JP2567231B2 - 耐久力増強用栄養補助食品 - Google Patents

耐久力増強用栄養補助食品

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、未利用資源である魚介類精巣を利用して耐
久力を増強するための栄養補助食品を提供せんとするも
のである。
「従来技術」 従来より、さけ、ます、にしん、たら、いか、ほたて
貝、等各種魚介類の精巣、いわゆる一般に白子と称され
ているものは、ごく一部が食用として供されているほか
は、ミール原料として利用されている程度であり、その
大部分は廃棄処分にされていて、未利用の資源といって
もよい状態にある。
従来の魚介類精巣の利用技術をみると白子を食品化す
る加工技術として開発されているものはあるが、これら
はいずれも白子を栄養素のひとつとしての蛋白質である
との考えに立脚しているものであり、その栄養学的な生
理効果を期待しているものではない。そのため、従来製
品は白子そのものを単に加工して、練製品化したり、粉
末化しただけのものにすぎず、生理効果だけを選択的に
且つ効率的に生じさせる栄養補助食品にはなり得なかっ
た。
また、この白子の生理効果を利用した技術としては特
開昭60−252421号公報と、本発明者等の発明に係る特開
昭61−40766号公報がある。前者は、病気治療中または
病気治療処理後の患者の体力回復促進を目的とした新し
い混合物の提供を目的とする造血臓器回復促進剤につい
て記載されている。
白子成分には、栄養素としての蛋白質では説明できな
い造血臓器回復機能とか耐久力増強機能または生殖能力
増強機能など種々の生理効果がある。従来技術の前者は
白子成分のうち造血臓器回復機能を利用しようとした技
術であるのに対し、本願発明は耐久力増強機能を利用し
ようとする技術である。つまり両者は、その利用する自
然法則が異なっているのであり、技術的思想として両発
明は本質的に別意のものである。
また、後者は耐久力及び生殖能力増強効果を利用した
もので、魚介類精巣より外皮を除去し、PH5〜6の微酸
性下において、分離することにより混入する血液ならび
に悪臭成分を除去した核蛋白を主成分とし、これをペー
スト状、粉末状、錠剤または顆粒などに成形し、体重1K
g当たりの1日の投与量が8.5mg以上にした耐久力及び生
殖能力増強用栄養補助食品である。この従来発明におけ
る耐久力増強効果は、核蛋白が有している作用として筋
肉中のATP及びグリコーゲン含量が増加することにより
生ずる効果である。
「発明が解決しようとする問題点」 上記のように、魚介類静巣から抽出した核蛋白には、
生殖能力増強効果のほかに、筋肉中のATP及びグリコー
ゲン含量の増加による耐久力増強効果があることは確認
されている。しかし、耐久力増強効果に関しては、一般
の人は勿論特にスポーツ選手等の需要者はより速効的で
具体的にエネルギーを発生させるような効き目のある栄
養補助食品の開発がよりつよく望まれている。そこで、
本発明者等はこの期待とニーズに答えるため核蛋白の生
理効果について更に詳しく研究し、核蛋白を主成分とす
る強力な耐久力増強効果をもった栄養補助食品の開発を
進めた結果、「核蛋白とビタミンB、Cを併用すると、
核蛋白の有している体力増強機能という生理効果を相乗
的に大きく発現させることができる。」という新しい知
見を発見し、この知見に基づいて本発明を完成したもの
である。
すなわち、本発明は特開昭61−40766号公報記載の技
術を基礎に改良し、効能が向上した耐久力増強栄養補助
食品としたものである。
本発明の要旨は、魚介類静巣から抽出した核蛋白を主
成分とした栄養補助食品にビタミンを3種類配合するこ
