JP2568961Y2 - 圧力制御弁 - Google Patents

圧力制御弁

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JP2568961Y2
JP2568961Y2 JP1991069666U JP6966691U JP2568961Y2 JP 2568961 Y2 JP2568961 Y2 JP 2568961Y2 JP 1991069666 U JP1991069666 U JP 1991069666U JP 6966691 U JP6966691 U JP 6966691U JP 2568961 Y2 JP2568961 Y2 JP 2568961Y2
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弘治 金内
忠治 横田
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車載の操舵装置やその
他産業機器等に適用される圧力制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の圧力制御弁として、例えば、特開
昭63−231003号公報に記載されているようなも
のが知られている。
【0003】この従来の圧力制御弁は、バルブボディの
バルブ穴内に摺動可能に設けられたバルブスプールと、
このバルブスプールに形成され、摺動に基づいて第1・
第2出力回路と液圧供給回路およびドレーン回路との間
の絞り量を制御して両出力回路の出力液圧を制御可能な
第1・第2絞りランド、および、両絞りランドとの間に
液室を画成すると共に、バルブスプールの端部の摺動支
持を行う第1・第2端部ランドと、前記第1出力回路の
出力液圧増圧方向に摺動させる第1ソレノイドおよび第
2出力回路の出力液圧増圧方向に摺動させる第2ソレノ
イドと、この第1・第2出力回路の出力液圧減圧方向に
それぞれスプールを押し戻す第1・第2セットスプリン
グとを備えたものであった。そして、前記ソレノイド
は、吸引力を受けて移動するプランジャと、このプラン
ジャの移動をバルブスプールに伝達するロッドとを備え
ていた。
【0004】しかしながら、上述の従来の圧力制御弁で
は、ソレノイドの吸引力に基づくプランジャの作動をロ
ッドを介してバルブスプールに伝達するような構造であ
るため、このロッドを介する分だけ圧力制御弁が軸方向
に長くなって、圧力制御弁を小型化しにくいという問題
があった。
【0005】そこで、本願出願人は、上述の問題を解決
すべく、実願平1−130069号の圧力制御弁を出願
した。この圧力制御弁は、絞り用ランドと端部ランドと
を有したバルブスプールの端部に、ソレノイドの吸引力
が作用するプランジャ部を一体に形成した構造であっ
た。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
本願出願人による先願の圧力制御弁にあっても、絞り用
ランドおよび端部ランドを有したバルブスプールの端部
にプランジャ部が設けられた構造ではあるが、プランジ
ャ部の軸方向外側の軸上の部分をブッシュで摺動支持し
た構造であったため、プランジャ部よりも軸方向外側位
置にブッシュにより摺動支持される軸方向の寸法を必要
とし、バルブスプールの軸長が長くて圧力制御弁が大型
となるもので、さらなるコンパクト化が望まれていた。
本考案は、上述の従来の問題点に着目して成されたもの
で、バルブスプールをブッシュにより摺動支持してバル
ブスプールの摺動性(圧力制御性)に優れた構造におい
て、バルブスプールの軸長を短縮してさらに圧力制御弁
のコンパクト化を図ることを各請求項共通の目的とし、
さらに、請求項2では、プランジャ部によるバルブスプ
ール端部の摺動支持負担の軽減、および、潤滑作用の向
上による摺動抵抗の軽減を図ることを目的としている。
【0007】本考案は、上述の従来の問題点に着目して
成されたもので、バルブスプールの軸長を短縮してさら
