JP2566957Y2 - 前後輪操舵車の後輪操舵装置 - Google Patents
前後輪操舵車の後輪操舵装置Info
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- JP2566957Y2 JP2566957Y2 JP1991106978U JP10697891U JP2566957Y2 JP 2566957 Y2 JP2566957 Y2 JP 2566957Y2 JP 1991106978 U JP1991106978 U JP 1991106978U JP 10697891 U JP10697891 U JP 10697891U JP 2566957 Y2 JP2566957 Y2 JP 2566957Y2
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- housing
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- slot
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- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は車両の後輪を前輪の操舵
操作に応じて操舵する前後輪操舵車の後輪操舵装置に関
する。
操作に応じて操舵する前後輪操舵車の後輪操舵装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる前後輪操舵車の後輪操舵装
置としては種々の形式のものが提案されている。例え
ば、特開平3−178882号公報には、後輪の機械的
最大可動舵角量を車速に応じて減少させるために、偏心
カムとレバー部材とを用い、このレバー部材のレバー比
を車速に応じて変化させるようにした後輪操舵装置が示
されている。
置としては種々の形式のものが提案されている。例え
ば、特開平3−178882号公報には、後輪の機械的
最大可動舵角量を車速に応じて減少させるために、偏心
カムとレバー部材とを用い、このレバー部材のレバー比
を車速に応じて変化させるようにした後輪操舵装置が示
されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の偏心カムとレバー部材とを用いた後輪操舵装置に
おいて、偏心カムによりレバー部材を駆動するにはかな
りのトルクが必要であり、このため偏心カムによる駆動
時にレバー部材が偏心カムから抜け出す方向に傾斜する
おそれがある。これを避けようとするとどうしても部材
が大きくなり過ぎ小型化ができず、またコスト的にも高
価となってしまうという問題がある。
従来の偏心カムとレバー部材とを用いた後輪操舵装置に
おいて、偏心カムによりレバー部材を駆動するにはかな
りのトルクが必要であり、このため偏心カムによる駆動
時にレバー部材が偏心カムから抜け出す方向に傾斜する
おそれがある。これを避けようとするとどうしても部材
が大きくなり過ぎ小型化ができず、またコスト的にも高
価となってしまうという問題がある。
【0004】本考案の目的は、かかる従来の問題を解消
し、後輪の機械的最大可動舵角量を車速に応じ減少させ
るに際し、小型化が可能でコスト的にも有利な後輪操舵
装置を提供することにある。
し、後輪の機械的最大可動舵角量を車速に応じ減少させ
るに際し、小型化が可能でコスト的にも有利な後輪操舵
装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る考案は、移動時後輪を転舵させる作
動ロッドをその軸線に沿って移動可能に支持するハウジ
ングと、一端が前記作動ロッドに相対回転可能に係合さ
れ、長溝とスロットが形成されたレバー部材と、前記ハ
ウジングに前記軸線と直交する移動軸線に沿って移動自
在に設けられ、かつ前記レバー部材に前記軸線および移
動軸線と直交する回動軸線を付与すべく前記長溝に係合
する軸部を備える軸部材と、前記ハウジングに回動可能
に設けられ、前記レバー部材の前記スロットに前記回動
軸線から偏位した位置で摺動自在に係合する偏心ピンを
備える偏心カム部材と、前記ハウジングに設けられ前記
偏心カム部材を回動させる第1駆動手段と、前記ハウジ
ングに設けられ前記軸部材を前記軸線と直交する移動軸
