JP2569689B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒
体に関するものであり、特に前記パーフルオロアルキル
スルホン酸アミン塩を潤滑剤とする磁気記録媒体に関す
るものである。
〔発明の概要〕
本発明は、非磁性支持体上に磁性層を有してなる磁気
記録媒体において、上記パーフルオロアルキルスルホン
酸アミン塩を潤滑剤として使用することにより、各種使
用条件下においても優れた走行性、耐摩耗性、耐久性等
を発揮する磁気記録媒体を提供しようとするものであ
る。
〔従来の技術〕
例えば、強磁性金属材料を蒸着等の手法により非磁性
支持体上に被着し、これを磁性層としたいわゆる金属薄
膜型の磁気記録媒体や、非常に微細な磁性粒子と樹脂結
合剤とを含む磁性塗料を非磁性支持体上に塗布し、これ
を磁性層としたいわゆる塗布型の磁気記録媒体では、磁
性層表面の平滑性が極めて良好であるため、磁気ヘッド
やガイドローラー等の摺動部材に対する実質的な接触面
積が大きく、従って摩擦係数が大きくなり凝着現象(所
謂貼付き)が起き易く走行性や耐久性に欠ける等問題点
が多い。
そこで、これら問題点を改善するために各種の潤滑剤
を使用することが検討されており、従来より高級脂肪酸
やそのエステル等を上記磁気記録媒体の磁性層に内添し
たり、あるいはトップコートすることにより摩擦係数を
抑えようとする試みがされている。
ところで、磁気記録媒体に使用される潤滑剤には、そ
の性質上非常に厳しい特性が要求され、従来用いられて
いる潤滑剤では対応することが難しいのが現状である。
即ち、磁気記録媒体に使用される潤滑剤には、 特に寒冷地での使用に際しても所定の潤滑効果が確保
されるように低温特性に優れること、 磁気ヘッドとのスペーシングが問題となるので極めて
薄く塗布できること、又その場合にも充分な潤滑性が発
揮されること、 長時間、あるいは長期間の使用に耐え、潤滑効果が持
続すること、 等が要求される。
ところが、従来より使用されていた高級脂肪酸やその
エステル等は、0℃以下のような低温条件下では凍結し
て固体化し潤滑剤としての機能が損なわれたり、長期間
の耐久性に欠ける傾向にある。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上のように、磁気記録媒体の分野においては、使用
される潤滑剤の能力不足に起因して、走行性、耐摩耗
性、耐久性等の実用特性に不満を残している。
そこで本発明は、あらゆる使用条件下において優れた
潤滑性が保たれるとともに、長期間に亘り潤滑効果が持
続され、走行性、耐摩耗性、耐久性等に優れた磁気記録
媒体を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、上述の目的を達成せんものと鋭意研究
を重ねた結果、本発明者等によって初めて合成されたパ
ーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩がこの目的に適
合することを見出し本発明を完成するに至ったものであ
る。
以上のパーフルオロアルキル基、R1,R2,R3の少なくと
も1つは炭素数6以上の炭化水素基をそれぞれ表す。)
で表されることを特徴とするものである。
また、本発明の潤滑剤は、一般式 もしくは (但し、式中nは1〜3の整数、Rfは炭素数3以上のパ
ーフルオロアルキル基、R1,R2,R3の少なくとも1つは
炭素数6以上の炭化水素基をそれぞれ表す。)で表され
るパーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩を主成分と
することを特徴とするものである。
本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に少なくと
も磁性層を有してなる磁気記録媒体であって、一般式 もしくは (但し、式中nは1〜3の整数、Rfは炭素数3以上のパ
ーフルオロアルキル基、R1,R2,R3の少なくとも1つは
炭素数6以上の炭化水素基をそれぞれ表す。)で表され
るパーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩を保有する
ことを特徴とするものである。
本発明のパーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩
