JP2572640Y2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

Info

Publication number
JP2572640Y2
JP2572640Y2 JP1992059827U JP5982792U JP2572640Y2 JP 2572640 Y2 JP2572640 Y2 JP 2572640Y2 JP 1992059827 U JP1992059827 U JP 1992059827U JP 5982792 U JP5982792 U JP 5982792U JP 2572640 Y2 JP2572640 Y2 JP 2572640Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
temperature
mode
switching
heat exchange
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1992059827U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0622014U (ja
Inventor
勉 藤記
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP1992059827U priority Critical patent/JP2572640Y2/ja
Publication of JPH0622014U publication Critical patent/JPH0622014U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2572640Y2 publication Critical patent/JP2572640Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両用空調装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】車両用空調装置には、温度あるいは風量
等の調整された空気(以下、空調風と称する)を車室内
に送り込むための数種の吹出口が設けられている。これ
らの吹出口には、乗員の頭部及び上半身に向かって空調
風を吹き出すベント吹出口、乗員の足元から空調風を吹
き出すヒート吹出口等がある。また、空調風の吹出モー
ドとして、ベント吹出口を選択して空調風を吹き出すベ
ントモード、ヒート吹出口を選択して空調風を吹き出す
ヒートモード、ベント吹出口とヒート吹出口の両方を選
択して空調風を吹き出すバイレベルモード等がある。
【0003】また、車両用空調装置には、温度設定手段
によって温度を設定すれば、車室内が設定温度になるよ
うに制御する自動制御装置を備えたものがある。このよ
うな空調装置では、車室内の環境状態、即ち空調状態に
影響を及ぼす外気温等の状態量を検出する状態量検出手
段が設けられており、この状態量検出手段によって検出
された各種状態量に基づいて空調動作を制御している。
【0004】通常上記のような車両用空調装置では、車
室内の温度が効率良く設定温度となるように空調風の温
度に応じて吹出モードが切り換わるように制御されてい
る。このような車両用空調装置として、特開昭64−1
618号公報には、図6に示すように、外気あるいは内
気を車室内に送り込むための送風機67と、この送風機
67から送り込まれた空気を除湿・冷却するためのエバ
ポレータ66と、車室内の温度を設定するための温度設
定手段64と、空調状態に影響を及ぼす状態量検出手
段、つまり上記エバポレータ66通過直後の空気の温度
(以下、エバ後温度と略す)を検出するエバ後温度セン
サ(図示せず)、日射量を検出する日射量センサ61、
車室内の温度を検出する内気温センサ62、車室外の温
度を検出する外気温センサ63等のセンサと、これらの
センサによって検出された各状態量に基づいて車室内の
温度制御信号を演算する演算手段65と、この温度制御
信号に基づいて送風機67、エバポレータ66等の駆動
手段の作動量を制御する制御装置69とを備えたものが
開示されている。尚、上記制御装置69には、吹出モー
ドを制御する為に、演算式:Ti =TE +K・θ+γ
が書き込まれている。ここで、Ti は車室内に吹き出さ
れる空調風の温度、TE はエバ後温度、θはエアミック
スドアの開度の割合、K、γは任意の定数を表してい
る。
【0005】上記構成において、吹出モードの制御につ
いて説明すれば、先ず、エバ後温度センサによってTE
が検出され、この検出信号と、設定温度により予め状態