に圧力制御弁のコンパクト化を図ることを各請求項共通
の目的とし、さらに、請求項2では、プランジャ部によ
るバルブスプール端部の摺動支持負担の軽減、および、
潤滑作用の向上による摺動抵抗の軽減を図ることを目的
としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本考案請求項1記載の圧力制御弁では、バルブボ
ディのバルブ穴内に摺動可能に設けられたバルブスプー
ルと、このバルブスプールに形成され、バルブスプール
の摺動に基づいて出力回路と液圧供給回路およびドレー
ン回路との間の絞り量を制御して出力回路の出力液圧を
制御可能な絞り用ランド、および、この絞り用ランドと
離間してバルブスプールの端部に形成され、絞り用ラン
ドとの間に液室を画成する端部ランドと、前記バルブス
プールを出力液圧増圧方向に摺動させるソレノイド、お
よび、バルブスプールを出力液圧減圧方向に押し戻すセ
ットスプリングと、前記バルブスプールの摺動支持を行
うブッシュと、を備えた圧力制御弁において、前記バル
ブスプールの端部に、ソレノイドの吸引力が作用する磁
性体で形成されたプランジャ部を一体に設け、このプラ
ンジャ部で前記端部ランドを形成し、 このプランジャ
部と前記バルブ穴との間に、前記ブッシュを介装させ
【0009】また、請求項2記載の圧力制御弁は、前記
出力回路に接続されてバルブ穴に形成された出力ポート
に対しオーバラップ状態で絞り用ランドが設けられ、こ
の絞り用ランドに形成されたノッチにより絞りを形成し
た。
【0010】
【作用】ソレノイドに通電すると、このソレノイドの吸
引力がバルブスプールの端部に一体に設けたプランジャ
部に作用し、つまり、バルブスプールに直接作用し、こ
の吸引力がセットスプリングのセット荷重より大きくな
った時点でバルブスプールが摺動を開始し、この摺動で
出力液圧が上昇する。
【0011】このように本考案では、バルブスプールの
端部にソレノイドの吸引力が作用するプランジャを一体
に設けたことで、バルブスプールとプランジャとの間に
ロッドを介するものに比べて圧力制御弁をその軸方向に
コンパクト化することができる。
【0012】また、バルブスプールにあっては、プラン
ジャ部により端部ランドを形成するようにしたため、プ
ランジャ部とは別個に端部ランドを有しているものに比
べ、バルブスプールを軸方向に短縮することができ、圧
力制御弁を軸方向にさらにコンパクト化することができ
る。しかも、バルブスプールの摺動支持を行うブッシュ
が端部ランドを形成するプランジャ部の位置に設けられ
ているため、端部ランドよりも軸方向外側にブッシュに
より摺動支持される部分を有した構造に比べ、圧力制御
弁を軸方向にさらにコンパクトにできる。
【0013】また、バルブスプールの摺動開始時期は、
セットスプリングのセット荷重を調整することで変化さ
せることができるもので、本考案の圧力制御弁の場合、
バルブスプールの端部にプランジャ部を設けたため、セ
ットスプリングの付勢力がプランジャ部を介してバルブ
スプールに入力されるようにセットスプリングを配置す
ることができる。従って、このセットスプリングを、プ
ランジャの外側、さらには、ソレノイドよりも外側に配
置させることができる。このように、セットスプリング
をソレノイドよりも外側に配置させることが可能である
から、セットスプリングのセット力を調整するための機
構をソレノイドよりも外側、即ち、圧力制御弁の外側位
置に配置させることが容易であり、このような構成とす
ることで、セット力の調整をソレノイドの取付位置を変
更することなく行うことができる。
【0014】さらに、本考案の請求項2記載の圧力制御
弁では、バルブスプールの摺動が絞り用ランドによりバ
ルブボディ側で支持されることから、プランジャ部によ
る摺動支持負担が軽減されて、プランジャ部およびこれ
を支持する部分の偏摩耗が防止されると共に、高圧な出
力ポート付近にランドを設けるためランドの隙間を流れ
る油が多くなり、潤滑作用が良くなる。このため摺動抵
抗が軽減できる。
