JP2587137B2 - パルス溶接装置 - Google Patents

パルス溶接装置

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JP2587137B2
JP2587137B2 JP2503657A JP50365790A JP2587137B2 JP 2587137 B2 JP2587137 B2 JP 2587137B2 JP 2503657 A JP2503657 A JP 2503657A JP 50365790 A JP50365790 A JP 50365790A JP 2587137 B2 JP2587137 B2 JP 2587137B2
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正紀 水野
義明 加藤
修 長野
要一郎 田畑
成夫 殖栗
至宏 植田
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 この発明は、パルス放電を利用した溶接装置すなわち
パルス溶接装置に関し、さらに詳しくは放電電極の溶
融、離脱等の特有現象に規則性や制御性を持たせて良質
な溶接を得るようにしたパルス溶接装置に関するもので
ある。
背景技術 従来、パルス放電を利用したパルス溶接装置の一例と
して、日本国特開昭57−19177号公報等に示されるパル
スアーク溶接装置や日本国特公昭62−54585号公報に示
される短絡移行アーク溶接装置がある。
前者のパルスアーク溶接装置は、消耗溶接ワイヤ電極
(以下、単に「ワイヤ電極」という)と被溶接物間にパ
ルスアーク電流を生成し、そのときに発生するパルスア
ーク放電の熱によって被溶接物およびワイヤ電極を溶融
するとともに、その溶融したワイヤ電極先端部をパルス
アーク放電の電磁ピンチ力により切断させ、その溶融塊
が被溶融物へ断続的に移行(この移行をスプレー移行と
呼ぶ)することにより溶接する装置であり、直流アーク
溶接装置より平均電流が低い領域でもパルス電流による
溶接が行い得、より薄い溶接物を対象とした溶接が可能
で、そのスプレー移行の実現により溶接中に発生するス
パッタ(飛散)をなくすることができるというメリット
がある。
また、後者の短絡移行アーク溶接装置は、短絡とアー
クを周期的に繰り返し、ワイヤ電極と被溶接物間にアー
ク電流を生成した時に発生するアーク放電の熱によって
被溶接物及びワイヤ電極を溶融し、その後被溶接物とワ
イヤ電極を短絡させることによりワイヤ電極の先端に形
成した溶融塊を被溶接物へ短絡移行し溶融する装置であ
り、短絡とアークを周期的に繰り返すことによって安定
した溶接状態が維持される。
ところで、パルスアーク溶接で良質の溶接を得るに
は、溶接中に発生する溶融物のスパッタがなく、溶接ビ
ード形状の欠陥であるアンダーカットを防ぎ、離脱する
溶融塊の大きさを略均一にする必要がある。そのためス
パッタをなくするにはワイヤ電極と被溶接物との接触
(短絡)を起こさせないこと、またアンダーカットを防
ぐにはアーク長を短くすることが必要である。この2つ
の要件を両立させるためには、離脱できる溶融塊の細粒
化(スプレー移行)を図ることが肝要である。さらに、
離脱した溶融塊の大きさを均一にするには、パルスアー
ク電流波形として同一のパルス形状のものを周期的に繰
り返すことによって解決することができる。
しかし、アルゴンガスと20%CO2ガスの混合ガスの雰
囲気中において、ワイヤ電極に形成した溶融塊に対して
アークの拡がりが充分大きく第54図のような単純パルス
(τはパルス幅、IBはベース電流)の周期的な繰り返し
で細粒化した溶融塊を規則的に離脱させることができ良
好な溶接が行なえるが、100%CO2ガスの雰囲気中におい
てのアーク溶接では、溶融塊に対してアークの拡がりが
小さいため、第54図のような単純パルスでは、同図
(a),(b)に示すような現象になり、良好な溶接が
行なえない。すなわち、同図(a)のようにベース電流
IBを高くしてパルス幅τを短くすれば、ワイヤ電極先端
の溶融塊の形状はP0の状態からPa1の状態になり、その
後Pa2の状態で示すように大塊となるまで離脱できな
い。また、同図(b)のようにベース電流IBを低く設定
してパルス幅τを長くすれば、パルス電流によ電磁力F
が上向きに働き、ワイヤ電極先端の溶融塊の形状は、P0
の状態からPb1の状態のようにくびれが生じ溶融塊が持
ち上げられ、その後Pb2の状態のようにパルス電流によ
って溶融塊を離脱することができるが、この離脱した溶
融塊は高速回転を起こして被溶融物側へ落下せずスパッ
タとして溶接部以外へ飛び散ったり、あるいはPb2′の
状態のようにこの離脱した溶融塊が再びワイヤ電極に付
着してしまう。
従来のパルス溶接装置は以上のような性能を有してい
るので、パルスピーク電流値IPを小さく設定すれば、ワ
イヤ電極の先端に形成した溶融塊がパルスによって持ち
上がり、溶融塊が大塊となるまで離脱できず、そのため
ワイヤ電極の先端に形成した溶融塊が大塊となることで
被溶接物との短絡が生じ、溶接中に溶接作業周りへ多く
のスパッタが飛び散ったり、溶接ビード欠陥であるアン
ダーカットが生じるなどの問題点があった。また、パル
スピーク電流値IPを高くすると、装置の電源部の容積が
大きくなったり、重量が重くなるなどの問題点があり、
それに伴うコストが急激に上がるなどの問題点があっ
た。
係る問題点を解消するために、本発明者等は、この発
明に先立って、1つのパルス電流波形を、1種類以上の
パルス幅を有し、1種類以上のパルス間隔で配列してな
る複数個のパルス電流の集合群(パルス群)に分割し、
このパルス群を周期ごとに繰り返し、これに連続したベ
ース電流を重畳して放電電流波形を得ることにより、ワ
イヤ電極の先端に形成した溶融塊の持上げ力を緩和する
ようにし、被溶接物へ移行する溶融塊を細粒化して、か
つ溶融塊の移行を規則的に行うパルス溶接装置を日本国
特開平1−254385号(特願昭62−309388号、特願昭63−
265083号)により特許出願している。
しかしながら、このパルスアーク溶接装置において
は、アークを発生するワイヤ電極を被溶接物上で一定方
向に移動させながらアーク溶接を行なう場合、溶接トー
チからアーク、アークから被溶接物へ流れる電流経路に
よって溶接空間中で形成される磁界分布が変わる。つま
り、溶接継手形状やアース点の違いによる溶接空間中で
の磁界分布がケースバイケースによって違う。この磁界
分布とアーク電流の方向により電磁力がアークに働き、
アークを被溶接物に対して傾かせる磁気吹き現象が生ず
る。
この磁気吹き現象は第55図の各溶融塊離脱過程(A−
1)〜(C−1),(A−3)〜(C−3)に示される
如く、溶融塊が偏向したアークを持ち上げられることで
アーク長が長くなり、規則的に溶融塊離脱が困難とな
り、離脱した溶融塊が溶接ビードの外へ飛び出すなどの
現象が生じ、そのため良好な溶接が全く行い得なくなる
などの問題点があった。
また、短絡移行アーク溶接装置においても同様に、磁
気吹き現象が生ずると、第56図のS1a〜S3aに示す如く、
磁気吹きによるアーク偏向で、ワイヤ電極先端に成長し
た溶融塊が上側に押し上げられて溶融塊の短絡時期が変
化し、短絡・アークの繰り返し周期が乱れる。その結
果、溶接ビードに凹凸が生じたり、溶接ビードの溶け込
み深さが変動し、溶接強度が十分に確保できなくなるな
どの問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解消するためにな
されたもので、磁気吹き現象や外乱等による溶融塊の不
規則な成長を防ぐとともに、溶融塊を溶接ビード方向へ
規則的に移行させ、常に良好なアーク溶接が行ない得る
パルス溶接装置を得ることを目的とする。
発明の開示 第1発明は、1種類以上のパルス幅とパルスピーク値
をもつパルス電流群の各パルスピーク値及びパルス幅を
予め設定してなるパルス群波形設定器及びパルス幅設定
器と、ワイヤ電極先端と被溶接物間のアーク長に対応し
た信号を検出するアーク長検出器と、上記パルス電流群
に対応した目標アーク長信号を予め設定してなる目標ア
ーク長設定器と、上記アーク長検出信号と目標アーク長
信号を比較しアーク長検出信号が目標アーク長信号に達
した時に、送出すべき次のパルスのパルス開始信号を出
力するパルス出力制御回路と、上記パルス群波形設定器
及びパルス幅設定器の設定入力を受けて設定されたパル
スピーク値とパルス幅を有するパルスとベース電流とで
形成した放電電流の出力後、切換信号を上記パルス群波
形設定器とパルス幅設定器及び目標アーク長設定器に与
えてそれらの記憶内容を更新し、更新されたパルスピー
ク値とパルス幅を有するパルスとベース電流で形成した
放電電流を上記パルス開始信号の入力に基づいて送出す
ることにより、各パルスのパルス間隔及びパルス電流群
間隔毎に供給するベース電流期間を制御するパルス電流
波形整形器とを備えたことを特徴とするもので、パルス
期間中に溶融塊が電磁力により持ち上った状態をアーク
長で判断し、持ち上った溶融塊を元の目標アーク長にな
るよう、ベース電流期間(パルス間隔)で検出されるア
ーク長に応じて可変制御して次のパルスを印加すること
により、溶融塊の極端な持ち上がりをなくし、規則的な
溶融塊の被溶接物への離脱移行を行う。
また、第2発明は、1種類以上のパルス幅とパルスピ
ーク値をもつパルス電流群の各パルスピーク値及びパル
ス幅を予め設定してなるパルス群波形設定器及びパルス
幅設定器と、パルス間隔を予め設定してなるパルス間隔
設定器と、ワイヤ電極先端と被溶接物間のアーク長に対
応した信号を検出するアーク長検出器と、上記パルス電
流群に対応した目標アーク長信号を予め設定してなる目
標アーク長設定器と、上記アーク長検出信号と目標アー
ク長信号との差動出力を得る差動器と、上記パルス群波
形設定器、パルス幅設定器及びパルス間隔設定器の設定
入力を受けて設定されたパルスピーク値とパルス幅を有
するパルスと各パルス間隔及びパルス電流群周期毎に供
給するベース電流とで形成した放電電流の出力後、切換
信号を上記パルス群波形設定器、パルス幅設定器、パル
ス間隔設定器及び目標アーク長設定器に与えてそれらの
記憶内容を更新し、更新されたパルスピーク値とパルス
幅を有するパルスを送出すると共に、パルス送出後所定
のパルス間隔でのベース電流値を上記差動器の差動出力
に応じて制御するパルス電流波形整形器とを備え、パル
ス電流波形整形器により、この差動器の差動出力に応じ
て、パルス電流群の各パルス間隔及びパルス群間隔毎に
供給するベース電流値を制御することを特徴とするもの
で、パルス期間中に溶融塊が電磁力により持ち上った状
態をアーク長で判断し、持ち上った溶融塊を元の目標ア
ーク長になるよう、検出されるアーク長と目標アーク長
に応じて所定のベース電流期間(パルス間隔)でのベー
ス電流値を可変制御して次のパルスを印加するので、応
答性よくパルス期間中に持ち上った溶融塊を元の状態に
戻す効果があり、規則的な溶融塊の被溶接物への離脱移
行が行ない得る効果がある。
さらに、第3発明は、第1発明に、新たな構成とし
て、第2発明に係る差動器を備え、検出されるアーク長
に応じてパルス間隔(ベース電流期間)を可変制御する
構成と、検出されるアーク長に応じてベース電流値を可
変制御する構成の両者を有し、パルス電流波形整形器に
より、送出するパルス電流のパルス間隔(ベース電流期
間)を、パルス出力制御回路からのアーク長検出信号と
目標アーク長信号との比較に基づくパルス開始信号によ
って制御すると共に、かつベース電流値を、差動器から
の上記アーク長検出信号と目標アーク長信号との差動出
力に応じて制御することを特徴とするもので、パルス期
間中に溶融塊が電磁力により持ち上った状態をアーク長
で判断し、持ち上った溶融塊を元の目標アーク長になる
よう制御し、かつ常に溶融塊が元の状態を確認してから
次のパルスを印加するため、応答性よくかつ、目標アー
ク長に沿ったアーク長で溶接でき、より規則的な溶融塊
の被溶接物への離脱移行が行ない得る効果がある。
さらに、第4発明は、第1発明に、新たな構成とし
て、アーク長検出器によるアーク長検出値に基づいて溶
融塊の離脱信号を得る離脱検出器と、この離脱検出器に
よる離脱検出後パルス電流群のパルス群送出期間の間、
目標アーク長設定器から出力される目標アーク長信号に
補正信号を加算して新たな目標アーク長信号を生成して
出力する補正回路を備え、パルス電流波形整形器は、パ
ルス電流の送出時、上記パルス開始信号に同期して切換
信号を上記パルス群波形設定器、パルス幅設定器及び目
標アーク長設定器に送出して、次のパルス電流に対応し
たピーク値、パルス幅及び目標アーク長を更新するよう
になされていて、上記パルス開始信号の入力に基づいて
各パルスのパルス間隔及びパルス電流群間隔毎に供給す
るベース電流期間を制御することを特徴とするもので、
第1発明の効果に加え、溶接トーチの姿勢や被溶接物の
形状などの変形が原因で溶融塊の離脱が変動しても、溶
融塊の離脱検出に基づいて目標アーク長信号と予め規定
した補正信号値とを加算したものをアーク長検出器から
の信号値と比較するようにし、溶融塊の離脱時刻を確認
した後に目標アーク信号値を切り替えるため離脱後のパ
ルス群の目標アーク長信号は常に規定したものになり、
その結果、次の離脱時刻も変動が少なくなり、離脱時刻
の変動を外乱発生時のみで解消できる効果があり、より
良好な溶接が行なえる効果がある。
さらに、第5発明は、1種類以上のパルス幅とパルス
ピーク値をもつパルス電流群の各パルスピーク値及びパ
ルス間隔を予め設定してなるパルス群波形設定器及びパ
ルス間隔設定器と、ワイヤ電極先端と被溶接物間のアー
ク長に対応した信号を検出するアーク長検出器と、上記
パルス電流群に対応した目標アーク長信号を予め設定し
てなる目標アーク長設定器と、上記アーク長検出信号と
目標アーク長信号を比較しアーク長検出信号が目標アー
ク長信号に達した時に、送出したパルスを停止させるパ
ルス終了信号を出力するパルス幅制御回路と、上記パル
ス群波形設定器及びパルス間隔設定器の設定入力を受け
て上記パルス終了信号が発するまでの間設定されたパル
スピーク値を有するパルスと設定されたパルス間隔の期
間通電するベース電流とで形成した放電電流の出力後、
切換信号を上記パルス群波形設定器とパルス間隔設定器
及び目標アーク長設定器に与えてそれらの記憶内容を更
新し、更新されたパルスピーク値を有するパルスを上記
パルス終了信号の入力に基づいて送出停止することによ
り、各パルスのパルス幅を制御するパルス電流波形整形
器とを備えて、アーク長検出値が目標アーク長に達した
時に上記パルス終了信号に基づいて送出されるパルスの
パルス幅を制御することを特徴とするもので、パルス期
間に電磁力により持ち上がりをアーク長に対応したアー
ク長検出信号で判断してパルス期間中に持ち上がる限度
を目標アーク長信号とし、アーク長検出信号が目標アー
ク長信号相当になるとパルスを停止させ、ベース電流を
流すように制御するので、パルスによる溶融塊の不規則
な持ち上がり方がなくなり、その結果、規則的な溶融塊
の被溶接物への離脱移行が行ない得る。
さらに、第6発明は、第5発明に、新たな構成とし
て、アーク長検出器の検出信号に基づいて短絡期間とア
ーク期間とを判定する短絡・アーク判定器と、短絡判定
信号に基づいて短絡期間に流れる短絡電流を設定する短
絡電流波形設定器および短絡判定信号を反転したアーク
判定信号を得るインバータとを備え、パルス電流波形整
形器により、上記短絡電流の通電によってワイヤ電極の
先端の溶融塊が焼き切れアークが発生し、電圧検出器の
検出電圧が上昇して、短絡・アーク判定器からアーク判
定信号が到来した時に、第5発明と同様にしてパルスア
ーク電流を電源側に与えるべく制御することを特徴とす
るもので、第5発明の実施例における効果に加え、短絡
期間を判定し、短絡期間中に短絡電流を流し得るように
したので、パルスアーク溶接法だけでなく短絡による溶
融塊の離脱を行なう短絡移行アーク溶接法においても良
好な溶接が行ない得、短絡とアーク期間の変動が少なく
溶接ビードの凹凸や溶け込み深さの変動の少ない溶接が
できる効果がある。
さらに、第7発明は、1種類以上のパルス幅とパルス
ピーク値をもつパルス電流群の各パルスピーク値とパル
ス幅及びパルス間隔を予め設定してなるパルス群波形設
定器とパルス幅設定器及びパルス間隔設定器と、ワイヤ
電極先端と被溶接物間のアーク長に対応した信号を検出
するアーク長検出器と、上記パルス電流群に対応した目
標アーク長信号を予め設定してなる目標アーク長設定器
と、上記アーク長検出信号と目標アーク長信号との差動
出力を得てパルスピーク値補正信号として出力するパル
スピーク値制御回路と、上記パルス群波形設定器、パル
ス幅設定器及びパルス間隔設定器の設定入力と上記補正
信号を受けて設定されたパルス幅の間設定されたパルス
ピーク値を上記差動出力に応じて補正したパルスと設定
されたパルス間隔の期間通電するベース電流とで形成し
た放電電流の出力後、切換信号を上記パルス群波形設定
器、パルス幅設定器、パルス間隔設定器及び目標アーク
長設定器にそれぞれ与えてそれらの記憶内容を更新し、
更新されたパルスピーク値を上記差動出力に応じて補正
することにより、各パルスのパルスピーク値を制御する
パルス電流波形整形器とを備え、パルス電流波形整形器
は、各設定値からの設定信号を受け波形整形されたパル
ス電流を得ると共に、上記電流検出器と電圧検出器によ
る検出値に基づいてワイヤ電極先端と被溶接物間のアー
ク長に対応した信号を検出するアーク長検出器と、出力
されるパルスの各ピーク値に対応して制御すべき目標ア
ーク長を設定してなる目標アーク長設定器とによるアー
ク長検出値と目標アーク長との差動出力に応じてパルス
ピーク値を制御することを特徴とするもので、パルス期
間中に電磁力による持ち上がりをアーク長に対応したア
ーク長検出信号で判断してパルス期間中のパルス電流の
ピーク値をアーク長検出信号と目標アーク長信号との差
信号により補正制御するので、応答性良く、アーク長を
コントロールすることができる。
さらに、第8発明は、第7発明に、新たな構成とし
て、第6発明と同様な短絡・アーク判定器と短絡電流波
形整形器及びインバータを備え、短絡移行アーク溶接装
置を構成してなり、初期状態時、短絡・アーク判定器の
短絡判定信号に基づいて短絡電流波形整形器から送出さ
れる短絡電流を電源側に供給し、上記短絡電流の通電に
よってワイヤ電極の先端の短絡塊が焼き切れアークが発
生し、電圧検出器の検出電圧が上昇して、アーク判定信
号が到来した時に、第6発明と同様にしてパルス電流波
形整形器から送出されるパルスアーク電流を電源側に与
えるべく制御することを特徴とするもので、第7発明の
効果に加え、短絡期間を判定し、短絡期間中に短絡電流
を流し得るようにしたので、パルスアーク溶接法だけで
なく短絡によう溶融塊の離脱を行なう短絡移行アーク溶
接法においても応答性よく、アーク長をコントロールす
ることができ、良好な溶接が行ない得、短絡とアーク期
間の変動が少なく、溶接ビードの凹凸や溶け込み深さの
変動の少ない溶接ができる効果がある。
さらに、第9発明は、第5発明に、第7発明の実施例
と同様なパルスピーク値制御回路を加えて、パルス幅制
御回路から送出されるパルス終了信号に基づいてパルス
幅を制御すると共に、パルスピーク値制御回路から送出
される補正信号に基づいてパルスピーク値を制御するこ
とを特徴とするもので、パルス期間中に電磁力による持
ち上がりをアーク長に対応したアーク長検出信号で判断
してパルス期間中のパルス電流のピーク値をアーク長検
出信号と目標アーク長信号との差信号により補正制御
し、かつパルス期間中に持ち上がる限度を目標アーク長
信号とし、アーク長検出信号が目標アーク長信号相当に
なるとパルスを停止させ、ベース電流を流すように制御
するので、パルス期間中に持ち上る溶融塊を応答性よく
抑制し、かつ常に溶融塊が持ち上る限度のアーク長を確
認してからパルスを停止させるため、目標アーク長に沿
ったアーク長で、応答性よくかつ目標アーク長に沿った
アーク長で溶接でき、より規則的な溶融塊の被溶融物へ
の離脱移行が行なえる効果がある。
さらに、第10発明は、第6発明の短絡移行アーク溶接
装置に、第7発明と同様なパルスピーク値制御回路を加
え、短絡期間を経たアーク期間移行後、パルス幅制御回
路から送出されるパルス終了信号に基づいてパルス幅を
制御すると共に、パルスピーク値制御回路から送出され
る補正信号に基づいてパルスピーク値を制御することを
特徴とするもので、第9発明に加え、短絡期間を判定
し、短絡期間中に短絡電流を流し得るようにしたので、
パルスアーク溶接法だけでなく短絡による溶融塊の離脱
を行なう短絡移行アーク溶接法においても応答性よく、
