JP2566987Y2 - 運搬台車 - Google Patents

運搬台車

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JP2566987Y2
JP2566987Y2 JP8994292U JP8994292U JP2566987Y2 JP 2566987 Y2 JP2566987 Y2 JP 2566987Y2 JP 8994292 U JP8994292 U JP 8994292U JP 8994292 U JP8994292 U JP 8994292U JP 2566987 Y2 JP2566987 Y2 JP 2566987Y2
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wheels
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lifting
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京志 野末
雅勝 中根
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ワーク等の被運搬物を
載せて牽引される運搬台車に係り、特に、運搬方向の変
更が可能な運搬台車の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の組立ライン等においては、比較
的大きなワークを適当数ずつ組付エリアへ供給したりす
る場合に、ワークを載せた運搬台車を複数連結してトラ
クタなどの牽引車両により牽引して所定の運搬経路を走
行させることが行われている。この場合に用いられる運
搬台車は、ワーク(被運搬物)が載せられる台座と、そ
の台座の下面側の前後左右などにそれぞれ配設された複
数の車輪とを備えている。このような複数の車輪は、台
座の前側の左右にそれぞれ配設されて床面上を任意の方
向へ回転する一対の自在輪と、台座の後側の左右にそれ
ぞれ配設されて床面上をその台座の前後方向へのみ回転
する一対の固定輪とから構成されている場合が多い。図
15はこのような運搬台車の一例を示す概略図であり、
台座112の下に配設された一対の自在輪116および
一対の固定輪120により、図中白抜きの矢印で示す牽
引方向へ任意の運搬経路に略沿った状態で各運搬台車が
円滑に走行できるようになっている。後側の車輪を固定
輪とするのは、複数の運搬台車を連結して牽引する場合
に、各運搬台車が横ずれして運搬経路から逸脱しないよ
うにするためである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の運搬台車は、運搬方向を台座の前後方向からそれ
と直角な左右方向へ随時変更することができなかった。
例えば、組立ライン等から所定距離だけ隔てられた運搬
経路上で牽引車両から切り離されたあと、その組立ライ
ンに近接する位置まで直前の走行方向と直角な方向に幅
寄せさせることは構造上困難である。すなわち、前記一
対の固定輪は、台座の前後方向には抵抗なく回転するが
それと略直角な方向には回転不能であるため、前記一対
の自在輪が配設された台座の前側部分は動かせても固定
輪が配設された後側部分は横方向へ移動できず、幅寄せ
するためには前後に移動させながら少しずつ寄せていく
しかなかった。
【0004】本考案は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、牽引時には前方へ向
かって進行するが、幅寄せなどの必要に応じて左右方向
へも移動させることができるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本考案の要旨とするところは、被運搬物が載せられ
る台座と、その台座の下面側に配設された複数の車輪と
を備え、牽引車両や作業者によって牽引されることによ
り上記被運搬物を運搬する運搬台車であって、(a)前
記台座の前側の左右にそれぞれ配設され、床面上を任意
の方向に回転する一対の前側自在輪と、(b)前記台座
の後側の左右何れか一方に配設され、床面上をその台座
の前後方向へのみ回転する固定輪と、(c)前記台座の
後側において前記固定輪と左右方向の反対側に配設さ
れ、床面上を任意の方向へ回転する後側自在輪と、
(d)前記台座の前後方向における中間位置であって且
つ左右方向において前記固定輪と同じ側に配設されると
ともに、昇降手段により、床面に接触しない退避位置
と、その退避位置から下方に突き出されて床面に当接
し、且つ前記固定輪および左右方向においてその固定輪
と同じ側に位置する前記前側自在輪の一方を床面から浮
