JP2569559Y2 - サスペンション装置 - Google Patents

サスペンション装置

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JP2569559Y2
JP2569559Y2 JP6307393U JP6307393U JP2569559Y2 JP 2569559 Y2 JP2569559 Y2 JP 2569559Y2 JP 6307393 U JP6307393 U JP 6307393U JP 6307393 U JP6307393 U JP 6307393U JP 2569559 Y2 JP2569559 Y2 JP 2569559Y2
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ball
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教一 八尾
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Musashi Seimitsu Industry Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば自動車に装着さ
れるサスペンション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、自動車に装着されるサスペンショ
ン装置の一例として、図1に示す如きダブルウイッシュ
ボーンタイプのサスペンション装置101がある。この
サスペンション装置101は、車輪102を回転自在に
支持する車輪支持体104と、その車輪支持体104と
車体との間に配設され、内端を車体に枢着させ、外端を
車輪支持体104に枢着させた上下一対のアッパーアー
ム121とロアアーム111とからなり、車輪支持体1
04には油圧ダンパ103の下端が枢着され、車軸10
7にはドライブシャフト105が連結されている。
【0003】このサスペンション装置101のアッパー
アーム121を図4および図5を基に説明する。
【0004】アッパーアーム121の一端には、図5に
示す如く、球頭部133を有するボールスタッド132
と、ボールスタッド132の球頭部133を包持するベ
アリング136と、ベアリング136を支持するハウジ
ング138とからなるボールジョイント131が圧入固
定され、図4に示す如く、この一端から他端に向けてア
ームが2又に分かれる。また、アッパーアーム121の
2又に分かれた各々他端には、軸方向の中央外周面が球
状凸面124にて形成された内筒123と、球状凸面1
24を収容する球状凹面127が内周に設けられたシー
ト126と、シート126を支持するハウジング128
と、ハウジング128の外側に同心状に配置される円筒
状の外筒130と、外筒130とハウジング128との
間に介在されるゴム弾性体129とからなるピローボー
ルブッシュ122が圧入固定される。
【0005】このようなアッパーアーム121を有する
サスペンション装置101としては、実開平4−875
03号公報等多数ある。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ここで、自動車のサス
ペンション装置101にかかる外力を大きく分けると3
つに分かれる。まず、自動車が発進、加減速及び停止す
る時に前後方向にかかる外力(以下、FTという)、旋
回時に横方向にかかる外力(以下、FBという)及び路
面の凹凸による上下方向にかかる外力(以下、FHとい
う)の3つに分けられる。この3つの外力のうち、FT
及びFBは自動車の操縦性に影響し、FHは自動車の乗
り心地に影響する。つまり、FT及びFBが車体(ハン
ドル)にダイレクトに入力されないと操縦安定性が低下
し、また逆にFHが車体にダイレクトに入力されると乗
り心地が悪くなるということがある。そこで、FT及び
FBに対してはバネ定数が高く、FHに対してはバネ定
数が低いゴム弾性体を設置することが必要となる。
【0007】しかし、現在使用されるサスペンション装
置101のアッパーアーム121は、図4に示す如く、
外端にボールジョイント131が取り付けられ、内端に
ピローボールブッシュ122が取り付けられており、ピ
ローボールブッシュ122の内筒123は車体の前後方
向に沿って設置され、その内筒123の外側にゴム弾性
体129が円筒状に設置されているため、FT及びFB
に対しては異なるバネ定数に設定することはできるが、
FB及びFHに対しては共にその力がかかる方向が内筒
123の径方向にあたるため、FB及びFHに対するバ
ネ定数を異なる値に設定することは難しい。よって、操
縦安定性を高めるためFBに対するゴム弾性体129の
バネ定数を高くすると、FHに対するゴム弾性体129
のバネ定数も高くなり乗り心地が悪くなるということが
ある。また、乗り心地を良くするため、FHに対するゴ
ム弾性体129のバネ定数を低くすると、FBに対する
ゴム弾性体129のバネ定数も低くなり操縦安定性が低
下するということがある。
【0008】従って、本考案は上述の如き課題を解決
し、操縦安定性が高く、乗り心地も良いサスペンション
装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案の構成は以下のと
おりである。
【0010】アッパーアームの外端は、球頭部を有する
ボールスタッドと、ボールスタッドの球頭部を包持する
ベアリングと、ベアリングを支持するゴム弾性体とを有
するボールブッシュを介して車輪支持体に取り付けら
れ、外端から内方に向けて2又に分かれるアッパーアー
ムの各々内端は、線方向の中央外周面が球状凸面にて形
成された内筒と、球状凸面を収容する球状凹面が内周に
設けられたシートとを有するピローボールジョイントを
介して車体に取り付ける。