は、パーフルオロアルキルスルホン酸とアミンとから合
成されるものである。
ここで、上記式中パーフルオロアルキルスルホン酸と
アミンの数nは、1〜3であることが好ましい。nが0
では潤滑剤を構成せず、4以上では潤滑剤の取扱い等実
用上の問題が生じ、例えば非常に薄く均一に塗布するこ
とが難しくなる。
また、上記式中パーフルオロアルキルスルホン酸を構
成するRfはパーフルオロアルキル基であり、その炭素数
は3以上であることが好ましい。パーフルオロアルキル
基の炭素数が3より少ない場合には、フッ素導入による
潤滑効果が不足してしまう。また、上限に関しては特に
制約はないが、炭素数が12を越えると潤滑剤としての取
扱い上の問題が生じる。上記パーフルオロアルキル基
は、直鎖状、分枝状の何れであってもよい。
さらに、上記式中アミンを構成するR1,R2,R3の少な
くとも1つは炭素数6以上の炭化水素基であり、アルキ
ル、アルケン、アリール等でよく、場合によっては複素
環化合物であってもよい。したがって、残りの2つは水
素であっても炭化水素基であってもよい。このように式
中アミンを構成するR1,R2,R3の少なくとも1つを炭素
数6以上の炭化水素基とすることによって、例えば単な
るアンモニウム塩に比べより潤滑性が付与されることに
なる。
本発明のパーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩
は、文献未載の新規化合物であり、以下(A)式もしく
は(B)式で示す方法により容易に合成することができ
る。
また、本発明の潤滑剤は、上述のパーフルオロアルキ
ルスルホン酸アミン塩を主成分とするものであり、上記
パーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩を単独で磁気
記録媒体の潤滑剤として使用してもよいが、従来公知の
潤滑剤と組み合わせて用いると効果が高い。あるいは、
パーフルオロアルキルカルボン酸エステル、カルボン酸
パーフルオロアルキルエステル、パーフルオロアルキル
カルボン酸パーフルオロアルキルエステル、あるいはこ
れらの誘導体と組み合わせて使用することも可能であ
る。
さらに、より厳しい条件に対処し潤滑効果を持続させ
るために重量比30:70〜70:30程度の配合比で極圧剤を併
用してもよい。
極圧剤は、境界潤滑領域において部分的に金属接触を
生じたときにこれに伴う摩擦熱によって金属面と反応
し、反応生成物皮膜を形成することにより摩擦・摩耗防
止作用を行うものであって、リン系極圧剤、イオウ系極
圧剤、ハロゲン系極圧剤、有機金属系極圧剤、複合型極
圧剤等のいずれも使用できる。
さらに、本発明の磁気記録媒体は、上述のパーフルオ
ロアルキルスルホン酸アミン塩を潤滑剤として保有して
なるものである。
ここで、本発明が適用される磁気記録媒体としては、
先ず磁性塗料を非磁性支持体表面に塗布することにより
磁性塗膜が磁性層として形成される、いわゆる塗布型の
磁気記録媒体が挙げられる。
塗布型の磁気記録媒体において、非磁性支持体や磁性
塗膜を構成する磁性粉末、樹脂結合剤等は従来公知のも
のがいずれも使用可能で、何等限定されるものではな
い。
例示するならば、非磁性支持体としては、ポリエステ
ル類、ポリオレフィン類、セルロース誘導体、ビニル系
樹脂、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリカーボネート
等に代表されるような高分子材料により形成される高分
子支持体や、アルミニウム合金、チタン合金等からなる
金属基板、アルミナガラス等からなるセラミックス基
板、ガラス基板等である。その形状も何等限定されるも
のではなく、テープ状、シート状、ドラム状等、如何な
る形態であってもよい。さらに、この非磁性支持体に
は、その表面性をコントロールするために、微細な凹凸
が形成されるような表面処理が施されたものであっても
よい。
磁性粉末としては、γ−Fe2O3、コバルト被着γ−Fe2
O3等の強磁性酸化鉄系粒子、強磁性二酸化クロム系粒
子、Fe、Co、Ni等の金属やこれらを含んだ合金からなる
強磁性金属系粒子、六角板状の六方晶系フェライト微粒
子等が例示される。
樹脂結合剤としては、塩化ビニル、酢酸ビニル、ビニ