かせた状態とする作動位置とに択一して位置させられ、
上記作動位置では床面上を少なくとも前記台座の左右方
向へ回転できる昇降車輪とを有することにある。
【0006】
【作用】上記運搬台車においては、昇降車輪が退避位置
に位置させられると、台座の前側における一対の前側自
在輪と、台座の後側における固定輪および後側自在輪と
の4つの車輪により台座が支持されるため、複数の運搬
台車を連結して牽引する場合でも、各運搬台車は前側自
在輪の作用で任意の方向へ向きを変えながら牽引される
とともに、固定輪の作用で横いざりによる経路逸脱が防
止され、牽引車両等に追従して良好に牽引される。一
方、昇降車輪が作動位置に位置させられると、台座は前
側自在輪の他方、後側自在輪、および上記昇降車輪によ
り支持されるとともに、その昇降車輪は床面上を少なく
とも台座の左右方向へ回転できるため、運搬台車を左右
方向へ平行移動させることが可能となる。
【0007】
【考案の効果】このように、本考案の運搬台車によれ
ば、昇降車輪を退避位置に位置させることにより、複数
連結した状態で牽引車両等により良好に牽引できるとと
もに、必要に応じて昇降車輪を作動位置に位置させるこ
とにより、左右方向へ平行移動させることが可能で、そ
の操作性が大幅に向上する。
【0008】
【実施例】以下、本考案の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1は、本考案の一実施例である運搬台
車10およびその使用状況の概略を示す平面図で、組立
ラインAの手前に設けられた部品供給スペースBの脇の
運搬経路C上に運搬台車10が複数台連結されて牽引さ
れてきた状態である。運搬台車10は、他所において被
運搬物である図示しない組付部品が多数積載されるとと
もに、図示しない牽引車両により牽引されてそれら組付
部品を所定の運搬経路Cに従って運搬し、図1の実線で
示すように運搬経路C上で牽引車両から切り離され、そ
の状態から部品供給スペースB内の二点鎖線で示す位置
まで作業者により幅寄せ移動させられて組立ラインAへ
組付部品を供給するようになっている。図1の白抜きの
矢印方向は牽引方向を示し、破線の矢印は幅寄せ方向を
示す。
【0009】図2は運搬台車10の一部を省略して示す
底面図であり、運搬台車10の台座12は、角形鋼管な
どの鋼材により長方形の枠形状に構成されたベースフレ
ーム14などから成り、その長手方向が牽引方向と一致
する前後方向となっている。上記ベースフレーム14
は、左右(図の上下)両側部に前後方向に配設された一
対の縦部材14aと、その縦部材14aの各前端部およ
び各後端部をそれぞれ接続する一対の横部材14bと、
前後方向の中央において一対の縦部材14a間を接続す
る横部材14cとを備えている。そして、そのベースフ
レーム14の下面の四隅、および横部材14cの図2に
おける上側部分には、複数の車輪(本実施例では計5
個)がそれぞれ配設されている。具体的には、牽引方向
の前側すなわち図2の左側には、任意の方向に床面上を
回転可能な前側自在輪16および18(図1では牽引方
向に対する左側が16、右側が18である)が配設さ
れ、牽引方向の後側すなわち図2の右側には、床面上を
前後方向へのみ回転可能な固定輪20と、任意の方向に
床面上を回転可能な後側自在輪22(図1では牽引方向
に対する左側が20、右側が22である)とが配設さ
れ、さらに、前後方向の中間位置であって且つ左右方向
において上記固定輪20と同じ側には、床面上を左右方
向へのみ回転可能な昇降車輪24が配設されている。
【0010】図3は運搬台車10の前側上方より見た斜
視図であり、図に示すように、前記ベースフレーム14
には、一対の縦部材14a上の前端部、後端部、および
中間部の各所に支柱部材26がそれぞれ立設されるとと
もに、その支柱部材26には前後方向に略水平に一対の
梁部材28が一体的に固設されている。そして、その梁
部材28上には、多数の部品受け部材30が前後方向に
所定の間隔をおいてそれぞれ固設されている。これら多
数の部品受け部材30はプラスチックフォーム製で前記
組付部品の形状に合わせて予め樹脂成形されたものであ
り、運搬中においても多数の組付部品が互いに干渉する
ことなく安定して保持されるようになっている。図3の
右側すなわち牽引方向に対する左側の梁部材28には、
作業者が把持して運搬台車10を人力で移動させるため
の把手32が設けられている。また、ベースフレーム1
4の上面には、針金などの線材からなる網目状のネット
34が張設されている。
【0011】一方、前記各図に示すように、台座12の
前端および後端には、運搬台車10を連結するための連
結器36および38がそれぞれ前記一対の横部材14b
