JP2572093B2 - ロボットのティーチング方法 - Google Patents

ロボットのティーチング方法

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JP2572093B2
JP2572093B2 JP62333605A JP33360587A JP2572093B2 JP 2572093 B2 JP2572093 B2 JP 2572093B2 JP 62333605 A JP62333605 A JP 62333605A JP 33360587 A JP33360587 A JP 33360587A JP 2572093 B2 JP2572093 B2 JP 2572093B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はロボットのティーチング方法に関し、一層詳
細には、ロボットのエンドエフェクタにおける作業点の
位置を固定した状態で、姿勢のみ変更可能としたロボッ
トのティーチング方法に関する。
[発明の背景] 例えば、産業用ロボットを用いてワークに対し所定の
作業を行う場合、当該ロボットの先端部に取着されたエ
ンドエフェクタを所定の経路に沿って移動させる必要が
ある。この場合、前記経路は一般にティーチングボック
スによって教示される。ここで、ロボットのティーチン
グを行うティーチングボックスには、ロボットの各関節
を駆動するための指令値やティーチングの基準とする座
標系を選択する入力手段あるいはロボットの動作速度を
設定する設定手段等が備えられており、オペレータはこ
れらの手段を所定の仕様に従って操作することでロボッ
トに対するティーチングを行っている。
ところで、このような産業用ロボットを用いてワーク
に対し塗装、シーリング、アーク溶接等の作業を行う場
合、ワークに対するエンドエフェクタの姿勢が極めて重
要となる。そこで、通常、ティーチング時にワークに対
するエンドエフェクタの姿勢を修正する作業が行われ
る。この場合、例えば、ロボットのアーム先端部を中心
として旋回するように構成されたエンドエフェクタを用
いた場合、当該エンドエフェクタを旋回させた時にエン
ドエフェクタのワークに対する作業点の位置が変動する
不都合が生じる。従って、エンドエフェクタのワークに
対する姿勢を修正した場合には前記作業点の位置の修正
をも行わなければならず、その作業が極めて面倒となる
欠点が指摘されている。
そこで、前述したティーチングの作業性を向上させる
ため、ティーチング時にエンドエフェクタの作業点の位
置およびワークに対する姿勢を記憶しておき、プレイバ
ック時において前記作業点の位置および姿勢データに基
づいてロボットの各関節の位置等を演算してロボットを
動作させる技術的思想が特開昭第59−167713号に開示さ
れている。然しながら、この場合には作業点の姿勢を変
更することで変位した作業点の位置を補正するように各
関節のデータを演算してロボットを動作させているた
め、ロボットの位置決めに長時間を要し、プレイバック
時における動作速度が低下してしまう不都合が指摘され
ている。
[発明の目的] 本発明は前記の不都合を克服するためになされたもの
であって、多関節ロボットを構成する各関節の状態デー
タから設定される座標変換行列と、作業点座標系に対す
るエンドエフェクタの作業点の姿勢変化量から設定され
る回転行列とを用いて前記エンドエフェクタの姿勢変更
に係る各関節の状態データを算出することにより、作業
点の位置を固定した状態で、極めて容易に所望の作業点
座標系に対する姿勢の変更を行うことが出来、また、プ
レイバック時におけるロボットの動作速度を向上するこ
との出来るロボットのティーチング方法を提供すること
を目的とする。
[目的を達成するための手段] 前記の目的を達成するために、本発明は、エンドエフ
ェクタによる作業点の位置を固定した状態で、前記エン
ドエフェクタを所望の姿勢に設定する多関節ロボットの
ティーチング方法であって、 多関節ロボットを構成する各関節の状態データから、
基準座標系に対する前記各関節間の座標交換行列を求め
る第1ステップと、 前記座標交換行列に基づき、エンドエフェクタによる
作業点の位置を求める第2ステップと、 前記エンドエフェクタに設定された作業点座標系を基
準とし、前記エンドエフェクタを前記作業点の現在の姿
勢から次の姿勢に偏向させる第3ステップと、 前記作業点の現在の姿勢を、前記作業点座標系におけ
る前記次の姿勢に偏向させるための回転行列を求める第