線に沿って移動させる第2駆動手段と、前記偏心カム部
材の前記偏心ピンに設けられ、前記スロットの幅よりも
径が大きく前記レバー部材を挟持するワッシャおよびス
トッパからなるレバー部材の傾き防止手段と、を有する
ことを特徴とする。また、請求項2に係る考案は、移動
時後輪を転舵させる作動ロッドをその軸線に沿って移動
可能に支持するハウジングと、一端が前記作動ロッドに
相対回転可能に係合され、長溝と片側が閉塞されたスロ
ットが形成されたレバー部材と、前記ハウジングに前記
軸線と直交する移動軸線に沿って移動自在に設けられ、
かつ前記レバー部材に前記軸線および移動軸線と直交す
る回動軸線を付与すべく前記長溝に係合する軸部を備え
る軸部材と、前記ハウジングに回動可能に設けられ、前
記レバー部材の前記スロットに前記回動軸線から偏位し
た位置で摺動自在に係合する偏心ピンを備える偏心カム
部材と、前記ハウジングに設けられ前記偏心カム部材を
回動させる第1駆動手段と、前記ハウジングに設けられ
前記軸部材を前記軸線と直交する移動軸線に沿って移動
させる第2駆動手段と、前記偏心ピンのニードルベアリ
ングのアウターレースを挟持すべく前記偏心ピンに固設
されたワッシャおよびストッパと、前記スロットの片側
閉塞壁とでもって前記偏心ピンのニードルベアリングの
アウターレースを挟持すべく前記スロットの開放側に設
けられた止板とからなるレバー部材の傾き防止手段と、
を有することを特徴とする。さらに、請求項3に係る考
案は、移動時後輪を転舵させる作動ロッドをその軸線に
沿って移動可能に支持するハウジングと、一端が前記作
動ロッドに相対回転可能に係合され、長溝と片側が閉塞
されたスロットが形成されたレバー部材と、前記ハウジ
ングに前記軸線と直交する移動軸線に沿って移動自在に
設けられ、かつ前記レバー部材に前記軸線および移動軸
線と直交する回動軸線を付与すべく前記長溝に係合する
軸部を備える軸部材と、前記ハウジングに回動可能に設
けられ、前記レバー部材の前記スロットに前記回動軸線
から偏位した位置で摺動自在に係合する偏心ピンを備え
る偏心カム部材と、前記ハウジングに設けられ前記偏心
カム部材を回動させる第1駆動手段と、前記ハウジング
に設けられ前記軸部材を前記軸線と直交する移動軸線に
沿って移動させる第2駆動手段と、前記ハウジングに圧
縮ばねを介して設けられ、前記レバー部材のスロット閉
塞壁に当接する押圧板からなるレバー部材の傾き防止手
段と、を有することを特徴とする。
に、請求項1に係る考案は、移動時後輪を転舵させる作
動ロッドをその軸線に沿って移動可能に支持するハウジ
ングと、一端が前記作動ロッドに相対回転可能に係合さ
れ、長溝とスロットが形成されたレバー部材と、前記ハ
ウジングに前記軸線と直交する移動軸線に沿って移動自
在に設けられ、かつ前記レバー部材に前記軸線および移
動軸線と直交する回動軸線を付与すべく前記長溝に係合
する軸部を備える軸部材と、前記ハウジングに回動可能
に設けられ、前記レバー部材の前記スロットに前記回動
軸線から偏位した位置で摺動自在に係合する偏心ピンを
備える偏心カム部材と、前記ハウジングに設けられ前記
偏心カム部材を回動させる第1駆動手段と、前記ハウジ
ングに設けられ前記軸部材を前記軸線と直交する移動軸
線に沿って移動させる第2駆動手段と、前記偏心カム部
材の前記偏心ピンに設けられ、前記スロットの幅よりも
径が大きく前記レバー部材を挟持するワッシャおよびス
トッパからなるレバー部材の傾き防止手段と、を有する
ことを特徴とする。また、請求項2に係る考案は、移動
時後輪を転舵させる作動ロッドをその軸線に沿って移動
可能に支持するハウジングと、一端が前記作動ロッドに
相対回転可能に係合され、長溝と片側が閉塞されたスロ
ットが形成されたレバー部材と、前記ハウジングに前記
軸線と直交する移動軸線に沿って移動自在に設けられ、
かつ前記レバー部材に前記軸線および移動軸線と直交す
る回動軸線を付与すべく前記長溝に係合する軸部を備え
る軸部材と、前記ハウジングに回動可能に設けられ、前
記レバー部材の前記スロットに前記回動軸線から偏位し
た位置で摺動自在に係合する偏心ピンを備える偏心カム
部材と、前記ハウジングに設けられ前記偏心カム部材を
回動させる第1駆動手段と、前記ハウジングに設けられ
前記軸部材を前記軸線と直交する移動軸線に沿って移動
させる第2駆動手段と、前記偏心ピンのニードルベアリ
