JP2568287Y2 - 自動製氷機の水皿構造 - Google Patents

自動製氷機の水皿構造

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JP2568287Y2 JP1990065885U JP6588590U JP2568287Y2 JP 2568287 Y2 JP2568287 Y2 JP 2568287Y2 JP 1990065885 U JP1990065885 U JP 1990065885U JP 6588590 U JP6588590 U JP 6588590U JP 2568287 Y2 JP2568287 Y2 JP 2568287Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、水皿に穿設した噴水孔から対応の製氷空
間に製氷水を噴射供給して氷塊を生成する自動製氷機に
おいて、前回の除氷運転完了時に水皿表面に残留して噴
水孔を塞ぐ残氷を、次の製氷運転に際して短時間で融解
し、製氷空間への製氷水の円滑な供給を行なって、良好
な状態の氷塊を製造し得る水皿構造に関するものであ
る。
従来技術 各種の産業分野で、球状等の異形氷や立方体状の角氷
を連続的に製造する手段として、種々の構成に係る自動
製氷機が提案されている。例えば、 開閉自在に突合わせた第1製氷室と第2製氷室とから
球形等の異形空間を画成し、該空間中に製氷水を供給し
て異形氷等を製造する製氷機が実施されている。また、 下方に開放する多数の製氷小室を製氷室に画成すると
共に、この製氷室を下方から水皿で開閉自在に閉成し、
各製氷小室に該水皿を介して製氷水を噴射供給すること
により、各製氷小室中に角氷を徐々に形成する所謂クロ
ーズドセル方式の製氷機が広く採用されている。
本考案は、前述した如く、製氷室に画成される製氷空
間に製氷水を供給し、該空間中に所要形状の氷塊を連続
的に製造する自動製氷機の水皿構造に関するので、考案
の詳細説明に先立ち、異形氷を製造する製氷機および
角氷を製造する製氷機の基本構造の概略につき夫々説
明する。
第8図は、異形氷を製造する自動製氷機の縦断側面を
示し、その製氷室10は、機内上方に水平に固定され、熱
良導性金属からなる第1製氷室11と、この第1製氷室11
を下方から傾動開閉可能な、熱良導性金属からなる第2
製氷室12とから構成されている。第1製氷室11には、下
向きに開口する例えば半球状凹部からなる第1製氷小室
13が、所要の整列パターンで多数凹設されると共に、そ
の上面に冷凍系(図示せず)に接続する蒸発器14が蛇行
配置されている。
第2製氷室12は、第1製氷室11の直下に、枢軸16を中
心として傾動自在に枢支され、その上面に半球状凹部か
らなる第2製氷小室15が、上向きに所要の整列パターン
で多数凹設されている。そして製氷運転時には、第8
図に実線で示す如く、第2製氷室12はアクチュエータ
(図示せず)により付勢されて第1製氷室11を下方から
閉成し、両小室13,15間に球形の製氷空間を画成する。
また除氷運転時には、第8図に二点鎖線で示す如く、
第2製氷室12は斜め下方に傾動して、第1製氷室11を開
放するようになっている。
第2製氷室12の外底部には、両製氷小室13,15に製氷
水を供給するための水皿17が固定されている。水皿17に
は、第8図および第9図に示す如く、各第2製氷小室15
と対応する部位に噴水孔18が穿設され、この噴水孔18
は、第2製氷小室15の底部に穿設した所要直径の通孔12
aに臨むようになっている。また水皿17の外底部に、製
氷水供給路として機能する分配管19が蛇行配置され、こ
の分配管19は前記噴水孔18の夫々と対応的に連通してい
る。更に水皿17の下方に製氷水タンク20が一体的に設け
られ、分配管19は該タンク20に圧力室21を介して連通し
ている。そしてタンク20中の製氷水は、製氷運転に際し