ルアルコール、塩化ビニリデン、アクリル酸エステル、
メタクリル酸エステル、スチレン、ブタジエン、アクリ
ロニトリル等の重合体、あるいはこれら二種以上を組み
合わせた共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹
脂、エポキシ樹脂等が例示される。これら結合剤には、
磁性粉末の分散性を改善するために、スルホン酸基やカ
ルボキシル基、リン酸基等の親水性極性基が導入されて
もよい。
磁性塗膜には、前記の磁性粉末、樹脂結合剤の他、添
加剤として分散剤、研磨剤、帯電防止剤、防錆剤等が加
えられてもよい。
かかる塗布型の磁気記録媒体に前記パーフルオロアル
キルスルホン酸アミン塩を保有せしめる方法としては、
磁性塗膜中に内添する方法、磁性塗膜の表面にトップコ
ートする方法、あるいはこれら両者の併用等がある。
パーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩を磁性塗膜
中に内添する場合には、樹脂結合剤100重量部に対して
0.2〜20重量部の範囲で添加される。
パーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩を磁性塗膜
の表面にトップコートする場合には、その塗布量は0.5
〜100mg/m2であるのが好ましく、1〜20mg/m2であるの
がより好ましい。
なお、パーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩をト
ップコートする場合にその被着方法としては、当該パー
フルオロアルキルスルホン酸アミン塩を溶媒に溶解し得
られた溶液を塗布もしくは噴霧するか、あるいは逆にこ
の溶液中に磁気記録媒体を浸漬すればよい。
本発明は、さらに金属薄膜型の磁気記録媒体にも適用
することが可能である。
この場合にも、適用可能な金属薄膜型の磁気記録媒体
の非磁性支持体、金属磁性薄膜は何等限定されるもので
はなく、従来より知られるものが何れも使用できる。
例示するならば、非磁性支持体としては先の塗布型の
磁気記録媒体と同様のものが使用可能である。この場
合、非磁性支持体にAl合金板やガラス板等の剛性を有す
る基板を使用した場合には、基板表面にアルマイト処理
等の酸化皮膜やNi−P皮膜等を形成してその表面を硬く
するようにしてもよい。
金属磁性皮膜は、メッキやスパッタリング、真空蒸着
等のPVDの手法により連続膜として形成されるもので、F
e、Co、Ni等の金属やCo−Ni系合金、Co−Pt系合金、Co
−Ni−Pt系合金、Fe−Co系合金、Fe−Ni系合金、Fe−Co
−Ni系合金、Fe−Ni−B系合金、Fe−Co−B系合金、Fe
−Co−Ni−B系合金等からなる面内磁化記録金属磁性膜
や、Co−Cr系合金薄膜、Co−O系薄膜等の垂直磁化記録
金属磁性薄膜が例示される。
特に、面内磁化記録金属磁性薄膜の場合、予め非磁性
支持体上にBi、Sb、Pb、Sn、Ga、In、Ge、Si、Tl等の低
融点非磁性材料の下地膜を形成しておき、金属磁性材料
を垂直方向から蒸着あるいはスパッタし、磁性金属薄膜
中にこれら低融点非磁性材料を拡散せしめ、配向性を解
消して面内等方性を確保するとともに、抗磁力を向上す
るようにしてもよい。
また、前述の如きハードディスクとする場合には、金
属磁性薄膜表面に、カーボン膜、ダイヤモンド状カーボ
ン膜、酸化クロム膜、SiO2膜等の硬質保護膜を形成する
ようにしてもよい。
かかる金属薄膜型の磁気記録媒体に前記パーフルオロ
アルキルスルホン酸アミン塩を保有せしめる方法として
は、金属磁性薄膜表面や前記保護膜表面にトップコート
する方法が挙げられる。この場合、パーフルオロアルキ
ルスルホン酸アミン塩の塗布量としては、やはり0.5〜1
00mg/m2であることが好ましく、1〜20mg/m2であること
がより好ましい。
上述の磁気記録媒体の磁性層にはパーフルオロアルキ
ルスルホン酸アミン塩を主体とする潤滑剤の他前記潤滑
剤、極圧剤等を併用してもよく、さらには必要に応じて
防錆剤を併用してもよい。
防錆剤としては、通常この種の磁気記録媒体の防錆剤
として使用されるものであればいずれも使用でき、例え
ばフェノール類、ナフトール類、キノン類、窒素原子を
含む複素環化合物、酸素原子を含む複素環化合物、硫黄
原子を含む複素環化合物等である。