ングのアウターレースを挟持すべく前記偏心ピンに固設
されたワッシャおよびストッパと、前記スロットの片側
閉塞壁とでもって前記偏心ピンのニードルベアリングの
アウターレースを挟持すべく前記スロットの開放側に設
けられた止板とからなるレバー部材の傾き防止手段と、
を有することを特徴とする。さらに、請求項3に係る考
案は、移動時後輪を転舵させる作動ロッドをその軸線に
沿って移動可能に支持するハウジングと、一端が前記作
動ロッドに相対回転可能に係合され、長溝と片側が閉塞
されたスロットが形成されたレバー部材と、前記ハウジ
ングに前記軸線と直交する移動軸線に沿って移動自在に
設けられ、かつ前記レバー部材に前記軸線および移動軸
線と直交する回動軸線を付与すべく前記長溝に係合する
軸部を備える軸部材と、前記ハウジングに回動可能に設
けられ、前記レバー部材の前記スロットに前記回動軸線
から偏位した位置で摺動自在に係合する偏心ピンを備え
る偏心カム部材と、前記ハウジングに設けられ前記偏心
カム部材を回動させる第1駆動手段と、前記ハウジング
に設けられ前記軸部材を前記軸線と直交する移動軸線に
沿って移動させる第2駆動手段と、前記ハウジングに圧
縮ばねを介して設けられ、前記レバー部材のスロット閉
塞壁に当接する押圧板からなるレバー部材の傾き防止手
段と、を有することを特徴とする。
【0006】
【作用】本考案によれば、第1の駆動手段により偏心カ
ム部材をハウジングに対して回動させると、この偏心カ
ム部材に回動軸線から偏位した位置で係合されているレ
バー部材が、その回動軸線回りに偏心カムの回動量に応
じて揺動運動を行う。このレバー部材の揺動運動は、そ
の一端が回動可能に係合された作動ロッドを軸線に沿っ
て移動させる直線運動に変換される。
ム部材をハウジングに対して回動させると、この偏心カ
ム部材に回動軸線から偏位した位置で係合されているレ
バー部材が、その回動軸線回りに偏心カムの回動量に応
じて揺動運動を行う。このレバー部材の揺動運動は、そ
の一端が回動可能に係合された作動ロッドを軸線に沿っ
て移動させる直線運動に変換される。
【0007】このとき、軸部材が第2の駆動手段により
ハウジングに対し相対的に作動ロッドの軸線と直交する
移動軸線に沿って移動されていると、換言するとレバー
部材のレバー比が所定値にあると、この所定のレバー比
に応じて作動ロッドが移動し後輪が操舵される。従っ
て、例えば、この第2駆動手段を車速に応じて駆動制御
するようにすれば後輪の機械的最大可動舵角量を車速に
応じて減少させることができる。
ハウジングに対し相対的に作動ロッドの軸線と直交する
移動軸線に沿って移動されていると、換言するとレバー
部材のレバー比が所定値にあると、この所定のレバー比
に応じて作動ロッドが移動し後輪が操舵される。従っ
て、例えば、この第2駆動手段を車速に応じて駆動制御
するようにすれば後輪の機械的最大可動舵角量を車速に
応じて減少させることができる。
【0008】そして、この偏心カム部材によりレバー部
材を駆動するときには、それらの係合位置近傍に設けら
れた傾き防止手段が作用しレバー部材の傾きが阻止され
る。
材を駆動するときには、それらの係合位置近傍に設けら
れた傾き防止手段が作用しレバー部材の傾きが阻止され
る。
【0009】
【実施例】以下、本考案の実施例を添附図面を参照しつ
つ説明する。
つ説明する。
【0010】図において、10は車体に取付けられるハ
ウジングであって、第1本体部10Aと該第1本体部1
0Aの両側にそれぞれ固設される第2および第3本体部
10Bおよび10Cとを有し、第3本体部10Cの両側
(紙面に垂直方向)には直角に突出する不図示の脚筒部
を備えている。脚筒部は軸受を介して作動ロッド20を
その軸線L1 に沿って移動可能に支持している。作動ロ
ッド20の中央に係合孔20Aが設けられ、両外端は図
示はしないがボールジョイント等を介してタイロッドに
連結され後輪を操舵するようになっている。
ウジングであって、第1本体部10Aと該第1本体部1
0Aの両側にそれぞれ固設される第2および第3本体部
10Bおよび10Cとを有し、第3本体部10Cの両側
(紙面に垂直方向)には直角に突出する不図示の脚筒部
を備えている。脚筒部は軸受を介して作動ロッド20を
その軸線L1 に沿って移動可能に支持している。作動ロ
ッド20の中央に係合孔20Aが設けられ、両外端は図
