JP2571026B2 - 半導体実装基板用素子接合パッド及び接合体 - Google Patents
半導体実装基板用素子接合パッド及び接合体Info
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Description
合パッド及び接合体に係り、特に多層配線基板、厚膜多
層基板、半導体パッケージ等のガラスセラミックスを用
いた絶縁基板等の大規模集積回路(LSI)を実装する
半導体実装基板用素子接合パッド及び接合体に関する。
パッドの一例の断面図を示す。同図に示すように、この
接合パッドは、ガラスセラミック基板10上にクロム
(Cr)からなるスパッタ膜11及びパラジウム(P
d)からなるスパッタ膜12が順次に積層された構成で
ある。このような構造の接合パッド上に入出力(I/
O)ピンなどの部品が接合されることにより接合体が構
成される。
ド用メタライズは、薄膜あるいは厚膜から構成されてい
る。メタライズを薄膜とした場合、メタライズ形成によ
る基板10への残留応力を小さくすることができる。
を示す。同図に示すように、この接合体は、低温焼結ガ
ラスセラミック基板10上の銅(Cu)からなる厚膜メ
タライズ13に、ニッケル(Ni)の薄膜層5をメッキ
により形成した後、銀(Ag)−Cu系共晶ろう材6に
よりコバール製の入出力(I/O)ピン(以下、「コバ
ールピン」ともいう)7が接合された構造である。従来
は、このような構造により厚膜Cuメタライズ13をガ
ラスセラミック基板10上に形成している。
図を示す。同図に示すように、この接合体は、アルミナ
あるいは窒化アルミニウム製の基板14上に形成された
厚膜タングステンメタライズ15に、Ni薄膜層5をメ
ッキにより形成した後、Ag−Cu系共晶ろう材6によ
りコバールピン7が接合された構造である。この構造に
よれば、Ag−Cu系共晶ろう材6によりコバールピン
7を接合する時に厚膜タングステンメタライズ15が剥
れることはない。
に示した従来の接合パッドでは、I/Oピンなどの部品
をPdスパッタ膜12上に接合する際に、ろう材と基板
10の熱膨張係数の違いにより生じる応力が基板10へ
伝達し易くなってしまうという問題がある。
接合に用いる半田あるいはろう材としては、金(Au)
−スズ(Sn)系合金等の融点300℃以下のものが多
く使用されていた。しかし、Au−Sn系合金は高価で
あり、また、その融点の低さからI/Oピン接合後の工
程温度が制限を受けるという問題がある。
上、特に700℃以上の融点を有するろう材を上記の部
品接合に用いた場合には、前述したろう材と基板10の
熱膨張係数の違いにより生じる応力により基板10が破
壊されたり、メタライズ剥れを生じ、またろう材とメタ
ライズが拡散してしまうという問題がある。
膜Cuメタライズ13、Ni薄膜層5及びAg−Cuろ
う材6が完全に拡散してしまい、十分な接合強度が得ら
れないという問題がある。また、厚膜Cuメタライズ1
3の部分をAgあるいはAg−Pd系合金とした場合
は、拡散は抑制されるが、Ag−Cu系共晶ろう材6に
よりコバールピン7を接合した時に、厚膜メタライズ剥
れを起こすという問題がある。
タライズ剥れを生じないようにできるが、厚膜タングス
テンメタライズ15を形成するためには1500℃以上
の高温が必要であるため、低温で焼結できるという長所
をもつガラスセラミック基板に適用できないという問題
がある。
ステン(W)粉末を主成分とする金属化組成物中に2〜
20重量%のニッケル粉末を添加した金属化組成物を用
いることにより、1300〜1375℃でのメタライズ
を可能にした接合パッドも従来より知られている(特開
平5−9084号公報)。しかし、このものは、110
0℃以下、好ましくは950℃以下で焼成するガラスセ
ラミック基板には適用することができない。
材の使用は、特開平2−88471号公報にて提案され
ている。しかし、これはガラスセラミック基板と窒化ア