防錆剤は、パーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩
を含む潤滑剤と混合して用いてもよいが、防錆剤層を塗
布した後に潤滑剤層を塗布するというように、2層以上
に分けて被着すると効果が高い。
ところで、上述の塗布型の磁気記録媒体、金属薄膜型
の磁気記録媒体の何れにおいても、磁性層である磁性塗
膜、金属磁性薄膜の他に、バックコート層や下塗層等が
必要に応じて形成されていてもよい。
例えば、バックコート層は磁性塗膜と同様の樹脂結合
剤に導電性を付与するためのカーボン系微粉末や表面粗
度をコントロールするための無機顔料を添加し塗布形成
されるものである。
本発明においては、このバックコート層に前述のパー
フルオロアルキルスルホン酸アミン塩を潤滑剤として内
添、あるいはトップコートにより含有せしめてもよい。
あるいは、磁性塗膜、金属磁性薄膜とバックコート層に
いずれもパーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩を潤
滑剤として内添、トップコートする等、種々の組み合わ
せも可能である。
〔作用〕
パーフルオロアルキルスルホン酸とアミンから合成さ
れるパーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩は、良好
な潤滑作用を発揮して摩擦係数を低減する。また、この
潤滑作用は低温下等の厳しい条件下においても損なわれ
ることはない。したがって、このパーフルオロアルキル
スルホン酸アミン塩を主体とする潤滑剤はあらゆる使用
条件下で非常に良好な潤滑作用を発揮する。
このパーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩を潤滑
剤として用いた磁気記録媒体は、パーフルオロアルキル
スルホン酸アミン塩の前記潤滑作用によりあらゆる使用
条件下で走行性の改善が図られ、耐久性も向上する。
〔実施例〕
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、
本発明はこの実施例に限定されるものではないことはい
うまでもない。
先ず、パーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩の合
成例を示す。
合成例 市販のC8F17SO3H(フルオロケミカル社製)と等モル
のステアリルアミンを100℃で加熱溶解させ、冷却した
後、n−ヘキサンから再結晶させた。得られた結晶の融
点は40〜41℃であり、収率は75%であった。
この化合物の赤外吸収スペクトルを第1図に示す。
上記第1図は赤外吸収スペクトルで、3100cm-1にスル
ホン酸アミン塩の吸収が観察され、2900〜2850cm-1にC
−Hの伸縮振動、1460cm-1にC−Hの面内変角振動が観
察され、1300〜1100cm-1にC−Fの伸縮振動が観察され
ることから、この化合物は以下の構造式で示されるパー
フルオロオクタンスルホン酸ステアリルアミン塩と同定
される。
C8F17SO 3・H3 NC18H37 上述の合成例に従い、使用したパーフルオロアルキル
スルホン酸やアミンの種類を変えて第1表に示すパーフ
ルオロアルキルスルホン酸アミン塩を合成した。
上記第1表に示す合成物を使用して以下に示す磁気記
録媒体を作製した。
先ず、金属薄膜型磁気記録媒体(蒸着テープ及びハー
ドディスク)に適用した実施例について説明する。
実施例1 14μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルムに斜
め蒸着法によりCoを被着させ、膜厚1000Åの強磁性金属
薄膜を形成した。
次に、この強磁性金属薄膜表面に、第1表中の合成物
1を0.1重量%濃度となるように溶解したものを、塗布
量が5mg/m2となるようにディッピング塗布し、サンプル
テープを作製した。なお、サンプルディスクも同様にデ
ィッピング塗布して作製した。
実施例2〜実施例10 実施例1において、潤滑剤として使用した第1表中の
合成物1を合成物2〜合成物10に変えて、他は実施例1
と同様の方法によりサンプルテープとサンプルディスク
を作製した。
上述のようにして作製された各サンプルディスクにつ
いて、温度25℃,湿度60%の時、温度50℃,湿度80%の
