JP2571708B2 - パルス溶接装置 - Google Patents

パルス溶接装置

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JP2571708B2 JP63265083A JP26508388A JP2571708B2 JP 2571708 B2 JP2571708 B2 JP 2571708B2 JP 63265083 A JP63265083 A JP 63265083A JP 26508388 A JP26508388 A JP 26508388A JP 2571708 B2 JP2571708 B2 JP 2571708B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、消耗電極をアークによって溶融し、かつ上
記溶融した金属を被溶接物へ移行させることにより溶接
するパルスアーク溶接装置に関し、さらに詳しくはスプ
レー移行の行えない臨界電流未満のパルスピーク値をも
つパルスアーク溶接装置において放電電流波形を高周波
パルス化することによって、パルス放電の放電光や放電
ガス、電極等に規則性や制御性の高い特有現象を生じさ
せるようにしたパルス溶接装置に関するものである。
[従来の技術] この種のパルス放電の利用装置の一例として、パルス
アーク溶接装置があるが、これは消耗溶接ワイヤ電極
(以下、単に「ワイヤ電極」という。)と被溶接物間に
パルスアーク電流を生成し、そのときに発生するパルス
アーク放電の熱によって被溶接物および溶加材を溶融す
るとともに、その溶融した溶加材をパルスアーク放電の
電磁ピンチ力により被溶接部へ移行し溶接する装置であ
る。
このパルスアーク溶接装置について具体的に述べる
と、第23図は例えば特開昭57−19177号公報に示された
従来のパルスアーク溶接装置の構成図である。図におい
て、1は直流電源、2はスイッチング素子であり、この
機能としては、直流電源1から供給される電流をON−OF
Fすることによりパルス状の電流波形を形成させるパワ
ートランジスタ素子からなり、電流をチョッパー制御す
るものである。3はアーク負荷部で、溶接トーチ31、溶
加材をワイヤ状にしてワイヤリールから送給されるワイ
ヤ電極32、アーク放電33、被溶接物34で構成されてい
る。4は上記パルスとパルスの間でアーク切れが発生す
るのを防止するためスイッチング素子2に連続したベー
ス電流を供給するためのアーク維持電源、5はスイッチ
ング素子2を制御してパルス電流のパルス周波数および
そのパルス幅をあらかじめ設定した値に制御する制御回
路、6は電流iを検出するための電流検出器である。
次にこのパルスアーク溶接装置の作用について説明す
る。
一般に、パルスアーク溶接装置は、直流アーク溶接装
置に比べて平均電流が小さい場合でも、パルスアーク電
流でワイヤ電極32の先端を溶融し、かつ溶融したワイヤ
電極先端部をパルスアーク電流の電磁ピンチ力で離脱さ
せるため、この溶融塊が被溶接物34へ断続的に移行(こ
の移行を「スプレー移行」と呼ぶ。)することにより溶
接するものである。したがって、パルスアーク溶接装置
は直流アーク溶接装置より平均電流が低い溶接が行える
ため、より薄い溶接物のスプレー移行溶接ができ、その
スプレー移行の実現により溶接中に発生する『スパッ
タ』をなくすることができるというメリットがある。
このパルスアーク溶接で用いられるパルスアーク電流
波形について述べると、次のような機能ないし性能を有
している。
第24図はそのパルスアーク電流波形の一例を示したも
のであり、ワイヤ電極の材質を軟鋼、ワイヤ電極径を1.
2mmφ、雰囲気ガスをアルゴンガスに20%CO2ガスを混合
した場合のパルスアーク電流波形の例である。
このパルスアーク電流波形は、平均電流の高い溶接を
行う場合には第24図(a)のようにパルス周期CB1を短
く設定し、逆に平均電流の低い溶接を行う場合には同図
(b)のようにパルス周期CB2を長く設定している。
また、第25図はパルスピーク電流値IPに対するワイヤ
電極径(1.2mmφ)に換算した場合の溶滴が離脱できる
溶滴長さlを示した特性線図である。図中、特性16は雰
囲気ガスをアルゴンガスと20%CO2ガスの混合ガスの場
合におけるワイヤ電極径に換算したときの離脱できる溶
滴長さlのパルスピーク電流値特性を示したものであ
る。また、特性17は雰囲気ガスを100%CO2ガスとした場
合のパルスピーク電流値特性を示したものである。1点
鎖線20はそれ以上のアーク長であるときは溶接欠陥であ
る『アンダーカット』が生じる限界線である。
斜線の領域Aは、上記のアンダーカットが生じること
なく、しかも溶接時にスパッタを発生させることなしに
溶接が行える領域である。つまり、溶滴のスプレー移行
で良好の溶接が行える領域である。
このパルスアーク溶接で良質の溶接を得るには、溶接