【0015】
【実施例】以下、本考案の実施例を図面により詳述す
る。まず、実施例の構成について説明する。尚、この実
施例は請求項2記載の考案に対応したものである。
【0016】図1は、本考案一実施例の圧力制御弁を示
す断面図であって、この圧力制御弁は、第1出力回路S
1および第2出力回路S2の出力液圧P1 ,P2 を制御
するものである。このような、2つの出力回路S1,S
2の出力液圧P1 ,P2 の液圧制御は、例えば、後輪の
舵角制御装置の作動に用いられ、このような舵角制御装
置では、第1出力回路S1の出力液圧上昇により後輪が
右に転舵され、逆に第2出力回路S2の出力液圧上昇に
より後輪が左に転舵されるというような作動が成される
ものであって、通常この制御は前輪の操舵に応答して成
されるもので、精度の高い制御が望まれる。
【0017】図において、1はバルブボディであって、
このバルブボディ1には、バルブ穴11が穿設されてい
る。そして、このバルブ穴11には、第1出力ポート1
1aおよび第2出力ポート11bが形成され、両ポート
11a,11b間位置には液圧供給回路2が接続され、
また、両ポート11a,11bの外側位置にはドレーン
回路3が接続されている。
【0018】なお、前記第1出力ポート11aは第1出
力回路S1に接続され、一方、第2出力ポート11bは
第2出力回路S2に接続されている。また、前記液圧供
給回路2にはポンプPからの液圧が供給されるようにな
っている。また、前記ドレーン回路3は、リザーバタン
クTに接続されていて、大気圧となっている。
【0019】前記バルブ穴11にはバルブスプール4が
摺動可能に内蔵されている。このバルブスプール4に
は、前記第1出力ポート11aにオーバラップ状態で設
けられた第1絞り用ランド4aと、第2出力ポート11
bにオーバラップ状態で設けられた第2絞り用ランド4
bとが形成されている。そして、図2にもその詳細を示
すように、両絞り用ランド4a,4bにおける周面の両
側縁部の一部には、第1ノッチ4j,4kおよび第2ノ
ッチ4m,4nが形成され、これらノッチ4j,4k,
4m,4nにより前記第1・第2出力ポート11a,1
1bにそれぞれアンダラップ状態で絞りq,rおよび絞
りs,tが形成され、これら絞りq,r,s,tの開度
を調整して、前記液圧供給回路2から導かれた液圧の両
出力回路S1,S2への供給量およびドレーン回路3へ
のドレーン量を制御するようになっている。
【0020】即ち、このバルブスプール4は、図中左方
向に摺動すると、第1出力ポート11aではドレーン側
の絞りqが狭まると共に液圧供給側の絞りrが広がって
第1出力回路S1への出力液圧P1 が上昇し、一方、バ
ルブスプール4が、逆に図中右方向に摺動した場合に
は、絞りが狭まると共に絞りが広がって第2出力回
路S2の出力液圧P2 が上昇する。
【0021】前記バルブスプール4の摺動は、第1,第
2ソレノイド5a,5bにより成される。即ち、バルブ
穴11の両端位置のバルブボディ1には、それぞれ、第
1ソレノイド5aおよび第2ソレノイド5bが設けられ
ていて、両ソレノイド5a,5bに通電すると、その発
生吸引力により、直接バルブスプール4を摺動させるも
ので、第1ソレノイド5aへ通電すると、バルブスプー
ル4は図中左に摺動して第1出力回路S1の出力液圧P
1 が上昇し、逆に、第2ソレノイド5bに通電すると第
2出力回路S2の出力液圧P2 が上昇する。
【0022】前記第1・第2ソレノイド5a,5bは、
ソレノイドボディ部B1 ,B2 と、コイル部K1 ,K2
と、プランジャ部54a,54bとを備えている。
【0023】前記ソレノイドボディ部B1 ,B2 は、前
記バルブボディ1の端面にボルト60a,60bで固定
されたベース51a,51bと、このベース51a,5
1bに嵌合固定された中間シリンダ56a,56bと、
この中間シリンダ56a,56bに嵌合された後部シリ
ンダ58a,58bとで構成されている。
【0024】前記コイル部K1 ,K2 は、コイル53
