JP2569089Y2 - 移動電源車の電源ケーブル接続構造 - Google Patents

移動電源車の電源ケーブル接続構造

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JP2569089Y2
JP2569089Y2 JP5494993U JP5494993U JP2569089Y2 JP 2569089 Y2 JP2569089 Y2 JP 2569089Y2 JP 5494993 U JP5494993 U JP 5494993U JP 5494993 U JP5494993 U JP 5494993U JP 2569089 Y2 JP2569089 Y2 JP 2569089Y2
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亨 増井
勝弘 島津
庄一 藤本
和幸 蔵本
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デンヨー株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は移動電源車、とくに大容
量の発電装置を搭載した移動電源車の電源ケーブル接続
部の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】移動電源車は、エンジン発電機、冷却用
ラジエータ等をベース上に配置し、仕切り壁により防音
ダクトを構成し、全体を防音箱で囲った防音型エンジン
発電機をトラック等の荷台に搭載したものである。この
移動電源車は停電、災害時等の予備電源やテレビ、ラジ
オの放送中継用電源および各種展示会用電源として使用
されている。とくに近年ではコンサートや屋外で行われ
る各種イベントの電源としてその用途が拡がり、低騒音
の移動電源車が望まれている。
【0003】従来、この種の移動電源車としてはたとえ
ば実開昭56−86862号公報に開示されている。こ
れに示すように移動電源車は、防音型エンジン発電機全
体を防音箱で囲み、これとは別の室の荷台後部にケーブ
ルドラムを配設し、車両後部に設けたケーブル引出口よ
りケーブルドラムに巻かれた電源ケーブルを引き出すこ
とで各種の負荷に電力を供給していた。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、小容量
の電力供給を行う電源車の場合には前記公報に記載され
ているようにケーブルドラム等を用いることができる
が、たとえば三相4線式の30kVA〜75kVAを出
力する大型発電機を搭載している場合には、ケーブルの
外径が50mm〜70mm程度の太さになるので電源ケーブ
ルをケーブルドラムに巻くことができない。このため、
このような大型発電機を搭載している移動電源車の場合
には、ケーブルドラムを用いずに使用する際に電源ケー
ブルを発電機の出力端子に接続していた。
【0005】移動電源車は、緊急時の場合、いち早く現
場に駆けつけて電源ケーブルを出力端子に接続して負荷
に電気を供給する必要があり、また作業性の面からも電
源ケーブルと出力端子との着脱は容易なことが好まし
い。しかし、出力端子を外部に露出した状態で電源ケー
ブルと接続すると防音性が悪化するため、前記公報のよ
うにたとえばケーブル引出口より電源ケーブルを挿入し
て出力端子に接続する必要がある。なお、出力端子は着
脱性や取扱性等を考慮すると車両の後部に配置するのが
好ましい。
【0006】大容量の電源装置の出力端子を車両後部に
設けた場合、出力端子が高い位置にある程、電源ケーブ
ルの自重によりこれが外れる可能性が高くなり、安全性
や信頼性に問題が生じる。電源ケーブルが外れないよう
にするには、たとえば何らかの手段により電源ケーブル
を固定して電源端子に荷重がかからない構造にする必要
があり、取付作業に時間がかかるとともに構造が複雑に
なるという欠点が生じる。
【0007】また、自重により電源ケーブルの外れを防
止するには、なるべく出力端子を低い位置に配設して電
源ケーブルが地面に達するまでの距離を短くすればその
分電源ケーブルの重さが減るが、移動電源車は通常の車
のように移動して種々の環境下で使用されるため、単に
低い位置に出力端子を配置するとケーブル接続口より侵
入した泥や水により出力端子材の腐食や絶縁劣化が生じ
るという問題があった。
【0008】本考案はこのような従来技術の欠点を解消