中に発生する溶融物の飛散(スパッタ)がなく、溶接ビ
ード形状の欠陥であるアンダーカットを防ぎ、離脱する
溶融塊の大きさはほぼ均一にする必要がある。そのため
スパッタをなくするにはワイヤ電極と被溶接物との接触
(短絡)を起こさせないこと、またアンダーカットを防
ぐにはアーク長を短くすることが必要である。この2つ
の要件を両立させるためには、離脱できる溶融塊の細粒
化(スプレー移行)を図ることが肝要である。さらに、
離脱した溶融塊の大きさを均一にするには、パルスアー
ク電流波形として同一のパルス形状のものを第24図
(a),(b)のように周期的に繰り返すことによって
解決することができる。
ところで、アルゴンガスと20%CO2ガスの混合ガスの
雰囲気中において、離脱できる溶融塊の大きさは、パル
スアーク電流のピーク値IPに依存しており、その依存性
は第25図の特性16で示すとおりである。
第25図の特性16でわかるように、溶滴が離脱できる溶
滴長さlは、パルスピーク電流値IPが300A弱から急激に
短くなり、400Aのときは0.3〜0.4mm程度となる。つま
り、ワイヤ電極と被溶接物の間隔(アーク長)を0.4mm
程度まで短く設定しても、ワイヤ電極が被溶接物に接触
して短絡せず、溶融塊をパルス電流によって離脱させる
ことができ、良好な溶接が行えるのである。
第25図の1点鎖線20は実験的に求めたものであり、溶
接ビードにアンダーカットが生じず良質の溶接ビードが
得られる最大アーク長を示したものである。したがっ
て、これから溶接中にスパッタが発生せず、しかもアン
ダーカットが生じないという良質の溶接ビードを得るに
は、パルスピーク電流値IPを少なくとも300A以上に設定
しなければならないことがわかる。つまりこの300Aが溶
接ビードが良質でスパッタが発生しないスプレー移行が
行える臨界電流である。
また、第24図(a),(b)のようなパルス電流波形
で雰囲気ガスを100%CO2ガスとした場合においてパルス
ピーク電流値IPが450Aのときは、ワイヤ電極径に換算し
て12mm相当の溶滴長さになるまで溶滴の離脱が行えない
こととなり、IPが500Aではワイヤ電極径に換算して8mm
相当の溶滴長さになるまで溶滴の離脱が行えない。その
ため、パルスピーク電流値IPが500Aではアーク長を短く
することができず、溶接ビードにアンダーカットが生じ
る。したがって、これらのデータから100%CO2ガス雰囲
気ではワイヤ電極の先端に形成された溶滴を離脱させる
ときのパルスピーク電流値IP特性は第25図の特性17に示
すようなものである。したがって略100%CO2ガス雰囲気
では、良好なスプレー移行が行える臨界電流は700Aであ
る。
次に、このパルスピーク電流値IPを臨界電流未満の50
0Aに設定した場合における溶滴の離脱する現象を観察す
ると、第26図の(a)または(b)のような現象がみら
れることがわかった。すなわち、同図(a)のようにベ
ース電流IBが高く、パルス幅τを短くすれば、ワイヤ電
極32先端の溶滴36の形状はP0の状態からPa1の状態にな
り、その後Pa2の状態で示すように大塊となるまで離脱
できない。また、同図(b)のようにベース電流IBを低
く設定してパルス幅τを長くすれば、パルス電流による
電磁力Fが上向きに働き、ワイヤ電極32先端の溶滴36の
形状は、P0の状態からPb1の状態のように溶滴36が持ち
上げられ、その後Pb2の状態のようにパルス電流によっ
て溶滴36を離脱することができるが、この離脱した溶融
塊は高速回転を起こして被溶接物側へ落下せずスパッタ
として飛び散ったり、あるいはPb2′の状態のようにこ
の離脱した溶融塊が再びワイヤ電極32に付着してしま
う。
以上の第25図の特性17および第26図の(a),(b)
の現象から雰囲気ガスが100%CO2ガスの場合は、パルス
ピーク電流値IPが臨界電流未満の500A程度ではアーク放
電の拡がりが不十分であるため、被溶接物側へ移行する
溶融塊を細粒化することができなかった。
また、第25図の特性17から100%CO2ガスの場合、離脱
できる溶融塊の細粒化が図れ良質の溶接ビードを得るに
は少なくともパルスピーク電流値IPが700A以上必要であ
ると推定される。しかし、IPが700A以上であれば溶接時
の音が大きくなることや、溶接ビード断面形状が悪くな
り溶接強度に問題が生じるなどの欠点がある。
さらに、第27図、第28図の各(a)図はパルス電流波
形を示すものであり、この波形の時々刻々(A…H点)
の位置における溶滴移行と溶融池の現象を模式的に示し
たものが各(b)図である。この第27図からわかるよう
に、パルスによって溶融池が振動し、溶融池とワイヤ電
極先端が接触し短絡することで(G点)、スパッタが発
生するケースがあった(H点)。
また、第28図はパルスによる溶滴の移行が遅れ、ベー
ス期間(D点)で溶滴の移行が行われた場合、ベース期