a,53bと、このコイル53a,53bが巻かれた非
磁性体よりなるビン55a,55bと、このビン5
5a,55bの外周をカバーするコイルケーシング52
a,52bで構成されている。そして、このコイル部K
1 ,K2 は、前記ソレノイドボディ部B1 ,B2 の外周
に着脱自在に装着され、後部シリンダ58a,58bの
端部外周に螺合された締結ナット59a,59bで交換
可能に取り付けられている。このセンタリングスプリン
グ4e,4fとバルブスプール4との間には、リテーナ
41a,41bが介在されている。このリテーナ41
a,41bには、バルブスプール4が中立位置となると
後部シリンダ58a,58bに当接されるフランジ42
a,42bが形成されていて、バルブスプール4の中立
位置や、センタリングスプリング4e,4fから離れる
方向へ摺動した状態では、弾発力がバルブスプール4へ
伝達されないようになっている。
【0025】また、前記ベース51a,51bの中心部
に、バルブ穴11よりも少し大径のプランジャ室を形成
する貫通穴57a,57bが形成され、この貫通穴57
a,57b内には、バルブスプール4の両端部を延長し
て形成された小径部4g,4hが挿入されていて、この
小径部4g,4hの基部外周に前記プランジャ部54
a,54bが嵌合固定されている。そして、前記貫通穴
57a,57bにはプランジャ部54a,54bの摺動
を案内する摺動支持部材としてのブッシュ100a,1
00bが設けられている。
【0026】そして、前記プランジャ部54a,54b
は、バルブ穴11を摺動可能な外径に形成され、これに
より、このプランジャ部54a,54bは、前記絞り用
ランド4a,4bとの間に、ドレーン回路3に連通され
た液室を画成し、かつ、バルブスプール4の端部の摺動
支持を行う端部ランドを構成している。なお、前記プラ
ンジャ部54a,54bは磁性体で形成されるのに対
し、バルブスプール4は非磁性体で形成されている。
【0027】また、バルブスプール4の小径部4g,4
hの両端部は後部シリンダ58a,58bの中心部に穿
設された貫通穴71a,71b内に挿通されている。
【0028】そして、この貫通穴71a,71bの端面
には、大径穴73a,73bが形成されている。この大
径穴73a,73bには、センタリングスプリング(セ
ットスプリング)4e,4fのセット力を調整するため
の調整部材8a,8bが螺合されている。つまり、前記
貫通穴71a,71bとこの調整部材8a,8bとで第
1・第2背室1a,1bが形成されており、この調整部
材8a,8bの外側突出部にはロックナット74a,7
4bが螺合され、また、調整部材8a,8bの第1・第
2背室1a,1b側端面の軸心部には段付き円柱状のス
トッパ部材80a,80bがバルブスプール4の方向へ
向けて突出状に設けられている。
【0029】また、前記両背室1a,1b間が連通路9
0で連通されていると共に、この連通路90の途中には
バルブスプール4のダンピングを防止する絞り91a,
91bが形成されている。
【0030】また、前記バルブスプール4は、その小径
部4g,4hの両端面と両調整部材8a,8bとの間に
介装されたセンタリングスプリング(セットスプリン
グ)4e,4fによって弾性支持されていて、両出力液
圧P1 ,P2 が同じ液圧となる中立位置に配置されるよ
う摺動付勢されている。
【0031】このセンタリングスプリング4e,4fと
バルブスプール4との間には、リテーナ41a,41b
が介在されている。このリテーナ41a,41bには、
バルブスプール4が中立位置となるとバルブボディ1に
当接されるフランジ42a,42bが形成されていて、
バルブスプール4の中立位置や、センタリングスプリン
グ4e,4fから離れる方向へ摺動した状態では、弾発
力がバルブスプール4へ伝達されないようになってい
る。
【0032】前記バルブスプール4の両端軸心部には、
第1ピストン摺動孔63aおよび第2ピストン摺動孔6
3bが形成されている。さらに、ピストン摺動孔63
