JP2571715B2 - ポリカーボネートの製造法 - Google Patents

ポリカーボネートの製造法

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JP2571715B2 JP1279816A JP27981689A JP2571715B2 JP 2571715 B2 JP2571715 B2 JP 2571715B2 JP 1279816 A JP1279816 A JP 1279816A JP 27981689 A JP27981689 A JP 27981689A JP 2571715 B2 JP2571715 B2 JP 2571715B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、エンジニアリングプラスチックである芳香
族ポリカーボネートの製造方法及び該製造に有用な結晶
性芳香族ポリカーボネートプレポリマー多孔体に関す
る。
(従来の技術) 芳香族ポリカーボネートは、2,2−ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)プロパン(以下、ビスフェノールAとい
う)とホスゲンとの界面重縮合法で工業化されている。
この方法は有毒なホスゲンを用いなければならないこ
と、副生する塩化水素や塩化ナトリウムが腐食性であ
り、またポリマーに残留した場合、物性に悪影響を及ぼ
すという欠点がある。また多量の塩化メチレンを溶媒と
して使用することも欠点で、ポリマーとの分離が難し
く、また残留塩化メチレンも物性に悪影響を及ぼす。
ビスフェノールAとジフェニルカーボネートを溶融重
合するエステル交換法も知られているが、高温で触媒重
合するため、カラーが悪く、分岐しやすく、また、高分
子量が作りにくいという欠点を有している。ビスフェノ
ールAの酢酸エステルとアルキルカーボネートとを溶融
重合する方法も知られているが(特開昭59−210938号公
報)、高温の触媒重合のため同様の欠点を有している。
また、ビスフェノールAのジメチルカーボネート縮合
物; の自己縮合法が特開昭64−4617号公報に記載されてい
る。特開昭64−4617号公報に記載の方法には、溶融重合
法に、固相重合する方法も記載されている。
固相重合法は溶融重合法に比べ、重合温度が低く、そ
の分、重合時のポリマーの劣化が少ないことが特徴であ
るが、重合速度が遅いのが欠点である。このような従来
の方法では、重合速度が十分でなく、重合時間が長くな
るのが欠点である。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、従来のホスゲン法や溶融法が有している種
々の欠点を克服し、塩素化合物を含まない高品質の芳香
族ポリカーボネートを製造する方法であり、しかも従来
の固相重合法より重合速度が速い製造方法の開発であ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、特定の末端基組成を有し、比表面積が
0.2m2/g以上である結晶性芳香族ポリカーボネートプレ
ポリマー多孔体を固相重合することにより、上記の課題
を解決しうることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は; 繰返し単位: (Arは芳香族残基を表す。) と、末端基:AcとOR (Acはアセチル基を表し、Rはアルキル基を表す。)か
らなり、 Acが10〜70モル%、ORが30〜90モル%であり、数平均
分子量が1,000〜10,000であり、比表面積が0.2m2/g以上
であることを特徴とする、結晶性芳香族ポリカーボネー
トプレポリマー多孔体および その結晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマー多
孔体を固相重合する、結晶性芳香族ポチカーボネートの
製法を提供するものである。
本発明のプレポリマーは、式: の繰り返し単位を有する。
ここで、Arは芳香族残基を表す。例を挙げると、 である。
