JP2573926B2 - フアイル更新の検証方式 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 主要情報を格納しているファイルの内容の変化を検証
するファイル更新の検証方式であって、前日最終状態の
ファイルの内容と当日業務開始前のファイルの内容とに
変化がないことの検証を、ファイルの各ページ内に設け
られている管理情報領域内に記録されるファイル更新時
の日／時情報の合計値を、前日最終時と当日業務開始前
とで比較することにより、正確な検証がより短時間に処
理可能となる。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、各種主要情報を格納しているファイルの変
化の有無を照合するファイル更新の検証方式に関する。

例えば、バンキングシステムにはユーザのコード番
号，氏名，住所等のユーザ情報、普通預金口座，定期預
金口座等の口座情報、取引きした日付，取引金額等の取
引き情報等の主要情報を格納している元帳ファイルを有
し、管理している。

この元帳ファイルは重要な情報を日々更新して管理し
ているため、内容に間違いがあればユーザに対して重大
な損害を与えることにもなるため、各種の照合を通じて
内容の検証を行っている。

その１つとして、前日の業務終了時点の状態と当日の
業務開始前までの元帳ファイルの内容が故意に変更され
てないかどうかの検証が行われている。

かかる検証は業務開始前の短時間帯で行われることか
ら、正確な検証を短時間に処理することが要求される。

〔従来の技術と発明が解決しようとする問題点〕

第３図はバンキングシステムのシステム概要図、第４
図は従来例を説明するブロック図、第５図は従来例の元
帳ファイルの状況を説明する図をそれぞれ示す。

第３図のシステム概要図は、バンキングシステムの概
要構成図を示し、本ブロック図は、 システムの制御を制御プログラムに基づき処理する中
央処理装置（以下CPUと称する）１と、 本システムが処理する各種業務処理用の応用プラグラ
ム、制御プログラム及び処理する情報等を格納する主記
憶装置（以下MEMと称する）２と、 CPU1からの命令によりその制御下に接続されている元帳
ファイル４の動作処理を指示するチャネル（以下CHと称
する）３と、 ユーザの主要情報（ユーザコード番号，氏名，住所
等）を格納している元帳ファイル４とから構成されてい
る。

又、第４図は元帳ファイル４の内容の更新及び検証を
処理する時の運用概念を示す図で、符号，，〜
はその処理手順を示す。

この運用概念図は、 元帳ファイル４の管理運用を処理するための機能を有
するためデータベースマネジメントシステム５と、 データベースマネジメントシステム５を呼出し実行さ
せる応用プログラム６と、 元帳ファイル４の内容の検証処理を実行するための検
証プログラム７と、 検証プログラム７に基づく検証処理用データをプリン
トアウトする出力リスト８等からなっている。

本システムで使用している元帳ファイル４の内部は、
第５図（Ａ）に示すようなページ単位の記録領域（本例
では８つのページP1〜P8とする）に分割されている。

各ページP1〜P8は第５図（Ｂ）（第５図（Ａ）の斜線
部分を例として示す）に示すように、各ページP1〜P8の
制御情報（例えば、ID情報等）を記録するページ制御部
（ａ）を先頭領域に設け、その後の領域にユーザに関す
る主要情報を記録するデータ部（ｂ）を設けている。

尚、データ部（ｂ）の「AAA」はユーザコード番号，
氏名，住所等のユーザ情報を記録するユーザ情報レコー
ド部、「BBB」は普通預金口座，定期預金口座等の口座
情報を記録する口座レコード部、「CCC」は取引き日
付，取引き金額等の取引き履歴情報を記録する取引履歴
レコード部をそれぞれ示す。

このようなシステムを運用する上で毎日実施する検証
業務としては、前日の最終業務終了状態の元帳ファイル
４の内容と、当日の業務開始前の元帳ファイル４の内容
とを検証する業務がある。

この検証は、前日の最終業務終了状態から当日の業務
開始前の元帳ファイル４の状態に何等変化がないことを
検証するもので、もしなんらかの変化があれば、故意に
変更されたことを意味し、その内容を調査する必要があ
るためである。

このシステムの運用は、応用プログラム６に基づく
CPU1の起動でデータベースマネジメントシステム５を呼
出し、このデータベースマネジメントシステム５に基
づく処理でCPU1はCH3に指示し、取引きを行ったユーザ
の元帳ファイル４上の該当ページの該当レコード部「AA
A」，「BBB」，「CCC」の更新処理を行わせる。

このような処理を行い、当日の業務処理が終了し、当
日の終了状態の検証リスト（対象ファイル名、データ部
（ｂ）の内容の合計値、例えばユーザ口座の残高の合計
値等）の検証プログラム７を流し集計し、取出す。

次の日、当日の業務処理を実施する前に同じく検証プ
ログラム７を流し、データ部（ｂ）の内容の合計値を集
計し、検証リストを出力リスト８上に出力して、その
変化の有無を照合する。

しかし、上述のような従来の検証方法では、その処理
データの内容（データ量）によっては業務開始前の決め
られた時間内で検証作業が終了しないことがあり、その
後の業務処理に支障をきたすと言う問題点があった。

〔問題点を解決するための手段〕

第１図は本発明の原理を説明する図を示す。

第１図は、複数のページPi単位にファイル内の記録領
域が分割されており、各ページPiはその所定領域にペー
ジ制御部（ａ）、他の領域にデータ部（ｂ）を有してい
る。

