JP2568599B2 - スイッチングレギュレータ装置 - Google Patents

スイッチングレギュレータ装置

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JP2568599B2 JP62309847A JP30984787A JP2568599B2 JP 2568599 B2 JP2568599 B2 JP 2568599B2 JP 62309847 A JP62309847 A JP 62309847A JP 30984787 A JP30984787 A JP 30984787A JP 2568599 B2 JP2568599 B2 JP 2568599B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は産業用や民生用の各種電子機器に直流安定化
電圧を供給するスイッチングレギュレータ装置に関する
ものである。
従来の技術 従来、この種のスイッチングレギュレータ装置は、第
5図に示すような構成であった。第5図を参照して、従
来技術としてのスイッチングレギュレータ装置を説明す
る。1,1′は入力端子で、両端に商用交流電圧が印加さ
れる。3は入力平滑回路で、入力端子1,1′に印加され
た商用交流電圧を直流電圧に整流及び平滑する。4はス
イッチング回路で、入力平滑回路3より供給される直流
電圧をPWMコンパレータ回路12の出力に対応してオン−
オフし、トランス5の一次巻線5(a)にパルス電圧を
印加する。5はトランスで、一次巻線5(a)に印加さ
れたパルス電圧は二次巻線5(b)に誘起され、誘起さ
れた正電圧のパルス電圧はダイオード6により整流さ
れ、チョークトランス8を介してコンデンサ9により平
滑され直流電圧に変換され、出力端子2,2′より負荷に
供給される。一方、前記二次巻線5(b)に誘起された
負電圧のパルス電圧がダイオード6をオフした時は、前
記チョークトランス8に蓄えられたエネルギーがダイオ
ード7を介して出力に印加され、コンデンサ9により平
滑され出力端子2,2′に供給される。出力端子2,2′の出
力電圧は誤差増幅回路10により基準電圧11と比較増幅さ
れ、PWMコンパレータ回路12に出力される。PWMコンパレ
ータ回路12は発振回路13より一定周波数で発振する鋸歯
状波電圧が印加されており、この鋸歯状波電圧と前記誤
差増幅回路10の出力とにより決まるオン−オフのパルス
波形がPWMコンパレータ12により出力され、前記スイッ
チング回路4に印加されている。
さらにPWMコンパレータ回路12の動作について、第6
図を参照して詳細に説明する。第6図(a)はPWMコン
パレータ回路12に印加される発振回路13の鋸歯状波電圧
Aと誤差増幅回路10の出力電圧Cを示している。第6図
(b)はPWMコンパレータ回路12の出力電圧Dで、前記
鋸歯状波電圧Aと誤差増幅回路10の出力電圧Cとの各レ
ベルのクロス点で立上り及び立下る。出力端子2,2′の
出力電圧が変動すると、誤差増幅回路10の出力電圧Cは
C1又はC2へ移動して出力電圧Dのオン期間幅をD1又はD2
へと変化させるためオン期間とオフ期間の時比率(デュ
ーティーサイクル)が変化する。前記出力電圧Dはスイ
ッチング回路4に印加され、トランス5の一次巻線5
(a)に供給するパルス電圧の時比率が変化して、二次
巻線5(b)に誘起するパルス電圧の時比率を変化さ
せ、出力電圧をその時比率に比例して変動させる。この
一連の動作、すなわち出力電圧が上昇するとオン期間幅
を狭くして時比率を小さくすることで出力電圧の上昇を
抑え、出力電圧が降下するとオン期間幅を広くして時比
率を大きくすることで出力電圧の降下を抑えるため、出
力端子2,2′の出力電圧はあらゆる変動から一定に保た
れる。
発明が解決しようとする問題点 このような従来の構成では、フィードバック回路を構
成する基準電圧11・誤差増幅回路10・発振回路13・PWM
コンパレータ回路12等が、直流出力電圧に含まれる高周
波リップル電圧成分の影響およびスイッチングノイズ等
の種々のノイズの影響により異常発振や誤動作が発生し
て出力電圧が不安定になることを防止するため、フィー
ドバック回路の高周波領域(一般にスイッチング周波数
の1/10以上の領域)のゲインを極力低く抑える必要があ
り、このため出力電圧の過渡応答特性が大きく犠牲にな
っている。
これらのことをさらに詳しく第7図を使用して説明す
ると、第7図(a)はPWMコンパレータ回路12に入力さ
れる発振回路13の鋸歯状波電圧Aと誤差増幅回路10の出
力電圧Cを示しており、さらに発振波形Aの発振長lお
よび出力電圧Cとの交差角θとすれば、フィードバック
回路のゲインGはG=g/(l×sinθ)で表わされる。
ここでgは誤差増幅器10のゲインであり、カットオフ周