このうち、 のビスフェノールAユニットが最も望ましい。
本発明の末端基はAc又はORである。Acは である。R及びR′は炭素数1〜5のアルキル基であ
り、特に−CH3、−C2H5基が好ましい。
Ac基末端とOR末端の比率は、後の固相重合速度に顕著
な影響を及ぼし、次の範囲にある時固相重合速度が速
い。
Acは10〜70モル%、 ORは30〜90モル%の範囲である。
本発明のプレポリマーの数平均分子量は、1,000〜10,
000が好ましい。1,000以下では、固相重合時間が長く、
また固相重合時に融着しやすい。10,000以上でも特に問
題はないが、固相重合するメリットが少ない。
本発明の該プレポリマー多孔体の比表面積は0.2m2/g
以上である。0.2m2/g未満では、固相重合速度が遅い。
比表面積が大きい程重合速度は速く、その意味で好まし
くは比表面積は0.5m2/g以上、さらに好ましくは比表面
積は0.8m2/g以上である。
該プレポリマー多孔体の形態としては、特に制限はな
いが、通常粉末、粉末の凝集体、粉末を造粒した多孔性
成形体(ペレット等)である。
該プレポリマー多孔体の結晶化度には、特に限定はな
いが5〜55%が望ましい。5%以下では、固相重合時に
融着しやすく、55%以上では固相重合速度が遅い。結晶
化度はX線回折法により求めた。
本発明の該プレポリマーの製法としては、例えば (Rは前記と同じアルキル基である。)の炭酸ジアルキ
ルと、 AcOArOAcで表される(Ac及びArは前記と同じ)ビスフ
ェノールのジエステルと、 を加熱し、系中よりROAcで表されるアルキルエステル
を分離しながら重合させ、まず非晶性ポリカーボネート
プレポリマーを得る。
上記重合は通常溶融重合で行われ、重合温度は150〜3
00℃、好ましくは150〜260℃の範囲で行われる。重合と
ともに重合温度を徐々に上げていく方法も好適な方法の
一つである。反応系の圧力は加圧〜常圧〜減圧のいずれ
もとりうる。重合初期は副生物のアルキルエステルを選
択的に除去するために加圧する方法も好ましい方法の一
つであり、一方重合の末期には減圧してアルキルエステ
ルを除去するのも好ましい方法の一つである。
反応は触媒の存在下又は非存在下に行われる。
このような重合触媒としては、この分野で用いられて
いる重縮合触媒であれば特に制限はないが、水酸化リチ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル
シウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸
化物類;水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
ルシウムなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水
酸化物類;水酸化アルミニウムリチウム、水酸化ホウ素
ナトリウム、水酸化ホウ素テトラメチルアンモニウムな
どのホウ素やアルミニウムの水酸化物のアルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩、第四級アンモニウム塩類;リ
チウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カルシウム
メトキシドなどのアルカリ金属及びアルカリ土類金属の
アルコキシド類;リチウムフェノキシド、ナトリウムフ
ェノキシド、マグネシウムフェノキシド、LiO−Ar−OL
i,NaO−Ar−ONa(Arはアリール基)などのアルカリ金属
及びアルカリ土類金属のアリーロキシド類;酢酸リチウ
ム、酢酸カルシウム、安息香酸ナトリウムなどのアルカ
リ金属及びアルカリ土類金属の有機酸塩類;酸化亜鉛、
酢酸亜鉛、亜鉛フェノキシドなどの亜鉛化合物類;酸化
ホウ素、ホウ酸、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸トリメチ
ル、ホウ酸トリブチル、ホウ酸トリフェニルなどのホウ
素の化合物類;酸化ケイ素、ケイ酸ナトリウム、テトラ
