JP2570868B2 - 圧電型アクチュエータ - Google Patents

圧電型アクチュエータ

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JP2570868B2
JP2570868B2 JP1239389A JP23938989A JP2570868B2 JP 2570868 B2 JP2570868 B2 JP 2570868B2 JP 1239389 A JP1239389 A JP 1239389A JP 23938989 A JP23938989 A JP 23938989A JP 2570868 B2 JP2570868 B2 JP 2570868B2
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正弘 富田
哲史 林
真郎 織田
章 藤井
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、印加される電圧に応じて伸縮する圧電素子
からなる板状圧電体を多数積層してなる圧電型アクチュ
エータに関するもので、例えば燃料噴射装置を駆動する
アクチュエータに適用される。
〔従来の技術〕
ディーゼルエンジンの燃料噴射装置等は、燃料噴射ポ
ンプと噴射ノズルを結ぶ燃料通路や燃料噴射ポンプ加圧
室などにアクチュエータを接続して燃料圧力を制御して
いる。このアクチュエータに使用される積層型圧電体
は、応答性が良好でかつ駆動力が大きいなどの利点があ
る。
一般に、積層型圧電体は、性能および信頼性の向上を
図るため、プリセット荷重を加えた状態で使用され、こ
のプリセット荷重を印加する手段としては、皿バネ、コ
イルスプリング、ボルト等を単体で用いることが、例え
ば特開昭59−10178号公報、特開昭62−150067号公報等
によって知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、公知の積層型圧電体の構造では、長時間使用
すると、圧電素子のなじみあるいは分域反転等により積
層方向の全長が短くなることがあるため、例えばバネ定
数が大きい皿ばねや、ボルトの締付力により積層型圧電
体をプリセット荷重を印加した圧電型アクチュエータに
よれば、バネ作用を果たすボルトの締付け有効ストロー
クが小さいことから、プリセット荷重が減少しやすく、
圧電体の性能が悪化したり、極端な場合、プリセット荷
重がなくなり圧電体が破損するという問題が起きてしま
う。
逆に、バネ定数が小さい、例えばコイルスプリングの
ように、有効ストロークの大きなバネによりプリセッと
荷重を印加した圧電型アクチュエータによれば、所定の
プリセット荷重(0.5〜5kg/mm2)を加えるためにコイル
スプリングの線径を大きくする必要があるので、圧電型
アクチュエータが大型化するという問題が起きてしま
う。
本発明は、このような問題点を解決するためになされ
たもので、初期状態においては所定のプリセット荷重が
印加され、使用中いかなる環境条件におかれても必要最
低限のプリセット荷重が常に印加されることのできる小
型化可能な圧電型アクチュエータを提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
そのために、本発明の圧電型アクチュエータは、圧電
素子からなる圧電板と金属製の電極板とを交互に重ね合
わせてなる積層型圧電素子と、前記積層型圧電体に圧縮
力を作用させる第1のバネ手段と、該第1のバネ手段の
バネ定数よりも大なるバネ定数を有するとともに、前記
積層型圧電体に圧縮力を作用させる第2のバネ手段とか
らなり、前記第1のバネ手段のバネ定数に対する前記第
2のバネ手段のバネ定数の比が4.0〜50であることを特
徴とする。
また、圧電素子からなる圧電板と金属板の電極板とを
交互に重ね合わせてなる積層型圧電体と、前記積層型圧
電体に圧縮力を作用させる第1のバネ手段と、該第1の
バネ手段のバネ定数よりも大なるバネ定数を有するとと
もに、前記積層型圧電体に圧縮力を作用させる第2のバ
ネ手段とからなり、前記第1のバネ手段のバネ定数に対
する前記第2のバネ手段のバネ定数の比が4.0〜50であ