又、ページ制御部（ａ）の固定位置にはデータ部
（ｂ）の内容を更新した時の日付及びその時間を記録す
る管理領域（ｃ）が新たに設けられている。

更に、データベースマネジメントシステム５内には、
各ページPiの管理領域（ｃ）内の情報の数値を単純に加
算する機能を有する管理情報累積手段（部）5aと、検証
プログラム７内に前記管理情報累積手段（部）5aで累積
した合計値情報を検証情報として取り出し、所要期間前
の該検証情報との異同によって、当該期間内の該ファイ
ルの更新の存否を示す機能を有する累積情報検証手段
（部）7aとが具備されている。

〔作用〕 元帳ファイルの各ページ所定領域のページ制御部内管
理情報の内容（更新した日付／時間情報）の合計値を管
理情報累積手段で算出（例えば、更新時記録される日付
／時間情報の数値を単純に合計する）して、その合計値
を累積情報検証手段で取出し、前回の合計値と今回の合
計値とを検証することにより、正確な検証処理をより短
時間に処理することが可能となる。

〔実施例〕

以下本発明の要旨を第１図，第２図に示す実施例によ
り具体的に説明する。

第２図は本発明の実施例を説明するブロック図を示
す。尚、全図を通じて同一符号は同一対象物を示す。
又、符号〜はデータベースマネジメントシステム５
での運用処理の流れの手順を示す符号である。

第２図に示す運用概念図は第４図で説明した運用概念
図と同一の構成をしており、この元帳ファイル４の管理
情報領域（ｃ）は、例えば各ページP1〜P8の先頭から20
バイト目の８バイト領域を有するものとする。

尚、本実施例におけるデータベースマネジメントシス
テム５での運用処理の流れの手順，までは第４図の
説明と同一のため省略し、手順から以下に説明する。

データベースマネジメントシステム５では当日取引き
を行いデータ部（ｂ）を更新した日時と、その処理時間
情報をページ制御部（ａ）内管理情報領域（ｃ）（斜線
を施した部分）に書込む。

当日の業務処理が終了し検証プログラム７を流すとデ
ータベースマネジメントシステム５内管理情報累積部5a
にて元帳ファイル４内全ページP1〜P8の管理情報領域
（ｃ）の数値の集計を行い、その合計値を求める。

次に、検証プログラム７を流すと、検証プログラム７
内累積情報検証部7aはこの合計値等を出力リスト８上に
リストアッヴする。尚、リストアップする情報は対象フ
ァイル名及び合計値情報とする。

次に、次の日の業務開始前に再度検証プログラム７を
流し、手順と同様に前ページP1〜P8の管理情報領域
（ｃ）の数値の集計を行い、その合計値を求め、対象
ファイル名及び全ページP1〜P8の管理情報領域（ｃ）の
数値の合計値情報をリストアップし、前日のリストアッ
プ情報と照合する。

上述のように本実施例で行う前日終了時の検証処理
と、当日の検証処理は各ページP1〜P8の先頭領域の固定
した位置にある情報、即ち前日取引き処理を行った情報
のみを単純加算する処理なので、常務開始前の元帳ファ
イル４の検証処理時間が大幅に短縮されることになる。

〔発明の効果〕

以上のような本発明によれば、ページに分割された大
量のデータのファイルからなるデータベースを構成する
バンキングシステムの元帳ファイル等について、所要期
間内のファイル内容の変更有無の検証を、その期間の始
めと終わりとに、前記検証情報を要求して出力を受ける
ことにより、両検証情報を比較してファイルごとの両合
計値の異同によってファイル内容の変更の有無を検証で
き、前記合計値を求める処理はページごとに固定領域の
内容を順次加算する比較的単純な処理であるので、大量
データの比較を要すべき検証を、相対的に極めて少量の
日／時情報の比較に置き換え、更にその比較を合計値の
比較に縮退させることによって、検証作業を極めて効率
良く進めることができると言う効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理を説明する図、 第２図は本発明の実施例を説明するブロック図、 第３図はバンキングシステムのシステム概要図、 第４図は従来例を説明するブロック図、 第５図は従来例の元帳ファイルの状況を説明する図、 をそれぞれ示す。 図において、 １はCPU、２はMEM、 ３はCH、 ４は元帳ファイル、 ５はデータベースマネジメントシステム、 5aは管理情報累積部（手段）、 ６は応用プログラム、 ７は検証プログラム、 7aは累積情報検証部（手段）、 ８は出力リスト、 をそれぞれ示す。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】データをページ（Pi）単位に格納するファ
   イルを有するファイルマネジメントシステムにおいて、 各該ページ（Pi）に固定領域を設けて、該ファイルマネ
   ジメントシステムが該ページを更新した時に、当該更新
   の日／時情報を記録する管理情報領域（（ｃ））とし、 該ファイル内全ページ（Pi）の前記管理情報領域
   （（ｃ））に記録されている日／時情報を累積して合計
   値情報を求める管理情報累積手段（5a）と、 検証情報の要求があった場合に、前記管理情報累積手段
   （5a）から該合計値情報を求め、該合計値情報を検証情
   報として出力し、所要期間前の該検証情報との異同によ
   って、当該期間内の該ファイルの更新の存否を示す累積
   情報検証手段（7a）とを設けたことを特徴とするファイ
   ル更新の検証方式。