ルミニウム基板の接合に関するものであり、ガラスセラ
ミックのメタライズ部にガラスと金属からなる中間層を
形成することによりメタライズ強度を向上させている
が、I/Oピン等の接合を行った場合は十分な強度が得
られない。
の例の接合体として、元素周期表第IVa族の中から選
択した少なくとも一種の元素を0.5〜70重量%含む
ろう材又はNiを主成分とするろう材と元素周期表第V
a及び第VIa族の中から選択した少なくとも一種のバ
リア層をセラミックスの表面に使用した例が知られてい
る(特開平2−102175号公報)。
基板に適用した場合、ガラスセラミックとバリア層の密
着強度が小さいという問題と、上述したようにガラスセ
ラミック上にMo等の高融点金属のメタライズを形成す
るためには、スパッタリングや蒸着による薄膜となって
しまい、ろう材により金属等の素子を接合した場合に基
板破壊や薄膜パッド剥れを生じてしまうという問題とが
ある。
るいは接合体では、低温焼結基板、特にガラスセラミッ
ク基板上のメタライズ構造及び接合構造では、低コスト
で高強度な金属との接合を得ること、及び500℃以上
の耐熱性を有する接合パッドと金属との接合体を得るこ
とは不可能であった。
あり、500℃以上、特に700℃以上の耐熱性をもつ
ガラスセラミックスを代表とする半導体装置実装基板上
に、I/Oピン等の部品を低コストで、かつ、高強度で
接合し得る半導体実装基板用素子接合パッド及び接合体
を提供することを目的とする。
め、本発明になる半導体実装基板用素子接合パッドは、
半導体が実装される低温焼結可能な半導体実装用基板
と、基板上に形成される活性金属、特にTi、Cr及び
Zrのうち少なくとも一の元素からなる第1の薄膜層
と、第1の薄膜層上に形成されたMoからなる第2の薄
膜層と、第2の薄膜層の上方に形成された最上層のNi
薄膜層とを少なくとも有する構成としたものである。ま
た、本発明接合パッドは第2の薄膜層とNi薄膜層との
間に、あるいはNi薄膜層に代えてNi3Mo層が形成
された構成としたものである。
れるTi、Cr及びZrのうち少なくとも一の元素から
なる第1の薄膜層、Moからなる第2の薄膜層、Ni3
Moからなる第3の薄膜層上にろう材により接合され
た金属又は合金とから、又は第3の薄膜層と金属又は合
金との間にNiからなる第4の薄膜層を有する構成とし
たものである。
の基板上にTi、Cr及びZrのうち少なくとも一の元
素からなる第1の薄膜層、Moからなる第2の薄膜層及
びNi3Moからなる第3の薄膜層が順次に積層された
薄膜層あるいは更にNiからなる第4の薄膜層を介して
金属又は合金の部品をろう材により接合するようにした
ため、高い耐熱性を持つ基板上に、原価の高いAu−S
n系合金を使用しなくとも高強度で部品を接合すること
ができる。
175号公報にはMoがろう材のバリアとして有効であ
ることが開示されているが、Moは弾性率が大きいため
にろう材や接合する金属や合金と基板との熱膨張差に起
因する応力を基板へ伝達し易いという性質をもってい
る。そのため、基板としてガラスセラミックス等の機械
的強度の小さいものを用いた場合、基板破壊を生じるこ
とが常であった。
なる第3の薄膜層を設けているため、針状の晶癖を有し
高強度であることのみならず、格子滑りや変形により応
力を緩和することができる。
1は本発明の接合パッドの第1実施例の構造断面図を示
す。同図に示すように、本実施例は半導体実装基板1上
にTi、Cr及びジルコニウム(Zr)のうちいずれか
一の元素からなる活性金属の薄膜層2、Moからなる薄
膜層3及びNi3Mo薄膜層4が順次に積層され、更に
上記の薄膜層2、Mo薄膜層3及びNi3Mo薄膜層4
の側面とNi3Mo薄膜層4上にNiによる薄膜層5が
形成された構造である。
下、好ましくは850℃以上950℃以下の温度で焼結
可能な低温焼結の実装基板である。薄膜層2の膜厚は例
えば0.01μm〜0.3μm、薄膜層3の膜厚は0.