4ステップと、 前記回転行列を前記基準座標系での回転行列に変換す
る第5ステップと、 前記座標変換行列と前記基準座標系での前記回転行列
とに基づき、前記エンドエフェクタの前記次の姿勢での
位置が前記作業点の現在の姿勢での位置に一致するよ
う、前記作業点の次の姿勢に対する前記各関節間の新た
な座標変換行列を求める第6ステップと、 前記新たな座標変換行列から前記各関節の新たな状態
データを求める第7ステップと、 からなることを特徴とする。
[実施態様] 次に、本発明に係るロボットのティーチング方法につ
いて好適な実施態様を挙げ、添付の図面を参照しながら
以下詳細に説明する。
第1図において、参照符号10は本実施態様に係るロボ
ットのティーチング方法が適用される溶接システムを示
し、この溶接システム10ではシーケンサ12によるシーケ
ンス制御に基づきアーク溶接ロボット14が駆動され、ク
ランプ装置16によって治具台17上に位置決めされたワー
ク15に対し所定の溶接作業が行われる。この場合、アー
ク溶接ロボット14はティーチングボックス18によりその
動作が教示され、ロボットコントローラ20を介して油圧
ユニット22および溶接コントローラ24によって駆動制御
される。
アーク溶接ロボット14は基台26上に設置されており、
移動部28が油圧モータ30により前記基台26に対して矢印
方向に移動すると共に、旋回部32が油圧モータ34により
前記移動部28に対し矢印方向に旋回可能に構成される。
また、旋回部32にはアーム部材36の一端部が軸着し、こ
のアーム部材36は前記旋回部32に取着された油圧シリン
ダ38により矢印方向に昇降可能に構成される。一方、ア
ーム部材36の他端部には油圧モータ40を有する取付部材
42が取着され、前記取付部材42には油圧モータ44を介し
てエンドエフェクタとしての溶接トーチ46が連結され
る。この場合、溶接トーチ46は油圧モータ44を中心とし
油圧モータ40によって矢印方向に旋回すると共に、油圧
モータ44により矢印方向に回動可能に構成される。な
お、前述した油圧ユニット22はアーク溶接ロボット14を
構成する油圧モータ30、34、40および44と油圧シリンダ
38を駆動制御する。また、溶接コントローラ24は溶接ト
ーチ46とワーク15との間の溶接電流制御を達成する。
ここで、アーク溶接ロボット14に対して基台26に固定
したベース座標系O0と、溶接トーチ46のワーク15に対す
る作業点TCPに固定したハンド座標系Oeとを定義すると
共に、アーク溶接ロボット14の各関節に対して座標系O1
乃至O6を定義する。
ベース座標系O0はX0、Y0、Z0の直交3軸からなり、各
軸回りの回転方向を夫々A0、B0、C0とする。ハンド座標
系OeはXe、Ye、Zeの直交3軸からなり、各軸回りの回動
方向を夫々Ae、Be、Ceとする。座標系O1は油圧モータ30
によりベース座標系O0に対して変位する座標系であり、
座標系O2は油圧モータ34により座標系O1に対して回動す
る座標系であり、座標系O3は油圧シリンダ38により座標
系O2に対して回動する座標系である。また、座標系O4
座標系O3に対して固定された座標系であり、アーム溶接
ロボット14を6軸ロボットとして説明するために付加し
たものである。さらに、座標系O5は油圧モータ40により
座標系O4に対して回動する座標系であり、座標系O6は油
圧モータ44により座標系O5に対して回動する座標系であ
る。
一方、ティーチングボックス18は第2図に示すように
構成される。すなわち、ティーチングボックス18はアー
ク溶接ロボット14に対してティーチング等を行う本体部
52と、当該ティーチングボックス18の操作方法等を表示
する表示部54とから基本的に構成される。
本体部52は接続ケーブル55を介してロボットコントロ
ーラ20に接続されており、その上面部には後述するティ
ーチモード、プレイモード等の切り換えを行うモード切
換スイッチ56と、アーク溶接ロボット14をマニュアルで
動作させるジョイスティック58と、機能選択、データ入
力等を行うテンキー60と、アーク溶接ロボット14の動作
を非常停止させるための非常停止ボタン62とが設けられ
る。この場合、ジョイスティック58は矢印αおよびβ方
向に傾動可能であると共に矢印γ方向に回動可能に構成
されており、その傾動方向あるいは回動方向とアーク溶
接ロボット14の駆動方向との対応関係はテンキー60によ
って設定される。また、アーク溶接ロボット14の動作速