a,63bには、両端が丸まった円柱形状の第1パイロ
ットピストン64aおよび第2パイロットピストン64
bが摺動自在に挿入されている。
【0033】そして、両ピストン摺動孔63a,63b
は、バルブスプール4に形成された第1フィードバック
液圧導入孔61aおよび第2フィードバック液圧導入孔
61bにより、それぞれ、第1出力ポート11aと第2
出力ポート11bとに連通され、両パイロットピストン
64a,64bは、一端面側がフィードバック液圧を受
圧する受圧面65a,65bとなっていると共に、他端
側が各ピストン摺動孔63a,63bの外部に突出し、
前記ストッパ部材80a,80bの先端面に当接するよ
うになっている。なお、図中81a,81bはシールリ
ングを示している。
【0034】次に、実施例の作用を説明する。
【0035】(イ)中立時 通常、バルブスプール4はセンタリングスプリング4
e,4fの付勢力によって中立位置に保持されていて、
液圧供給回路2から導かれた作動液は液圧導入側の絞り
q,sを通過してそれぞれドレーン側の絞りr,tから
ドレーン回路3を通ってリザーバタンクTへ還流され
る。
【0036】(ロ)第1ソレノイド5a駆動時 第1ソレノイド5aに通電すると吸引力が発生してプラ
ンジャ部54aに作用し、この吸引力がセンタリングス
プリング4eのセット荷重より大きくなった時点で、バ
ルブスプール4を図中左方向に摺動させる。
【0037】このバルブスプール4の摺動により、絞り
rが広がり、第1出力ポート11aおよび第1出力回路
S1の出力液圧P1 が上昇される。
【0038】また、この第1出力ポート11aの液圧
は、第1ピストン摺動孔63aに伝達され、第1パイロ
ットピストン64aは、このフィードバック液圧を受圧
面65aで受圧して図中左方向に押圧摺動される。
【0039】そして、この第1パイロットピストン64
aのスライドがストッパ部材80aにより規制される
と、第1パイロットピストン64aの受圧反力がフィー
ドバック力としてバルブスプール4に作用し、このバル
ブスプール4は、図中右方向に押し戻されてこのフィー
ドバック液圧の反力(フィードバック力)とソレノイド
5aの吸引力とが釣り合う位置に配置され、その状態
で、第1出力回路S1の出力液圧P1 は、第1ソレノイ
ド5aへ通電する電流値I1 に比例した液圧に制御され
る。
【0040】(ハ)出力液圧特性変更時 第1出力回路S1の出力液圧P1 特性の立ち上り電流値
および傾きは、第1ソレノイド5aの出力特性およびセ
ンタリングスプリング4eの弾性力により決定される。
したがって、前記第1ソレノイド5aの出力特性を変更
することによって、出力液圧P1 特性の傾きを変更する
ことができ、また、セットスプリング4eのセット荷重
を調整することで特性の立ち上がり電流値を調整をする
ことができる。
【0041】a) ソレノイドの出力特性変更時 第1ソレノイド5aの出力特性の傾きを変更するには、
前記コイル部K1 を交換するもので、この場合、先ず、
締結ナット59aによる締結状態を解除してソレノイド
ボディ部B1 からコイル部K1 を取り外し、次いで、特
性の異なる別のコイル部K1 をソレノイドボディ部B1
に装着して締結ナット59aで締結固定する。
【0042】b) セット荷重調整時 本考案の圧力制御弁を製造するにあたり、各圧力制御弁
において出力液圧P1特性が均一に得られるように調整
するもので、所定の電流を与えた際に予定した出力液圧
1 が得られない場合、セットスプリング4eのセット
荷重を調整することで、出力液圧P1 特性を平行移動さ
せる。
【0043】このように、セット荷重調整は調整部材8
aにより行なう。この場合、先ず、ロックナット74a
を緩め、この状態で、調整部材8aを任意の方向に回転
させる。つまり、セット荷重を上昇させる場合には、調
整部材8aをねじ込む方向に回転させ、セット荷重を低
下させる場合には、その逆に回転させる。これによっ
て、センタリングスプリング4eによりバルブスプール
