JP2566856Y2

JP2566856Y2 - ディスク装置

Info

Publication number: JP2566856Y2
Application number: JP6784093U
Authority: JP
Inventors: 酒造男清水; 和以濱田
Original assignee: Teac Corp
Current assignee: Teac Corp
Priority date: 1993-12-20
Filing date: 1993-12-20
Publication date: 1998-03-30
Anticipated expiration: 2008-03-30
Also published as: JPH0741759U

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案はディスク装置に係り、特
に、装着されたディスク状記録媒体をターンテーブルに
設けた駆動部材により駆動するディスク装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ディスクカートリッジ、例えば、３．５
インチフロッピーディスクカートリッジ１は、図９，図
１０に示すように、記録媒体であるディスク２を剛性を
有する合成樹脂ケース３に収納することにより構成され
ている。

【０００３】ケース３は、その表面４と裏面５の両方
に、ヘッド挿入用開口６，７を有し、非使用時には、こ
の開口６，７はスライド式シャッタ８によって閉じられ
ている。シャッタ８は、図９で右方向にバネ（図示せ
ず）によって付勢されており、使用時には、この付勢力
に抗してシャッタ８を左に移動させる。

【０００４】このディスクカートリッジ１のディスク２
は、磁気シート２ａと磁気シート２ａの中央付近に固着
された金属円板であるハブ２ｂとからなる。ケース３の
裏面５には、ハブ２ｂを露出させるための開口９が設け
られており、ここからハブ２ｂが露出している。

【０００５】ハブ２ｂには、スピンドル挿入孔１０ａと
駆動ピン挿入孔１０ｂとが設けられている。

【０００６】図１１は、従来の一例のディスク装置のタ
ーンテーブル２０の上面図を示し、図１２は、図１１の
Ａ−Ａ線の断面図を示す。ターンテーブル２０は、ディ
スク吸着台とモータ回転子の両方の働きを有する。ター
ンテーブル２０には、ディスクカートリッジ１のハブ２
ｂを吸着するためのハブ吸着磁石（プラスチックマグネ
ット）２１と、ハブ２ｂのスピンドル挿入孔１０ａに挿
入されるスピンドル軸２２と、一端をピン２３によって
ターンテーブル２０の上面に固着された板バネ２４と、
板バネ２４の他端に圧入された駆動ピン２５とが設けら
れている。板バネ２４と駆動ピン２５は、ターンテーブ
ル２０に設けた穴２０ａの上部に配設されている。

【０００７】カートリッジ１をディスク装置に装着する
と、スピンドル軸２２がスピンドル挿入孔１０ａに挿入
され、駆動ピン２５が駆動ピン挿入孔１０ｂに挿入され
る。ターンテーブル２０が回転すると、駆動ピン２５が
駆動ピン挿入孔１０ｂに当接して、ディスク２が回転す
る。

【０００８】

【考案が解決しようとする課題】スピンドル軸２２と駆
動ピン２５の位置関係は、カートリッジ１が装着された
ときに、ディスク２の各トラックのインデックス位置を
決定する。このため、スピンドル軸２２と駆動ピン２５
の位置関係の寸法管理が重要である。

【０００９】従来のディスク装置では、駆動ピン２５
は、板バネ２４に設けられた孔２４ａに駆動ピン２５の
先端部２５ａを圧入することによって板バネ２４に固着
されていた。このため、駆動ピン２５と板バネ２４の２
つの部品に対して寸法管理を必要とし、駆動ピン２５を
板バネ２４に固着した後で、また、寸法管理が必要で、
寸法管理の工数がかかるという問題がある。また、部品
点数が多く、加工工数もかかるという問題がある。

【００１０】本考案は、上記の点に鑑みてなされたもの
で、管理工数、部品点数、加工工数を削減することがで
きるディスク装置を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本考案は、スピンドル挿
入孔と前記スピンドル挿入孔と一定の位置関係にある駆
動ピン挿入孔が設けられたハブが中央付近に固着された
ディスク状記録媒体がターンテーブル上に載置されたと
きに、前記ターンテーブル上のスピンドル軸が上記スピ
ンドル挿入孔に挿入され、上記ターンテーブル上に設け
た駆動部材が上記駆動ピン挿入孔に挿入されて、上記駆
動部材により上記ディスク状記録媒体を回転駆動するデ
ィスク装置において、上記駆動部材を、一端に上記駆動
ピン挿入孔に挿入される凸部を有するように弾性部材で
一体成形されており、他端が上記ターンテーブルに保持
され、上記凸部が上記スピンドル軸の方向に変位可能で
ある駆動アームで構成する。

