JP2568078Y2 - 軸結合装置 - Google Patents

軸結合装置

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JP2568078Y2
JP2568078Y2 JP3061192U JP3061192U JP2568078Y2 JP 2568078 Y2 JP2568078 Y2 JP 2568078Y2 JP 3061192 U JP3061192 U JP 3061192U JP 3061192 U JP3061192 U JP 3061192U JP 2568078 Y2 JP2568078 Y2 JP 2568078Y2
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政一 松本
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株式会社日研工作所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、タップ保持具の連結
軸などの軸と、前記保持軸に回転力を伝達するクラッチ
軸などの結合部材とを結合させるための軸結合装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工作物の深孔部にねじ立て加工す
るタップ保持具として、先端部にタップを着脱可能に装
着した連結軸と、工作機械の正,逆回転する主軸に結合
されたタッパーチャックなどからクラッチ機構を介し
て、回転力が伝達されるクラッチ軸(結合部材)とにタ
ップ保持軸を分割し、前記連結軸をクラッチ軸に着脱可
能に結合させたものがあった。なお、前記クラッチ機構
は過負荷時に回転力が連結軸に伝達されないようにする
ためのものである。
【0003】そして、前記タップ保持具の連結軸とクラ
ッチ軸との結合は、連結軸に設けた段の末端側にこの段
の外径より小外径の末端側嵌挿部を形成し、この嵌挿部
をクラッチ軸の先端部に設けた筒状部に嵌挿し、テーパ
ーボルトなどのテーパーねじを前記筒状部に螺挿し、前
記テーパーねじの先端テーパー部を連結軸の前記嵌挿部
に設けたテーパー孔に係合させ、テーパーねじを締め付
けてクラッチ軸に連結軸を結合した、軸結合装置を用い
ている。
【0004】また、テーパーねじの中心に対し前記嵌挿
部に設けたテーパー孔の中心を先端側にずらせてテーパ
ー偏心孔とし、この偏心孔に前記テーパーねじの先端テ
ーパー部を係合させ、テーパーねじを締め付けること
で、先端テーパー部によってテーパー偏心孔壁を末端側
に押し、連結軸の段をクラッチ軸の筒状部の開口した先
端面に圧着させ、前記段と前記先端面との摩擦力による
係合および連結軸とクラッチ軸との同軸心結合の機能を
持たせ、併せてテーパーねじによるクラッチ軸から連結
軸への回転力伝達機能を持たせたものもあった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
の軸結合装置は、工作機械の主軸の正,逆回転によって
クラッチ軸(結合部材)から連結軸に回転力を伝達し、
連結軸に装着したタップにより工作物のねじ切り加工を
行い、この加工後に前記主軸の逆回転によってタップを
加工部分から抜き出しており、正,逆回転時に負荷の作
用方向が反対になるなどによって、テーパーねじが左右
方向に少しずつ緩み、クラッチ軸と連結軸との結合が不
確実となり、これらの間の回転力の伝達が不確実にな
り、加工不良の原因になるという問題点があった。
【0006】また、前述した従来の軸結合装置を、ボー
リングバーの孔ぐり棒(軸)とシャンク部材(結合部
材)との結合に適用した場合には、孔ぐり棒の先端側に
設けた切刃チップによる工作物の孔ぐり加工時に、切削