とにより、エネルギー産生系全体を活性化して、単に栄
養素として核蛋白を摂取したり、ビタミンを摂取したも
の以上に強力な耐久力増強効果を相乗的にもたらす耐久
力増強用栄養補助食品を提供せんとするものである。
「問題点を解決するための手段」 本発明は、上記問題点を解決するための手段として、
魚介類精巣より抽出した核蛋白を主成分とし、これにビ
タミンC、ビタミンB1、ビタミンB2を該核蛋白1部に対
してビタミンCが0.2〜0.5部、ビタミンB1が0.002〜0.0
2部、ビタミンB20.002〜0.02部の割合で加え、これをペ
ースト状、粉末状、錠剤または顆粒などに成形して耐久
力増強用栄養補助食品としたものである。勿論、核蛋白
の純度を高め、効果を可及的に高めるため、耐久力増強
用栄養補助食品を魚介類精巣より外皮を除去し、PH5〜
6の微酸性下において、分離することにより混入する血
液ならびに悪臭成分を除去した核蛋白を主成分としても
よい。また、耐久力増強用栄養補助食品の製品形態は、
ペースト状、粉末状、錠剤または顆粒などがあるが、そ
のいずれであってもよい。
各実施例を述べると、次のとおりである。
(イ)ペースト状の白子核蛋白は、原料の冷凍さけ、ま
す、にしん、たら、いか、ほたて貝等の白子を解凍、洗
浄した後、これを煮熟し、冷却したうえで裏ごしして造
る。それから白子特有の臭気を除去するため、酢酸、ク
エン酸、等の酸性物質でPH5〜6に調整し、その後遠心
脱水して白子核蛋白をペースト状として分離し、これを
所定量のビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2を添加し
て混合し、これをパン詰したうえ、凍結してペースト状
耐久力増強用栄養補助食品となす。
(ロ)粉末状の白子核蛋白は、原料の冷凍さけ、ます、
にしん、たら、いか、ほたて貝等の白子を解消洗浄しこ
れを磨砕する。
次にこの磨砕された白子に等量から5倍量の水でこれ
を希釈した後、裏ごしを行い酸性物質でPH5.0〜6.0に調
整した後、遠心脱水する。これをさらにその半量から3
倍量の水を加え遠心脱水し核蛋白を分取する。これを凍
結乾燥して白子の凍結核蛋白を得る。これにビタミン
C、ビタミンB1、ビタミンB2を所定量添加混合し、粉末
状の耐久力増強用栄養補助食品となす。
尚、上記のPH調整のため添加する酸性物質は、食用と
なるものならば良いが有機酸であれば更に良い。
(ハ)また、(ロ)と同じように遠心脱水して得た核蛋
白を2Mの食塩水に溶解し、これを3倍〜10倍量の水に希
釈して繊維状の核蛋白を形成させ、水洗脱水したあと、
凍結乾燥、粉砕し粉末状とした核蛋白に所定量のビタミ
ンC、ビタミンB1、ビタミンB2を添加混合することによ
っても粉末状の耐久力増強栄養補助食品とすることがで
きる。
なお、これらの粉末状核蛋白を更に良質なものとして
得るためには、乾燥による油やけ臭を防止するためアル
コール処理と脱アルコール処理を二度繰り返して乾燥さ
せるようにしても良い。
(ニ)これら耐久力増強用栄養補助食品を商品化する場
合には、前記ペースト状粉末状のままでもよいが、食品
として食べ易いように顆粒状や錠剤に加工してもよいこ
と勿論である。その場合には上記の方法で一旦粉未核蛋
白にしたうえ、これに結着剤等を添加して顆粒状にした
り、被覆剤等にて錠剤形状に被覆するなど既存の加工方
法によって加工すればよい。
上記耐久力増強用栄養補助食品に添加するビタミン
C、ビタミンB1、ビタミンB2の量が、核蛋白(純核蛋白
換算)重量1部に対して、ビタミンC0.2〜0.5部、ビタ
ミンB10.002〜0.02部、ビタミンB20.002〜0.02部の割合
