JP2569363B2 - 多層成形性複合積層体およびその製造方法 - Google Patents

多層成形性複合積層体およびその製造方法

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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明はプラスチック複合積層体の製造方法に関し、
特に、基材となる他の熱可塑性材料上にアクリル層を注
型することによって得られる多層成形性硬質複合物品に
関する。
背景技術 ABS、ポリ塩化ビニル、ポリアクリレート、ポリカー
ボネート、合金あるいはそれらの混合物からなる多層熱
可塑性積層体は、これまで、薄いシートにこれらの材料
を押出し成形あるいはカレンダー加工し、積み重ね、高
温で行う融着等のプロセスによって製造されていた。
上記タイプの押出し成形品を得るために用いられる方
法の一つは米国特許第4107251号(Bollen他)に示され
ている。ここに開示されている手法は、ポリカーボネー
ト重合体、ポリエチレンテレフタレートおよび非酸性の
シリカ充填材の混和物をキャスティングロールなどの可
動支持体上に押出しし、本質的に方向性のないシートを
形成することからなっている。次いで、該シートを収集
し、種々の有用な形状に熱成形する。これらの製品は迅
速に形成でき、安価に得ることができるが、軟らかい凹
凸性のある表面に起因して、摩耗抵抗性、耐候性に劣
り、半光沢性の外観を呈するという問題がある。
上述した欠点を克服するための努力において、例えば
多くの異なる熱可塑性基材上にアクリル層を共有押出し
するという試みがなされている。このような手法は米国
特許第4100237号(Wiley)に記載されており、ここで
は、押出し機の吐出導管中で、単一の積層流が形成され
隣接層間に明確な界面を有するような状態で、ABSの溶
融流をポリスチレンの溶融流に接合する方法が採られて
ている。上記の接合された流体をさらに界面と揃えたリ
ップを有するシート形状押出しダイを通過させる。
しかしながら、ある場合には、最終(共有押出し)製
品が、通常は不和合性の重合体から形成しなければなら
ない場合もある。この不和合性を克服するために、この
分野の従事者によって多くの方法が用いられている。例
えば米国特許第4221836号(Rutledge他)に開示の方法
で、この特許は、2種の重合体を共有押出しすることか
らなり、中間層を有する、固形炭化水素重合体とABS重
合体との複合プラスチックシートを形成する手法に関す
るものである。この中間層は、周囲層との間の結合係数
および溶融粘度を有するABS重合体からなるものであ
り、これらの属性は中間層の各隣接重合体層との接着を
強固ならしめるものである。
しかしながら、Rutledge他によって開発された上述の
積層方法は、いくつかの欠点を有する。これらの中に
は、完成した製品が成形工程間に、あるいは完成部品の
実装中水に暴露した場合に層剥離する可能性を含む。ま
た、得られた製品は耐候性に乏しく、ダイすじ、ふくれ
等に起因して表面品質的にも劣る。なお、連続押出し成
形工程で、工程をスタートして使用材料の色を変更する
ことの労力および費用の点から、限定された色の種類で
製造しなければならないという問題がある。さらに、製
造者がスクラップ材料を製造工程中に再投入して再使用
することができないために、材料費が高くなる。したが
って、これらの材料は回収できないくずとして廃棄しな
ければならない。
また、先行技術において、集積層構造を作り出すため
の種々の方法が提出されている。これらの方法の一つ
は、装飾合成シートの製造方法および該方法により製造
されたシートに向けられた米国特許第4254074号および
第4302497号(Toyooka他)に記載されている。この製品
は、少なくとも片側上に重合合成樹脂からなる一様な厚
さの注型シロップと双溶性の予備成形フィルムを結合さ
せた重合合成樹脂シロップからなる連続注型シートから
形成されている。ここで、該フィルムおよびシートは総
体的に結合し均質な製品を形成している。
また、別の方法が米国特許第4415509号(Toyooka)に
提示されている。この引用例は、アクリル板を組み入れ
