JP2567747Y2 - オゾン発生器 - Google Patents

オゾン発生器

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JP2567747Y2
JP2567747Y2 JP2281193U JP2281193U JP2567747Y2 JP 2567747 Y2 JP2567747 Y2 JP 2567747Y2 JP 2281193 U JP2281193 U JP 2281193U JP 2281193 U JP2281193 U JP 2281193U JP 2567747 Y2 JP2567747 Y2 JP 2567747Y2
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discharge
ozone
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ozone generator
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教由 小阪
智治 神長
文俊 門脇
英延 豊臣
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Tokyu Car Corp
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  • Oxygen, Ozone, And Oxides In General (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、沿面放電式のオゾン
発生器に関する。
【0002】
【従来の技術】本考案の如き沿面放電式のオゾン発生器
として、従来、図7に示した構造のものが知られてい
る。
【0003】すなわち、アース電極材40をセラミック
(主にアルミナ)41,42で挟持し、一方のセラミッ
ク41上に金属又は半導体からなる電極格子43を付
け、その上面をオゾン発生室としたものである。
【0004】前記従来のオゾン発生器は、金属又は半導
体からなる電極格子43が設けられる前記一方のセラミ
ック41、すなわち、誘電体の厚みが0.5mm程度で
あり、アース電極材40も数十ミクロンと薄いため、十
分な強度が得られないという問題が残されていた。そこ
でさらにアース電極材40の裏面にバックアップ材とし
てセラミック42を張り付けて強度を持たせていた。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】従来のごとく、セラミ
ック等を誘電体及びバックアップ材として使用した場合
には、比較的熱伝導率が高い素材であるため、オゾン発
生室内の温度上昇を抑えることができる。
【0006】しかしながら、オゾン発生性能を向上させ
るため原料ガスの供給を0.8〜1気圧に上昇させた場
合に耐え得るように前記バックアップ材を厚く構成する
と放熱効果が低下するため、耐圧構造とすることが困難
であった。
【0007】また、セラミック41上への電極格子43
の形成には、タングステン酸化物ペーストを塗布して還
元焼成する方法、真空蒸着によって格子のパターンを形
成した上にメッキする方法等が採用されるが、製作に手
数を要するとともに製品の出来具合にもバラツキが多か
った。
【0008】さらに、前記各方法は、材料コストの安い
集成マイカ材や熱伝導率が高く放熱性に優れた窒化アル
ミニウム等に電極格子を構成することが困難で、結果と
して高価となるものであった。
【0009】本考案は前記のような事情に鑑みてなされ
たもので、構造簡易かつ堅固でオゾン生成能力の高いオ
ゾン生成器を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、請求項1記載の考案は、熱伝導率のよい金属からな
り片面に多数の放熱フィンを有するとともに他の片面が
平滑に構成された二つの放熱部材と、これらの放熱部材
の前記各平滑面にそれぞれ添着された誘電材と、前記二
つの放熱部材の前記平滑面同士の間に形成された放電隔
室と、この放電隔室内の前記各誘電材の表面にそれぞれ
接触せしめて配設された放電電極と、前記放熱部材を前
記放熱フィン側から貫通し前記放電電極に高電圧を印加
する給電プラグと、前記放電隔室の内外を連通する原料
ガス導入口及びオゾン放出口とから構成したものであ
る。
【0011】また、請求項2記載の考案は、請求項1記
載の構成において、前記放電電極が、そのほぼ中央部を
前記給電プラグで支持されるとともに、その周囲の適宜
