JP2572794Y2 - コンフォーム押出用ダイスの雌型 - Google Patents

コンフォーム押出用ダイスの雌型

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JP2572794Y2
JP2572794Y2 JP1993001502U JP150293U JP2572794Y2 JP 2572794 Y2 JP2572794 Y2 JP 2572794Y2 JP 1993001502 U JP1993001502 U JP 1993001502U JP 150293 U JP150293 U JP 150293U JP 2572794 Y2 JP2572794 Y2 JP 2572794Y2
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二夫 北山
幸弘 ▲鶴▼見
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昭和アルミニウム株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、たとえば異形断面を
有する金属製中空押出形材をコンフォーム押出により成
形するのに用いられる組合せダイスの雌型に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、複数の熱媒体通路が並列状に
設けられ、かつ凝縮器の熱交換管として用いられるアル
ミニウム製(アルミニウム合金製も含む)偏平管を製造
するには、コンフォーム押出により成形するのがよいこ
とが知られている。
【0003】上記偏平管のコンフォーム押出に用いられ
る押出機は、図3に示すように、溝付きホイール(10)
と、ホイール(10)の外周部に近接して配置された固定シ
ュー(11)と、固定シュー(11)の内面側に配置されかつホ
イール(10)の溝(10a) とともに圧力室(12)を形成するセ
グメント(13)、ダイスケース(14)、押出用組合せダイス
(15)およびアバットメント(16)等とからなる。
【0004】このような構成において、ホイール(10)の
溝(10a) にワイヤ(17)を供給し、ワイヤ(17)をホイール
(10)と固定シュー(11)との間に送りながらホイール(10)
を回転させることにより圧力室(12)内でワイヤ(17)を潰
して圧力室(12)内に素材(18)を充満させ、さらにホイー
ル(10)の回転によって素材(18)の温度を高めて軟化させ
るとともその圧力を上昇させ、これにより素材(18)をダ
イス(15)に通して偏平管を成形するようになっている。
【0005】図4に示すように、押出用組合せダイス(1
5)は、たとえばポートホールダイスであり、偏平管の内
周部を形成する雄型(20)と、同じく外周部を形成する雌
型(21)とからなる。組合せダイスの雄型(20)は、雄型ケ
ース(22)と、雄型ケース(22)に保持され、かつ偏平管の
内周部を成形する櫛歯状のベアリング部(23a) を有する
ベアリング部材(23)とよりなる。雄型ケース(22)の中央
部にベアリング部材(23)を挿入する偏平状の挿入孔(22
a) が形成され、挿入孔(22a) の上下両側にそれぞれ押
出素材(18)を流通させるポート孔(22b) が形成されてい
る。ベアリング部材(23)は、ベアリング部(23a) が突出
するように挿入孔(22a) に挿入され、押え部材(24)によ
り押えられている。
【0006】そして、従来の雌型(21)としては、図4お
よび図5に示すように、超硬合金またはセラミックスか
らなりかつ成形孔(25a) を有するベアリング部材(25)
と、ダイス鋼で形成され、かつベアリング部材(25)の周
囲に焼きばめされたリング状雌型ケース(26)とよりなる
ものが用いられている。ベアリング部材(25)の外周面に
軸線方向にのびる凸条(30)が形成されるとともに、雌型
ケース(26)の円形孔(26a) の内周面に凸条(30)がはまる
凹溝(31)が形成されており、これによりベアリング部材
(25)の雌型ケース(26)に対する円周方向の位置決めがな
されている。また、雄型(20)と雌型(21)との円周方向の
位置を合わせるために、両型(20)(21)のケース(22)(26)
にそれぞれ軸線方向にのびるピン挿入孔(27)(28)が形成
され、両型(20)(21)のピン挿入孔(27)(28)にまたがるよ
うに位置決めピン(29)が挿入されている。
【0007】上記雌型(21)は、雌型ケース(26)の円形孔
(26a) を基準としてピン挿入孔(28)を形成した後、ベア
リング部材(25)の周囲に雌型ケース(26)を焼きばめるこ
