JP2569816B2 - ドライエッチング装置 - Google Patents

ドライエッチング装置

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JP2569816B2
JP2569816B2 JP1203475A JP20347589A JP2569816B2 JP 2569816 B2 JP2569816 B2 JP 2569816B2 JP 1203475 A JP1203475 A JP 1203475A JP 20347589 A JP20347589 A JP 20347589A JP 2569816 B2 JP2569816 B2 JP 2569816B2
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hollow electrode
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和美 丸山
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、放電プラズマを用いてLSI等の半導体素子
や各種薄膜素子の微細加工を行うドライエッチング装置
に関する。
〔従来の技術〕
従来のドライエッチング装置は、平行平板電極の一方
の電極に基板を設置し、他方の電極に高周波電力を印加
し、エッチングガスであるCF4,SF6,NF3などのガスを0.1
〜1Torr程度の真空に保つことによってプラズマを生起
させ、エッチングを行う方式が知られている。しかしな
がらこの方法は、比較的高圧力下であるため等方的なラ
ジカルによる化学的エッチングが主体となる。従って、
サイドエッチ等が起こりやすく、超LSI等のサブミクロ
ンデバイスの加工には適用できない。
〔発明が解決しようとする課題〕
サイドエッチが起こらないエッチングのために、例え
ば第2図に示すような方法がとられている。被エッチン
グ物である基板2を真空室1中の高周波電極31側へ設置
し、他方の電極32側からはガス導入管4を経てエッチン
グガス41を供給する。排気口5からの排気により真空室
1内の圧力を10-2〜10-4Torrの高真空度下に保ち、高周
波電源6より高周波電力を供給し、プラズマを生起させ
る。この方法によるエッチングは高真空下で、しかも基
板が高周波電極側のカソードフォール部で行われるため
イオンによる物理的エッチングが主体となる。従って、
異方性の強い微細加工が可能となる。しかしながらこの
方法では、高真空度下でのエッチングであるため、プラ
ズマ密度が低くなりエッチング速度が低下し、さらに平
均自由工程が長くなり、イオンによる損傷が大きくなる
などの問題がある。そこで最近では電界と直交する磁場
を印加し、マグネトロンスパッタリングと同様の高密度
プラズマを発生させることによって高エッチング速度を
実現させる方法や、2.45GHzのマイクロ波での電子サイ
クロトロン共鳴により高密度プラズマを発生させるECR
法などが提案されているが、いずれの方法も高密度磁場
を発生させるために装置が複雑かつ大がかりになるとい
う欠点がある。
本発明の目的は、上述の問題を解決し、簡単な方法で
高密度プラズマを発生させ、高真空状態にあるエッチン
グ領域に異方性を保ったまま導くことができるドライエ
ッチング装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明のドライエッチ
ングは、真空室内に形成され、一方の電極上に被エッチ
ング体が設置され、他方の電極の一部に開口部が形成さ
れた一対の平行平板電極と、その両電極と絶縁され、他
方の電極の開口部より両電極間の空間に向けて開口する
中空電極と、該中空電極と連通し真空室壁を貫通するガ
ス導入管と、前記一対の平行平板電極及び中空電極と絶
縁されると共に該中空電極を所定の間隔をあけて囲む対
向電極とを備え、平行平板電極相互間には高周波電圧が
印加され、中空電極と対向電極の間には中空電極を負と
する直流電圧が印加されるものとする。
〔作用〕
中空電極に直流負電圧を印加すると、エッチングガス
が導入される中空電極内の局所的領域に放電が起こって
封じ込められ、しかも高密度のプラズマが発生し、その
プラズマが平行平板電極間に導かれ、平行平板電極で形
成されたプラズマに重畳してより高密度のプラズマが得
られる。しかも、このプラズマの密度は印加直流電圧を
独立して調整することにより容易に制御できる。
〔実施例〕
第1図は本発明の一実施例を示し、第2図と共通部分
には同一の符号が付されている。図において、真空室1
内に内側の面が穴明き板からなる高周波電極31と被エッ
チング基板2の支持体を兼ねる接地電極32が平行に対向