量検出手段である内気温センサ62等の状態量に基づい
て算出されたθの値とを演算式に代入して車室内に吹
き出される空調風の温度であるTi を求める。次に、こ
のTi に基づいて吹出モード切換制御が行われる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
な車両用空調装置では、吹出モード切換制御を、車室内
に吹き出される空調風の温度Ti に基づいて行っている
ので、エバ後温度TE が変化すればTi も変化し、吹出
モード切換制御に影響を与えることになる。これを外気
温度と内気温度との差が大きい場合を例にあげて説明す
れば、例えば冬期の暖房時に外気導入から内気循環に切
り換えた時、エバポレータ66が作動していれば車室内
から送り込まれる暖かい空気は冷却され、このときのT
E は、内外気切り換えを行う前の外気導入の場合の冷た
い空気の温度と殆ど変わらない。従って、Ti の変化量
も少なく、吹出モード制御に対しては殆ど影響を与えな
い。しかし、エバポレータ66が停止していれば空気が
冷却されないままエバポレータ66を通過するので、こ
のときのTE は、車室内の暖かい空気の温度と殆ど変わ
らず、このときのTE と外気導入の時のTE との差は大
きくなる。従って、Ti の変化量も大きくなり、内外気
切り換えを行う前に設定された吹出モードが切り換わる
場合が生じる。このように吹出口が切り換わった場合、
再び元の吹出モードに切り換えるためには、吹出モード
切り換え用の操作が必要となり、空調動作を自動制御し
た場合の操作が煩わしいものとなるといった問題点が生
じている。
【0007】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みなさ
れたものであって、その目的は、空調動作が自動制御さ
れている時、内気循環と外気導入を切り換えても、吹き
出しモードが不必要に切り換わらないような車両用空調
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案の車両用空調装置
は、外気あるいは内気を送風する送風手段、この送風手
段における外気導入と内気循環とを切り換える内外気切
換手段、上記送風手段によって送られた空気を除湿・冷
却するための熱交換手段、この熱交換手段から送り出さ
れた空気を車室内に吹き出す吹出口、上記熱交換手段通
過後の空気の温度を検出する熱交換手段通過後温度検出
手段と外気温を検出する外気温検出手段と車室内の温度
を検出する内気温検出手段とを少なくとも含む状態量検
出手段、およびこれら各検出手段によって検出された状
態量に基づいて空調動作を制御する空調動作制御手段を
備えた車両用空調装置において、上記状態量検出手段の
うち外気導入あるいは内気循環に応じて選択されるもの
によって検出された状態量に基づいてエアミックスドア
の開度を設定するエアミックスドア開度設定手段、上記
エアミックスドア開度設定手段によって設定されたエア
ミックスドア開度に基づいて上記吹出口の吹出しモード
を切換え制御する吹出モード切換手段、および上記空調
動作制御手段によって空調動作が制御されているとき、
上記熱交換手段が作動していれば上記熱交換手段通過後
温度検出手段によって検出された熱交換手段通過後温度
に基づいて、また、熱交換手段が停止していれば上記外
気温検出手段によって検出された外気温に基づいて上記
吹出モード切換手段の切換え制御を補正する吹出モード
補正手段がさらに設けられていることを特徴とするもの
である。
【0009】
【作用】上記の構成により、空調動作が自動制御されて
いるとき、熱交換手段であるエバポレータが作動してい
れば、エバポレータ通過後温度に基づいて、また、エバ
ポレータが停止していれば、外気温に基づいて吹出モー
ドの切り換え制御を補正することによって、内外気切換
手段によって外気導入あるいは内気循環に切り換えられ
た時に、内気温と外気温の差が大きい場合であっても、
吹出モード切換手段での基準となる検出量の差を小さく
することができる。従って、外気導入から内気循環に切
り換わったとき、例えば冬期の暖房時において、エバポ
レータを通過する空気が冷たい外気から暖かい内気に切
り換えた場合のように温度差が大きいとき、従来ではこ
の温度差、即ち吹出モード切換手段における検出量の差
が大きい為に、吹出モードが不必要に切り換わる場合が
あり、乗員が再び吹出モードを切り換える必要があった
が、上述の制御によって吹出モード切換手段での基準と
なる検出量の差を小さくすることができるので、従来の
ように吹出モードが不必要に切り換わることがなく、乗
員による吹出モード切り換え操作をなくすことができ、