度はジョイスティック58の傾斜角度あるいは回動角度に
よって設定される。なお、ジョイスティック58の先端部
には動作スイッチ64が設けられており、この動作スイッ
チ64を押圧することによってアーク溶接ロボット14が動
作可能となる。
本体部52は斜め上方向に突出する一対のアーム部材66
a、66bを有しており、これらのアーム部材66a、66bの先
端部間には取付ねじ68a、68bを介して表示部54が矢印θ
方向に回動可能に軸着する。この場合、表示部54はLCD
ディスプレイ70を有しており、このLCDディスプレイ70
にはモード切換スイッチ56およびテンキー60によって選
択されたティーチングボックス18の操作方法等が表示さ
れる。
本実施態様に係るロボットのティーチング方法が適用
される溶接システムは基本的には以上のように構成され
るものであり、次にこのシステムを用いたティーチング
方法について説明する。
先ず、ティーチングボックス18の電源を投入する。こ
の場合、ティーチングボックス18のLCDディスプレイ70
には第3図に示すメインメニュー画面80が表示される。
このメインメニュー画面80において、「TEACH」はジョ
イスティック58を用いてアーク溶接ロボット14のティー
チングを行うティーチモードであり、「PLAY」はロボッ
トコントローラ20の図示しないキーボード等を用いて所
望のティーチングデータを呼び出しアーク溶接ロボット
14を動作させるプレイモードである。また、「AUTO」は
前記のプレイモードをシーケンサ12等の要求に基づいて
自動的に実行するオートモードであり、アーク溶接ロボ
ット14によるワーク15の実際の溶接作業はこのオートモ
ードで行われる。「EDIT」はティーチングボックス18に
格納されているティーチングデータを編集(立体シフ
ト、コピー等)する編集モードであり、「PARA」はアー
ク溶接ロボット14における溶接トーチ46の寸法等のパラ
メータを設定するパラメータ設定モードである。
次に、オペレータがメインメニュー画面80からティー
チモードを選択しモード切換スイッチ56を[1]の位置
に設定すると、LCDディスプレイ70には第4図に示すテ
ィーチングモードメニュー画面82が表示される。
この場合、「JOINT_123」はジョイスティック58の矢
印α、βおよびγ方向への動作に対してアーク溶接ロボ
ット14を構成する油圧モータ30、34および油圧シリンダ
38が駆動されるモードである。また、「JOINT_456」は
ジョイスティック58の矢印αおよびβ方向への動作に対
して油圧モータ40および44が駆動されるモードである。
「BASE_XYZ」はジョイスティック58の動作に対して溶接
トーチ46の作業点TCPが基台26を基準とするベース座標
系O0のX0、Y0、Z0方向に夫々移動するモードである。さ
らに、「BASE_ABC」はジョイスティック58の動作に対し
て溶接トーチ46の作業点TCPが前記ベース座標系O0
X0、Y0、Z0の回りA0、B0、C0方向に回動するモードであ
る。一方、「HAND_XYZ」はジョイスティック58の動作に
対して溶接トーチ46の作業点TCPが当該作業点TCPを基準
とするハンド座標系OeのXe、Ye、Ze方向に移動するモー
ドである。同様に、「HAND_ABC」は溶接トーチ46の作業
点TCPがハンド座標系OeのXe、Ye、Zeの回りAe、Be、Ce
方向に回動するモードである。「BASE_MDI」および「HA
ND_MDI」は夫々溶接トーチ46の作業点TCPがベース座標
系O0またはハンド座標系Oeを基準として入力されるティ
ーチングデータに基づいて移動するモードである。そし
て、「MEMORIZE」はアーク溶接ロボット14の現在の状態
をティーチングデータとしてロボットコントローラ20の
図示しない記憶手段に取り込むためのモードを示す。
そこで、例えば、テンキー60から[3]を入力すると
ティーチモードより「BASE_XYZ」のモードが選択され
る。次いで、オペレータは動作スイッチ64を押圧した状
態でジョイスティック58を矢印α、βおよびγ方向に所
定量傾動あるいは回動させる。この場合、ジョイスティ
ック58の傾斜方向、回動方向、傾斜角および回動角の各
データは接続ケーブル55を介してロボットコントローラ
20に転送される。ロボットコントローラ20は選択された
「BASE_XYZ」のモードに基づき前記各データからアーク
溶接ロボット14の各座標系O1乃至O6の移動量に対応する
パルス信号を生成し油圧ユニット22に出力する。油圧ユ