示はしないがボールジョイント等を介してタイロッドに
連結され後輪を操舵するようになっている。
【0011】30はその一端側に突設されたボス状部3
0Aに嵌合されたピン部30Bが、作動ロッド20の中
央に設けられた係合孔20Aに係合するレバー部材であ
り、本実施例では他端側にスロット30Cが、ボス状部
30Aの裏面側に長溝30Dが形成されている。
0Aに嵌合されたピン部30Bが、作動ロッド20の中
央に設けられた係合孔20Aに係合するレバー部材であ
り、本実施例では他端側にスロット30Cが、ボス状部
30Aの裏面側に長溝30Dが形成されている。
【0012】そして、40は該長溝30Dにニードルベ
アリング40Bを介して摺動自在に係合する軸部40A
を備えた軸部材であり、軸線L1 に平行な係合溝40C
が形成されている。該係合溝40Cには、ハウジング1
0の第2本体部10Bにベアリング41でもって支承さ
れた回転部材42の偏心位置に植設された偏心ピン42
Aがニードルベアリング42Bを介して摺動自在に係合
している。軸部材40はハウジング10の第2本体部1
0Bに結合されたガイドにより、前述の作動ロッド20
の軸線L1 と直交する方向(図の上下方向)に設定され
た移動軸線L2に沿って移動する。そして、回転部材4
2はその外周にウォームホィール43が圧入固設され、
第2本体部10Bに固設された第2モータの出力軸に結
合されたウォーム44を介して駆動される。
アリング40Bを介して摺動自在に係合する軸部40A
を備えた軸部材であり、軸線L1 に平行な係合溝40C
が形成されている。該係合溝40Cには、ハウジング1
0の第2本体部10Bにベアリング41でもって支承さ
れた回転部材42の偏心位置に植設された偏心ピン42
Aがニードルベアリング42Bを介して摺動自在に係合
している。軸部材40はハウジング10の第2本体部1
0Bに結合されたガイドにより、前述の作動ロッド20
の軸線L1 と直交する方向(図の上下方向)に設定され
た移動軸線L2に沿って移動する。そして、回転部材4
2はその外周にウォームホィール43が圧入固設され、
第2本体部10Bに固設された第2モータの出力軸に結
合されたウォーム44を介して駆動される。
【0013】この結果、第2モータの回転に伴い軸部材
40は移動軸線L2 に沿って上下に移動し、これら、第
2モータ、各ギア44,43および回転部材42でもっ
て、第2駆動手段が構成される。
40は移動軸線L2 に沿って上下に移動し、これら、第
2モータ、各ギア44,43および回転部材42でもっ
て、第2駆動手段が構成される。
【0014】また、軸部材40の軸部40Aの軸線は前
述の作動ロッド20の軸線L1 および軸部材40の移動
軸線L2 と直交する、レバー部材30の回動軸線L3 を
与える。
述の作動ロッド20の軸線L1 および軸部材40の移動
軸線L2 と直交する、レバー部材30の回動軸線L3 を
与える。
【0015】50はレバー部材30のスロット30Cに
回動軸線L3 から偏位した位置で、ニードルベアリング
50Bを介して摺動自在に係合する偏心ピン50Aを備
えた偏心カム部材であり、本実施例にあっては平歯車5
0Cが一体に形成されている。該偏心カム部材50は第
1本体部10Aにその外周部が、および第3本体部10
Cにその内周部がそれぞれベアリング51Aおよび51
Bを介して回動自在に支承されている。
回動軸線L3 から偏位した位置で、ニードルベアリング
50Bを介して摺動自在に係合する偏心ピン50Aを備
えた偏心カム部材であり、本実施例にあっては平歯車5
0Cが一体に形成されている。該偏心カム部材50は第
1本体部10Aにその外周部が、および第3本体部10
Cにその内周部がそれぞれベアリング51Aおよび51
Bを介して回動自在に支承されている。
【0016】しかして、上記平歯車50Cとこれに噛合
う不図示のギアおよび第1モータとでもって第1駆動手
段が構成される。
う不図示のギアおよび第1モータとでもって第1駆動手
段が構成される。
【0017】さらに、偏心カム部材50の平歯車50C
には、その側面に環状溝50Dが形成されており、そし
て該溝50D内に突出すべくピン50Eが植設されてい
る。ピン50Eの設けられる位置は、平歯車50Cの回
転中心軸を挟んで偏心ピン50Aと対向する位置であ
る。
には、その側面に環状溝50Dが形成されており、そし
