JP2566381Y2 - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

対物レンズ駆動装置

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JP2566381Y2
JP2566381Y2 JP1992064733U JP6473392U JP2566381Y2 JP 2566381 Y2 JP2566381 Y2 JP 2566381Y2 JP 1992064733 U JP1992064733 U JP 1992064733U JP 6473392 U JP6473392 U JP 6473392U JP 2566381 Y2 JP2566381 Y2 JP 2566381Y2
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yoke plate
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郁夫 春日
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本考案は、光ピックアップなど
に用いられる対物レンズ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】 光ピックアップなどに用いられる対物
レンズ駆動装置の例として、対物レンズ保持体を支持軸
に対して回転可能かつ軸方向に移動可能に設け、対物レ
ンズ保持体にはフォーカシング駆動用コイルとトラッキ
ング駆動用コイルとを取付けておき、フォーカシング駆
動用マグネットとトラッキング駆動用マグネットとをヨ
ークに取付けて上記フォーカシング駆動用コイルとトラ
ッキング駆動用コイルにそれぞれ対向させて配置したも
のがある。本出願人の出願にかかる特開平1−3070
29号公報記載のものはその例である。
【0003】 図12は、上記従来の対物レンズ駆動装
置の要部を示す。図12において、プレス成形された外
ヨーク91と内ヨーク93は重ねられて接着等により固
定され、外ヨーク91の中心孔98に支持軸90が圧入
等によって固植されている。支持軸90には対物レンズ
保持体97が回動可能かつ軸方向に移動可能に設けられ
ている。対物レンズ保持体97には図示されない対物レ
ンズが一体に設けられるとともに駆動用コイル96が一
体に取付けられている。駆動用コイル96は、外ヨーク
91の内周面に固定された駆動用マグネット95の内周
面と適宜の間隙をおいて対向している。駆動用コイル9
6はフォーカシング駆動用コイルとトラッキング駆動用
コイルからなり、駆動用マグネット95はフォーカシン
グ駆動用マグネットとトラッキング駆動用マグネットか
らなる。フォーカシング駆動用コイルに通電制御するこ
とにより対物レンズ保持体97とともに対物レンズが支
持軸90方向に移動してフォーカシング制御が行われ、
トラッキング駆動用コイルに通電制御することにより対
物レンズ保持体97とともに対物レンズが支持軸90の
周りに回動してトラッキング制御が行われる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】 上記従来の対物レン
ズ駆動装置によれば、対物レンズ保持体97の支持軸9
0方向への摺動及び支持軸90の周りへの回動を円滑に
行わせるために、通常、ステンレス鋼などで作った支持
軸90の表面を樹脂(例えば、商品名「テフロン」な
ど)でコーティングしている。ところが、ヨーク91の
中心孔98に支持軸90を圧入によって固植するには、
図11に示すように、支持軸90のヨークへの圧入部9
4はコーティングされないようにする必要があるため、
ヨークへの圧入部94をマスキングしてコーティングを
行い、対物レンズ保持体が摺接する部分だけに樹脂コー
ティング90を施すようにしている。従って、支持軸の
加工工程が多くなり、コスト高となる難点があり、ま
た、コーティング後支持軸90をヨークに圧入する際に
コーティング面に傷がついたり、コーティング面が剥が
れやすく、信頼性が低いという難点があった。
【0005】 さらに、プレス成形されたヨーク91の
中心孔98に支持軸90を圧入等によって固植するよう
になっているため、プレス成形時のヨーク91の中心孔
98の垂直度のずれや、支持軸90の圧入時の垂直度の
ずれなどが累積して支持軸90の傾きが大きくなり、レ
ンズ光軸精度の低下によって光ピックアップなどの性能
に影響するというような問題点があった。
【0006】 本考案は、このような従来技術の問題点
に鑑みてなされたもので、対物レンズ保持体を回動可能
かつ移動可能に支持するための支持軸を極めて簡単に形
成することができるとともに、支持軸の垂直度が極めて
良好で、レンズ光軸精度を高くすることができる対物レ
ンズ駆動装置を提供することを目的とする。
【0007】 本考案の他の目的は、駆動用マグネット
の位置決めが容易である対物レンズ駆動装置を提供する
ことにある。本考案のさらに他の目的は、全体の傾角調
整を容易にした対物レンズ駆動装置を提供することにあ
る。本考案のさらに他の目的は、補助ヨーク板も容易に
