JP2893865B2 - スイッチング電源装置の出力電圧可変方式 - Google Patents
スイッチング電源装置の出力電圧可変方式Info
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関する。
的には入力電圧をスイッチング素子によりスイッチング
してトランスの一次巻線に印加し、トランスの二次巻線
に誘起された電圧を整流平滑して出力し、この出力電圧
に基づいてスイッチング素子のON,OFF動作を制御して出
力電圧を安定化させるものであり、例えばフォワード型
コンバータの出力電圧は次式で表される。
次巻線数,Npはトランスの一次巻線数,Vdは二次側電圧降
下,t onはスイッチング素子の導通時間,fはスイッチン
グ周波数である。
p,Vd,t onまたはfを変化させるものがあり、その中で
もt onを変化させるスイッチング素子の制御方式が比較
的構造が簡単で小型化に適することから広く用いられて
いる。これはスイッチング周波数を一定とし、スイッチ
ング素子の導通時間を定めるパルス幅を出力電圧の設定
値に応じて可変制御する所謂PWM制御である。
電源においては、パルス幅を極端に狭くするとスイッチ
ング素子が不飽和領域で動作することになりパルス幅の
最小値t on minに制限を受ける。このため、出力電圧の
低電圧領域例えば定格出力電圧の80%以下で出力電流の
ディレーティングが必要になったり、さらにまた出力電
圧の可変範囲を低電圧領域例えば0.5V以下まで広げるこ
とができないという問題がある。これは、前記(1)式
においてf以外が同じ値であると次式に書き換えられ、 Vo min ∝ f ……(2) このように最低出力電圧はスイッチング周波数に比例
するにもかかわらず、近年のスイッチング電源の高周波
化によりスイッチング周波数は従来の5〜10倍に高くな
っているのに対しt on minはそれほど変っていないた
め、最低出力電圧も従来の5〜10倍になってしまうから
である。
次式に書き換えられ、 Vo min ∝ t on min ……(3) スイッチング周波数fが一定の場合には最小パルス幅
t on minにより最低出力電圧Vo minが決められる。ま
た、(1)式においてVdを無視すれば次式が導かれ、 Vo ∝ Vi ……(4) (3)式で得られる最低出力電圧より低い出力電圧を
得る場合には(4)式のViを小さくしなければならない
ことになる。しかし、Viを小さくすると、メイン・レギ
ュレータに印加される入力電圧とトランスに印加される
電圧との差分をスイッチング素子が負うことになり、不
飽和領域でのスイッチング動作になるため損失の増加を
招くという問題がある。
範囲を広くすることが可能なスイッチング電源装置の出
力電圧可変方式を提供することを目的とする。
ングしてトランスの一次巻線に印加し、トランスの二次
巻線に誘起した電圧を整流平滑して出力し、出力電圧と
基準電圧とを比較し、この比較した信号と発振器の発振
波形とに基づいて前記スイッチング素子の導通パルス幅
を制御するスイッチング電源装置において、前記基準電
圧より低い外部からの出力可変指令電圧を前記基準電圧
として供給するとともに前記発振器にも前記出力可変指
令電圧を供給して前記発振器の発振周波数を低下させス
イッチング素子のデューティサイクルを小さくして出力
電圧を前記基準電圧より低く可変するものである。
御方式により行われ、低電圧領域における出力電圧の可
変は外部から与えられる出力可変指令電圧に基づいてPW
M制御方式と併用して周波数制御方式により行われ、こ
れにより出力電圧の可変範囲を広くすることができる。
る。
は一次側と二次側を絶縁するトランス2の一次巻線に印
加され、一次巻線にはFETからなるスイッチング素子3
が直列に接続されてインバータを形成している。そし
て、入力電圧Viをスイッチング素子3によりスイッチン
グしてトランス2の一次巻線に印加することによってト
ランス2の二次巻線に誘起された電圧は整流平滑回路4
により整流平滑されて負荷5に一定の直流出力電圧Voを
供給する。
変抵抗VRと抵抗R1の直列回路が接続され、直流出力電圧
Voは前記可変抵抗VRと抵抗R1とにより分圧され検出電圧
として演算増幅器6に印加されて基準電圧と比較され
る。この基準電圧は基準電圧素子7等によって例えば+
5Vが基準電圧端子Rに供給され、この基準電圧端子Rが
指令端子+Pに接続されることにより分圧用の抵抗R2,R
3で分圧され抵抗R4を介して前記演算増幅器6に供給さ
れるようになっている。また、検出電圧と基準電圧とを
比較増幅した信号VAが演算増幅器6から出力され制御用
IC8に内蔵するPWMコンパレータ9に印加され、三角波発
振回路10から出力される三角波電圧VBと比較され、この
比較結果に基づく導通幅を有するパルスVCによってスイ