ニット22は前記パルス信号に基づきアーク溶接ロボット
14における溶接トーチ46の作業点TCPをベース座標系O0
に従いワーク15の所望の溶接位置まで移動させる。この
場合、前記作業点TCPはジョイステイック58を矢印α方
向に傾動させることでZ0方向に移動し、矢印β方向に傾
動させることでX0方向に移動し、矢印γ方向に回動させ
ることでY0方向に夫々移動する。
一方、オペレータは溶接トーチ46の作業点TCPがワー
ク15の所望の溶接位置まで移動し且つ後述する操作によ
り前記溶接トーチ46がワーク15に対して所望の姿勢とな
ったことを確認すると、ティーチングボックス18のテン
キー60を用いてティーチングデータの記憶指令を入力す
る。この場合、第4図に示すティーチモードメニュー画
面82に従いテンキー60の0とIとを押圧すると、アーク
溶接ロボット14の現在状態における各軸の状態データが
図示しないポテンショメータによって読み取られロボッ
トコントローラ20に記憶される。以上の作業を所望の溶
接位置毎に繰り返すことによりアーク溶接ロボット14の
ティーチング作業が完了する。
ここで、ワーク15に対してアーク溶接を正確に遂行す
るためには溶接トーチ46の作業点TCPの位置を正確に設
定するだけでなく、前述したように、ワーク15に対する
溶接トーチ46の姿勢も正確に設定しておく必要がある。
従って、本実施態様ではティーチモードにおける「BASE
_XYZ」のモードに基づいて溶接トーチ46の作業点TCPの
位置を設定した後、「BASE_ABC」のモードに基づいて作
業点TCPの位置を固定した状態でその姿勢を行ってい
る。そこで、第5図に示すフローチャートに基づき溶接
トーチ46の姿勢変更方法を説明する。
先ず、オペレータはティーチングボックス18のLCDデ
ィスプレイ70に表示されたティーチモードメニュー画面
82から「BASE_ABC」のモードを選択する。次いで、オペ
レータは動作スイッチ64を押圧した状態でジョイスティ
ック58を矢印α、βおよびγ方向に所定量傾動あるいは
回動させることで溶接トーチ46の姿勢変更を行う。な
お、この「BASE_ABC」のモードでは溶接トーチ46の先端
部である作業点TCPがベース座標系O0を基準として姿勢
変更される。
そこで、ロボットコントローラ20はアーク溶接ロボッ
ト14を構成する各油圧モータ30、34、40、44および油圧
シリンダ38に装着された図示しないポテンショメータか
ら現在のパルスPi(i=1、2、…6)を取り込み、こ
のパルスPiから隣接する座標系O1乃至O6に対する各関節
の現在の角度riとして求める(STP1)。ここで、k1jは座標系Oiにおけ
るポテンショメータの分解能および減速比に係るパラメ
ータである。k2iは座標系Oiにおける関節の可動範囲に
対して基準中間点を設定した場合、ポテンショメータに
よって得られたパルスPiを前記基準中間点に対する増減
量として表すためのオフセット量である。また、k3i
角度(deg)をラジアンに変換するたのパラメータであ
る。なお、本実施態様では座標系O4が座標系O3に対して
固定されているためパルスP4を0に設定しておく。
次に、(1)式に基づいて算出された現在の角度ri
ら変換行列Tを算出する(STP2)。この場合、変換行列
Tはベース座標系O0に対する座標系Oiの位置および姿勢
を設定するものであり、変換行列Tの各成分をtmn(m
=1、2、3、n=1、2、3、4)として のように設定される。ここで、変換行列Tを と定義した場合、作業点TCPの現在の位置Cは変換行列
Tを用いて、 C=T・h≡A・h0+b …(4) として算出される(STP3)。なお、Aは変換行列Tの左
側4行3列の成分を示し、bは変換行列Tの右側4行1
列の成分を示す。また、hは座標系O6に対する作業点TC
Pのオフセット量を示すベクトルであり、ベース座標系O
0を基準としたX0、Y0、Z0方向の成分をh1、h2、h3とし
て、 のように定義される。
次に、ロボットコントローラ20はティーチングボック
ス18におけるジョイスティック58からの入力の有無を判
別し(STP4)、入力のない場合には現在のパルスPiをそ
のまま保持する(STP5)。
一方、ジョイスティック58が動作スイッチ64を押圧し
た状態で矢印α、βおよびγ方向に所定量傾動あるいは
回動された場合、ロボットコントローラ20はジョイステ
ィック58に連結された図示しない各ポテンショメータか
らの電圧信号ΔVjに基づきベース座標系O0の各軸X0