空調作動時の操作の煩わしさを低減させることができ
る。
【0010】
【実施例】本考案の一実施例について図1ないし図5に
基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0011】本実施例の車両用空調装置は、図2に示す
ように、外気あるいは内気を取り入れて車室内に送り込
むブロアユニット(送風手段)2と、ブロアユニット2
によって取り入れられた空気を冷却するクーリングユニ
ット3及び加熱するヒータユニット4と、冷却あるいは
加熱された空気を車室内に送給する空調ダクト5と、こ
の空調ダクト5によって送給された空気を車室内に吹き
出す後述する各吹出口6〜8等とを備えた空調ユニット
1、この空調ユニット1における空調動作を設定する設
定手段としての操作パネル30、上記空調ユニット1を
制御する空調動作制御手段としての制御装置21からな
っている。
【0012】上記ブロアユニット2は、外気取入口10
a、内気取入口10b、内外気切換ダンパ(内外気切換
手段)13を備えたエアインテイクボックス10と、こ
のエアインテイクボックス10を介して外気あるいは内
気を取り入れて空調ダクト5に送給するブロアファン1
2と、このブロアファン12を回転駆動させるブロアモ
ータ11とで構成されており、上記の内外気切換ダンパ
13を内外気切換ダンパ駆動アクチュエータ22で開閉
制御することによって、外気あるいは内気あるいは外気
と内気の混合した空気を切り換えて導入するようになっ
ている。また、上記のブロアモータ11の回転を制御す
ることによって、導入される空気の量が調整される。
【0013】また、上記クーリングユニット3は、ブロ
アユニット2から送り出された空気を液冷媒の気化によ
る冷却作用によって冷却する熱交換手段としてのエバポ
レータ14を備えている。このエバポレータ14には、
エンジン出力軸(図示せず)に離接可能に連結された電
磁クラッチ27を介して冷媒を吸入・圧縮する冷房用の
コンプレッサ23が設けられており、このコンプレッサ
23は、上記電磁クラッチ27の離接動作を制御するこ
とによって駆動制御されている。さらに、エバポレータ
14出口側には、エバポレータ14通過直後の空気の温
度(以下、エバ後温度と略す)を検出する後述のエバ後
温度センサ(熱交換手段通過後温度検出手段)51が設
けられている。
【0014】また、上記ヒータユニット4は、前述した
クーリングユニット3を通過した空気を加熱するヒータ
コア15と、ヒータコア15に送り込まれる空気の量を
調整するエアミックスドア16とを備えており、このエ
アミックスドア16をミックスドアアクチュエータ24
で開閉制御することによって、冷却された空気と加熱さ
れた空気を混合して温度調整した空気(以下、空調風と
称する)を車室内に送り込むようになっている。
【0015】また、上記空調ダクト5の端末には、上記
空調風を車室内に効率良く送り込むために、乗員の頭部
及び上半身に向かって空調風を吹き出すベント吹出口6
…、乗員の足元から空調風を吹き出すヒート吹出口7、
及びフロントガラス等の窓ガラスに向かって空調風を吹
き出すデフロスタ吹出口8…が設けられている。
【0016】そして、上記ベント吹出口6…、ヒート吹
出口7、及びデフロスタ吹出口8…から吹き出される空
調風の量を調整するために、ベントドア17、ヒートド
ア18及びデフロスタドア19が設けられており、これ
らの各ドア17、18、19はモードドアアクチュエー
タ25を作動させることによって開閉するようになって
いる。
【0017】さらに、空調ダクト5には、ヒータユニッ
ト4を介さずにクーリングユニット3で冷却されて送り
出された空気(以下、冷風と称する)を直接ベント吹出
口6…に導くことができるように冷風バイパス9が設け
られており、この冷風バイパス9の出口側には冷風のベ
ント吹出口6…への吹き出し制御を行うための冷風バイ
パスドア20が設けられている。尚、上記冷風バイパス
ドア20の開閉制御は、冷風バイパスドアアクチュエー
タ26によって行われている。
【0018】また、上記の空調ユニット1を制御するた
めに、図5に示すように、制御装置21が設けられてい
る。この制御装置21の信号入力側には、車室内の空調
状態に影響を及ぼす状態量の検出手段として、ヒータコ
ア15の冷却水の温度を検出するための冷却水温センサ
56と、車室内の温度を検出するための内気温センサ
(内気温検出手段)52と、車外の温度を検出するため
の外気温センサ(外気温検出手段)53と、車室内への
日射量を検出するための日射量センサ54と、エバポレ
ータ14を通過した直後の空気の温度(以下、エバ後温