であれば耐久力増強効果を増強させることができる。な
お、使用するビタミンは遊離型、塩型、誘導体のいずれ
でもビタミンとしての生理作用をもつものであれば本発
明に使用可能である。また、これらの蛋白にビタミン
C、ビタミンB1、ビタミンB2を配合した耐久力増強用栄
養補助食品を一般の食品、例えば、ビスケット、パン、
ハンバーグ、魚肉練り製品等に添加したり、牛乳、紅
茶、コーヒー、ウーロン茶、ジュース、スポーツドリン
ク等の飲料に添加して、これら食品の栄養分の他に耐久
力増強効果を増強させることができるものである。上記
のように、核蛋白にビタミンを配合した栄養補助食品が
人間に対して上記生理効果を顕著に生じさせるために
は、核蛋白1部に対して、ビタミンCが0.2〜0.5部、ビ
タミンB10.002〜0.02部、ビタミンB20.002〜0.02部添加
して、純核蛋白として大人の平均体重を60Kgとした場合
1日0.5g以上投与するとよい。即ち人の体重1Kg当たり
1日投与量が8.3mg以上となるように続けて食べさせる
ことが望ましいことが判明した。
次に上記のようにしてビタミンC、ビタミンB1、ビタ
ミンB2を配合して得られたペースト状または粉末状の耐
久力増強用栄養補助食品の組成は表1の通りでる。
「作 用」 核蛋白の製造法に関しては特に以下の工程について注
意を怠ると製造中や保存中に製品が魚臭、渋味、褐変等
の官能的な悪変を起こし、喫食しにくくなるばかりでな
く、油焼けにより生成された物質が核蛋白の生理効果に
マイナス作用することになる。
即ち、その工程は第1に、精のうである白子の外皮を
裏ごし等により除去することである。外皮は他の部位よ
り変色し易い脂質が多く、これを除去しないものは製造
中や保存中に脂質の変化をきたし、上記のような悪変を
惹起する。
第2は、白子の核蛋白を遠心分離する際、裏ごし処理
された磨砕物を酸性物質でPH5〜6に調整することによ
り白子特有の魚臭を除去することである。
この魚臭の成分は塩基性物質であるため酸性側で遠心
分離することによって、魚臭除去が容易になる。又、粉
末状の耐久力増強用栄養補助食品を製造する場合にはペ
ースト状の耐久力増強用栄養補助食品の製造の場合と異
なり、加熱工程がないので、このPH調整は上記悪変を引
き起こす一原因の白子の血液を除去するのに有効とな
る。
即ち、白子の血液はPH5以上では凝固しないが、それ
以下では凝固し易くなり遠心分離する際、血液が核蛋白
の沈殿に移行し分離し難くなる。
一方白子核蛋白はPH6以下では、それ以上より沈殿し
易くなる。つまり、PH5〜6に調整することにより血液
の除去と白子の核蛋白の容易な分離が可能となったので
ある。
また、白子の外皮を裏ごし等により除去した後、プロ
テアーゼを作用させ遠心分離することによっても上記の
方法により調製された核蛋白と同様のものが得られる。
即ち、プロテアーゼにより夾雑蛋白が分解され、核蛋
白との分離性が良くなることと、核蛋白が主成分である
血液がプロテアーゼにより分解され、容易に核蛋白と分
離されることになる。また、このプロテアーゼ処理と、
処理後にPHを5〜6に調製する操作によって純度の高い
核蛋白を得ることができる。尚、血液を除去しない製品
は、保存中に血液が脂質の酸化の触媒となり、油焼けに
よる悪変を起こすため、この血液除去工程は大きな意味
を持つものである。
以上のような方法により魚臭成分、血液成分が除去さ
れた核蛋白は、その生理効果が充分に発揮され得る製品
である。
このようにして魚介類精巣より得られた白子核蛋白
は、DNAと強塩基性蛋白(アルギニンを多量に含む。)
とからなり、それ自体で耐久力増強及び生殖能力の増強