の部位を絶縁物よりなる電極押え部材で前記誘電材の表
面に押え付けられて保持されてなる構成としたものであ
る。
【0012】
【作用】請求項1又は2記載の考案によれば、原料ガス
導入口から放電隔室内に導入された原料ガスは、前記放
電隔室内における給電プラグから放電電極への高電圧の
印加によって生ずる沿面放電のコロナに接触してオゾン
へと変化せしめられ、オゾン放出口から取り出される。
【0013】ここで、前記放電隔室は、熱伝導率のよい
金属からなり片面に多数の放熱フィンを有し放熱効率の
高い二つの放熱部材の間に構成されているため、放電隔
室内の温度上昇が有効に防止でき、オゾン生成効率がよ
い。
【0014】また、オゾン発生器の全体構造が簡易かつ
堅固であるため耐圧性に優れており、加圧オゾンの生成
にも適している。
【0015】さらに、請求項2記載の考案によれば、前
記放電電極が前記給電プラグと前記電極押え部材とによ
って前記誘電材に非固着状態で位置ずれ不能に保持され
ている。このため、放電電極を前記誘電材に対して接着
剤等で接着した場合と異なり、消耗した放電電極の取り
替えが容易であるとともに、高電圧の印加によって各放
電電極が熱膨張しても前記誘電材から剥離する等の不都
合がない。
【0016】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0017】図1は、本考案の一実施例に係るオゾン発
生器1の全体概略斜視図、図2は、図1に示したオゾン
発生器1の分解斜視図、図3及び図4は、それぞれ図1
のIII−III矢視断面図及びIV−IV矢視端面図
である。
【0018】図示したオゾン発生器1は、ほぼ同一構成
の二つのアッセンブリ部品2a,2bがスペーサー3を
介して接合されてなる。
【0019】前記アッセンブリ部品2a(2b)につい
て説明する。
【0020】前記アッセンブリ部品2a(2b)は放熱
部材4a(4b)を備えている。この放熱部材4a(4
b)は前後方向に長い板体であり、その片面側には前後
方向(放熱部材4a(4b)の長手方向)に延びる多数
の放熱用のフィン5a(5b)が設けられるとともに、
他の片面が平滑面6a(6b)とされている。前記放熱
部材4a(4b)は、熱伝導率のよい金属、例えば耐蝕
アルミ合金等からなり、半導体基板の裏面に貼り付けて
その放熱用として広く用いられている公知のものを使用
している。
【0021】前記放熱部材4a(4b)の前記平滑面6
a(6b)には、その全面に渡って、例えば集成マイカ
材よりなる肉薄の誘電材7a(7b)がそれぞれ添着さ
れている。
【0022】また、前記誘電材7a(7b)の表面に
は、放電電極8a(8b)が配置されている。この放電
電極8a(8b)は、例えば、格子状に成型された四角
形の極肉薄のステンレス板からなる。前記放電電極8a
(8b)は、図示例においては、前記誘電材7a(7
b)の前後長手方向に並べてそれぞれ5枚ずつ配設され
ている。
【0023】ここで、前記各放電電極8a(8b)は、
前記誘電材7a(7b)の表面に固着されることなく、
単に、前記誘電材7a(7b)の表面に押え付けられて
いるだけである。
【0024】この点について説明すると、まず、前記各
放電電極8a(8b)は前記誘電材7a(7b)の左右
幅より短く構成される。次に、前記誘電材7a(7b)
の表面周囲の形状に合わせて成形された肉薄の細枠状の
電極押え部材9a(9b)を準備する。この電極押え部
材9a(9b)は、例えば集成マイカ材等の絶縁物で構
成する。
【0025】前記電極押え部材9a(9b)の長手方向
左右両側枠部には、互いに対向するように内方に突出し
て前記放電電極8a(8b)を左右両側から押える押え
突部10a(10b)が適宜のピッチで形成される。図
示例では、前記放電電極8a(8b)の数に合わせて、
5対の押え突部10a(10b)が形成されている。そ
して、前記誘電材7a(7b)の表面上に前記放電電極
8a(8b)を適宜の間隔を開けて並べた後、その上か
ら前記電極押え部材9a(9b)を被せて該電極押え部
材9a(9b)を前記放熱部材4a(4b)に対してね
じ止めする。その結果、前記各放電電極8a(8b)
は、前記押え突部10a(10b)によって前記誘電材
7a(7b)に対して押え付けられて保持される(図5
参照)。
【0026】前記のようにして構成される二つのアッセ
ンブリ部品2a,2bは、前記各放熱部材4a,4bの
平滑面6a,6b側が互いに対面するように配置され、
相互間にスペーサー3を介して互いに接合されている。
このスペーサー3は、例えば、全周囲をテフロンコーテ