間の電流が低いため溶滴の移行時(E点)にアークが切
れる例を示したものである。
[発明が解決しようとする課題] 従来のパルスアーク溶接装置は以上のような機能ない
し性能を有しているので、100%CO2ガスの雰囲気中でパ
ルスアーク溶接を行う場合、臨界電流未満のパルスピー
ク電流値IPを小さく設定すれば、ワイヤ電極の先端に形
成した溶滴がパルスによって持ち上がり、溶滴が大塊と
なるまで離脱できず、そのためワイヤ電極の先端に形成
された大塊となった溶融塊が被溶接物と短絡して、溶接
中に溶接作業周りに多くのスパッタが飛び散ったり、溶
接ビード欠陥であるアンダーカットが生じるなどの問題
点があった。また、パルスピーク電流値IPを臨界電流以
上に高くすると、装置の電源部の容積が大きくなった
り、重量が重くなるなどの問題点があり、それに伴うコ
ストが急激に上がるなどの問題点があった。
さらに、第27図の例で示したように、溶融池がパルス
によって振動し、その振動によってワイヤ電極と溶融池
が短絡することでスパッタが発生するなどの問題点があ
った。
さらにまた、第28図の例で示したように、溶滴の移行
時にアーク切れが発生するなどの問題点があった。
そこで、本発明の目的は、シールドガスとして略100
%の炭酸ガスを用いた溶接のように臨界電流未満のパル
スピーク値でのアーク溶接において溶滴の細粒化を可能
にしたパルス溶接装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記目的を達成するとともに、
パルスによる溶融池の振動に起因するワイヤ電極と溶融
池の短絡を防止するパルス溶接装置を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明に係るパルス溶接装置は、シールドガスとして
略100%の炭酸ガスを用いた溶接のように、臨界電流未
満のパルスピーク値でのアーク溶接において使用するパ
ルス溶接装置であって、ワイヤ電極をアークによって溶
融し、かつその溶融した金属を被溶接物へ移行させるた
めの溶融・移行期間と、平均溶接電流を調整してワイヤ
電極の移行量を設定するための移行量調整期間を交互に
繰り返すようにパルス電流を形成するものにおいて、 前記溶融・移行期間を1種類以上のパルス幅と臨界電
流未満のパルスピーク値をもつ複数個のパルスを1種類
以上のパルス間隔で配列してなるパルス電流群にて構成
し、 前記パルス電流群によってワイヤ電極の先端部に形成
される溶融金属を細粒化して離脱させることを特徴とす
るものである。
また、本発明の他の態様によるパルス溶接装置は、前
記溶融・移行期間をそれぞれ臨界電流未満のパルスピー
ク値をもつ2種類の第1及び第2パルス電流にて構成
し、 先行する前記第1パルス電流のパルスピーク値を後行
の前記第2パルス電流のパルスピーク値より小さく設定
し、 前記第2パルス電流を前記第1パルス電流の発生時よ
り所定幅TC以下の期間遅延させた後に発生させ、 前記第1及び第2パルス電流によって前記消耗電極の
先端部に形成される溶融金属を細粒化して離脱させるこ
とを特徴とするものであり、また、前記2種類の第1及
び第2パルス電流をそれぞれ1種類以上のパルス間隔で
配列してなる第1及び第2パルス電流群にて構成するも
のである。
[作 用] 本発明においては、従来の臨界電流値以上のピーク値
をもつ1つのパルスでもって溶融及びスプレー移行させ
て溶接していたものを臨界電流未満のピーク値をもつパ
ルスを複数個のパルスに分割することにより、溶滴の溶
融・移行期間を高周波化したパルス電流群にて構成した
ので、臨界電流未満で溶接する場合に、溶滴に作用する
アークの上向きの電磁力が該パルス電流群によって断続
的となるため、溶滴を持ち上げる力が緩和され、溶滴は
大粒化することなく細粒となって容易に離脱することに
なる。したがって、略100%の炭酸ガスシールド下での
溶接においても、溶滴の細粒化によりスプレー移行状態
を実現させることができる。
また、溶滴の溶融・移行期間を第1パルス電流(また
は第1パルス電流群)とこれにTC以下の時間だけ遅延し
て発生し、第1パルス電流よりパルスピーク値の高い第
2パルス電流(または第2パルス電流群)とで構成し、
これら第1、第2パルス電流(または第1、第2パルス
電流群)を対にして周期的に繰り返す波形とすること
で、第1パルス電流(または第1パルス電流群)が前の
第2パルス電流(または第2パルス電流群)による溶融
池の振動を抑制する結果、ワイヤ電極の短絡を防止し、
スパッタの発生を著しく低減するとともに、溶滴の細粒
化を円滑に行う。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図により説明する。
第1図は本発明の第1実施例を示す回路構成図であ
り、図において、10は第23図のスイッチング素子2と同
等機能を有し、制御がより精密に行えるインバータ回路