度と称する)を検出するためのエバ後温度センサ51
と、これら各センサの検出信号に基づいて空調ユニット
1の各種空調動作を制御する第一制御装置(図示せず)
と、操作パネル30によって温度、風量あるいは、エア
コン作動のON/OFF等の各種空調動作の作動量を設
定した後、設定された空調動作の作動量に基づいて空調
ユニット1を制御する第二制御装置(図示せず)とが設
けられている。尚、空調ユニット1が上記第一制御装置
によって制御されていても、操作パネル30によって所
望する空調動作を設定変更すれば、所望する空調動作の
みが第二制御装置によって制御される。
【0019】一方、上記制御装置21の信号出力側で
は、上述の各種センサおよび操作パネル30から送られ
る信号に基づいて、ブロアモータ11、コンプレッサ2
3、内外気切換ダンパアクチュエータ22、エアミック
スドアアクチュエータ24、モードアクチュエータ2
5、冷風バイパスドアアクチュエータ26を制御するこ
とによって、ブロアモータ11、エバポレータ14、内
外気切換ダンパ13、エアミックスドア16、ベントド
ア17、ヒートドア18、デフロスタドア19、冷風バ
イパスドア20の作動を制御するようになっている。
【0020】上記操作パネル30には、上述した空調動
作を設定するための各種スイッチ、例えば、空調ユニッ
ト1の作動をON/OFFするためのメインスイッチ、
車室内の温度を設定するための温度調整レバー、吹出口
から吹き出される空気の量を調整するための風量調整レ
バー、空調風を吹き出させる吹出口を切り換えるための
吹出モード切換手段である吹出モード切換えスイッチ等
が設けられている。
【0021】また、上記の吹出モード切り換えスイッチ
は、例えばデフロスタ吹出口8…から空気が吹き出すよ
うに制御するデフロスト・モードスイッチ、ヒート吹出
口7とデフロスタ吹出口8…から空気が吹き出すように
制御するデフ・ヒート・モードスイッチ、ヒート吹出口
7から空気が吹き出すように制御するヒート・モードス
イッチ、ベント吹出口6…とヒート吹出口7から空気が
吹き出すように制御するバイレベル・モードスイッチ、
ベント吹出口6…から空気が吹き出すように制御するベ
ント・モードスイッチとを備え、これら各スイッチを操
作することによって吹出モードを切り換えるようになっ
ている。
【0022】しかし、上記の各モード切換スイッチは、
空調ユニット1の空調動作が各状態量に基づいて制御さ
れている時、即ち自動制御されている時、空調風の温度
に応じた吹出口を自動的に選定して吹出モードを設定す
るようになっている。例えば、冷房時における空調風は
冷風なのでベント吹出口6…を選定し、ベントモードを
設定し、また、暖房時における空調風は温風なのでヒー
ト吹出口7を選定し、ヒートモードを設定するようにな
っている。
【0023】上記の構成において、空調ユニット1の制
御について図1ないし図5を参照しながら以下に説明す
る。
【0024】先ず、イグニッションキーがONされる
と、図4に示すような制御が行われる。
【0025】始めに、RAMをクリアする等の初期設定
を行う(S1)。そして、検出手段によって車両の空調
状態に影響を及ぼす状態量を検出する。次に、内気温セ
ンサ52によって車室内の温度を検出し、外気温センサ
53によって外気の温度を検出し、さらに、日射量セン
サ54によって日射量を検出して、これら各種データと
しての各検出信号を制御装置21に読み込ませる(S
2)。次に上記検出信号に基づいて制御装置21(エア
ミックスドア開度設定手段)がエアミックスドア16の
開放割合及び風量を設定し、コンプレッサ23の駆動量
等の動作量を算出し(S3)、これらの算出量に基づい
てエアミックスドア16の開閉制御を行い(S4)、各
吹出口からの空気の吹き出し量の制御を行い(S5)、
コンプレッサ23の駆動量を算出することによってエバ
ポレータ14の作動制御を行う(S6)。さらに、S4
での算出量を基に吹出モード切換えスイッチによって
出モードの制御が行われる(S7)。
【0026】次に、上記制御装置21によって、冷風バ
イパスドア20の開閉制御が行われると車室内への冷風
の導入が制御され(S8)、内気循環させるか外気導入
させるかが判断され、内外気導入の制御が行われる(S
9)。そして、上記の一連の制御が行われた後、再びS
2に移行する。
【0027】ここで、吹出モードの制御ルーチン(S
7)について図1を参照しながら以下に説明する。
【0028】先ず、内気循環であるか否かが判断される
(S11)。ここで、外気導入であると判断されれば、
そのまま図4に示す冷風バイパスドア制御(S8)に移
行する。しかし、内気循環であると判断されれば、次に