アルキルケイ素、テトラアリールケイ素、ジフェニル−
エチル−エトキシドケイ素などのケイ素の化合類;酸化
ゲルマニウム、四塩化ゲルマニウム、ゲルマニウムエト
キシド、ゲルマニウムフェノキシドなどのゲルマニウム
の化合物類;酸化スズ、ジアルキルスズオキシド、ジア
リールスズオキシド、ジアルキルスズカルボキシレー
ト、酢酸スズ、エチルスズトリブトキシドなどのアルコ
キシ基又はアリーロキシ基と結合したスズ化合物、有機
スズ化合物などのスズの化合物類;酸化鉛、酢酸鉛、炭
酸鉛、塩基性炭酸鉛、鉛及び有機鉛のアルコキシド又は
アリーロキシドなどの鉛の化合物類;第四級アンモニウ
ム塩、第四級ホスホニウム塩、第四級アルソニウム塩な
どのオニウム化合物類;酸化アンチモン、酢酸アンチモ
ンなどのアンチモン化合物類;酢酸マンガン、炭酸マン
ガンホウ酸マンガンなどのマンガンの化合物類;酸化チ
タン、チタンのアルコキシド又はアリールオキシドなど
のチタンの化合物類;その他キレートチタネートとし
て、例えばアセチルアセトナトチタネート、ラクテート
チタネート、トリエタノールアミンチタネート、ポリヒ
ドロキシステアレートチタネート、グリコレートチタネ
ート〔例えばテトラオクチレングリコールチタネート又
はジ−n−ブチルヘキシレングリコールチタネエー
ト〕、及び非キレートチタネート、例えばチタン酸テト
ライソプロピル、チタン酸テトラブチル、チタン酸テト
ラブチル重合物、チタン酸テトラキス(2−エチルヘキ
シル)等がある。; また、酢酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム、ジルコ
ニウムのアルコキシド又はアリールオキシド、ジルコニ
ウムアセチルアセトンなどのジルコニウムの化合物類な
どの触媒を用いることができる。
本発明の結晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマー
多孔体を製造する好ましい方法の1つは、非晶性の芳香
族ポリカーボネートプレポリマーを製造し、これを結晶
化溶媒中で高剪断力をかけて撹拌することによって結晶
化させながら多孔化させる方法である。
できれば平均粒径が250μ以下になるよう高剪断力を
かける方法がよい。
この場合、結晶化溶媒に導入する固体状の非晶性プレ
ポリマーは固体状、溶融状のどちらでもよい。このよう
な方法においては、結晶化と多孔化はプレポリマーの固
体表面から起こっていくので、結晶化溶媒中でプレポリ
マーの固体を高剪断力をかけて機械的に粉砕し、その平
均粒径が250μ以下になるように結晶化処理を行うこと
が、本発明の比表面積が0.2m2/g以上の多孔体を製造す
る上で有効である。
ここで、平均粒径とは結晶化溶媒中での該プレポリマ
ーの平均粒径であって、後述の顕微鏡によって測定され
るものである。
結晶化溶媒中で該プレポリマーを高剪断力をかけて機
械的に粉砕する方法としては、ワーリングブレンダーな
どの高速回転羽根を有する装置や、カッター付うず巻ポ
ンプを用いる方法などがある。結晶化工程での所要時間
を短縮するためには、結晶化溶媒に導入する非晶性プレ
ポリマーは、固体状態及び溶融状態のいずれの場合で
も、その形状は繊維状、ストランド状、フィルム状、小
粒状などのものが好ましい。
このような方法によって、所定の表面積を有する粉末
状又は顆粒状結晶性芳香族ポリカーボネートプレポリマ
ー多孔体が得られるが、微粉の存在量を減少させる目的
で、これらの粉末を凝集させて2次粒子化させることも
好ましい方法である。
溶媒類を用いる前記の結晶化及び粉末化方法の場合に
は、該粉末又は顆粒を取得するために、溶媒類を除去す
る必要があるが、この除去方法としては、通常、遠心分
離や、加圧又は真空濾過等の粉体間に圧力がかかる状態
で行われるので、好都合である。
このようにして得られた2次粒子は、溶媒類を完全に
除去した後でも、微粉化せず、安定に存在し得る。この
理由は明らかではないが、恐らく、該プレポリマー多孔
体中に存在する低分子量ポリカーボネートオリゴマーが