部、11はパルス電流波形の整形とインバータ回路部10を
駆動するパルス電流波形制御回路である。
パルス電流波形制御回路11は、パルス波形整形器111,
パルス群周期CB設定器112,パルス群期間X設定器113,ベ
ース電流IB設定器114,パルスピーク値IP設定器115,パル
ス幅τ設定器116,パルス周期CA設定器117の各回路から
構成されている。
7は高周波トランスで、8A,8Bは高周波トランス7か
らの波形を整流する高周波ダイオードである。なお、第
1図以下において第23図と同一符号は同一または相当部
分を示す。
第2図は第1実施例によるパルスアーク電流波形iの
一実施例とその波形で溶接した場合の溶滴移行の形態を
示す模式図である。図において、IPはパルスピーク電流
値、τはパルス幅、TAはパルス電流群X内のパルス間
隔、CAはパルス電流の繰り返し周期、IBはベース電流
値、TBはパルス電流群Xの繰り返し間隔で、従来のパル
ス休止期間に相当し、平均溶接電流を調整してワイヤ電
極の移行量を設定するための移行量調整期間である。CB
はパルス電流群Xの繰り返し周期である。また、(CB
TB)の期間は、従来の1つのパルスが発生する期間に相
当し、溶滴を被溶接物へ移行させるための溶融・移行期
間を指すものである。
第3図は第1実施例によるパルスアーク電流波形を整
形するためのパルス電流波形制御回路11の回路構成を示
すブロック図である。図において、200は波形整形部、2
01,203は無安定発振部、202はRSフリップフロップ、204
は単安定発振部、205は積分回路部、206は比較器、207
はワイヤ電極送給指令部、208はパルス群幅(またはパ
ルス幅)設定器、210はパルスピーク設定部、211はアン
プ、300は電流比較器、301はインバータドライブ回路で
ある。
次に、この実施例装置の動作について説明する。
まず、パルスピーク値IP設定器115,パルス幅τ設定器
116,パルス周期CA設定器117からそれぞれパルスピーク
値IP信号、パルス幅τ信号、パルス周期CA信号をパルス
波形整形器111に送る。また、パルス群周期CB設定器11
2,パルス群個数X設定器113からそれぞれパルス群周期C
B信号とパルス群期間X信号をパルス波形整形器111に送
る。そうすると、パルス波形整形器111は、パルスピー
ク値IP,パルス幅τ,パルス周期CAをもつパルス信号を
上記のパルス群周期CB信号とパルス群期間X信号により
第2図で示した間欠パルス群波形に整形する。さらに、
ベース電流IB設定器114からのベース電流IB信号で上記
間欠パルス群波形に直流電流IBを重畳した波形(第2
図)に整形する。この整形されたパルス電流信号と電流
検出器6で検出した電流信号とをインバータ駆動回路11
8に入力することにより第2図で示したパルスアーク電
流波形iに応じたインバータ駆動信号がインバータ駆動
回路118からインバータ回路部10へ伝達され、インバー
タを駆動させる。
このインバータの駆動によって、整形された交流波形
が高周波トランス7に出力される。さらに、高周波トラ
ンス7の出力信号を高周波ダイオード8A,8Bで直流波形
に整流することにより、第2図で示したパルスアーク電
流波形iを溶接部つまりアーク負荷部3に供給してい
る。
アーク負荷部3では、パルスアーク電流波形iの供給
と同時にワイヤ電極32がモータ(図示せず)によって連
続送給されている。したがって、パルスアーク電流波形
iによって、ワイヤ電極32と被溶接物34間にパルスアー
ク放電33を生成し、被溶接物34とワイヤ電極32の先端部
をパルスアーク放電33で溶融する。このワイヤ電極32の
溶融した部分を被溶接物34の溶融部に連続的に落下させ
ることにより溶接が行われるのである。そのため当然に
ワイヤ電極32が連続して消耗していく。その消耗量を補
うため上記モータでワイヤ電極32を溶接トーチ31へ連続
送給している。
次に、上記パルスアーク電流波形iの高周波特性につ
いて説明する。
第24図で示した1つのパルス電流分を第2図のように
複数個のパルス電流に分割したパルス電流群Xで構成す
ると、パルスアーク放電が高周波特性を示すようにな
り、ワイヤ電極の先端部に形成された溶滴の離脱が容易
に行えるようになる。具体的には臨界電流未満において
も、第25図で示した溶滴の離脱できる溶滴長さl、換言
すると、小さな溶滴径で溶滴を離脱させることができ
る。つまり、パルスピーク電流値IPを臨界電流以上に高
くしなくても、第4図に示す斜線領域18,19において溶
滴の離脱が行え、良好な溶接が得られる。
第2図を参照しながら、さらに詳しく説明すると、1
つのパルス電流のパルス幅τが短くなることと、パルス
電流群Xでのパルス電流が間欠となることにより、一旦
パルス電流によって生じる電磁力の印加時間が間欠とな
る。そうすると、ワイヤ電極32の先端部に形成された溶