り、かつ前記第2のバネ手段のバネ荷重に対する前記第
1のバネ手段のバネ荷重のバネ荷重の比が1/3〜4であ
ることを特徴とする。
また、圧電素子からなる圧電板と金属製の電極板とを
交互に重ね合わせてなる積層型圧電体と、この積層型圧
電体を摺動自在に収納し、一端には有底部が形成され、
他端部の開口部にはフランジが形成された保持体とから
なるピストンと、このピストンの少なくとも前記フラン
ジ側端面を摺動自在に収納する第1のボディと、前記ピ
ストンの前記有底部側端面を摺動自在に収納するととも
に、前記収納体の前記フランジに対向した肩部が形成さ
れた第2のボディと、前記積層型圧電体に圧縮力を作用
させるとともに、前記第2のボディの前記肩部と前記保
持体の前記フランジとの間に介在された第1のバネ手段
と、前記第1のバネ手段のバネ定数よりも大なるバネ定
数を有し、前記積層型圧電体に圧縮力を作用させ、前記
第2のボディと前記保持体の前記有底部との間に介在さ
れた第2のバネ手段とからなり、前記第1のバネ手段の
バネ定数に対する前記第2のバネ手段のバネ定数の比が
4.0〜50であることを特徴とする。
〔作用〕
本発明の圧電型アクチュエータによれば、積層型圧電
体を長時間にわたり作動すると、積層型圧電体を構成す
る圧電素子のなじみあるいは分域反転等により積層型圧
電体の全長が僅かに短くなった場合、バネ定数の相対的
に大きさ第2のバネ手段によるプリセット荷重が印加さ
れない状態になることがある。この場合、バネ定数が相
対的小さな第1のバネ手段により必要最小限のプリセッ
ト荷重は確保されるため、積層型圧電体の性能はあまり
低下しない。
さらに、バネ定数の相対的に小さな第1のバネ手段に
より、所定値以上のセット荷重が常時確保されるため、
外部振動あるいは駆動時の振動等により積層型圧電体が
ガタつくことがないので、積層型圧電体が破損する危険
性も少ない。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は、本発明の第1の実施例を示している。
積層型圧電体1は、円板状の圧電素子からなる圧電板
と金属製の電極板を交互に積層されてなる。そして、1
枚おきに位置する電極板どうしが互いに電気的に接触さ
れて、これらの電極板群に正の電極が接続され、他の1
枚おきに位置する電極板群は互いに接続されてこれらの
第2の電極板群には負の電極が接続される。第1の電極
板群と第2の電極板群の間に電圧を印加すると、圧電素
子の持つ逆圧電効果によりそれぞれの圧電板が伸長し、
圧電板と電極板とで構成される積層型圧電体1が積層方
向に伸長する。印加電圧を解除すると、積層型圧電体1
はもとの長さに戻る。円柱状の積層型圧電体1は、絶縁
チューブ2挿入され、これにより外部との絶縁が図られ
ている。
積層型圧電体1の上端外周にはリード取出部5,7が形
成され、それぞれのリード取出部5,7にはリード線6,8が
接続されている。これらのリード線6,8は、第1のボデ
ィ10の有底部10aに形成されるリード取出用孔10b,10cに
挿通されて外部に取り出されている。
絶縁チューブ2に収納される積層型圧電体1は、有底
円筒状のピストン4に収納されている。ピストン4の有
底部4aとのピストン外周は、第2のボディ11に形成され
る円形凹状のシリンダ部9に摺動自在に嵌合されてい
る。シリンダ部9の内周壁面に形成される凹溝9bに嵌め
合わされるOリング12によりシリンダ底面9aに触れる空
間部がシールされている。シリンダ底面9aとピストン4
の先端面4bとで画成される部分にはバネ定数の相対的に
大きな皿バネ13が収納されている。
第1のボディ10と第2のボディ11は、第1の環状腕部
10dの内周側に第2のボディの環状腕部11bがネジ固定さ
れている。環状腕部11bの内周側には、前述した積層型
圧電体11を保持体4dによって収納されるピストン4がシ
リンダ部9に摺動自在に収納されている。第2のボディ
に形成される案内孔11aに摺動自在に収納されるプラン
ジャ20は、シリンダ底面9aとピストン4の先端面4bとで
画成された部分に密封された油を介してピストン4の下
降にともない下方に駆動される。