【００１２】

【作用】本考案では、一端に駆動ピン挿入孔に挿入され
る凸部を有するように弾性部材で一体成形された駆動ア
ームを駆動部材とする。このため、駆動アームだけを寸
法管理をすればよく、管理工数を削減することを可能と
する。また、部品点数を削減でき、部品コストの削減、
加工工数の削減を可能とする。

【００１３】

【実施例】図１は本考案の一実施例のディスク装置のタ
ーンテーブル３０の上面図を示す。図２は、図１のＡ−
Ａ線の断面図を示す。また、図３は、駆動アーム２６の
斜視図を示す。図１，図２にて、図１１，図１２と同一
構成部分には、同一符号を付し、適宜説明を省略する。

【００１４】本考案の要部の、駆動部材である駆動アー
ム２６は、弾性部材により一体成形された略板状の部材
で、一端には、ピン２３によりターンテーブル３０に固
着するための孔２６ｂが形成されており、他端には、凸
部２６ａが、曲げ加工等により形成されている。

【００１５】図１，図２に示すように、駆動アーム２６
は、ターンテーブル３０の上面に設けた穴３０ａの上部
に配設されている。

【００１６】カートリッジ１をディスク装置に装着する
と、ターンテーブル３０上にカートリッジ１のハブ２ｂ
が置かれ、スピンドル軸２２がスピンドル挿入孔（以
下、挿入孔と記す）１０ａに挿入され、駆動アーム２６
の凸部２６ａが駆動ピン挿入孔（以下、挿入孔と記す）
１０ｂに挿入される。

【００１７】図４は、駆動アーム２６の凸部２６ａとハ
ブ２ｂの挿入孔１０ｂの関係の説明図を示す。図４は、
ターンテーブル３０上にカートリッジ１が載置された状
態を、ターンテーブル３０の上方から見た図である。タ
ーンテーブル３０は、矢印Ｒ方向に回転する。

【００１８】カートリッジ１をディスク装置に装着した
時点では、凸部２６ａは、必ずしも、挿入孔１０ｂに挿
入されず、例えば、図４の二点鎖線で示すように、挿入
孔１０ｂからずれた位置にある場合がある。この場合、
凸部２６ａは、ハブ２ｂによって下方に押圧されて、駆
動アーム２６は、弾性変形して下方に変位している。モ
ータが駆動されてターンテーブル３０が回転し、駆動ア
ーム２６の凸部２６ａと挿入孔１０ｂとの位置が一致す
ると、ハブ２ｂによる凸部２６ａの押圧が解除されて、
駆動アーム２６及び凸部２６ａは、上方に変位して、挿
入孔１０ｂに入り込む。

【００１９】上記のようにして、駆動アーム２６の凸部
２６ａが、ハブ２ｂの挿入孔１０ｂに入り込んだ直後
は、駆動アーム２６の凸部２６ａは、図４の一点鎖線で
示すように、挿入孔１０ｂの外周側の縁１０１に当接し
ていない。縁１０１は、スピンドル軸２２の中心からの
距離が、時計回り方向に進むに従って短くなるように形
成されている。このため、ターンテーブル３０の回転に
より凸部２６ａが時計回り方向（Ｒ方向）に進むと、途
中で縁１０１に当接して、凸部２６ａが、ハブ２ｂを押
圧する。最終的には、図４の実線で示すように、凸部２
６ａが、２点Ｄ₁，Ｄ₂で縁１０１と縁１０２に当接
し、スピンドル軸２２が、２点Ｄ₃，Ｄ₄で挿入孔１０
ａの縁に当接した状態で、ハブ２ｂが、ターンテーブル
３０に対して位置決めされる。