1μm〜3.0μm、薄膜層4の膜厚は0.05μm〜
1.5μmが望ましい。
構造断面図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同
一符号を付し、その説明を省略する。図2において、M
o薄膜層3上にはNiによる薄膜層5が形成されてお
り、図1に比べてNi3Mo薄膜層4が存在しない点に
特徴がある。
断面図を示す。同図中、図1と同一構成部分には同一符
号を付し、その説明を省略する。図3において、この接
合体は、図1の接合パッド上に断面がT字状のコバール
ピン7をAg−Cu系共晶ろう材6により接合したもの
である。
断面図を示す。同図中、図3と同一構成部分には同一符
号を付し、その説明を省略する。図4において、この接
合体は、図2の接合パッド上に断面がT字状のコバール
ピン7をAg−Cu系共晶ろう材6により接合したもの
である。ここで、図2の接合パッドではNi薄膜層5が
形成されていたのに対し、図4ではNi3Mo薄膜層8
となっている。これは、コバールピン7の接合時にNi
薄膜層5がNi3Mo層8に変化したものである。
具体例について説明する。 (実施例1)半導体実装基板1として、Cuを内部導体
とし、ホウケイ酸ガラスとアルミナからなり1000℃
で焼成した多層配線ガラスセラミック基板を用い、この
基板上にTiからなる薄膜層2及びMoからなる薄膜層
3をそれぞれ膜厚0.1μm、1.5μmでスパッタリ
ングにより形成する。
0.1μmの膜厚で無電界メッキにより形成した後、基
板全体を窒素ガス雰囲気中700℃で熱処理をすること
により、ガラスセラミック基板上にTi/Mo/Ni3
Moからなる薄膜を形成する。これにより、上記の薄膜
層2、3及び4が形成される。更に、この薄膜上にNi
薄膜層5を0.1μmの膜厚で無電界メッキにより形成
する。これにより、図1に示した断面構造の接合パッド
が形成される。
層5上にAg−Cu系共晶ろう材6によりコバール製の
I/Oピン7を、窒素ガス雰囲気中780℃で接合す
る。これにより、図3に示した断面構造の接合体が作成
される。本実施例のコバールピン7の45°方向の引っ
張り強度(プル強度)は6.3(kg/mm2 )、耐熱
温度は750℃であり、これらはいずれも十分な値であ
る。 (実施例2)実施例1と同様に、半導体実装用基板1で
あるCu多層配線ガラスセラミック基板にTi/Mo薄
膜層2、3をスパッタリング処理で形成した後、Ni薄
膜層5を0.1μmの膜厚で無電界メッキにより形成す
る。これにより、図2に示した断面構造の接合パッドが
形成される。
層5上にAg−Cu系共晶ろう材によりコバールピン7
を窒素ガス雰囲気中780℃で接合する。この接合の結
果、薄膜層の構造は下から順にTi/Mo/Ni3Mo
となっていることがSEM−EDX及びXRD分析から
明らかとなった。従って、図4に示す如き断面構造の接
合体が作成されている。本実施例のコバールピン7の4
5°方向の引っ張り強度(プル強度)は6.2(kg/
mm2 )、耐熱温度は750℃であり、これらはいずれ
も十分な値である。 (実施例3)半導体実装基板1として、Cuを内部導体
とし、ホウケイ酸ガラスを主成分とする厚膜多層基板を
用い、この基板上にTiからなる薄膜層2及びMoから
なる薄膜層3をそれぞれ膜厚0.1μm、1.5μmで
スパッタリングにより形成する。
0.1μmの膜厚で無電界メッキにより形成した後、基
板全体を窒素ガス雰囲気中700℃で熱処理をすること
により、厚膜多層基板上にTi/Mo/Ni3Mo/N
iからなる薄膜を形成する。これにより、上記の薄膜層
2、3及び4が形成される。更に、この薄膜上にNi薄
膜層5を0.1μmの膜厚で無電界メッキにより形成す
る。これにより、図1に示した断面構造の接合パッドが
形成される。
層5上にAg−Cu系共晶ろう材6によりコバール製の
I/Oピン7を、窒素ガス雰囲気中780℃で接合す
る。これにより、図3に示した断面構造の接合体が作成
される。本実施例のコバールピン7の45°方向の引っ
張り強度(プル強度)は4.4(kg/mm2 )、耐熱
温度は750℃であり、これらはいずれも十分な値であ
る。 (実施例4)実施例3と同様に、半導体実装用基板1で
あるCu配線厚膜多層基板にTi/Mo薄膜層2、3を
スパッタリング処理で形成した後、Ni薄膜層5を0.