から前方および後方に突き出して配設されている。図4
は連結器38の斜視図であり、連結器38はブラケット
40を介して横部材14bの下側後方に固定される。連
結に際しては、前方に位置する運搬台車10の連結器3
8と後方に位置する運搬台車10の連結器36とを接近
させ、連結器36の係合部材42を連結器38の嵌合孔
44に位置決めして上方からピン46を挿し通すことに
より、両者を略ピン46まわりの相対回動可能に連結す
ることができるようになっている。なお、上記連結器3
6は、係合部材42を内部に引き込んで収納することが
できるようになっている。
【0012】図5乃至図7は、前記昇降車輪24を、床
面48に接触しない退避位置と、その退避位置から下方
に突き出して床面48に当接させる作動位置とへ位置さ
せる昇降手段としてのリフトアップ機構50を示す図で
ある。図5は台座12の前端側から見た断面図、図6は
床面48側から見た底面図、図7は図5における VII−
VII 断面図であり、各図とも昇降車輪24が上記退避位
置に位置させられた状態を示している。これらの図にお
いて、昇降車輪24は、鞍形部材52に両端を支持され
たシャフト54まわりの回転可能に図示しないベアリン
グを介して軸支されており、そのシャフト54が台座1
2の前後方向と平行になるように鞍形部材52が回動ベ
ース56に固設されることにより、上記作動位置に位置
させられた時の床面48との当接状態(図8参照)にお
いては、床面48上を前後方向と直角な左右方向に回転
できるようになっている。上記回動ベース56は、その
一端部を台座12の前後方向に貫通したピン58が横部
材14cに固設された一対のブラケット60に軸心まわ
りの回転可能に軸支されることにより、そのピン58ま
わりの回動可能に配設されており、その他端部が上下動
させられるのに伴って昇降車輪24が退避位置と作動位
置との間で昇降移動させられる。
【0013】ベースフレーム14の縦部材14aの下側
には一対のブラケット66が固設され、前記ピン58と
平行な回動軸68が軸心まわりの回動可能に軸支されて
いるとともにその回動軸68には、先端部のパッド62
が台座12から左右方向の外側へ延び出すようにペダル
64が一体的に固定され、その回動軸68まわりに回動
できるようになっている。ペダル64の中間部には、上
記ピン58と平行にピン70が固設されているととも
に、そのピン70には一対のベアリング72がペダル6
4の両側に位置するように配設されている。一方、前記
回動ベース56の前記他端部側の上面には、その上面と
の間に所定幅のガイド溝74を形成するように、コの字
形を成す一対のガイド部材76がペダル64を挟んで設
けられており、その一対のガイド部材76の内側に上記
一対のベアリング72がそれぞれ係合させられている。
【0014】一対のガイド部材76と前記支柱部材26
との間には一対の引張コイルスプリング78が係止部材
80および82を介して張設されており、この引張コイ
ルスプリング78が回動ベース56を図5におけるピン
58の左まわりに回動するように付勢することにより、
その図5のように、昇降車輪24が床面48から浮いた
状態となる退避位置に位置させられている。しかし、そ
の引張コイルスプリング78の付勢力に抗してペダル6
4が踏み込まれると、ペダル64は図5における右まわ
りに回動するとともにベアリング72が回動ベース56
の上面を押圧しつつ図の左側へ転動するのに伴って、そ
の回動ベース56が図5の右まわりに回動するため、昇
降車輪24が下方に突き出されて床面48に当接する。
このときの回動ベース56の回動力は、ペダル64にお
ける回動軸68−パッド62間の距離と回動軸68−ピ
ン70間の距離とのレバー比や、ペダル64側の回動軸
68−ピン70間の距離と回動ベース56側のピン58
−ベアリング72との接点間の距離とのレバー比および
その交差角度により、高い倍率で増幅されるため、リフ
トアップに際しての操作踏力の負担は比較的小さい。ベ
アリング72がガイド溝74内の図5における左側の移
動端まで移動すると、ペダル64が回動の思案点を乗り
越えた位置まで達して所謂トグル機構におけるセルフロ
ック作用が得られるため、ペダル64の踏込み力を解除
してもベアリング72が上記左側の移動端に留まる。こ
の状態を示す図8においては、昇降車輪24が作動位置
に位置させられており、台座12の左右方向において昇
降車輪24と同じ側にある前記固定輪20および前側自
在輪16を床面48から浮かせた状態となる。
【0015】すなわち、リフトアップ機構50のペダル
64を引上げ操作して昇降車輪24を退避位置に位置さ
せた状態においては、台座12の前側における一対の前
側自在輪16,18と、台座の後側における固定輪20