【0011】
【実施例】以下本考案の実施例を図1乃至図3に基づい
て説明する。
【0012】図1は、本考案のサスペンション装置1を
表す正面図であり、ダブルウイッシュボーンタイプのサ
スペンション装置1である。このサスペンション装置1
は、車輪2を回転自在に支持する車輪支持体4と、その
車輪支持体4と車体との間に配設され、内端を車体に枢
着させ、外端を車輪支持体4に枢着させた上下一対のア
ッパーアーム21とロアアーム11とからなる。アッパ
ーアーム21は車輪支持体4の上端に、ロアアーム11
は車輪支持体4の下端に枢着され、車輪支持体4の上端
と下端との間に車体側に突設された受部8が形成され
て、この受部8に油圧ダンパ3の下端が枢着される。ま
た、車輪支持体4には車軸7が回転自在に軸承され、ド
ライブシャフト5から等速ジョイントを介して動力伝達
される。図において、等速ジョイントは、ブーツ6によ
り塵等の侵入がないよう塞がれている。
【0013】次に、このサスペンション装置1のアッパ
ーアーム21を図2及び図3を基に説明する。
【0014】アッパーアーム21の一端には、図3に示
す如く、球頭部33と柄部34を有するボールスタッド
32と、ボールスタッド32の球頭部33を包持する合
成樹脂製のベアリング36と、ベアリング36を支持す
るゴム弾性体37と、ゴム弾性体37を支持するハウジ
ング38とからなるボールブッシュ31が圧入固定さ
れ、図2に示す如く、この一端から他端に向けてアーム
が2又に分かれる。そしてアッパーアーム21の2又に
分かれた各々他端には、軸方向の中央外周が球状凸面2
4にて形成された内筒23と、球状凸面24を収容する
球状凹面27が内周に設けられた合成樹脂製のシート2
6と、シート26を支持するハウジング28とからなる
ピローボールジョイント22が圧入固定される。また上
記アッパーアーム21の一端に圧入されるボールブッシ
ュ31は、その軸方向にバネ定数が低く、その径方向に
バネ定数が高くなるように、ゴム弾性体37が配置され
る。
【0015】続いて、上記サスペンション装置1を備え
た自動車で走行した際のサスペンション装置1と外力と
の関係を説明すると、自動車走行中、FT又はFBがか
かるとその外力はボールブッシュ31のゴム弾性体37
における径方向に荷重がかかる。このとき、ゴム弾性体
37の径方向はバネ定数が高いため、車体が荷重をダイ
レクトに受けるためサスペンション装置1の姿勢を崩す
ことがないので操縦安定性が高まる。また自動車走行
中、FHがかかるとその外力はボールブッシュ31のゴ
ム弾性体37における軸方向に荷重がかかる。このと
き、ゴム弾性体37の軸方向はバネ定数が低いため、ゴ
ム弾性体37が路面からの荷重及び振動を吸収し、乗り
心地が向上される。
【0016】尚、本考案はフロントサスペンション装置
及びリアサスペンション装置、いづれの場合においても
使用可能である。
【0017】
【考案の効果】以上のように本考案によれば、アッパー
アームの外端は、球頭部を有するボールスタッドと、ボ
ールスタッドの球頭部を包持するベアリングと、ベアリ
ングを支持するゴム弾性体とを有するボールブッシュを
介して車輪支持体に取り付けられ、外端から内方に向け
て2又に分かれるアッパーアームの各々内端は、線方向
の中央外周面が球状凸面にて形成された内筒と、球状凸
面を収容する球状凹面が内周に設けられたシートとを有
するピローボールジョイントを介して車体に取り付ける
ため、前後方向の外力及び上下方向の外力又は横方向の
外力及び上下方向の外力に対するボールブッシュのゴム
弾性体軸線方向のバネ定数を低く設定し、軸線垂直方向
のバネ定数を高く設定できるので、本サスペンション装
置は操縦安定性が高く、乗り心地も良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のサスペンション装置を表す正面図であ
る。
【図2】本考案のサスペンション装置のアッパーアーム
を表す断面平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】従来のサスペンション装置のアッパーアームを
表す断面平面図である。
【図5】図4のB−B断面図である。
【符号の説明】
2 車 輪 4 車輪支持体 11 ロアアーム 21 アッパーアーム 22 ピローボールジョイント 23 内 筒 24 球状凸面 26 シート 27 球状凹面 31 ボールブッシュ 32 ボールスタッド 33 球頭部 36 ベアリング 37 ゴム弾性体

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪(2)を回転自在に支持する車輪支
    持体(4)と、該車輪支持体(4)と車体との間に配設
    され、内端を車体に枢着させ、外端を車輪支持体(4)
    に枢着させた上下一対のアッパーアーム(21)とロア
    アーム(11)とからなるサスペンション装置におい
    て、前記アッパーアーム(21)の外端は、球頭部(3
    3)を有するボールスタッド(32)と、該ボールスタ
    ッド(32)の球頭部(33)を包持するベアリング
    (36)と、該ベアリング(36)を支持するゴム弾性
    体(37)とを有するボールブッシュ(31)を介して
    車輪支持体(4)に取り付けられ、外端から内方に向け
    て2又に分かれるアッパーアーム(21)の各々内端
    は、軸方向の中央外周面が球状凸面(24)にて形成さ
    れた内筒(23)と、該球状凸面(24)を収容する球
    状凹面(27)が内周に設けられたシート(26)とを
    有するピローボールジョイント(22)を介して車体に
    取り付けることを特徴とするサスペンション装置。
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