し、電源ケーブルの着脱作業が容易で、安全性や信頼性
が高く、構造が簡単で、腐食や絶縁劣化の問題が生じな
い優れた移動電源車の電源ケーブル接続構造を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案は上述の課題を解
決するために、発電装置を車両に搭載した移動電源車の
電源ケーブル接続構造は、車両の後輪後部に発電装置の
出力端子が低部に配置され、出力端子の下方に車両の後
方泥よけと兼用したホッパー状のケーブル接続口を配置
し、ケーブル接続口の下部には開閉可能なカバーを設け
た。
【0010】
【作用】本考案によれば、走行時を含む発電装置を使用
していないときには出力端子が外部に露出して腐食や絶
縁劣化が生じないようにカバーが閉められ、発電装置の
使用時にカバーが開けられてケーブル導入口より挿入さ
れた電源ケーブルが出力端子に接続される。
【0011】
【実施例】次に添付図面を参照して本考案による移動電
源車の電源ケーブル接続構造の実施例を詳細に説明す
る。
【0012】図2は本考案による移動電源車の概観を示
す斜視図である。移動電源車1は、エンジン発電機、冷
却用ラジエータ等をベース上に配置し、仕切り壁により
防音ダクトを構成し、全体を防音箱で囲った防音型エン
ジン発電機をトラック等の車両の荷台に搭載した移動電
源車である。本実施例における移動電源車1には、たと
えば三相4線式で30kV〜75kVを出力可能な大型
発電機が搭載されている。
【0013】この発電機の操作盤2は図2に示すように
左側側面の後輪の直ぐ後ろに配置され、操作盤2の操作
ができるようにこの部分側面が扉15により開閉自在の
構造になっている。このように扉15を左側に配置して
いるので、道路に移動電源車1を駐車した場合でも歩道
側で操作でき作業者の安全性が高い。
【0014】図1は移動電源車1の発電機操作盤2にお
ける内部構造を示した一部断面正面図であり、電源ケー
ブル10を接続した状態を示している。発電機操作盤2
には発電機の操作や状態を管理するエンジン計器3や発
電機用遮断器4が配設されているとともに、出力端子板
5がこれらの下の低い位置に設けられている。出力端子
板5には三相出力端子として4つの電源端子5a〜5d
が一列に配置され、これら各電源端子はボルトにより電
源ケーブル10との着脱が行なわれる。出力端子板5の
下はケーブル接続口9が設けられ、これの底部にカバー
11が開閉自在に取り付けられている。
【0015】ケーブル接続口9は、電源ケーブル10の
挿入や着脱が容易なように車輪のフェンダ8の形状を利
用し、上部の方が底部に比べ広くなっている。すなわ
ち、ケーブル接続口9は車両後方の泥よけと兼用したホ
ッパー状になっており、フェンダ8には泥よけ13が取
り付けられている。図3は図1の一点鎖線A−A’にお
ける断面図である。図1および図3でも判るように本実
施例によれば、出力端子板5が低い位置に設けられ、こ
れと地面30との距離が短いため、ケーブル10が短い
長さで地面に達してこれの自重により電源端子5a〜5
dに加わる荷重が少なくて済む。したがって、発電機の
稼働中にこれら端子に振動が伝わってもボルトが緩んで
電源ケーブル10が外れる心配が無い。
【0016】電源ケーブル10を電源端子5a〜5dに
接続する場合、まず底部に設けられているカバー11が
開けられ、これより電源ケーブル10がケーブル接続口
9に挿入される。このとき、図2に示した扉15は開け
られており、ケーブル接続口9より挿入されたケーブル
の各線がボルトにより電源端子5a〜5dの所定の端子
に接続される。なお、発電機の稼働中は外部に音が漏れ
ないように扉15は閉められる。
【0017】図4は移動電源車1が移動中の状態を示す
説明図である。たとえば雨天時や降雪時などに移動する
と、車輪の回転により矢印に示すような泥はねが生じ
る。移動による泥や水のはねは泥よけ13によりカバー
11のある車輪後部に直接達するのを防ぐが、泥よけ1
3だけでは泥はね等を完全に防止することはできない。
これは走行時の路面状態が悪いほど顕著になる。出力端
子板5は低い位置にあるため、図4に示すようにカバー
11を設けて泥や水がケーブル接続口9から侵入するの
を防ぎ、出力端子板5の各電源端子5a〜5dに付着し
て腐食や絶縁劣化等が生じない構造になっている。
【0018】図5は図4の一点鎖線B−B’で切断した
ときの断面を示したものであり、これを用いてカバー1
1の構造例を説明する。カバー11は、一端(図5では