微粒子間の接着剤的な役割を果たしているためであろう
と思われる。このような意味で、該オリゴマーの少ない
該プレポリマー多孔体を用いる場合には、低分子量ポリ
カーボネートオリゴマーを添加した上で、結晶化・多孔
化処理を行うことが好ましい。
微粉を凝集させて2次粒子化する他の方法は、微粉が
融着し易いことを利用するもので、粉末状の結晶性芳香
族ポリカーボネートプレポリマー多孔体を該プレポリマ
ー多孔体がわずかに融着するような適度な温度に加熱す
ることによっても実施できる。
なお、結晶化溶媒を用いて、非晶性芳香族ポリカーボ
ネートプレポリマーを結晶化させるのに必要な時間は、
該プレポリマーの種類や分子量、形状あるいは用いる溶
媒の種類、処理温度などによって異なるが、通常数秒〜
数時間の範囲で結晶化が行われる。また、処理温度は通
常−10〜200℃の範囲で選ばれるが、上記範囲内でも一
般的に結晶化処理温度が高い方が結晶化速度が速く、ま
た比表面積の大きい結晶性芳香族ポリカーボネートプレ
ポリマー多孔体が得られやすいので好ましい。
このような非晶性プレポリマーの結晶化のために使用
できる好ましい溶媒としては、例えば、クロロメタン、
塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロエタ
ン、ジクロロエタン(各種位置異性体)、トリクロロエ
タン(各種位置異性体)などの脂肪族ハロゲン化炭化水
素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族
ハロゲン化炭化水素類;テトラヒドロフラン、ジオキサ
ンなどのエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチルなどのエ
ステル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン
類;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水
素類などが挙げられる。これらの溶媒は1種類用いても
良いし、2種以上を混合して用いてもよい。このうち、
アセトンは比表面積の大きい結晶性芳香族ポリカーボネ
ートプレポリマーを製造できるので特に好ましい。
非晶性の芳香族ポリカーボネートプレポリマーの結晶
化に用いられる溶媒の量は、該プレポリマーや溶媒の種
類、必要結晶化度、必要比表面積、処理温度などによっ
ても異なるが、通常、該プレポリマーの重量に対して0.
1〜100倍、好ましくは0.3〜50倍の範囲である。
かくして得られた該プレポリマーパウダーを造粒し
て、多孔性の粒状成形体を合成することも可能である。
造粒は通常、100℃以下で行われ、圧縮造粒や押出造粒
で製造される。
本発明の固相重合は、結晶性芳香族ポリカーボネート
プレポリマー多孔体または該多孔体からなる粒状成形体
を加熱することによって実施されるが、該固相重合反応
を実施する際の反応温度Tp(℃)及び反応時間について
は、結晶性プレポリマー多孔体の種類(化学構造、分子
量など)や形状、結晶性プレポリマー多孔体中の触媒の
有無や種類や量、必要に応じて追加される触媒の種類や
量、結晶性プレポリマー多孔体の結晶化の度合いや結晶
の溶融温度Tm(℃)の違い、結晶性プレポリマー多孔体
の比表面積の違い、目的とする結晶性芳香族ポリカーボ
ネートの必要重合度、あるいは他の反応条件などによっ
て異なるが、結晶性プレポリマー多孔体のガラス転移温
度以上で、かつ固相重合中に結晶性プレポリマー多孔体
が溶融しないで固相重合を保つ範囲の温度であることが
必要である。
重合の進行とともに、結晶性プレポリマー多孔体の融
点は上昇するので、重合の進行とともに、重合温度を上
げていくのは一つの好ましい方法である。
好ましくは、式: Tm−50≦Tp<Tm (式中、Tp及びTmは前記の通りである。) で示される範囲の温度において、1分〜100時間、好ま
しくは0.1〜50時間程度加熱することにより、固相重合
反応が行われる。このような温度範囲としては、例えば
ビスフェノールAのポリカーボネートを製造する場合に