という生理効果を有する食品である。本発明者等は核蛋
白が筋肉中のATP及びグリコーゲン含量を増加する作用
があり、これによって耐久力増強効果が生ずる点に着目
し、このエネルギーの源ともいうべき増えたグリコーゲ
ンを効率良くエネルギーに替える方法、即ち、エネルギ
ー産生系全体を活性化する方法について研究を進めた。
第6図はエネルギー産生路を示すものであるが、この経
路の代謝活性化を起こすものとしてビタミンが存在する
との知見に基づき、グリコーゲンを増加させる核蛋白に
ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2を配合することに
より、両者が相乗的に作用して、エネルギー産生系の代
謝活性を上昇させ、耐久力増強効果をもたらすようにし
たのが本発明である。
即ち、第6図に示したように、核蛋白は筋肉中のATP
及びグリコーゲン含量の増加によって耐久力増加をもた
らすが、この効果は解糖系、TCA(トリカルボン酸)回
路といったエネルギー産生経路の代謝活性の上昇による
ものと考えられる。したがって、核蛋白にビタミンC、
ビタミンB1、ビタミンB2といった解糖系、TCA回路中の
該酵素の活性に必要なビタミンを添加することにより、
解糖系、TCA回路、といったエネルギー生産系の代謝活
性がさらに活性化し、本発明において行った動物試験の
結果により示す通り、耐久力増強効果を上昇させること
ができるのである。
ここで、エネルギー生産系とビタミンの代謝活性につ
いて更に詳しくのべる。ビタミンCは、まず細胞内のcA
MP(サイクリックアデノシン−3′5′−リン酸)レベ
ルを上昇させる。
このcAMPはグリコーゲンホスホリラーゼを活性型に変
える酵素であるグリコーゲンホスホリラーゼキナーゼを
活性化する。これによって活性化したグリコーゲンホス
ホリラーゼによりグリコーゲンからグリコース−1リン
酸への反応を進め、以下の経路でエネルギー産生が進
む。
すなわち、ビタミンCのcAMPレベル上昇作用によって
エネルギー産生が活発化されることになる。
また、ビタミンB1及びビタミンB2は時にTCA回路の酵
素を活性化する作用があるため、エネルギー産生が活発
化される。たとえば、ビタミンB1は、ピルビン酸からア
セチルCoAの反応を活性化させ、またα−ケトグルタル
酸からスクシニルCoAへの反応を促進する作用がある。
また、ビタミンB2は、コハク酸からフマル酸への反応を
促進する効果があり、これによりエネルギー産生が活発
化される。
以上のように、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2
は解糖系、TCA回路中の重要に酵素を活性化し、その結
果エネルギー産生を円滑に行わせることができる。した
がって、ビタミンが充分に供給されていれば、ハードな
運動の場合においてもある程度耐久力を発揮させること
が出来る。しかし、グリコーゲン等のエネルギー源が少
なけれなその効果も持続しない。
一方、白子核蛋白の生理効果としてエネルギー源であ
る筋肉中のグリコーゲン含量の増加があり、解凍系、TC
A回路を経てATPを多く作ることができる。しかし、ビタ
ミンが充分に供給されていなければ効率的にATP産生を
行うことはできない。したがって、核蛋白にビタミン
C、ビタミンB1、ビタミンB2を配合したものは、その相
乗的な作用を発揮して、エネルギーであるATPを多く作
ることができ耐久力増強効果をさらに向上させることが
できた。
「実施例」 サケ白子1Kgをホモジナイザーで磨砕し、これに1リ
ットルの水を加え、0.5ミリの金網で濾過して、外皮、
血管等を除去した。この液に10%クエン酸を加えPHを6.