4に付与するセット荷重が変化する。そして、所定のセ
ット荷重が得られる状態になったらロックナット74a
を締め付けて調整部材8aの位置を固定する。
【0044】(ニ)第2ソレノイド5b駆動時 第2ソレノイド5bに通電した場合には、上記第1ソレ
ノイド5a駆動時と逆に、第2出力回路S2の出力液圧
2 が上昇されるもので、その作動は、上記の場合と対
称的であるので説明を省略する。
【0045】以上説明したように、本実施例では、ソレ
ノイド5a,5bの吸引力を入力するプランジャ部54
a,54bをバルブスプール4の両端に一体に装着した
ために、両者を別体にして両者間にロッドを介装させた
ものに比べ圧力制御弁の軸方向寸法を短くすることがで
き、コンパクト化を図ることができるという特徴を有し
ている。
【0046】また、プランジャ部54a,54bをブッ
シュ100a,110bで摺動支持すると共に、これら
のプランジャ部54a,54b端部ランドとして利用す
るようにして、バルブスプール4の端部ランドを廃止し
たため、バルブスプール4の軸長を短くして圧力制御弁
をさらにコンパクト化することができるという特徴を有
している。
【0047】また、本実施例では、第1・第2絞り用ラ
ンド4a,4bを、第1・第2出力ポート11a,11
bに対しオーバラップ状態に設けて、両絞り用ランド4
a,4bでもバルブスプール4の摺動を支持するように
したため、バルブスプール4の端部の摺動支持を行うプ
ランジャ部54a,54bおよびブッシュ100a,1
00bの軸受け負担を軽減して、この部分の偏摩耗を防
止することができると共に、バルブスプール4がバルブ
ボディ1側で支持されることから、バルブスプール4と
バルブ穴11との軸出しが容易になるという特徴を有し
ている。
【0048】また、本実施例では、バルブスプール4の
中央部分の摺動支持を行う第1・第2絞り用ランド4
a,4bが油圧の高い液圧供給回路2の近くに設けられ
ることから、この部分の潤滑性が向上し、これにより、
バルブスプール4の摺動抵抗が小さくなってヒステリシ
スを低減することができるという特徴を有している。
【0049】また、本実施例では、バルブスプール4を
非磁性体で形成したため、上述のようにプランジャ部5
4a,54bをバルブスプール4の両端に一体に装着し
ても他方のソレノイド側を経由する余分な磁路の形成を
阻止することができ、これにより、ソレノイドの駆動効
率悪化を回避することができるという特徴を有してい
る。
【0050】また、本実施例では、ソレノイドボディ部
1 ,B2 に対してコイル部K1 ,K2 を交換可能に装
着した構成としたため、アッセンブリ後でもコイル部K
1 ,K2 のみを交換するだけで出力液圧特性を容易に変
更することができるという特徴を有している。
【0051】尚、図3〜図5は、図2のB矢視方向から
見たノッチ4j,4k,4m,4nの形状の一例を示す
もので、このノッチ形状を変えることにより入力電流に
対する出力液圧特性を任意に設定することができる。
【0052】また、本実施例では、センタリングスプリ
ング4e,4fのセット荷重の調整を行う調整部材8
a,8bを圧力制御弁の外側端部に設けたことで、セッ
ト荷重の調整を外部操作のみにより容易に行なえるとい
う特徴を有している。
【0053】以上、本考案の実施例を図面により詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもので
はなく本考案の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があ
っても本考案に含まれる。例えば、実施例では、バルブ
スプールの両端にソレノイドが設けられた構造のものを
示したが、バルブスプールの一端側のみにソレノイドが
設けられた構造のものに適用してもよい。
【0054】
【考案の効果】以上説明してきたように、本考案の圧力
制御弁にあっては、バルブスプールの端部にプランジャ
を一体に設け、さらに、このプランジャ部により端部ラ