ポンプ22により圧力室21および分配管19を圧送され、噴
水孔18を介して両製氷小室13,15に噴射供給される。
なお水皿17には、第9図に示す如く、夫々の噴水孔18
を挟んで2つの戻り孔23,23が、第2製氷小室15の画成
数に対応して穿設されている。これらの戻り孔23,23も
前記通孔12aに臨み、製氷運転に際し両製氷小室13,15中
で氷結するに到らなかった製氷水(以下「未氷結水」と
いう)を、タンク20に向け排出するべく機能する。
また第14図は、角氷を製造するクローズドセル式の自
動製氷機の縦断側面を示す。なお、第8図および第9図
に既出の同一部材については、同一の符号を付して示
す。機内上方に製氷室10が水平に配設固定され、該製氷
室10の下面は、複数の仕切板24で碁盤目状に区画され
て、下方に開口する多数の製氷小室25を画成している。
また製氷室10の上面には、図示しない冷凍系に接続する
蒸発器14が密着的に蛇行配置され、製氷運転時に製氷空
間をなす製氷小室25を冷却して、後述の機構により噴射
供給される製氷水を、該製氷小室25中で氷結させ得るよ
うになっている。
また製氷室10の直下には、製氷水タンク20を一体的に
備えた水皿17が、枢軸16を介して傾動可能に枢支されて
いる。この水皿17は、製氷運転時は水平に位置して前記
製氷小室25の開口部を下方より閉成し(第14図に実線で
示す状態)、除氷運転時には、アクチュエータ(図示せ
ず)の付勢により傾動して、前記小室25の開口部を開放
する(第14図に二点鎖線で示す状態)。
前記水皿17には、製氷小室25の夫々に対応して噴水孔
18が穿設され、これら噴水孔18に製氷水を供給する分配
管19が水皿17の裏面に配置されている。なお第15図に示
す如く、水皿17の噴水孔18に隣接して戻り孔23,23が穿
設され、製氷小室25で氷結するに到らなかった製氷水
(以下「未氷結水」という)を製氷水タンク20に帰還さ
せる。
製氷水タンク20には所要量の製氷水が貯留され、該タ
ンク20の底部から導出した吸入管26は、ポンプ22を介し
て図示の圧力室21に連通する吐出管27に接続している。
この圧力室21は、前記分配管19に連通接続している。す
なわち、ポンプ22を駆動することにより、製氷水タンク
20に貯留される製氷水は、吸入管26および吐出管27を介
して圧力室21に圧送された後、圧力室21から各分配管26
に分配され、前記噴水孔18から製氷小室25に噴射供給さ
れる。
考案が解決しようとする課題 前記第8図に示す如き異形氷を製造する自動製氷機で
は、製氷運転の完了時点では、第2製氷室12に開孔して
いる通孔12aを介して、水皿17の表面に球状氷の下端部
が強固に氷結している。しかも水皿17は、一般に熱不良
導材料であるABS樹脂等の合成樹脂を材質としているの
で、除氷運転に際して水皿17の表面に除氷水を供給して
も、前述した球状氷の下端部と水皿17との氷結を解除す
るのには時間が掛かる。このため殆どの場合、水皿17と
球状氷との氷結が完全に解除される前に、第2製氷室12
を傾動させることとなり、球状氷の下端が割れたり欠け
てしまう欠点があった。
そこで第10図および第11図に示す如く、第2製氷室12
と水皿17との間に、水皿に穿設した噴水孔18および戻り
孔23,23と対応的に連通し合う供給孔29および排出孔30,
30を穿設した板材28を介装し、該板材28を氷塊が容易に
剥離し得る材料から構成することにより、除氷運転を円
滑に行なう構造が本件出願人により提案された。すなわ
ち、この提案によれば、製氷運転に際して氷塊は板材28
に強固に氷結しないので、除氷運転に際して第2製氷室
12を傾動した場合は、球状氷は板材28から容易に剥離
し、下端が欠けたり割れることがなく、良好な球状氷を
製造し得るものである。
しかしながら、前述した構造であっても、製氷完了温
