JP2573601B2 - 光磁気媒体の情報記録方法 - Google Patents

光磁気媒体の情報記録方法

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JP2573601B2 JP62087153A JP8715387A JP2573601B2 JP 2573601 B2 JP2573601 B2 JP 2573601B2 JP 62087153 A JP62087153 A JP 62087153A JP 8715387 A JP8715387 A JP 8715387A JP 2573601 B2 JP2573601 B2 JP 2573601B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、垂直記録の光磁気媒体への情報の記録方法
に関する。
<従来の技術と問題点> 光磁気記録は現在の磁気ディスクを凌ぐ高い記録密度
が期待できること、光ディスクと比べ情報の書替えが可
能などの理由から盛んに研究が行われている。この場
合、光磁気記録媒体は磁気光学効果を持った垂直磁化膜
を透明基板上に、コーティングしたものが使用される。
第4図にて光磁気記録媒体への記録再生原理を示す
に、まず記録を行なう場合、記録したい方向に直流の外
部磁界を印加しておく。次に書き込みをしたいところに
レーザを当てて熱を加えると、このレーザ照射面の温度
がキューリー温度に近ずき垂直磁気異方性エネルギが小
さくなるため、外部磁界の方向に磁化は反転する。この
反転を保持することにより記載が行なわれ、また、再生
を行なう場合、カー効果により磁化の向きの違いをカー
回転角(θ)の違いで読み出す。すなわち、反射光
(偏光)の偏光面のかたむきはθと−θとで2θ
分の違いがあるので、これを検光子に通すことで、光強
度の差として媒体の磁化方向が検出できる。
光磁気記録の原理は、以上の如くであるが、この光磁
気記録では、光と磁界とで記録を行なう点は共通するも
のの、更に変調の対象の違いにより光変調方式と磁場変
調方式とに分けられる。すなわち、第5図に示すよう
に、一定方向にあらかじめ磁化してある媒体に対し、外
部磁場(バイアス磁場)を逆向きに印加しつつ、光の点
滅として情報を変換し、光が当った部分の磁化を反転さ
せて記録する光変調方式と、レーザー光は連続照射して
おき、通常の磁気記録同様、情報をバイアス磁場の反転
として加え、媒体が冷えてくる過程で、バイアス磁場の
向きに応じた磁化反転の列として記録する磁場変調方式
とがある。そして、これら光変調方式と磁場変調方式と
の主な差異は、次のようなものである。
磁場変調方式では、記録前の媒体の磁化状態はどのよ
うな状態でも書き込みが可能である。すなわち、重ね書
き(あらかじめ記録された情報を消すことなく媒体上に
再度別の情報を記録すること)が可能である。
一方、光変調方式は一定方向の直流磁界を印加してお
き、信号をレーザ光の点滅に変調して記録しているた
め、媒体上に新しい情報を記録する時には記録領域の媒
体の磁化を全て一方向に整える(即ち、記録された情報
を一旦消去する)操作が必要となり、その後に再度、書
き込み操作を行う必要があって重ね書きは原理的に不可
能である。
光変調方式及び磁場変調方式は上述の長短があるが、
更に両方共膜厚方向の磁化をかける場合には、かなり大
きな磁場を作る必要があるという問題がある。殊に、磁
場変調方式では、数十から数百Oeに大きな磁場が必要と
なる。しかも、書き込み速度をあげるためには高周波が
必要となる。具体的に述べれば、磁場変調方式で記録の
ために用いる磁場印加用のヘッドは、媒体面に垂直に交
流磁場(記録信号磁場)を得るためのコイルあるいは磁
心を有するコイルで構成されている。そして、媒体面と
ヘッドの間隔を数百μm以上とし、媒体面上には数十Oe
以上の磁場を印加しようとすると、ヘッドの断面積は平
方ミリメートルのオーダーの大きさが必要となり、且つ
Mn−Znフェライト等の高透磁率の磁心を用いる必要があ
る。そして、ヘッドのインピーダンスはサイズの増加や
高透磁率磁心の使用によって増大するため交流駆動に際
して、駆動電流の増加及びそれに伴なう発熱や、記録磁
場が空間的に広く放出されるためサーボ用のボイスコイ
ルに影響してヘッドの位置決定が不完全になる等の問題
があった。
つまり、外部から印加する垂直磁場は、光変調方式に
せよ、磁場変調方式にせよ数十〜数百Oeと大きな値が必
要で、特に磁場変調方式においては、高周波磁界として
垂直磁場を得る必要があり、装置構成上の困難をもたら
している。
そこで、本発明は、上述の種々の問題点に鑑み、光磁