た、光拡散能の高いアクリル樹脂フィルムからなる集積
積層体を形成する方法を開示しているものである。この
方法は、注型型の注型面にアクリル樹脂を被覆し、型中
にアクリルモノマーあるいは一部重合アクリル生成物を
添加し、このようにして得られた生成物を重合させるこ
とからなる方法である。このようにして、フィルムがア
クリル樹脂板上に集積され積層される。
総体的に結合した積層体を形成する共有押出し方法が
米国特許第4415519(Strassel)に開示されている。こ
の方法は、1)ポリふっ化ビニリデン樹脂層、2)ポリ
アルキルメタクリレート層、3)熱可塑性樹脂の共有押
出しを含んでおり、この場合、隣接する層間の粘着が最
適となるように、押出し装置を出る若干手前の所でこれ
らの樹脂の溶融流を接触させることからなっている。こ
のようにして、隣接する層間の中間層が混合され、均質
な構造となり、もはや相互に容易に分離することはな
い。
しかしながら、これらの方法は、いずれも、上述の欠
点を克服するものとして十分な及第点を与えられるもの
ではない。これらの方法によって形成される物品は層分
離し易さ、すなわち続いて行われる成形工程間でのある
いは該物品使用間の機械的および/あるいは環境的要素
に起因する層分離し易さを残している。
発明の開示 発明者等は、他の熱可塑性基材表面上に形成される透
明あるいは有色のアクリル材料の層からなる優れた、多
層、成形性のプラスチック複合シートを開発した。これ
らのシートは、熱および圧力によって流し台、浴槽、小
ボート用船体、電気器具本体部品、自動車本体部品その
他用の形状に容易に成形され得る総体的に結合された積
層構造を形成する。
本発明は、また、アクリル組成物を調製すること、ア
クリル組成物を脱泡すること、少なくとも一種の熱可塑
性材料の少なくとも一つの面上に注型すること、該注型
組成物を、続いて行われる取扱い間、すなわち成形ある
いはその他の操作間の耐分離抵抗性を増した多層、成形
性注型複合積層体を形成するのに十分な深さまで熱可塑
性材料の厚さ中ににアクリル組成物を部分的に浸入させ
るように、該組成物のアクリルモノマーが実質的に重合
するのに十分な温度および時間の間硬化することからな
る積層体の形成方法に関する。好ましい成形操作は、複
合積層体が上記形状の物品に作成できる真空熱成形であ
る。
発明を実施するための最良の形態 本発明は、アクリル組成物を例えば押出し成形したあ
るいはカレンダー加工した熱可塑性材料のような基材表
面上に注型し、得られた積層体をアクリルモノマーを重
合させることによって硬化させることにより積層体を製
造する方法に関する。基材は均質な熱可塑性組成物から
形成されるものであっても良く、あるいは、ABS、PVC、
ローベル(Rovel)およびPMMAあるいはそれらの混合物
のような樹脂あるいは重合体のシートの多層体からなる
ものであっても良い。一般に、基材としてはアクリル材
以外の熱可塑性材料が用いられるが、ある場合には、種
々の用途に用いるために、改質アクリル基材上に上層ア
クリル層を注型する場合もある。
本発明方法の好ましい実施態様は、少量の、好ましく
は約5〜20%の範囲、最も好ましくは約10%のアクリル
重合体とアクリルモノマーとの混合物を含有する“シロ
ップ”を技術上周知の方法によって調製することからな
る(ここで%は重量%の値を示すもの。以下同様。)。
この混合物は、希薄な水状の粘度を有しており、続いて
行われる注型工程間に用いられる成形装置の細い継ぎ目
を通して漏出するので、シロップとして知られている。
従って、このアクリル混合物の型からの逸出を防ぐよう
に、アクリルの粘度を濃い、シロップ状粘稠度に調整す
るために、種々の比率の重合体を添加する。
次に、多くの添加成分が種々の量で、周知の方法によ
って添加される。好んで含まれる一つの材料は、アクリ
ルモノマーの重合を開始するために触媒として機能する
少なくとも一種の遊離基開始剤化合物である。
技術上周知の実施慣例によって、上記以上の多くの開
始剤が用いることができる。一つは硬化温度スケールの
低端、すなわち約50℃、で最高に機能するジ(第2ブチ
ル)ペルオキシジカーボネートであり、第2の開始剤
は、より高温(約70℃あるいはそれ以上)で最高に機能