度を低く設定した場合は、第12図および第13図に示す如
く、前記第2製氷室12の通孔12aに形成された氷塊が、
除氷運転に際して板材28から剥離されることなく残留す
ることが往々にしてある。すなわち、傾動し終えた第2
製氷室12には、前記通孔12a内に球状氷から剥離した残
氷31が残留付着して、該残氷31が板材28における供給孔
29および排出孔30を塞いでしまうこととなる。また、製
氷運転に際して板材28の供給孔29および排出孔30の上部
内面まで氷塊が氷結することがあり、該氷塊が供給孔29
および排出孔30を塞いだまま次回の製氷運転に移行する
こともあった(第12図参照)。
この場合において、次回の製氷運転に際し、夏場のよ
うに水道水の温度が高い時期には、水皿17の噴水孔18か
ら噴射される製氷水により残氷31を早期に融解して、該
製氷水を前記製氷空間へ供給し得る。しかし、冬場のよ
うに水道水の温度がかなり低下する時期には、製氷水て
前記残氷31を融解するのが困難で、しかも製氷水は噴水
孔18および供給孔29の内部に滯留した状態となり、製氷
空間に製氷水を供給し得なくなる重大な問題を招来す
る。また、製氷水の循環不足による不完全氷が生成され
たり、水の流動不足により空気が混入した白濁氷を生じ
て、透明で良質の氷塊を得ることができないという問題
も派生している。
また、第14図に示す角氷を製造する自動製氷機では、
製氷小室25中に成長した角氷は、水皿17の表面に略全面
的に付着する。この氷結層は、水皿17に強固に氷結して
いるので、除氷運転に際して水皿17を傾動させると、該
水皿17の表面に剥離された氷結層の一部が残留付着す
る。この残留付着する残氷は、水皿17の噴水孔18や戻り
孔23を塞ぐこととなり、次回の製氷運転時に製氷水が円
滑に噴出されなかったり、製氷水の流動不足が生じて白
濁氷が製造される問題が存在する。
考案の目的 この考案は、前述した課題に鑑み、これを好適に解決
するべく提案されたものであって、製氷空間への製氷水
の供給路を塞ぐ残氷を短時間で融解して、製氷水の製氷
空間への円滑な供給を達成し、製氷不能を来たしたり白
濁氷が生成されるのを有効に防止し得る手段を提供する
ことを目的とする。
課題を解決するための手段 前述した課題を克服し、所期の目的を好適に達成する
ため本考案は、所要形状の製氷空間を多数画成した製氷
室と、この製氷室の直下に傾動自在に配設され、各製氷
空間に対応して開孔する噴水孔および戻り孔を有する水
皿と、この水皿の下方に一体的に設けた製氷水タンクと
からなり、製氷運転に際し前記タンク中の製氷水を前記
噴水孔から噴射して、前記製氷空間内に氷塊を形成する
と共に、未氷結水は前記戻り孔を介してタンクに回収す
るようにした自動製氷機において、 前記製氷室と水皿との間に、氷塊が容易に剥離し得る
材料からなる部材を介装し、 この部材に、前記戻り孔の略直径以下の幅寸法に設定
された長孔を、前記水皿の噴水孔および戻り孔と共通的
に連通するよう穿設したことを特徴とする。
また、前記目的を好適に達成するための本願の別の考
案は、所要形状の製氷空間を多数画成した製氷室と、こ
の製氷室の直下に傾動自在に配設され、各製氷空間に対
応して開孔する噴水孔および戻り孔を有する水皿と、こ
の水皿の下方に一体的に設けた製氷水タンクとからな
り、製氷運転に際し前記タンク中の製氷水を前記噴水孔
から噴射して、前記製氷空間内に氷塊を形成すると共
に、未氷結水は前記戻り孔を介してタンクに回収するよ
うにした自動製氷機において、 前記水皿の表面に、各製氷空間と対応する前記噴水孔
および戻り孔に亘って共通的に延在する所定深さの有底
長溝を所要数穿設し、 各有底長溝にあっては、その長手方向の中間部におけ
る底面に前記噴水孔を開口連通させると共に、長手方向
の両端部における底面に前記戻り孔を開口連通させたこ
とを特徴とする。
実施例 次に、本考案に係る自動製氷機の水皿構造につき、好