時のコンタクト・スタート・ストップ(CSS)特性、サ
ンプルテープについてはスチル耐久性,シャトル耐久性
について測定を行った。CSS特性はCSSテスターによって
0〜3600rpmに回転させた時の静止摩擦係数(μ)の値
を測定したものである。また、スチル耐久性はポーズ状
態での出力の−3dBまでの減衰時間を評価し、シャトル
耐久性は、1回につき2分間のシャトル走行を行い、出
力が3dB低下するまでのシャトル回数で評価した。な
お、比較例1として、全く潤滑剤を使用していないブラ
ンクディスクについても測定した。その結果を第2表及
び第3表に示す。
第2表及び第3表より明らかなように、潤滑剤として
パーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩を使用するこ
とにより、CSS特性、スチル耐久性、シャトル耐久性等
は、各種条件でも劣化することなく非常に良好な結果が
得られた。
次に、塗布型磁気記録媒体に適用して実施例を行っ
た。
実施例11 Co被着γ−Fe2O3 100重量部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10.5重量部 (U.C.C.社製,VAGH) ポリウレタン樹脂 10.5重量部 (日本ポリウレタン社製,M−5033) カーボン(帯電防止剤) 5 重量部 レシチン(分散剤) 1 重量部 メチルエチルケトン 150 重量部 メチルイソブチルケトン 150 重量部 上記組成物を基本組成物とし、該基本組成物に潤滑剤
として第1表中の合成物1を1.5重量部添加しボールミ
ルにて24時間混合してからフィルターを通して取り出
し、更に硬化剤を4重量部添加して30分間攪拌した。こ
の磁性塗料を12μm厚のポリエチレンテレフタレートベ
ース上に乾燥後の厚みが5μmとなるように塗布し、磁
場配向を行った後乾燥し巻き取った。これをカレンダー
処理した後1/2インチ幅に裁断し、サンプルテープを作
製した。
実施例12〜実施例20 実施例1において、合成物1の代わりに第1表中の合
成物2〜合成物10を添加して、他は実施例11と同様の方
法によりサンプルテープを作製した。
上述のようにして作製された各サンプルテープについ
て、温度25℃、相対湿度60%及び温度40℃、相対湿度80
%の場合についてエージング前後にわたり、その摩擦係
数及びスティックスリップについて測定を行った。な
お、比較例2として、全く潤滑剤を使用していないブラ
ンクテープについても測定した。その結果を第4表及び
第5表に示す。
上記第4表及び第5表より明らかなように、潤滑剤と
してパーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩を使用す
ることにより、摩擦係数、スティックスリップは、各種
条件でも劣化することなく非常に良好な結果が得られ
た。
〔発明の効果〕
以上の説明からも明らかなように、本発明のパーフル
オロアルキルスルホン酸アミン塩は、非常に優れた潤滑
性を有する化合物であり、潤滑剤として有用であるとい
える。
本発明の磁気記録媒体は、前述のパーフルオロアルキ
ルスルホン酸アミン塩を潤滑剤として保有しているの
で、如何なる使用条件下においても潤滑性を保つことが
でき、また長期にわたりその潤滑性を保つことができ
る。したがって、本発明の磁気記録媒体は走行性,耐久
性に優れたものとなっている。
【図面の簡単な説明】
第1図は合成例で合成されたパーフルオロアルキルスル
ホン酸アミン塩の一例を示す赤外線吸収スペクトルであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 50:02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に少なくとも磁性層を有し
    てなる磁気記録媒体であって、一般式 もしくは、 (但し、式中nは1〜3の整数、Rfは炭素数3以上のパ
    ーフルオロアルキル基、R1,R2,R3の少なくとも1つは炭
    素数6以上の炭化水素基をそれぞれ表す。)で表される
    パーフルオロアルキルスルホン酸アミン塩を潤滑剤とす
    る磁気記録媒体。
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