0に調整し、3000RPMで10分間遠心分離を行い、150gの沈
殿を分取し、これに300mlの水を加え攪拌し、再度遠心
分離を行った。遠心分離により得られた沈殿120gを凍結
乾燥して粉砕すると63gの粉末蛋白が得られた。この粉
末核蛋白は白色で無味、無臭であった。粉末核蛋白63g
にビタミンC12g、ビタミンB10.12g、ビタミンB20.12gを
添加混合し、75.24gのビタミン配合核蛋白を得た(動物
試験の核蛋白ビタミン投与群1に使用)。
「動物試験」 次に、ビタミン配合核蛋白製品をラットに投与すると
いう動物試験を行って、耐久力増強効果の向上を確認し
た。以下、その試験例について説明する。尚、本試験に
おいて使用した核蛋白はサケ白子より調製した粉末核蛋
白で、純核蛋白に換算して試験に供した。
(1)試験方法 ウイスター(Wistar)系の雄ラット(4週齢)を一群
10匹で無投与群(C)、ビタミン投与群(V)、核蛋白
投与群(N)、核蛋白、ビタミン投与群(NV1)、核蛋
白ビタミン投与2(NV2)の5群に分けた。この5群の
内容を表2に示した。
無投与群(C)は表3に示した飼料で飼育したもので
他の群の対照となるものである。ビタミン投与群(V)
はC群にビタミンを添加したもので、ビタミンC、ビタ
ミンB1、ビタミンB2の効果を見る試験群である。
核蛋白ビタミン投与群1(NV1)はC群に核蛋白とビ
タミンを添加したもので、その添加量は夫々N群、V群
と同じであり、核蛋白とビタミンの相乗効果を見るため
の試験群である。核蛋白ビタミン投与群2(NV2)は、N
V1と同様、核蛋白とビタミンの相乗効果を見るための試
験群であり、NV1の核蛋白及びビタミン量を変えたもの
である。尚、飼料は自由摂取とした。
<表3> 配合飼料組成 カゼイン 15 % コーンオイル 5 % セルロース 5 % ミネラル 4 % ビタミンミックス 0.5% 塩化コリン 0.1% ショ糖・α−コーンスターチ 70.4% (1:1) 100.0% <注>上記は無投与群(C)の飼料組成であるが、他
群は添加した核蛋白、ビタミンC、ビタミンB1、ビタミ
ンB2、の量だけショ糖、α−コーンスターチ(1:1)の
量を減じて合計を100とした。また、ビタミンミックス
は市販のビタミン製剤であるが、これは飼料を通常人間
が食べる食事と同等にするため添加するものである。従
って、V、NV1、NV2、で添加したビタミンC、ビタミン
B1、ビタミンB2の添加量は、このビタミンミックス中の
ものを含まないものである。
A)耐久力試験 飼育3ケ月目にラットをトレッドミルで走らせ、限界
の走行距離を測定した。
B)グリコーゲン、ATPの測定 4ケ月飼育後に解剖し、筋肉や持久力の元と考えられ
る筋肉中のグリコーゲンの含量を測定するとともにATP
(アデノシン三リン酸)の含量を測定した。
(2)結 果 a)飼育2ケ月の体重増加量、摂食量は無投与群(C)
と比較して核蛋白投与群(N)、核蛋白ビタミン投与群
1(NV1)、核蛋白ビタミン投与群2(NV2)が有意に大
きかった。特にNV1は、核蛋白の添加量はNと同じであ
るが、体重増加、摂食量が、Nと比較しても大きく核蛋
白ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2の相乗効果が現
れていた。(第1図、第2図) b)解剖時の各臓器診断は、肉眼的にも組織細胞学的に
も全群で異常は認められなかった。
c)N群、NV1群、NV2群はC群と比較してトレッドミル
の限界走行距離が、有意に長くなっている。特にNV1、N
V2はNと比較しても大きい値であり、前記a)項同様各
蛋白とビタミンの相乗効果が認められた。即ち、持久力
増強効果の向上が認められた。また、V群においても走
行距離が長くなる傾向が認められた。(第3図) d)大腿部筋肉のATP含量は、N群、NV1群、NV2群、に
おいてC群と比較して有意に高くなっていた。特にNV1
はNに比較しても高く、各蛋白とビタミンの相乗効果が
認められた(第4図) また、グリコーゲン含量もNV1群とNV2群においてC群
と比較して有意に高くなっていた。また、N群とV群の
グリコーゲン含量はC群と比較して高い傾向にあるが、
統計的に有意差はない。従って、グリコーゲン含量にお
いても核蛋白とビタミンの相乗効果が認められた。(第
