JP2571012Y2 - バン型車両の背面泥付着防止用整流板 - Google Patents

バン型車両の背面泥付着防止用整流板

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JP2571012Y2
JP2571012Y2 JP1992016556U JP1655692U JP2571012Y2 JP 2571012 Y2 JP2571012 Y2 JP 2571012Y2 JP 1992016556 U JP1992016556 U JP 1992016556U JP 1655692 U JP1655692 U JP 1655692U JP 2571012 Y2 JP2571012 Y2 JP 2571012Y2
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muddy water
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努 藤本
徳之 三宅
敦 新沼
克治 酒井
洋八郎 渡部
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、濡れた路面を走行する
バン型車両の背面が、自らの走行ではね上げた泥水の付
着によって汚れないようにする、バン型車両の背面泥付
着防止用整流板に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば荷台に大型バンを装架したトラ
ック(以下バン型トラック)やバスなどのように、背面
に略垂直な壁面を有するバン型車両は、濡れた路面を走
行する時に自らの走行ではね上げた泥水が付着して背面
を汚していた。このような背面の汚れは、1)美観を損
う点、2)後方視界を妨げる点、3)洗車に手間がかか
る点などの厄介な問題を生み、泥付着に対する有効な対
策の開発は、バン型車両の商品力を向上させる上で重要
な課題となっている。
【0003】そこで、バンの背面に対する従来の泥付着
対策を簡単に図示して説明すると、たとえばバン1の背
面周囲にキャビティ2を設けたり(図8)、あるいはバ
ン1の背面下方へ連続するタレゴム3を取付けたり(図
9)するものがある。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の対策によれば、それなりの効果はあるものの、
必ずしも十分なものではなかった。すなわち、図10に
示す走行試験結果によれば、キャビティ2を設けた対策
では、対策なしのオリジナル形状(図10(a))と比
較してバン1の背面周辺部に付着する泥は減少するもの
の、背面中心部までは効果が及ばない(図10
(b))。また、タレゴム3を取付けた対策では、バン
1の背面上部に付着する泥は減少するものの、他の部分
全体まで効果が及ぶものではなかった(図10
(c))。なお、図10はバン1の背面を示す正面図
で、各斜線部が泥付着部である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、前述の課題を
解決するもので、背面に略垂直な壁面が形成されるバン
型車両の背面泥付着防止用整流板において、後輪の後方
でかつ同後輪からの泥水飛散ルートを遮断する位置に配
設され、車体床下に弾性部材を介して取着された整流板
が、同整流板と車体床下との間に空間を有し、さらに
体前方から後方へ向けて下がる前上がりの一枚板の傾斜
面を形成したことを特徴とするバン型車両の背面泥付着
防止用整流板である。
【0006】
【作用】前述の手段によれば、バン型車両の車体床下
で、しかも後輪の後方でかつ同後輪からの泥水飛散ルー
トを遮断する位置に整流板が配設され、同整流板と車体
床下との間に空間を有し、さらに車体前方から後方へ向
けて下がる前上がりの一枚板の傾斜面を形成するように
したので、タイヤにはね上げられてミスト状になった泥
水の多くは、この傾斜面に当って水滴となり、傾斜面か
ら自重で路面上に落下する。このため、バン背面まで飛
散する泥水の絶対量が大幅に減少し、バン背面への付着
量は低減される。また、傾斜面を前上がりに傾斜させて
整流板を取付けたことにより、はね上げられた泥水の流
路を効率よく遮断でき、しかも、整流板のたたき落とし
を逃れた泥水が整流板を通過した時点で水平よりも下向
きの流れになること、そして、車体床下と整流板との間
に設けた空間を流れる気流がバン後方に形成されてバン
背面への泥水付着の原因となる渦を後方へ追いやるよう
に作用することによって、上述した渦の形成位置が全体
的にバン後方へ移動させられる。従って、バン後方に形
成される渦は、バン背面から遠く離れた位置で、しか
も、泥水の絶対量が非常に少ないものとなるので、バン
背面への泥水付着は防止又は大幅に低減されることにな
る。 また、整流板を車体床下に弾性部材を介して取付け
したことにより、同弾性部材の作用によって、整流板に