アーク長をコントロールすることができ、良好な溶接が
行なえ、短絡とアーク期間の変動が少なく、溶接ビード
の凹凸や溶け込み深さの変動の少ない溶接ができる効果
がある。
さらに、第11発明は、第1発明に加え、フリップフロ
ップでなるパルス群期間説定器とパルス群電荷量設定器
及び短絡・アーク判定器を備えると共に、上記短絡・ア
ーク判定器から短絡判定信号が入力された時に短絡電流
を送出する短絡電流波形整形器を内蔵するパルス電流波
形整形器を備え、上記パルス電流波形整形器により、上
記短絡判定信号に基づいて内蔵する短絡電流波形整形器
から短絡電流を通電するようになされ、この短絡電流の
通電によってワイヤ電極の先端の溶融塊が焼き切れアー
クが発生して電圧検出器の検出電圧が上昇して、アーク
判定信号が到来した時に、パルスアーク電流を電源側に
与えるようになされており、短絡移行アーク溶接装置を
構成したことを特徴としたもので、短絡期間を判定し、
短絡期間中は短絡電流を流し得るようにし、かつアーク
期間中はパルス期間に電磁力により持ち上がった溶融塊
をベース期間中に検出アーク長に対応した信号で判断
し、アーク長検出信号が目標アーク長信号以下になる
と、次のパルスを送出するようにしてベース電流期間
(パルス間隔)を制御するので、アーク期間中の外乱に
よる溶融塊の不規則な持ち上がりがなくなり、短絡によ
る溶融塊の離脱を行なう短絡移行アーク溶接法において
短絡とアーク期間の変動が少なく、溶接ビードの凹凸や
溶け込み深さの変動が出ない溶接ができる効果がある。
さらに、第12発明は、1種類以上のパルス幅とパルス
ピーク値をもつパルス電流群の各パルスピーク値及びパ
ルス幅を予め設定してなるパルス群波形設定器及びパル
ス幅設定器と、パルス間隔を予め設定してなるパルス間
隔設定器と、ワイヤ電極先端と被溶接物間のアーク長に
対応した信号を検出するアーク長検出器と、上記パルス
電流群に対応した目標アーク長信号を予め設定してなる
目標アーク長設定器と、上記アーク長検出信号と目標ア
ーク長信号との差動出力を得る差動器と、短絡とアーク
期間を判定する短絡・アーク判定器と、短絡判定信号に
基づいて短絡電流を出力する短絡電流波形整形器を内蔵
し、アーク判定信号に基づいて上記パルス群波形設定
器、パルス幅設定器及びパルス間隔設定器の設定入力を
受けて設定されたパルスピーク値とパルス幅を有するパ
ルスと各パルス間隔及びパルス電流群周期毎に供給する
ベース電流とで形成した放電電流の出力後、切換信号を
上記パルス群波形設定器、パルス幅設定器、パルス間隔
設定器及び目標アーク長設定器に与えてそれらの記憶内
容を更新し、更新されたパルスピーク値とパルス幅を有
するパルスを送出すると共に、パルス送出後所定のパル
ス間隔でのベース電流値を上記差動器の差動出力に応じ
て制御するパルス電流波形整形器とを備えてなり、短絡
移行アーク溶接装置において、アーク溶接に移行した際
に、パルス電流波形整形器により、アーク長検出器によ
るアーク長検出信号と目標アーク長設定器の目標アーク
長信号との差動出力を得る差動器の差動出力に応じて、
パルス電流群の設定された各パルス間隔及びパルス群間
隔毎に供給するベース電流値を制御することを特徴とす
るもので、パルス期間中に溶融塊がアークの磁気吹きに
よる電磁力により持ち上げられるが、この状態をアーク
長で判断し、溶融塊が持ち上がった状態から元のアーク
長になるようにアーク長と目標アーク長の差信号によっ
てベース期間中のベース電流値を補正制御することによ
って、パルス群内のパルス間隔を変化させることなく溶
融塊の持ち上げを抑制することができ、応答性よくパル
ス期間中に持ち上った溶融塊を元の状態に戻す効果があ
り、アーク長を目標アーク長に沿って制御できる。
さらに、第13発明は、第11発明に加え、第2発明に係
る差動器を備えて、短絡移行アーク溶接装置を構成して
なり、検出されるアーク長に応じてパルス間隔(ベース
電流期間)を可変制御する構成と、検出されるアーク長
に応じてベース電流値を可変制御する構成の両者を有
し、パルス電流波形整形器により、送出するパルス電流
のパルス間隔(ベース電流期間)を、パルス出力制御回
路からのアーク長検出信号と目標アーク長信号との比較
に基づくパルス開始信号によって制御すると共に、かつ
ベース電流値を、差動器からの上記アーク長検出信号と
目標アーク長信号との差動出力に応じて制御することを
特徴とするもので、パルス期間中に溶融塊が電磁力によ
り持ち上がった状態をアーク長信号て判断し、ベース期
間中のベース電流値IBをベース期間中のアーク長検出信
号と目標アーク長信号との差信号でベース期間中のベー
ス電流値IBを補正制御し、かつアーク長信号が目標アー
ク長信号以下になると、次のパルスを送出するように、
パルスの開始時刻を制御するようにしたので、目標アー
ク長へ応答性よく接近し、かつ確実に目標アーク長を確
認したパルスを送出することができ、外乱によって現象
が変動しても現象の変動に応じたパルスを供給すること
ができ、より安定した溶接が行なえる効果がある。
さらに、第14発明は、パルス電流波形制御回路に、第
11発明に係るアーク長検出器、パルス群電荷量設定器、
及びフリップフロップでなるパルス群期間設定器を備え
るとともに、パルス群発生器、フリップフロップと反転
器及び微分回路を有するパルス群周期設定器、出力され
る各パルスのパルス幅及びパルス間隔を制御すべく下限
目標アーク長と上限目標アーク長を設定してなる下限目
標アーク長設定器と上限目標アーク長設定器を有する目
標アーク長設定器、アーク長検出値と下限目標アーク長
とを比較してその比較差に基づいてパルス開始信号を送
出する比較器と、アーク長検出値と上限目標アーク長と
を比較してその比較差に基づいてパルス終了信号を送出
する比較器とを有し、パルス群発生器から出力されるパ
ルス電流を、アーク長検出値が下限目標アーク長以下に
なると立ち上げ、上限目標アーク長に達すると終了させ
るべくパルス開始信号とパルス終了信号を送出するパル
ス出力制御回路を備えたことを特徴とするもので、アー
ク期間のパルス群の電磁力により持ち上がる溶融塊を検
出アーク長に対応した信号で判断し、アーク長検出信号
が上・下限の目標アーク長信号内になるようにパルス群
内のパルス幅とパルス間隔を制御するので、溶接中の外
乱による溶融塊規定範囲以外の持ち上がりがなくなり、
アンダーカットや不均一な溶接ビードとなる溶接欠陥を
防ぐ効果があり、より品質の高い溶接を得る効果があ
る。
さらに、第15発明は、第14発明に、短絡・アーク判定
器と、短絡電流波形整形器を備えて、短絡移行アーク溶
接装置を構成してなり、短絡電流を短絡判定信号によっ
て通電するアナログスイッチを介して電源側に与えるよ
うになされていると共に、上記短絡電流の通電によって
ワイヤ電極の先端の溶融塊が焼き切れアークが発生し、
電圧検出器の検出電圧が上昇して、アーク判定信号が到
来した時に、第14発明に係るパルス群発生器からのパル
スアーク電流を電源側に与えるようになされたことを特
徴とするもので、第14発明の実施例における効果に加
え、短絡期間を判定し、短絡期間中に短絡電流を流し得
るようにしたので、パルスアーク溶接法だけでなく短絡
による溶融塊の離脱を行なう短絡移行アーク溶接法にお
いても良好な溶接が行ない得、短絡とアーク期間の変動
が少なく溶接ビードの凹凸や溶け込み深さの変動の少な
い溶接ができる効果がある。
さらに、第16発明は、第14発明に、第7発明に係るア
ーク長検出器から出力されるアーク長検出値と目標アー
ク長設定器の上限目標アーク長設定器から出力される上
限目標アーク長との差動出力を得る差動器でなるパルス
ピーク値制御回路を備え、差動出力をパルスピーク値補
正信号としてパルス群発生器のパルス電流波形整形器に
送出することにより、パルス群波形設定器に設定された
パルスピーク値を上記差動出力に応じて補正することを
特徴とするもので、パルス期間中に電磁力による持ち上
がりをアーク長に対応したアーク長検出信号で判断して
パルス期間中のパルス電流をアーク長検出信号と上限目
標アーク長信号との差信号により補正制御するので、応
答性良く、アーク長をコントロールすることができる。
さらに、第17発明は、第15発明に、第16発明のパルス
ピーク値制御回路を加え、この短絡移行アーク溶接装置
においては、初期状態時、短絡・アーク判定器の短絡判
定信号に基づいて短絡電流波形整形器から送出される短
絡電流が電源側に与えられ、上記短絡電流の通電によっ
てワイヤ電極の先端の溶融塊が焼き切れアークが発生
し、電圧検出器の検出電圧が上昇して、アーク判定信号
が到来した時に、第15発明と同様にしてパルス群発生器
から送出されるパルスアーク電流を電源側に与えるよう
になされ、この時、パルス群発生器は、アーク長検出器
から出力されるアーク長検出値と上限目標アーク長設定
器から出力される上限目標アーク長との差動出力を得る
差動器でなるパルスピーク値制御回路からの上記差動出
力をパルスピーク値補正信号として受け、パルス群波形
設定器に設定されたパルスピーク値を上記差動出力に応
じて補正することを特徴とするもので、第16発明に係る
効果に加え、短絡期間を判定し、短絡期間中に短絡電流
を流し得るようにしたので、パルスアーク溶接法だけで
なく短絡による溶融塊の離脱を行なう短絡移行アーク溶
接法においても応答性よく、アーク長をコントロールす
ることができ、良好な溶接が行ない得、短絡とアーク期
間の変動が少なく、溶接ビードの凹凸や溶け込み深さの
変動の少ない溶接ができる効果がある。
さらに、第18発明は、パルス電流制御回路に、第1発
明に係るアーク長検出器と比較器を備えるとともに、電
圧設定器と、上記アーク長検出器によるアーク長信号と
電圧設定器による設定電圧値とを比較し、アーク長信号
≦設定電圧値となった時に出力を送出する比較器及びそ
の出力に基づいて所定のパルス電流群を発生する電流波
形設定回路を備えており、電流波形設定回路から送出さ
れるパルス電流群は、アーク長検出器によるアーク長信
号が設定電圧値以下となる時その通電が開始するように
制御され、換言すれば、アーク長信号が予め定めた最小
アーク長値に達した時にパルス電流群の通電が開始制御
されることを特徴とするもので、アーク長検出信号が設
定値以下となった時にパルス電流またはパルス電流群の
通電開始を制御するようにしたので、ワイヤ電極先端の
溶融塊を被溶接物に短絡させることなく確実に離脱移行
させることができ、良好な溶接が得られる効果がある。
さらに、第19発明は、第18発明に係る比較器と電流波
形設定回路との間にタイマ回路を設けて、アーク長検出
器の出力≦電圧設定器の設定値となる状態が所定時限継
続した時に上記電流波形設定回路からのパルス電流群の
通電開始を制御することを特徴とするもので、第18発明
の効果に加え、パルス電流群期間中に発生する異常短絡
現象によって見かけ上のアーク長がゼロまで低下する際
の誤ったパルス電流群の通電開始を抑制でき、溶融塊の
成長及び離脱を規則的なものとすることができる。
次に、第20発明は、第18発明に係るパルス電流波形制
御回路に、新たな構成として、電流波形設定回路から送
出されるパルス電流群の通電開始動作を制御するベース
電流期間維持回路を備え、電流波形設定回路から送出さ
れるパルス電流群を、パルス電流群からベース電流への
開始後のベース電流期間維持回路で設定した不感時限の
間はパルス電流群の通電開始が禁止されて、不間時限が
解除されている期間でアーク長検出器によるアーク長信
号が設定電圧値以下となる時その通電が開始するように
制御することを特徴とするもので、不感時限経過後にア
ーク長検出信号が設定値以下となった時にパルス電流ま
たはパルス電流群の通電開始を制御するようにしたの
で、パルス電流群からベース電流開始直後に生じる溶融
塊の振動で発生する瞬時短絡現象等に基づく制御の誤動
作を防止するとともに、ワイヤ電極先端の溶融塊を被溶
接物に短絡させることなく確実に離脱移行させることが
でき、良好な溶接が得られる効果がある。
さらに、第21発明は、第20発明に係るベース電流期間
維持回路の不感時限をワイヤ電極の送給速度を設定する
ワイヤ送給速度設定器の出力に応じて時限変換器により
変換するようにしたことを特徴とするもので、ワイヤ送
給速度の増大した場合、これに応じて単位時間当りに溶
融、離脱させるワイヤ量を増加させる必要があるが、こ
れに応じて不感時限を変えることでベース電流期間自体
を可変とすることができ、単位時間当りに印加するパル
ス電流群の数を増大させることができ、これにより従っ
てワイヤ送給速度に応じた制御が可能となり、誤ったパ
ルス電流群の通電開始を抑制でき、溶融塊の成長及び離
脱を規則的なものとすることができ、上記第20発明の効
果に加え、ワイヤ送給速度に応じて不感時限を可変とす
ることでベース電流期間を制御でき、従って単位時間当
りに印加するパルスまたはパルス電流群をワイヤ送給速
度に応じて最適に制御できる。
図面の簡単な説明 第1図ないし第5図は第1発明を説明するもので、第
1図は第1発明の一実施例によるパルス溶接装置を示す
構成図、第2図は第1図のアーク長検出器の一実施例を
示す回路図、第3図は第1図における出力波形を説明す
る波形図、第4図は第1図のパルス電流波形整形器にお
ける動作タイムチャート、第5図は第1図構成による作
用効果を説明する波形図である。
次に、第6図ないし第8図は第2発明を説明するもの
で、順次、第1図、第4図及び第5図の対応図である。
次に、第9図ないし第11図は第3発明を説明するもの
で、順次第1図、第4図及び第5図の対応図である。
次に、第12図ないし第14図は第4発明を説明するもの
で、第12図は第4発明の一実施例によるパルス溶接装置
を示す構成図、第13図は第12図における出力波形を説明
する波形図、第14図は第12図のパルス電流波形整形器に
おける動作タイムチャートである。
第15図ないし第19図は第5発明を説明するもので、第
15図は第5発明の一実施例によるパルス溶接装置を示す
構成図、第16図は第15図のパルス群電荷量設定器の一実
施例を示す回路図、第17図は第15図における出力波形を
説明する波形図、第18図は第15図のパルス電流波形整形
器における動作フローチャート、第19図は第15図構成に
よる作用効果を説明する波形図である。
次に、第20図ないし第23図は第6発明を説明するもの
で、第20図は第15図対応図、第21図(a)〜(c)は短
絡・アーク判定器と短絡電流波形整形器の回路図及びそ
の各部波形図、第22図は第19図の対応図、第23図は第18
図対応図である。
次に、第24図と第25図は第7発明を説明するもので、
第7発明の一実施例による構成図とパルス電流波形整形
器における動作フローチャートである。
次に、第26図と第27図、第28図と第29図、及び第30図
と第31図は、順次、第8発明、第9発明、及び第10発明
をそれぞれ説明する第24図と第25図対応図である。
第32図ないし第35図は第11発明を説明するもので、第
32図は第11発明の一実施例によるパルス溶接装置を示す
構成図、第33図は第32図のパルス電流波形整形器におけ
る動作タイムチャート、第34図は第32図における出力波
形を説明する波形図、第35図は第32図構成による作用効
果を説明する波形図である。
次に、第36図と第37図は第12発明を説明するもので、
第32図と第33図の対応図である。
次に、第38図と第39図は第13発明を説明するもので、
第32図と第33図の対応図である。
第40図ないし第44図は第14発明を説明するもので、第
40図は第14発明の一実施例によるパルス溶接装置を示す
構成図、第41図は第40図のパルス群発生器の一実施例を
示す回路図、第42図は第40図における出力波形を説明す
る波形図、第43図は第40図の目標アーク長設定器におけ
る動作フローチャート、第44図は第40図構成による作用
効果を説明する波形図である。
次に、第45図と第46図は第15発明を説明するもので、
第45図は第40図対応図、第46図は第43図対応図である。
次に、第47図と第48図は第16発明と第17発明をそれぞ
れ説明する一実施例による構成図である。
第49図は第18発明の一実施例によるパルス溶接装置を
示す構成図、第50図(a)〜(c)は第18発明ないし第
21発明を説明する動作波形図、第51図は第19発明の一実
施例によるパルス溶接装置を示す構成図、第52図は第20
発明の一実施例によるパルス溶接装置を示す構成図、第
53図は第21発明の一実施例によるパルス溶接装置を示す
構成図である。
次に、第54図(a),(b)は従来のパルスアーク放
電電流波形を溶融塊移行の模式図、第55図と第56図は従
来の磁気吹き現象の説明図である。
発明を実施するための最良の形態 第1図は第1発明の一実施例によるパルス溶接装置を
示す構成図である。図において、(1)はインバータ駆
動回路(2)によって駆動制御されるインバータ回路
部、(3)は高周波トランス、(4A),(4B)は高周波
ダイオード、(5)は、溶接トーチ(51)、ワイヤ電極
をワイヤ状にしてワイヤリールから送給されるワイヤ電
極(52)、アーク放電(53)及び被溶接物(54)で構成
されるアーク負荷部で、上記インバータ回路部(1)か
らインバータ制御された所望のパルス群が高周波トラン
ス(3)及び高周波ダイオード(4A),(4B)を介して
溶接トーチ(51)に供給され、アーク溶接がなされる。
また、(6)は上記アーク負荷部(5)に流れるパル
ス群の電流を検出する電流検出器、(7)は上記アーク
負荷部(5)の電極間電圧を検出する電圧検出器であ
り、(8)は上記電流検出器(6)による検出電流値と
上記電圧検出器(7)による検出電圧値に基づいて上記
インバータ回路部(1)を制御することにより出力され
るパルス群を波形制御するパルス電流波形制御回路を示
し、このパルス電流波形制御回路(8)は、パルス電流
波形整形器(81)、パルス群の各パルスピーク値I
P(N)を格納してなるパルス群波形設定器(82)、パ
ルス群の各パルス幅τ(N)を格納してなるパルス幅設
定器(83)を備えて、各設定器からの設定信号を受ける
パルス電流波形整形器(81)より波形整形されたパルス
電流Ioを得ると共に、上記電流検出器(6)と電圧検出
器(7)による検出値I,Vに基づいてワイヤ電極先端と
被溶接物間のアーク長に対応した信号L(l)を検出す
るアーク長検出器(84)、出力されるパルスの各ピーク
値Ip(N)に対応して制御すべき目標アーク長L0(N)
を設定してなる目標アーク長設定器(85)、アーク長検
出器L(l)と目標アーク長L0(N)とを比較してL
(l)>L0(N)の時オン信号、L(l)<L0(N)の
時オフ信号を送出する比較器(86a)とそのオンオフ信
号を反転してパルス開始信号を出力する反転器(86b)
と有し、アーク長検出値L(l)が目標アーク長L
0(N)以下になった時にパルス開始信号を送出して上
記パルス電流波形整形器(81)のパルス出力送出タイミ
ングとするパルス出力制御回路(86)を備えてなり、パ
ルス電流波形整形器(81)は、パルス電流の送出時、こ
れに同期して切換信号を上記パルス群波形設定器(8
2)、パルス幅設定器(83)及び目標アーク長設定器(8
5)に送出して、次のパルス電流に対応したパーク値IP
(N)、パルス幅τ(N)及び目標アーク長L0(N)を
更新するようになされている。さらに、上記パルス電流
波形整形器(81)からのパルス電流I0は比較器(87)で
電流検出器(6)によるパルス電流Iと比較され、イン
バータ駆動回路(2)へのON−OFF指令を送出するよう
になっている。
ここで、上記アーク長検出器(84)としては、第2図
構成を備える。第2図において、このアーク長検出器
(84)は、絶縁アンプ(84a)と(84b)、この絶縁アン
プ(84a)を介して検出電流Iを取り込み、これにK
1(i)倍したアーク電圧の正特性定数K1(i)・Iを
求める正特性定数変換器(84c)、オフセット電圧定数K
2を設定する直流電圧定数設定器(84d)、上記正特性定
数変換器(84c)と直流電圧定数設定器(84d)の各出力
を加算する加算器(84e)及びその加算出力VX=K
1(i)・I+K2と電圧検出器(7)による検出電圧V
とを比較することによりアーク長に応じた比較出力L
(l)=V−VXを送出する比較器(84f)を有する。
ここで、アーク電圧Vは、アークの正特性定数をR
(i)、アーク電流をI、アーク長に対する比例定数を
A、アーク長をl、最小電圧をBとした時、V=R
(i)・I+Al+Bとして表現でき、他方、回路論的に
正特性定数をK1(i)、オフセット電圧定数をK2とした
時、電圧VXはVX=K1(i)・I+K2として表現できる。
従って、その比較差L(l)=V−VXは、L(l)=V
−VX={R(i)−K1(i)}I+Al+B−K2となり、
