JP2570440Y2 - 木質系防音床材 - Google Patents

木質系防音床材

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JP2570440Y2
JP2570440Y2 JP8764692U JP8764692U JP2570440Y2 JP 2570440 Y2 JP2570440 Y2 JP 2570440Y2 JP 8764692 U JP8764692 U JP 8764692U JP 8764692 U JP8764692 U JP 8764692U JP 2570440 Y2 JP2570440 Y2 JP 2570440Y2
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清美 大野
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段谷産業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、集合住宅のコンクリ
ート床スラブ上に直接施工される直貼り用木質系防音床
材の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の木質系直貼り床材は、図3に示す
ように、表面に化粧シートが貼着された厚さ12mm程
度の化粧合板等の下面にクッション性を有する厚さ2.
0〜4.0mm程度の発泡合成樹脂からなるシート状物
を貼着したものが一般的で、基材裏面のクッションシー
トによりコンクリート床スラブ面の凹凸を吸収するとと
もに、歩行感を向上させる等の効果を有していた。
【0003】
【考案が解決すべき課題】しかしながら、床材上面から
発生する騒音の伝播を防止する効果はほとんど期待でき
なかった。そこで、木質基材間に発泡ゴムシート等を介
在させたり、木質基材の下面に発泡倍率の異なる発泡合
成樹脂シートを複数積層した緩衝材を貼着する等の方法
により、目的とする防音性能を達成する為の種々の工夫
がなされたが、結果的に床材上面からの荷重により床材
が部分的に沈み込み、かつ、歩行時にフワフワして安定
感がなく違和感を伴う等の問題が生じていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記課題を
解決するために成されたもので、表面に化粧シートが貼
着された木質化粧基材の下面に、ゴム系樹脂が含浸され
た樹脂含浸繊維系シート状物からなる制振材を介して、
複数の溝が形成された木質中間基材が貼着されており、
その下面に、繊維系シート状物とゴム系樹脂が含浸され
るとともに裏面に凹凸が形成された樹脂含浸繊維系シー
ト状物が積層された緩衝材が貼着された木質系防音床材
により解決したものである。
【0005】
【作用】この考案において、木質化粧基材と木質基材と
の間に介在される制振材に、繊維系シート状物にゴム系
樹脂を含浸したものを用いるのは、従来の発泡合成樹脂
や発泡ゴム等と比較して安価であることと、ゴム系樹脂
を含浸硬化することにより、単に床面からの荷重による
沈みが抑えられるだけでなく、発泡体と比較して厚さの
復元スピードが速い為、騒音が高レベルで遮断できるこ
とによる。
【0006】また、木質基材に溝を形成するのは、一般
にコンクリート床スラブは平坦には形成されておらず、
部分的な凹凸のみならず全体的にゆるやかな凹凸を有し
ている場合があり、溝のない床材を施工すると、コンク
リート床スラブの凹凸に沿った床面が形成されてしまい
水平にならない。よって、これを防止する為に、溝を形
成しフレキシブル性を付与することにより、下地の凹凸
になじみ施工後もきわめて水平に近い床面を形成すると
ともに、溝内部に空気層が形成される為、防音効果も合
わせ持たせることができることによる。
【0007】さらに、緩衝材を2層に分離し、最下面の
繊維系シート状物には、ゴム系樹脂を含浸させ、かつ、
裏面に凹凸を設けたものを用いるのは、制振材では遮断
しきれなかった騒音を上層部で確実に遮断し、下層部で
は制振材と同様にゴムの弾性を利用することにより沈み
を抑えるとともに、コンクリート床スラブの凹凸になじ
ませる為である。
【0008】以下、この考案を実施例とその図面に基づ
いて説明する。
【0009】
【実施例】図1はこの考案の実施例の木質系防音床材の
断面図で、図2は実施例の木質系防音床材の軽量床衝撃
試験による遮音等級試験結果を示す図で、図3は従来の
木質系直貼り床材の断面図である。1は化粧シート、2
は木質基材、3は木質化粧基材、4は制振材、5は木質
中間基材、6は溝、7−aは繊維系シート状物、7−b
は樹脂含浸繊維系シート状物、7は緩衝材である。
【0010】木質化粧基材3は、厚さ2.5〜5.0m
mの範囲の合板、MDF、LVL、LVB等が基材とし
て用いられ、その表面に厚さ0.1〜1.0mmの化粧
シート1が常用の接着剤を介して貼着される。
【0011】化粧シート1としては、天然木化粧単板や
塩化ビニール樹脂シート、あるいは薄葉紙等が適宜用い
られる。なお、木質基材2の厚さが薄く反りが生じやす
い場合は、表面に貼着する化粧シート1と同等のシート
状物をバッカー材として裏面に貼着すると反りが防止で
きて好ましい。
【0012】ここで、化粧シート1として天然木化粧単
板を用いる場合は、表裏面に貼着されるそれぞれの天然