適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明
する。なお、本考案に係る水皿構造が採用される自動製
氷機の基本構造は、第8図〜第15図に関連して従来技術
で説明したと略同一であるので、既出の同一部材につい
ては、同一の符号により指示して、その詳細説明は省略
する。
(第1実施例について) 第1図は、本考案の第1実施例に係る水皿構造が採用
される異形氷を製造する自動製氷機の縦断正面を示し、
第2図は、水皿の概略斜視図である。図面に示す如く、
水皿17の上面には、該水皿17が除氷運転に際して傾斜す
る方向と公差する方向に所定間隔離間して複数(実施例
では3個)の板材28が配設されている。この板材28に
は、水皿17の傾斜方向に整列する各噴水孔18および戻り
孔23,23に共通的に連通する長孔32が穿設されている。
そして各板材28は、第2製氷室12と水皿17との間に挟持
された状態で位置決めされる。
すなわち、後述する製氷運転に際し、噴水孔25および
長孔32を介して前記第1製氷小室13および第2製氷小室
15で画成される製氷空間に製氷水が供給されると共に、
該空間中で氷結するに到らなかった未氷結水は、長孔32
および戻り孔23を介して製氷水タンク20に帰還される。
しかるに、製氷運転における製氷完了温度を低く設定し
た場合は、第3図に示す如く、球状氷から剥離した残氷
31により長孔32が塞がれることがある。しかし、実施例
に係る水皿構造では、長孔32の上部が残氷31により塞が
れても、水皿17に穿設した噴水孔18および戻り孔23,23
は、長孔32の下方内面において連通する。この結果、噴
水孔18を介して噴射供給される製氷水は、長孔32の上部
に付着する残氷31に接触した後、戻り孔23,23を介して
製氷水タンク20に帰還する循環を繰り返し、残氷31を短
時間で融解することができ、以後の製氷水を製氷空間に
円滑に供給することができる。
なお板材28の材質としては、例えばフッ素樹脂,ポリ
プロピレン,ポリアセタールその他テフロン(登録商
標)に代表されるフルオロカーボン樹脂、その他ポリエ
チレン等が好適に使用される。この材質からなる板材28
は、氷塊を容易に剥離させる性質(氷塊が付着し難い性
質)を有しているので、製氷完了温度を比較的高く設定
した場合は、製氷運転時に第2製氷小室15の通孔12aを
介して板材28の表面に氷が強固に氷結するのを防止し得
る。
また、前記第2製氷室12は、アルミニウムの如き熱良
導性の金属を材質とするブロック体として形成され、そ
の表面に所要厚みの皮膜34が形成されている。この皮膜
34としては、前記板材28と同じく氷難付着性の材料が好
適に使用され、製氷運転時に第2製氷小室15の内面に氷
が強固に氷結することを防止するよう構成されている。
なお製氷室10には、前記製氷空間に球状氷が氷結し、
更に第2製氷室12の通孔12aおよび板材28の長孔32の上
部内面まで氷塊が生成されたときの第1製氷室11の温度
を検知して、製氷運転を停止する検知手段(図示せず)
が配設されている。
(第1実施例の変形例について) 第5図は、第1実施例に係る水皿構造の変形例を示
し、前記第2製氷室12と水皿17との間に介装された板材
28には、第2製氷室12の通孔12aと対応する位置に、水
皿17に穿設した各噴水孔18に対応的に連通する供給孔2
9、同じく水皿17の各戻り孔23に対応的に連通する排出
孔30が穿設されている。そして、該供給孔29および2個
の排出孔30,30は、夫々スリット35を介して連通するよ
う構成されている。すなわち、製氷運転に際して供給孔
29および排出孔30の上部が残氷により塞がれた場合であ
っても、前記噴水孔18を介して供給孔29に噴射された製
氷水は、残氷に接触した後、前記スリット35を介して排