気媒体に平行に媒体の異方性磁場より低い磁場を加える
ことにより垂直磁場を低減するという光磁気媒体の情報
記録方法を提供する。
<問題点を解決するための手段とその作用> 上述の目的を達成する本発明は、膜面に垂直な磁化容
易方向を有し、且つ磁気光学効果を有する光磁気記録媒
体に対し、膜面に平行方向に媒体の異方性磁場より低い
磁場を印加しつつ、膜面にレーザービームを集光して加
熱し、膜の反磁界および膜面に垂直方向に加えた磁場に
よってレーザービーム照射部分の磁化を反転させること
で情報を記録することを特徴とする。
第1図は垂直磁気記録を行なう光磁気媒体について、
水平磁界Hxと垂直磁界Hyが加えられた場合の垂直磁化膜
1内の磁化状態を示す。この第1図にて、Kuは磁化容易
方向、Maは磁化モーメント、Hy(又はH)は印加され
る外部垂直磁界、Hx は膜と平行な外部水平磁界である。
ここで、垂直磁化膜1の諸元を考えるに、まず、記録
ビットの寸法は、厚さが数百Åで直径が1〜2μmであ
り、ビット径/膜厚である寸法比は数十倍以上となる。
このため、膜厚の磁化と反磁場との関係を考えるに、膜
厚方向の反磁場係数は4πとして取扱うことができる。
また、磁化回転はスピンが平行に整いながら回転する
一斉回転モードに従って起こると考えられる。
更に、温度上昇に伴い、異方性定数Kuや交換積分定数
Aは急激するため、 にて得られる磁壁エネルギσωも大幅に低下する。した
がって、書き込み過程における磁壁エネルギの増大は考
慮しない。
以上の諸元を考慮して垂直磁化Hy及び水平磁化Hxを加
えた状態は次の如くになる。すなわち、膜の自己減磁を
取込んだ垂直磁気異方性エネルギKはK=Ku−2π
▲M2 S▼となる。Kuは自発磁化が安定となる磁化容易方
向での一軸磁気異方性エネルギである。この垂直磁気異
方性エネルギKを前提として、垂直磁化Hy及び水平磁
化Hxを印加すると、磁気異方性の総エネルギEは次式と
なる。
E=Ksin2θ−MsHxcos(π/2−θ)−MsHycosθ この式にて第1項は自発磁化による内部エネルギ、第
2項は水平磁化Hxによる、また、第3項は垂直磁化Hy
よる異方性エネルギである。すなわち、上式は自発磁化
及び水平、垂直の外部磁化による磁化モーメントへの影
響を示すものである。なお、θは磁気モーメントの垂直
方向とのなす角である。
このようなエネルギ状態にあってエネルギが安定する
最小の平衡点を求めると、 ∂E/∂θ=0、∂2E/∂θ>0となる。
この条件にて、前述のEの式を各々のθについて解く
と、第2図の如くなる。第2図では横軸は規格化した垂
直磁化(Hkは2K/Msにて表わされる異方性磁場であ
る)Hy、縦軸は規格化した垂直磁気モーメントM(M
=Mscosθ)である。そして、各パラメータは規格化
した水平磁化Hxが0,0.1,0.2,0.4,0.6,1.0,2.0のケース
を示す。この図から判明するように、垂直磁気モーメン
トMが安定状態を採るのは、規格化した水平磁化Hx
0〜0.6位までで、Hxが1.0,2.0では安定状態はとり得な
い。そして、規格化した水平磁化Hxが0では水平方向磁
化が無いので従来の垂直方向のみの磁化ということにな
るが、それ以外では水平方向磁化によって垂直磁化が減
少することになる。この結果、水平方向にHk未満の磁界
が印加された場合にはM−Hy曲線はヒステリシスを有
し、その保持力(Hcy)(磁化が不可逆反転するためのH
yの値)はHkよりも小さいことがわかる。又、HxがHk
上の場合にはヒステリシスは生じない。即ち、Hyの値が
有限であれば、必ずHyの方向にMが生じることにな
る。
第3図は規格化された水平磁化Hxに対して規格化され
た保磁力Hcy及び残留磁化Mr⊥の変化を示す。ここで
は、保磁力の減少により外部磁界が低くてもスピンをた
やすく回転できることになり、また残留磁化Mr⊥が大
きいと記録が確実に行なわれそれに応じた再生出力が得
られる。水平磁化Hx,保磁力HcyはHkで規格化し、残留磁
化Mr⊥はMsで規格化する。例えば、Hx=0.1Hkの場合
にはHcyはHkの約70%まで低下するが、Mr⊥はほぼMs
に等しい。この事は、垂直磁化膜に対し、水平磁場と垂
直磁場を一緒に印加した場合には、Hcyは急減すること
を示している。即ち、光磁気記録媒体への書き込み過程
で、垂直方向に加えるバイアス磁場を低く設定すること
ができる。
従来の技術では、書き込み時のバイアス磁界は膜面に
垂直方向にのみ加えられていた点が、本発明との基本的
な相異点である。
又、常温での膜のHk以上のHxを加えることは垂直方向
の磁化(M)に対して2つの安定点を持たない状態と