ッチング素子3がドライバ回路11を介してON,OFF制御さ
れる。また前記三角波発振回路10は制御用IC8に内蔵さ
れており、制御用IC8の立上りタイミング端子と指令端
子−Pとの間には三角波の立上り時間を決定するための
抵抗R5が接続され、制御用IC8の立下りタイミング端子
と基準電圧端子との間には三角波の立下り時間を決定す
るための抵抗R6と抵抗R7の直列回路が挿入接続され、さ
らにタイミング容量端子と指令端子−Pとの間にはコン
デンサCが接続され、このコンデンサCと抵抗R5により
三角波の立上り時間を決定する時定数回路を形成し、コ
ンデンサCと抵抗R6および抵抗R7により三角波の立下り
時間を決定する時定数回路を形成している。また、制御
用IC8の基準電圧端子には制御用IC8に内蔵された基準電
圧回路12から、前記基準電圧端子Rに供給される電圧と
同じ基準電圧が供給される。
た前記抵抗R2,R3の接続点が演算増幅器13の非反転入力
端子に接続され、この反転入力端が抵抗R8を介して指令
端子−Pに接続され、演算増幅器13の出力端子は逆流防
止用のダイオードDと抵抗R9の直列回路を介して前記抵
抗R6,R7の接続点Aに接続されている。また前記演算増
幅器13の反転入力端子と抵抗R9,ダイオードDとの接続
点との間には負帰還用抵抗R10が接続されている。
する場合には外部指令電圧Vvを供給せず基準電圧端子R
と指令端子+Pを接続して指令端子+P,−P間に例えば
+5Vの基準電圧を供給する。この状態で入力電圧Viをス
イッチング素子3によりスイッチングしてトランス2の
一次巻線に印加し、二次巻線に誘起された電圧は整流平
滑回路4により整流平滑されて出力電圧Voが負荷5に供
給される。この出力電圧Voは可変抵抗VRと抵抗R1により
分圧され検出電圧として演算増幅器6に印加され、基準
電圧と比較増幅されて信号VAとしてPWMコンパレータ9
に印加される。PWMコンパレータ9は第2図に示すよう
に信号VAと三角波電圧VBとを比較したパルスVCを出力
し、このパルスVCによりドライバ回路11を介してスイッ
チング素子3が制御される。この場合、指令端子+P,−
P間には基準電圧が供給されているため、演算増幅器13
の出力の電位が抵抗R6,R7の接続点Aの電位以上にな
り、演算増幅器13の出力はダイオードDに阻止されるた
め抵抗R6に流れる電流値は一定となり三角波発振回路10
の発振周波数fは一定である。このため、周波数変調回
路は動作せず一定周波数の三角波電圧VB1と信号VA1との
比較により信号VAのレベルに応じてパルス幅が変化する
PWM制御が行われる。そして、出力電圧Voの設定値は可
変抵抗VRの可変に応じて変化し、この設定値に応じて信
号VAのレベルが変化しパルス幅が変化し、設定電圧を低
下させると信号VA1が順次VA2,VA3に移行し、これにした
がいパルスはVC1からVC2,VC3に移行してパルス幅が狭め
られ出力電圧Voが低下する。
する場合には、基準電圧端子Rと指令端子+Pの接続を
開放し、指令端子+P,−P間に基準電圧より低い出力可
変指令電圧Vv例えば+2Vを外部から供給する。これによ
り指令電圧Vvが抵抗R2,R3により分圧され、抵抗R4を介
して演算増幅器6に供給されて検出電圧と比較される。
一方、周波数変調回路において演算増幅器13の非反転入
力端子に印加される電圧が低下することにより、演算増
幅器6の出力は接続点Aの電位より低くなりダイオード
Dを通し演算増幅器6に向って電流が流れるため抵抗R6
に流れる電流値が小さくなりこれに伴い三角波の立下り
時間が長くなり、第3図に示すように三角波発振回路10
の発振周波数fも低下し、周波数制御により出力電圧Vo
が低下する。この場合、指令電圧Vvを順次下げることに
よって第3図に示すように三角波電圧VBの立下り時間も
長くなり、三角波電圧はVB1からVB2,VB3に移行し、これ
によりパルスは順次VC3からVC4,VC5と移行してデューテ
ィサイクルが小さくなり出力電圧Voが低下する。したが
って、出力電圧の低電圧領域においてパルス幅を狭める
ことができる範囲でスイッチング周波数fを小さくする
ことにより出力電圧を低い電圧領域において広い範囲に
可変することができる。
イッチング素子3の最小パルス幅を1μsとして入力電
圧最大時の出力電圧可変度に対する発振周波数を次式に
より導き、 f max=Vo/(Vi man×Ns/Np−Vd)/t on min ……(5) また、最大パルス幅時(デューティ最大時)における
入力電圧最低時の出力電圧可変度に対する発振周波数を
次式により導き、 f min=Vo/(Vi min×Ns/Np−Vd)/t on max ……(6) (5),(6)式にて求められた最高周波数と最低周
波数の中間に設定する。また、出力電圧Voをゼロにした
