾曲部の中央に、該ピン状端子に対する接
点を形成させ、該湾曲部よりも小さな曲率半径の先端ア
ール部を前記電極に形成して、該先端アール部を該湾曲
部に押接させることを特徴とする。
【0009】
【作用】溶接に際して、電極の先端アール部が接続片の
湾曲部に密着するから、交流(小振幅)を使用した予熱
を行うことにより、該接続片の接点を集中的に加熱し
て、該接点の抵抗を増大させることができる。従って、
該接続片が導電性の良い銅合金であっても、分流を生じ
ることなく、接点が溶融に必要な温度に発熱し、異種金
属のピン状端子との溶接が可能となる。
【0010】
【実施例】図1は、本考案に係る接続端子の溶接構造
示す分解斜視図である。図で、1は、センサ2から突出
した円柱状の鉄・ニッケル合金製のピン端子、3は、該
ピン端子1に対する湾曲部4を有する一対の接続片5,
5と、回路基板6に対するハンダ接続部としての雄タブ
7とを有する接続端子を示す。
【0011】該接続端子3は、図2にその正面図を示す
ように、基板部8の一方に前記雄タブ7を下向きに屈曲
させて形成し、該基板部8の他方に、該基板部8の側部
から前後して一対の前記接続片5,5を上向きに突出さ
せ、該接続片5,5の上部に一対の対向する前記湾曲部
4,4を一体に連成してなるものである。該湾曲部4,
4は、それぞれ外側に向けて湾曲し、その内面4aの中
央にピン端子1の径D(図1)よりも若干小さな隙間S
を空けて、ピン端子1に対する接点9,9を対向させて
いる。
【0012】さらに、該一対の湾曲部4,4の背面4b
に対して先端アール部10を有する一対の電極11,1
1を対向して配置させる。該先端アール部10の曲率半
径Rは、湾曲部4の曲率半径Rよりも小さく設定さ
れる。
【0013】そして、図3に示すように、ピン端子1を
該一対の接続片5,5の湾曲部4,4で挟持させ、該湾
曲部4の背面4bに電極11の先端アール部10を密着
して押圧すると同時に、図4に示すようなパターンで交
流電流を印加する。
【0014】すなわち、初期には、小振幅の予熱電流1
2を印加して、湾曲部4の接点9を加熱させる。次い
で、大振幅の溶接電流13を印加して、該接点9を発熱
させてピン端子1と溶着させる。要するに、この予熱操
作を行うことによって、接点9の抵抗が増し、接続片5
から基板部8への分流がなくなり、接点9が溶融温度ま
で発熱するのである。
【0015】この作用は、電極11の先端アール部10
を湾曲部4の背面4bに直接接触(密着)させることに
より達成されるものであり、従来(図6参照)のよう
に、電極28の先端面28aと接続片27の突起部(プ
ロジェクション)29が非接触な構造では、予熱の効果
が発揮されない訳である。
【0016】
【考案の効果】以上の如くに、本考案によれば、ピン状
端子の接触片の湾曲部に対して曲率半径の小さな先端ア
ール部(電極)を密着させる構造にしたから、交流電流
による接点の予熱が効果的に行われ、ピン状端子との溶
接を確実に行うことができる。従って、消費電力の少な
い交流電流の使用が可能となると共に、従来の高価なク
ラッド材の使用をやめて、安価な銅合金製の接続端子の
使用が可能となり、製造コストの低減を図ることができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る接続端子の溶接構造の一実施例を
示す分解斜視図である。
【図2】接続端子を示す正面図である。
【図3】溶接時の状態を示す図1のA−A相当断面図で
ある。
【図4】同じく交流溶接電流の波形を示す説明図であ
る。
【図5】従来の溶接構造を示す分解斜視図である。
【図6】同じく溶接時の状態を示す図5のB−B相当断
面図である。
【符号の説明】
1 ピン端子 3 接続端子 4 湾曲部 5 接続片 7 雄タブ 8 基板部 9 接点 10 先端アール部 11 電極 R,R 曲率半径
フロントページの続き (72)考案者 加藤 晃 静岡県榛原郡榛原町布引原206−1 矢 崎部品株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−132792(JP,A) 実開 昭57−117570(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピン状端子に、該ピン状端子とは違う金
    属材で形成された接続端子の接続片を電極で押接して交
    流抵抗溶接させる溶接構造であって、該接続片を外側に
    湾曲させて、湾曲部の中央に、該ピン状端子に対する接
    点を形成させ、該湾曲部よりも小さな曲率半径の先端ア
    ール部を前記電極に形成して、該先端アール部を該湾曲
    部に押接させることを特徴とする接続端子の溶接構造。
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