および後側自在輪22との4つの車輪により台座12が
支持されるため、連結された複数の運搬台車10は、そ
れぞれ前側自在輪16,18の作用で任意の方向へ向き
を変えながら牽引されるとともに、固定輪20の作用で
横いざりによる運搬経路からの逸脱が防止され、牽引車
両に追従して良好に牽引される。一方、ペダル64を踏
込み操作して昇降車輪24を作動位置に位置させると、
固定輪20および自在輪16が床面48から浮いた状態
となって、台座12は前側自在輪18、後側自在輪2
2、および昇降車輪24の3つの車輪により支持される
とともに、その昇降車輪24は床面48上を台座12の
左右方向へ回転できるため、自在輪18,22の回転方
向変化を伴って運搬台車10を左右方向へ平行移動させ
ることが可能となる。
【0016】これにより、複数連結した運搬台車10を
図1における運搬経路C内の実線で示す位置まで牽引車
両で牽引するときには、各昇降車輪24をそれぞれ退避
位置に位置させた状態で大量の運搬を良好に行い得ると
ともに、部品供給スペースB内の二点鎖線で示す位置ま
で各運搬台車10を作業者が幅寄せさせるときには、各
昇降車輪24をそれぞれ作動位置に位置させることによ
り、そのまま左右方向に移動させることが容易に行え、
部品供給における操作性および能率が大幅に向上するの
である。なお、この横方向への移動は、作業者が1人の
場合には複数の運搬台車10を1台ずつに切り離して行
えばよく、作業者が複数人の場合には各運搬台車10を
連結したまま行うことができる。
【0017】また、運搬台車10に配設されているリフ
トアップ機構50は、ペダル64を踏込み操作してリフ
トアップを行う際の操作踏力が高い倍率で増幅されるた
め、運搬台車10に比較的重い組付部品を積載したとき
でも、運搬台車10を作業者が容易にリフトアップする
ことができるとともに、トグル機構のセルフロック作用
により昇降車輪24の作動位置保持状態を確保できるた
め、これらの点においても優れた操作性能および安全性
能が得られる。
【0018】次に、本考案の他の実施例を説明する。な
お、前述した実施例と共通する部分には同じ符号を付し
て説明を省略する。
【0019】図9乃至図13は、昇降手段として前記リ
フトアップ機構50を改良したリフトアップ機構51が
配設された態様の細部をそれぞれ示す図であり、図9は
台座12の前端側から見た断面図、図10は床面48側
から見た底面図、図11は台座12の後端側から見た断
面図、図12は図11において昇降車輪24が前記作動
位置に位置させられた状態を示す断面図、図13は図1
2におけるXIII−XIII断面図である。これらの図におい
て、前記回動ベース56の一端部を貫通した状態で前記
一対のブラケット60に回転可能に支持されたピン59
は、一方の端部が台座12の前方向に延び出していると
ともに、ペダル65の中間部に固設されて前記一対のベ
アリング72を軸支しているピン71は、一方の端部が
台座12の前方向に延び出しており、回動ベース56に
対して台座12の前側、すなわち図10における回動ベ
ース56の上側には、それらピン59とピン71との間
にダンパ84が配設されている。このダンパ84は、そ
のロッド86が本体側から引き出されるときに減衰作用
が得られるものであり、回動ベース56が前記引張コイ
ルスプリング78の付勢力によって図9の左まわりに回
動させられる際の衝撃を吸収するように機能する。これ
によって、ベアリング72に衝撃荷重が負荷されること
が回避されるとともに、衝撃音の発生が防止され、装置
寿命が向上させられる。
【0020】一方、足踏み操作専用のパッド63を備え
たペダル65は、ベースフレーム14の縦部材14aの
下側に固設された一対のブラケット67により軸まわり
の回動可能に軸支された回動軸69に一体的に固定され
ている。回動軸69は、一方の端部が台座12の後方向
に延び出すとともにその先端側に鉤形に曲成された係合
部88を備えており、その係合部88は、ペダル65の
回動に伴って図11および図12にそれぞれ示す位置へ
回動するようになっている。そして、回動ベース56を
挟んで前記ダンパ84と反対側、すなわち図10におけ
る回動ベース56の下側には、レリーズペダル90が台
座12の前後方向において上記回動軸69の係合部88
と対応する位置に配設されている。このレリーズペダル
90は、踏込み操作により上記係合部88と共に回動軸
69を図12の右まわりに回動させることにより、前述
の実施例におけるペダル64の場合のように引上げ操作
を行うことなく昇降車輪42を作動位置から退避位置へ
移動させるためのものである。レリーズペダル90は、
図10および図13から明らかなように、台座12の前