木化粧単板の繊維方向を統一して貼着しないと、木質基
材2の反りに対する応力のつり合いが取れなくなる。
【0013】実施例では、厚さ2.5mmの合板2の両
面に、厚さ0.3mmの天然木化粧単板を、それぞれの
繊維方向を統一して貼着した。
【0014】つぎに、木質化粧基材3の下面に、ゴム系
樹脂が含浸された樹脂含浸繊維系シート状物からなる制
振材4が常用の接着剤を介して貼着される。繊維系シー
ト状物としては、ポリエステル繊維、ポリエチレン繊
維、ナイロン繊維等が用いられ、厚さは1.0〜2.0
mmの範囲がよい。
【0015】ゴム系樹脂としては、ブタジエンゴム、ス
チレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエ
ンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴ
ム、アクリルゴム等が用いられ、内部まで含浸させる
か、表裏面層のみに含浸させてもよい。含浸率として
は、220〜250g/m2 で繊維シート状物の硬度を
若干高める程度でよい。
【0016】実施例では、厚さ1.0mmのポリエステ
ル繊維の表面にスチレン−ブタジエンゴムをスプレー装
置で240g/m2 塗布し、表面層に含浸硬化させた制
振材4を木質化粧基材3の下面に貼着した。
【0017】つぎに、制振材4の下面に溝6を切削加工
した木質中間基材5が常用の接着剤を介して貼着され
る。基材としては、溝6を切削して柔軟性を付与させる
為、合板やLVL、LVBが好ましい。厚さとしては、
5.0〜9.0mmの範囲である。切削加工される溝6
は、木質中間基材5を完全に切断するように切削しても
よいし、途中まで切削してもよく、また、切削方向も限
定しない。
【0018】実施例では、厚さ5.0mmの合板5を制
振材4の下面に貼着した後、幅1.0mm、深さ5.0
mmの溝6を100mm程度の一定間隔をおいて短手方
向に平行に切削加工した。
【0019】つぎに、木質中間基材5の下面に緩衝材7
が常用の接着剤を介して貼着される。この考案の緩衝材
7は2層に分離されており、下層部の緩衝材にゴム系樹
脂が含浸され、かつ下地貼着側に凹凸が形成された樹脂
含浸繊維系シート状物7−bが用いられ、上層部の緩衝
材はゴム系樹脂が含浸されていない平坦な繊維系シート
状物7−aが用いられる。
【0020】厚さとしては、制振材4と同様に上層部、
下層部ともに2.0〜3.0mmの範囲である。繊維系
シート状物としても、制振材と同様にポリエステル繊
維、ポリエチレン繊維、ナイロン繊維等が用いられる。
合成樹脂も制振材4と同様の種類と方法と条件により含
浸される。
【0021】実施例では、厚さ2.0mmのポリエステ
ル繊維シート7−aと、制振材4と同様にスチレン−ブ
タジエンゴムを下地貼着側にスプレー装置で240g/
2塗布して表面層に含浸硬化させた後、その下地貼着
側に表面を盛り上げて凹凸を形成した厚さ2.0mmの
ポリエステル繊維シート7−bとを積層した緩衝材7を
木質中間基材5の下面に貼着した。
【0022】そして、得られた総厚13.8mmの木質
系防音床材を、厚さ150mm相当のコンクリート床ス
ラブ上にエポキシ樹脂系接着剤を介して固着し、木質系
防音床材の上面よりタッピングマシンによる軽衝撃音を
加え、コンクリート床スラブの下面で騒音計を用いて周
波数毎の騒音を測定し、遮音等級(L)値を求めた結果
は、図2に示すようにL−45に合格する性能であっ
た。
【0023】
【考案の効果】この考案によれば、全体の厚さが従来の
直貼り用床材と同程度に維持できるとともに、実施例の
試験結果のように遮音等級値(L)が軽量床衝撃音でL
−45ときわめて高い防音性能を有する木質系防音床材
を得ることができる。
【0024】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の木質系防音床材の断面図。
【図2】実施例の木質系防音床材の軽量床衝撃試験によ
る遮音等級試験結果。
【図3】従来の木質系直貼り床材の断面図。
【符号の説明】
1 化粧シート 2 木質基材 3 木質化粧基材 4 制振材 5 木質中間基材 6 溝 7 緩衝材 7−a 繊維系シート状物 7−b 樹脂含浸繊維系シート状物

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に化粧シート(1)が貼着された木
    質化粧基材(3)の下面に、ゴム系樹脂が含浸された樹
    脂含浸繊維系シート状物からなる制振材(4)を介し
    て、複数の溝(6)が形成された木質中間基材(5)が
    貼着されており、その下面に、繊維系シート状物(7−
    a)とゴム系樹脂が含浸されるとともに裏面に凹凸が形
    成された樹脂含浸繊維系シート状物(7−b)が積層さ
    れた緩衝材(7)が貼着されたことを特徴とした木質系
    防音床材。
JP8764692U 1992-11-26 1992-11-26 木質系防音床材 Expired - Lifetime JP2570440Y2 (ja)

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JPH0644932U JPH0644932U (ja) 1994-06-14
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