て該溝50D内に突出すべくピン50Eが植設されてい
る。ピン50Eの設けられる位置は、平歯車50Cの回
転中心軸を挟んで偏心ピン50Aと対向する位置であ
る。
【0018】また、ハウジング10の第3本体10Cに
もピン60が植設されており、該ピン60の先端側が環
状溝50Dに嵌挿されている。かくて、ピン60が偏心
カム部材50の最大回転角を機械的に制限する制限部材
を構成する。
もピン60が植設されており、該ピン60の先端側が環
状溝50Dに嵌挿されている。かくて、ピン60が偏心
カム部材50の最大回転角を機械的に制限する制限部材
を構成する。
【0019】さらに、上述の偏心ピン50Aには、レバ
ー部材30のスロット30Cの幅よりも径の大きいワッ
シャ50Fがその中央部に固設され、かつ先端部に断面
T字状のストッパ50Gが螺着あるいは圧入されてい
る。ストッパ50Gの径も上述のスロット30Cの幅よ
りも大きく、ワッシャ50Fとでもってレバー部材30
を挾持する形態となる。
ー部材30のスロット30Cの幅よりも径の大きいワッ
シャ50Fがその中央部に固設され、かつ先端部に断面
T字状のストッパ50Gが螺着あるいは圧入されてい
る。ストッパ50Gの径も上述のスロット30Cの幅よ
りも大きく、ワッシャ50Fとでもってレバー部材30
を挾持する形態となる。
【0020】次に、上記構成になる本実施例の作動を説
明する。
明する。
【0021】まず、不図示の第2モータによりウォーム
44およびウォームホィール43を介して回転部材42
を回転させると、偏心ピン42Aが軸部材40の係合溝
40C内を摺動し、軸部材40の軸部40Aがレバー部
材30の長溝30D内においてハウジング10に対し移
動軸線L2 方向に相対的に移動する。
44およびウォームホィール43を介して回転部材42
を回転させると、偏心ピン42Aが軸部材40の係合溝
40C内を摺動し、軸部材40の軸部40Aがレバー部
材30の長溝30D内においてハウジング10に対し移
動軸線L2 方向に相対的に移動する。
【0022】この軸部材40とレバー部材30との相対
的移動状態において、不図示の第1モータにより減速歯
車を介して軸部材40を上下方向に移動させる。する
と、平歯車50Cを回転させると、これと一体の偏心カ
ム部材50が同じく回動し、その偏心ピン50Aがレバ
ー部材30のスロット30C内を摺動する。
的移動状態において、不図示の第1モータにより減速歯
車を介して軸部材40を上下方向に移動させる。する
と、平歯車50Cを回転させると、これと一体の偏心カ
ム部材50が同じく回動し、その偏心ピン50Aがレバ
ー部材30のスロット30C内を摺動する。
【0023】すると、一端がピン部材30Bでもって、
作動ロッド20の係合孔20Aに係合されているレバー
部材30は、軸部材40の軸部40Aの回動軸線L3 を
中心として揺動することになる。
作動ロッド20の係合孔20Aに係合されているレバー
部材30は、軸部材40の軸部40Aの回動軸線L3 を
中心として揺動することになる。
【0024】しかして、このとき、第2モータによる軸
部材40とレバー部材30との相対的移動がなく、図3
(A)に示すようにピン部材30Bの中心と回動軸線L
3 とが重なる、換言すると、偏心ピン50Aと軸部40
Aとの移動軸線L2 に沿う距離d0 に対する軸部40A
とピン部材30Aとの距離d1 の比、すなわちレバー比
d1 /d0 が零のときには、偏心カム部材50の円運動
は偏心ピン50Aがスロット30C内を摺動し、レバー
部材30がピン部材30Bの中心、すなわち回動軸線L
3 の回りに揺動するのみで作動ロッド20には伝達され
ない。すなわち、作動ロッド20の変位は零に保たれ
る。
部材40とレバー部材30との相対的移動がなく、図3
(A)に示すようにピン部材30Bの中心と回動軸線L
3 とが重なる、換言すると、偏心ピン50Aと軸部40
Aとの移動軸線L2 に沿う距離d0 に対する軸部40A
とピン部材30Aとの距離d1 の比、すなわちレバー比
d1 /d0 が零のときには、偏心カム部材50の円運動
は偏心ピン50Aがスロット30C内を摺動し、レバー
部材30がピン部材30Bの中心、すなわち回動軸線L
3 の回りに揺動するのみで作動ロッド20には伝達され
ない。すなわち、作動ロッド20の変位は零に保たれ
る。