後方向に一対のピン92を一体に備えており、その一対
のピン92が、縦部材14aに固設された一対のブラケ
ット94により回動軸69と平行な軸心まわりの回動可
能に軸支されることにより、レリーズペダル90が係合
部88と同一平面内を回動できるようになっている。
【0021】昇降車輪24が作動位置にある図12の状
態においては、レリーズペダル90の足踏み用端部96
が台座12の左右方向の外側へ突き出される状態となる
回動位置に保持されるように、そのレリーズペダル90
に回動軸69の係合部88が係合させられている。一
方、昇降車輪24が退避位置にある図11の状態におい
ては、足踏み用端部96が比較的下方に位置しつつ係合
部88がペダル65の踏込み時にレリーズペダル90と
係合して回動し得るように、レリーズペダル90の自重
によりその足踏み用端部96と反対側の位置規定用の端
部98が回動軸69に当接させられている。すなわち、
レリーズペダル90は、ペダル65の回動に対して逆方
向に回動させられるようになっており、昇降車輪24の
位置に対応してそれぞれ交互に踏込み操作が可能な状態
にさせられるのである。
【0022】この場合、昇降車輪24が作動位置に位置
させられた状態においては、前記トグル機構のセルフロ
ック作用により台座12の重量に対応する力がペダル6
5の退避位置側への回動を妨げる方向に作用している
が、レリーズペダル90が踏み込まれて係合部88が図
12の位置から右まわりに回動させられることにより、
その係合部88と共に回動する前記ピン71およびベア
リング72が前記ガイド溝74内を移動して前記思案点
を乗り越えると、上記セルフロック作用の力が反転して
ロック解除方向に作用するようになってペダル65を退
避位置側へ付勢するため、台座12の重量が前記固定輪
20および前側自在輪16により支持されるようになる
まで回動ベース56が回動させられる。なお、少なくと
も上記思案点の乗り越え時点まではレリーズペダル90
と係合部88との係合が維持されるようになっている。
そして、その後は専ら引張コイルスプリング78の付勢
力により回動させられ、前記ダンパ84の減衰作用によ
りその勢いが吸収されつつ昇降車輪24が完全に退避位
置へ移動させられる。このとき、レリーズペダル90に
おけるピン92−足踏み用端部96間の距離とピン92
−係合部88との係合点間の距離とのレバー比により操
作踏力が増幅されるので、作業者は容易にセルフロック
作用の力に抗してレリーズペダル90を踏み込んでロッ
クを解除することが可能である。
【0023】以上、本考案の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本考案は他の態様で実施することも
できる。
【0024】たとえば、前述の実施例においては、図1
の部品供給スペースBにおける各運搬台車10の姿勢が
牽引時と同じであったが、昇降車輪24が作動位置に位
置させられた状態においては、運搬台車10を左右方向
に移動させながら昇降車輪24まわりに回転させること
も可能であるため、例えば図14に示すように、運搬経
路Cから部品供給スペースB′に移動させる際に各運搬
台車10の連結を予め切り離すとともに、部品供給スペ
ースB′内に弧を描いて移動させ、同図に二点鎖線で示
す位置へ各運搬台車10をそれぞれ容易且つ迅速に移動
させたりすることも可能である。このような場合には、
組立ラインAにおける組付エリアDの手前に順次運搬台
車10を移動させて部品供給を行うことができる。
【0025】また、前述の実施例においては、床面上を
台座12の左右方向へのみ回転可能な昇降車輪24が配
設されていたが、左右方向を含んで他の方向へも床面上
を回転可能な昇降車輪が配設されても差し支えない。例
えば自在輪が昇降車輪として配設された場合には、図1
に二点鎖線で示す状態に幅寄せした後において、昇降車
輪を退避位置へ位置させることなく前後方向にも移動さ
せることが可能となるため、図14の如く組付エリアD
へ順次運搬台車を送って部品供給を行うこともできる。
【0026】また、前述の実施例においては、回動ベー
ス56やペダル64などを用いたリフトアップ機構5
0、或いはそれにダンパ84やレリーズペダル90を追
加したリフトアップ機構51が昇降手段として構成され
ていたが、ある程度の倍力作用の得られる昇降機構であ
れば、ジャッキ式のものや手動油圧式のものなど、公知
の種々の機構がリフトアップ機構50,51と置き換え
て用いられ得る。
【0027】また、前述の実施例におけるリフトアップ
機構50,51においては、昇降車輪24を作動位置に
保持するセルフロック作用が得られるようになっていた
が、上記のセルフロック作用が必ずしも得られる必要は