は、約150〜260℃が好ましく、特に約180〜230℃が好ま
しい。
固相重合工程においては、重縮合反応によって副生し
てくるアルキルエステル及び/またはジアルキルカーボ
ネートを系外に抜き出すことによってその反応が促進さ
れる。そのための方法としては、減圧下に反応を行う方
法と不活性ガスを導入して上記重縮合副生物をこれらの
ガスに随伴させて除去する方法、及びこれらを併用した
方法が好ましく用いられる。ここで言う不活性ガスと
は、窒素、アルゴン、ヘリウム、二酸化炭素などのいわ
ゆる不活性ガスだけでなく、低級炭化水素ガスやアセト
ンなどの固相重合に不活性なガスを言う。また、同伴用
の不活性ガスを導入する場合には、これらのガスを反応
温度付近に加熱しておくことが好ましい。
本発明の固相重合の好ましい実施態様として、上記の
ようなガスを導入してガスの流通下に行う方法がある
が、この際に、結晶生芳香族ポリカーボネートプレポリ
マー多孔体の重量当たりのガス流量が重要である。
すなわち、本発明の結晶性芳香族ポリカーボネートプ
レポリマー多孔体の固相重合を行う際には、該プレポリ
マー多孔体1g当たり、0.1〜10N/hr、好ましくは0.2〜
7N/hr、の不活性ガスを流通させることが好ましい。
不活性ガスの流量が0.1N/hrより少ない場合には固相
重合速度が遅くなり好ましくない。また、不活性ガスの
流量が10N/hrより多い場合には固相重合速度が速くな
る利点があるが、結晶性芳香族ポリカーボネートプレポ
リマー多孔体は、通常、粉末状又は顆粒状なので固相重
合中に飛散して重合器壁に付着したり、重合器外へ排出
され易くなる等の問題がでてくるので好ましくない。
一方、本発明の結晶性芳香族ポリカーボネートプレポ
リマー多孔体の粒状成形体の固相重合の場合には、該粒
状成形体1g当たり、0.1〜50N/hr、好ましくは0.2〜30N
/hrの不活性ガスを流通させて行われることが好まし
い。このような粒状成形体の場合には、固相重合中の飛
散等による問題点がないために、不活性ガス流量を該粒
状成形体1g当たり、50N/hrまで上げることができる。
不活性ガスの流量が多い程、固相重合速度を飛躍的に向
上できることが分かったが、該粒状成形体1g当たり、50
N/hrよりも多くしても重合度の向上に及ぼす寄与率が
だんだん小さくなるので50N/hrよりも多くする必要も
ない。重合度向上の点からは、該粒状成形体1g当たり、
0.2〜30N/hrの不活性ガス流量を用いることがより好
ましい。
不活性ガスを導入して固相重合を行う場合、使用後の
不活性ガスは、再使用せずに排出することもできるが、
コスト高になるので、通常、これらの不活性ガスは回収
して再使用に供される。この場合、使用後の不活性ガス
中には、固相重合の際の重縮合生成物であるアルキルエ
ステル等が含まれている。
従って、固相重合に使用した不活性ガスを回収して再
使用する場合には、不活性ガス中に含まれている縮重合
副生物である、芳香族ヒドロキシ化合物等を完全に分離
した後、再使用に供することが必要と考えられていた。
ところが、再使用するガス中に縮重合副生物のアルキル
エステル等が存在しても、その分圧を5mmHg以下にすれ
ば、予想外にも固相重合が進行することを見出した。
一方、このようにして不活性ガスを再使用する場合、
そのガス中に含まれる重縮合副生物等の分圧は0.001mmH
gより低くする必要もない。重縮合副生物等の分圧が0.0
01mmHgより低い場合は、固相重合を行う上で特に問題は
ないが、固相重合に使用した不活性ガスを回収して再使
用する際のコストが高くなり、工業的に実施する場合に
は好ましくないからである。
本発明の固相重合を実施する際、固相重合装置の形式
は、回分式、連続式、及びこれらを併用した方式のもの
などいずれの方法のものであってもよく、例えば、タン
ブラー型、キルン型、パドルドライヤー型、スクリュー
コンベヤー型、振動型、流動床型、固定床型、移動床型
等が挙げられる。
本発明の固相重合反応は触媒の存在下もしくは不存在
下に行われる。