ピストン4の有底部4aと反対側の開口部に形成される
フランジ4cには、バネ定数が皿バネ13よりも小さなコイ
ルスプリング16の一端16aが当接し、コイルスプリング
の他端16bは第2のボディ11の肩部15に当接している。
このコイルスプリング16の圧縮力によりフランジ4cが第
1図で上方に押圧され、ピストン4内の積層肩圧電体1
にプリセット荷重がかけられている。尚、第1実施例に
おいては、コイルスプリングのバネ定数に対する皿バネ
のバネ定数の比は、10とした。
組付時、ピストン4内に積層肩圧電体1を収納した状
態で積層肩圧電体1のリード取付部5,7側の端面1aがボ
ディ10の有底部10aに接触するまで積層型圧電体1をボ
ディ10の凹部10eに押し込む。このとき、リード線6,8を
それぞれのリード取出用孔10a,10cから外部に取り出
す。
次に、ピストン4の有底部4a側からピストン外径より
も大きな内径をもつコイルスプリング16をピストン4の
外周に遊挿する。
第2のボディ11のシリンダ部9にはそのシリンダ底面
9aにあらかじめ皿バネ13を収納し、この皿バネ13の第1
図で上方からシリンダ部9にピストン4の有底部4aを収
納する。そして、第2のボディ11の環状腕部11bの外周
に前述した第1のボディの環状腕部10dを嵌合し、ネジ
固定する。
このとき、バネ定数の相対的に小さなコイルスプリン
グ16とバネ定数の相対的に大きなスプリングである皿バ
ネ13は、ともにピストン4を第1のボディ10に押し付け
る方向に押圧力を作用させていた。このため、ピストン
4に収納された積層型圧電体1にプリセット荷重が圧縮
力として作用されている。
このように、積層型圧電体1にバネ定数の相対的に小
さなコイルスプリング16によってプリセット荷重を印加
するのは、積層型圧電体1を長時間使用すると、圧電板
および電極板のなじみあるいは分極反転等による積層型
圧電体1の全長がプリセット荷重設定時に比べ、短くな
ることがあるため、プリセット荷重の減少により圧電体
の性能が悪化したり、プリセット荷重の減少にともない
発生する振動等により圧電体自身が破損するのを防止す
るためである。
第2図は、積層型圧電体の伸縮にともない発生する発
生力とプリセット荷重の関係を示している。
このグラフの横軸は、積層型圧電体1に印加される端
域面積あたりのプリセット荷重であり、縦軸は、最適プ
リセット荷重を作用させたときの積層型圧電体1の発生
力を100%とし、これを基準として積層型圧電体が発生
する発生力の発生割合(%)を示している。
第2図に示すグラフは、本発明者らの実験結果に基づ
くデータである。実験によると、バネ定数の相対的に小
さなスプリングとしてコイルスプリング16を使用し、バ
ネ定数の相対的に大きなスプリングとして皿バネ13を使
用した。そして、これらのコイルスプリング16および皿
バネ13による初期の設定荷重と耐久後の設定荷重とを測
定した。
コイルスプリングの場合、積層型圧電体の寸法や周辺
部品の寸法のバラツキ、さらにはコイルスプリング自身
のバラツキを含め、設定荷重のバラツキは15〜18%程度
のバラツキの範囲内であった。この設定荷重は、初期の
設定荷重と耐久後の設定荷重とでほとんど変化がなかっ
た。しかしながら、プリセット荷重を作用させるのにコ
イルスプリングのみを使用した場合、第2図のグラフか
ら明らかなように、積層型圧電体のもつ発生力の70〜80
%の発生力しか得られなかった。また、コイルスプリン
グの場合、最適プリセット荷重を保持しながら定められ
た寸法内にコイルスプリングを収納することが困難であ
った。
皿バネの場合、積層型圧電体の寸法や周辺部品の寸法
のバラツキ、さらには皿バネ自身のバラツキを考慮し、
シム調整を行うと、皿バネの設定荷重のバラツキは21〜
23%程度の範囲内に納めることができた。そして、積層
型圧電体の発生力は、87〜100%の範囲で発揮させるこ
とができた。しかしながら、耐久試験後、その設定荷重
を測定すると、プリセット荷重は初期状態とほとんど変
化していないものであれば、ほとんど0に近くなるまで
低下しているものもあった。このようなプリセット荷重
の減少は、前述したように積層型圧電体の圧電板および