する、ベンゾイルペルオキシドのような開始剤である。
このような2種の遊離基開始剤化合物を用いることの効
果は、硬化操作間に遭遇する温度の全範囲内でアクリル
モノマーの円滑かつ完全な重合を確実ならしめることに
ある。
アクリル混合物に添加されるべき開始剤化合物の量
は、約0.001〜2重量%の範囲で変動し得るが、好まし
い範囲は0.5〜1.5%である。もし触媒の添加量が少なす
ぎる場合には、重合反応は全く生起しないか、あるい
は、硬化するのに経済的に実施し難いほどの長時間を要
することになる。しかし、逆に、開始剤化合物の添加量
が多すぎる場合には、アクリル形成物が余りに急速に硬
化するか、あるいは、気泡の形成によってあるいはシー
ト内で起る発泡反応によって熱成形段階で破壊してしま
うことになる。
エチレングリコール ジメタクリレートのような架橋
剤も、0.1〜2重量%の範囲の量、好ましくは約0.8〜1.
2%の範囲の量で添加することができる。この場合の重
合体層の架橋の目的は、改善された耐候性を有し、か
つ、より堅い、すなわちスクラッチおよび化学腐食に対
してより抵抗性のある層を提供することにある。さら
に、得られる架橋された表面は、例えば普通の家庭用ク
レンザーによる摩耗に対してより大きな抵抗性を示す。
架橋剤として用いられるその他の成分には、例えばアリ
ル メタクリレート、ポリエチレン グリコール ジメ
タクリレート、メタクリルアミドその他周知のものが含
まれる。
本発明の好ましい工程として、重合体鎖の長さを制御
するために、鎖長調整成分を添加することがある。この
調整剤としては、例えばドデシルメルカプタンその他技
術上周知のものがある。これはアクリル混合物に0.001
〜2.0%の量を添加することができる。さらに、用いら
れる鎖長調整剤の量は導入される遊離基反応開始触媒の
量と直接的に関連付けられる。これは、該触媒が鎖長を
調整すべき重合体鎖の形成を制御することによるもので
ある。鎖長調整剤の好ましい添加量は0.05〜0.2重量%
である。
注型組成物が調製されると、架橋段階での気泡の形成
をを防ぐために、脱気しなければならない。脱気した組
成物は、その後、底部に厚さ約0.3〜0.4インチ(7.6〜1
0.2mm)のガラス板、頂部に、例えばSAN、ABS、ポリ塩
化ビニル、アクリル、ポリカーボネートABS/ナイロン
アロイあるいはその他のアロイあるいはこれらの材料の
押出し成形あるいはカレンダー加工によって得られる混
合体のような適切な熱可塑性基材を有する型に充填され
る。型の4側面は、液状アクリル組成物を頂部および底
部のシートの間に保持するように、弾性ガスケットでそ
れらの周辺端にそって適所に支持する。モノマーは、好
ましくは、0.020〜0.500インチ(0.51〜12.7mm)の厚さ
で注型する。
本発明の利点の一つは、押出し成形した熱可塑性材料
からなる基材と結合した架橋アクリル層を有する積層体
を形成することがこれまで不可能であったことにある。
このようにして、発明者等の新規の注型技術は、続いて
行われる成形、取扱いあるいは使用間の分離あるいは脱
結合の危険性なしにそのような積層体を形成することを
可能にした。
アクリルモノマーはABSのような軟らかい熱可塑性材
料の表面を侵しやすいので、代替の実施態様において、
そのような侵蝕を防ぐためにABS上に積層あるいは共有
押出ししたPVCあるいはアクリル重合体からなる複合体
を作成し、用いることも可能である。これらの試料は、
上記したように、隔室内すなわち型内で起わせるバッチ
式の注型方法で得ることもでき、また、コンベア上を連
続的に進行する熱可塑性基材上にアクリル材を供給し重
合させる連続注型技術を用いて得ることもできる。上述
の連続方式においては、動いている加熱ステンレスステ
ィールベルト上に位置する基材上にアクリル“シロッ
プ”を堆積させ、重合させる。
一旦組成物が熱可塑性基体上に接触した後は、アクリ
ルモノマーが基材表面に浸入するような形でアクリルモ
ノマーを重合させるために架橋処理を施さなければなら
ない。架橋の工程は、好ましくは、最終製品を得る前に
いくつかの段階で進行させる。型を用いる場合には、架
橋の好ましい方法は、技術上周知のタイプの炉中で、当
初の温度25〜70℃の範囲で3〜18時間、好ましくは50〜