(Ri)≒K1(i)となるよう選定すれば、L(l)≒Al
+(B−K2)となってアーク長のみの関数となり得るの
で、A、B及びK2の選定によって上記比較器(84f)か
ら出力される比較差L(l)=V−VXはアーク長に対応
した信号となり実際のアーク長を検出できる。
次に、この実施例装置の動作を第3図と第5図に示す
波形図及び第4図に示すパルス電流波形整形器(81)の
動作フローチャートを参照して説明する。まず、パルス
群波形設定器(82)とパルス幅設定器(83)には、第3
図に示す如く、例えば、N=0〜15までのパルス電流群
を構成する各パルス電流のピーク値IP(N)とパルス幅
τ(N)が設定されており(なお、N=0の時,I
p(0)=0,τ(0)=0)、また、目標アーク長設定
器(85)にはN=0〜15までの複数の目標アーク長に相
当する信号L0(N)(なお、N=0の時、L0(0)はパ
ルス群間隔における目標アーク長に相当する信号を示
す)が設定されている。
パルス電流波形整形器(81)は、第4図に示す如く、
まず、繰り返しループNをN=0とすると共に、リセッ
ト信号をパルス群波形設定器(82)とパルス幅設定器
(83)及び目標アーク長設定器(85)に送出する(ステ
ップS1,S2)。このリセット信号により初期状態となっ
たパルス群波形設定器(82)とパルス幅設定器(83)か
らそれぞれパルスピーク値IP(0)=0、パルス幅τ
(0)=0を得ると共に、この時内蔵するベース電流出
力器(図示せず)から所定のベース電流IBを得つ比較器
(87)に出力する(ステップS3,S4)。
このようにしてパルス電流波形整形器(81)から送出
されるパルス電流I0(この場合IBのみ)が比較器(87)
に与えられて比較器(87)はオン信号をインバータ駆動
回路(2)に与えることによりインバータ駆動信号がイ
ンバータ駆動回路(2)からインバータ回路部(1)へ
伝達され、インバータを駆動させる。このインバータの
駆動によって、整形された交流波形が高周波トランス
(3)に出力され、さらに、高周波トランス(3)の出
力信号を高周波ダイオード(4A),(4B)で直流波形に
整流することにより、パルスアーク電流を溶接部つまり
アーク負荷部(5)に供給し、ワイヤ電極(52)と被溶
接物(54)間にパルスアーク放電(53)を生成し、被溶
接物(54)とワイヤ電極(52)の先端部をパルスアーク
放電(53)で溶融する。
アーク長検出器(84)はこの時の電流検出器(6)と
電圧検出器(7)の検出信号I,Vに基づいてアーク長L
(l)を検出し、パルス出力制御回路(86)に与える。
パルス出力制御回路(86)はこの時の目標アーク長L
0(0)信号を目標アーク長設定器(85)から受けて比
較しL(l)<L0の時パルス電流波形整形器(81)にハ
イのパルス開始信号を出力する。
次に、このような初期状態を経てパルス電流波形整形
器(81)は、上記パルス開始信号を取り込む(ステップ
S5)、パルス開始信号がハイの時(ステップS6)には操
り返しループNを更新し(ステップS7)、上記パルス群
波形設定器(82)とパルス幅設定器(83)及び目標アー
ク長設定器(85)にそれぞれ切換信号を送出すことによ
り(ステップS8)、そのループNの更新に応じたパルス
ピーク値IP(N)とパルス幅τ(N)を得てパルス電流
I0を出力すると共に(ステップS9)、目標アーク長L
0(N)信号を更新する。パルス送出後、次のパルスま
でのパルス間隔では所定のベース電流IBが送出される
(ステップS10)。
このようにして得られるパルス電流I0は比較器(87)
に与えられ、電流検出信号Iと比較されI0>Iの時オン
信号、I0<Iの時オフ信号がインバータ駆動回路(2)
に与えられ、インバータ駆動によるパルスアーク電流が
アーク負荷部(5)に供給されてワイヤ電極(52)と被
溶接物(54)を溶融する。
そして、パルス電流波形整形器(81)は、再びパルス
出力制御回路(86)側からアーク長検出信号L(l)と
目標アーク長信号L0(N)との比較に基づくパルス開始
信号を取り込み(ステップS11)、パルス開始信号がハ
イの時は再び繰り返しループNを更新し、ステップS7〜
S13を繰り返すことにより、第3図に示す如くパルス電
解群をアーク負荷部(5)に供給すべく制御し、ステッ
プS13において、例えばNA=15になった場合には、再び
ステップS1に戻る。
すなわち、上記実施例においては、第5図の拡大波形
図に示すように、パルス群波形設定器(82)とパルス幅
設定器(83)に設定されたパルスピーク値IP(N)とパ
ルス幅τ(N)を有するパルスI0を送出後は、アーク長
検出信号L(l)が目標アーク長信号Lo(N)に達する
まではベース電流IBを流し続け、達した後はNを更新し
て次に設定されたパルスピーク値IP(N)とパルス幅τ
(N)を有するパルスI0を送出することにより、パルス
間隔(ベース電流期間)を検出されるアーク長に応じて
可変制御することになり、アークの磁気吹きによる溶融
塊の持上がり現象を防止し、溶融塊の離脱の規則性を保
持させるようになっている。
従って、上記実施例による第1発明によれば、パルス
期間中に溶融塊が電磁力により持ち上った状態をアーク
長で判断し、持ち上った溶融塊を元の目標アーク長にな
るよう、ベース電流期間(パルス間隔)を検出されるア
ーク長に応じて可変制御して次のパルスを印加するの
で、溶融塊の極端な持ち上がりがなくなり、規則的な溶
融塊の被溶接物への離脱移行が行ない得る。
次に、第6図は第2発明の一実施例を示すもので、第
1図と同一部分は同一符号を付してその説明は省略す
る。この第6図において、第1図に示す第1発明に係る
実施例の構成と異なるところは、パルス出力制御回路
(86)が除かれて、パルス電流波形制御回路(8)に、
新たな構成として、パルス群波形設定器(82)、パルス
幅設定器(83)及び目標アーク設定器(85)等と同様に
して、N=0〜15までの複数のパルスのパルス間隔T
(N)(なお、N=0の時はパルス群間隔TB(固定
値)、また、N=1〜15におけるパルス間隔TAはそれぞ
れ同等な固定値を有する)が設定されてなるパルス間隔
設定器(88)と、アーク長検出器(84)によるアーク長
検出信号L(l)と目標アーク長設定器(85)の目標ア
ーク長信号L0(N)との差動出力ΔL=L(l)−L
0(N)を得る差動器(89)を備えており、パルス電流
波形整形器(81)により、この差動器(89)の差動出力
ΔLに応じて、パルス電流群の各パルス間隔及びパルス
群間隔毎に供給するベース電流IBを、IB=IB0−A・Δ
L(IBOは基準ベース電流値、Aは定数)に制御するよ
うになされている。
次に、この実施例装置の動作を第4図と第5図に対応
した第7図に示すパルス電流波形整形器(81)の動作フ
ローチャート及び第8図に示す波形図を参照して説明す
る。
まず、第7図(a)において、パルス電流波形整形器
(81)は、繰り返しループNをN=0とすると共に、リ
セット信号をパルス群波形設定器(82)とパルス幅設定
器(83)及び目標アーク長設定器(85)及びパルス間隔
設定器(88)に送出する(ステップS1,S2)。このリセ
ット信号により初期状態となったパルス群波形設定器
(82)とパルス幅設定器(83)及びパルス間隔幅設定器
(88)からそれぞれパルスピーク値Ip=(0)、パルス
幅τ(0)=0、パルス間隔T(0)=TB(一定値)を
得ると共に、内蔵するベース電流出力器(図示せず)か
ら所定のベース電流IBを得て上記パルス間隔TB期間比較
器(87)に出力する(ステップS3,S4)。
このようにしてパルス電流波形整形器(81)からのパ
ルス電流Io(この場合IBのみ)が比較器(87)を介して
インバータ駆動回路(2)に与えることによりインバー
タ信号がインバータ駆動回路(2)からインバータ回路
部(1)へ伝達され、インバータを駆動し、このインバ
ータの駆動によって、整形された交流波形が高周波トラ
ンス(3)に出力され、さらに高周波トランス(3)の
出力信号を高周波ダイオード(4A),(4B)で直流波形
に整流することによりパルスアーク電流波形Iを溶接部
つまりアーク負荷部(5)に供給する。
アーク長検出器(84)は電流検出器(6)と電圧検出
器(7)の検出信号I、Vに基づいてアーク長L(l)
を検出し、差動器(89)はこの時の目標アーク長L
0(0)信号を目標アーク長設定器(85)から受けて差
動出力ΔL=L(l)−L0(0)をパルス電流波形整形
器(81)に出力する。
この時、パルス電流波形整形器(81)は、第7図
(b)に示すように、パルス間隔T(0)=TBに達する
までの期間t=T(0)(=TB)までは、設定した基準
ベース電流値IBOに対し、上記差動器(89)の差動出力
ΔLを受けて、ベース電流IBをIB=IB0−A・ΔLに可
変制御する。
次に、このような初期状態を経てパルス電流波形整形
器(81)は、t=T(0)(=TB)経過後、繰り返しル
ープNを更新し(ステップS5)、上記パルス群波形設定
器(82)、パルス幅設定器(83)、目標アーク長設定器
(85)及びパルス間隔設定器(88)にそれぞれ切換信号
を送出することにより(ステップS6)、そのループNの
更新に応じたパルスピーク値IP(N)とパルス幅τ
(N)を得てパルス電流I0を出力すると共に(ステップ
S7)、パルス間隔T(N)と目標アーク長L0(N)信号
を更新する。パルス送出後、次のパルスまでのパルス間
隔T(N)では所定のベース電流IBが送出される(ステ
ップS8)。この時、パルス電流波形整形器(81)は、第
7図(b)に示すように、パルス間隔T(0)=TA(N
=1〜15においてはいずれもT(N)=TAの一定値)に
達するまでの期間t=TAまでは、ベース電流IBをIB=I
B0−A・ΔLに可変制御する。
このようにして得られるパルス電流I0は比較器(87)
に与えられ、電流検出信号Iと比較され、I0>Iの時オ
ン信号、I0<Iの時オフ信号がインバータ駆動回路
(2)に与えられ、インバータ駆動によるパルスアーク
電流Iがアーク負荷部(5)に供給されてワイヤ電極
(52)と被溶接物(54)を溶融する。
そして、パルス電流波形整形器(81)は、再び繰り返
しループNを更新し、ステップS5〜S8を繰り返すことに
より、得られるパルス電流をアーク負荷部(5)に供給
すべく制御し、ステップS9において、例えばNA=15にな
った場合には、再びステップS1に戻る。
このようにすることにより、第8図の拡大図に示され
るように、パルス期間中に溶融塊がアークの磁気吹きに
よる電磁力により持ち上げられるが、この状態をアーク
長で判断し、溶融塊が持ち上がった状態から元のアーク
長になるようにアーク長L(l)と目標アーク長L
0(N)の差信号ΔLによってベース期間中のベース電
流値IB=IB0−A・ΔLを制御することによって、パル
ス群内のパルス間隔を変化させることなく溶融塊の持ち
上げを抑制することができ、応答性よくパルス期間中に
持ち上った溶融塊を元の状態に戻す効果があり、規則的
な溶融塊の被溶接物への離脱移行が行ない得る。
すなわち、上記実施例においては、第8図の拡大波形
図に示すように、パルス群波形設定器(82)とパルス幅
設定器(83)に設定されたパルスピーク値IP(N)とパ
ルス幅τ(N)を有するパルスI0の送出後は、次のパル
スを送出するまでの間、すなわちパルス間隔設定器(8
8)に設定されたパルス間隔T(N)の間、差動器(8
9)により得られるアーク長検出信号L(l)と目標ア
ーク長信号Lo(N)との差動出力ΔLに応じたベース電
流IB(=IBo−A・ΔL)を流し、所定のパルス間隔T
(N)の時間経過後はNを更新して次に設定されたパル
スピーク値IP(N)とパルス幅τ(N)を有するパルス
I0を送出することにより、ベース電流を検出されるアー
ク長に応じて可変制御して、アークの磁気吹きによる溶
融塊の持上がり現象を防止し、溶融塊の離脱の規則性を
保持させるようになっている。
従って、上記実施例による第2発明によれば、パルス
期間中で溶融塊が電磁力により持ち上った状態をアーク
長で判断し、持ち上った溶融塊を元の目標アーク長にな
るよう、所定のベース電流期間(パルス間隔)でのベー
ス電流を検出されるアーク長と目標アーク長に応じて可
変制御して次のパルスを印加するので、応答性よくパル
ス期間中に持ち上った溶融塊を元の状態に戻す効果があ
り、規則的な溶融塊の被溶接物への離脱移行が行ない得
る効果がある。
さらに、第9図は第3発明の一実施例を示すもので、
この第9図実施例において、第1図に示す第1発明に係
る実施例の構成と異なるところは、パルス電流波形制御
回路(8)に、新たな構成として、第6図に示す第2発
明に係る変動器(89)を備えており、検出されるアーク
長に応じてパルス間隔(ベース電流期間)を可変制御す
る構成と、第6図構成に示す如く、検出されるアーク長
に応じてベース電流値を可変制御する構成の両者を有
し、パルス電流波形整形器(81)により、送出するパル
ス電流Ioのパルス間隔(ベース電流期間)を、パルス出
力制御回路(86)からのアーク長検出信号L(l)と目
標アーク長信号L0(N)との比較に基づくパルス開始信
号によって制御すると共に、つベース電流値を、差動器
(89)からの上記アーク長検出信号L(l)と目標アー
ク長信号との差動出力ΔLに応じて制御するようになさ
れている。
この実施例においては、上記パルス電流波形整形器
(81)の動作フローチャートは、第4図のものと略同様
であるが、第4図におけるステップS4とS10において
は、第10図に示す如く、ベース電流値IBを、基準ベース
電流値IBoに対し、差動器(89)の差動出力ΔLを受けI
B=IBo−A・ΔLに制御する。
従って、上記実施例によれば、第11図の拡大波形図に
示すようにパルス期間中に溶融塊がアークの磁気吹きに
よる電磁力により持ち上がるが、この状態をアーク長L
(N)で判断し、ベース電流期間でアーク長が目標アー
ク長になるようにベース電流値IBとパルス間隔T(N)
(ベース電流期間)の両者を制御することにより、常に
溶融塊が元の状態を確認してから次のパルスを印加する
ため、応答性よく、かつ目標アーク長に沿ったアーク長
で溶接でき、より規則的な溶融塊の被溶接物への離脱移
行が行い得る。
従って、上記実施例による第3発明によれば、パルス
期間中に溶融塊が電磁力により持ち上った状態をアーク
長で判断し、持ち上った溶融塊を元の目標アーク長にな
るよう制御し、かつ常に溶融塊が元の状態を確認してか
ら次のパルスを印加するため、応答性よくかつ、目標ア
ーク長に沿ったアーク長で溶接でき、より規則的な溶融
塊の被溶接物への離脱移行が行ない得る効果がある。
次に、第12図は第4発明の一実施例によるパルス溶接
装置を示す構成図である。この第12図において、第1図
に示す第1発明に係る実施例の構成と異なるところは、
パルス電流波形制御回路(8)に、新たな構成として、
アーク長検出器(84)によるアーク長検出値L(l)に
基づいて溶融塊の離脱信号dfを得る離脱検出器(溶融塊
の離脱時に上記アーク長検出器(84)によるアーク長に
応じたアーク電圧L(l)=V−VXは急激に上昇するこ
とからその微分信号df=d/dt{L(l)}によって離脱
を検出できる)(90)と、この離脱検出器(90)による
離脱検出後パルス電流群のパルス群送出期間の間、目標
アーク長設定器(85)から出力される目標アーク長信号
に補正信号を加算して新たな目標アーク長信号を生成し
て出力する補正回路(91)を備えている。
上記補正回路(91)としては、上記離脱検出信号df
基づいてセットされ、パルス電流群のパルス群周期内の
最終パルス送出時にパルス電流波形整形器(81)から送
出される離脱リセット信号によりリセットされるフリッ
プフロップ(91a)と、直流電源(91b)と、可変抵抗
(91c)と、上記フリップフロップ(91a)の出力に基づ
いて開放されるアナログスイッチ(91d)及び常時は目
標アーク長設定器(85)による目標アーク長信号L
0(N)をパルス出力制御回路(86)に与えると共に、
離脱検出器(90)による離脱送出時はフリップフロップ
(91a)の出力に基づいて開放されるアナログスイッチ
(91d)を介して上記可変抵抗(91c)により設定される
補正信号αを上記目標アーク長設定器(85)による目標
アーク長信号L0(N)に加算して新たな目標アーク長信
号L0(N)=L0(N)+αを上記パルス出力制御回路
(86)に与えてアーク長検出器(84)によるアーク長検
出信号L(l)との比較入力とする加算器(91e)とを
有し、パルス電流波形整形器(81)からのパルス電流の
送出タイミングを制御するようになされ、パルス電流波
形整形器(81)は、パルス電流の送出時、上記パルス開
始信号に同期して切換信号を上記パルス群波形設定器
(82)、パルス幅設定器(83)及び目標アーク長設定器
(85)に送出して、次のパルス電流に対応したピーク値
IP(N)、パルス幅τ(N)及び目標アーク長L0(N)
を更新するようになされていて、上記パルス開始信号の
入力に基づいて各パルスのパルス間隔及びパルス電流群
間隔毎に供給するベース電流期間を制御する。
次に、上記第12図実施例装置の動作を第13図に示す波
形図及び第14図に示すパルス電流波形整形器(81)の動
作フローチャートを参照して説明する。
パルス電流波形整形器(81)は、第1発明に係る第4
図の動作フローチャートと同様にして、繰り返しループ
Nを更新し、ステップS1〜S6を経てステップS7〜S13を
繰り返すことにより、第13図に示す如くパルス電流群を
アーク負荷部(5)に供給すべく制御する。
ここで、比較的繰返しループNが、例えばN=6まで
の間は、第1発明に係る第5図に示すように、溶融塊は
充分成長してなく、離脱検出器(90)は離脱検出に到ら
なく、従って、補正回路(91)の加算器(91e)は目標
アーク長設定器(85)の目標アーク長信号L0(N)に補
正信号αを加算しないまま、パルス出力制御回路(86)
にアーク長検出信号L(l)の比較入力として与えてい
るが、離脱検出器(90)により溶融塊の離脱が検出され
ると、補正回路(91)は、この離脱検出信号dfを受ける
ことにより補正信号αを生成し、目標アーク長設定器
(85)の目標アーク長信号L0(N)に補正信号αを加算
した補正後の新たな目標アーク長信号L0(N)=L
0(N)+αをパルス出力制御回路(86)に与えること
により、離脱時刻に応じて目標アーク長信号L0(N)を
変える。これにより離脱後パルス電流群のパルス群周期
内の最終パルス送出時(例えば第13図ではN=15)ま
で、すなわちパルス電流波形整形器(81)より離脱リセ
ット信号が送出されるまでは、補正信号αが加算された
目標アーク長信号L0(N)がパルス出力制御回路(86)
へアーク長検出信号L(l)の比較入力として与えら
れ、その結果、次のパルス電流群の離脱時刻が変動する
のを抑制する。
このようにして、繰返しループを更新してステップS1
3において、例えばNA=15になった場合には、補正回路
(91)のフリップフロップ(91a)に離脱リセット信号
をセットして(ステップS14)、再びステップS1に戻
る。
従って、上記実施例による第4発明によれば、第1発
明の効果に加え、溶接トーチの姿勢や被溶接物の形状な
どの変形が原因で溶融塊の離脱が変動しても、溶融塊の
離脱検出に基づいて目標アーク長信号L0(N)と予め規
定した補正信号値αとを加算しものをアーク長検出器か
らの信号値L(l)と比較するようにし、溶融塊の離脱
時刻を確認した後に目標アーク信号値を切り替えるため
離脱後のパルス群の目標アーク長信号は常に規定したも
のになり、その結果、次の離脱時刻も変動が少なくな
り、離脱時刻の変動を外乱発生時のみで解消できる効果
があり、より良好な溶接が行なえる効果がある。
次に、第15図は第5発明の一実施例によるパルス溶接
装置を示す構成図である。この第15図において、第6図
に示す第2発明に係る実施例の構成と異なるところは、
パルス幅設定器(83)と差動器(89)が除かれて、パル
ス電流波形制御回路(8)に、新たな構成として、パル
ス群周期CBを設定してなるパルス群周期設定器(92)、
フリップフロップでなるパルス群期間設定器(93)及び
パルス群電荷量設定器(94)を備えるとともに、アーク
長検出器(84)によるアーク長検出値L(l)と目標ア
ーク長設定器(85)による目標アーク長L0(N)とを比
較してL(l)>L0(N)の時オン、L(l)<L
0(N)の時オフのパルス終了信号を送出する比較器で
なるパルス幅制御回路(95)を備えてなり、アーク長検
出値L(l)が目標アーク長L0(N)に達した時に上記
パルス終了信号に基づいて送出されるパルスのパルス幅
を制御するようになされている。
そして、上記パルス群電荷量設定器(94)は、第16図