【００２０】このように位置決めされた状態で、駆動ア
ーム２６の凸部２６ａが挿入孔１０ｂを押圧して、ター
ンテーブル３０の回転がハブ２ｂに伝達される。

【００２１】上記のように、本実施例では、駆動アーム
２６を弾性部材で一体に成形し、駆動アーム２６の端部
に形成した凸部２６ａに駆動ピンの機能を持たせてい
る。このため、スピンドル軸２２と駆動部材の位置合わ
せに関しては、駆動アーム２６だけを寸法管理すればよ
く、複数の部品の寸法管理が必要な従来のディスク装置
に比べて、管理工数を大幅に削減することができる。ま
た、部品点数の削減により、部品コストの削減、加工工
数の削減ができる。従って、ターンテーブル３０の部品
管理が容易でコストの安いディスク装置を実現すること
ができる。

【００２２】図５〜図８は、夫々、上記実施例の変形例
の駆動アーム２６₂〜２６₄の側面図と上面図を示す。
駆動アーム２６の凸部２６ａの形状は、図３の例に限定
されるものではなく、図５〜図８の変形例に示すような
形状が可能である。

【００２３】図５の例では、駆動アーム２６₂の端部を
Ｌ字状に折り曲げて、凸部２６_2aを形成している。凸部
２６_2aの上端は、ターンテーブル３０の半径方向に延在
している。

【００２４】図６の例では、駆動アーム２６₃の端部の
外周側に、Ｌ字状の折り曲げにより凸部２６_3aを形成し
ている。凸部２６_3aの上端は、ターンテーブル３０の略
円周方向に延在している。

【００２５】図７の例では、駆動アーム２６₄の端部を
Ｌ字状に折り曲げ、更に折り返して、凸部２６_4aを形成
している。凸部２６_4aの上端は、ターンテーブル３０の
半径方向に延在している。

【００２６】図８の例では、駆動アーム２６₅の端部に
シボリ加工を施して、上面から見て円弧状の凸部２６_5a
を形成している。

【００２７】

【考案の効果】上述の如く、本考案によれば、一端に駆
動ピン挿入孔に挿入される凸部を有するように弾性部材
で一体成形された駆動アームを駆動部材とするため、駆
動アームだけを寸法管理をすればよく、管理工数を削減
することができ、また、部品点数を削減できるため、部
品コストの削減、加工工数の削減ができ、従って、ディ
スク装置のコストを低減することができる等の特長を有
する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例のディスク装置のターンテー
ブルの上面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線の断面図である。

【図３】駆動アームの斜視図である。

【図４】駆動アームの凸部とハブの駆動ピン挿入孔の関
係の説明図である。

【図５】本考案の変形例の説明図である。

【図６】本考案の変形例の説明図である。

【図７】本考案の変形例の説明図である。

【図８】本考案の変形例の説明図である。

【図９】ディスクカートリッジの表面から見た平面図で
ある。

【図１０】ディスクカートリッジの裏面から見た平面図
である。

【図１１】従来の一例のディスク装置のターンテーブル
の上面図である。

【図１２】図１１のＡ−Ａ線の断面図である。

【符号の説明】

１ディスクカートリッジ２ディスク２ａ磁気シート２ｂハブ３ケース９開口１０ａスピンドル挿入孔１０ｂ駆動ピン挿入孔２１ハブ吸着磁石２２スピンドル軸２６，２６₂，２６₃，２６₄，２６₅ 駆動アーム２６ａ，２６_2a，２６_3a，２６_4a，２６_5a 凸部２６ｂ孔３０ターンテーブル３０ａ穴１０１，１０２縁

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】スピンドル挿入孔と前記スピンドル挿入
孔と一定の位置関係にある駆動ピン挿入孔が設けられた
ハブが中央付近に固着されたディスク状記録媒体がター
ンテーブル上に載置されたときに、前記ターンテーブル
上のスピンドル軸が上記スピンドル挿入孔に挿入され、
上記ターンテーブル上に設けた駆動部材が上記駆動ピン
挿入孔に挿入されて、上記駆動部材により上記ディスク
状記録媒体を回転駆動するディスク装置において、上記駆動部材を、一端に上記駆動ピン挿入孔に挿入される凸部を有するよ
うに弾性部材で一体成形されており、他端が上記ターン
テーブルに保持され、上記凸部が上記スピンドル軸の方
向に変位可能である駆動アームで構成したディスク装
置。