とによりつくられている。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
雌型(21)を製造するにあたっては、超硬合金またはセラ
ミックスからなるベアリング部材(25)の外周面に凸条(3
0)を形成する必要があり、そのためには大径のものをつ
くった後、図5に鎖線で示す多くの部分をたとえば研削
加工により除去しなければならず、余分な材料が必要と
なるとともに加工が面倒でコストが高くなるという問題
があった。また、特に凸条(30)の基端部(C) の加工が極
めて困難であって、加工コストが高くなるという問題が
あった。
【0009】この考案の目的は、上記問題を解決したコ
ンフォーム押出用ダイスの雌型を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この考案によるコンフォ
ーム押出用ダイスの雌型は、超硬合金またはセラミック
スからなりかつ成形孔を有するベアリング部材と、ベア
リング部材の周囲に焼きばめされたリング状雌型ケース
とよりなるコンフォーム押出用ダイスの雌型であって、
ベアリング部材の外周面に軸方向にのびる凹溝が形成さ
れ、雌型ケースの内周面に、凹溝にはめられる凸条が形
成されているものである。
【0011】
【作用】ベアリング部材の外周面に軸方向にのびる凹溝
が形成され、雌型ケースの内周面に、凹溝にはめられる
凸条が形成されているので、ベアリング部材の雌型ケー
スに対する円周方向の位置決めを行うことができる。ま
た、超硬合金またはセラミックスからなるベアリング部
材を製造するにあたっては、凹溝を形成するだけでよい
ので、その加工部分が少なくなって作業が簡単であると
ともに、除去する材料が少なくて済む。
【0012】
【実施例】以下、この考案の実施例を、図面を参照して
説明する。なお、以下の説明において図4および図5に
示すものと同一物および同一部分には同一符号を付して
説明を省略する。
【0013】図1および図2において、コンフォーム押
出用組合せダイスの雌型(1) は、超硬合金またはセラミ
ックスからなりかつ成形孔(2a)を有するベアリング部材
(2)と、ダイス鋼で形成され、かつベアリング部材(2)
の周囲に焼きばめされたリング状雌型ケース(3) とより
なる。ベアリング部材(2) の外周面に軸方向にのびる複
数、たとえば2つの円弧状凹溝(4) が形成され、雌型ケ
ース(3) の内周面に、凹溝(4) にはめられる凸条(5) が
形成されている。凸条(5) の部分は凹溝(4) 内に隙間ば
めされている。
【0014】上記ベアリング部材(2) は、成形孔(2a)を
有する円形の半製品を成形した後、所定箇所にたとえば
研削加工を施して凹溝(4) を形成することによりつくら
れる。また、雌型(1) は、雌型ケース(3) の円形孔(3a)
を基準としてピン挿入孔(28)を形成した後、ベアリング
部材(2) の周囲に雌型ケース(3) を焼きばめることによ
りつくられる。このさい、凸条(5) の部分が凹溝(4) 内
に隙間ばめされるように、これらの部分の寸法を決めて
おく。
【0015】
【考案の効果】この考案のコンフォーム押出用ダイスの
雌型によれば、上述のように、超硬合金またはセラミッ
クスからなるベアリング部材の製造のさいの加工作業が
簡単になるとともに、除去する材料が少なくて済む。し
たがって、コストが安くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案による雌型の実施例を示す正面図であ
る。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】コンフォーム押出機を示す断面図である。
【図4】従来の雌型を備えた組合せダイスを示す縦断面
図である。
【図5】従来の雌型を示す正面図である。
【符号の説明】
1 コンフォーム押出用組合せダイスの雌
型 2 ベアリング部材 2a 成形孔 3 雌型ケース 4 凹溝 5 凸条

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超硬合金またはセラミックスからなりか
    つ成形孔を有するベアリング部材と、ベアリング部材の
    周囲に焼きばめされたリング状雌型ケースとよりなるコ
    ンフォーム押出用ダイスの雌型であって、 ベアリング部材の外周面に軸方向にのびる凹溝が形成さ
    れ、雌型ケースの内周面に、凹溝にはめられる凸条が形
    成されているコンフォーム押出用ダイスの雌型。
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