プレポリマーの合成時に使用した触媒が残っていれば
そのままでよいし、結晶化操作で触媒が脱落した場合は
新たに加えればよい。加える触媒の種類はプレポリマー
合成時のものと同じもので、その例は前述した通りであ
る。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
なお、 分子量はゲルパーミューションクロマトグ
ラフィー(GPC)で測定した数平均分子量(以下、Mnと
略す)と重量平均分子量(Mwと略す)である。
プレポリマー中の末端基は、高速液体クロマトグラ
フィーによる分析又はNMRによる分析を使用した。
表面積は、島津製作所製アキュソープ2100−02型を
使用して、クリプトンガスを用いて測定した。
粒径は、筒井理化学機器製ミクロ型電磁振動ふるい
器、M−2型を用いて、1,070μオン、850μオン、600
μオン、250μオン、150μオン、75μオン、50μオン、
50μパスに篩分け、その重量を測定した。
本発明でいう結晶性プレポリマーの結晶化度とは、完
全非晶性プレポリマーと結晶性プレポリマー粉末X線回
折図(例えば第2図と第3図)を用いて、次に示す方法
により得られた値のことを意味するものとする。
一般に、結晶性高分子にX線を投射すると、散乱X線
が観測されるが、これは結晶部分に起因する結晶散乱
と、非晶部分に起因する非晶散乱の和として現れるもの
である。結晶部分及び非晶部分の重量をそれぞれMc、Ma
とし、それらに比例するX線散乱強度をそれぞれIc、Ia
とし、IcとIaとが分離できたとすると結晶化度Xc(%)
は: (I100cは完全結晶の単位質量当たりの結晶散乱強度
を、またI100aは完全非晶の単位質量当たりの非晶散乱
強度を表す) で与えられる。
しかしながら、本発明においてすべての結晶性プレポ
リマーはK=1の値を持つものであると仮定し、次の式
により結晶化度Xc(%)を求めた。
X線回折計を用いて得られる全回折強度曲線は空気に
よる散乱、原子の熱運動に起因する散乱、コンプトン散
乱などに基づく、いわゆるバックグラウンドと、結晶散
乱強度と非晶散乱強度の和として表されるものであるか
ら、これから結晶化度を求めるには各成分を分離する必
要がある。
本発明で用いた具体的方法は、例えば第2図と第3図
を用いて次の方法で行った。
結晶性プレポリマーの粉末X線回折図(第3図)にお
いて、2θ=10゜の点(P)と2θ=35゜の点(Q)を
結ぶ直線PQ(ベースライン)を引く。結晶散乱強度がゼ
ロと考えられる2θ=15゜での回折強度曲線上及びベー
スライン上の点をそれぞれ(R)、(S)とする。
同様にして、完全非晶性プレポリマー(プレポリマー
を280〜300℃で溶融させて厚さ1mmの膜状にしたもの
を、その温度から0℃に急冷させて完全に非晶化させた
もの)の粉末X線回折図(第2図)において、直線KL
(ベースライン)と2θ=15゜での回折強度曲線上及び
ベースライン上の点(M)及び(N)を得る。
I1=点(M)での回折強度 B1=点(N)での回折強度 I2=点(R)での回折強度 B2=点(S)での回折強度 y=回折強度曲線KMLと直線KLで囲まれた面積 z=解析強度曲線PQRと直線PQで囲まれた面積 とすれば、本発明でいう結晶化度Xc(%)は次式で与え
られる。
実施例1 炭酸ジメチル40部、ビスフェノール−Aジ酢酸エステ
ル70部及びチタン酸テトラフェニル0.15部を蒸留塔付オ
ートクレーブに仕込んだ。窒素で14kg/cm2に加圧し、30
分間220℃に加熱した。蒸留管頂部の温度を140〜150℃
にして蒸留物を滴下し、系外から除去した。次いで、減
圧しながら約2時間、230℃に加熱した。
得られた非晶性プレポリマー(I)の数平均分子量は
3,500であった。末端基を測定したところ、OAc:OCH3=3
5:65のモル比であった。
この非晶性プレポリマー10部を240℃で溶融状態で、1
mm径の孔20個をもつダイスを通して、40〜50℃アセトン
15部を入れ、ワーリングブレンダー型アセトン槽中に1
時間かけて押出す。押出しと同時にアセトン槽の撹拌器