量の大きな変動が円周方向にあると、孔ぐり棒が振動す
るなどによってテーパーねじが緩み、シャンク部材と孔
ぐり棒との間の回転力の伝達が不確実になるという問題
点があった。
【0007】この考案は、前述した問題点を解決し、軸
が正,逆回転をしたり、振動を生じたりしても、テーパ
ーねじが緩むことがなく、結合部材と軸との間で回転力
を確実に伝達できる軸結合装置を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】この考案は、軸に軸方向
と直交する段およびこの段の外径よりも小外径の末端側
嵌挿部を形成し、この嵌挿部を結合部材の先端に開口す
る筒状部に嵌挿した軸結合装置において、前記筒状部に
螺挿した圧着用テーパーねじの先端テーパー部を、この
ねじに対し偏心させて前記嵌挿部に設けたテーパー偏心
孔に係合させ、前記軸の段を前記結合部材の筒状部の先
端面に圧着させると共に、前記筒状部に螺挿した回転伝
達用テーパーねじの先端テーパー部を前記嵌挿部に設け
た軸方向に長いテーパー長孔に係合させたものである。
【0009】
【作用】この考案による軸結合装置は、タップ保持具の
連結軸,ボーリングバーの孔ぐり棒などの軸に設けた嵌
挿部を、クラッチ軸,シャンク部材などの結合部材との
筒状部に嵌め、この筒状部に螺挿した圧着用テーパーね
じおよび回転伝達用テーパーねじの2組のテーパーねじ
によって、筒状部に前記嵌挿部を結合させる。
【0010】そして、結合部材に螺挿した回転伝達用テ
ーパーねじの先端テーパー部を前記軸の嵌挿部に設けた
テーパー長孔に係合させて、結合部材と軸との間で回転
力を伝達させ、圧着用テーパーねじの先端テーパー部を
軸の嵌挿部に設けたテーパー偏心孔に係合させることに
より、軸に設けた段を結合部材の先端面に圧着させて、
軸と結合部材とを同軸心結合させているので、正,逆回
転したり、振動が生じたりしても、圧着用および回転伝
達用テーパーねじが緩みにくい。
【0011】また、回転伝達用テーパーねじの先端テー
パー部は軸の嵌挿部に設けた軸方向に長いテーパー長孔
に係合させ、軸方向に移動できるため、圧着用テーパー
ねじの先端テーパー部と軸のテーパー偏心孔との係合を
妨げることがなく、軸の段を結合部材の先端面に強力に
押しつけることができる。したがって、この考案によれ
ば、結合部材と軸との間で回転力を確実に伝達できる。
【0012】
【実施例】以下、この考案の実施例につき図を参照して
説明する。図1,図2,図3はこの考案の第1実施例に
よる軸結合装置を備えたタップ保持具を示す。図1にお
いて、1はタップ保持軸であり、タップ保持軸1は結合
部材であるクラッチ軸2と連結軸3とに分割されてい
る。
【0013】前記クラッチ軸2は、マシニングセンター
のような工作機械の正,逆回転する主軸に結合されたタ
ッパーチャック4に末端部がクランプボール5を介して
着脱可能に連結され、前記チャック4からクラッチ機構
6を介して駆動力が伝達されるように構成されている。
前記クラッチ機構6は、クラッチ軸2の外周面に駆動輪
7が軸方向移動を拘束されて回動自在に嵌合支持され、
駆動輪7の末端部の爪7aが前記チャック4の先端部に
凹凸係合され、駆動輪7の外周面に末端部が嵌合固定さ
れたクラッチケース8とクラッチ軸2の筒状部2bとの
間にテーパーリング9が収容され、駆動輪7に転動自在
に保持されたクラッチボール10がクラッチ軸2の外周
面の凹部2aとテーパーリング9の傾斜面との間に介挿
されている。
【0014】前記クラッチケース8とクラッチ軸2との
間に複数の皿ばねからなるクラッチばね11が収容さ
れ、クラッチケース8の先端部にトルク調整ナット12
がねじ嵌合され、このナット12によってクラッチばね
11に所要のばね力が与えられ、このばね11によって
テーパーリング9,クラッチボール10がクラッチ軸2