5図) (3)試験についての考察 これらの結果より、サケ白子核蛋白と、ビタミンC、
ビタミンB1、ビタミンB2の相乗的な生理効果として次の
2点が挙げられる。
a)摂食量の増加による短期間での体重増加促進効果の
向上。
b)筋肉中のATP、グリコーゲン含量増加等による耐久
力増強効果の向上。以上はサケ白子についての試験結果
であるが、まず、にしん、たら、いか、ほたて貝等につ
いても同様の効果である。即ち、サケ白子核蛋白に準じ
てトレッドミル試験をおこなったところ、ビタミンC、
ビタミンB1、ビタミンB2との併用によって、耐久力増強
効果が向上することがわかった。
以上の核蛋白とビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2
の相乗効果による耐久増強効果の向上は、ラットにおけ
る効果であるが、トラックの効果は人間に対する効果と
相応することが一般に認められており、核蛋白とビタミ
ンC、ビタミンB1、ビタミンB2の相乗効果による耐久力
増強効果の向上は人間に対する効果としても良い。ただ
し、核蛋白にビタミンを配合した栄養補助食品が人間に
対して上記生理効果を優位に生じさせるためには、核蛋
白1部に対して、ビタミンCが0.2〜0.5部、ビタミンB1
が0.002〜0.2部、ビタミンB20.002〜0.02部添加して、
準核蛋白として1日0.5g以上、即ち人の体重1Kg当たり
の1日投与量が8.3mg以上となるように続けて食べさせ
ると良いことも判明した。
「発明の効果」 本発明は叙上のように魚介類精巣により抽出した核蛋
白を主成分とし、これに核蛋白1部に対してビタミンC
が0.2〜0.5部、ビタミンB10.002〜0.02部、ビタミンB2
が0.002〜0.02部を配合した栄養補助食品であって、こ
れを人間に一定期間核蛋白として1日0.5g以上、即ち、
人の体重1kg当たり1日8.3mg以上つづけて食べさせる
と、核蛋白とビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2の相
乗効果によって、それぞれ単独の場合よりもスタミナや
筋力といった耐久力の増強効果をさに向上させることが
出来る。
また、本発明は、この他に発育促進効果や生殖能力効
果も合わせ持つため、健康体の維持増強に総合的に役立
つ食品であるが、特に耐久力増強効果に優れた食品を提
供することになる。
【図面の簡単な説明】
第1図は2ケ月の体重増加量を示すグラフ、第2図は摂
食量測定結果を示すグラフ、第3図はトレッドミルによ
る耐久力測定結果を示すグラフ、第4図は筋肉ATP含量
測定結果を示すグラフ、第5図は筋肉グリコーゲン含量
測定結果を示すグラフであり、第6図は主要な関連代謝
経路とビタミンとの関係を示す説明図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】魚介類精巣より抽出した核蛋白を主成分と
    し、これにビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2を該核
    蛋白1部に対してビタミンCが0.2〜0.5部、ビタミンB1
    が0.002〜0.02部、ビタミンB2が0.002〜0.02部の割合で
    加え、これをペースト状、粉末状、錠剤または顆粒など
    に成形した耐久力増強用栄養補助食品。
  2. 【請求項2】魚介類精巣より外皮を除去し、PH5〜6の
    微酸性下において、分離することにより混入する血液な
    らびに悪臭成分を除去した核蛋白を主成分とし、これに
    ビタミンC、ビタミンB1、ビタミンB2を核蛋白1部に対
    してビタミンCが0.2〜0.5部、ビタミンB1が0.002〜0.0
    2部、ビタミンB2が0.002〜0.02部の割合で加え、ペース
    ト状、粉末状、錠剤または顆粒などに形成し、その核蛋
    白の1日の投与量が体重1Kg当たり、8.3mg以上であるよ
    うにしたことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    耐久力増強用栄養補助食品。
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