に示すように、パルス電流波形整形器(81)から出力さ
れるパルス電流群に積分する積分器(94a)、所定電荷
量が設定される電荷量設定器(94b)、上記積分器(94
a)による積分値と電荷量設定器(94b)による設定電荷
量とを比較し、積分値が設定電荷量に達した時に、積分
器(94a)及びパルス群期間設定器(93)にリセット信
号を送出する比較器(94c)を備え、パルス群期間X内
のパルス群電荷量を常に一定にして溶融塊の成長及び離
脱に規則性を保持するようになされている。
次に、この実施例装置の動作を第17図と第19図に示す
波形図及び第18図に示すパルス電流波形整形器(81)の
動作フローチャートを参照して説明する。まず、パルス
群波形設定器(82)とパルス間隔設定器(88)には、第
17図に示す如く、例えば、N=1〜15までのパルス電流
群を構成する各パルス電流のピーク値IP(N)とパルス
間隔T(N)が設定されており、同様に、目標アーク長
設定器(85)にもN=1〜15までの複数の目標アーク長
に相当する信号L0(N)が設定されている。
第15図構成において、まず、パルス群周期設定器(9
2)の出力に基づいてパルス群期間設定器(93)がセッ
トされると共に、パルス群波形設定器(82)、パルス間
隔設定器(88)及び目標アーク長設定器(85)がリセッ
トされて初期状態(N=1の状態)になり、また、この
時、上記パルス群期間設定器(93)が出力されるパルス
群期間信号に基づいてパルス電流波形整形器(81)は動
作する。
パルス電流波形整形器(81)は、第18図に示す如く、
まず、上記パルス群期間信号の入力に基づいて繰り返し
ループNをN=1として初期状態となり(ステップS1〜
S3)、パルス群波形設定器(82)とパルス間隔設定器
(88)からそれぞれパルスピーク値IP(1)、パルス間
隔T(1)を得て、ピーク値IP(1)のパルスを比較器
(87)に出力する(ステップS4,S5)。
このようにしてパルス電流波形整形器(81)から送出
されるパルス電流I0(この場合IBのみ)が比較器(87)
に与えられて、前述した各発明の実施例と同様にして、
ワイヤ電極(52)と被溶接物(54)間にパルスアーク放
電(53)を生成し、被溶接物(54)とワイヤ電極(52)
の先端部をパルスアーク放電(53)で溶融する。
アーク長検出器(84)はこの時の電流検出器(6)と
電圧検出器(7)の検出信号I,Vに基づいてアーク長L
(l)を検出し、パルス幅制御回路(95)に与える。パ
ルス幅制御回路(95)はこの時の目標アーク長L0(1)
信号を目標アーク長設定器(85)から受けて比較しL
(l)>L0の時パルス電流波形整形器(81)にハイのパ
ルス終了信号を出力する。
パルス電流波形整形器(81)は、上記パルス終了信号
を取り込むことにより(ステップS6,S7)、内蔵するベ
ース電流出力器(図示せず)から所定のベース電流IB
得て設定されたパルス間隔T(N)になるまで通電継続
する(ステップS8,S9)。その後、上記パルス群波形設
定器(82)とパルス間隔設定器(88)及び目標アーク長
設定器(85)にそれぞれ切換信号を送出することにより
(ステップS10)、繰り返しループNを更新し、パルス
群期間信号がローレベルになるまでステップS1〜S11の
ループを継続する(ステップS11)。
このようにして、上記実施例においては、第19図の拡
大波形図に示すように、パルス群波形設定器(82)に設
定されたパルスピーク値IP(N)を有するパルスI0を、
アーク長検出信号L(l)が目標アーク長信号Lo(N)
に達するまで流し続け、達した後はパルス間隔設定器
(88)に設定されたパルス間隔T(N)の期間ベース電
流IBを供給することにより、パルス間隔を検出されるア
ーク長に応じて可変制御し、アークの磁気吹きによる溶
融塊の持上がり現象を防止し、溶融塊の離脱の規則性を
保持させるようになっている。
すなわち、上記実施例による第5発明によれば、パル
ス期間に電磁力により持ち上がりをアーク長に対応した
アーク長検出信号で判断してパルス期間中に持ち上がる
限度を目標アーク長信号とし、アーク長検出信号が目標
アーク長信号相当になるとパルスを停止させ、ベース電
流を流すように制御するので、パルスによる溶融塊の不
規則な持ち上がり方がなくなり、その結果、規則的な溶
融塊の被溶接物への離脱移行が行ない得る。
次に、第20図は第6発明の一実施例を示すものであ
る。この第20図において、パルス電流波形制御回路
(8)は、第5発明に係る第15図構成の他に、新たな構
成として、アーク長検出器(84)の検出信号に基づいて
短絡期間とアーク期間とを判定する短絡・アーク判定器
(96)、短絡判定信号に基づいて短絡期間に流れる短絡
電流を設定する短絡電流波形設定器(97)および短絡判
定信号を反転したアーク判定信号を得るインバータ(9
8)を備えている。
上記短絡・アーク判定器(96)としては、第21図
(a)に示す如く、アーク長検出信号L(l)が所定値
以下の時に短絡検出信号を送出する短絡検出器(96
a)、離脱を検出する離脱検出器(96b)、及び上記短絡
検出器(96a)の短絡検出信号に基づいてセットされ、
上記離脱検出器(96b)の離脱検出信号に基づいてリセ
ットされることにより短絡判定信号を送出するフリップ
フロップ(96c)を有する。
また、上記短絡電流波形整形器(97)としては、第21
図(b),(c)に示す如く、上記短絡判定信号の入力
に基づいて所定のタイマ時間T0後出力を送出するタイマ
(97a)、短絡判定信号を反転してその反転信号により
上記タイマ(97a)をリセットするインバータ(97b)、
上記タイマ出力に基づいて積分動作する積分器(97
c)、積分器出力を定電圧値VCに制御するツェナーダイ
オード(97d)、上記タイマ出力の反転信号を得るイン
バータ(97e)、インバータ(97e)の出力に基づいてス
イッチング制御され積分器出力の送出制御を行なうトラ
ンジスタ(97f)を備えてなり、第21図(c)に示す如
く各部動作波形に基づいて得られる短絡電流波形を比較
器(87)に与えるようになされている。
そして、パルス電流波形整形器(81)は、上記短絡電
流の通電によってワイヤ電極(52)の先端の溶融塊が焼
き切れアークが発生し、電圧検出器(7)の検出電圧が
上昇すると、短絡・アーク判定器(96)の短絡判定信号
はハイからローレベルに変わるので、これに伴ないイン
バータわ(93)を介した反転信号、つまりアーク判定信
号はローからハイレベルとなり、このアーク判定信号が
到来した時に、第5発明と同様にしてパルスアーク電流
を上記比較器(87)に与えるようになされている。
次に、この実施例装置の動作を第22図に示す波形図及
び第23図に示すパルス電流波形整形器(81)の動作フロ
ーチャートを参照して説明する。まず、このような短絡
移行アーク溶接装置においては、最初に、図示しない電
源のスイッチを入れた状態で、ワイヤ電極(52)の先端
を被溶接物(54)に短絡させる。このような初期状態時
に、短絡・アーク判定器(96)を短絡判定信号を送出し
ており、アーク電流を送出するパルス電流波形整形器
(81)は短絡判定信号の反転信号、すなわちアーク判定
信号が到来するまでは非作動状態にあり、一方、上記短
絡判定信号に基づいて短絡電流波形整形器(97)は、短
絡電流Isを比較器(87)に出力する(ステップS1〜S
6)。
このようにして短絡電流波形整形器(97)から送出さ
れる短絡電流Isが比較器(87)に与えられて、比較器
(87)はオン信号をインバータ駆動回路(2)に与える
ことによりインバータ駆動信号がインバータ駆動回路
(2)からインバータ回路部(1)へ伝達され、インバ
ータを駆動させる。このインバータの駆動によって、整
形された交流波形の高周波トランス(3)に出力され、
さらに、高周波トランス(3)の出力信号を高周波ダイ
オード(4A),(4B)で直流波形に整流することによ
り、電流波形Isを溶接部つまりアーク負荷部(5)に供
給しており、この短絡電流によって、ワイヤ電極(52)
との先端に成長した溶融塊を被溶接物(54)上に焼き切
らす。
この時、短絡・アーク判定器(96)は、アーク長検出
器(84)の出力に基づいて短絡判定信号の送出を停止す
ることになり(アーク判定信号を送出する)(ステップ
S6)、これに基づいて短絡電流波形整形器(97)は短絡
電流Isの送出を停止し、短絡期間からアーク期間に移行
することになる。
次に、パルス電流波形整形器(81)は上記短絡判定信
号の反転信号、つまりアーク判定信号の入力を受けるこ
とにより、繰り返しループNをN=1として(ステップ
S7)、パルス群波形設定器(82)とパルス間隔設定器
(88)からそれぞれパルスピーク値IP(1)、パルス間
隔T(1)を得て、ピーク値IP(1)のパルスを比較器
(87)に出力する(ステップS8,S9)。
このようにしてパルス電流波形整形器(81)から送出
されるパルス電流I0が比較器(87)に与えられて、前述
した各発明の実施例と同様にして、ワイヤ電極(52)と
被溶接物(54)間にパルスアーク放電(53)を生成し、
被溶接物(54)とワイヤ電極(52)の先端部をパルスア
ーク放電(53)で溶融する。
アーク長検出器(84)はこの時の電流検出器(6)と
電圧検出器(7)の検出信号I,Vに基づいてアーク長L
(l)を検出し、パルス幅制御回路(95)に与える。パ
ルス幅制御回路(95)はこの時の目標アーク長L0(1)
信号を目標アーク長設定器(85)から受けて比較してL
(l)>L0の時パルス電流波形整形器(81)にハイのパ
ルス終了信号を出力する。
パルス電流波形整形器(81)は、上記パルス終了信号
を取り込むことにより(ステップS10,S11)、内蔵する
ベース電流出力器(図示せず)から所定のベース電流IB
を得て設定されたパルス間隔T(N)になるまで通電継
続する(ステップS12,S13)。その後、上記パルス群波
形設定器(82)とパルス間隔設定器(88)及び目標アー
ク長設定器(85)にそれぞれ切換信号を送出することに
より(ステップS14)、繰り返しループNを更新し、パ
ルス群期間信号がローレベルになるまでステップS7〜S1
5のループを継続する(ステップS15)。このアーク期間
後は、再びステップS1に戻り、上述した短絡期間を移行
することになり、ステップS1〜S5のループを繰り返すこ
とになる。
従って、上記実施例による第6発明によれば、第5発
明の実施例における効果に加え、短絡期間を判定し、短
絡期間中に短絡電流を流し得るようにしたので、パルス
アーク溶接法だけでなく短絡による溶接塊の離脱を行な
う短絡移行アーク溶接法においても良好な溶接が行ない
得、短絡とアーク期間の変動が少なく溶接ビードの凹凸
や溶け込み深さの変動の少ない溶接ができる効果があ
る。
次に、第24図は第7発明の一実施例を示すもので、第
15図に示す第5発明の実施例によるパルスアーク溶接装
置の構成と異なる点は、パルス幅制御回路(95)が除か
れて、パルス電流制御回路(8)に、新たな構成とし
て、パルス群の各パルス幅τ(N)を格納してなるパル
ス幅設定器(83)と、アーク長検出器(84)から出力さ
れるアーク長検出値L(l)と目標アーク長設定器(8
5)から出力される目標アーク長L0(N)との差動出力
ΔL=L(l)−L0(N)を得る差動器でなり、上記差
動出力をパルスピーク値補正信号としてパルス電流波形
整形器(81)に送出することにより、パルス群波形設定
器(82)に設定されたパルスピーク値IP(N)を上記差
動出力に応じて補正するパルスピーク値制御回路(99)
を備えた点であり、パルス電流波形整形器(81)は、各
設定器からの設定信号を受け波形整形されたパルス電流
Ioを得ると共に、上記電流検出器(6)と電圧検出器
(7)による検出値I,Vに基づいてワイヤ電極先端と被
溶接物間のアーク長に対応した信号L(l)を検出する
アーク長検出器(84)と、出力されるパルスの各ピーク
値Ip(N)に対応して制御すべき目標アーク長L0(N)
を設定してなる目標アーク長設定器(85)とによるアー
ク長検出値L(l)と目標アーク長LO(N)との差動出
力ΔL=L(l)−L0(N)に応じてパルスピーク値を
制御するようになされている。
次に、この実施例装置の動作を第25図に示すパルス電
流波形整形器(81)の動作フローチャートを参照して説
明する。
パルス電流波形整形器(81)は、第25図に示す如く、
まず、上記パルス群期間信号の入力に基づいて繰り返し
ループNをN=1として初期状態となり(ステップS1〜
S3)、パルス群波形設定器(82)とパルス幅設定器(8
3)及びパルス間隔設定器(88)からそれぞれパルスピ
ーク値IP(1)、パルス幅τ(1)、パルス間隔T
(1)を得てると共に(ステップS4)、ステップS5に
て、パルスピーク値IP(1)を、パルスピーク値制御回
路(99)から送出される差動出力ΔLに基づき、I
P(N)=IP(N)−B・ΔL(Bは比例定数)の式に
より補正する。すなわち、パルス期間中のパルス電流ピ
ーク値IPをアーク長検出信号L(l)と目標アーク長信
号L0(N)との差信号に応じて補正する。そして、この
補正されたパルスピーク値IP(1)をτ(1)期間比較
器(87)に出力する(ステップS6)。
このようにしてパルス電流波形整形器(81)から送出
されるパルス電流I0が比較器(87)に与えられて、前述
した各発明の実施例と同様にして、ワイヤ電極(52)と
被溶接物(54)間にパルスアーク放電(53)を生成し、
被溶接物(54)とワイヤ電極(52)の先端部をパルスア
ーク放電(53)で溶融する。
次に、パルス電流波形整形器(81)は、内蔵するベー
ス電流出力器(図示せず)から所定のベース電流I
B(N)を得て設定されたパルス間隔T(N)になるま
で通電継続する(ステップS7,S8)。その後、上記パル
ス群波形設定器(82)、パルス幅設定器(83)、パルス
間隔設定器(88)及び目標アーク長設定器(85)にそれ
ぞれ切換信号を送出することにより(ステップS9)、繰
り返しループNを更新し、パルス群期間信号がローレベ
ルになるまでステップS1〜S10のループを継続する(ス
テップS10)。
このようにして、上記実施例においては、パルス群波
形設定器(82)に設定されたパルスピーク値IP(N)
を、アーク長検出信号L(l)が目標アーク長信号L
o(N)との差動出力ΔLに応じて補正することによ
り、アークの磁気吹きによる溶融塊の持上がり現象を防
止し、溶融塊の離脱の規則性を保持させるようになって
いる。
従って、上記実施例による第7発明によれば、パルス
期間中に電磁力による持ち上がりをアーク長に対応した
アーク長検出信号で判断してパルス期間中のパルス電流
IPのピーク値をアーク長検出信号と目標アーク長信号と
の差信号により補正制御するので、応答性良く、アーク
長をコントロールすることができる。
次に、第26図は第8発明の一実施例を示すもので、第
24図に示す第7発明の実施例の構成と異なるところは、
パルス電流波形制御回路(8)に、新たな構成として、
第20図に示す第6発明と同様な短絡・アーク判定器(9
6)と短絡電流波形整形器(97)及びインバータ(98)
を備え、短絡移行アーク溶接装置を構成してなり、この
短絡移行アーク溶接装置においては、初期状態時、短絡
・アーク判定器(96)の短絡判定信号に基づいて短絡電
流波形整形器(97)から送出される短絡電流Isが比較器
(87)に与えられ、上記短絡電流の通電によってワイヤ
電極(52)の先端の溶融塊が焼き切れアークが発生し、
電圧検出器(7)の検出電圧が上昇すると、短絡・アー
ク判定器(96)の短絡判定信号はハイからローレベルに
変わるので、これに伴ないインバータ(98)を介した反
転信号、つまりアーク判定信号はローからハイレベルと
なり、このアーク判定信号が到来した時に、第6発明と
同様にしてパルス電流波形整形器(81)から送出される
パルスアーク電流を上記比較器(87)に与えるようにな
され、この時パルス電流波形整形器(81)は、アーク長
検出器(84)から出力されるアーク長検出値L(l)と
目標アーク長設定器(85)から出力される目標アーク長
L0(N)との差動出力ΔL=L(l)−L0(N)を得る
差動器でなるパルスピーク値制御回路(99)からの上記
差動出力をパルスピーク値補正信号として受け、パルス
群波形設定器(82)に設定されたパルスピーク値I
P(N)を上記差動出力に応じて補正するようになさ
れ、パルス電流の送出時、これに同期して切換信号を上
記パルス群波形設定器(82)、パルス間隔設定器(8
8)、目標アーク長設定器(85)及びパルス幅設定器(8
3)に送出して、次のパルス電流に対応したピーク値IP
(N)、パルス間隔T(N)、目標アーク長L0(N)及
びパルス幅τ(N)を更新するようになされている。
次に、この実施例装置の動作を第27図に示すパルス電
流波形整形器(81)の動作フローチャートを参照して説
明する。
パルス電流波形整形器(81)は、第27図に示す如く、
まず、この短絡移行アーク溶接装置においては、ステッ
プS1〜S6までの短絡期間の動作は第23図と同様である。
すなわち、最初に、図示しない電源のスイッチを入れた
状態で、ワイヤ電極(52)の先端を被溶接物(54)に短
絡させた初期状態時に、短絡・アーク判定器(96)は短
絡判定信号を送出しており、アーク電流を送出するパル
ス電流波形整形器(81)は短絡判定信号の反転信号、す
なわちアーク判定信号が到来するまでは非作動状態にあ
り、一方、上記短絡判定信号に基づいて短絡電流波形整
形器(97)は、短絡電流Isを比較器(87)に出力する
(ステップS1〜S6)。
このようにして短絡電流波形整形器(97)から送出さ
れる短絡電流Isが溶接部つまりアーク負荷部(5)に供
給されており、この短絡電流によって、ワイヤ電極(5
2)との先端に成長した溶融塊を被溶接物(54)上に焼
き切らす。
この時、短絡・アーク判定器(96)は、アーク長検出
器(84)の出力に基づいて短絡判定信号の送出を停止す
ることになり(アーク判定信号を送出する)(ステップ
S6)、これに基づいて短絡電流波形整形器(97)は短絡
電流Isの送出を停止し、短絡期間からアーク期間に移行
することになる。
次に、パルス電流波形整形器(81)は上記短絡判定信
号の反転信号、つまりアーク判定信号の入力を受けるこ
とにより、第25図に示すステップS3〜S10までのアーク
期間と同様な動作を行なう。すなわち、この第27図にお
いて、ステップS7〜S14までのアーク期間では、パルス
群波形設定器(82)に設定されたパルスピーク値I
P(N)を、アーク長検出信号L(l)が目標アーク長
信号Lo(N)との作動出力ΔLに応じて補正することに
より、アークの磁気吹きによる溶融塊の持上がり現象を
防止し、溶融塊の離脱の規則性を保持させるように制御
する。
従って、上記実施例による第8発明によれば、第24図
実施例の効果に加え、短絡期間を判定し、短絡期間中に
短線電流を流し得るようにしたので、パルスアーク溶接
法だけでなく短絡による溶接塊の離脱を行なう短絡移行
アーク溶接法においても応答性よく、アーク長をコント
ロールすることができ、良好な溶接が行ない得、短線と
アーク期間の変動が少なく、溶接ビードの凹凸や溶け込
み深さの変動の少ない溶接ができる効果がある。
次に、第28図は第9発明の一実施例を示すもので、第
15図に示す第5発明の実施例によるパルスアーク溶接装
置と異なる構成は、第24図に示す第7発明の実施例と同
様なパルスピーク値制御回路(99)が加わった点であ
り、このパルスアーク溶接装置においては、パルス幅制
御回路(95)から送出されるパルス終了信号に基づいて
パルス幅を制御すると共に、パルスピーク値制御回路
(99)から送出される補正信号に基づいてパルスピーク
値を制御するようになされている。
次に、この実施例装置の動作を第29図に示すパルス電
流波形整形器(81)の動作フローチャートを参照して説
明する。
パルス電流波形整形器(81)は、第7発明に係る動作
フローチャートである第25図と同様にして、パルスピー
ク値IP(N)を、パルスピーク値制御回路(99)から送
出される作動出力ΔLに基づき、IP(N)=IP(N)−
B・ΔL(Bは比例定数)の式により補正する。すなわ
ち、パルス期間中のパルス電流IPをアーク長検出信号L
(l)と目標アーク長信号L0(N)との差信号に応じて
補正する。そして、この補正されたパルスピーク値I
P(N)を比較器(87)に出力する(ステップS1〜S
6)。
このようにしてパルス電流波形整形器(81)から送出
されるパルス電流I0が比較器(87)に与えられて、前述
した各発明の実施例と同様にして、ワイヤ電極(52)と
被溶接物(54)間にパルスアーク放電(53)を生成し、
被溶接物(54)とワイヤ電極(52)の先端部をパルスア