の凹部2aに押し付けられている。
【0015】なお、図1中、13は前記ナット12のテ
ーパー孔に嵌合されたテーパー筒であり、このテーパー
筒13にボルト14がねじ嵌合されて、前記ナット12
の緩み止め機構15が構成されている。また、クラッチ
ボール10およびクラッチ軸2の凹部2aは円周方向の
3個所以上に等間隔で配置され、前記凹部2aの周辺部
には凹部2aの軸線と直交する平坦面が形成されてい
る。
【0016】前記クラッチ軸2の先端部と連結軸3の末
端部とが軸結合装置16によって結合され、この軸結合
装置16は次のように構成されている。すなわち、クラ
ッチ軸2の筒状部2bはその軸方向と直交する先端に開
口し、連結軸3の末端部には、その軸方向と直交する段
3aが形成され、段3aの末端側に、この段3aの外径
よりも小外径の末端側嵌挿部3bが突設され、この嵌挿
部3bが前記筒状部2bの先端部に嵌挿されている。
【0017】図2,図3にも示すように、筒状部2bに
はテーパーボルトなどからなる圧着用テーパーねじ17
と回転伝達用テーパーねじ18とが90°の角度間隔で
外周側から螺挿され、これらのテーパーねじ17,18
と対向するテーパー偏心孔3c,テーパー長孔3dが前
記嵌挿部3bにそれぞれ形成されている。なお、テーパ
ー偏心孔3cの中心は圧着用テーパーねじ17の中心に
対し嵌挿部3bの軸方向先端側にずらせて配置され、テ
ーパー長孔3dは嵌挿部3bの軸方向に長く形成されて
いる。
【0018】そして、圧着用テーパーねじ17の先端テ
ーパー部17aがテーパー偏心孔3cに係合されて締め
付けられることにより、嵌挿部3bが末端側に押されて
連結軸3の段3aがクラッチ軸2の筒状部2bの先端面
に圧着され、回転伝達用テーパーねじ18の先端テーパ
ー部18aがテーパー長孔3dに軸方向移動可能に係合
されて締め付けられることにより、連結軸3の嵌挿部3
bとクラッチ軸2の筒状部2bとの軸心回りの回動が阻
止され、連結軸3がクラッチ軸2と同軸心にこれの筒状
部2bに着脱可能に結合されている。
【0019】連結軸3の先端部には、クランプ機構25
が設けている。クランプ機構25はタップ嵌挿孔3eと
この嵌挿孔3eの底3f側に連続する四角孔3gとが形
成され、タップ嵌挿孔3eには円周方向の複数個所にボ
ール保持孔3hが形成されている。連結軸3のタップ嵌
挿孔3eにはスリーブ19が遊挿され、スリーブ19の
外周面には環状溝19aが前記ボール保持孔3hと対向
して形成され、ボール保持孔3hと環状溝19aとに鋼
球などからなるボール20が転動可能に係合され、これ
らのボール20によって連結軸3とスリーブ19とが連
結されている。
【0020】スリーブ19の先端側にはこれより大径の
ロックリング21が一体に形成され、ロックリング21
は連結軸3の先端外方に配設され、円周方向の複数個所
にロックボルト23が半径方向に進退可能にねじ嵌合さ
れている。タップ22の柄部22bの末端側に形成され
た角形部22aが連結軸3の四角孔3gに嵌挿されて係
合され、前記柄部22bがロックリング21およびスリ
ーブ19に嵌挿され、ロックリング21にねじ嵌合した
クランプボルト23が柄部22b外周面に締め付けられ
てタップ22が抜け止めされている。板状のストッパー
24がタップ嵌挿孔3eの底3fに支持され、ストッパ
ー24には、タップ22の柄部22bの角形部22aが
遊挿され、この角形部22aと柄部22bとの境に形成
された段部22cに当接されている。なお、ストッパー
24は鋼板,銅板,アルミニウム板または合成樹脂板な
ど、タップ22の柄部22bの硬さ以下の軟質材料から
構成され、また皿ばねなどのばねを用いることもでき
る。
【0021】以上のように構成されたタップ保持具は、
タッパーチャック4にクラッチ軸2の末端部がクラッチ