【0025】ところが、上述の状態に対して、軸部材4
0の移動軸線L2 に沿う移動量d1の結果、図3(B)に
示すように上述のレバー比がd1 /d0 ≒1の状態にあ
るときには、偏心ピン50Aの円運動はレバー部材30
を介し作動ロッド20のレバー比d1 /d0 に対応した
軸線L1 に沿う方向の移動となる。
0の移動軸線L2 に沿う移動量d1の結果、図3(B)に
示すように上述のレバー比がd1 /d0 ≒1の状態にあ
るときには、偏心ピン50Aの円運動はレバー部材30
を介し作動ロッド20のレバー比d1 /d0 に対応した
軸線L1 に沿う方向の移動となる。
【0026】従って、この移動量d1 が軸部材40の許
容最大移動量のとき、最大レバー比が得られ、作動ロッ
ド20の最大変位が得られる。
容最大移動量のとき、最大レバー比が得られ、作動ロッ
ド20の最大変位が得られる。
【0027】しかるに、軸部材40の移動軸線L2 に沿
う移動量d1 をこの許容最大移動量に対し所定の割合と
すると、偏心ピン50Aの円運動はこの割合に対応した
比率でもってしか作動ロッド20の軸線L1 に沿う変位
量に変換されない。
う移動量d1 をこの許容最大移動量に対し所定の割合と
すると、偏心ピン50Aの円運動はこの割合に対応した
比率でもってしか作動ロッド20の軸線L1 に沿う変位
量に変換されない。
【0028】このように、作動ロッド20の変位量、す
なわち、後輪の舵角量はレバー比を変えることによっ
て、その最大値が機械的に制限されることになる。
なわち、後輪の舵角量はレバー比を変えることによっ
て、その最大値が機械的に制限されることになる。
【0029】さらに、偏心カム部材50が所定量以上回
動すると、環状溝50Dに突出して植設されたピン50
Eが、ハウジング10に植設されたピン60に当接し、
それ以上の回動が阻止される。
動すると、環状溝50Dに突出して植設されたピン50
Eが、ハウジング10に植設されたピン60に当接し、
それ以上の回動が阻止される。
【0030】また、上述の如く偏心ピン50Aによって
レバー部材30を駆動する際に、レバー部材30は偏心
ピン50Aに固設されたストッパ50Gおよびワッシャ
50Fに挾持されているので、偏心ピン50Aの軸線方
向に傾斜することがない。かくて、格別に補強等を必要
とすることなくレバー部材30を小型に形成することが
可能となる。
レバー部材30を駆動する際に、レバー部材30は偏心
ピン50Aに固設されたストッパ50Gおよびワッシャ
50Fに挾持されているので、偏心ピン50Aの軸線方
向に傾斜することがない。かくて、格別に補強等を必要
とすることなくレバー部材30を小型に形成することが
可能となる。
【0031】次に、本考案の他の実施例を図4および図
5に示す。
5に示す。
【0032】この実施例はレバー部材30に形成される
スロット30Cの片側が閉塞されている場合に有効であ
る。
スロット30Cの片側が閉塞されている場合に有効であ
る。
【0033】すなわち、偏心ピン50Aには前実施例と
同様にワッシャ50F′およびストッパ50G′が固設
されるが、これ等の径は前実施例と異なりいずれもスロ
ット30Cの幅より小さい。そして、両者でもってニー
ドルベアリング50Bのアウターレースを挾持してい
る。さらに、レバー部材30におけるスロット30Cの
片側閉塞壁とスロット30Cの開放側に圧入固着した止
板30Eとでもって上述のニードルベアリング50Bの
アウターレースを挾持させている。かくて、偏心ピン5
0Aとレバー部材30とは偏心ピン50Aの軸方向に対
し固定されることになり、前実施例と同様にレバー部材
30の傾きが防止される。なお、他の構成は前実施例と
同じであるから同一部位には同一符号を付し重複説明を
避ける。
同様にワッシャ50F′およびストッパ50G′が固設
されるが、これ等の径は前実施例と異なりいずれもスロ
ット30Cの幅より小さい。そして、両者でもってニー
ドルベアリング50Bのアウターレースを挾持してい
る。さらに、レバー部材30におけるスロット30Cの
片側閉塞壁とスロット30Cの開放側に圧入固着した止
板30Eとでもって上述のニードルベアリング50Bの
アウターレースを挾持させている。かくて、偏心ピン5
0Aとレバー部材30とは偏心ピン50Aの軸方向に対
し固定されることになり、前実施例と同様にレバー部材
30の傾きが防止される。なお、他の構成は前実施例と