滴36に及ぼす力は、パルス電流が通電しているときはパ
ルスピーク電流値IPによる電磁力Fが主流を占め、パル
ス電流の通電が休止すれば、パルス電流の通電時による
電磁力に対する反作用や溶滴の重力などによる力がピン
チ力Pとなって溶滴36に働く。そのため、ワイヤ電極32
の先端に形成された溶滴36はパルス電流群Xのパルス周
波数によって振動することになる。この溶滴36の振動に
よって、従来のものでは到底ワイヤ電極と溶滴の境界部
での『くびれ』が生じにくかった臨界電流未満のパルス
ピーク電流値IPの領域においても、早く『くびれ』Bを
生じさせることが可能となり、溶滴36の離脱が容易とな
る。したがって、従来の場合、100%CO2ガス雰囲気中で
は溶滴の細粒化が到底行えなかった条件のもとでも、容
易に溶滴を細粒化して離脱させることができる。
溶接加工では、このようにパルス電流群Xによって離
脱する溶滴を細粒化するとともに、規則正しく被溶接物
側へ移行させることが均質な溶接ビードを得る結果とな
るため、パルス間隔TAおよびパルス幅τを設定した複数
個のパルス電流で構成したパルス電流群Xを一定の周期
CB毎に繰り返すことが必要である。
さらに、溶接できる範囲は、平均溶接電流やワイヤ電
極の送給速度とパルス電流群Xの繰り返し周期CBとを対
応させることで拡大が図れる。
なお、参考写真は100%CO2ガス雰囲気中での従来のパ
ルスアーク溶接装置による溶接ビードの表面状態及び断
面形状と、第1実施例の場合の溶接ビードの表面状態及
び断面形状とを比較して示したものである。この写真か
らも明らかなように、第1実施例の場合には、従来例に
比べてビード表面に全くスパッタの付着が見られず、溶
け込み形状や溶け込み深さの変動が少なく、良好な溶接
ビードが得られることがわかる。
次に、第3図に示したパルスアーク電流波形の制御回
路の動作について第5図の(a)〜(h)で示すタイム
チャートを参照して説明する。
最初に、スタート信号2A(第5図の(a)参照)によ
り、無安定発振部(無安定フリップフロップ)201が動
作し、その出力信号2Bはボリューム抵抗112で発振周期C
Bが設定され、周期CB毎にパルス信号(第5図の(b)
参照)をRSフリップフロップ202に出力している。ま
た、ボリューム抵抗112は連動ボリュームであり、ボリ
ューム抵抗112によってワイヤ電極送給指令部207を介し
てワイヤ電極の送給速度指令を行っている。つまり、ボ
リューム抵抗112はワイヤ電極送給速度VWと発振周期CB
とを対応させて可変にしている。
RSフリップフロップ202では、パルス信号2Bで出力信
号2C(第5図の(c)参照)がH状態にセットされ、パ
ルス信号2H(第5図の(f)参照)で出力信号2CがL状
態にリセットされる。無安定発振部(無安定フリップフ
ロップ)203では出力信号2Cを受け、信号2CがH状態の
期間でパルス周期CA設定器117で設定した発振周期CA
にパルス出力信号2D(第5図の(d)参照)を単安定発
振部(単安定フリップフロップ)204に出力している。
単安定発振部204では、出力信号2Dの周期CA毎のパルス
出力信号のパルス幅τをボリューム抵抗116で設定し、
出力信号2E(第5図の(e)参照)を出力している。そ
して、この出力信号2Eはアンプ211に入力するととも
に、積分回路部205にも入力される。積分回路部205では
出力信号2Eを時間で積分した信号2Fを比較器206に出力
し、比較器206では積分された信号2Fとパルス群幅設定
器208からの信号2Gとを比較し、信号2Fの値が信号2Gよ
り大になれば出力信号がH状態になり、それと同時に積
分された信号2Fはリセットされるようになっており(第
5図の(g)参照)、その結果、比較器206の出力信号2
HはRSフリップフロップ202のリセット入力に入力されて
いる。
また、単安定発振部204の出力信号はベース電流設定
器114の信号IBとともにアンプ211に入力され、入力信号
2EとIBが合成されかつ増幅された信号iO(第5図の
(h)参照)を出力している。そして、アンプ率つまり
パルスピーク値IPの設定はボリューム抵抗115で調整さ
れ、出力信号iOと電流検出器6で実際に流れているアー
ク電流iとを比較器300で比較し、アーク電流iが出力
信号iOに漸近するようにした信号を第1図の高周波イン
バータ回路部10にインバータドライブ回路301から与え
ている。
なお、上記実施例では、放電電流波形をパルスピーク
電流値IP,パルス間隔TA,ベース電流IBを一定値にした矩
形波状のパルス電流を複数個で構成したパルス電流群X
としたものについて説明したが、第17図から第22図まで
に示すように放電電流波形をパルス電流群X内で高周波
パルス化することによって変形することも可能であり、
上記実施例と同様の効果を奏する。すなち、第17図はパ
ルス電流群X内のパルス間隔をTA1,TA2,TA3と順次短く