電極板のなじみあるいは分域反転等により、積層型圧電
体の全長が僅かに短くなることに伴い発生するものや、
皿バネ自身のへたりおよび周辺部品の摩耗によって発生
することが考えられる。
さらに本発明者らは、別の試験によってプリセット荷
重が積層型圧電体の単位面積当たり0.15kgf/mm2未満に
低下すると、積層型圧電体は振動等によりガタつき、積
層型圧電体のもつ最大能力の25%以下しか発揮できなか
った。積層型圧電体のガタツキが大きいと、積層型圧電
体そのものが破損するという結果を得ている。
そこで本発明は、積層型圧電体の本来の性能を充分に
発揮させるために充分なプリセット荷重を作用させるこ
とのできる皿バネと耐久性の良好なコイルスプリングと
を併用し、プリセット荷重の初期設定時から長時間使用
後の耐久後にわたるまで、積層型圧電体の能力を最大限
発揮させ、積層型圧電体の破損等を確実に防止する構成
とした。
すなわち、第2図に示すように、皿バネとコイルスプ
リングを併用することにより、圧電体に作用する単位面
積当たりのプリセット荷重は、最低でもB線よりも大き
くなるので、積層型圧電体の能力を100%発揮すること
ができる。耐久後は、温度、作動電圧等の耐久条件が苛
酷な場合において皿バネの設定荷重が0になったとして
もコイルスプリングの設定荷重はさほど変化しないの
で、単位面積当たりの設定荷重は第2図に示すA線より
も大きく保持され、したがって積層型圧電体の能力を最
小でも70%以上発揮させることができる。
第1の実施例では、積層型圧電体のプリセット荷重を
印加する手段として、バネ定数の相対的に小さな第1の
バネ手段にコイルスプリングを用い、バネ定数の相対的
に大きな第2のバネ手段に皿バネを用いたが、本発明と
しては第1のバネ手段と第2のバネ手段に使用するバネ
の種類の組み合わせはバネ定数を比較的小さく設計でき
るバネと、バネ定数を比較的大きく設定できるバネとの
組み合わせであれば、どのようなバネであっても差し支
えがない。バネ定数の相対的に小さなバネ手段のバネ定
数は、例えば数kgf/mm〜数10kgf/mmであり、バネ定数が
比較的大きなバネ手段のバネ定数は、数100kgf/mmに設
定するとよい。
このようにして積層型圧電体1に適当なプリセット荷
重が加えられると、リード線6,8を介して積層型圧電体
1に印加される電圧に応じて積層型圧電体1が積層方向
に伸縮し、この伸縮にともないピストン4が駆動され
る。
第3図は、大きさの異なる積層型圧電体それぞれにお
ける皿バネのバネ荷重に対するコイルバネのバネ荷重の
比(以下Lとする)と体積との関係を片対数によって示
したものである。ここで、体積は積層型圧電体の体積と
バネ全体の体積との合計体積を示す。図中のA,B,Cはそ
れぞれ積層型圧電体の直径が12mm,15mm,18mmの時のもの
で、それぞれの最適プリセット荷重は150kgf,260kgf,40
0kgfであった。また、a,b,cの直線はそれぞれの積層型
圧電体のプリセット荷重をコイルバネのみで行う場合の
必要体積を示す。
第3図より示されるように、積層型圧電体の大きさが
変化したとしても、L値が1/3〜4の場合においては、
常にコイルのみの体積よりも小さい体積とすることがで
きる。特にL値が0.5〜2の範囲内においてはその効果
が著しく顕著であることが見出された。
第4図は、L値とコイルバネのバネ定数に対する皿バ
ネのバネ定数の比(以下、Kとする)との関係を両対数
によって示したものである。
第4図から上記L値に対応するK値を求めると、L値
が1/3〜4では4.0〜50、L値が0.5〜2では6〜30であ
った。つまり、K値が4〜50、好ましくは6〜30の時に
はじめて圧電型アクチュエータの小型化が実現できるこ
とを見出した。
第5図は、本発明の第2の実施例を示している。第2
の実施例は、油圧切替弁のアクチュエータに本発明の積
層型圧電体を適用したものである。第5図において、第
1図と実質的に同一構成部分については同一符号を付す
ことになる。
第2の実施例では、第2のボディ11に油路11cが形成
され、皿バネ13が収納される圧油室に導入される密封油
を介してピストン4の摺動にともないプランジャ20を駆