ボール5を介して結合され、クラッチ機構6の駆動輪7
が前記チャック4に凹凸係合されていることにより、工
作機械の主軸を駆動させて前記チャック4を正回転させ
ると、クラッチ機構6を介してクラッチ軸2に回転力が
伝達され、クラッチ軸2からこれに螺挿した回転伝達用
テーパーねじ18によって回転力が連結軸2に伝達さ
れ、クラッチ軸2と一体にこれに結合された連結軸3が
正回転する。
【0022】連結軸3の先端部では、タップ22の柄部
22bがスリーブ19およびロックリング21に嵌めら
れて、ロックリング21にクランプボルト23で固定さ
れ、また、柄部22bの角形部22aが連結軸3の四角
孔3gに係合されているので、連結軸3の回転力が角形
部22aに伝達される。そして、連結軸3の四角孔3g
とタップ22の角形部22aとの間に多少の隙間があ
り、両者にかかる回転力が正回転と逆回転との転換時に
前記隙間の分だけがたつくが、これはスリーブ19に固
定されたタップ22と連結軸3とはボール20がスリー
ブ19の環状溝19aを滑り、スリーブ19およびタッ
プ22と連結軸3とが相対的に回転するので、クランプ
ボルト23には回転力が作用せず、角形部22aのみで
回転力を伝達することになる。さらに、タップ22にか
かる切削力は連結軸3、これと固定されたクラッチ軸2
からクラッチボール10を介してクラッチケース8内の
駆動輪7に伝えられ、これと凹凸係合されているチャッ
ク4に回転力が伝達される。
【0023】そして、クラッチ機構6では、クラッチば
ね11による一定の押圧力でテーパーリング9をクラッ
チボール10に押し付け、これらのボール10をクラッ
チ軸2の凹部2aに係合支持させてあるので、クラッチ
ボール10に大きな回転トルクがかかると、クラッチ軸
2の凹部2aからクラッチボール10が飛び出す分力が
生じ、この分力でテーパーリング9をクラッチばね11
に抗して後退させ、チャック4からクラッチ軸2への回
転力の伝達が行われなくなる。すなわち、チャック4が
回転していてもクラッチボール10が凹部2aから出て
いると、タップ22には回転力が伝わらないクラッチ解
放状態となる。この結果、タップ22によるねじ切り加
工中にタップ22に一定以上の切削抵抗が作用すると、
タップ22がねじ切れないように、クラッチ軸2および
これよりタップ22側の部材の回転が停止する。
【0024】また、ねじ切り加工が終ると、クラッチ軸
2を逆回転させることで、クラッチ軸2より先端側の各
部材の回転が正回転から逆回転となり、タップ22を工
作物から引き抜いた後、クラッチ軸2などを停止させ
る。図4,図5はこの考案の第2実施例による軸結合装
置を備えたボーリングバーを示す。図4において、31
は孔ぐり棒(軸)であり、孔ぐり棒31は焼入硬化した
鋼材製の筒状表層部32と超硬合金の焼結体製の芯棒3
3とから構成されている。
【0025】筒状表層部32には、末端側が大径で先端
側が小径となる微小なテーパーのあるテーパー孔34が
軸方向に沿って形成され、末端部に大外径の鍔部35が
突設され、鍔部35の末端面で形成した段35aを介し
てその末端側に鍔部35より小外径の末端側嵌挿部35
bが突設され、筒状表層部32の末端側には後述する工
具先端部36が一体に連設されている。
【0026】前記芯棒33は、中心部に内部孔37が軸
方向全長にわたって形成され、内部孔37には末端側が
大外径で先端側が小径となる微小なテーパーが形成さ
れ、筒状表層部32のテーパー孔34に圧入嵌合により
固定されている。前記工具先端部36の先端部一側に切
欠部36a形成され、切欠部36aの底部に切刃チップ
38を有するボーリングユニット39が装着されてい
る。また、工具先端部36には内部孔37に連通する切
削液噴射孔40が形成され、この噴射孔40の先端に設
