JP2569663B2 - 芳香族ポリエステルの製造法 - Google Patents
芳香族ポリエステルの製造法Info
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- JP2569663B2 JP2569663B2 JP62329967A JP32996787A JP2569663B2 JP 2569663 B2 JP2569663 B2 JP 2569663B2 JP 62329967 A JP62329967 A JP 62329967A JP 32996787 A JP32996787 A JP 32996787A JP 2569663 B2 JP2569663 B2 JP 2569663B2
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- acid
- temperature
- aromatic polyester
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Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は脱酢酸反応のごとき脱酸反応を併なう芳香族
ポリエステルの改良された製造法に関する。
ポリエステルの改良された製造法に関する。
<従来の技術> 従来の方法による芳香族ポリエステルの製造法におい
ては、例えばオキシベンゾイルポリエステルを得る方法
としてヒドロキシ安息香酸およびジオールを活性エステ
ル化し、脱酢酸して重合する方法が知られているが、こ
の場合反応が高温で行われること、反応物が高粘度とな
ることから、得られるポリエステルの熱劣化,着色が問
題となる。
ては、例えばオキシベンゾイルポリエステルを得る方法
としてヒドロキシ安息香酸およびジオールを活性エステ
ル化し、脱酢酸して重合する方法が知られているが、こ
の場合反応が高温で行われること、反応物が高粘度とな
ることから、得られるポリエステルの熱劣化,着色が問
題となる。
<発明が解決しようとする問題点> 本発明はこのような脱酸反応を併う塊状重縮合法によ
るポリエステルの製法において、熱劣化,着色の少ない
ポリエステルを得る方法を提供することにある。
るポリエステルの製法において、熱劣化,着色の少ない
ポリエステルを得る方法を提供することにある。
<問題点を解決するための手段> 本発明は一般式 で表わされる化合物、 一般式 (式中R1は水素原子,低級アルキル基,フェニル基,ク
ロル又はブロムである) で表わされる化合物 および一般式 (式中Xは−O−,−S−,−SO2−,−CO−,−CH
2−, −OCH2CH2O−であり、R2は水素原子,低級アルキル基,
フェニル基,クロル又はブロムである。mおよびnは0
または1の整数を表わす)で表わされる化合物からなる
群から選ばれる少なくとも1種の化合物と酸無水物とを
反応させて活性エステル化反応を行いモノマー調整し、
それらを原料として用い塊状重縮合法によって、一般式 (式中p:q=0:1〜1:0であり、q:r=10:12〜12:10であ
る。R1,R2,m,nおよびXは一般式(II),(III)で定義
したとおりである)で表わされる芳香族ポリエステルを
製造する方法において、反応をチタン製反応槽中で行う
ことを特徴とする方法に関するものである。
ロル又はブロムである) で表わされる化合物 および一般式 (式中Xは−O−,−S−,−SO2−,−CO−,−CH
2−, −OCH2CH2O−であり、R2は水素原子,低級アルキル基,
フェニル基,クロル又はブロムである。mおよびnは0
または1の整数を表わす)で表わされる化合物からなる
群から選ばれる少なくとも1種の化合物と酸無水物とを
反応させて活性エステル化反応を行いモノマー調整し、
それらを原料として用い塊状重縮合法によって、一般式 (式中p:q=0:1〜1:0であり、q:r=10:12〜12:10であ
る。R1,R2,m,nおよびXは一般式(II),(III)で定義
したとおりである)で表わされる芳香族ポリエステルを
製造する方法において、反応をチタン製反応槽中で行う
ことを特徴とする方法に関するものである。
本発明の製造法において対象とする芳香族ポリエステ
ルを得る原料である一般式(I)で示される化合物とし
ては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸,m−ヒドロキシ安
息香酸等を挙げることができる。一般式(II)で示され
る化合物としては、例えば、イソフタル酸,テレフタル
酸,2−クロロテレフタル酸,2−メチルテレフタル酸等を
挙げることができる。
ルを得る原料である一般式(I)で示される化合物とし
ては、例えばp−ヒドロキシ安息香酸,m−ヒドロキシ安
息香酸等を挙げることができる。一般式(II)で示され
る化合物としては、例えば、イソフタル酸,テレフタル
酸,2−クロロテレフタル酸,2−メチルテレフタル酸等を
挙げることができる。
一般式(III)で示される化合物としては、例えば、
ハイドロキノン,レゾルシノール,4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニル,4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、
4,4′−チオビフェノール、4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン,4,4′−ジヒドロキシジフェニルプロパ
ン,クロロ置換ハイドロキノン,フェニル置換ハイドロ
キノン等を挙げることが出来る。
ハイドロキノン,レゾルシノール,4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニル,4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、