1μmの膜厚で無電界メッキにより形成する。これによ
り、図2に示した断面構造の接合パッドが形成される。
層5上にAg−Cu系共晶ろう材によりコバールピン7
を窒素ガス雰囲気中780℃で接合する。この接合の結
果、薄膜層の構造は下から順にTi/Mo/Ni3Mo
となっていることがSEM−EDX及びXRD分析から
明らかとなった。従って、図4に示す如き断面構造の接
合体が作成されている。本実施例のコバールピン7の4
5°方向の引っ張り強度(プル強度)は4.0(kg/
mm2 )、耐熱温度は750℃であり、これらはいずれ
も十分な値である。 (実施例5)半導体実装基板1として、Agを内部導体
とし、ホウケイ酸ガラスとアルミナからなり900℃で
焼成した多層配線ガラスセラミック基板を用い、この基
板上にTiからなる薄膜層2及びMoからなる薄膜層3
をそれぞれ膜厚0.1μm、1.5μmでスパッタリン
グにより形成する。
0.1μmの膜厚で無電界メッキにより形成した後、基
板全体を窒素ガス雰囲気中700℃で熱処理をすること
により、ガラスセラミック基板上にTi/Mo/Ni3
Moからなる薄膜を形成する。これにより、図1の薄膜
層2、3及び4が形成される。更に、この薄膜上にNi
薄膜層5を0.1μmの膜厚で無電界メッキにより形成
する。これにより、図1に示した断面構造の接合パッド
が形成される。
層5上にAg−Cu系共晶ろう材6によりコバール製の
I/Oピン7を、窒素ガス雰囲気中780℃で接合す
る。これにより、図3に示した断面構造の接合体が作成
される。本実施例のコバールピン7の45°方向の引っ
張り強度(プル強度)は6.8(kg/mm2 )、耐熱
温度は750℃であり、これらはいずれも十分な値であ
る。 (実施例6)実施例5と同様に、半導体実装用基板1で
あるAg多層配線ガラスセラミック基板にTi/Mo薄
膜層2、3をスパッタリング処理で形成した後、Ni薄
膜層5を0.1μmの膜厚で無電界メッキにより形成す
る。これにより、図2に示した断面構造の接合パッドが
形成される。
層5上にAg−Cu系共晶ろう材によりコバールピン7
を窒素ガス雰囲気中780℃で接合する。この接合の結
果、薄膜層の構造は下から順にTi/Mo/Ni3Mo
となっていることがSEM−EDX及びXRD分析から
明らかとなった。従って、図4に示す如き断面構造の接
合体が作成されている。本実施例のコバールピン7の4
5°方向の引っ張り強度(プル強度)は6.6(kg/
mm2 )、耐熱温度は750℃であり、これらはいずれ
も十分な値である。 (実施例7)半導体実装基板1として、Agを内部導体
とし、ホウケイ酸ガラスを主成分とする厚膜多層基板を
用い、この基板上にTiからなる薄膜層2及びMoから
なる薄膜層3をそれぞれ膜厚0.1μm、1.5μmで
スパッタリングにより形成する。
0.1μmの膜厚で無電界メッキにより形成した後、基
板全体を窒素ガス雰囲気中700℃で熱処理をすること
により、厚膜多層基板上にTi/Mo/Ni3Mo/N
iからなる薄膜を形成する。これにより、上記の薄膜層
2、3及び4が形成される。更に、この薄膜上にNi薄
膜層5を0.1μmの膜厚で無電界メッキにより形成す
る。これにより、図1に示した断面構造の接合パッドが
形成される。
層5上にAg−Cu系共晶ろう材6によりコバール製の
I/Oピン7を、窒素ガス雰囲気中780℃で接合す
る。これにより、図3に示した断面構造の接合体が作成
される。本実施例のコバールピン7の45°方向の引っ
張り強度(プル強度)は4.3(kg/mm2 )、耐熱
温度は750℃であり、これらはいずれも十分な値であ
る。 (実施例8)実施例7と同様に、半導体実装用基板1で
あるAg配線厚膜多層基板にTi/Mo薄膜層2、3を
スパッタリング処理で形成した後、Ni薄膜層5を0.