けた噴射口41が工具先端部36の切刃チップ38より
末端側のこれに近い位置で切欠部36aに開口されてい
る。
【0027】結合部材であるシャンク部材42の先端部
と、軸である孔ぐり棒31の末端部とが軸結合装置43
によって結合されている。軸結合装置43は、シャンク
部材42に設けた先端筒状部42bは先端が開口し、こ
の筒状部42bには孔ぐり棒31の鍔部35末端面で形
成した段35aの末端側に突設された末端側嵌挿部35
bが嵌挿されている。
【0028】図5にも示すように、筒状部42bにはテ
ーパーボルトなどの圧着用テーパーねじ44と回転伝達
用テーパーねじ45とが90°の角度間隔で外周側から
螺挿され、これらのテーパーねじ44,45と対向する
テーパー偏心孔35c,テーパー長孔35dが前記嵌挿
部35bにそれぞれ形成されている。そして、テーパー
偏心孔35c,テーパー長孔35dは、前述した第1実
施例のテーパー偏心孔,テーパー長孔とそれぞれ同様な
配置,形状にされ、両テーパーねじ44,45の先端テ
ーパー部44a,45aが第1実施例と同様に係合され
ていることにより、孔ぐり棒31の段35aがシャンク
部材42の筒状部42bの先端面に圧着され、孔ぐり棒
31の嵌挿部35bとシャンク部材42の筒状部42b
との軸心回りの回動が阻止されている。
【0029】前記シャンク部材42は、筒状部42bの
末端側に連らなる大径部42aに自動工具交換用の台形
溝42cが形成され、芯棒33に設けた内部孔37に末
端と連通する中心孔46が形成され、中心孔46が図示
省略した工作機側の切削液供給源と弁を介して連通する
ようにされている。
【0030】以上のように構成されたボーリングバー
は、シャンク部材42を工作機械の主軸に対し自動交換
可能に保持固定し、前記主軸を駆動させてシャンク部材
42を回転させると、シャンク部材42からこれら先端
筒状部42bに螺挿した回転伝達用テーパーねじ45に
よって回転力が孔ぐり棒31の筒状表層部35の末端部
に設けた嵌挿部35bに伝達され、孔ぐり棒31と工具
先端部36とが一体に回転する。
【0031】そして、孔ぐり棒31を工作機械のテーブ
ルに着脱可能に固定した工作物の加工孔径に対し深さが
深い加工孔などに挿入し、工具先端部36に設けた切刃
チップ38の刃先部によって加工孔壁のボーリング加工
を行う。また、この加工は、適時に図示省略した弁を開
き、切削液供給源からポンプによって切削液を圧送し、
シャンク部材42の中心孔46および芯棒33に形成し
た内部孔37を介し、工具先端部36に形成した切削液
噴射孔40に通して、切削液を噴射口41から噴射させ
ながら行う。
【0032】この孔ぐり加工時には、ボーリングバーが
軸回りに回転しつつ前進すると共に、切削液を切刃チッ
プ48の末端近くに開口する噴射口41から噴射させる
ので、切削液は切刃チップ48の刃先部に向い勢いよく
集中して放出される。このため加工孔がその孔径に対し
深さが深くても、加工孔の奥まで切削液を適確に当て、
加工部を効率よく冷却できる。また、孔ぐり棒31は、
曲げ剛性の大きい超硬合金の焼結体製の芯棒33と、焼
入硬化した鋼材製の筒状表層部32とをテーパー圧入嵌
合させたので、小外径でも加工時に撓みにくい。
【0033】第1実施例では深孔部をねじ立て加工する
タップ保持具、第2実施例では加工孔径に対し深さが深
い加工孔壁にボーリング加工するボーリングバーについ
てそれぞれ説明したが、この考案は、前述した両実施例
に限られることなく、工具の保持などに用いる軸を結合
部材に結合する軸結合装置に広く適用できる。
【0034】
【考案の効果】以上説明したように、この考案は軸に軸
方向と直交する段およびこの段の外径よりも小外径の末
端側嵌挿部を形成し、この嵌挿部を結合部材の先端に開
口する筒状部に嵌挿した軸結合装置において、前記筒状