波数を任意に設定可能である。ここで、高周波領域のゲ
インを高くするためカットオフ周波数を高くすると、第
7図(b)に示すように出力電圧の高周波リップル成分
も誤差増幅回路10により増幅され出力電圧Cが影響を受
け交差角θが変化する。特に交差角θが小さくなるとフ
ィードバックゲインが非常に高くなり発振し易くなり、
さらに第7図(c)に示すようにスイッチングノイズ等
の種々のノイズの影響で発振波形A又は出力電圧Cにノ
イズ成分が重畳する場合も誤動作し易くなるなど、出力
電圧が不安定となる。
これらの解決手段として、発振回路13の発振幅Vsを大
きくすることで、前記交差角θを大きくすることができ
対策可能であるが、発振振幅Vsを大きくすればするほど
発振回路13の消費電流が増加するなどの問題があり限界
がある。これは、一般に鋸歯状波電圧がコンデンサの充
放電波形により発振回路13の内部で作られるためであ
る。
以上の点より、従来の技術ではフィ−ドバックの高周
波領域のゲインを高くすることができないため、出力電
圧の過渡応答特性が悪く、出力電流がパルス的な変化を
する場合は、出力電圧の過渡変動を緩和するために出力
に必要以上の大容量なコンデンサを入れることで対策し
なければならず、コスト的や形状的な問題が発生してい
た。
問題点を解決するための手段 この問題点を解決するために本発明は、直流入力電圧
の供給されるスイッチング回路と、このスイッチング回
路の出力が一次巻線に供給されるトランスと、このトラ
ンスの二次巻線に接続される整流平滑回路と、この整流
平滑回路の出力電圧を検出して基準電圧と比較増幅する
誤差増幅回路と、前記誤差増幅回路の出力波形を発振回
路に同期した三角形状に変化させる回路と、この変化さ
せた波形と前記発振回路より出力される発振波形とを比
較してオン−オフのパルス波形を作り出すPWMコンパレ
ータ回路と、このオン−オフのパルス波形により前記ス
イッチング回路を動作させるように構成したものであ
る。
作用 この構成により、発振回路の発振波形振幅を大きくな
くしても誤差増幅回路の出力波形と発振回路の発振波形
の交差角度を大きくすることが可能となり、フィードバ
ック回路のゲインを高周波帯域まで高くしても異常発振
や誤動作等の発生しない安定性が高く、出力電圧の過渡
応答性の良いスイッチングレギュレータ装置が構成でき
る。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
第1図は本発明の一実施例によるスイッチングレギュ
レータ装置の回路構成図であり、第1図において、第5
図と同じものは同一の符号を記し詳しい説明は省略す
る。1,1′は入力端子、3は整流平滑回路、4はスイッ
チング回路、5はトランス、6,7はダイオード、8はチ
ョークトランス、9はコンデンサ、10は誤差増幅回路、
11は基準電圧、12はPWMコンパレータ回路、13は発振回
路、2,2′は出力端子でここまでの構成は従来と同じで
ある。14は抵抗で誤差増幅回路10の出力とPWMコンパレ
ータ回路12の一端の入力端子に直列に接続されている。
16はNPNトランジスタでコレクタを前記抵抗14と前記PWM
コンパレータ回路12の入力端子の接続点に接続しエミッ
タは抵抗18を介して前記出力端子2′に接続し、ベース
は抵抗15を介して前記基準電圧11に接続される。17はPN
Pトランジスタでコレクタを前記出力端子2′に接続
し、エミッタを前記トランジスタ16のベースと前記抵抗
15の接続点に接続し、ベースを前記発振回路13に接続し
てある。PNPトランジスタ17は、発振回路13の鋸歯状波
電圧をベース・エミッタ間順方向電圧分だけシフトさせ
NPNトランジスタ16のベースに印加する。抵抗15は、前
記トランジスタ17にバイアス電流を供給する。NPNトラ
ンジスタ16は、ベースに印加された電圧をベース・エミ
ッタ間順方向電圧分だけ引いた電圧をエミッタに接続さ
れた抵抗18に印加するため、抵抗18に印加される電圧は
発振回路13の鋸歯状波電圧と等しくなり、この印加電圧
により抵抗18に流れる電流がコレクタを介して流れる。
この電流は、前記鋸歯状波電圧波形と相似な電流波形で
誤差増幅回路10の出力より抵抗14を介して流れるため、
PWMコンパレータ回路12に印加される電圧は、前記誤差
増幅回路10の出力電圧から抵抗14の電圧降下を引いた電
圧が印加され、すなわち前記鋸歯状波電圧に比例した相
似波形を引いた電圧VIN=VOUT−(VOSC/R18)×R14が印
加される。ここで、VOUTは誤差増幅回路10の出力電圧、
VOSCは発振回路13の鋸歯状波電圧、R18は抵抗18の抵抗
値、R14は抵抗14の抵抗値で、これらの抵抗値を調節す
ることにより、抵抗14の電圧降下の値を設定できる。
さらにPWMコンパレータ回路12の動作について、第2