ィングしたステンレスや集成マイカ材等の絶縁物から構
成され、前記放熱部材4a(4b)の平滑面6a(6
b)の表面周囲の形状に合わせて成形された矩形の枠体
である。
【0027】そして、前記二つのアッセンブリ部品2
a,2bと前記スペーサー3とによって、本実施例のオ
ゾン発生器1の内部に放電隔室(オゾン発生室)11が
構成される。この放電隔室11の内部においては、前記
各アッセンブリ部品2a,2bにそれぞれ5つづつ含ま
れている前記各放電電極8a,8bが一対ずつ互いに正
対している。
【0028】前記二つのアッセンブリ部品2a,2bの
うち、いずれかの放熱部材(図示例では上側の放熱部材
4b)の横幅方向中央部には、前記放電隔室11内に達
する複数の給電プラグ挿通孔12が前記放熱部材4bの
長手方向に並べて設けられており、これらの孔12に
は、前記フィン5b側から給電プラグ13がそれぞれ挿
入されている。
【0029】図示例では、前記給電プラグ13は、前記
放電電極8a,8bの正対した一対づつに対応して5つ
設けられている。
【0030】前記各給電プラグ13の先端には、銅ある
いはステンレス等の導電材からなり、前記各一対の放電
電極8a,8bに同時に電圧を印加するための導電先端
部14が加工形成されている。この導電先端部14の長
さは、前記放電隔室11の上下高さ、すなわち、前記ス
ペーサー3の厚みとほぼ同じであり、対面側の前記誘電
材(図示例では符号7aで示す誘電材)の表面に接する
まで延びている。
【0031】前記導電先端部14は、前記各一対の放電
電極8a,8bに同時に電圧を印加するとともに、前記
各放電電極8a,8bが前記誘電材7a,7bの表面上
で位置ずれすることを防止するものである。
【0032】すなわち、前記各放電電極8a,8bは、
前記の通り、電極押え部材9a,9bによってその周囲
の適宜の部位を前記誘電材7a,7bに対して押し付け
られて保持されている。したがって、前記各放電電極8
a,8bは前記誘電材7a,7bから剥離することはな
い。しかし、単に押し付けられているだけであるため、
何らかの衝撃によって前記誘電材7a,7bの表面に沿
ってずれ動くことが考えられる。
【0033】そこで、本実施例においては、前記各放電
電極8a,8bの中央部に、前記給電プラグ13の前記
導電先端部14と適合する径の挿通孔15a,15bを
設け、この挿通孔15a,15bに前記導電先端部14
を挿通して前記放電電極8a,8bの位置ずれを阻止し
ている(図3参照)。
【0034】前記二つのアッセンブリ部品2a,2bの
うち、いずれかの放熱部材(図示例では上側の放熱部材
4b)の前後両端部には、前記放電隔室11の内外を連
通する二つの孔が穿設されている。これらの孔は、前記
放電隔室11内にオゾン生成の原料となる酸素を含んだ
原料ガスAを供給する原料ガス導入口16、及び、前記
放電隔室11内で生成されたオゾンガスCを取り出すた
めのオゾン放出口17である。
【0035】前記のように構成される図示例のオゾン発
生器1は、例えば、図6に示すように、ベース部材20
の上に立設された筒体21の内部に、前記原料ガス導入
口16を上側にして縦長に収容されて使用される。
【0036】前記筒体21の内部の下部には、前記オゾ
ン発生器1の周囲に冷却風を流すための軸流送風ファン
22がその回転軸(図示せず)を上下方向へ向けて取り
付けられている。また、前記筒体21の上下両端部に
は、その周壁に渡って排気口23と吸気口24とがそれ
ぞれ設けられている。
【0037】なお、図6中、符号25は、原料ガスAを
前記オゾン発生器1内に導入する前に、その原料ガスA
中に含まれる水分を除去するための適宜の除湿装置であ
る。この除湿装置25は、水分を含んだ原料ガスをその
まま前記オゾン発生器1内に導入すると、オゾン生成過
程においてオゾンと同時に窒素酸化物が生ずるため、こ
の不都合を回避するためのものである。
【0038】前記のように構成される本実施例に係るオ
ゾン発生器は、次のように作用する。
【0039】まず、前記原料ガス導入口16から、前記
除湿装置25によって除湿された乾燥原料ガスBが前記
放電隔室11内に導入される。
【0040】前記放電隔室11内では、前記給電プラグ
13によって前記導電先端部14を介して前記各放電電
極8a,8bに高周波高電圧が印加され、その結果、前
記放電電極8a,8bがプラス電極、前記放熱部材4
a,4bがマイナス側のアース電極材として作用し、前
記誘電材7a,7bの表面に接触している前記放電電極
8a,8bの周囲に沿面放電が生じている。
【0041】このため、前記放電隔室11内において前