ーク放電(53)で溶融する。
アーク長検出器(84)はこの時の電流検出器(6)と
電圧検出器(7)の検出信号I,Vに基づいてアーク長L
(l)を検出し、パルス幅制御回路(95)に与える。パ
ルス幅制御回路(95)はこの時の目標アーク長L0(1)
信号を目標アーク長設定器(85)から受けて比較しL
(l)>L0の時パルス電流波形整形器(81)にハイのパ
ルス終了信号を出力する。
パルス電流波形整形器(81)は、上記パルス終了信号
を取り込むことにより(ステップS7,S8)、以下、第5
発明の実施例と同様にして、内蔵するベース電流出力器
(図示せず)から所定のベース電流IB(N)を得て設定
されたパルス間隔T(N)になるまで通電継続する(ス
テップS9,S10)。その後、上記パルス群波形設定器(8
2)、パルス間隔設定器(88)及び目標アーク長設定器
(85)にそれぞれ切換信号を送出することにより(ステ
ップS11)、繰り返しループNを更新し、パルス群期間
信号がローレベルになるまでステップS1〜S12のループ
を継続する(ステップS12)。
このようにして、上記実施例においては、パルス群波
形設定器(82)に設定されたパルスピーク値IP(N)
を、アーク長検出信号L(l)が目標アーク長信号LPo
(N)との差動出力ΔLに応じて補正すると共に、その
パルスI0を、アーク長検出信号L(l)が目標アーク長
信号Lo(N)に達するまで流し続け、達した後はパルス
間隔設定器(88)に設定されたパルス間隔T(N)の期
間ベース電流IB(N)を供給することにより、パルス間
隔を検出されるアーク長に応じて可変制御することにな
り、アークの磁気吹きによる溶融塊の持上がり現象を防
止し、溶融塊の離脱の規則性を保持させるようになって
いる。
従って、上記実施例による第9発明によれば、パルス
期間中に電磁力による持ち上がりをアーク長に対応した
アーク長検出信号で判断してパルス期間中のパルス電流
IPのピーク値をアーク長検出信号と目標アーク長信号と
の差信号により補正制御し、かつパルス期間中に持ち上
がる限度を目標アーク長信号とし、アーク長検出信号が
目標アーク長信号相当になるとパルスを停止させ、ベー
ス電流を流すように制御するので、パルス期間中に持ち
上る溶融塊を応答性よく抑制し、かつ常に溶融塊が持ち
上る限度のアーク長を確認してからパルスを停止させる
ため、目標アーク長に沿ったアーク長で、応答性よくか
つ目標アーク長に沿ったアーク長で溶接でき、より規則
的な溶融塊の被溶接物への離脱移行が行なえる効果があ
る。
次に、第30図は第10発明の一実施例を示すもので、第
20図に示す第6発明の実施例による短絡移行アーク溶接
装置と異なる構成は、第24図に示す第7発明の実施例と
同様なパルスピーク値制御回路(99)とが加わった点で
あり、この短絡移行アーク溶接装置においては、短絡期
間を経たアーク期間移行後、パルス幅制御回路(95)か
ら送出されるパルス終了信号に基づいてパルス幅を制御
すると共に、パルスピーク値制御回路(99)から送出さ
れる補正信号に基づいてパルスピーク値制御するように
なされている。
次に、この実施例装置の動作を第31図に示すパルス電
流波形整形器(81)の動作フローチャートを参照して説
明する。
パルス電流波形整形器(81)は、第31図に示す如く、
まず、この短絡移行アーク溶接装置においては、ステッ
プS1〜S6までの短絡期間の動作は第6発明に係る第23図
と同様である。すなわち、最初に、図示しない電源のス
イッチを入れた状態で、ワイヤ電極(52)の先端を被溶
接物(54)に短絡させた初期状態時に、短絡・アーク判
定器(96)は短絡判定信号を送出しており、アーク電流
を送出するパルス電流波形整形器(81)は短絡判定信号
の反転信号、すなわちアーク判定信号が到来するまでは
非差動状態にあり、一方、上記短絡判定信号に基づいて
短絡電流波形整形器(97)は、短絡電流Isを比較器(8
7)に出力する(ステップS1〜S6)。
このようにして短絡電流波形整形器(97)から送出さ
れる短絡電流Isが溶接部つりアーク負荷部(5)に供給
されており、この短絡電流によって、ワイヤ電極(52)
との先端に成長した溶融塊を被溶接物(54)上に焼き切
らす。
この時、短絡・アーク判定器(96)は、アーク長検出
器(84)の出力に基づいて短絡判定信号の送出を停止す
ることになり(アーク判定信号を送出する)(ステップ
S6)、これに基づいて短絡電流波形整形器(97)は短絡
電流Isの送出を停止し、短絡期間からアーク期間に移行
することになる。
次に、パルス電流波形整形器(81)は上記短絡判定信
号の反転信号、つまりアーク判定信号の入力を受けるこ
とにより、第29図に示すステップS3〜S12までのアーク
期間と同様な動作を行なう。すなわち、この第31図にお
いて、ステップS7〜S16までのアーク期間では、パルス
群波形設定器(82)に設定されたパルスピーク値I
P(N)を、アーク長検出信号L(l)が目標アーク長
信号Lo(N)との差動出力ΔLに応じて補正すると共
に、そのパルスI0を、アーク長検出信号L(l)が目標
アーク長信号Lo(N)に達するまで流し続け、達した後
はパルス間隔設定器(88)に設定されたパルス間隔T
(N)の期間ベース電流IBを供給することにより、パル
ス間隔を検出されるアーク長に応じて可変制御すること
になり、アークの磁気吹きによる溶融塊の持上がり現象
を防止し、溶融塊の離脱の規則性を保持させるように制
御する。
従って、上記実施例による第10発明によれば、第9発
明の効果に加え、短絡期間を判定し、短等期間中に短絡
電流を流し得るようにしたので、パルスアーク溶接法だ
けでなく短絡による溶融塊の離脱を行なう短絡移行アー
ク溶接法においても応答性よく、アーク長をコントロー
ルすることができ、良好な溶接が行なえ、短絡とアーク
期間の変動が少なく、溶接ビードの凹凸や溶け込み深さ
の変動の少ない溶接ができる効果がある。
次に、第32図は第11発明の一実施例によるパルス溶接
装置を示す構成図である。この第32図において、第1図
に示す第1発明の構成と異なるところは、パルス電流波
形制御回路(8)に、新たな構成として、フリップフロ
ップでなるパルス群期間説設定器(93)と第16図と同様
なパルス群電荷量設定器(94)及び第21図(a)と同様
な短絡・アーク判定器(96)を備えてなると共に、パル
ス電流波形整形器(81)に、上記短絡・アーク判定器
(96)から短絡判定信号が入力された時に短絡電流I
s(N)を送出する短絡電流波形整形器(図示せず)を
内蔵するようにして、上記パルス電流波形整形器(81)
により、上記短絡判定信号に基づいて内蔵する短絡電流
波形整形器から短絡電流Is(N)を通電するようになさ
れ、この短絡電流の通電によってワイヤ電極(52)の先
端の溶融塊が焼き切れアークが発生して電圧検出器
(7)の検出電圧が上昇すると、短絡・アーク判定器
(96)の短絡判定信号はハイからローレベルに変わるの
で、その反転信号、つまりアーク判定信号が到来した時
に、パルスアーク電流を上記比較器(87)に与えるよう
になされており、短絡移行アーク溶接装置を構成してい
る。
次に、この実施例装置の動作を第33図と第34図に示す
パルス電流波形整形器(81)の動作フローチャート及び
波形図を参照して説明する。
このような短絡移行アーク溶接装置においては、最初
に、図示しない電源のスイッチを入れた状態で、ワイヤ
電極(52)の先端を被溶接物(54)に短絡させる。この
ような初期状態時に、短絡・アーク判定器(96)を短絡
判定信号を送出しており、アーク電流を送出するパルス
電流波形整形器(81)は短絡判定信号の反転信号、すな
わちアーク判定信号が到来するまではパルスアーク電流
の送出はしなく、非作動状態にあり、一方、上記短絡判
定信号に基づいて内蔵する短絡電流波形整形器により、
短絡電流Is(N)を比較器(87)に出力する(ステップ
S1〜S5)。
上記短絡電流によって、短絡移行アーク溶接装置の各
実施例と同様にして、ワイヤ電極(52)との先端に成長
した溶融塊を被溶接物(54)上に焼き切らす。
この時、短絡・アーク判定器(96)は、アーク長検出
器(84)の出力に基づいて短絡判定信号の送出を停止す
ることになり(アーク判定信号を送出する)(ステップ
S3)、これに基づいてパルス電流波形整形器(81)は短
絡電流Is(N)の送出を停止し、短絡期間からアーク期
間に移行することになる。
次に、パルス電流波形整形器(81)は上記短絡判定信
号の反転信号、つまりアーク判定信号の入力を受けるこ
とにより、リセット信号をパルス群波形設定器(82)、
パルス幅設定器(83)に送出すると共に、セット信号を
パルス群期間設定器(93)に送出し(ステップS6)、そ
の後、繰り返しループNをN=1として(ステップS
7)、パルス群波形設定器(82)とパルス幅設定器(8
3)からそれぞれパルスピーク値IP(1)、パルス幅τ
(1)を得て、上記ピーク値IP(1)と上記パルス期間
τ(1)を有するパルス電流を比較器(87)に出力する
(ステップS8〜S11)。パルスの送出後は内蔵するベー
ス電流出力器(図示せず)から所定のベース電流I
B(N)を得て比較器(87)に出力する(ステップS1
2)。
このようにしてパルス電流波形整形器(81)から送出
されるパルス電流I0が比較器(87)に与えられて、各発
明の実施例と同様にして、パルスアーク電流によって、
ワイヤ電極(57)と被溶接物(54)間にパルスアーク放
電(53)を生成し、被溶接物(54)とワイヤ電極(52)
の先端部をパルスアーク放電(53)で溶融する。
アーク長検出器(84)にはこの時の電流検出器(6)
と電圧検出器(7)の検出信号I,Vに基づいてアーク長
L(l)を検出し、パルス出力制御回路(86)に与え
る。パルス出力制御回路(86)はこの時の目標アーク長
L0(1)信号を目標アーク長設定器(85)から受けて比
較しL(l)<L0の時パルス電流波形整形器(81)にハ
イのパルス開始信号を出力する。
パルス電流波形整形器(81)は、上記パルス開始信号
を取り込み(ステップS13)、パルス開始信号がハイの
時(ステップS14)には繰り返しループNを更新し(ス
テップS15)、上記パルス群波形設定器(82)とパルス
幅設定器(83)及び目標アーク長設定器(85)にそれぞ
れ切換信号を送出することにより(ステップS16)、そ
のループNの更新に応じたパルスピーク値IP(N)とパ
ルス幅τ(N)を得てパルスピーク値IP(N)を比較器
(87)に出力すると共に、パルス群期間信号Xを取り込
み、パルス群期間信号Xがローである限りτ(N)期間
パルスピーク値IP(N)の送出を継続する(ステップS1
7〜S22)。
上記パルス群期間信号Xがローの状態で、τ(N)期
間経過した時は、内蔵するベース電流出力器から所定の
ベース電流IB(N)を得てパルス開始信号がハイになる
まで継続して比較器(87)に出力すると共に(ステップ
S23〜S25)、パルス開始信号がハイとなった時には再び
ステップS15に戻り繰り返しループNを更新してステッ
プS15移行の処理を繰り返す。
他方、ステップS21において、上記パルス開始信号X
がハイの時は、所定のベース電流値IB(N)を短絡状態
に至るまで継続して比較器(87)に出力し、繰り返しル
ープNを0にリセットしてステップS4に戻り上述した短
絡期間に移行することになり、ステップS4以降の処理を
繰り返す(ステップS26〜S29)ことにより、第34図に示
す如くパルス電流をアーク負荷部(5)に供給すべく制
御する。
即ち、上記実施例による第11発明によれば、短絡期間
を判定し、第34図の如く、短絡期間中は短絡電流を流し
得るようにし、かつアーク期間中はパルス期間に電磁力
により持ち上がった溶融塊をベース期間中に検出アーク
長に対応した信号で判断し、第35図の拡大図に示すよう
に、アーク長検出信号が目標アーク長信号以下になる
と、次のパルスを送出するようにしてベース電流期間を
制御するので、アーク期間中の外乱による溶融塊の不規
則な持ち上がりがなくなり、短絡による溶融塊の離脱を
行なう短絡以降アーク溶接法において短絡とアーク期間
の変動が少なく、溶接ビードの凹凸や溶け込み深さの変
動が出ない溶接ができる効果がある。
次に、第36図は第12発明の一実施例を示すもので、こ
の第36図において、第32図に示す第11発明に係る実施例
の構成と異なるところは、パルス電流波形制御回路
(8)に、パルス出力制御回路(86)を除き、新たな構
成として、第2発明に係る第6図実施例のパルス間隔設
定器(88)と差動器(89)を備えてなり、短絡移行アー
ク溶接装置において、アーク溶接に移行した際に、パル
ス電流波形整形器(81)により、アーク長検出器(84)
によるアーク長検出信号L(l)と目標アーク長設定器
(85)の目標アーク長信号L0(N)との差動出力ΔL=
L(l)−L0(N)を得る差動器(89)の差動出力ΔL
に応じて、パルス電流群の設定された各パルス間隔及び
パルス群間隔毎に供給するベース電流IB(N)を、I
B(N)=IB(N)−K・ΔL(Kは定数)に制御する
ようになされている。
この実施例装置の動作を第37図に示すパルス電流波形
整形器(81)の部分動作フローチャートを参照して説明
する。
この第37図は第33図に示すフローチャートのステップ
S12,S13及びS26に係るベース電流値の制御フローで、そ
の他の処理ステップは第33図と同様なフローに従って処
理される。すなわち、この実施例においては、ベース電
流IB(N)を比較器(87)に出力する際、パルス電流波
形整形器(81)は、第37図に示すように、パルス間隔T
(N)=に達するまでの期間t=T(N)までは、設定
した基準ベース電流値IB(N)に対し、上記差動器(8
9)の差動出力ΔLを受けて、ベース電流IB(N)をIB
(N)=IB(N)−K・ΔLに可変制御する。
このようにすることにより、上記実施例による第12発
明によれば、パルス期間中に溶融塊がアークの磁気吹き
による電磁力により持ち上げられるが、この状態をアー
ク長で判断し、溶融塊が持ち上がった状態から元のアー
ク長になるようにアーク長L(l)と目標アーク長L
0(N)の差信号ΔLによってベース期間中のベース電
流値IB(N)=IB(N)−K・ΔLを補正制御すること
によって、パルス群内のパルス間隔を変化させることな
く溶融塊の持ち上げを抑制することができ、応答性よく
パルス期間中に持ち上った溶融塊を元の状態に戻す効果
があり、アーク長を目標アーク長に沿って制御できる。
次に、第38図は第13発明の一実施例を示すもので、第
38図実施例において、第32図に示す第11発明に係る実施
例の構成と異なるところは、パルス電流波形制御回路
(8)に、新たな構成として、第2発明に係る第6図実
施例の差動器(89)を備えて、短絡移行アーク溶接装置
を構成してなり、第32図構成に示す如く、検出されるア
ーク長に応じてパルス間隔(ベース電流期間)を可変制
御する構成と、第36図構成に示す如く、検出されるアー
ク長に応じてベース電流値を可変制御する構成の両者を
有し、パルス電流波形整形器(81)は、送出するパルス
電流Ioのパルス間隔(ベース電流期間)を、パルス出力
制御回路(86)からのアーク長検出信号L(l)と目標
アーク長信号L0(N)との比較に基づくパルス開始信号
によって制御すると共に、かつベース電流値を、差動器
(89)からの上記アーク長検出信号L(l)と目標アー
ク長信号との差動出力ΔLに応じて制御するようになさ
れている。
この実施例において、上記パルス電流波形制御回路
(81)の動作フローチャートは、第33図のものと略同様
であるが、第33図におけるステップS12,S23及びS26にお
いては、第9図に示す如く、ベース電流値IB(N)を、
予め設定された基準ベース電流値IB(N)に対し、差動
器(89)の差動出力ΔLを受けIB(N)=IB(N)−K
・ΔLに制御する。
従って、上記実施例による第13発明によれば、パルス
期間中に溶融塊が電磁力により持ち上がった状態をアー
ク長信号て判断し、ベース期間中のベース電流値IBをベ
ース期間中のアーク長検出信号と目標アーク長信号との
差信号でベース期間中のベース電流値IBを補正制御し、
かつアーク長信号を目標アーク長信号以下になると、次
のパルスを送出するように、パルスを送出するように、
パルスの開始時刻を制御するようにしたので、目標アー
ク長へ応答性よく接近し、かつ確実に目標アーク長を確
認したパルスを送出することができ、外乱によって現象
が変動しても現象の変動に応じたパルスを供給すること
ができ、より安定した溶接が行なえる効果がある。
次に、第40図は第14発明の一実施例によるパルス溶接
装置を示す構成図である。この第40図において、パルス
電流波形制御回路(8)は、第11発明に係る第32図実施
例と同様なアーク長検出器(84)、パルス群電荷量設定
器(94)、及びフリップフロップでなるパルス群期間設
定器(93)を備えるとともに、パルス群発生器(10
0)、フリップフロップ(101a)と反転器(101b)及び
微分回路(101c)を有するパルス群周期設定器(10
1)、出力された各パルスのパルス幅及びパルス間隔を
制御すべく下限目標アーク長L0L(N)と上限目標アー
ク長LOH(N)を設定してなる下限目標アーク長設定器
(85a)と上限目標アーク長設定器(85b)を有する目標
アーク長設定器(85)、アーク長検出値L(l)と下限
目標アーク長L0L(N)とを比較してL(l)<L
0L(N)の時オン、L(l)>L0L(N)の時オフのパ
ルス開始信号を送出する比較器(86a)と、アーク長検
出値L(l)と上限目標アーク長LOH(N)とを比較し
てL(l)>L0H(N)の時オン、L(l)<L0H(N)
の時オフのパルス終了信号を送出する比較器(86b)と
を有し、パルス群発生器(100)から出力される電流
を、アーク長検出値L(l)が下限目標アーク長L
OL(N)以下になると立ち上げ、上限目標アーク長LoH
(N)に達すると終了させるべくパルス開始信号とパル
ス終了信号を送出するパルス出力制御回路(86)を備
え、パルス群発生器(100)より波形整形されたパルス
電流を得て、これを加算器(102)によりベース電力出
力器(103)から送出されるベース電流IB重畳して得た
パルス電流IOを制御回路(104)に与え、この制御回路
(104)により電流検出値iと比較して比較差に基づき
インバータ駆動回路(2)に制御信号を送出するように
なされている。また、(105)は、パルス群周期設定器
(101)の出力に基づいてセットされ、パルス群電荷量
設定器(94)の出力に基づいてリセットされるパルス群
期間設定器(93)の出力に基づきスイッチング制御され
てパルス終了信号の通過を許容するアナログスイッチを
示す。なお、目標アーク長設定器(85)はパルス終了信
号に基づいて下限及び上限目標アーク長LOL(N),LOH
(N)を更新するようになっている。
ここで、上記パルス群発生器(100)としては、第41
図に示すように、第1発明に係る第1図実施例と同様な
パルス電流波形整形器(81)と、予めパルスピーク値IP
(N)を設定してなるパルス群波形設定器(82)及びパ
ルス開始信号に基づいてセットされ、パルス終了信号に
基づいてリセットされるRSフリップフロップ(106)を
有してなり、パルス電流波形整形器(81)は、RSフリッ
プフロップ(106)の出力に基づいてパルス群波形設定
器(82)に設定されたピーク値のパルスIOを送出するよ
うになされ、また、このパルスに同期して次のパルスに
対応すべくパルスピーク値IP(N)を更新するようにな
されている。
次に、この実施例装置の動作を第42図と第44図に示す
波形図及び第43図に示す目標アーク長設定器(85)の動
作フローチャートを参照して説明する。まず、パルス群
波形設定器(82)と下限及び上限目標アーク長設定器
(85a),(85b)には、第42図に示す如く、例えば、N
=1〜15までのパルス電流群を構成する各パルス電流の
ピーク値IP(N)が設定されており、同様に、下限及び
上限目標アーク長設定器(85a),(85b)にもN=1〜
15までの複数の目標アーク長に相当する信号L0L(N)
とLOH(N)が設定されている。
第40図構成において、まず、ベース電流出力器(10
3)からのベース電流IBが制御回路(104)を介してアー
ク溶接電源側に与えられており、アーク長検出器(84)
はこれに基づくアーク長を検出している。また、パルス
群周期設定器(101)の出力に基づいてパルス群期間設
定器(93)がセットされると共に、目標アーク長設定器
(85)がリセットされて初期状態(N=1の状態)にな
り、また、この時、上記パルス群周期設定器(101)が
出力されるパルス群周期信号に基づいて目標アーク長設
定器(85)は動作する。