なるようにパルス毎に変化させた場合であり、第18図は
パルス幅をτ113とパルス毎に大きくなるよ
うに変化させた場合である。
第19図はパルス電流群X内の第1のベース電流IB1
パルス電流群Xの繰り返し間隔TBにおける第2のベース
電流IB2よりも高くかつ一定に設定した場合であり、第2
0図は上記第1のベース電流IB1を第2のベース電流IB2
よりも高い範囲で順次IB11,IB12,IB13と段階的に低くな
るように変化させた場合である。
また、第21図は上記第2のベース電流IB2を時間比例
的に増加させた場合である。
第22図は上記第2のベース電流IB2にパルス電流群X
におけるパルス電流と同等以下のパルス幅あるいはパル
スピーク電流値を有するパルス電流を重畳させた場合で
ある。
以上の放電電流波形の各変形例においてもワイヤ電極
の先端に形成される溶滴の離脱を容易ならしめるもので
ある。
次に、第2実施例の回路構成例を第6図及び第8図に
示す。
第6図は2種類のパルス波形で構成したパルスアーク
溶接装置の制御回路を示しており、第7図はその2種類
のパルス波形を得るための主要なパルス信号のタイムチ
ャートを示している。また、第8図は上記第1実施例の
機能を兼ね備えた2種類のパルス波形で構成したパルス
アーク溶接装置の制御回路を示しており、第9図はその
2種類のパルス波形を示した図である。
なお、第6図、第8図の回路は第3図の波形整形部20
0に相当し、インバータ駆動回路118,パルスピーク設定
部210は第3図と同一構成であるので図示されていな
い。また、第6図、第8図において、111Aは第1パルス
または第1パルス群Xの波形設定器、111Bは第2パルス
または第2パルス群Yの波形設定器である。212は第2
パルスまたは第2パルス群発生時刻を生じさせる遅延回
路、213は第2パルスまたは第2パルス群発生時刻を設
定するボリューム抵抗である。その他の構成要素は第3
図と同一であり、111A側には添字aを、111B側には添字
bを付して説明は省略する。
この制御回路の動作を説明する。第6図、第8図にお
いて、無安定発振部201からの出力信号2Bはボリューム
抵抗112で発振周期CBが設定され、周期CB毎にパルス信
号を出力している。この周期CB毎のパルス信号は、第1
パルスまたは第1パルス群Xの波形設定器111Aに入力さ
れる信号2Bと、そのパルス信号を遅延回路212でCBS期間
遅延させ、第2パルスまたは第2パルス群Yの波形設定
器111Bに入力される信号2Bsに分けられる。
この遅延回路212は、第10図に示すように、RSフリッ
プフロップ212−A,所定抵抗212−B,ダイオード212−D1,
212−D2,コンデンサ212−C1,212−C2,バッファ212−E1,
212−E2,OR回路素子212−Fから構成されており、第2
パルスまたは第2パルス群Yを発生させる時刻はボリュ
ーム抵抗213によって調整できるが、第11図のように信
号2Bに対する信号2B−1の遅延時間CBSを所定時間T
C(この実施例では7ms)を越える値に設定した場合で
も、その遅延時間CBSはOR回路素子212−Fにより出力信
号2Bsは所定時間TCになるようになっている。遅延時間C
BSが所定時間TC以内であればその遅延時間CBSで出力信
号2Bsを発生することはいうまでもない。
そして、第1パルスまたは第1パルス群Xの波形設定
回路111Aの出力信号2Eaと、第2パルスまたは第2パル
ス群Yの波形設定器111Bの出力信号2Ebとを合成するこ
とにより、第7図の(h)または第9図の(h)に示す
ような2種類のパルスピーク値の異なる組合せ波形を得
ている。すなわち、この組合せ波形は、第1パルスまた
は第1パルス群Xの波形が第2パルスまたは第2パルス
群Yの波形より小さいパルスピーク値を有し、第1パル
スまたは第1パルス群Xと第2パルスまたは第2パルス
群Yとを対にして一定の周期CBで繰り返し、これにベー
ス電流IBを重畳して形成したものである。
第12図はこのように組合された波形、一例として第7
図の(h)に示す組合せ波形を用いてパルスアーク溶接
を行ったときの溶滴移行の形態を模式的に示したもので
あり、第27図、第28図に対応するものである。
第12図からわかるように、第1パルスまたは第1パル
ス群Xは第2パルスまたは第2パルス群Yより小さいパ
ルスピーク値を有するので、この第1パルスまたは第1
パルス群Xによって第2パルスまたは第2パルス群Yに
よる溶融池の溶融波動の振幅を抑制する(第12図E〜F
参照)。このため、G点でワイヤ電極32の先端に形成さ
れた溶滴36が溶融池と接触し短絡するのを防止し、溶滴
の移行を円滑に行っている(H点)。
次に、第3実施例の回路構成例を第13図に示す。第13
図は第2実施例の場合と同様に第3図の波形整形部200
に相当する制御回路を示したものであり、図において、