を1,000rpmで高圧回転させる。溶融ストランドは撹拌に
より引き延ばされ、細い繊維状となりながらアセトン液
に浸漬し、強い剪断力で粉砕する。
アセトン中の結晶性プレポリマーの平均粒径は150μ
であった。
その後、アセトン槽を加熱しながら減圧し、アセトン
を留去して、結晶性プレポリマー多孔体を得る。
結晶性プレポリマー多孔体は白色不透明である。その
表面を走査型電子顕微鏡で観察すると、多数の孔が存在
することが認められる。(第1図参照) この結晶性プレポリマー多孔体の比表面積は1.5m2/
g、結晶化度は25%である。
乾固した結晶性プレポリマー多孔体の粒径は、50μパ
ス2.5%、50μオン3.7%、75μオン11.6%、150μオン1
2.7%、250μオン20.0%、600μオン27.5%、850μオン
15.4%、1070μオン6.5%(各重量%)であった。
この結晶性プレポリマー多孔体2gを140℃に予熱し、
下部に孔径約40〜50μの多孔を有し、結晶フィルター板
を有するガラス製円筒形ガス流通式反応器(内径15cm)
に仕込み、固相重合を行った。
その際、予熱した窒素ガスを重合器底部より焼結フィ
ルターを通して均一に2.5N/hrで供給し、重合器の上
部より排出する。供給ガスの予熱により重合温度をコン
トロールし、140℃から210℃まで1時間で昇温した後、
210℃で3時間保持して重合することにより、数平均分
子量12,000重量平均分子量29,000の結晶性芳香族ポリカ
ーボネートが得られた。DSCによる結晶融点ピークは268
℃、半値巾4.5℃で極めてシャープであった。(DSCは10
℃/minで昇温した。) この結晶性芳香族ポリカーボネート多孔体にトリスノ
ニルフェニルフォスファイト250ppmを熱安定剤として加
え、280℃で溶融押出しを行うと、無色透明な非晶性の
ポカーボネートが得られる。
実施例2 実施例1で得られたものと同様の非晶性プレポリマー
(I)を室温で冷却した後、プラスチック用粉砕機(西
ドイツ、FRITSCH社製)を用いて粉砕し、粒径1mm以下の
粉体を得る。
非晶性プレポリマー(I)10部に対してアセトン槽に
アセトンを15部仕込み、約40℃に保ち、これに上記粉体
を1時間かけて撹拌しながら徐々に加え、結晶化と多孔
化を行う。撹拌は実施例1と同様に500rpmで行う。次い
で、実施例1と同様にしてアセトンを留去し、乾固す
る。
この結晶性プレポリマー多孔体の比表面積は1.3m2/
g、結晶化度は25%であった。
実施例1と同様にして、得られた結晶性プレポリマー
多孔体を固相重合すると、Mn=10.500、Mw=24,000の結
晶性ポリカーボネート多孔体が得られる。
実施例3 実施例1で得られた結晶性プレポリマー多孔体20gを
ナスフラスコに入れ、真空エボポレーターを用いて減圧
下(2〜3mmHg)固相重合を行った。重合温度は室温か
ら180℃までを30分間で昇温した後、10℃/minで210℃ま
で3時間かけて昇温し、次いで、210℃で3時間保持し
て重合を行った。
得られた結晶性芳香族ポリカーボネートの数平均分子
量は11,600であった。
実施例4 実施例1と同様にして得られる結晶性プレポリマー多
孔体のアセトンスラリーをアセトン含量35重量%となる
まで乾燥し、この湿潤パウダーを小型押出機(不二パウ
ダル(株)製、BXKF−1型ペレッター)で約40℃で造粒
成形し、約2mm径、約3mm長の粒状成形体を作製した。こ
の粒状成形体を120℃で2時間乾燥する。
得られた粒状成形体は、木屋式硬度計で測定した圧縮
破壊強度が1.2kg/個であった。
この粒状成形体100gを、約40〜50μの多孔を有するガ
ラスフィルターを備えた内径50mmのガラス製ガス流通式
重合器に仕込み、N2ガスをこのガラスフィルターの下部
より150N/hrで供給して、常圧、210℃で3時間で固相
重合を行うことにより、数平均分子量10,800、重量平均
分子量24,800の結晶性芳香族ポリカーボネートを得た。
実施例5 実施例1と同様にして、非晶性プレポリマーを製造す
る。
この非晶性プレポリマー約10kgを約240℃の溶融状態