4,4′−チオビフェノール、4,4′−ジヒドロキシジフェ
ニルスルホン,4,4′−ジヒドロキシジフェニルプロパ
ン,クロロ置換ハイドロキノン,フェニル置換ハイドロ
キノン等を挙げることが出来る。
一般式(I),(III)の活性エステル化に用いられ
る低級酸無水物としては、例えば無水酢酸,無水プロピ
オン酸,無水酪酸等が挙げられる。
る低級酸無水物としては、例えば無水酢酸,無水プロピ
オン酸,無水酪酸等が挙げられる。
本発明の製法においては、通常活性エステル化を反応
温度50〜200℃、好ましくは140〜180℃で行い、その後
副生成物を流去しながら反応温度を徐々に上昇し、最終
的に240〜350℃、好ましくは280〜350℃にし、重縮合を
すすめる。又、反応速度を速くするために減圧雰囲気下
で行っても良い。
温度50〜200℃、好ましくは140〜180℃で行い、その後
副生成物を流去しながら反応温度を徐々に上昇し、最終
的に240〜350℃、好ましくは280〜350℃にし、重縮合を
すすめる。又、反応速度を速くするために減圧雰囲気下
で行っても良い。
本製法においては、上記の方法により最終分子量ポリ
マーを得ることも可能であるし、プレポリマーを生成し
た後固相重合により、高分子量化をすることも可能であ
る。
マーを得ることも可能であるし、プレポリマーを生成し
た後固相重合により、高分子量化をすることも可能であ
る。
本発明で用いるチタン製反応槽とは、チタン又はチタ
ン合金で作製したものあるいはチタン又はチタン合金で
被覆した金属材で作製したものを意味する。
ン合金で作製したものあるいはチタン又はチタン合金で
被覆した金属材で作製したものを意味する。
チタン製反応槽中で反応することは熱劣化,着色の少
ないポリエステルを得ることができる他、チタンの熱伝
導性が高い点から反応の制御を容易にする。
ないポリエステルを得ることができる他、チタンの熱伝
導性が高い点から反応の制御を容易にする。
本発明で製造される重合体は、公知の種々の充填剤成
分を充填して成形加工することが出来る。充填剤成分の
代表例としては、 a)繊維状充填剤:ガラス繊維,炭素繊維,ボロン繊
維,アラミド繊維,アルミナ繊維b)無機充填剤:マイ
カ,タルク,クレイ,グラファイト,カーボンブラッ
ク,シリカ,アスベスト,硫化モリブテン,酸化マグネ
シウム,酸化カルシウム等を挙げることができる。
分を充填して成形加工することが出来る。充填剤成分の
代表例としては、 a)繊維状充填剤:ガラス繊維,炭素繊維,ボロン繊
維,アラミド繊維,アルミナ繊維b)無機充填剤:マイ
カ,タルク,クレイ,グラファイト,カーボンブラッ
ク,シリカ,アスベスト,硫化モリブテン,酸化マグネ
シウム,酸化カルシウム等を挙げることができる。
本発明の芳香族ポリエステルは耐熱性及び成形加工性
に優れ、各種成形品,フィルム,繊維,塗膜,素材とし
て有用である。
に優れ、各種成形品,フィルム,繊維,塗膜,素材とし
て有用である。
<実施例> 以下に実施例によって本発明を説明するが、これら実
施例は本発明の好適な態様を示すためのものであって、
本発明の範囲を限定するものではない。
施例は本発明の好適な態様を示すためのものであって、
本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1 10チタンの反応槽中にp−ヒドロキシ安息香酸3.73
kg,テレフタル酸1.20kg,イソフタル酸0.3kg,4,4′−ヒ
ドロキシジフェニル1.67kg,無水酢酸5.05kgを入れ、N2
置換を行った後150℃で2時間還流し、昇温させながら
酢酸を留去し、温度が330℃に達した時点で1時間保持
した。その後、反応物を冷却して固化させながら粉砕を
行いポリマーを得た。
kg,テレフタル酸1.20kg,イソフタル酸0.3kg,4,4′−ヒ
ドロキシジフェニル1.67kg,無水酢酸5.05kgを入れ、N2
置換を行った後150℃で2時間還流し、昇温させながら
酢酸を留去し、温度が330℃に達した時点で1時間保持
した。その後、反応物を冷却して固化させながら粉砕を
行いポリマーを得た。
得られたポリマーは淡黄色を示し、熱劣化はみられな
かった。尚、得られたポリマーのチタン含有量は19ppm
であった。
かった。尚、得られたポリマーのチタン含有量は19ppm
であった。
熱分解温度(Td)は熱重量測定装置によりN2下40℃/m
inで測定した。
inで測定した。
イエローインデックス(YI)は測色色差計(日本電色
工業ND−101DC)により測定した。
工業ND−101DC)により測定した。
実施例2 10チタンの反応槽中にp−ヒドロキシ安息香酸3.45
kg,テレフタル酸1.66kg,4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ル1.86kg,無水酢酸5.05kgを入れ、N2置換を行った後、1
50℃で2時間還流し、昇温させながら酢酸を留去し、温
度が330℃に達した時点で1時間保持した。その後、反
応物を冷却して固化させながら粉砕を行いポリマーを得
た。
kg,テレフタル酸1.66kg,4,4′−ジヒドロキシジフェニ
ル1.86kg,無水酢酸5.05kgを入れ、N2置換を行った後、1
50℃で2時間還流し、昇温させながら酢酸を留去し、温
度が330℃に達した時点で1時間保持した。その後、反
応物を冷却して固化させながら粉砕を行いポリマーを得
た。
得られたポリマーは淡黄色を示し熱劣化は見られなか
った。
った。
尚、得られたポリマーのチタン含有量は18ppmであっ
た。
た。
Td,YIについては実施例1と同様の方法で測定した。
比較例1 10SUS316の反応槽中に、p−ヒドロキシ安息香酸3.