214はパルス群のピーク値の波形を設定するパルス群波
形設定器、215はアナログスイッチ、216はパルス群発生
期間設定器である。その他の構成要素は第3図と同一で
あり、説明は省略する。
また、第14図はこの制御回路における主要な信号の波
形図である。
この制御回路の動作を説明する。第13図において、信
号2A,2B,2D,2E,2F,2G,2Hの波形動作は第3図と同様であ
るので、省略する。
パルス群波形設定器214は入力信号がH状態である周
期、第14図の(v)で示すように任意の波形を出力する
ことができるものである。パルス群波形設定器214は、
信号2CがHレベルのときv波形をアナログスイッチ215
に出力する。所定パルス群時間(所定期間TD)を設定し
ている信号2Cをパルス群発生期間設定器216に入力し、
このパルス群発生期間設定器216は、第15図のようにRS
フリップフロップ216−A,所定回路抵抗216−B,ダイオー
ド216−D,コンデンサ216−C,バッファ216−E,OR回路素
子216−Fで構成することにより、第16図のように信号2
Cの所定時間TDが信号2C−1,2C−2の所定期間TCより大
きいときは、パルス群発生期間設定器216の出力信号2Cs
は所定期間TDの時間Hレベルを出力し、所定期間TDが所
定期間TCより小さいときは、パルス群発生期間設定器21
6の出力信号2Csは所定期間TCの時間Hレベルを出力して
いる。
このパルス群発生期間設定器216の出力信号2Csはパル
ス群波形設定器214に入力されている。パルス群波形設
定器214はパルス群発生期間設定器216の出力信号2Csが
Hレベルの期間v波形をアナログスイッチ215に出力し
ている。
アナログスイッチ215では、ゲートに信号2E(第14図
の(e)参照)が入力されており、ゲートがHレベルの
ときv波形を出力し、アナログスイッチ215から出力す
るw波形にベース電流設定部114からのIBが重畳され、
第14図の(h)に示すようなパルスピーク値を所定期間
TC以上の時間内で時間とともに高くしたh波形を得てい
る。
したがって、このようなh波形を用いて溶接すれば、
前述のように溶滴の細粒化が図られワイヤ電極からの溶
滴の離脱を第1実施例よりもさらに容易にするととも
に、溶融池の振動に伴うワイヤ電極と溶融池の短絡を防
止し得るのである。
[発明の効果] 以下説明したように、本発明は、従来の臨界電流値以
上のピーク値をもつ1つのパルスでもって溶融及びスプ
レー移行させて溶接していたものを臨界電流未満のピー
ク値をもつパルスを複数個のパルスに分割することによ
り、溶滴の溶融・移行期間を高周波化したパルス電流群
にて構成したので、臨界電流未満で溶接する場合に、溶
滴に作用するアークの上向きの電磁力が該パルス電流群
によって断続的となるため、溶滴を持ち上げる力が緩和
され、溶滴は大粒化することなく細粒となって容易に離
脱することになる。したがって、略100%の炭酸ガスシ
ールド下での溶接においても、溶滴の細粒化によりスプ
レー移行状態を実現させることができる。さらに、溶接
加工の品質向上や装置のコンパクト化が実現され、制御
性を向上させる効果がある。
また、本発明は、溶滴の溶融・移行期間を第1パルス
電流(または第1パルス電流群)とこれにTC以下の時間
だけ遅延して発生し、第1パルス電流よりパルスピーク
値の高い第2パルス電流(または第2パルス電流群)と
で構成し、これら第1、第2パルス電流(または第1、
第2パルス電流群)を対にして周期的に繰り返す波形と
したので、第1パルス電流(または第1パルス電流群)
が前の第2パルス電流(または第2パルス電流群)によ
る溶融池の振動を抑制する結果、ワイヤ電極の短絡を防
止し、スパッタの発生を著しく低減するとともに、溶滴
の細粒化を円滑に行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例によるパルス溶接装置の回
路構成図、第2図は第1実施例におけるパルス放電電流
波形と溶滴移行の模式図、第3図は第1実施例のパルス
電流波形制御回路のブロック構成図、第4図は第1実施
例のパルスアーク放電によって溶滴が離脱できる溶滴長
さのパルスピーク領域図、第5図は第3図の各種信号の
タイムチャート、第6図及び第8図は第2実施例のパル
ス電流波形制御回路のブロック構成図、第7図は第6図
の主要な信号のタイムチャート、第9図は第8図の制御
回路により得られる放電電流波形図、第10図は第6図及
び第8図の遅延回路の構成図、第11図は第10図の各種信
号のタイムチャート、第12図は第6図の制御回路により
得られる放電電流波形図とその波形を用いて溶接したと
きの溶融池の減少を示す模式図、第13図は第3実施例の
パルス電流波形制御回路のブロック構成図、第14図は第
13図の主要な信号の波形図、第15図は第13図の遅延回路
の構成図、第16図は第15図の各種信号のタイムチャー