で、予備混合器の下部より1mm径の孔20個をもつダイス
を通してアセトン槽の上部より、15kgのアセトン中に1
時間かけて押出す。
このアセトン槽の下部は、カッター付うず巻きポンプ
(商品名 サントク カッターポンプ SD−K型三和特
殊鋼社製)のサクション口に配管で連結されており、ま
た該ポンプのデリベリ口は、アセトン槽の側部に配管で
連結されている。
このカッター付うず巻きポンプを作動させると、アセ
トン槽中の内容物はアセトン槽と該ポンプの間を循環す
ることになる。該ポンプを通過する固体は、高速回転し
ているカッターにより微粉化される。該ポンプを作動さ
せながら、該非晶性プレポリマーをアセトン中に押出す
ことによって、結晶性プレポリマー多孔体を含むアセト
ンスラリーが得られる。
このアセトンスラリー中の該結晶性プレポリマー多孔
体の平均粒径は190μであり、このアセトンスラリーか
ら実施例1と同様にしてアセトンを留去してプレポリマ
ーを乾固すると、比表面積1.9m2/g、結晶化度30%の結
晶性プレポリマー多孔体が得られた。
該結晶性プレポリマー多孔体を実施例1と同様にして
固相重合したところ、数平均分子量12,000、重量平均分
子量27,600の結晶性芳香族ポリカーボネートが得られ
た。
(発明の効果) 芳香族ポリカーボネートの既存の工業的製造方法で
あるホスゲン法においては、塩化ナトリウムなどの電解
質や塩素を含む副生物が生成し、これらの不純物が必然
的に樹脂中に含まれている。また、溶媒として大量に用
いている塩化メチレンなどの含塩素化合物も樹脂中に残
存している。これらの不純物は樹脂物性に悪影響を及ぼ
すので、ホスゲン法においては、樹脂中のこれらの含有
量を低下させるために、複雑で費用のかかる洗浄や除去
工程を実施しているが、これらの不純物を完全に除去す
ることは不可能である。
これに対して、本発明の方法で得られる芳香族ポリカ
ーボネートには、このような不純物は実質的に存在しな
いので、品質的に優れているだけでなく、当然のことな
がらこれらを分離する面倒な工程が不要であるため、本
発明の方法は工業的に有利である。
さらに、溶融法のエステル交換法では、高温、高真
空が可能な高価な高粘度リアクターが必要であり、しか
も、ポリマーが高温での熱劣化を受けて黄変しやすいと
いう欠点があるが、本発明の方法は特別な装置も不要で
あり、また得られる芳香族ポリカーボネートも優れた品
質のものである。
また、本発明の結晶性芳香族ポリカーボネートプレ
ポリマー多孔体及びその粒状成形体は、極めて固相重合
速度が速く、しかも微粉の割合が少ないため、重合器へ
の付着やポリマー上の融着の問題がなく、工業的に固相
重合を実施するに当り極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のポリカーボネートプレポリマー多孔
体の表面状態を示す電子顕微鏡写真である。 第2図は、結晶性プレポリマーの結晶化度を計算するた
めに用いる溶融状態のプレポリマーを急冷して非晶化し
た非晶性プレポリマーの粉X線回折図を表す。 第3図は、結晶性プレポリマーの結晶化度を計算するた
めに用いる該結晶性プレポリマーの粉末X線回折図を表
す。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繰返し単位: (Arは芳香族残基を表す。) と、末端基:AcとOR (Acはアセチル基を表し、Rはアルキル基を表す。)か
    らなり、 Acが10〜70モル%、ORが30〜90モル%であり、数平均分
    子量が1,000〜10,000であり、比表面積が0.2m2/g以上で
    あることを特徴とする、結晶性芳香族ポリカーボネート
    プレポリマー多孔体。
  2. 【請求項2】請求項(1)記載の結晶性芳香族ポリカー
    ボネートプレポリマー多孔体を固相重合することを特徴
    とする、結晶性芳香族ポリカーボネートの製法。
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