部に螺挿した圧着用テーパーねじの先端テーパー部を、
このねじに対し偏心させて前記嵌挿部に設けたテーパー
偏心孔に係合させ、前記軸の段を前記結合部材の筒状部
の先端面に圧着させると共に、前記筒状部に螺挿した回
転伝達用テーパーねじの先端テーパー部を前記嵌挿部に
設けた軸方向に長いテーパー長孔に係合させたので、次
の効果が得られる。
【0035】すなわち、この考案による軸結合装置は、
タップ保持具の連結軸,ボーリングバーの孔ぐり棒など
の軸に設けた嵌挿部を、クラッチ軸,シャンク部材など
の結合部材との筒状部に嵌め、この筒状部に螺挿した圧
着用テーパーねじおよび回転伝達用テーパーねじの2組
のテーパーねじによって、筒状部に前記嵌挿部を結合さ
せる。
【0036】そして、結合部材に螺挿した回転伝達用テ
ーパーねじの先端テーパー部を前記軸の嵌挿部に設けた
テーパー長孔に係合させて、結合部材と軸との間で回転
力を伝達させ、圧着用テーパーねじの先端テーパー部を
軸の嵌挿部に設けたテーパー偏心孔に係合させることに
より、軸に設けた段を結合部材の先端面に圧着させて、
軸と結合部材とを同軸心結合させているので、正,逆回
転したり、振動が生じたりしても、圧着用および回転伝
達用テーパーねじが緩みにくい。
【0037】また、回転伝達用テーパーねじの先端テー
パー部は軸の嵌挿部に設けた軸方向に長いテーパー長孔
に係合させ、軸方向に移動できるため、圧着用テーパー
ねじの先端テーパー部と軸のテーパー偏心孔との係合を
妨げることがなく、軸の段を結合部材の先端面に強力に
押しつけることができる。したがって、この考案によれ
ば、結合部材と軸との間で回転力を確実に伝達できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の第1実施例による軸結合装置を有す
るタップ保持具を示した横断側面図
【図2】図1の要部の横断面図
【図3】図1の要部の展開説明図
【図4】この考案の第2実施例による軸結合装置を有す
るボーリングバーを示した一部断面側面図
【図5】図4の要部の展開説明図
【符号の説明】
1 タップ保持軸 2 クラッチ軸(結合部材) 2b 筒状部 3 連結軸(軸) 3a 段 3b 末端側嵌挿部 3c テーパー偏心孔 3d テーパー長孔 6 クラッチ機構 16 軸結合装置 17 圧着用テーパーねじ 17a 先端テーパー部 18 回転伝達用テーパーねじ 18a 先端テーパー部 22 タップ 25 クランプ機構 31 孔ぐり棒(軸) 32 筒状表層部 33 芯棒 35 鍔部 35a 段 35b 末端側嵌挿部 35c テーパー偏心孔 35d テーパー長孔 36 工具先端部 37 内部孔 38 切刃チップ 40 切削液噴射孔 41 噴射口 42 シャンク部材(結合部材) 42b 筒状部 43 軸結合装置 44 圧着用テーパーねじ 44a 先端テーパー部 45 回転伝達用テーパーねじ 45a 先端テーパー部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸に軸方向と直交する段およびこの段の
    外径よりも小外径の末端側嵌挿部を形成し、この嵌挿部
    を結合部材の先端に開口する筒状部に嵌挿した軸結合装
    置において、前記筒状部に螺挿した圧着用テーパーねじ
    の先端テーパー部を、このねじに対し偏心させて前記嵌
    挿部に設けたテーパー偏心孔に係合させ、前記軸の段を
    前記結合部材の筒状部の先端面に圧着させると共に、前
    記筒状部に螺挿した回転伝達用テーパーねじの先端テー
    パー部を前記嵌挿部に設けた軸方向に長いテーパー長孔
    に係合させたことを特徴とする軸結合装置。
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