動させるようにしている。
第6図は、本発明の第3の実施例を示している。
第3の実施例は、バネ定数の小さなスプリングとして
の筒状の金属製ベローズ30を使用し、バネ定数が大きな
スプリングとしてウェーブスプリング31を使用してい
る。積層型圧電体1の一端1aは、円板状のカバー32に当
接し、他端1bはピストン34の有底部34aに当接してい
る。カバー32とピストン34は、金属製ベローズ30より連
結され、この金属製ベローズ30は引張力がプリセット荷
重として作用している。金属製ベロース30の内部に積層
型圧電体1が収納されている。金属製ベローズ30とカバ
ー32およびピストン34との連結手段は、どのような手段
でもよく、例えばネジ固定、溶接固定等が用いられる。
ピストン34の先端面34bと第2のボディ35のシリンダ底
面35aとの間にウェーブスプリング31が収納されてお
り、これによりピストン34を介して積層型圧電体1に押
圧力を加えている。
この第3の実施例によれば、バネ定数の小さなスプリ
ングとして金属製ベローズ30を用い、バネ定数の大きな
スプリングとしてウェーブスプリング31を用いている。
そして、初期のプリセット荷重設定時には、相対的にバ
ネ定数の大きなウェーブスプリング31の作用により積層
型圧電体1の発生力を100%発揮させるようにし、耐久
後は、最低でも金属製ベローズ30により破損に至らない
程度のプリセット荷重を積層型圧電体1に作用するよう
確保している。
第3の実施例では、金属製ベローズ30が引張バネとし
て使用している点に特徴がある。本発明としては、バネ
の種類あるいは使用方法はその他の方法によってもよい
ことはもちろんである。
第7図は、本発明の第4の実施例を示している。
第4の実施例は、第7図に示すように、バネ定数の大
きな第2のバネ手段としてボルト40を用いている。積層
型圧電体1の圧電板と電極板は、環状になっており、そ
の内穴1cにボルト40が挿通されている。ボルト40の先端
40bはピストン41のボルト41aにネジ結合されている。こ
のネジ結合によりボルト40のボルトヘッド40aとピスト
ン41の内底面41bの間に挟み込まれる積層型圧電体1に
所定のプリセット荷重が加えられている。
ボルトヘッド40aが収納されるカバー42の外周にはバ
ネ定数の比較的小さな金属製ベローズ44の一端44aが固
定され、他端44bはピストン41の外周に固定されてい
る。金属製ベローズ44は引張力が生じており、この金属
製ベローズ44のバネ定数は数kgf/mm〜数10kgf/mmの範囲
内に設定されている。
第4の実施例によれば、ボルト40の締付けにより積層
型圧電体1に比較的大きさプリセット荷重を作用させる
とともに、長時間使用後にも充分な設定荷重が積層型圧
電体1に作用するように金属製ベローズ44により所定値
以上のセット荷重が確保されるようになっている。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の圧電型アクチュエータ
によれば、圧電板と電極板を交互に重ね合わせた積層型
圧電体にプリセット荷重を加えるため、ある特定のバネ
手段を採用したので、圧電型アクチュエータの小型化を
維持したまま、初期状態において、所定のプリセット荷
重を積層型圧電体に使用させることができることはもち
ろん、使用中いかなる条件におかれても必要最低限の設
定荷重を印加できるようにしたので、積層型圧電体の性
能を低下させることなく圧電型アクチュエータを小型化
できるという効果がある。また、外部振動等によるガタ
ツキに起因する積層型圧電体の破損を確実に防止するこ
とができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を表す概略断面図、第2
図は第1の実施例のプリセット荷重と積層型圧電体の発
生力の関係を表す図、第3図はL値と体積との関係を示
す関係図、第4図はL値とK値との関係を示す関係図、
第5図は本発明の第2の実施例を表す概略断面図、第6
図は本発明の第3の実施例を表す概略断面図、第7図は
本発明の第4の実施例を表す概略断面図である。 1……積層型圧電体,2……絶縁チューブ,4……ピスト