対する衝撃力を吸収したり、あるいは、適当なチューニ
ングを施すことで走行振動を低減させるダイナミックダ
ンパの機能を得ることが可能になる。
【0007】
【実施例】本考案によるバン型車両の背面泥付着防止用
整流板の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0008】図1(a)は、バン型トラックの背面部概
要を示す斜視図であって、バン1の背面周囲(下辺を除
く)にはキャビティ2が設けられ、さらに、後輪4後方
の車両下部には、路面に対して前上がりに傾斜した整流
板5が取付けられている。この整流板5は、図1(b)
又は図4に示す如く、車体のフレーム6に対して、途中
に適当な弾性部材13を介在させた支持部材、たとえば
ステー7やブラケット12により角度不変に固定された
1枚板の傾斜面を形成している。そして、この整流板5
は、整流板5と車体床面との間に気流の通過が可能なよ
うに適当な幅の空間部を有している。整流板5の傾斜角
度は、水平面に対して前上がりのθとするが、この傾斜
角度θは、それほど大きくする必要はなく、0度以上1
7度程度までが好ましい。また、整流板5の材質として
は、鉄板の他にも樹脂成形板などを使用でき、その断面
形状としては、図1に示した単純な平板だけでなく、た
とえば図2(a)〜(c)に示したように、車体前方か
ら後方へ向けて下がる傾斜面を形成するものがよい。な
お、図2(d)に示したように、平板を三重(二重又は
四重以上も可)に並べて配設したものであってもよい。
【0009】以下、上述した整流板5の作用を図3によ
り説明すると、濡れた路面を走行してタイヤがはね上げ
た泥水はミスト状となって後方へ飛散するが、その大部
分は後輪4後方に形成された整流板5の傾斜面に当たっ
てたたき落とされる。すなわち、整流板5はミスト状の
泥水飛散ルートを遮断する位置にあり、これに当った泥
水はミスト状から水滴となって自重で路面上に落下す
る。このため、バン1の背面まで飛散する泥水の絶対量
は大幅に減少する。
【0010】また、整流板5の傾斜角度θを前上がりと
したことにより、整流板5のたたき落としを逃れた泥水
は、整流板5を通過した時点では水平より下向きの流れ
となっている。このような下向きの流れはさらに、整流
板5と車体床面(バン1の床下)との間に設けられた空
間部を通過した気流によって後方へ追いやられる方向の
力を受ける。従って、整流板5のたたき落としを逃れた
泥水は、これらの相互作用により、図3に実線8で示す
如く、バン1の背面後方へと流されてしまう。すなわ
ち、従来(整流板なし)はバン1近傍のバン背面後方に
形成される気流の渦(図3に破線9で表示)に導かれた
泥水がバン背面に付着していたのであるが、この渦の形
成位置が上述した相互作用によって全体的にバン1の背
面後方へ移動することになり、バン1の背面まで飛散す
る泥水の絶対量が大幅に減少することに加えて、このよ
うな渦形成位置の後方移動によってもバン背面への泥水
の付着が防止される。なお、一点鎖線10で示した流れ
は、整流板5の傾斜角度θを前下がりに設定した場合を
示しており、バン1全面に泥水の付着が生じる。
【0011】このように、本考案の整流板を取付けるこ
とにより、バン1の背面に付着する泥水は大幅に減少す
るが、燃費等に影響するCd値は若干悪化することにな
る。しかし、傾斜角度θを水平に近づけたり、あるいは
キャビティ2と併用したりすることにより、この問題は
解消できる。
【0012】また、整流板5をフレーム6に固定する支
持部材(たとえばブラケット12)にゴムやばねなどの
弾性部材13を介在させたことにより、整流板5に適当
な重さのおもりを付加してチューニングすれば、整流板
5をフレーム6のダイナミックダンパとしても機能させ
ることができ、従って、バン1内の荷物が受ける走行
動を低減させることも可能になる。さらに、支持部材に
弾性部材13を介在させたことにより、最も低い位置に
ある整流板5が路面上の突起物などと干渉した場合に
は、弾性部材13がその衝撃力を吸収する装置としての
機能を発揮することも可能である。
【0013】さらに、図5及び図6は、弾性部材13を
介在させたことにより可能となる整流板の他の衝撃吸収
構造例に関するものであり、すなわち、整流板5が路面
上の突起物と干渉した場合の衝撃吸収構造の変形例を示
している。図5の第1構造例においては、図4の場合と
略同様に、整流板5を支持する4本のブラケット12の
各々にばねなどの弾性部材13を介在させている。従っ
て、衝撃吸収機能だけでなくダイナミックダンパとして
の機能も合せもつ整流板5となる。また、第2構造例と
して図6に示した整流板5は、後端部5bと本体5cと
が別体になっており、両者はシャフト5dによって連結
されている。このシャフト5dにはばね5eが介在して
おり、該ばね5eは、後端部5bが本体5cに対して直
線状になるように常に付勢している。そして、前上がり