目標アーク長設定器(85)は、第43図に示す如く、ま
ず、上記パルス群周期信号CBの入力に基づいて繰り返し
ループNをN=1として初期状態となり(ステップS1〜
S4)、下限及び上限目標アーク長設定器(85a),(85
b)からそれぞれ下限及び上限目標アーク長LOL(1),L
OH(1)を出力する(ステップS5,S6)。上記下限及び
上限目標アーク長LON(1),LOH(1)がパルス出力制
御回路(86)の比較器(86a)と(86b)に与えられる結
果、初期状態時はアーク長信号L(l)は小さく、比較
器(86a)からはパルス開始信号が送出され、これに基
づいてパルス群発生器(100)からはピーク値IP(1)
を有するパルスIOを出力する。
このようにしてパルス群発生器(100)から送出され
るパルス電流I0が加算器(102)を介して制御回路(10
4)に与えられインバータ駆動回路(2)へのインバー
タ駆動信号が生成されインバータ駆動回路(2)からイ
ンバータ回路部(1)へ伝達され、前述した各発明の実
施例と同様にして、パルスアーク電流を溶接部つまりア
ーク負荷部(5)に供給し、ワイヤ電極(52)と被溶接
物(54)間にパルスアーク放電(53)を生成し、被溶接
物(54)とワイヤ電極(52)の先端部をパルスアーク放
電(53)で溶融する。
アーク長検出器(84)はこの時の電流検出器(6)と
電圧検出器(7)の検出信号I,Vに基づいてアーク長L
(l)を検出し、パルス出力制御回路(86)に与える。
パルス出力制御回路(86)の比較器(86b)はこの時の
上限目標アーク長L0H(1)信号と比較しL(l)>L0H
(1)の時、パルス群期間設定器(93)の出力によって
開放制御されたアナログスイッチ(105)を介してハイ
のパルス終了信号をパルス群発生器(100)に出力す
る。
パルス群発生器(100)は、上記パルス終了信号を取
り込むことによりパルス送出を停止する。その後はベー
ス電流出力器(103)から所定のベース電流IBが通電継
続する。
また、目標アーク長設定器(85)は、上記パルス終了
信号を取り込みハイとなった時に繰り返しループNを更
新し(ステップS9)、パルス群期間信号がローレベルに
なるまでステップS5〜S11のループを継続する(ステッ
プS10,S11)。
このようにして、上記実施例においては、第44図の拡
大波形図に示すように、パルス群波形設定器(82)に設
定されたパルスピーク値IP(N)を有するパルスI0を、
アーク長検出信号L(l)が上限目標アーク長信号L
o(N)に達するまで流し続け、達した後、下限目標ア
ーク長LOL(N)に達したら次のパルスを送出すること
により、パルス幅及びパルス間隔を検出されるアーク長
に応じて可変制御することになり、アークの磁気吹きに
よる溶融塊の持上がり現象を防止し、溶融塊の離脱の規
則性を保持させるようになっている。
なお、第43図において、目標アーク長設定器(85)は
パルス群期間信号Xがローレベルになった時はリセット
され、ステップS11からS1に戻る。
従って、上記実施例による第14発明によれば、アーク
期間のパルス群の電磁力により持ち上がる溶融塊を検出
アーク長に対応した信号で判断し、アーク長検出信号が
上・下限の目標アーク長信号内になるようにパルス群内
のパルス幅とパルス間隔を制御するので、溶接中の外乱
による溶融塊規定範囲以外の持ち上がりがなくなり、ア
ンダーカットや不均一な溶接ビードとなる溶接欠陥を防
ぐ効果があり、より品質の高い溶接を得る効果がある。
次に、第45図は第15発明の一実施例を示すもので、こ
の第45図において、第14発明に係る第40図実施例と異な
るところは、パルス電流波形制御回路(8)に、新たな
構成として、第21図(a),(b)に示すものと同様な
短絡・アーク判定器(96)と、短絡電流波形整形器(9
7)を備えて、短絡移行アーク溶接装置を構成してな
り、短絡電流ISを短絡判定信号によって導通するアナロ
グスイッチ(107)を介して加算器(102)に与えるよう
になされていると共に、上記短絡電流の通電によってワ
イヤ電極(52)の先端の溶融塊が焼き切れアークが発生
し、電圧検出器(7)の検出電圧が上昇すると、短絡・
アーク判定器(96)の短絡判定信号はハイからローレベ
ルに変わるので、これに伴ない反転器(109)を介した
反転信号、つまりアーク判定信号はローからハイレベル
となり、このアーク判定信号が到来した時に、第14発明
に係る第40図実施例と同様にしてパル群発生器(100)
からのパルスアーク電流を上記加算器(102)に与える
ようになされている。なお、(108)と(110)は短絡判
定信号を反転する反転器とアナログスイッチである。
次に、この実施例装置の動作を第46図に示す目標アー
ク長設定器(85)の動作フローチャートを参照して説明
する。まず、この短絡移行アーク溶接装置においては、
最初に、図示しない電源のスイッチを入れた状態で、ワ
イヤ電極(52)の先端を被溶接物(54)に短絡させる。
このような初期状態時に、短絡・アーク判定器(96)は
短絡判定信号を送出しており、アーク電流を送出するパ
ルス群発生器(100)は短絡判定信号の反転信号、すな
わちアーク判定信号が到来するまでは非作動状態にあ
り、一方、上記短絡判定信号に基づいて短絡電流波形整
形器(97)は、単等電流Isを加算器(102)に出力す
る。
このようにして短絡電流波形整形器(97)から送出さ
れる短絡電流Isが加算器(102)に与えられることによ
り、インバータ駆動信号がインバータ駆動回路(2)か
らインバータ回路部(1)へ伝達され、インバータを駆
動させる。このインバータの駆動によって、整形された
交流波形が高周波トランス(3)に出力され、さらに、
高周波トランス(3)の出力信号を高周波ダイオード
(4A),(4B)で直流波形に整流することにより、短絡
電流波形Isを溶接部つまりアーク負荷部(5)に供給し
ており、この短絡電流によって、ワイヤ電極(52)との
先端に成長した溶融塊を被溶接物(54)上に焼き切ら
す。
この時、短絡・アーク判定器(96)は、アーク長検出
器(84)の出力に基づいて短絡判定信号の送出を停止す
ることになり(アーク判定信号を送出する)(ステップ
S6)、これに基づいて短絡電流波形整形器(97)は短絡
電流Isの送出を停止し、短絡期間からアーク期間に移行
することになる。
次に、目標アーク長設定器(85)は上記短絡判定信号
の反転信号、つまりアーク判定信号の入力を受けること
により、繰り返しループNをN=1として(ステップS1
〜S4)、移行のステップS5ないしS11においては、第43
図と同様にして、パルス群波形設定器(82)に設定され
たパルスピーク値IP(N)を有するパルスI0を、アーク
長検出信号L(l)が上限目標アーク長信号LoH(N)
に達するまで長し続け、達した後、下限目標アーク長L
OL(N)に達したら次のパルスを送出することにより、
パルス幅及びパルス間隔を検出されるアーク長に応じて
可変制御することになり、アークの磁気吹きによる溶融
塊の持上がり現象を防止し、溶融塊の離脱の規則性を保
持させるようになっている。
従って、上記実施例による第15発明によれば、第14発
明の実施例における効果に加え、短絡期間を判定し、短
絡期間中に短絡電流を流し得るようにしたので、パルス
アーク溶接法だけでなく短絡による溶融塊の離脱を行な
う短絡移行アーク溶接法においても良好な溶接が行ない
得、短絡とアーク期間の変動が少なく溶接ビードの凹凸
や溶け込み深さの変動の少ない溶接ができる効果があ
る。
次に、第47図は第16発明の一実施例を示すもので、こ
の第47図において、第14発明に係る第40図実施例と異な
るところは、パルス電流波形制御回路(8)に、新たな
構成として、第7発明に係る第24図実施例と同様な、ア
ーク長検出器(84)から出力されるアーク長検出値L
(l)と目標アーク長設定器(85)の上限目標アーク長
設定器(85b)から出力される上限目標アーク長L
0H(N)との差動出力ΔL=L(l)−L0(N)を得る
差動器でなるパルスピーク値制御回路(99)を備え、差
動出力をパルスピーク値補正信号としてパルス群発生器
(100)のパルス電流波形整形器(81)に送出すること
により、パルス群波形設定器(82)に設定されたパルス
ピーク値IP(N)を、IP(N)=IP(N)−A・ΔL
(Aは定数)に従って上記差動出力に応じて補正するよ
うになっている。
この第47図実施例においては、目標アーク長設定器
(85)は第43図に示すフローチャートと同様に動作する
が、パルス群発生器(100)のパルス群波形設定器(8
2)に設定されたパルスピーク値IP(N)を、アーク長
検出信号L(l)と上限目標アーク長信号LOH(N)と
の差動出力ΔLに応じて補正することにより、アークの
磁気吹きによる溶融塊の持上がり現象を防止し、溶融塊
の離脱の規則性を保持させるようになっている。
従って、上記実施例による第16発明によれば、パルス
期間中に電磁力による持ち上がりをアーク長に対応した
アーク長検出信号で判断してパルス期間中のパルス電流
IOをアーク長検出信号と上限目標アーク長信号との差信
号により補正制御するので、応答性良く、アーク長をコ
ントロールすることができる。
次に、第48図は第17発明の一実施例を示すもので、第
45図に示す第15発明の実施例による短絡移行アーク溶接
装置と異なる構成は、第47図に示す第16発明の実施例と
同様なパルスピーク値制御回路(99)が加わった点であ
り、この短絡移行アーク溶接装置においては、初期状態
時、短絡・アーク判定器(96)の短絡判定信号に基づい
て短絡電流波形整形器(97)から送出される短絡電流Is
が加算器(102)に与えられ、上記短絡電流の通電によ
ってワイヤ電極(52)の先端の溶融塊が焼き切れアーク
が発生し、電圧検出器(7)の検出電圧が上昇すると、
短絡・アーク判定器(96)の短絡判定信号はハイからロ
ーレベルに変わるので、これに伴ない反転器(109)を
介した反転信号、つまりアーク判定信号はローからハイ
レベルとなり、このアーク判定信号が到来した時に、第
15発明と同様にしてパルス群発生器(100)から送出さ
れるパルスアーク電流を上記加算器(102)に与えるよ
うになされ、この時、パルス群発生器(100)は、アー
ク長検出器(84)から出力されるアーク長検出値L
(l)と上限目標アーク長設定器(85b)から出力され
る上限目標アーク長L0(N)との差動出力ΔL=L
(l)−L0(N)を得る差動器でなるパルスピーク値制
御回路(99)からの上記差動出力をパルスピーク値補正
信号として受け、パルス群波形設定器(82)に設定され
たパルスピーク値IP(N)を上記差動出力に応じて補正
するようになされ、また、第15発明の実施例と同様にし
て、パルス群波形設定器(82)に設定されたパルスピー
ク値IP(N)を有するパルスI0を、アーク長検出信号L
(l)が上限目標アーク長信号Lo(N)に達するまで流
し続け、達した後、下限目標アーク長LOL(N)に達し
たら次のパルスを送出することにより、パルス幅及びパ
ルス間隔を検出されるアーク長に応じて可変制御するこ
とになり、アークの磁気吹きによる溶融塊の持上がり現
象を防止し、溶融塊の離脱の規則性を保持させるように
なっている。
従って、上記実施例による第17発明によれば、第16発
明に係る第47図実施例の効果に加え、短絡期間を判定
し、短絡期間中に短絡電流を流し得るようにしたので、
パルスアーク溶接法だけでなく短絡による溶融塊の離脱
を行なう短絡移行アーク溶接法においても応答性よく、
アーク長をコントロールすることができ、良好な溶接が
行ない得、短線とアーク期間の変動が少なく、溶接ビー
ドの凹凸や溶け込み深さの変動の少ない溶接ができる効
果がある。
なお、第1発明ないし第17発明の各実施例において
は、パルスアーク溶接時におけるワイヤ電極先端の溶融
塊の成長・離脱現象において、溶融塊のくびれが形成さ
れた時点で、パルス電流によって生ずる電磁ピンチ力が
最大になるべく山形形状のパルス電流群を送出し、ワイ
ヤ電極の固体部と溶融塊の境界部でのくびれを促進して
確実に溶融塊を被溶接物側へ離脱させ、さらに、離脱し
た後にパルス群ピーク値波形を下げる事により、新たに
ワイヤ電極部に形成した溶融塊の持上がり現象を抑制し
かつ溶融塊の成長が行えることができるようにして次の
パルス群における溶融塊の離脱を容易にすることができ
る。
次に、第49図は第18発明の一実施例によるパルス溶接
装置を示す構成図である。この第49図において、パルス
電流制御回路(8)は、第1発明に係る第1図実施例と
同様なアーク長検出器(84)と比較器(87)を備えると
ともに、電圧設定器(9)と、上記アーク長検出器(8
4)によるアーク長信号L(l)と電圧設定器(9)に
よる設定電圧値V0とを比較し、アーク長信号≦設定電圧
値となった時に出力を送出する比較器(10)及び、その
出力に基づいて所定のパルス電流群を発生する電流波形
設定回路(11)を備えており、電流波形設定回路(11)
から送出されるパルス電流群は、アーク長検出器(84)
によるアーク長信号が設定電圧値以下となる時その通電
が開始するように制御され、換言すれば、アーク長信号
が予め定めた最小アーク長値に達した時にパルス電流群
の通電が開始制御されるようになされ、これにより、ワ
イヤ電極と被溶接物の短絡防止がなされるようになって
いる。
次に、この実施例装置の動作を第50図に示す波形図を
参照して説明する。電流波形設定回路(11)からは、第
50図に示すように、ベース電流IBに複数のパルス群を重
畳したパルス電流iが出力される(なお、xパルス群期
間、CBはパルス群周期、TBはベース電流期間を示す)。
この設定されたパルス群電流信号と電流検出器(6)
で検出した電流信号とは比較器(87)を介して比較差信
号となり、その比較差信号がインバータ駆動回路(2)
に入力することにより第50図で示したパルスアーク電流
波形iに応じたインバータ駆動信号がインバータ駆動回
路(2)からインバータ回路部(1)へ伝達され、イン
バータを駆動させる。
このインバータの駆動によって、整形された交流波形
が高周波トランス(3)に出力される。さらに、高周波
トランス(3)の出力信号を高周波ダイオード(4A),
(4B)で直流波形に整流することにより、第50図で示し
たパルスアーク電流波形iを溶接部つまりアーク負荷部
(5)に供給している。
アーク負荷部(5)では、パルスアーク電流波形iの
供給と同時にワイヤ電極(52)がモータ(図示せず)に
よって連続送給されている。したがって、パルスアーク
電流波形iによって、ワイヤ電極(52)と被溶接物(5
4)間にパルスアーク放電(53)を生成し、被溶接物(5
4)とワイヤ電極(52)の先端部をパルスアーク放電(5
3)で溶融する。このワイヤ電極(52)の溶融した部分
を被溶接物(54)の溶融部に連続的に落下させることに
より溶接が行われる。そのため当然にワイヤ電極(52)
が連続して消耗していく。その消耗量を補うため上記モ
ータでワイヤ電極(52)を溶接トーチ(51)へ連続送給
している。
したがって、周期的にパルス群アーク電流を流すこと
によりパルス群に同期してワイヤ電極に形成された溶融
塊はパルス群のパルス周波数に対応したアーク放電にと
もない溶融塊の振動によって溶融及びくびれ等溶融塊の
成長を促進させて離脱を容易にさせ、溶融塊が離脱した
後には、パルス群によって再びワイヤ電極の先端に新た
に溶融塊が持ち上げられながら形成し成長する。続いて
ベース電流期間TBでは持ち上げられたワイヤ先端の溶融
塊は垂れ下がり、次のパルス群の開始時までに溶融塊の
形状を整えることになり、溶融塊の成長及び離脱を規則
的に繰り返すことになる。
一方、アーク長検出器(84)の出力は、電極間にパル
ス電流群の印加後、ワイヤ電極先端の溶融塊の垂れ下が
りによって徐々に低下することになる。アーク長検出器
(84)の出力と電圧設定器(9)の設定値とが比較器
(10)によって比較され、ワイヤ電極先端から被溶接物
側への離脱移行する際に被溶接物との短絡を防止すべ
く、アーク長検出器(84)の出力≦電圧設定器(9)の
設定値の時にHレベルの出力信号を送出することにな
り、この出力に基づいて電流波形設定回路(11)から出
力されるパルス電流群は送出を開始する。従って、この
パルス電流群の送出開始によって溶融塊はくびれをつく
り、このくびれの促進でもって離脱に至り、離脱移行の
際、被溶接物との短絡が生じることなく溶融塊の成長及
び離脱を円滑なものとする。
また、パルス電流群波形を複数個のパルス電流で構成
し、このパルス電流群を周期的に繰り返す放電電流波形
としたので、1つのパルスが複数個のパルスに分割され
たことになり、このパルス電流波形の分割によってワイ
ヤ電極におけるパルスアーク放電の上向きの電磁力が断
続となるため、ワイヤ電極の先端に形成された溶融塊を
持ち上げる力を緩和する作用をする。そのため、雰囲気
ガスがアルゴン主体のガスのみならず、CO2ガスにおい
てもワイヤ電極の先端に形成された溶融塊は大塊となる
以前に容易に離脱する。
従って、第49図に係る第18発明によれば、アーク長検
出信号が設定値以下となった時にパルス電流またはパル
ス電流群の通電開始を制御するようにしたので、ワイヤ
電極先端の溶融塊を被溶接物に短絡させることなく確実
に離脱移行させることができ、良好な溶接が得られる効
果がある。
次に、第51図は第19発明の一実施例を示す構成図で、
第18発明に係る第49図実施例と異なる点は、比較器(1
0)と電流波形設定回路(11)との間にタイマ回路(1
2)を設けて、アーク長検出器(84)の出力≦電圧設定
器(9)の設定値となる状態が所定時限継続した時に上
記電流波形設定回路(11)からのパルス電流群の通電開
始を制御するようにしたものである。
上記実施例による第19発明によれば、第18発明の効果
に加え、パルス電流群期間x中に発生する異常短絡現象
によって見かけ上のアーク長がゼロまで低下する際の誤
ったパルス電流群の通電開始を抑制でき、溶融塊の成長
及び離脱を規則的なものとすることができる。即ち、第
19発明については、短絡が生じたことによるパルス電流
群の通電開始の誤動作により、ワイヤ電極が燃え上がり
アーク切れが所こる現象を抑制する効果があり実用上有
効である。
次に、第52図は第20発明の一実施例によるパルス溶接
装置を示す構成図である。この第52図において、第18発
明に係る第49図実施例と異なるところは、パルス電流波
形制御回路(8)に、新たな構成として、電流波形設定
回路(11)から送出されるパルス電流群の通電開始動作
を制御するベース電流期間維持回路(13)を備えてな
り、このベース電流期間維持回路(13)は、電流波形設
定回路(11)からの信号を受けベース電流期間の開始か
ら時限をカウントし設定時限後動作信号を送出するベー
スタイマ回路(13a)と、その時限を設定する時限設定
器(13b)と、比較器(10)の出力とベースタイマ回路
(13a)の出力との論理積出力を得るAND回路(13c)と
を有し、その理論積出力に基づいて上記電流波形設定回
路(11)から所定のパルス電流群が発生せられるように
なされている。
すなわち、電流波形設定回路(11)から送出されるパ
ルス電流群は、パルス電流群からベース電流への開始後
のベース電流期間維持回路(13)で設定した不感時限の
間はパルス電流群の通電開始が禁止されて、不感時限が
解除されている期間でアーク長検出器(84)によるアー
ク長信号が設定電圧値以下となる時その通電が開始する
ように制御される。換言すれば、パルス電流群のパルス
群電流期間からベース電流期間への移行直後に、ワイヤ
電極先端の溶融部が被溶接物に形成された溶融池のアー
クによる振動によって瞬時短絡することがあるが、これ
を不感時限を設けることにより、発生する異常短絡現象
によって見かけ上のアーク長がゼロ以下まで低下する際
の誤ったパルス電流群の通電開始指令を予め禁止してパ
ルス電流群の通電開始時における誤動作を防止し、ベー
ス電流期間を維持するこの不感時限を経過してからアー
ク長信号が予め定めた最小アーク長に対応した信号値に
達した時にパルス電流群の通電が開始制御されるように
なされ、これにより、ワイヤ電極と被溶接物の短絡等に
よる制御の誤動作の防止がなされる。
次に、この実施例装置の動作を第50図に示す波形図を
参照して説明する。電流波形設定回路(11)からは、第
50図(a)に示すように、ベース電流IBに複数のパルス
群を重畳したパルス電流iが出力される(なお、xはパ
ルス群期間、CBはパルス群周期、TBはベース電流期間を
示す)。
この設定されたパルス群電流信号と電流検出器(6)
で検出した電流信号とは比較器(87)を介して比較差信
号となり、その比較差信号がインバータ駆動回路(2)
に入力することにより第50図(a)で示したパルスアー