73kg,テレフタル酸1.20kg,イソフタル酸0.3kg,4,4′−
ジヒドロキシフェニル1.67kg,無水酢酸5.05kgを入れ、N
2置換を行った後、150℃で2時間還流し、昇温させなが
ら酢酸を留去し、温度が330℃に達した時点で1時間保
持した。その後、反応物を冷却して固化させながら粉砕
を行いポリマーを得た。
73kg,テレフタル酸1.20kg,イソフタル酸0.3kg,4,4′−
ジヒドロキシフェニル1.67kg,無水酢酸5.05kgを入れ、N
2置換を行った後、150℃で2時間還流し、昇温させなが
ら酢酸を留去し、温度が330℃に達した時点で1時間保
持した。その後、反応物を冷却して固化させながら粉砕
を行いポリマーを得た。
得られたポリマーは茶色に着色しており、熱劣化をお
こしていた。
こしていた。
Td,YIについては実施例1と同様の方法で測定した。
比較例2 10ハステロイBの反応槽中にp−ヒドロキシ安息香
酸3.73kg,テレフタル酸1.20kg,イソフタル酸0.3kg,4,
4′−ジヒドロキシフェニル1.67kg,無水酢酸5.05kgを入
れ、N2置換を行った後、150℃で2時間還流し昇温させ
ながら酢酸を留去し、反応温度が330℃に達した時点で
1時間保持した。
酸3.73kg,テレフタル酸1.20kg,イソフタル酸0.3kg,4,
4′−ジヒドロキシフェニル1.67kg,無水酢酸5.05kgを入
れ、N2置換を行った後、150℃で2時間還流し昇温させ
ながら酢酸を留去し、反応温度が330℃に達した時点で
1時間保持した。
その後、反応物を冷却して固化させながら粉砕しポリ
マーを得た。得られたポリマーは濃黄色に着色した。
マーを得た。得られたポリマーは濃黄色に着色した。
Td,YIについては実施例1と同様の方法で測定した。
<発明の効果> 以上説明したように本発明の製法によって熱劣化のな
い着色の少ないポリエステルが得られる。
い着色の少ないポリエステルが得られる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−294731(JP,A) 特開 昭49−29394(JP,A) 特開 昭54−46291(JP,A) 特開 昭55−94930(JP,A) 特開 昭60−235833(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 で表わされる化合物、 一般式 (式中R1は水素原子,低級アルキル基,フェニル基,ク
ロル又はブロムである) で表わされる化合物、および 一般式 (式中Xは−O−,−S−,−SO2−,−CO−,−CH
2−, −OCH2CH2O−であり、R2は水素原子,低級アルキル基,
フェニル基,クロル又はブロムである。mおよびnは0
又は1の整数を表わす。)で表わされる化合物からなる
群から選ばれる少なくとも1種の化合物と酸無水物とを
反応させて活性エステル化反応を行い、モノマーを調製
し、それらを原料として用い、塊状重縮合法によって 一般式 (式中p:q=0:1〜1:0であり、q:r=10:12〜12:10であ
る。R1,R2,m,nおよびXは一般式(II),(III)で定義
したとおりである) で表わされる芳香族ポリエステルを製造する方法におい
て反応をチタン製反応槽中で行うことを特徴とする該ポ
リエステルの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62329967A JP2569663B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 芳香族ポリエステルの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62329967A JP2569663B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 芳香族ポリエステルの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01172423A JPH01172423A (ja) | 1989-07-07 |
JP2569663B2 true JP2569663B2 (ja) | 1997-01-08 |
Family
ID=18227270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62329967A Expired - Lifetime JP2569663B2 (ja) | 1987-12-28 | 1987-12-28 | 芳香族ポリエステルの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2569663B2 (ja) |
-
1987
- 1987-12-28 JP JP62329967A patent/JP2569663B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01172423A (ja) | 1989-07-07 |
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