1μmの膜厚で無電界メッキにより形成する。これによ
り、図2に示した断面構造の接合パッドが形成される。
層5上にAg−Cu系共晶ろう材によりコバールピン7
を窒素ガス雰囲気中780℃で接合する。この接合の結
果、薄膜層の構造は下から順にTi/Mo/Ni3Mo
となっていることがSEM−EDX及びXRD分析から
明らかとなった。従って、図4に示す如き断面構造の接
合体が作成されている。本実施例のコバールピン7の4
5°方向の引っ張り強度(プル強度)は4.2(kg/
mm2 )、耐熱温度は750℃であり、これらはいずれ
も十分な値である。
の各例を比較例として以下説明する。 (比較例1)Cuを内部配線とし、ホウケイ酸ガラスと
アルミナとからなる多層配線ガラスセラミック基板(図
6の10)上に、Cr及びPdからそれぞれなる薄膜
(図6の11及び12)をスパッタリングにより形成し
て図6に示した断面構造の接合パッドを作成する。
共晶ろう材により300℃でコバール製のI/Oピンを
接合して接合体を作成する。この接合体のコバールピン
7の45°方向の引っ張り強度(プル強度)は0.6
(kg/mm2 )、耐熱温度は250℃であり、使用可
能なプル強度は示すが、本発明の各実施例よりも小さな
プル強度である。また、この比較例はコストが高いこ
と、及び後工程の温度が280℃以下に制限されるとい
う問題がある。 (比較例2)Agを内部配線とする多層配線ガラスセラ
ミック基板にCr及びPdからそれぞれなる薄膜(図6
の11及び12)をスパッタリングにより形成して図6
に示した断面構造の接合パッドを作成する。
共晶ろう材により320℃でコバール製のI/Oピンを
接合して接合体を作成する。この接合体のコバールピン
7の45°方向の引っ張り強度(プル強度)は0.7
(kg/mm2 )、耐熱温度は250℃であった。この
比較例2は比較例1と同様に、コストが高いこと、及び
後工程の温度が280℃以下に制限されるという問題が
ある。 (比較例3)Cuを内部配線とする多層配線ガラスセラ
ミック基板にCu厚膜メタライズを後焼き付けにより形
成した後、Ni薄膜層を無電界メッキにより形成するこ
とにより、図7に示した接合体中の接合パッドが作成さ
れる。
10上のCu/Niからなる薄膜にAg−Cu系共晶ろ
う材6によりコバールピン7を780℃で接合すること
により、図7に示した断面構造の接合体が作成される。
この接合体のコバールピン7の45°方向の引っ張り強
度(プル強度)は0.3(kg/mm2 )、耐熱温度は
250℃であった。この比較例3はCu厚膜メタライ
ズ、Ni薄膜層及びAg−Cu系共晶ろう材が拡散し、
接合強度は極めて小さいという問題がある。 (比較例4)Agを内部配線とする多層配線ガラスセラ
ミック基板にAg−Pd厚膜メタライズを後焼き付けに
より形成した後、Ni薄膜層を無電界メッキにより形成
することにより、接合パッドが作成される。
共晶ろう材によりコバール製のI/Oピンを接合して接
合体を作成する。この接合体のコバールピン7の45°
方向の引っ張り強度(プル強度)は0.2(kg/mm
2 )、耐熱温度は250℃であった。この比較例4の接
合強度は極めて小さく、コバールピン接合時にAg−P
d厚膜メタライズ部の剥れが生じてしまった。
比較例4の基板の種類、配線、薄膜走光性、ろう材、対
温度及び45°方向のプル強度をそれぞれまとめると、
表1のようになる。
u−Sn系合金を使用せずに大なるプル強度が得られる
ため、低コスト化を実現できる。
ものではなく、例えば接合パッドの構造は、図5に示す
ように、図2の接合パッドのNi薄膜層5に代えてNi
3Mo薄膜層9を形成した構成でもよい。
られるものである。例えば、半導体実装基板1としては
ガラスセラミック基板あるいは厚膜多層基板が好適に用
いられるが、その組成は限定されるものではなく、広範
な材料について適用可能である。また、Ti、Cr及び
Zrのいずれか一の薄膜層2及びMo薄膜層3の形成方
法は、スパッタリングに限定されるものではなく、蒸
着、無電界メッキ、電界メッキなどを適用してもよく、
またNi薄膜層5の形成方法も無電界メッキに限定され
るものではなく、スパッタリング、蒸着、電界メッキな
どを適宜選択できる。
いてもMo薄膜層3上へNi薄膜を形成した後の熱処理
や反応性蒸着等に限定されるものではない。また、T
i、Cr及びZrのいずれか一つの薄膜層2の膜厚は
0.01μm〜0.3μm、Mo薄膜層3の膜厚は0.