Y0、Z0回りの姿勢変化量Δrjを算出する。この場合、前
記各ポテンショメータのゲインをgjとすると、姿勢変化
量Δrjは、 として求まる(STP6)。なお、j=1はX0の回りの回転
A0、j=2はY0の回りの回転B0、j=3はZ0の回りの回
転C0に夫々対応する。
次に、ステップ6で求めたベース座標系O0の各軸X0
Y0、Z0回りの姿勢変化量Δrjからベース座標系O0に対す
る回転行列Rを求める(STP7)。回転行列RはX0、Y0
Z0方向に対する回転行列をR1、R2、R3として、 R=R3・R2・R1 …(7) と設定される。ここで、Rmn(m、n=1、2、3)は
回転行列Rjの各成分を示す。
次いで、ステップ2およびステップ7で算出した変換
行列Tおよび回転行列Rを用いて作業点TCPの新たな位
置C′を求める(STP8)。すなわち、ジョイスティック
58によって姿勢変更された作業点TCPの新たな位置C′
は(4)式に回転行列Rを作用させることにより、 C′=R・T・h=R・C …(9) として求まる。この場合、作業点TCPの位置C′を作業
点TCPの姿勢変更に対して何ら変化させないためには、 R・C=C′=C …(10) であることを要する。従って、(4)式の左側に回転行
列Rを作用させることにより、作業点TCPの姿勢のみを
変化させた場合の変換行列T′は、 として求まる(STP9)。
そこで、この変換行列T′を逆変換すれば、各座標系
O1乃至O6が設定される関節における次の角度ri′(i=
1、2、…6)を求めることが出来る(STP10)。この
結果、前記角度ri′から次のパルスPi′は、 のようにして求まる(STP11)。
次いで、ロボットコントローラ20はステップ11で求め
たパルスPi′を油圧ユニット22に出力しアーク溶接ロボ
ット14の移動指示を行う(STP12)。この場合、アーク
溶接ロボット14の溶接トーチ46は作業点TCPの位置を固
定した状態でその姿勢のみをジョイスティック58の傾動
量あるいは回動量に応じて変化させる。そこで、ティー
チングボックス18のテンキー60より0とIを同時に入力
すれば、ロボットコントローラ20の図示しない記憶手段
にステップ11で求められた各関節のパルスPi′がティー
チングデータとして格納される(STP13)。
以上の処理を所望の溶接地点毎に繰り返すことにより
溶接トーチ46の作業点TCPがワーク15の所定位置に所定
の姿勢で正確にセットされる。
なお、上述した実施態様ではベース座標系O0を基準と
して作業点TCPの姿勢を変更する場合について説明した
が、前記作業点TCPに設定されるハンド座標系Oeを基準
として当該作業点TCPの姿勢を変更することも可能であ
る。そこで、オペレータはLCDディスプレイ70に表示さ
れたティーチモードメニュー画面82より「HAND_ABC」の
モードを選択してジョイスティック58を所定方向に傾動
あるいは回動させる。この場合、作業点TCPは当該作業
点TCPに固定したハンド座標系Oeを基準として変更され
るため、オペレータはベース座標系O0を用いた場合より
も一層容易にその調整作業を行うことが可能となる。な
お、この場合の処理手順では、第5図に示すステップ6
においてハンド座標系Oeの各軸Xe、Ye、Ze回りの姿勢変
化量を設定した後、当該姿勢変化量をベース座標系O0
らみた姿勢変化量Δrj((6)参照)に変換してステッ
プ7以下の処理を遂行すれば、各関節に対する所望のパ
ルスを得ることが出来る。
以上のようにしてアーク溶接ロボット14のティーチン
グ作業が完了すると、オペレータはティーチングボック
ス18のLCDディスプレイ70の画面を第3図に示すメイン
メニュー画面80に戻す。次に、モード切換スイッチ56を
[2]のプレイモードに設定し、アーク溶接ロボット14
に対しプレイバック動作を行わせティーチングデータの
確認を行う。
次に、ティーチングデータによるアーク溶接ロボット
14の動作確認が終了すると、オペレータはLDCディスプ
レイ70の画面を再びメインメニュー画面80に戻した後、
テンキー60の[3]を選択しオートモードとする。この
場合、アーク溶接ロボット14はシーケンサ12の制御下に
ロボットコントローラ20より出力されるティーチングデ
ータに基づいてワーク15に対し所望の溶接作業を遂行す
る。なお、ロボットコントローラ20はティーチング時に
おいて修正された各油圧モータ30、34、40、44および油
圧シリンダ38のティーチングデータを保持しているた