している。高周波電極31は中央に開口部33を有し、この
開口部33に向けて中空電極7が開口している。中空電極
7はそれを囲む円筒状電極8と絶縁体91によって絶縁さ
れ、円筒状電極8は高周波電極31と絶縁体92によって絶
縁されている。中空電極は、真空室1の壁を絶縁体93に
よって絶縁されて貫通するガス導入管4と結合され、直
流電源61の負極に接続されている。従って、中空電極7
は陰極、接地された円筒状電極8は陽極となる。陰極7,
陽極8の間には直流電圧により放電11が発生する。中空
電極7の先端部の内径は、所期の電流密度,真空度等に
応じて数mmないし数十mmの範囲で任意に設計する。エッ
チングガス41はガス導入管4から供給する。しかし、エ
ッチングガスが複数のエッチングガスを用いるかあるい
はキャリアガスを混ぜる場合には、高周波電極31に連結
された別のガス導入管42からもガス43を供給するように
すれば、エッチングガス同志による二次反応を避けるこ
となどができる。例えば、ガス41としてCF4,ガス43とし
てキャリアガスとしてのHe、ガス41としてC2F6、ガス43
としてCHF3、あるいはガス41としてCH4,ガス43としてCH
F3が用いられる。中空電極7の先端部付近の放電11は、
中空電極に電源61により印加される直流電圧および電源
を制御することにより行われ、高周波電源6によって高
周波電極31と接地電極32との間の10-3〜10-1Torrの高真
空に保たれた空間に発生する放電と独立に制御される。
また、中空電極7の先端部付近の真空度は、高周波電極
31の開口部33の開口率を変えることにより調整でき、こ
れによっても放電11を制御することができる。なお、以
上の説明では高周波電極31、接地電極32と記したが、こ
れはスイッチ12の切換えで入換えることもでき、それに
よってエッチングの状態を制御することができる。
第3図は、本発明の異なる実施例における真空室内の
電極配置を断面図で示す。第1図の装置と異なる点は、
中空電極7を複数個設置したことである。これによっ
て、高密度プラズマが広い領域にわたって基板2側へ供
給されるようになるため、大面積にわたり均一なエッチ
ング性能が得られるようになる。
第4図は、さらに異なる実施例における真空室内の電
極配置を断面図で示す。第3図の装置と異なる点は、陽
極8を各中空電極7個々に対して設置したことである。
第3図の装置では、真空度等により放電が中空電極7内
部に集中せず、外部、すなわち中空電極7相互間に広が
って高密度プラズマが得られないことがあるが、第4図
の装置では、各電極間の空間が区切られているため、比
較的広い放電条件下でも安定して中空電極7内部に放電
を集中させることができる。この第3図,第4図の実施
例でも高周波電極と接地電極を入換えることができるの
はもちろんである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、平行平板型の高周波電極系に加え、
内部空間にエッチングガスが供給される中空の直流電極
系を設置して両電極系の放電を重畳させることにより、
ほとんど真空室の大きさを変更することなく、また複
雑,高価な設備を付加することなく、10-1〜10-3Torr程
度の真空下で容易に高密度なプラズマを得ることがで
き、イオンによる損傷のない異方性のドライエッチング
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例のドライエッチング装置の縦
断面図、第2図は従来装置の縦断面図、第3図,第4図
はそれぞれ本発明の異なる実施例の装置の電極部縦断面
図である。 1:真空室、2:被エッチング基板、31:高周波電極、32:接
地電極、4,42:ガス導入管、5:排気管、6:高周波電源、6
1:直流電源、7:中空電極(陰極)、8:陽極、91,92:絶縁
体。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空室内に形成され、一方の電極上に被エ
    ッチング体が設置され、他方の電極の一部に開口部が形
    成された一対の平行平板電極と、その両電極と絶縁さ
    れ、他方の電極の開口部より両電極間の空間に向けて開
    口する中空電極と、該中空電極と連通し真空室壁を貫通
    するガス導入管と、前記一対の平行平板電極及び中空電
    極と絶縁されると共に該中空電極を所定の間隔をあけて
    囲む対向電極とを備え、平行平板電極相互間には高周波
    電圧が印加され、中空電極と対向電極の間には中空電極
    を負とする直流電圧が印加されることを特徴とするドラ
    イエッチング装置。
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