1μm〜2.0μm、Ni3 Mo薄膜層4の膜厚は
0.05μm〜1.5μmが望ましいが、これらに限定
されるものではない。
るいは図2の接合パッドにコバール製のI/Oピン7を
接合した例を示したが、接合されるものの材質、及び形
状はこれに限定されるものではなく、他の形状の合金や
金属などでもよい。更に、ろう材は実施例のような70
0℃以上の融点を持つAg−Cu系共晶合金が好適では
あるが、Au−Si系合金、Au−Ge系合金、Au−
Cu系合金、Al−Si系合金、Cu−Zn系合金、N
i−Cr系合金、Mg−Al系合金などでもよく、要は
ガラスセラミック基板が軟化しない程度の温度(100
0℃程度以下)の融点を持つ合金であればよい。また、
更に、接合後素子パッド及び接合された合金や金属にN
i/Au等のメッキを施すことは、後工程での接合性や
防食性の点から有効である。
ド及び接合体によれば、低温焼結の基板上にTi、Cr
及びZrのうち少なくとも一の元素からなる第1の薄膜
層、Moからなる第2の薄膜層及びNi3Moからなる
第3の薄膜層が順次に積層された薄膜層あるいは更にN
iからなる第4の薄膜層を介して金属又は合金の部品を
ろう材により接合することにより、高い耐熱性を持つ基
板上に、原価の高いAu−Sn系合金を使用しなくとも
高強度で部品を接合することができ、よって、ガラスセ
ラミック基板をはじめとした低温焼結基板と金属あるい
は合金との接合体を低コストにより高強度のものを得る
ことができる。
ろう材等の高温での接合が可能となるため、後工程の温
度の自由度を増すことができる。
る第3の薄膜層を設けて、針状の晶癖を有し高強度であ
ることのみならず、格子滑りや変形により応力を緩和す
るようにしているため、Moをろう材のバリアとして用
いたときに生じる基板破壊を防止することができる。以
上より、本発明は絶縁基板、多層配線基板及び半導体パ
ッケージ等のLSIを実装する半導体装置の接合パッド
及び接合体として有用である。
ある。
ある。
る。
る。
ある
Claims (6)
- 【請求項1】 半導体が実装される低温焼結可能な半導
体実装用基板と、 該基板上に形成される活性金属からなる第1の薄膜層
と、 該第1の薄膜層上に形成されたMoからなる第2の薄膜
層と、 該第2の薄膜層の上方に形成された最上層のNi薄膜層
とを少なくとも有することを特徴とする半導体実装基板
用素子接合パッド。 - 【請求項2】 前記第2の薄膜層とNi薄膜層との間に
Ni3Mo層が形成されていることを特徴とする請求項
1記載の半導体実装基板用素子接合パッド。 - 【請求項3】 前記最上層のNi薄膜層に代えてNi3
Mo層が形成されていることを特徴とする請求項1記載
の半導体実装基板用素子接合パッド。 - 【請求項4】 前記活性金属はTi、Cr及びZrのう
ち少なくとも一の元素であることを特徴とする請求項1
乃至3のうちいずれか一項記載の半導体実装基板用素子
接合パッド。 - 【請求項5】 半導体が実装される低温焼結可能な半導
体実装用基板と、 該基板上に形成される活性金属からなる第1の薄膜層
と、 該第1の薄膜層上に形成されたMoからなる第2の薄膜
層と、 該第2の薄膜層上に形成されたNi3Moからなる第3
の薄膜層と、 該第3の薄膜層上にろう材により接合された金属又は合
金とを有することを特徴とする接合体。 - 【請求項6】 前記活性金属はTi、Cr及びZrのう
ち少なくとも一の元素であり、前記第3の薄膜層と前記
金属又は合金との間にNiからなる第4の薄膜層を有す
ることを特徴とする請求項5記載の接合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6251979A JP2571026B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 半導体実装基板用素子接合パッド及び接合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6251979A JP2571026B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 半導体実装基板用素子接合パッド及び接合体 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH08115999A JPH08115999A (ja) | 1996-05-07 |
JP2571026B2 true JP2571026B2 (ja) | 1997-01-16 |
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JP6251979A Expired - Lifetime JP2571026B2 (ja) | 1994-10-18 | 1994-10-18 | 半導体実装基板用素子接合パッド及び接合体 |
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-
1994
- 1994-10-18 JP JP6251979A patent/JP2571026B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH08115999A (ja) | 1996-05-07 |
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