水孔30および戻り孔23を伝って製氷水タンク20に帰還す
る循環が繰り返される。これにより、残氷を早期に融解
して製氷水の円滑な供給を達成し、製氷水の供給不能や
流動不足を未然に防止し得る。
(第1実施例の作用効果について) 第1実施例に係る水皿構造では、製氷運転に際し、第
1図に示す如く第2製氷室12は、第1製氷室11を下方か
ら閉成して、各第1製氷小室13と各第2製氷小室15とを
対応させ、内部に製氷空間を画成している。この状態で
自動製氷機の製氷運転を開始すると、第1製氷室11に設
けた蒸発器14に冷媒が循環供給され、当該第1製氷室11
の冷却がなされる。また製氷水タンク20からの製氷水は
分配管19にポンプ圧送され、該分配管19の各噴水孔18→
板材28の長孔32→第2製氷小室15の通孔12aを介して、
両製氷小室13,15に画成される球状空間中に噴射され
る。
噴射された製氷水は、第1製氷小室13の内面に接触し
て冷却され、下方の第2製氷小室15を潤した後、前記通
孔12aを介して前記球状空間から排出される。未氷結水
は、第1図に示す如く、板材28に穿設した前記長孔32お
よび水皿17に穿設した戻り孔23,23を介して、製氷水タ
ンク20に戻され再度の循環に供される。そして製氷水の
循環が反復される内に、第1製氷小室13および第2製氷
小室15の内壁面で製氷水が凍結して氷層が形成され、最
終的に両製氷小室13,15に形成される球状空間中に球状
氷が生成される。
球状氷の製造が完了し、第1製氷室11の温度が所要の
温度域(前記長孔32の上部内面まで氷塊が生成された温
度)まで低下すると、適宜の検知手段がこれを検出し、
製氷水の循環供給を停止して製氷運転を完了する。この
場合において、製氷完了温度を低く設定した場合は、板
材28を氷塊が容易に剥離し得る材料から構成しても、球
状氷の下端は板材28に強固に氷結する。このため、除氷
運転に際して水皿17および第2製氷室12を傾動開放した
ときに、球状氷の下端から剥離した残氷31が水皿17の表
面に残留する。そして、該残氷31が、第3図に示す如
く、第2製氷室12の通孔12aおよび板材28における長孔3
2を塞ぐこととなる。
ここで、前述した如く製氷運転は、前記長孔32の上部
内面に氷塊が生成された時点で完了するよう予め設定さ
れている。従って該氷塊が残氷31として板材28に残留し
た場合であっても、第3図に示す如く、該板材28におけ
る長孔32の下部内面において水皿17の噴水孔18と戻り孔
23,23とは連通する。この状態で製氷運転に移行する
と、水皿17の噴水孔18を介して噴射供給される製氷水
は、長孔32を塞ぐ残氷31に接触した後、戻り孔23,23を
介して製氷水タンク20に帰還する循環を繰り返す。すな
わち、長孔32を塞ぐ残氷31は、循環する製氷水に晒され
るので短時間で融解され、以後は製氷水の製氷空間への
円滑な供給が達成される。
(第2実施例について) 第6図および第7図は、本考案の第2実施例に係る水
皿構造が採用される角氷を製造する自動製氷機の要部を
示す、図面に示す如く、水皿17の上面には、製氷室10に
画成した各製氷小室25に対応する位置に有底長溝36が形
成されている。そして、該長溝36の内部底面に、噴水孔
18および戻り孔23,23が穿設される。なお戻り孔23,23
は、長溝36の長手方向の両端に穿設されると共に、その
内径は長溝36の短手方向の寸法と同一に設定されてい
る。
(第2実施例の作用効果について) 次に、第2実施例に係る水皿構造の作用につき説明す
る。製氷運転が開始されると、製氷水タンク20に貯留さ
れた製氷水は、ポンプ22を介して各分配管19に分配さ
れ、前記噴水孔18および長溝36を介して製氷小室2に噴
射供給される。このとき製氷小室25は、製氷運転により
蒸発器14内を循環する冷媒と熱交換を行なって冷却され
ているので、該小室25中に供給された製氷水はその温度