ク電流波形iに応じたインバータ駆動信号がインバータ
駆動回路(2)からインバータ回路部(1)へ伝達さ
れ、インバータを駆動させる。
このインバータの駆動によって、各発明の実施例と同
様にして、ワイヤ電極(52)と被溶接物(54)間にパル
スアーク放電(53)を生成し、被溶接物(54)とワイヤ
電極(52)の先端部をパルスアーク放電(53)で溶融す
る。
一方、電極間に通電したパルス電流群波形において、
パルス群電流期間からベース電流期間になった後、第50
図(a)に示す如く、アーク長検出器(84)の出力は、
ワイヤ電極先端の溶融塊の垂れ下がりに伴なって徐々に
低下することになる。しかし、ベース電流期間になった
直後は溶融塊の振動が大きく、それによって瞬時短絡が
生じたりするため、ワイヤ電極先端の溶融塊が振動する
ことで異常にアーク長検出信号が低下することで生じる
パルス電流群の通電開始時の指令信号の誤動作を防止す
べく、ベース電流期間維持回路(13)は第50図(b)に
示す如くパルス電流群のベース電流期間開始直後の不感
時限Tの間はパルス電流群の通電開始動作を禁止し、溶
融塊の信号が小さくなった不感時限T経過後に、アーク
長検出器(84)の出力と電圧設定器(9)の設定値とが
比較器(10)によって比較され、アーク長検出器(84)
の出力≦電圧設定器(9)の設定値の時にHレベルの出
力信号を送出することになり、この出力と上記ベース電
流期間維持回路(13)出力に基づいて電流波形設定回路
(11)から出力されるパルス群電流は送出を開始する。
従って、このパルス群電流の送出開始によって溶融塊は
くびれを作り、そのくびれの促進でもって離脱に至り、
離脱移行の際、被溶接物との短絡が生じることなく溶接
塊の離脱を円滑なものとする。
従って、上記第52図実施例による第20発明によれば、
パルス電流またはパルス電流群からベース電流への開始
後、所定の不感時限を設け、不感時限経過後にアーク長
検出信号が設定値以下となった時にパルス電流またはパ
ルス電流群の通電開始を制御するようにしたので、パル
ス電流群からベース電流開始直後に生じる溶融塊の振動
で発生する瞬時短絡現象等に基づく制御の誤動作を防止
するとともに、ワイヤ電極先端の溶融塊を被溶接物に短
絡させることなく確実に離脱移行させることができ、良
好な溶接が得られる効果がある。
従って、上記第52図実施例による第20発明によれば、
パルス電流またはパルス電流群からベース電流への開始
後、所定の不感時限を設け、不感時限経過後にアーク長
検出信号が設定値以下となった時にパルス電流またはパ
ルス電流群の通電開始を制御するようにしたので、パル
ス電流群からベース電流開始直後に生じる溶融塊の振動
で発生する瞬時短絡現象等に基づく制御の誤動作を防止
するとともに、ワイヤ電極先端の溶融塊を被溶接物に短
絡させることなく確実に離脱移行させることができ、良
好な溶接が得られる効果がある。
次に、第53図は第21発明の一実施例を示す構成図で、
第20発明に係る第52図実施例と異なる点は、ベース電流
期間維持回路(13)の不感時限Tをワイヤ電極(52)の
送給速度を設定するワイヤ送給速度設定器(13d)の出
力に応じて時限変換器(13b)により変換するようにし
たものである。すなわち、第50図(c)に示す如く、不
感時限Tはワイヤ送給速度に反比例する値に設定され、
ワイヤ送給速度が大きい時短くなり、他方ワイヤ送給速
度が小さい時長く設定される。
従って、上記実施例によれば、ワイヤ送給速度の増大
した場合、これに応じて単位時間当りに溶融、離脱させ
るワイヤ量を増加させる必要があるが、これに応じて不
感時限Tを変えることでベース電流期間TB自体を可変と
することができ、単位時間当りに印加するパルス電流群
の数を増大させることができ、これにより従ってワイヤ
送給速度に応じた制御が可能となり、誤ったパルス電流
群の通電開始を抑制でき、溶融塊の成長及び離脱を規則
的なものとすることができる。
従って、上記第53図実施例による第2発明によれば、
上記第20発明の効果に加え、ワイヤ送給速度に応じて不
感時限を可変とすることでベース電流期間を制御でき、
従って単位時間当りに印加するパルスまたはパルス電流
群をワイヤ送給速度に応じて最適に制御できる。
なお、上述した第18発明ないし第21発明の各実施例で
は、アーク長検出器(84)の検出期間はベース電流期間
TBとすることが望ましい。これはパルス電流群期間X中
に異常短絡が発生すると、見かけ上のアーク長がゼロ以
下まで瞬時に低下することがあり、このような場合、パ
ルス電流群がその時点より再度開始されることとなり、
実質上パルス群電流期間Xの幅の異常に広いパルス電流
群が流れたと同一現象を引き起こす。このような現象が
発生すると、ワイヤ電極は異常に燃え上がる結果とな
り、アーク切れにつながる事もあった。当然ワイヤ溶融
塊の離脱も不規則となり、溶接ビードにムラが発生する
ためである。また、パルス群波形を用いたパルスアーク
溶接装置について説明したが、単一パルス電流波形の周
期的な繰り返しで行なうパルス溶接装置であってもよ
い。さらに、雰囲気ガス(シールドガス)としてはアル
ゴンとCO2ガスとの混合ガスを用いた溶接でもよく、上
記実施例と同様の効果を奏する。
なお、また、第1発明ないし第21発明の各実施例で
は、パルス電流波形を複数個のパルス電流で構成し、こ
のパルス電流群を周期的に繰り返す放電電流波形とした
ので、1つのパルスが複数個のパルスに分割されたこと
になり、このパルス電流波形の分割によってワイヤ電極
におけるパルスアーク放電の上向きの電磁力が断続とな
るため、ワイヤ電極の先端に形成された溶融塊を持ち上
げる力を緩和する作用をする。そのため、雰囲気ガスが
アルゴン主体のガスのみならず、CO2ガスにおいてもワ
イヤ電極の先端に形成された溶融塊は大塊となる以前に
容易に離脱する。さらに、アーク長に対応した信号を得
るのにアーク電流とアーク電圧を検出したものからアー
ク長検出信号L(l)を算出したものについて示した
が、アーク電圧信号をアーク長に対応したものとしても
良く、さらに、アーク負荷部(5)を直接ビデオで撮影
し、その撮影したものからアーク長に対応した信号とし
てもよい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平1 −157416 (32)優先日 平1(1989)6月20日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1 −157417 (32)優先日 平1(1989)6月20日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1 −157418 (32)優先日 平1(1989)6月20日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平1 −157419 (32)優先日 平1(1989)6月20日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 田畑 要一郎 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社 中央研究所内 (72)発明者 殖栗 成夫 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社 中央研究所内 (72)発明者 植田 至宏 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭62−259674(JP,A)

Claims (41)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1種類以上のパルス幅とパルスピーク値を
    もつパルス電流群の各パルスピーク値及びパルス幅を予
    め設定してなるパルス群波形設定器及びパルス幅設定器
    と、ワイヤ電極先端と被溶接物間のアーク長に対応した
    信号を検出するアーク長検出器と、上記パルス電流群に
    対応した目標アーク長信号を予め設定してなる目標アー
    ク長設定器と、上記アーク長検出信号と目標アーク長信
    号を比較しアーク長検出信号が目標アーク長信号に達し
    た時に、送出すべき次のパルスのパルス開始信号を出力
    するパルス出力制御回路と、上記パルス群波形設定器及
    びパルス幅設定器の設定入力を受けて設定されたパルス
    ピーク値とパルス幅を有するパルスとベース電流とで形
    成した放電電流の出力後、切換信号を上記パルス群波形
    設定器とパルス幅設定器及び目標アーク長設定器に与え
    てそれらの記憶内容を更新し、更新されたパルスピーク
    値とパルス幅を有するパルスとベース電流で形成した放
    電電流を上記パルス開始信号の入力に基づいて送出する
    ことにより、各パルスのパルス間隔及びパルス電流群間
    隔毎に供給するベース電流期間を制御するパルス電流波
    形整形器とを備えたことを特徴とするパルス溶接装置。
  2. 【請求項2】請求の範囲第1項記載のパルス溶接装置に
    おいて、パルス出力制御回路は、アーク長検出器による
    アーク長検出値と目標アーク長設定器による目標アーク
    長信号との比較に基づいてオンオフ信号を送出する比較
    器、そのオンオフ信号を反転してパルス開始信号を出力
    する反転器で構成したことを特徴とするパルス溶接装
    置。
  3. 【請求項3】1種類以上のパルス幅とパルスピーク値を
    もつパルス電流群の各パルスピーク値及びパルス幅を予
    め設定してなるパルス群波形設定器及びパルス幅設定器
    と、パルス間隔を予め設定してなるパルス間隔設定器
    と、ワイヤ電極先端と被溶接物間のアーク長に対応した
    信号を検出するアーク長検出器と、上記パルス電流群に
    対応した目標アーク長信号を予め設定してなる目標アー
    ク長設定器と、上記アーク長検出信号と目標アーク長信
    号との差動出力を得る差動器と、上記パルス群波形設定
    器、パルス幅設定器及びパルス間隔設定器の設定入力を
    受けて設定されたパルスピーク値とパルス幅を有するパ
    ルスと各パルス間隔及びパルス電流群周期毎に供給する
    ベース電流とで形成した放電電流の出力後、切換信号を
    パルス群波形設定器、パルス幅設定器、パルス間隔設定
    器及び目標アーク長設定器に与えてそれらの記憶内容を
    更新し、更新されたパルスピーク値とパルス幅を有する
    パルスを送出すると共に、パルス送出後所定のパルス間
    隔でのベース電流値を上記差動器の差動出力に応じて制
    御するパルス電流波形整形器とを備えたことを特徴とす
    るパルス溶接装置。
  4. 【請求項4】請求の範囲第1項または第2項記載のパル
    ス溶接装置において、パルス電流群に対応した目標アー
    ク長信号を予め設定してなる目標アーク長設定器と、上
    記アーク長検出信号と目標アーク長信号との差動出力を
    得る差動器を備え、パルス電流波形整形器は、パルス群
    波形設定器及びパルス幅設定器の設定入力を受けて設定
    されたパルスピーク値とパルス幅を有するパルスと各パ
    ルス間隔及びパルス電流群周期毎に供給するベース電流
    とで形成した放電電流の出力後、切換信号を上記パルス
    群波形設定器とパルス幅設定器及び目標アーク長設定器
    に与えでそれらの記憶内容を更新し、更新されたパルス
    ピーク値とパルス幅を有するパルスとベース電流で形成
    した放電電流を上記パルス開始信号の入力に基づいて送
    出することにより、各パルスのパルス間隔及びパルス電
    流群間隔毎に供給するベース電流期間を制御すると共
    に、上記ベース電流値を上記差動器の差動出力に応じて
    制御することを特徴とするパルス溶接装置。
  5. 【請求項5】請求の範囲第1項または第2項記載のパル
    ス溶接装置において、アーク長検出器によるアーク長検
    出信号に基づいて溶融したワイヤ電極先端の離脱を検出
    する離脱検出器と、この離脱検出器による離脱検出後上
    記パルス電流群のパルス群送出期間の間、上記目標アー
    ク長設定器から出力される目標アーク長信号に補正信号
    を加算して新たな目標アーク長信号を生成してパルス出
    力制御回路に出力する補正回路とを備えたことを特徴と
    するパルス溶接装置。
  6. 【請求項6】請求の範囲第5項記載のパルス溶接装置に
    おいて、補正回路は、離脱検出器による離脱検出信号に
    基づいてセットされ、パルス電流群のパルス群周期内の
    最終パルス送出時にパルス電流波形整形器から送出され
    る離脱リセット信号によりリセットされるフリップフロ
    ップ、直流電源、可変抵抗、上記フリップフロップの出
    力に基づいて開放されるアナログスイッチ、及び常時は
    目標アーク長設定器による目標アーク長信号をパルス出
    力制御回路に与えると共に、離脱信号検出器による離脱
    送出時は上記フリップフロップの出力に基づいて開放さ
    れる上記アナログスイッチを介して上記可変抵抗により
    設定される補正信号を上記目標アーク長設定器による目
    標アーク長信号に加算して新たな目標アーク長信号を上
    記パルス出力制御回路に与えてアーク長検出器によるア
    ーク長検出信号との比較入力とする加算器で構成したこ
    とを特徴とするパルス溶接装置。
  7. 【請求項7】1種類以上のパルス幅とパルスピーク値を
    もつパルス電流群の各パルスピーク値及びパルス間隔を
    予め設足してなるパルス群波形設定器及びパルス間隔設
    定器と、ワイヤ電極先端と被溶接物間のアーク長に対応
    した信号を検出するアーク長検出器と、上記パルス電流
    群に対応した目標アーク長信号を予め設定してなる目標
    アーク長設定器と、上記アーク長検出信号と目標アーク
    長信号を比較しアーク長検出信号が目標アーク長信号に
    達した時に、送出したパルスを停止させるパルス終了信
    号を出力するパルス幅制御回路と、上記パルス群波形設
    定器及びパルス間隔設定器の設定入力を受けて上記パル
    ス終了信号が発するまでの間設定されたパルスピーク値
    を有するパルスと設定されたパルス間隔の期間通電する
    ベース電流とで形成した放電電流の出力後、切換信号を
    上記パルス群波形設定器とパルス間隔設定器及び目標ア
    ーク長設定器に与えてそれらの記憶内容を更新し、更新
    されたパルスピーク値を有するパルスを上記パルス終了
    信号の入力に基づいて送出停止することにより、各パル
    スのパルス幅を制御するパルス電流波形整形器とを備え
    たことを特徴とするパルス溶接装置。
  8. 【請求項8】請求の範囲第7項記載のパルス溶接装置に
    おいて、パルス電流波形整形器から出力されるパルス電
    流群を積分する積分器、所定電荷量が設定される電荷量
    設定器、及び上記積分器による積分値と電荷量設定器に
    よる設定電荷量とを比較し積分値が設定電荷量に達した
    時に上記積分器にリセット信号を送出する比較器でなる
    パルス群電荷量設定器と、パルス電流群の送出時セット
    されて上記パルス電流波形整形器にパルス群期間信号を
    送出し、上記パルス群電荷量設定器の上記リセット信号
    に基づいてリセットされて上記パルス群期間信号の送出
    を停止するフリップフロップでなるパルス群期間設定器
    とを備えたことを特徴とするパルス溶接装置。
  9. 【請求項9】請求の範囲第7項または第8項記載のパル
    ス溶接装置において、パルス電流群のパルス群周期毎に
    更新信号を送出するパルス群周期設定器を備えたことを
    特徴とするパルス溶接装置。
  10. 【請求項10】請求の範囲第7項ないし第9項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、短絡とアーク期間
    を判定する短絡・アーク判定器と、短絡判定信号に基づ
    いて短絡電流を出力する短絡電流波形整形器とを備え、
    パルス電流波形整形器は、アーク判定信号に基づいて上
    記パルス群波形設定器及びパルス間隔設定器の設定入力
    を受けて上記パルス終了信号が発するまでの間設定され
    たパルスピーク値を有するパルスと設定されたパルス間
    隔の期間通電するベース電流とで形成した放電電流の出
    力後、切換信号を上記パルス群波形設定器とパルス間隔
    設定器及び目標アーク長設定器に与えてそれらの記憶内
    容を更新し、更新されたパルスピーク値を有するパルス
    を上記パルス終了信号の入力に基づいそ送出停止するこ
    とにより、各パルスのパルス幅を制御することを特徴と
    するパルス溶接装置。
  11. 【請求項11】請求の範囲第10項記載のパルス溶接装置
    において、上記短絡・アーク判定器は、アーク長検出信
    号が所定値以下の時に短絡検出信号を送出する短絡検出
    器、離脱を検出する離脱検出器、及び上記短絡検出器の
    短絡検出信号に基づいてセットされ上記離脱検出器の離
    脱検出信号に基づいてリセットされることにより短絡判
    定信号を送出するフリップフロップで構成したことを特
    徴とするパルス溶接装置。
  12. 【請求項12】請求の範囲第10項または第11項記載のパ
    ルス溶接装置において、上記短絡電流波形整形器は、短
    絡判定信号の入力に基づいて所定のタイマ時間後出力を
    送出するタイマ、短絡判定信号を反転してその反転信号
    により上記タイマをリセットするインバータ、上記タイ
    マ出力に基づいて積分動作する積分器、積分器出力を定
    電圧に制御するツェナーダイオード、上記タイマ出力の
    反転信号を得るインバータ及びインバータの出力に基づ
    いてスイッチング制御され積分器出力の送出制御を行な
    うトランジスタで構成したことを特徴とするパルス溶接
    装置。
  13. 【請求項13】1種類以上のパルス幅とパルスピーク値
    をもつパルス電流群の各パルスピーク値とパルス幅及び
    パルス間隔を予め設定してなるパルス群波形設定器とパ
    ルス幅設定器及びパルス間隔設定器と、ワイヤ電極先端
    と被溶接物間のアーク長に対応した信号を検出するアー
    ク長検出器と、上記パルス電流群に対応した目標アーク
    長信号を予め設定してなる目標アーク長設定器と、上記
    アーク長検出信号と目標アーク長信号との差動出力を得
    てパルスピーク値補正信号として出力するパルスピーク
    値制御回路と、上記パルス群波形設定器、パルス幅設定
    器及びパルス間隔設定器の設定入力と上記補正信号を受
    けて設定されたパルス幅の間設定されたパルスピーク値
    を上記差動出力に応じて補正したパルスと設定されたパ
    ルス間隔の期間通電するベース電流とで形成した放電電
    流の出力後、切換信号を上記パルス群波形設定器、パル
    ス幅設定器、パルス間隔設定器及び目標アーク長設定器
    にそれぞれ与えてそれらの記憶内容を更新し、更新され
    たパルスピーク値を上記差動出力に応じて補正すること
    により、各パルスのパルスピーク値を制御するパルス電
    流波形整形器とを備えたことを特徴とするパルス溶接装
    置。
  14. 【請求項14】請求の範囲第13項記載のパルス溶接装置
    において、パルス電流波形整形器から出力されるパルス
    電流群を積分する積分器、所定電荷量が設定される電荷
    量設定器、及び上記積分器による積分値と電荷量設定器
    による設定電荷量とを比較し積分値が設定電荷量に達し
    た時に上記積分器にリセット信号を送出する比較器でな
    るパルス群電荷量設定器と、パルス電流群の送出時セッ
    トされて上記パルス電流波形整形器にパルス群期間信号
    を送出し、上記パルス群電荷量設定器の上記リセット信
    号に基づいてリセットされて上記パルス群期間信号の送
    出を停止するフリップフロップでなるパルス群期間設定
    器とを備えたことを特徴とするパルス溶接装置。
  15. 【請求項15】請求の範囲第13項または第14項記載のパ
    ルス溶接装置において、パルス電流群のパルス群周期毎
    に更新信号を送出するパルス群周期設定器を備えたこと