65℃で4〜7時間の条件で行わせる。次いで、温度を75
〜90℃に上げ、1〜3時間、さらに、温度を最上限100
〜115℃として1〜3時間置く。最も好ましい架橋パラ
メータは、55〜60℃で4−1/2〜6時間、次いで80℃で
2時間、最後に105℃で2時間という条件である。勿
論、架橋温度および架橋時間は、積層体の厚さおよび反
応に触媒作用を与えるために選ばれる遊離基開始剤の量
およびタイプに応じて、可変性のものである。
注型工程間に、アクリルモノマーは、その後の工程操
作間および使用間の複合物質の脱結合を防ぐのに十分な
深さまで熱可塑性体マトリックス中に拡散する。この深
さは0.001〜0.100インチ(0.0254〜2.54mm)の範囲、よ
り好ましくは0.002〜0.060インチ(0.0508〜1.524mm)
の範囲、最も好ましくは0.005〜0.02インチ(0.127〜0.
508mm)である。重合反応完了後は、アクリル層が終り
プラスチック層が始まる部分の輪郭は鮮明ではない。そ
の代りに、積層構造の断面での緩やかな変化、すなわ
ち、全アクリルから、プラスチック基体とアクリルとの
混合を経て、全プラスチックに至る変化が見られる。
アクリルの熱可塑性基体中への浸透は重合反応速度に
よって直接的に制御され、これはまた、種々の手段、例
えば開始剤の量を変えることによって、あるいは架橋工
程が行われる時間および温度を調整することによって調
整することができる。シロップが液状にある時間が長け
れば長いほど、アクリルモノマーの基体中への浸透は深
く、得られるアクリル/熱可塑性基体間の中間相はより
大きくなる。したがって、重合反応の完了に先立って、
アクリルモノマーの浸透深さはほぼ0.001〜0.1インチ
(0.0254〜2.54mm)に達する。
この浸透深さは層の脱結合を防ぐ中間相を形成する。
このようにして得られた積層体は改善された耐候性を有
しており、その表面は多様な鮮明色を持つ光沢度の高い
表面となる。これまで得ることが困難であった多くの表
面効果、例えば大理石様の外観を与えるための金属顔料
の使用あるいは可塑性基材の処理(これは光沢面の透明
アクリル層によってさらに高められる)、が本発明にに
よって得られる。さらに、上述したように、本発明によ
って得られる複合体(特に重合体が架橋されているも
の)は、アクリル層の科学的抵抗性および堅さに起因し
て、優れた表面特性を有する。
これらの複合体の長所は、さらに、取扱い間に、切
断、機械加工および熱成形等の製造操作を受けた場合あ
るいは使用の際に層剥離をしないということである。従
来技術の積層体の場合亀裂なしに深搾りすることが不可
能な場合が屡々あるので、本発明積層体の熱成形操作耐
性は驚くべきものがある。従って、本発明複合体は、各
種用途に有用な広範囲の形状に熱成形することが可能で
ある。
したがって、大きな構造強さを有する流し台、浴槽、
家具および家庭用電気器具本体部品あるいは自動車本体
部品を形成することができる。これらの物品は、ガラス
繊維強化樹脂および/あるいは発泡システムにより強化
することを要しない。好ましい熱成形工程は、複合シー
トを135〜200℃の温度に加熱しながらその縁端をクラン
プすることからなる。次いで、軟化したシートを授けら
るべき形状を有する雌型材上に張り、さらに、該型の外
面に装着した真空装置によって該型の内面に吸引する。
形成された製品は、冷却によって、型材から剥離するの
に十分な程度まで収縮する。必要な場合、その他の既知
の熱成形技術を用いることも可能であり、当業者は製造
すべき所定の物品に最も適切な加工技術を選択すること
が可能である。
実施例 下記は、成形性の複合積層体を得るための発明者の新
規な方法を説明するための幾つかの実施例である。しか
しながら、これらの実施例は説明の目的のためにのみ提
示するものであって、本発明を限定するものとして解釈
すべきではない。
実施例 1 90%のメチルメタクリレートモノマー、10%のポリメ
チルメタクリレートからなるシロップ100gmを0.15%の
ジ(第2ブチル)ペルオキシ ジカーボネート、0.05%
のドデシルメルカプタンおよび0.15%のベンゾイルペル
オキシドと混合する。混合液を脱泡後、6×6×.375″