なく、昇降車輪に応じて種々のロック機構が付帯して設
けられても良い。また、引張コイルスプリング78の付
勢力により、昇降車輪24が退避位置に保持されるよう
になっていたが、他の付勢手段やロック機構が設けられ
ても良い。
【0028】また、前述した実施例におけるリフトアッ
プ機構51においては、昇降車輪24が作動位置に位置
している状態からピン71およびベアリング72が思案
点を乗り越えるまでレリーズペダル90が回動軸69を
回動させるようになっていたが、これ以外にも、例えば
ピン71と係合するカム溝やカム面を有するレリーズペ
ダルを回動ベース56に回動可能に設けるとともに、そ
のレリーズペダルの踏込み操作に伴ってピン71が図9
の右側の移動端へ向かって引き寄せられるように構成す
ることも可能である。
【0029】また、前述した実施例におけるリフトアッ
プ機構51においては、ダンパ84がピン59とピン7
1との間に配設されていたが、ダンパ84のピン59側
の係止端がベースフレーム14の横部材14cの任意の
位置に連結されたり、ピン71側の係止端が回動軸69
と共に回動する任意の部材に連結されたりしても良い。
【0030】また、前述の実施例においては、台座12
の前後方向の中央において横部材14cの下方に昇降車
輪24が1つだけ配設されていたが、前後方向における
固定輪20と前側自在輪16との中間位置であればどの
位置に幾つ昇降車輪を配設しても台座12を支持できれ
ば良く、昇降車輪の配設位置および配設個数は適宜変更
され得る。昇降車輪以外の車輪についても、台座12の
移動に支障を生じない範囲で適宜自在輪や固定輪を追加
して設けることが可能である。
【0031】その他一々例示はしないが、本考案は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例である運搬台車およびその使
用状況の概略を示す平面図である。
【図2】図1の運搬台車の一部を省略して示す底面図で
ある。
【図3】図1の運搬台車の前側上方から見た斜視図であ
る。
【図4】図1の運搬台車における連結器の一方を示す斜
視図である。
【図5】図1の運搬台車に設けられたリフトアップ機構
を説明する図で、昇降車輪が退避位置に位置させられた
状態を示す断面図である。
【図6】図5のリフトアップ機構の底面図である。
【図7】図5における VII−VII 断面図である。
【図8】図5のリフトアップ機構により昇降車輪が作動
位置に位置させられた状態を示す断面図である。
【図9】本考案の他の実施例を示す図で、図1の運搬台
車に設けられるリフトアップ機構の他の態様を説明する
図5に相当する断面図である。
【図10】図9のリフトアップ機構の底面図である。
【図11】図9のリフトアップ機構を台座の後端側から
見た断面図である。
【図12】図9のリフトアップ機構により昇降車輪が作
動位置に位置させられた状態を示す断面図である。
【図13】図12におけるXIII−XIII断面図である。
【図14】図1の運搬台車の異なる使用状況の概略を示
す平面図である。
【図15】従来の運搬台車の一例を説明する平面図であ
る。
【符号の説明】
10:運搬台車 12:台座 16,18:前側自在輪 20:固定輪 22:後側自在輪 24:昇降車輪 48:床面 50,51:リフトアップ機構(昇降手段)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被運搬物が載せられる台座と、該台座の
    下面側に配設された複数の車輪とを備え、牽引車両や作
    業者によって牽引されることにより該被運搬物を運搬す
    る運搬台車であって、 前記台座の前側の左右にそれぞれ配設され、床面上を任
    意の方向に回転する一対の前側自在輪と、 前記台座の後側の左右何れか一方に配設され、床面上を
    該台座の前後方向へのみ回転する固定輪と、 前記台座の後側において前記固定輪と左右方向の反対側
    に配設され、床面上を任意の方向へ回転する後側自在輪
    と、 前記台座の前後方向における中間位置であって且つ左右
    方向において前記固定輪と同じ側に配設されるととも
    に、昇降手段により、床面に接触しない退避位置と、該
    退避位置から下方に突き出されて該床面に当接し、且つ
    前記固定輪および左右方向において該固定輪と同じ側に
    位置する前記前側自在輪の一方を該床面から浮かせた状
    態とする作動位置とに択一して位置させられ、該作動位
    置では床面上を少なくとも前記台座の左右方向へ回転で
    きる昇降車輪とを有することを特徴とする運搬台車。
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