ト、第17図〜第22図は他の放電電流波形例を示す図、第
23図は従来のパルスアーク溶接装置の回路構成図、第24
図(a),(b)は第23図のパルスアーク溶接装置にお
けるパルス放電電流波形図、第25図は従来のパルスアー
ク放電によって溶滴が離脱できる溶滴長さのパルスピー
ク特性図、第26図(a),(b)は従来の放電電流波形
と溶滴移行の模式図、第27図(a),(b)は従来の放
電電流波形と溶融池の振動により短絡状態が発生しスパ
ッタが発生する現象を示す模式図、第28図(a),
(b)は従来の放電電流波形と溶滴移行時のアーク切れ
現象を示す模式図である。 1……直流電源 2……スイッチング素子 3……アーク負荷 4……アーク維持電源 5……制御回路 6……電流検出器 7……高周波トランス 8A,8B……高周波ダイオード 10……インバータ回路部 11……パルス電流波形制御回路 31……溶接トーチ 32……ワイヤ電極 33……アーク放電 34……被溶接物 111……パルス波形整形器 111A……第1パルスまたは第1パルス群波形設定器 111B……第2パルスまたは第2パルス群波形設定器 112……パルス群周期CB設定器 113……パルス群期間X設定器 114……ベース電流IB設定器 115……パルスピーク値IP設定器 116……パルス幅τ設定器 117……パルス周期CA設定器 118……インバータ駆動回路 200……波形整形部 201……無安定発振部 202……RSフリップフロップ 203……無安定発振部 204……単安定発振部 205……積分回路部 206……比較器 207……ワイヤ電極送給指令部 208……パルスグン幅またはパルス幅設定器 210……パルスピーク設定部 211……アンプ 212……遅延回路 213……ボリューム抵抗 214……パルス群波形設定器 215……アナログスッチ 216……パルス群発生期間設定器 217……第3パルス群発生器 300……電流比較器 301……インバータドライブ回路 i……パルスピーク放電電流波形 IP……パルスピーク電流値 τ……パルス幅 X……第1パルスまたは第1パルス電流群 Y……第2パルスまたは第2パルス電流群 Z……第3パルスまたは第3パルス電流群 TA……パルス電流群内のパルス間隔 CA……パルス電流の繰り返し間隔 IB……ベース電流 TB……パルス電流群の繰り返し間隔 CB……パルス電流群の繰り返し間隔 なお、図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植田 至宏 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社応用機器研究所内 (56)参考文献 特開 昭49−47226(JP,A) 特開 昭54−103757(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】消耗電極をアークによって溶融し、かつそ
    の溶融した金属を被溶接物へ移行させるための溶融・移
    行期間と、平均溶接電流を調整して消耗電極の移行量を
    設定するための移行量調整期間を交互に繰り返すように
    パルス電流を形成するパルスアーク溶接装置において、 前記溶融・移行期間を1種類以上のパルス幅と臨界電流
    未満のパルスピーク値をもつ複数個のパルスを1種類以
    上のパルス間隔で配列してなるパルス電流群にて構成
    し、 前記パルス電流群によって前記消耗電極の先端部に形成
    される溶融金属を細粒化して離脱させることを特徴とす
    るパルス溶接装置。
  2. 【請求項2】消耗電極をアークによって溶融し、かつそ
    の溶融した金属を被溶接物へ移行させるための溶融・移
    行期間と、平均溶接電流を調整して消耗電極の移行量を
    設定するための移行量調整期間を交互に繰り返すように
    パルス電流を形成するパルスアーク溶接装置において、 前記溶融・移行期間をそれぞれ臨界電流未満のパルスピ
    ーク値をもつ2種類の第1及び第2パルス電流にて構成
    し、 先行する前記第1パルス電流のパルスピーク値を後行の
    前記第2パルス電流のパルスピーク値より小さく設定
    し、 前記第2パルス電流を前記第1パルス電流の発生時より
    所定幅TC以下の期間遅延させた後に発生させ、 前記第1及び第2パルス電流によって前記消耗電極の先
    端部に形成される溶融金属を細粒化して離脱させること
    を特徴とするパルス溶接装置。
  3. 【請求項3】前記2種類の第1及び第2パルス電流をそ
    れぞれ1種類以上のパルス間隔で配列してなる第1及び
    第2パルス電流群にて構成したことを特徴とする請求項
    2記載のパルス溶接装置。
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