記沿面放電のコロナに前記乾燥原料ガスBが接触してオ
ゾンが生成され、生成されたオゾンガスCが前記オゾン
放出口17より取り出される。
【0042】ここで、本実施例のオゾン生成器1では、
前記各放電電極8a,8bが前記誘電材7a,7bに固
着されることなく、各放電電極8a,8bの中央部にお
いて前記給電プラグ13の前記導電先端部14によって
位置ずれ不能に支持されるとともに、前記電極押え部材
9a,9bによって前記誘電材7a,7bに押し付けら
れて保持されている。このため、放電電極を誘電材に対
して接着剤等を用いて接着した場合と異なり、消耗した
放電電極8a,8bの取り替えが容易であるばかりでな
く、高電圧の印加によって各放電電極8a,8bが熱膨
張しても前記誘電材7a,7bから剥離する等の不都合
がない。
【0043】また、本実施例のオゾン発生器1では、放
電隔室11が熱伝導率のよい金属からなる二枚の放熱部
材4a,4bによって構成されているので放熱効率がよ
い。オゾン発生器においては、一般に、放電隔室(オゾ
ン発生室)内の温度が低いほどオゾン発生効率がよい。
したがって、前記放熱部材4a,4bによって前記放電
隔室11内の温度上昇が抑制される本実施例のオゾン発
生器によれば、オゾン生成性能が高い効果がある。
【0044】さらに、前記放熱部材4a,4bの長さを
変え、前記放電電極8a,8bの数を変えることで、オ
ゾン生成能力の異なるオゾン生成器を容易に製造するこ
とができる。
【0045】さらにまた、全体構成が簡易にして構造堅
固であるため耐圧性がよく、高圧の原料ガスを前記放電
隔室内に供給することができ、高圧のオゾンを生成でき
る利点もある。
【0046】
【考案の効果】請求項1又は2記載の考案によれば、放
熱部材によって効率的に放熱されるため放電隔室内の温
度上昇が抑制され、その結果、オゾン発生効率が高い効
果がある。また、全体構成が簡易なため製造し安く安価
であり、さらに構造堅固であるため加圧オゾンの生成も
可能である等の効果がある。
【0047】さらに、請求項2記載の考案によれば、消
耗した放電電極の取り替えが容易であるとともに、高電
圧の印加によって各放電電極が熱膨張しても前記誘電材
から剥離する等の不都合がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係るオゾン発生器の全体概
略斜視図である。
【図2】図1に示すオゾン発生器の分解斜視図である。
【図3】図1に示すオゾン発生器のIII−III矢視
断面図である。
【図4】図1に示すオゾン発生器のIV−IV矢視端面
図である。
【図5】電極押え部材による放電電極の保持状態を示す
部分平面図である。
【図6】図1に示すオゾン発生器の実際使用状態の一例
を示す概略正面図である。
【図7】従来例を示す原理図である。
【符号の説明】
4a,4b 放熱部材 5a,5b 放熱フィン 7a,7b 誘電材 6a,6b 平滑面 8a,8b 放電電極 11 放電隔室 13 給電プラグ 16 原料ガス導入口 17 オゾン放出口 9a,9b 電極押え部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−60904(JP,A)

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導率のよい金属からなり片面に多数
    の放熱フィンを有するとともに他の片面が平滑に構成さ
    れた二つの放熱部材と、これらの放熱部材の前記各平滑
    面にそれぞれ添着された誘電材と、前記二つの放熱部材
    の前記平滑面同士の間に形成された放電隔室と、この放
    電隔室内の前記各誘電材の表面にそれぞれ接触せしめて
    配設された放電電極と、前記放熱部材を前記放熱フィン
    側から貫通し前記放電電極に高電圧を印加する給電プラ
    グと、前記放電隔室の内外を連通する原料ガス導入口及
    びオゾン放出口とからなることを特徴とするオゾン発生
    器。
  2. 【請求項2】 前記放電電極が、そのほぼ中央部を前記
    給電プラグで支持されるとともに、その周囲の適宜の部
    位を絶縁物よりなる電極押え部材で前記誘電材の表面に
    押え付けられて保持されてなることを特徴とする請求項
    1記載のオゾン発生器。
JP2281193U 1993-04-06 1993-04-06 オゾン発生器 Expired - Lifetime JP2567747Y2 (ja)

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