エバポレータ14が作動しているか否かが判断される
(S12)。ここで、もしエバポレータ14が作動して
いると判断されれば、制御装置21(吹出しモード補正
手段)がエバ後温度センサ51による検出量を読み込み
(S15)、このエバ後温度センサによる検出量に基づ
いて後述する吹出モード切り換えパターン(a)を実行
し(S16)、即ち吹出しモード切換えスイッチの切換
え制御を補正して、吹出モードが選定された後、この吹
出モード制御ルーチンを終了して冷風バイパスドア制御
ルーチン(S8)に移行する。
【0029】次に、S12でエバポレータ14が作動し
ていないと判断されれば、制御装置21が外気温の検出
量を読み込み(S13)、この外気温の検出量に基づい
て後述する吹出モード切り換えパターン(b)を実行し
(S14)、即ち吹出しモード切換えスイッチの切換え
制御を補正して、吹出モードが選定された後、吹出モー
ド制御ルーチンを終了して冷風バイパスドア制御ルーチ
ン(S8)に移行する。
【0030】ここで、吹出モード切り換えパターンにつ
いて図3を参照しながら以下に説明する。尚、図3
(a)・(b)ともに、横軸はエアミックスドア16の
開放割合(以下、エアミックスドア開度と称する)を、
縦軸は各吹出モードの設定位置を示し、上記エアミック
スドア開度が大きくなるほど、空調風の温度が高くなる
ように設定されるものとする。
【0031】先ず、図3(a)に、エバポレータ14通
過後の空気の温度であるエバ後温度に基づく制御を示
す。ここで、例えば吹出口から吹き出される空調風の温
度をT0 とし、エバポレータ14通過後の空気の温度に
基づいて算出された値をTm とし、エアミックスドア1
6の開度をθとするとき、各吹出モードの切換点での開
度は、例えばヒートモードからバイレベルモードに切り
換わる点はθ=50−Tm 、バイレベルモードからベン
トモードに切り換わる点はθ=40−Tm 、逆にベント
モードからバイレベルモードに切り換わる点はθ=46
−Tm とし、バイレベルモードからヒートモードに切り
換わる点はθ=56−Tm で表され、Tm値の変化に伴
って各切換点での開度も変化するものとする。また、上
記ヒートモードからバイレベルモードに切り換わる点を
50−Tm と、バイレベルモードからヒートモードに切
り換わる点を56−Tm というように切換点が異なる点
で示しているのは、エアミックスドア16のチャタリン
グ等の弊害を防止するためである。
【0032】上記の制御において、例えば、外気温等の
状態量に基づいて算出されたエアミックスドア16の開
度θ=60で、エバ後温度15℃に基づいて算出された
値Tm =15であるとき、先ず、Tm を上記の説明図の
横軸に示された式に代入してそれぞれの切換点での開度
を求める。すると、ヒートモードからバイレベルモード
への切換点での開度50−Tm は35、バイレベルモー
ドからベントモードへの切換点での開度40−Tm は2
5、ベントモードからバイレベルモードへの切換点での
開度46−Tm は31、バイレベルモードからヒートモ
ードへの切換点での開度56−Tm は41となる。次
に、上記で求めた各切換点での開度を予め算出されたエ
アミックスドア16の開度即ちθ=60と比較すると、
エアミックスドア16の開度60の方がバイレベルモー
ドからヒートモードへの切換点での開度41より大きい
ので、前回の吹出モードが何れのモードであっても新た
に設定される吹出モードはヒートモードに設定される。
そして、温度T0 の空調風を設定された吹出モードにお
ける吹出口から車室内に送り込んでいる。
【0033】同様にして、θ=30、Tm =15の場
合、同様にして上記の各切換点での開度とθ=30を比
較すると、(バイレベルモードからベントモードへの切
換点25)<30<(ヒートモードからバイレベルモー
ドへの切換点35)であるので、前回の吹出モードがヒ
ートモードであればバイレベルモードに切り換わり、前
回の吹出モードがベントモードあるいはバイレベルモー
ドであれば前回の吹出モードがそのまま設定される。そ
して、温度T0 の空調風を設定された吹出モードにおけ
る吹出口から車室内に送り込んでいる。
【0034】また、図3(b)に、外気温センサ53に
よって検出された外気の温度に基づく制御を示す。ここ
で、例えば吹出口から吹き出される空調風の温度をT0
とし、外気温に基づいて算出された値をTA とし、エア
ミックスドア16の開度をθとすると、各吹出モードの
切換点での開度は、例えばヒートモードからバイレベル
モードに切り換わる点はθ=50−TA 、バイレベルモ
ードからベントモードに切り換わる点はθ=40−
A 、逆にベントモードからバイレベルモードに切り換