    を特徴とするパルス溶接装置。
  16. 【請求項16】請求の範囲第13項ないし第15項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、短絡とアーク期間
    を判定する短絡・アーク判定器と、短絡判定信号に基づ
    いて短絡電流を出力する短絡電流波形整形器とを備え、
    パルス電流波形整形器は、アーク判定信号に基づいて上
    記パルス群波形設定器、パルス幅設定器及びパルス間隔
    設定器の設定入力と上記補正信号を受けて設定されたパ
    ルス幅の間設定されたパルスピーク値を上記差動出力に
    応じて補正したパルスと設定されたパルス間隔の期間通
    電するベース電流とで形成した放電電流の出力後、切換
    信号を上記パルス群波形設定器、パルス幅設定器、パル
    ス間隔設定器及び目標アーク長設定器にそれぞれ与えて
    それらの記憶内容を更新し、更新されたパルスピーク値
    を上記差動出力に応じて補正することにより、各パルス
    のパルスピーク値を制御することを特徴とするパルス溶
    接装置。
  17. 【請求項17】請求の範囲第16項記載のパルス溶接装置
    において、上記短絡・アーク判定器は、アーク長検出信
    号が所定値以下の時に短絡検出信号を送出する短絡検出
    器、離説を検出する離脱検出器、及び上記短絡検出器の
    短絡検出信号に基づいてセットされ上記離脱検出器の離
    脱検出信号に基づいてリセットされることにより短絡判
    定信号を送出するフリップフロップで構成したことを特
    徴とするパルス溶接装置。
  18. 【請求項18】請求の範囲第16項または第17項記載のパ
    ルス溶接装置において、上記短絡電流波形整形器は、短
    絡判定信号の入力に基づいて所定のタイマ時間後出力を
    送出するタイマ、短絡判定信号を反転してその反転信号
    により上記タイマをリセットするインバータ、上記タイ
    マ出力に基づいて積分動作する積分器、積分器出力を定
    電圧に制御するツェナーダイオード、上記タイマ出力の
    反転信号を得るインバータ及びインバータの出力に基づ
    いてスイッチング制御され積分器出力の送出制御を行な
    うトランジスタで構成したことを特徴とするパルス溶接
    装置。
  19. 【請求項19】請求の範囲第7項ないし第9項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、アーク長検出信号
    と目標アーク長信号との差動出力を得てパルスピーク値
    補正信号として出力するパルスピーク値制御回路を備
    え、パルス電流波形整形器は、上記パルス群波形設定器
    及びパルス間隔設定器の設定入力と上記パルス終了信号
    及び補正信号を受けて上記パルス群波形設定器及びパル
    ス間隔設定器の設定入力を受けて上記パルス終了信号が
    発するまでの間設定されたパルスピーク値を上記差動出
    力に応じて補正したパルスと設定されたパルス間隔の期
    間通電するベース電流とで形成した放電電流の出力後、
    切換信号を上記パルス群波形設定器、パルス間隔設定器
    及び目標アーク長設定器にそれぞれ与えてそれらの記憶
    内容を更新し、更新されたパルスピーク値を上記差動出
    力に応じて補正すると共に、該パルスを上記パルス終了
    信号の入力に基づいて送出停止することにより、各パル
    スのパルスピーク値及びパルス幅を制御することを特徴
    とするパルス溶接装置。
  20. 【請求項20】請求の範囲第10項ないし第12項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、アーク長検出信号
    と目標アーク長信号との差動出力を得てパルスピーク値
    補正信号として出力するパルスピーク値制御回路を備
    え、パルス電流波形整形器は、アーク判定信号に基づい
    て上記パルス群波形設定器及びパルス間隔設定器の設定
    入力と上記パルス終了信号及び補正信号を受けて上記パ
    ルス終了信号が発するまでの間設定されたパルスピーク
    値を上記差動出力に応じて補正したパルスと設定された
    パルス間隔の期間通電するベース電流とで形成した放電
    電流の出力後、切換信号を上記パルス群波形設定器パル
    ス間隔設定器及び目標アーク長設定器にそれぞれ与えて
    それらの記憶内容を更新し、更新されたパルスピーク値
    を上記差動出力に応じて補正すると共に、該パルスを上
    記パルス終了信号の入力に基づいて送出停止することに
    より、各パルスのパルスピーク値及びパルス幅を制御す
    ることを特徴とするパルス溶接装置。
  21. 【請求項21】請求の範囲第1項または第2項記載のパ
    ルス溶接装置において、短絡とアーク期間を判定する短
    絡・アーク判定器を備えるともに、パルス電流波形整形
    器は、短絡判定信号に基づいて短絡電流を出力する短絡
    電流波形整形器を内蔵し、上記短絡判定信号に基づく短
    絡期間中は短絡電流を通電するとともに、アーク判定信
    号に基づいて上記パルス群波形設定器及びパルス幅設定
    器の設定入力を受けて設定されたパルスピーク値とパル
    ス幅を有するパルスとベース電流とで形成した放電電流
    の出力後、切換信号を上記パルス群波形設定器とパルス
    幅設定器及び目標アーク長設定器に与えてそれらの記憶
    内容を更新し、更新されたパルスピーク値とパルス幅を
    有するパルスとベース電流で形成した放電電流を上記パ
    ルス開始信号の入力に基づいて送出することにより、各
    パルスのパルス間隔及びパルス電流群間隔毎に供給する
    ベース電流期間を制御することを特徴とするパルス溶接
    装置。
  22. 【請求項22】請求の範囲第21項記載のパルス溶接装置
    において、パルス電流波形整形器から出力されるパルス
    電流群を積分する積分器、所定電荷量が設定される電荷
    量設定器、及び上記積分器による積分値と電荷量設定器
    による設定電荷量とを比較し積分値が設定電荷量に達し
    た時に上記積分器にリセット信号を送出する比較器でな
    るパルス群電荷量設定器と、パルス電流群の送出時セッ
    トされて上記パルス電流波形整形器にパルス群期間信号
    を送出し、上記パルス群電荷量設定器の上記リセット信
    号に基づいてリセットされて上記パルス群期間信号の送
    出を停止するフリップフロップでなるパルス群期間設定
    器とを備えたことを特徴とするパルス溶接装置。
  23. 【請求項23】請求の範囲第21項または第22項記載のパ
    ルス溶接装置において、上記短絡・アーク判定器は、ア
    ーク長検出信号が所定値以下の時に短絡検出信号を送出
    する短絡検出器、離脱を検出する離脱検出器、及び上記
    短絡検出器の短絡検出信号に基づいてセットされ上記離
    脱検出器の離脱検出信号に基づいてリセットされること
    により短絡判定信号を送出するフリップフロップで構成
    したことを特徴とするパルス溶接装置。
  24. 【請求項24】1種類以上のパルス幅とパルスピーク値
    をもつパルス電流群の各パルスピーク値及びパルス幅を
    予め設定してなるパルス群波形設定器及びパルス幅設定
    器と、パルス間隔を予め設定してなるパルス間隔設定器
    と、ワイヤ電極先端と被溶接物間のアーク長に対応した
    信号を検出するアーク長検出器と、上記パルス電流群に
    対応した目標アーク長信号を予め設定してなる目標アー
    ク長設定器と、上記アーク長検出信号と目標アーク長信
    号との差動出力を得る差動器と、短絡とアーク期間を判
    定する短絡・アーク判定器と、短絡判定信号に基づいて
    短絡電流を出力する短絡電流波形整形器を内蔵し、上記
    短絡判定信号に基づく短絡期間中は短絡電流を通電する
    とともに、アーク判定信号に基づいて上記パルス群波形
    設定器、パルス幅設定器及びパルス間隔設定器の設定入
    力を受けて設定されたパルスピーク値とパルス幅を有す
    るパルスと各パルス間隔及びパルス電流群周期毎に供給
    するベース電流とで形成した放電電流の出力後、切換信
    号を上記パルス群波形設定器、パルス幅設定器、パルス
    間隔設定器及び目標アーク長設定器に与えてそれらの記
    憶内容を更新し、更新されたパルスピーク値とパルス幅
    を有するパルスを送出すると共に、パルス送出後所定の
    パルス間隔でのベース電流値を上記差動器の差動出力に
    応じて制御するパルス電流波形整形器とを備えたことを
    特徴とするパルス溶接装置。
  25. 【請求項25】請求の範囲第24項記載のパルス溶接装置
    において、パルス電流波形整形器から出力されるパルス
    電流群を積分する積分器、所定電荷量が設定される電荷
    量設定器、及び上記積分器による積分値と電荷量設定器
    による設定電荷量とを比較し積分値が設定電荷量に達し
    た時に上記積分器にリセット信号を送出する比較器でな
    るパルス群電荷量設定器と、パルス電流群の送出時セッ
    トされて上記パルス電流波形整形器にパルス群期間信号
    を送出し、上記パルス群電荷量設定器の上記リセット信
    号に基づいてリセットされて上記パルス群期間信号の送
    出を停止するフリップフロップでなるパルス群期間設定
    器とを備えたことを特徴とするパルス溶接装置。
  26. 【請求項26】請求の範囲第24項または第25項記載のパ
    ルス溶接装置において、上記短絡・アーク判定器は、ア
    ーク長検出信号が所定値以下の時に短絡検出信号を送出
    する短絡検出器、離脱を検出する離脱検出器、及び上記
    短絡検出器の短絡検出信号に基づいてセットされ上記離
    脱検出器の離脱検出信号に基づいてリセットされること
    により短絡判定信号を送出するフリップフロップで構成
    したことを特徴とするパルス溶接装置。
  27. 【請求項27】請求の範囲第21項ないし第23項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、アーク長検出信号
    と目標アーク長信号との差動出力を得る差動器を備え、
    パルス電流波形整形器は、上記短絡判定信号に基づく短
    絡期間中は短絡電流を通電するとともに、アーク判定信
    号に基づいて上記パルス群波形設定器及びパルス幅設定
    器の設定入力を受けて設定されたパルスピーク値とパル
    ス幅を有するパルスと各パルス間隔及びパルス電流群周
    期毎に供給するベース電流とで形成した放電電流の出力
    後、切換信号を上記パルス群波形設定器とパルス幅設定
    器及び自標アーク長設定器に与えてそれらの記憶内容を
    更新し、更新されたパルスピーク値とパルス幅を有する
    パルスとベース電流で形成した放電電流を上記パルス開
    始信号の入力に基づいて送出することにより、各パルス
    のパルス間隔及びパルス電流群間隔毎に供給するベース
    電流期間を制御すると共に、上記ベース電流値を上記差
    動器の差動出力に応じて制御することを特徴とするパル
    ス溶接装置。
  28. 【請求項28】1種類以上のパルス幅とパルスピーク値
    をもつパルス電流群の各パルスピーク値が予め設定され
    ていて、パルス開始信号の入力に基づいてパルスの送出
    を開始し、パルス終了信号の入力に基づいてそのパルス
    の送出を停止すると共に、パルス送出後パルスピーク値
    の記憶内容を更新するパルス群発生器と、ワイヤ電極先
    端と被溶接物間のアーク長に対応した信号を検出するア
    ーク長検出器と、上記パルス電流群に対応した上限と下
    限の目標アーク長信号が予め設定されていて、上記パル
    ス終了信号に基づいて記憶内容を更新する目標アーク長
    設定器と、上記アーク長検出信号と上記下限及び上限の
    目標アーク長信号を比較し、アーク長検出信号が下限目
    標アーク長信号以下になった時にパルス開始信号を出力
    すると共に、アーク長検出信号が上限目標アーク長信号
    に達した時に送出したパルスを停止させるパルス終了信
    号を出力するパルス出力制御回路とを備えたことを特徴
    とするパルス溶接装置。
  29. 【請求項29】請求の範囲第28項記載のパルス溶接装置
    において、上記パルス群発生器は、予めパルスピーク値
    を設定してなるパルス群波形設定器、パルス開始信号に
    基づいてセットされパルス終了信号に基づいてリセット
    されるフリップフロップ、及び上記フリップフロップの
    出力に基づいて上記パルス群波形設定器に設定されたピ
    ーク値のパルスを送出するパルス電流波形整形器で構成
    したことを特徴とするパルス溶接装置。
  30. 【請求項30】請求の範囲第28項または第29項記載のパ
    ルス溶接装置において、上記目標アーク長設定器は、出
    力される各パルスのパルス幅及びパルス間隔を制御すべ
    く下限目標アーク長と上限目標アーク長を設定してなる
    下限目標アーク長設定器と上限目標アーク長設定器で構
    成したことを特徴とするパルス溶接装置。
  31. 【請求項31】請求の範囲第28項ないし第30項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、上記パルス出力制
    御回路は、アーク長検出値と下限目標アーク長との比較
    に基づいてパルス開始信号を送出する比較器と、アーク
    長検出値と上限目標アーク長との比較に基づいてパルス
    終了信号を送出する比較器で構成したことを特徴とする
    パルス溶接装置。
  32. 【請求項32】請求の範囲第28項ないし第31項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、パルス電流波形整
    形器から出力されるパルス電流群を積分する積分器、所
    定電荷量が設定される電荷量設定器、及び上記積分器に
    よる積分値と電荷量設定器による設定電荷量とを比較し
    積分値が設定電荷量に達した時に上記積分器にリセット
    信号を送出する比較器でなるパルス群電荷量設定器と、
    パルス電流群の送出時セットされて上記パルス電流波形
    整形器にパルス群期間信号を送出し、上記パルス群電荷
    量設定器の上記リセット信号に基づいてリセットされて
    上記パルス群期間信号の送出を停止するフリップフロッ
    プであるパルス群期間設定器とを備えたことを特徴とす
    るパルス溶接装置。
  33. 【請求項33】請求の範囲第28項ないし第32項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、パルス群の送出終
    了時にセットされるとともにパルス開始信号に基づいて
    リセットされるフリップフロップ、そのフリップフロッ
    プの出力反転する反転器、及びその出力を微分してパル
    ス群の終了信号の制御信号とする微分回路でなるパルス
    群周期設定器を備えたことを特徴とするパルス溶接装
    置。
  34. 【請求項34】請求の範囲第28項ないし第32項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、短絡とアーク期間
    を判定する短絡・アーク判定器と、短絡判定信号に基づ
    いて短絡電流を出力する短絡電流波形設定器とを備え、
    上記短絡・アーク判定器からのアーク判定信号が到来し
    たときに、パルス群発生器からのパルスアーク電流の通
    電開始を制御することを特徴とするパルス溶接装置。
  35. 【請求項35】請求の範囲第28項ないし第34項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、アーク長検出信号
    と上限目標アーク長信号との差動出力を得てパルスピー
    ク値補正信号としてパルス群発生器に出力するパルスピ
    ーク値制御回路を備えたことを特徴とするパルス溶接装
    置。
  36. 【請求項36】請求の範囲第1項ないし第35項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、パルス群波形設定
    器は、パルス電流群を山形形状に形成すべく各パルスの
    ピーク値を格納してなることを特徴とするパルス溶接装
    置。
  37. 【請求項37】ワイヤ電極と被溶接物間の電極間に印加
    する所定のパルス電流またはパルス電流群の波形を設定
    する電流波形設定回路と、上記電極間に生じるアーク長
    を検出するアーク長検出器と、このアーク長検出器の出
    力と予め設定した電圧設定器の設定値とを比較しアーク
    長検出信号が設定値以下となった時に出力を送出して上
    記電流波形設定回路から出力されるパルス電流またはパ
    ルス電流群の通電開始を制御する比較器と、パルス電流
    またはパルス電流群のベース電流期間切替後、所定の不
    感時限の間上記比較器出力の電流波形設定回路への送出
    を禁止してベース電流期間を維持するベース電流期間維
    持回路とを備えたことを特徴とするパルス溶接装置。
  38. 【請求項38】請求の範囲第37項記載のパルス溶接装置
    において、ベース電流期間維持回路は、ベース電流期間
    の不感時限を設定する時限設定器、ベース電流期間の開
    始から時限をカウントし上記設定時限後動作信号を送出
    するベースタイマ回路、及び比較器とベースタイマ回路
    との出力の論理積出力を得るAND回路で構成したことを
    特徴とするパルス溶接装置。
  39. 【請求項39】ワイヤ電極と被溶接物間の電極間に印加
    する所定のパルス電流またはパルス電流群の波形を設定
    する電流波形設定回路と、上記電極間に生じるアーク長
    を検出するアーク長検出器と、このアーク長検出器の出
    力と予め設定した電圧設定器の設定値とを比較しアーク
    長検出信号が設定値以下となった時に出力を送出して上
    記電流波形設定回路から出力されるパルス電流またはパ
    ルス電流群の通電開始を制御する比較器と、パルス電流
    またはパルス電流群のベース電流期間切替後、ワイヤ送
    給速度に応じて設定される所定の不感時限の間上記比較
    器出力の電流波形設定回路への送出を禁止してベース電
    流期間を維持するベース電流期間維持回路を備えたこと
    を特徴とするパルス溶接装置。
  40. 【請求項40】請求の範囲第39項記載のパルス溶接装置
    において、ベース電流期間維持回路は、ワイヤ電極のワ
    イヤ送給速度を設定するワイヤ送給速度設定器、設定さ
    れたワイヤ送給速度をこれに応じた時限に変換する時限
    変革器、時限をカウントし上記設定時限後動作信号を送
    出するベースタイマ回路、及び比較器とベースタイマ回
    路との出力の論理積出力を得るAND回路で構成したこと
    を特徴とするパルス溶接装置。
  41. 【請求項41】請求の範囲第1項ないし第40項のいずれ
    かに記載のパルス溶接装置において、アーク長検出器
    は、アーク負荷部に流れる電流を電流検出器を介して取
    込み、これに所定の正特性定数を掛けてアーク電圧の正
    特性定数を求める正特性定数変換器、所定のオフセット
    電圧定数を設定する直流電圧定数設定器、上記正特性定
    数変換器と直流電圧定数設定器の各出力を加算する加算
    器、及びその加算出力とアーク負荷部の電極間電圧を検
    出する電圧検出器による検出電圧とを比較することによ
    りアーク長に応じた比較出力を送出する比較器で構成し
    たことを特徴とするパルス溶接装置。
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KR101584421B1 (ko) * 2014-01-07 2016-01-13 이수홍 아크 용접 모니터링 시스템
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