図,第3図も参照して詳細に説明する。第2図,第3図
は前記RWMコンパレータ回路12に印加される電圧波形を
示しており、Aは発振回路13の鋸歯状波電圧で、Bは誤
差増幅回路10の出力電圧Cより抵抗14の電圧降下を引い
た電圧であり、前記VIN電圧である。前記PWMコンパレー
タ回路12は、前記鋸歯状波電圧Aと前記VIN電圧Bとの
各レベルのクロス点で立上り及び立下る出力電圧Dを発
生する。出力端子2,2′の出力電圧が変動すると、誤差
増幅回路10の出力電圧CはC1又はC2へ移動し、前記VIN
電圧波形BもB1又はB2へ同時に移動して前記出力電圧D
のオン期間幅をD1又はD2へと変化させるためオン期間と
オフ期間の時比率(デューティーサイクル)を変化させ
る。前記パルス出力はスイッチング回路4に印加され、
トランス5の一次巻線5(a)に供給するパルス電圧の
時比率を変化させ、出力電圧をその時比率に比例した変
動させる。この一連の動作すなわち出力電圧が上昇する
とオン期間幅を狭くして時比率を小さくすることで出力
電圧の上昇を抑え、出力電圧が降下するとオン期間幅を
広くして時比率を大きくすることで出力電圧の降下を抑
えるため、出力端子2,2′の出力電圧はあらゆる変動か
ら一定に保たれる。
これらのことをさらに詳しく第4図を用いて説明する
と、第4図(a)はPWMコンパレータ回路12に入力され
る発振回路13の鋸歯状波電圧Aと誤差増幅回路10の出力
電圧Cに一定の傾きを持たせた電圧波形Bを示してお
り、発振回路13の発振振幅Vsを大きくしなくても交差角
度θが大きくなることを示している。これにより誤差増
幅回路10のカットオフ周波数を高くして、出力電圧の高
周波リップル成分の影響で誤差増幅回路10の出力電圧C
が多少変化しても交差角度θはある程度確保できるため
フィードバックゲインが非常に高くなることを防止で
き、さらに第4図(b)に示すようにスイッチングノイ
ズ等の種々のノイズの影響も最小にすることが可能とな
り出力電圧の安定度が向上する。なお、上記第1図の実
施例においては、トランスの二次巻線側の整流平滑回路
をいわゆるフィードフォワード回路で構成したが、いわ
ゆるフライバック回路で構成しても良く、本願発明の範
疇に入るものである。
発明の効果 以上のように本発明によれば、誤差増幅回路の出力電
圧にあらかじめ一定の傾きを持たせることで、発振回路
の鋸歯状波電圧との交差角度を大きくすることができ、
フィードバックの高周波領域のゲインを高くしても、直
流出力電圧に含まれる高周波リップル電圧成分の影響お
よびスイッチングノイズ等の種々のノイズの影響が受け
づらくなり、出力の安定度が向上するとともに過渡応答
特性が大幅に改善される。
又、フィードバックゲインを高周波領域まで高くする
ことが、簡単な回路構成でしかも発振回路の発振振幅の
大小に関係なく可能となり、出力電力の過渡応答特性も
大幅に改善できるため、出力電流がパルス的な変化をす
る場合でも必要以上の大容量コンデンサが不要となるな
どの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるスイッチングレギュレ
ータ装置の回路構成を示す回路図、第2図は第1図の各
部電圧を示す波形図、第3図は第1図の各部動作を示す
動作波形図、第4図は本発明の改善点を示す動作波形
図、第5図は従来の回路構成を示す回路図、第6図は第
5図の各部動作を示す動作波形図、第7図は従来の問題
点を示す動作波形図である。 3……入力平滑回路、4……スイッチング回路、5……
トランス、6・7……ダイオード、8……チョークトラ
ンス、9……コンデンサ、10……誤差増幅回路、11……
基準電圧、12……PWMコンパレータ回路、13……発振回
路、14・15・18……抵抗、16・17……トランジスタ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流入力電圧の供給されるスイッチング回
    路と、このスイッチング回路の出力が一次巻線に供給さ
    れるトランスと、このトランスの二次巻線に接続される
    整流平滑回路と、この整流平滑回路の出力電圧を検出し
    て基準電圧と比較増幅する誤差増幅回路と、前記誤差増
    幅回路の出力波形を発振回路に同期して三角形状に変化
    させる回路と、この変化させた波形と前記発振回路より
    出力される発振波形とを比較してオン−オフのパルス波
    形を作り出すPWMコンパレータ回路と、このオン−オフ
    のパルス波形により前記スイッチング回路を動作させる
    ようにしたことを特徴とするスイッチングレギュレータ
    装置。
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