同じであるから同一部位には同一符号を付し重複説明を
避ける。
【0034】次に、本考案のさらに他の実施例を図6に
示す。
示す。
【0035】この実施例もレバー部材30に形成される
スロット30Cの片側が閉塞されている場合に有効であ
り、ハウジング10の第2本体部10Bに陥凹部10D
を形成し、該陥凹部10Dに圧縮ばね70と共にレバー
部材30に当接する押圧板71を装着したものである。
スロット30Cの片側が閉塞されている場合に有効であ
り、ハウジング10の第2本体部10Bに陥凹部10D
を形成し、該陥凹部10Dに圧縮ばね70と共にレバー
部材30に当接する押圧板71を装着したものである。
【0036】しかして、レバー部材30は押圧板71を
介して圧縮ばね70の弾発力でもって常時偏心ピン50
Aの軸方向に付勢され、その被駆動時における傾きが防
止されるのである。
介して圧縮ばね70の弾発力でもって常時偏心ピン50
Aの軸方向に付勢され、その被駆動時における傾きが防
止されるのである。
【0037】本実施例にあってはその組付けが容易とな
る。
る。
【0038】
【考案の効果】以上の説明から明らかなように、本考案
によれば、第1駆動手段により駆動される偏心カム部材
によってレバー部材を回動軸線回りに揺動させ、第2駆
動手段により軸部材を移動軸線に沿って移動し回動軸線
を移動することによりレバー部材のレバー比を変え、作
動ロッドの直線運動への変換率を変え、そしてレバー部
材の偏心カム部材の軸線方向の傾きを防止する手段を設
けたので装置の小型化が可能でコスト上昇を避け得る後
輪操舵装置を得ることができる。
によれば、第1駆動手段により駆動される偏心カム部材
によってレバー部材を回動軸線回りに揺動させ、第2駆
動手段により軸部材を移動軸線に沿って移動し回動軸線
を移動することによりレバー部材のレバー比を変え、作
動ロッドの直線運動への変換率を変え、そしてレバー部
材の偏心カム部材の軸線方向の傾きを防止する手段を設
けたので装置の小型化が可能でコスト上昇を避け得る後
輪操舵装置を得ることができる。
【図1】図1は本考案の一実施例を示す側断面図であ
る。
る。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図3は本考案実施例の作動を説明するための要
部後面図である。
部後面図である。
【図4】本考案の他の実施例を示す側断面図である。
【図5】図4のB−B矢視断面図である。
【図6】本考案のさらに他の実施例を示す側断面図であ
る。
る。
10ハウジング 20 作動ロッド 20A 係合孔 30 レバー部材 30B ピン部 30C スロット 30D 長溝 30E 止板 40 軸部材 40A 軸部 40C 係合溝 42 回転部材 50 偏心カム部材 50A 偏心ピン 50C 平歯車 50D 環状溝 50E ピン 50F,50F′ ワッシャ 50G,50G′ ストッパ 60 ピン(制限手段) 70 圧縮ばね 71 押圧板 L1 軸線 L2 移動軸線 L3 回動軸線
Claims (3)
- 【請求項1】 移動時後輪を転舵させる作動ロッドをそ
の軸線に沿って移動可能に支持するハウジングと、 一端が前記作動ロッドに相対回転可能に係合され、長溝
とスロットが形成されたレバー部材と、 前記ハウジングに前記軸線と直交する移動軸線に沿って
移動自在に設けられ、かつ前記レバー部材に前記軸線お
よび移動軸線と直交する回動軸線を付与すべく前記長溝
に係合する軸部を備える軸部材と、 前記ハウジングに回動可能に設けられ、前記レバー部材
の前記スロットに前記回動軸線から偏位した位置で摺動
自在に係合する偏心ピンを備える偏心カム部材と、 前記ハウジングに設けられ前記偏心カム部材を回動させ
る第1駆動手段と、 前記ハウジングに設けられ前記軸部材を前記軸線と直交
する移動軸線に沿って移動させる第2駆動手段と、 前記偏心カム部材の前記偏心ピンに設けられ、前記スロ
ットの幅よりも径が大きく前記レバー部材を挟持するワ
ッシャおよびストッパからなるレバー部材の傾き防止手
段と、 を有することを特徴とする前後輪操舵車の後輪操舵装
置。 - 【請求項2】 移動時後輪を転舵させる作動ロッドをそ
の軸線に沿って移動可能に支持するハウジングと、 一端が前記作動ロッドに相対回転可能に係合され、長溝
と片側が閉塞されたスロットが形成されたレバー部材