を低下させられた後、長溝36および各戻り孔23から製氷
水タンク20へ帰還し、再びポンプ22により製氷小室25に
循環供給される。この繰り返しにより、製氷水は製氷小
室25の内壁面から徐々に氷結を始め、最終的に製氷小室
25内に角氷が生成される。
完全な角氷が形成されると、これを適宜のセンサが検
知し、製氷完了信号を出して製氷運転を停止する。次い
で除氷運転が開始され、前記アクチュエータが作動して
水皿17を傾動させ、製氷小室25の下方開口部を強制的に
開放する。このとき、角氷の下端と水皿17の表面とは強
固に氷結しているので、角氷の下端から剥離した氷層が
水皿17の表面に残留する。そしてこの残氷31が、長溝36
の上部を塞ぐこととなる。
このままの状態で製氷運転に移行すると、第6図に示
す如く、前記分配管19を介して噴水孔18に供給される製
氷水は、長溝36の上部内面に形成された残氷31に接触し
た後、戻り孔23,23を介して製氷水タンク20に帰還する
循環を繰り返す。循環する製氷水が接触する残氷31は短
時間で融解され、以後の製氷水は各対応の製氷小室25に
円滑に供給される。すなわち、長溝36の上部が残氷31で
塞がれていても、噴水孔18と戻り孔23,23とは長溝36の
下方内部で連通しているので、製氷水を滞留させること
なく循環することができ、製氷不能や白濁氷が生成され
るのを未然に防止し得る。
なお実施例では、異形氷を製造する製氷機において
は、第2製氷室と水皿との間に板材を配設し、該板材に
長孔を穿設した場合につき説明し、角氷を製造する製氷
機においては、水皿表面に有底長溝を穿設した場合につ
き説明したが、本願はこれに限定されるものではない。
例えば、異形氷を製造する製氷機において、水皿の表面
に有底長溝を穿設し、該長溝の内部底面に噴水孔および
戻り孔を穿設してもよい。また、角氷を製造する製氷機
において、製氷室と水皿との間に板材を介装し、該板材
に長孔を穿設するようにしてもよい。
考案の効果 以上説明した如く、本考案に係る自動製氷機の水皿構
造によれば、製氷室と水皿との間に介装した部材を、氷
塊が容易に剥離し得る材料から構成したので、製氷完了
温度が高い場合には、製氷運転に際して氷塊は部材に強
固に氷結することはなく、除氷運転に際して水皿を傾動
した場合は、氷塊は部材から容易に剥離して下端が欠け
たり割れることがなく、良好な氷塊が得られる。またこ
の部材に、水皿に穿設した噴水孔および戻り孔に共通的
に連通する長孔を穿設するよう構成したものである。従
って、除氷運転から製氷運転に移行した際に、長孔を塞
ぐ残氷を短時間で融解すことができ、製氷不能を来たし
たり、製氷水の流動不足に起因する白濁氷が生ずるのを
有効に防止することができる。また板材の組付けに際し
て、水皿の噴水孔と戻り孔に対する長孔の位置決めが容
易になり、作業能率の向上を図り得る利点もある。
また請求項2の考案では、水皿表面に、各対をなす噴
水孔および戻り孔に亘って共通的に延在する有底長溝を
形成したので、除氷運転完了時に残留する残氷により長
溝が塞がれても、前記噴水孔および戻り孔を長溝の下方
内部で連通することができる。従って、製氷運転に際し
て噴水孔から噴射供給する製氷水で残氷を短時間で融解
し得、製氷不能を来たしたり、製氷水の流動不足に起因
する白濁氷が生ずるのを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案に係る自動製氷機の水皿構造の好適な実施
例を示すものであって、第1図は、第1実施例に係る水
皿構造が採用される異形氷を製造する自動製氷機におけ
る製氷機構部の要部縦断正面図、第2図は、第1図に示
す水皿の概略斜視図、第3図は、板材の長孔が残氷によ
り塞がれた状態で示す第2製氷室と水皿との要部断面
図、第4図は、第2製氷室の要部平面図、第5図は、第
1実施例に係る水皿構造の変形例を示す第2製氷室の要