わる点はθ=46−TA 、バイレベルモードからヒート
モードに切り換わる点はθ=56−TA で表され、TA
値の変化に伴って各切換点での開度も変化するものとす
る。また、上記ヒートモードからバイレベルモードに切
り換わる点を50−TA 、バイレベルモードからヒート
モードに切り換わる点を56−TA というように切換点
が異なる点で示しているのは、エアミックスドア16の
チャタリング等の弊害を防止するためである。
【0035】上記の制御において、例えば、外気温等の
状態量に基づいて算出されたエアミックスドア16の開
度θ=60で、外気温0℃に基づいて算出された値TA
=0であるとき、ヒートモードからバイレベルモードへ
の切換点での開度50−TAは50、バイレベルモード
からベントモードへの切換点での開度40−TA は4
0、ベントモードからバイレベルモードへの切換点での
開度46−TA は46、バイレベルモードからヒートモ
ードへの切換点での開度56−TA は56となる。次
に、上記で求めた各切換点での開度をその算出されたエ
アミックスドア16の開度即ちθ=60と比較すると、
エアミックスドア16の開度60の方がバイレベルモー
ドからヒートモードへの切換点56より大きいので、前
回の吹出モードが何れのモードであっても新たに設定さ
れる吹出モードはヒートモードに設定される。そして、
温度T0 の空調風を設定された吹出モードにおける吹出
口から車室内に送り込んでいる。
【0036】同様にして、θ=30、TA =0の場合、
上記の各切換点での開度とθ=30を比較すると、何れ
の切換点よりも小さな値であるので、前回の吹出モード
が何れのモードであっても今回の吹出モードはベントモ
ードに設定される。そして、温度T0 の空調風を設定さ
れた吹出モードにおける吹出口から車室内に送り込んで
いる。
【0037】それでは、上記のような吹出モード制御に
おいて、例えば暖房時外気導入から内気循環に切り換え
たとき、エアミックスドア16の開度が60%で、外気
温が0℃で、内気温が25℃の場合、上述した吹出モー
ド切り換えパターンに基づいて説明すれば、以下のよう
になる。
【0038】始め、外気導入が行われていて、車室内の
温度が25℃となるように保持されている場合に、内気
循環に切り換わったとき、エバポレータ14が作動して
いれば、内気温25℃の空気はエバポレータ14で冷却
されて、図3(a)に基づく吹出モード切り換えパター
ンが実行される。このとき、エバ後温度に基づいて算出
された値がTm =15で、エアミックスドア16の開度
がθ=60であれば、どの吹出モードの切換点の値より
もエアミックスドア16の開度が大きいので、前回、暖
房時であるので吹出モードとしてヒートモードが設定さ
れていたのが、再びヒートモードに設定される。
【0039】次に、内気循環に切り換わったとき、エバ
ポレータ14が停止していれば、図3(b)に基づく吹
出モード切り換えパターンが実行される。このとき、外
気温0℃に基づいて算出された値がTA =0、エアミッ
クスドア16の開度がθ=60であれば、どの吹出モー
ドの切換点の値よりもエアミックスドア16の開度が大
きいので、前回、暖房時であるので吹出モードとしてヒ
ートモードに設定されていたのが、再びヒートモードに
設定される。
【0040】従来では、空調ユニット1が外気温等の状
態量によって自動制御されているとき、エバポレータの
作動あるいは停止に関わらず、エバ後温度に基づいて算
出された値を用いて吹出モードの制御を行っていたの
で、上記のように外気温度と内気温度との差が大きい場
合に内外気切り換えを行えば、エバポレータが作動して
いれば空気が冷却されるので、吹出モードは切り換わら
ないが、エバポレータが停止していれば車室内の空気の
温度そのままがエバ後温度となり、このエバ後温度に基
づいて算出された値を用いて吹出モードの制御を行って
いたので、吹出モードが前回のモードから切り換わる場
合があった。
【0041】しかしながら、本考案によれば、空調ユニ
ット1が外気温等の状態量によって自動制御されている
とき、吹出モードの切り換えを、上述したようにエバポ
レータ14の作動あるいは停止によって、吹出モード切
り換えパターンを換えて制御しているので、上記のよう
に外気温度と内気温度との差が大きい場合でも、的確に
吹出モードを選定することができるので、不必要に吹出
モードが切り換わることがない。
【0042】以上のように、空調ユニット1が外気温等
の状態量によって自動制御されているとき、エバポレー
タの作動/停止によって、外気温に基づく制御、あるい
はエバ後温度に基づく制御と、分けて吹出モード切り換
え制御を行うことができるので、特に外気温度と内気温