(152×152×9.53mm)のガラス底板、約6×6×.300″
(152×152×7.62mm)の硬質PVC頂板および上記両板の
周辺を隔てる厚さ約1/8″(3.18mm)の弾性ガスケット
材からなる型に充填する。型を強制空気循環炉中に置
き、55℃ 16時間、次いで80℃ 2時間、さらに105℃ 2時
間加熱する。冷却後、PVC層に化学的に融合した注型ア
クリル層からなる複合シートガ得られる。当業者に周知
の技術を用いて、層剥離なしに複合シートを熱成形し、
鋸引きし、機械加工しあるいは接合することができる。
実施例 2 90%のメチルメタクリレートモノマーおよび10%の重
合体からなる注型シロップ99gm、エチレングリコール
ジメタクリレート1gm、ドデシルメルカプタン0.5gm、ベ
ンゾイルペルオキシド0.5gmを含有する混合物を実施例
1と同様に構成した型中に充填する。注型物を、炉中で
当初55〜60℃で16時間、次いで80℃で2時間、さらに10
5℃で2時間加熱して架橋させた。冷却後、一面に架橋
注型アクリル層、他面にPVC層を有する複合材が得ら
れ、この複合材もまた剥離層なしに製造工程操作に耐え
ることができ、前述したような利点を有する。
実施例 3 注型シロップ100gmをジ(第2ブチル)ペルオキシ
ジカーボネート0.5gm、ベンゾイルペルオキシド0.5gmお
よびドデシルメルカプタン0.2gmと混合する。混合物の
脱泡後、ガスケットを厚さ0.08″(2.03mm)、熱可塑性
シートを厚さ0.250″(6.35mm)のPVCおよびABSの共有
押出し積層体とした以外、実施例1と同様にして、型に
充填する。積層体のPVC表面にアクリルが注型されたも
のが得られる。次いで、注型物を、当初50〜55℃16時
間、次いで80℃で2時間、さらに105℃で2時間架橋す
る。得られる複合体はPVC/ABS積層体上に注型アクリル
層を有する複合体であるが、前述の利点を有する熱成形
形成物をより容易に得ることができる。
ここに開示した発明が上記目的を満足することを十分
考慮においたものであることは明らかであるが、当業者
によって多くの修正および実施態様が工夫されることを
多とする者であり、追加の請求項目が、本発明の真の精
神および範囲内に入るように上記修正および実施態様を
カバーすることを意図する者である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 33:00 B29L 9:00 (72)発明者 ジョンソン,マーク アメリカ合衆国 コネティカット 06606 ブリッジポート オールド タ ウン ロード 2880

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記工程: アクリルモノマーおよび少なくとも一種の遊離基開始触
    媒を含有するアクリル組成物を調製する工程、 該アクリル組成物を、少なくとも一つの熱可塑性材料の
    一面の少なくとも一部分に注型する工程、および 該熱可塑性材料の厚みへの該アクリル組成物の部分的浸
    透を可能にするような方法で、該アクリルモノマーを実
    質的に重合させるのに十分な温度で十分な時間にわたり
    該注型アクリル組成物を硬化させて、その後の取扱い、
    成形、その他の製造作業中の剥離に対して増大した抵抗
    性を有する成形可能な多層の注型複合積層体を形成する
    工程、 を含む積層体の製造方法。
  2. 【請求項2】アクリル組成物が主要量のアクリルモノマ
    ーと実質的により少量の第2アクリル成分との混合物を
    含むものである、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】第2アクリル成分が前記アクリルモノマー
    の重合体からなる、請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】アクリルモノマーがメチルメタクリレート
    である、請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記硬化工程の温度および/または時間を
    変えることによって熱可塑性材料へのアクリル組成物の