い場合は演算増幅器6のオフセットを考慮してマイナス
の指令電圧−Vvを供給する。
までは第2図に示すように基準電圧端子Rと可変端子+
Pとを接続することにより、内部の基準電圧を演算増幅
器6に印加し、PWM制御によりパルス幅を狭めて出力電
圧Voを可変し、それより低い出力電圧Voを得る場合には
基準電圧端子Rと可変端子+Pを開放し外部から指令電
圧Vvを供給することにより、周波数制御の併用により出
力電圧を可変できるため、出力電圧Voを低い電圧領域で
広い範囲に可変でき高周波化に適したスイッチング制御
が可能になる。
発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能であ
る。例えばフォワードコンバータを例にして説明したが
種々の電源装置に適用することができ、またスイッチン
グ素子としてトランジスタを用いてもよい。
ングしてトランスの一次巻線に印加し、トランスの二次
巻線に誘起した電圧を整流平滑して出力し、出力電圧と
基準電圧とを比較し、この比較した信号と発振器の発振
波形とに基づいて前記スイッチング素子の導通パルス幅
を制御するスイッチング電源装置において、前記基準電
圧より低い外部からの出力可変指令電圧を前記基準電圧
として供給するとともに前記発振器にも前記出力可変指
令電圧を供給して前記発振器の発振周波数を低下させス
イッチング素子のデューティサイクルを小さくして出力
電圧を前記基準電圧より低く可変するものであり、出力
電圧の低電圧領域における可変範囲を広くすることが可
能なスイッチング電源装置の出力電圧可変方式を提供で
きる。
PWM制御動作を示す波形図、第3図は周波数制御の併用
動作を示す波形図である。 1……直流入力電圧源 2……トランス 3……スイッチング素子 4……整流平滑回路 9……PWMコンパレータ 10……三角波発振回路
Claims (1)
- 【請求項1】入力電圧をスイッチング素子によりスイッ
チングしてトランスの一次巻線に印加し、トランスの二
次巻線に誘起した電圧を整流平滑して出力し、出力電圧
と基準電圧とを比較し、この比較した信号と発振器の発
振波形とに基づいて前記スイッチング素子の導通パルス
幅を制御するスイッチング電源装置において、前記基準
電圧より低い外部からの出力可変指令電圧を前記基準電
圧として供給するとともに前記発振器にも前記出力可変
指令電圧を供給して前記発振器の発振周波数を低下させ
スイッチング素子のデューティサイクルを小さくして出
力電圧を前記基準電圧より低く可変することを特徴とす
るスイッチング電源装置の出力電圧可変方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13668890A JP2893865B2 (ja) | 1990-05-26 | 1990-05-26 | スイッチング電源装置の出力電圧可変方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13668890A JP2893865B2 (ja) | 1990-05-26 | 1990-05-26 | スイッチング電源装置の出力電圧可変方式 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0433570A JPH0433570A (ja) | 1992-02-04 |
JP2893865B2 true JP2893865B2 (ja) | 1999-05-24 |
Family
ID=15181148
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13668890A Expired - Lifetime JP2893865B2 (ja) | 1990-05-26 | 1990-05-26 | スイッチング電源装置の出力電圧可変方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2893865B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5889762B2 (ja) * | 2012-09-28 | 2016-03-22 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 画像形成装置 |
-
1990
- 1990-05-26 JP JP13668890A patent/JP2893865B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0433570A (ja) | 1992-02-04 |
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