ンドを形成するようにしたため、プランジャ部をバルブ
スプールと一体に設けたことによる、コンパクト化の達
成およびセット力調整の容易化という効果に加え、端部
ランドを廃止した分だけ、バルブスプールの軸長を短縮
させて圧力制御弁をコンパクト化することができるとい
う効果が得られる。しかも、端部ランドを形成するプラ
ンジャ部とバルブ穴との間にブッシュを設けたため、端
部ランドよりも軸方向外側位置にブッシュを有した構造
に比べて、バルブスプールの軸長を短縮させて圧力制御
弁をコンパクト化することができる。
【0055】さらに、本考案請求項2記載の圧力制御弁
では、出力回路に接続されてバルブ穴に形成された出力
ポートに対しオーバラップ状態で絞り用ランドを設け、
この絞り用ランドに形成したノッチにより絞りを形成す
るようにしたため、絞り用ランドによりバルブスプール
の中央部の摺動支持を行うことができ、これにより、プ
ランジャ部による摺動支持負担を軽減して、この部分の
偏摩耗を防止することができると共に、高圧な出力ポー
ト付近にランドを設けるためランドの隙間を流れる油が
多くなり、潤滑作用が良くなる。このため摺動抵抗が軽
減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案一実施例の圧力制御弁を示す断面図であ
る。
【図2】図1の要部拡大断面図である。
【図3】図2のB矢視方向から見たノッチ形状の一例を
示す説明図である。
【図4】図2のB矢視方向から見たノッチ形状の一例を
示す説明図である。
【図5】図2のB矢視方向から見たノッチ形状の一例を
示す説明図である。
【符号の説明】
1 バルブボディ 2 液圧供給回路 3 ドレーン回路 4 バルブスプール 4a 第1絞りランド 4b 第2絞りランド 4e センタリングスプリング(セットスプリング) 4f センタリングスプリング(セットスプリング) 4j ノッチ 4k ノッチ 4m ノッチ 4n ノッチ 5a 第1ソレノイド 5b 第2ソレノイド 11 バルブ穴 11a 第1出力ポート 11b 第2出力ポート 54a プランジャ部 54b プランジャ部 P1 第1出力液圧 P2 第2出力液圧 S1 第1出力回路 S2 第2出力回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−266888(JP,A) 実開 平3−68685(JP,U) 実開 平3−59572(JP,U)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブボディのバルブ穴内に摺動可能に
    設けられたバルブスプールと、 このバルブスプールに形成され、バルブスプールの摺動
    に基づいて出力回路と液圧供給回路およびドレーン回路
    との間の絞り量を制御して出力回路の出力液圧を制御可
    能な絞り用ランド、および、この絞り用ランドと離間し
    てバルブスプールの端部に形成され、絞り用ランドとの
    間に液室を画成する端部ランドと、 前記バルブスプールを出力液圧増圧方向に摺動させるソ
    レノイド、および、バルブスプールを出力液圧減圧方向
    に押し戻すセットスプリングと、 前記バルブスプールの摺動支持を行うブッシュと 、を備
    えた圧力制御弁において、 前記バルブスプールの端部に、ソレノイドの吸引力が作
    用する磁性体で形成されたプランジャ部を一体に設け、
    このプランジャ部で前記端部ランドを形成し、 このプランジャ部と前記バルブ穴との間に、前記ブッシ
    ュを介装させた ことを特徴とする圧力制御弁。
  2. 【請求項2】 前記出力回路に接続されてバルブ穴に形
    成された出力ポートに対しオーバラップ状態で絞り用ラ
    ンドが設けられ、該絞り用ランドに形成されたノッチに
    より絞りを形成したことを特徴とする請求項1記載の圧
    力制御弁。
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