め、アーク溶接ロボット14に対して高速度でデータを出
力することが出来る。従って、当該アーク溶接作業を高
速に遂行することが可能となる。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、多関節ロボットを構
成する各関節の座標変換行列とエンドエフェクタによる
作業点の作業点座標系に対する姿勢変化量から設定され
る回転行列とを用いて前記作業点の位置を固定した状態
でその姿勢変更を行っている。この場合、各関節の状態
データは前記座標変換行列と前記回転行列とで設定され
る新たな座標変換行列を用いてティーチング時に容易に
算出することが出来る。従って、ティーチング時におけ
るデータ算出時間が短縮されるだけでなく、プレイバッ
ク時におけるロボットの動作速度も向上する。また、座
標変換行列および回転行列を用いてティーチングデータ
を求めているため、他の座標系へのデータ変換が極めて
容易となる。従って、作業点の姿勢変更を行う場合に任
意の座標系を選択することが出来ることになり、作業性
も一層向上する。
さらに、本発明では、エンドエフェクタの姿勢の変更
に際し、前記エンドエフェクタに設定された作業点座標
系を基準として前記エンドエフェクタの姿勢を変更し、
そのときの回転行列を基準座標系の回転行列に変換した
後、これを用いて新たな座標変換行列を求めている。従
って、作業者は、前記エンドエフェクタに設定された固
有の座標系に基づき、極めて容易に前記エンドエフェク
タを所望の姿勢に変更させることが出来る。
以上、本発明について好適な実施態様を挙げて説明し
たが、本発明はこの実施態様に限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良
並びに設計の変更が可能なことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るロボットのティーチング方法が適
用される溶接システムの概略構成図、 第2図は第1図に示す溶接システムにおけるティーチン
グボックスの構成斜視図、 第3図および第4図は第2図に示すティーチングボック
スに表示される各メニュー画面の説明図、 第5図は本発明に係るロボットのティーチング方法の手
順を示すフローチャートである。 10……溶接システム、12……シーケンサ 14……アーク溶接ロボット 18……ティーチングボックス 20……ロボットコントローラ 22……油圧ユニット、24……溶接コントローラ 52……本体部、54……表示部 56……モード切換スイッチ 58……ジョイスティック、60……テンキー 62……非常停止ボタン、64……動作スイッチ 70……LCDディスプレイ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−167713(JP,A) 特開 昭61−148504(JP,A) 特開 昭60−95605(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンドエフェクタによる作業点の位置を固
    定した状態で、前記エンドエフェクタを所望の姿勢に設
    定する多関節ロボットのティーチング方法であって、 多関節ロボットを構成する各関節の状態データから、基
    準座標系に対する前記各関節間の座標変換行列を求める
    第1ステップと、 前記座標変換行列に基づき、エンドエフェクタによる作
    業点の位置を求める第2ステップと、 前記エンドエフェクタに設定された作業点座標系を基準
    とし、前記エンドエフェクタを前記作業点の現在の姿勢
    から次の姿勢に偏向させる第3ステップと、 前記作業点の現在の姿勢を、前記作業点座標系における
    前記次の姿勢に偏向させるための回転行列を求める第4
    ステップと、 前記回転行列を前記基準座標系での回転行列に変換する
    第5ステップと、 前記座標変換行列と前記基準座標系での前記回転行列と
    に基づき、前記エンドエフェクタの前記次の姿勢での位
    置が前記作業点の現在の姿勢での位置に一致するよう、
    前記作業点の次の姿勢に対する前記各関節間の新たな座
    標変換行列を求める第6ステップと、 前記新たな座標変換行列から前記各関節の新たな状態デ
    ータを求める第7ステップと、 からなることを特徴とするロボットのティーチング方
    法。
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