度との温度差が大きい場合において、従来のように外気
導入から内気循環に切り換えた時の吹出モードの不必要
な切り換わりを防ぐことができ、空調ユニット1の操作
性を向上させることができる。
【0043】
【考案の効果】本考案の車両用空調装置は、以上のよう
に、外気あるいは内気を送風する送風手段、この送風手
段における外気導入と内気循環とを切り換える内外気切
換手段、上記送風手段によって送られた空気を除湿・冷
却するための熱交換手段、この熱交換手段から送り出さ
れた空気を車室内に吹き出す吹出口、上記熱交換手段通
過後の空気の温度を検出する熱交換手段通過後温度検出
手段と外気温を検出する外気温検出手段と車室内の温度
を検出する内気温検出手段とを少なくとも含む状態量検
出手段、およびこれら各検出手段によって検出された状
態量に基づいて空調動作を制御する空調動作制御手段を
備えた車両用空調装置において、上記状態量検出手段の
うち外気導入あるいは内気循環に応じて選択されるもの
によって検出された状態量に基づいてエアミックスドア
の開度を設定するエアミックスドア開度設定手段、上記
エアミックスドア開度設定手段によって設定されたエア
ミックスドア開度に基づいて上記吹出口の吹出しモード
を切換え制御する吹出モード切換手段、および上記空調
動作制御手段によって空調動作が制御されているとき、
上記熱交換手段が作動していれば上記熱交換手段通過後
温度検出手段によって検出された熱交換手段通過後温度
に基づいて、また、熱交換手段が停止していれば上記外
気温検出手段によって検出された外気温に基づいて上記
吹出モード切換手段の切換え制御を補正する吹出モード
補正手段がさらに設けられていることを特徴とする構成
である。
【0044】それゆえ、吹出モード切換手段の制御が、
エバポレータが作動していれば、エバ後温度検出手段に
よって検出されたエバ後温度に基づいて、また、エバポ
レータが作動していなければ、外気温検出手段によって
検出された外気温に基づいて吹出モード補正手段によっ
て補正されるので、内外気切換手段によって外気導入あ
るいは内気循環に切り換えられた時に、内気温度と外気
温度に差がある場合、吹出モードが不必要に切り換わる
のを防ぐことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である車両用空調装置におけ
る吹出モード制御ルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図2】図1に示す車両用空調装置の全体を示す概略構
成図である。
【図3】図1に示す吹出モード制御ルーチンでの吹出モ
ード切換え機構を示すものであって、同図(a)は、エ
バ後温度Tm に基づく吹出モード切り換えを示す説明図
であり、同図(b)は、外気温TA に基づく吹出モード
切り換えを示す説明図である。
【図4】図2に示す車両用空調装置の主制御機構を示す
フローチャートである。
【図5】図2に示す車両用空調装置の制御装置を示すブ
ロック図である。
【図6】従来の車両用空調装置の要部構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
2 ブロアユニット(送風手段) 6 ベント吹出口 7 ヒート吹出口 8 デフロスタ吹出口 14 エバポレータ(熱交換手段)21 制御装置(エアミックスドア開度設定手段、吹
出しモード補正手段) 51 エバ後温度センサ(熱交換手段通過後温度検出
手段) 52 内気温センサ(内気温検出手段) 53 外気温センサ(外気温検出手段)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】外気あるいは内気を送風する送風手段、こ
    の送風手段における外気導入と内気循環とを切り換える
    内外気切換手段、上記送風手段によって送られた空気を
    除湿・冷却するための熱交換手段、この熱交換手段から
    送り出された空気を車室内に吹き出す吹出口、上記熱交
    換手段通過後の空気の温度を検出する熱交換手段通過後
    温度検出手段と外気温を検出する外気温検出手段と車室
    内の温度を検出する内気温検出手段とを少なくとも含む
    状態量検出手段、およびこれら各検出手段によって検出
    された状態量に基づいて空調動作を制御する空調動作制
    御手段を備えた車両用空調装置において、上記状態量検出手段のうち外気導入あるいは内気循環に
    応じて選択されるものによって検出された状態量に基づ
    いてエアミックスドアの開度を設定するエアミックスド
    ア開度設定手段、上記エアミックスドア開度設定手段に