と、 前記ハウジングに前記軸線と直交する移動軸線に沿って
移動自在に設けられ、かつ前記レバー部材に前記軸線お
よび移動軸線と直交する回動軸線を付与すべく前記長溝
に係合する軸部を備える軸部材と、 前記ハウジングに回動可能に設けられ、前記レバー部材
の前記スロットに前記回動軸線から偏位した位置で摺動
自在に係合する偏心ピンを備える偏心カム部材と、 前記ハウジングに設けられ前記偏心カム部材を回動させ
る第1駆動手段と、 前記ハウジングに設けられ前記軸部材を前記軸線と直交
する移動軸線に沿って移動させる第2駆動手段と、 前記偏心ピンのニードルベアリングのアウターレースを
挟持すべく前記偏心ピンに固設されたワッシャおよびス
トッパと、前記スロットの片側閉塞壁とでもって前記偏
心ピンのニードルベアリングのアウターレースを挟持す
べく前記スロットの開放側に設けられた止板とからなる
レバー部材の傾き防止手段と、 を有することを特徴とする前後輪操舵車の後輪操舵装
置。 - 【請求項3】 移動時後輪を転舵させる作動ロッドをそ
の軸線に沿って移動可能に支持するハウジングと、 一端が前記作動ロッドに相対回転可能に係合され、長溝
と片側が閉塞されたスロットが形成されたレバー部材
と、 前記ハウジングに前記軸線と直交する移動軸線に沿って
移動自在に設けられ、かつ前記レバー部材に前記軸線お
よび移動軸線と直交する回動軸線を付与すべく前記長溝
に係合する軸部を備える軸部材と、 前記ハウジングに回動可能に設けられ、前記レバー部材
の前記スロットに前記回動軸線から偏位した位置で摺動
自在に係合する偏心ピンを備える偏心カム部材と、 前記ハウジングに設けられ前記偏心カム部材を回動させ
る第1駆動手段と、 前記ハウジングに設けられ前記軸部材を前記軸線と直交
する移動軸線に沿って移動させる第2駆動手段と、 前記ハウジングに圧縮ばねを介して設けられ、前記レバ
ー部材のスロット閉塞壁に当接する押圧板からなるレバ
ー部材の傾き防止手段と、 を有することを特徴とする前後輪操舵車の後輪操舵装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991106978U JP2566957Y2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 前後輪操舵車の後輪操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991106978U JP2566957Y2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 前後輪操舵車の後輪操舵装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0554156U JPH0554156U (ja) | 1993-07-20 |
JP2566957Y2 true JP2566957Y2 (ja) | 1998-03-30 |
Family
ID=14447375
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991106978U Expired - Lifetime JP2566957Y2 (ja) | 1991-12-25 | 1991-12-25 | 前後輪操舵車の後輪操舵装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2566957Y2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01122369U (ja) * | 1988-02-08 | 1989-08-18 | ||
JPH03178882A (ja) * | 1989-12-08 | 1991-08-02 | Atsugi Unisia Corp | 前後輪操舵車の後輪操舵装置 |
-
1991
- 1991-12-25 JP JP1991106978U patent/JP2566957Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0554156U (ja) | 1993-07-20 |
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