なる、即ちHy−M曲線においてヒステリシスがなくな
るために情報の書き込みができなくなることを意味して
おり、HxはHkよりも小さい値に設定することが必要であ
る。実際にはMr⊥の値が磁気光学効果によって検出さ
れる再生出力の値に比例するので、Mr⊥の減少が目出
たない範囲、即ち、Hxは0.2〜0.3Hk以下程度に設定する
のが良い。
<実 施 例> スパッタリング法を用いてTb0.25(Fe0.85Co0.15
0.75非晶質薄膜をガラス基板上に形成した、膜厚は700
Åである。この薄膜は磁化容易方向が膜面に垂直であ
り、キュリー温度は160℃、室温でのカー回転角は0.25
゜、保磁力は20kOeであった。この薄膜の膜面に垂直に2
0kOeの磁場を加えて、一方向に膜全面を磁化した後、レ
ーザービームをパルス状に照射した。レーザービームの
径は1.2μmφ、波長は780nm、パルス間隔(レーザー照
射時間)は100nsecである。外部バイアス磁場(H
を膜内の磁化方向とは逆向きに印加した。又、膜面と平
衡方向にも外部から磁場 を印加した。
=100Oeの場合のエラー率(書き込みができない
確率)は の場合には4×10-3〜2×10-4, の場合には1×10-5〜3×10-5であった。即ち、 を印加することで、書き込みはより確実な行なわれるよ
うになった事がわかる。一方、 として、エラー率が10-5程度となるためには、Hは20
0Oe以上が必要であった。
<発明の効果> 以上説明したように、光磁気記録媒体において書き込
み過程で膜面に平行に媒体の異方性磁場よりも低い磁場
を加えることで、膜面に垂直方向に加えるバイアス磁場
を低減できることを明らかにした。特に磁場変調方式の
ように、膜面垂直方向のバイアス磁場が高周波(数MHz
以上が目標とされている)である場合には、周波数の増
加に伴ないコイルのインピーダンスが増大するため大き
な磁場を得ることは困難となる。又、大きな高周波磁場
を発生させると、光ヘッドのサーボ系に用いているアク
チュエーター等にも力を及ぼし、サーボ性能が劣化する
恐れもある。このような場合に、本方法によれば、低い
バイアス磁場でも実効的に大きなバイアス磁場を印加し
たのと同等の書き込み特性を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は光磁気記録用垂直磁化媒体と、磁気モーメン
ト、外部磁場、磁化容易方向との関係を示す説明図、第
2図は膜面に平行に種々の直流磁場を印加した場合の垂
直方向の磁化成分の垂直外部磁場依存性を示す特性図、
第3図は磁化の不可逆反転に必要な膜面垂直方向磁場、
および膜面垂直方向磁場が0の時の磁化の垂直方向成分
の垂直外部磁場依存性を示す特性図、第4図は光磁気記
録の記録再生の原理を説明する説明図、第5図は二つの
光磁気記録方式の説明図である。 図中、 1は垂直磁化膜、 Hy(H)は垂直磁界、 Msは磁気モーメント、 Hkは異方性磁場、 Mは垂直磁気モーメント、 Hcyは保磁力、 Mr⊥は残留磁化である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 畠山 巌 茨城県那珂郡東海村大字白方字白根162 番地 日本電信電話株式会社茨城電気通 信研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−192048(JP,A) 特開 昭62−283402(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】膜面に垂直な磁化容易方向を有し、且つ磁
    気光学効果を有する光磁気記録媒体に対し、膜面に平行
    方向に媒体の異方性磁場よりも低く磁気異方性エネルギ
    の安定条件を満たしたうえで保持力を急減させる磁場を
    印加しつつ、膜面にレーザービームを集光して加熱し、
    膜の反磁界および膜面に垂直方向に加えた磁場によって
    レーザービーム照射部分の磁化を反転させることで情報
    を記録することを特徴とする光磁気媒体の情報記録方
    法。
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JPH0630183B2 (ja) * 1985-02-20 1994-04-20 日本電気株式会社 光磁気記録再生消去方法及びその装置
JPS62283402A (ja) * 1986-06-02 1987-12-09 Oki Electric Ind Co Ltd バイアス磁界印加装置

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