のため最も低い位置にある後端部5bが路面上の突起物
と干渉すると、後端部5bはばね5eの付勢に抗して矢
印14の方向へ持ち上げられ、この衝撃力を吸収して復
帰する。なお、図6に示した整流板5の車体への取付け
には、上述した図4又は図5と同様に弾性部材13を介
在させた支持構造を採用するのは言うまでもなく、従っ
て、2重の衝撃吸収が可能になる。
【0014】
【考案の効果】 前述した本考案によれば、後輪後方でか
つ同後輪からの泥水飛散ルートを遮断する位置の車体床
下に、弾性部材を介して整流板を取付け、同整流板と車
体床下との間に空間を有すると共に車体前方から後方へ
向けて下がる前上がりの1枚板の傾斜面を形成するよう
にしたので、バン背面へ飛散する泥水の絶対量を大幅に
低減する作用及びバン背面に形成される気流の渦をバン
後方へ移動させる作用の相互作用を有している簡単かつ
低コストの整流板構造が提供され、これによってバン背
面への泥水付着を有効に防止できるようになるので、バ
ン型車両(バス等 も含む)の商品力向上に大きな効果を
奏する。また、弾性部材を介した整流板の取付構造によ
り、整流板が路面の突起物と干渉した場合の衝撃力を吸
収できるようになるし、さらに、整流板に適当な重さの
おもりを付加してチューニングすれば、バン内の荷物が
受ける走行振動を低減させるダイナミックダンパとして
機能するという付加的効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案の一実施例を示す図で、(a)はバン型
トラックの背面部概要を示す斜視図、(b)はその側面
図である。
【図2】 整流板の他の断面形状例を示す図である。
【図3】 整流板の作用を説明するための図である。
【図4】 図1に示した実施例の整流板断面形状を変えた
斜視図である。
【図5】 路面突起部との干渉による衝撃を吸収する衝撃
吸収構造の変形例に係る第1構造例を示す側面図であ
る。
【図6】 路面突起部との干渉による衝撃を吸収する衝撃
吸収構造の変形例に係る第2構造例を示す要部斜視図で
ある。
【図7】 オリジナル形状のバン型トラックを示す斜視図
である。
【図8】 バン背面の周囲にキャビティを設けた従来対策
を示す図である。
【図9】 バン背面の下方にタレゴムを取付けた従来対策
を示す図である。
【図10】 泥付着の試験結果を示す図で、(a)はオリ
ジナル形状(無対策車)、(b) はキャビティを設けた
場合、(c)はタレゴムを取付けた場合を各々示してい
る。
【符号の説明】
1 バン 2 キャビティ 5 整流板 6 フレーム 7 ステー13 弾性部材 θ 傾斜角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 渡部 洋八郎 長崎県長崎市深堀町5丁目717番1号 三菱重工業株式会社 長崎研究所内 審査官 山内 康明 (56)参考文献 実開 昭62−8151(JP,U) 実開 昭56−127180(JP,U) 実開 昭59−18081(JP,U) 実開 昭58−181649(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】背面に略垂直な壁面が形成されるバン型車
    両の背面泥付着防止用整流板において、後輪の後方でか
    つ同後輪からの泥水飛散ルートを遮断する位置に配設さ
    れ、車体床下に弾性部材を介して取着された整流板が、
    同整流板と車体床下との間に空間を有し、さらに車体前
    方から後方へ向けて下がる前上がりの一枚板の傾斜面を
    形成したことを特徴とするバン型車両の背面泥付着防止
    用整流板。
JP1992016556U 1992-02-20 1992-02-20 バン型車両の背面泥付着防止用整流板 Expired - Lifetime JP2571012Y2 (ja)

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JPH0565716U JPH0565716U (ja) 1993-08-31
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6099743A (ja) * 1983-11-02 1985-06-03 Takata Kk 自動ロツク式シ−トベルトリトラクタ−と該シ−トベルトリトラクタ−を用いた緊急時ロツク式シ−トベルトリトラクタ−

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Effective date: 19970729

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

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Effective date: 19980106