部平面図、第6図は、本考案の第2実施例に係る水皿構
造の製氷室と水皿とを示す要部断面図、第7図は、第6
図に示す水皿の要部概略斜視図、第8図は、従来技術に
係る異形氷を製造する自動製氷機における製氷機構部の
縦断側面図、第9図は、第8図に示す製氷機構部の縦断
正面図、第10図は、第2製氷室と水皿との間に板材を介
装した状態で示す自動製氷機における製氷機構部の縦断
正面図、第11図は、第10図に示す水皿の概略斜視図、第
12図は、板材に穿設した噴水孔と戻り孔とが残氷により
塞がれた状態で示す第2製氷室と水皿との要部断面図、
第13図は、第12図における第2製氷室の要部平面図、第
14図は、従来技術に係る角氷を製造する自動製氷機にお
ける製氷機構部の縦断側面図、第15図は、第14図に示す
自動製氷機の縦断正面図である。 10……製氷室、13……第1製氷小室 15……第2製氷小室、17……水皿 18……噴水孔、20……製氷水タンク 23……戻り孔、25……製氷小室 32……長孔、36……長溝

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】所要形状の製氷空間(13,15)を多数画成
    した製氷室(10)と、この製氷室(10)の直下に傾動自
    在に配設され、各製氷空間(13,15)に対応して開孔す
    る噴水孔(18)および戻り孔(23,23)を有する水皿(1
    7)と、この水皿(17)の下方に一体的に設けた製氷水
    タンク(20)とからなり、製氷運転に際し前記タンク
    (20)中の製氷水を前記噴水孔(18)から噴射して、前
    記製氷空間(13,15)内に氷塊を形成すると共に、未氷
    結水は前記戻り孔(23,23)を介してタンク(20)に回
    収するようにした自動製氷機において、 前記製氷室(10)と水皿(17)との間に、氷塊が容易に
    剥離し得る材料からなる部材(28)を介装し、 この部材(28)に、前記戻り孔(23)の略直径以下の幅
    寸法に設定された長孔(32)を、前記水皿(17)の噴水
    孔(18)および戻り孔(23,23)と共通的に連通するよ
    う穿設した ことを特徴とする自動製氷機の水皿構造。
  2. 【請求項2】所要形状の製氷空間(25)を多数画成した
    製氷室(10)と、この製氷室(10)の直下に傾動自在に
    配設され、各製氷空間(25)に対応して開孔する噴水孔
    (18)および戻り孔(23,23)を有する水皿(17)と、
    この水皿(17)の下方に一体的に設けた製氷水タンク
    (20)とからなり、製氷運転に際し前記タンク(20)中
    の製氷水を前記噴水孔(18)から噴射して、前記製氷空
    間(25)内に氷塊を形成すると共に、未氷結水は前記戻
    り孔(23,23)を介してタンク(20)に回収するように
    した自動製氷機において、 前記水皿(17)の表面に、各製氷空間(25)と対応する
    前記噴水孔(18)および戻り孔(23,23)に亘って共通
    的に延在する所定深さの有底長溝(36)を所要数穿設
    し、 各有底長溝(36)にあっては、その長手方向の中間部に
    おける底面に前記噴水孔(18)を開口連通させると共
    に、長手方向の両端部における底面に前記戻り孔(23,2
    3)を開口連通させた ことを特徴とする自動製氷機の水皿構造。
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JPH02140576A (ja) * 1988-11-22 1990-05-30 Hoshizaki Electric Co Ltd 自動製氷機の除氷構造

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