    浸透深さを制御することをさらに含む、請求項1に記載
    の方法。
  6. 【請求項6】前記硬化工程が、アクリルモノマーの50〜
    80%を重合させる第1段階と、該モノマー組成物の10〜
    30%を重合させる第2段階と、残りのモノマー組成物の
    実質的に全部を重合させる第3段階とからなる多段階で
    実施される、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】前記第1段階が25〜70℃で3〜18時間、前
    記第2段階が75〜90℃で1〜3時間、そして前記第3段
    階が100〜110℃で1〜3時間実施される、請求項6に記
    載の方法。
  8. 【請求項8】注型工程に先立って、前記アクリル組成物
    に少なくとも一種の鎖長調整剤または架橋剤を添加する
    ことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記注型アクリル組成物の耐溶剤性を高め
    るために、前記架橋剤をエチレングリコールジメタクリ
    レート、アリルメタクリレート、ポリエチレングリコー
    ルジメタクリレートおよびメタクリルアミドの中から選
    択することをさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記注型工程が、少なくとも一つの熱可
    塑性材料のシート上にアクリル組成物を注型するか、あ
    るいは、連続移動している熱可塑性材料のシートまたは
    積層体の上にアクリル組成物を連続的に流延することを
    含む、請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】アクリル組成物の連続流延に先立って、
    相溶性の熱可塑性材料の2以上のシートを押出し加工ま
    たはカレンダー加工することをさらに含む、請求項10に
    記載の方法。
  12. 【請求項12】熱可塑性材料をABS、SAN、ポリ塩化ビニ
    ル、アクリルベースの熱可塑性材料、ポリカーボネート
    ABS/ナイロンアロイ、または前記熱可塑性材料の2以上
    のシートの積層体の中から選択することをさらに含む、
    請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記注型工程に先立って、アクリル組成
    物を脱泡することをさらに含む、請求項1に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】下記工程: (a)前記積層体を真空成形手段に隣接して配置する工
    程、 (b)積層体の形状を該成形手段の形状に合致させるよ
    うに、該積層体を135〜200℃の高温に暴露する工程、 (c)成形した積層体を冷却する工程、および (d)該積層体を造形品として該成形手段から取り出す
    工程、 により積層体を所望形状の物品へ成形することをさらに
    含む、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】鮮やかに着色された熱可塑性基体上に透
    明なアクリル層を有する積層体を製造するために、前記
    アクリル組成物に金属粉顔料または重質顔料を添加する
    ことをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】熱可塑性基体の上面の少なくとも一部分
    に装飾模様を有する該基体上に透明なアクリル層を有す
    る積層体を製造するために、アクリル組成物を熱可塑性
    基体の上に注型するに先立って、該基体の上面の少なく
    とも一部分に着色材料を適用することをさらに含む、請
    求項1に記載の方法。
  17. 【請求項17】難燃性を有する積層体を製造するため
    に、熱可塑性材料に含まれる樹脂の量を制御することを
    さらに含む、請求項1に記載の方法。
  18. 【請求項18】請求項1の方法により製造された積層
    体。
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