ン,4d……保持体,10……第1のボディ,11……第2のボ
ディ,13……皿バネ(第2のバネ手段),16……コイルス
プリング(第1のバネ手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 章 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (72)発明者 谷川 昌義 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−199963(JP,A) 特開 昭62−150067(JP,A) 特開 昭62−199964(JP,A) 特開 昭59−10178(JP,A) 実開 昭62−204362(JP,U)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電素子からなる圧電板と金属製の電極板
    とを交互に重ね合わせてなる積層型圧電体と、 前記積層型圧電体に圧縮力を作用させる第1のバネ手段
    と、 該第1のバネ手段のバネ定数よりも大なるバネ定数を有
    するとともに、前記積層型圧電体に圧縮力を作用させる
    第2のバネ手段とからなり、 前記第1のバネ手段のバネ定数に対する前記第2のバネ
    手段のバネ定数の比が4.0〜50であることを特徴とする
    圧電型アクチュエータ。
  2. 【請求項2】前記第1のバネ手段は、コイルバネおよび
    金属製ベローズの少なくとも1種よりなることを特徴と
    する請求項1記載の圧電型アクチュエータ。
  3. 【請求項3】前記第2のバネ手段は、皿ばね、ウェーブ
    スプリングおよびボルトの少なくとも1種よりなること
    を特徴とする請求項1記載の圧電型アクチュエータ。
  4. 【請求項4】圧電素子からなる圧電板と金属製の電極板
    とを交互に重ね合わせてなる積層型圧電体と、 前記積層型圧電体に圧縮力を作用させる第1のバネ手段
    と、 該第1のバネ手段のバネ定数よりも大なるバネ定数を有
    するとともに、前記積層型圧電体に圧縮力を作用させる
    第2のバネ手段とからなり、 前記第1のバネ手段のバネ定数に対する前記第2のバネ
    手段のバネ定数の比が4.0〜50であり、かつ前記第2の
    バネ手段のバネ荷重に対する前記第1のバネ手段のバネ
    荷重のバネ荷重の比が1/3〜4であることを特徴とする
    圧電型アクチュエータ。
  5. 【請求項5】前記第1のバネ手段は、コイルバネおよび
    金属製ベローズの少なくとも1種よりなることを特徴と
    する請求項4記載の圧電型アクチュエータ。
  6. 【請求項6】前記第2のバネ手段は、皿ばね、ウェーブ
    スプリングおよびボルトの少なくとも1種よりなること
    を特徴とする請求項4記載の圧電型アクチュエータ。
  7. 【請求項7】圧電素子からなる圧電板と金属製の電極板
    とを交互に重ね合わせてなる積層型圧電体と、 この積層型圧電体を摺動自在に収納し、一端には有底部
    が形成され、他端部の開口部にはフランジが形成された
    保持体とからなるピストンと、 このピストンの少なくとも前記フランジ側端面を摺動自
    在に収納する第1のボディと、 前記ピストンの前記有底部側端面を摺動自在に収納する
    とともに、前記収納体の前記フランジに対向した肩部が
    形成された第2のボディと、 前記積層型圧電体に圧縮力を作用させるとともに、前記
    第2のボディの前記肩部と前記保持体の前記フランジと
    の間に介在された第1のバネ手段と、 前記第1のバネ手段のバネ定数よりも大なるバネ定数を
    有し、前記積層型圧電体に圧縮力を作用させ、前記第2
    のボディと前記保持体の前記有底部との間に介在された
    第2のバネ手段とからなり、 前記第1のバネ手段のバネ定数に対する前記第2のバネ
    手段のバネ定数の比が4.0〜50であることを特徴とする
    圧電型アクチュエータ。
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