右側)が蝶番17により車両に軸着され、他端(図5で
は左側)が車両に取り付けられたロック金具12に咬合
自在な構造になっている。図1に示したように電源ケー
ブル10を出力端子板5に接続するときには、図5に示
すようにロック金具12を外して矢印の方向にカバー1
1を開いてケーブル10を挿入する。
【0019】このように本実施例では、出力端子板5を
低い位置に配置したため、大型電源を搭載した移動電源
車でも電源ケーブルの自重により端子板5の電源端子5
a〜5dから外れることがなく、安全性および信頼性が
高い移動電源車を複雑な構造を用いること無く提供でき
る。また、端子板5の底部にワンタッチにより開閉自在
なカバー11を設けたので、電源端子5a〜5dの腐食
や端子板5の絶縁劣化の防止が可能となるとともに、電
源ケーブル10の接続やメンテナンスが容易になる。
【0020】なお、本実施例ではカバー11は蝶番17
による片開き構造としたが、本考案はこれに限定される
ものではなく、たとえばスライド式の構造としても良
い。
【0021】
【考案の効果】このように本考案の移動電源車の電源ケ
ーブル接続構造によれば、出力端子板を低い位置に配置
したため、大型発電機を搭載した移動電源車でも電源ケ
ーブルの自重により電源端子から外れることがなく、安
全性および信頼性が高い移動電源車を複雑な構造を用い
ること無く提供できる。また、出力端子板の底部に開閉
自在なカバーを設けたので、電源端子の腐食や出力端子
板の絶縁劣化の防止が可能となるとともに、電源ケーブ
ルの接続やメンテナンスが容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案による移動電源車のケーブル接続構造の
実施例を説明するための構造図。
【図2】本考案による移動電源車の実施例を示す斜視
図。
【図3】図1の一点鎖線A−A’で切断したときの断面
図。
【図4】カバーを閉めたときの状態を示す説明図。
【図5】図4の一点鎖線B−B’で切断したカバーの構
造を説明する説明図。
【符号の説明】
1 移動電源車 2 発電機操作盤 3 エンジン計器 4 発電機用遮断器 5 出力端子板 8 フェンダー部 9 ケーブル接続口 10 電源ケーブル 11 カバー 12 ロック 13 泥よけ 15 扉 17 蝶番
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 蔵本 和幸 福井県三方郡相田38番地1号 デンヨー 株式会社福井工場内 (56)参考文献 実開 昭63−35699(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電装置を車両に搭載した移動電源車の
    電源ケーブル接続構造において、 前記車両の後輪後部に前記発電装置の出力端子が低部に
    配置され、 前記出力端子の下方に前記車両の後方泥よけと兼用した
    ホッパー状のケーブル接続口を配置し、 前記ケーブル接続口の下部には開閉可能なカバーを設け
    たことを特徴とする移動電源車の電源ケーブル接続構
    造。
JP5494993U 1993-09-17 1993-09-17 移動電源車の電源ケーブル接続構造 Expired - Lifetime JP2569089Y2 (ja)

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JPH0718976U JPH0718976U (ja) 1995-04-04
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JP5362300B2 (ja) * 2008-09-12 2013-12-11 株式会社カナモト エンジン駆動型発電機
JP5671379B2 (ja) * 2011-03-09 2015-02-18 山洋電気株式会社 移動電源車
JP5592296B2 (ja) * 2011-03-11 2014-09-17 中国電力株式会社 発電機車
JP6545110B2 (ja) * 2016-01-25 2019-07-17 東北電力株式会社 電源車
JP7468240B2 (ja) * 2020-08-11 2024-04-16 株式会社明電舎 接続部補強部材、接続部補強構造、電力変換装置

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