    よって設定されたエアミックスドア開度に基づいて上記
    吹出口の吹出しモードを切換え制御する吹出モード切換
    手段、および 上記空調動作制御手段によって空調動作が
    制御されているとき、上記熱交換手段が作動していれば
    上記熱交換手段通過後温度検出手段によって検出された
    熱交換手段通過後温度に基づいて、また、熱交換手段が
    停止していれば上記外気温検出手段によって検出された
    外気温に基づいて上記吹出モード切換手段の切換え制御
    を補正する吹出モード補正手段がさらに設けられている
    ことを特徴とする車両用空調装置。
JP1992059827U 1992-08-25 1992-08-25 車両用空調装置 Expired - Lifetime JP2572640Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992059827U JP2572640Y2 (ja) 1992-08-25 1992-08-25 車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1992059827U JP2572640Y2 (ja) 1992-08-25 1992-08-25 車両用空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0622014U JPH0622014U (ja) 1994-03-22
JP2572640Y2 true JP2572640Y2 (ja) 1998-05-25

Family

ID=13124455

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1992059827U Expired - Lifetime JP2572640Y2 (ja) 1992-08-25 1992-08-25 車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2572640Y2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61211113A (ja) * 1985-03-18 1986-09-19 Diesel Kiki Co Ltd 車両用空気調和装置
JPH0367718A (ja) * 1989-08-04 1991-03-22 Mazda Motor Corp 車両用空調制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0622014U (ja) 1994-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH1086637A (ja) 車両用空調装置
US6915650B2 (en) Vehicle air conditioner with automatic control of main blower and sub-blower
US20020121557A1 (en) Vehicle air conditioner with front air passage and rear air passage
JP2000085338A (ja) 車両用空調装置
JP2572640Y2 (ja) 車両用空調装置
JP4306057B2 (ja) 車両用空調装置
JPS6347127Y2 (ja)
JP2002219923A (ja) 車両用空気調和装置
JP2720534B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP3334496B2 (ja) 車両用空調装置
JP3223327B2 (ja) 車両用空調装置の仮眠モード制御装置
JP3446500B2 (ja) 車両用空調装置
JP3344249B2 (ja) 車両用空調装置
JPH0129724B2 (ja)
JP2767300B2 (ja) 車両用空調装置
JP2007137341A (ja) 車両用空調装置
JPH0585144A (ja) 車両用空調装置
JPH01257621A (ja) 車両用空調制御装置
JPS63265721A (ja) 車輌用空調装置
JP3119035B2 (ja) 車両用空気調和装置
JPH0379975A (ja) 車両用加湿器の制御装置
JP2002225540A (ja) 車両用オートエアコン装置
JPH1191333A (ja) 車両用空気調和装置
JPH0672131A (ja) 車両用空調装置
JPH0825943A (ja) 車両用空気調和装置