組み込むことができる対物レンズ駆動装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】 請求項1記載の考案
は、支持軸に対して回動可能かつ軸方向に移動可能に設
けられるとともに対物レンズを保持する対物レンズ保持
体と、上記支持軸を固定する基台と、上記対物レンズ保
持体を回動させかつ軸方向に移動させる駆動手段とを備
えてなる対物レンズ駆動装置において、上記基台はモー
ルド一体成形により構成されるとともに、上記モールド
一体成形により上記支持軸が形成され、かつ、上記基台
は上記駆動手段の一部を構成するヨーク板と一体化さ
、このヨーク板は上記支持軸よりも大径の中心孔を有
し、上記支持軸を支持する上記基台は上記中心孔よりも
大径であることを特徴とする。
【0009】 請求項2記載の考案は、上記駆動手段
が、互いに対向する駆動用コイルとマグネットであり、
上記基台は上記モールド一体成形によりヨーク板と一体
されてなるものである。請求項3記載の考案は、対物
レンズを保持する保持体に駆動用コイルが取付けられ、
上記対物レンズ保持体は支持軸に対して回動可能かつ軸
方向に移動可能に設けられ、駆動用マグネットを有する
ヨーク板が上記駆動用マグネットが上記コイルに対向す
るように配設されてなる対物レンズ駆動装置において、
上記ヨーク板と一体に、モールド一体成形により上記支
持軸が形成されるとともに、駆動用マグネットの位置決
め部がモールド一体成形により形成されてなるものであ
る。請求項4記載の考案は、支持軸の傾角調整用の調整
面がモールド一体成形により形成されてなるものであ
り、請求項5記載の考案は、駆動用コイルを挾んでヨー
ク板と対向する補助ヨーク板が設けられ、ヨーク板、補
助ヨーク板がモールド一体成形により連結されてなるも
のである。
【0010】
【作用】 請求項1記載の考案では、ヨーク板を金型に
位置決めしてモールド一体成形することにより、支持軸
がヨーク板に連結された状態で樹脂で一体成形される。
ヨーク板と支持軸との垂直度は、モールド成形に用いる
金型の精度に依存する。基台もモールド一体成形によっ
て形成され、基台は駆動手段の一部を構成するヨーク板
と一体となる。
【0011】 請求項2記載の考案では、駆動用コイル
とマグネットが互いに対向することによって駆動手段を
構成しており、モールド一体成形によって駆動手段の一
部を構成するヨーク板と基台が一体化される。請求項3
記載の考案では、ヨーク板を金型に位置決めしてモール
ド一体成形することにより、支持軸がヨーク板に連結さ
れた状態で樹脂で一体成形される。ヨーク板と支持軸と
の垂直度は、モールド成形に用いる金型の精度に依存す
る。支持軸と共に駆動用マグネットの位置決め部もモー
ルド一体成形により形成され、この位置決め部によって
ヨーク板に対する駆動用マグネットの位置決めが行われ
る。請求項4記載の考案では、基準面に対する調整面の
当接位置を調整することにより支持軸の傾角を調整する
ことができる。請求項5記載の考案では、モールド一体
成形により、ヨーク板とともに補助ヨーク板が一体に連
結される。
【0012】
【実施例】 以下、図面を参照しながら本考案にかかる
対物レンズ駆動装置の実施例について説明する。図1な
いし図3において、樹脂の一体成形等によって作られた
フレーム10の上には、外ヨーク板18と内ヨーク板2
0とが樹脂によって一体に連結されかつ支持軸26が樹
脂で一体成形されてなる固定ユニット1が載せられてい
る。上記支持軸26によって可動ユニット2が支持され
ている。以下、フレーム10、固定ユニット1、可動ユ
ニット2の順に詳細に説明する。
【0013】 図4、図5において、フレーム10は長
手方向の一側縁部のほぼ中央部に半導体レーザ46を有
し、半導体レーザ46から出射したレーザ光の進路上
に、回折格子48と、レーザビームを側方(図において
左方)に反射するビームスプリッタ50を有している。
ビームスプリッタ50で反射されたレーザ光の進路上に
はレーザ光を上方に反射して後述の対物レンズ及び光デ
ィスクに導くミラー52を有している。光ディスクで反
射され、上記対物レンズ及びミラー52を逆行し、ビー
ムスプリッタ50を透過したレーザ光の進路上には光学
楔を兼ねたセンサレンズ54を有し、センサレンズ54
の後方(図において右側)に光検出器56を有してい
る。フレーム10の図において左側の内底部には球面を
なす凹部30が形成されている。凹部30の外側には、
凹部30の中心に対して角度90°をなす位置にそれぞ
れ孔58,60が形成されている。フレーム10の図に
おいて右端部にはフォーク状のガイド部62が形成され
ており、ガイド部62がガイド軸64を挾み込むことに
より、フレーム10がガイド軸64に沿って図4におい
て上下方向、すなわち光ディスクの半径方向に移動可能
に保持されている。
【0014】 次に、固定ユニット1について説明す
る。図6ないし図9において、固定ユニット1を構成す
る外ヨーク板18は円の一部が扇形に切り欠かれた平面
形状になっていて、中心孔15を有し、中心孔15を挾
んで180°離れた位置の外周縁部が折り曲げられて部
分円筒状の周壁が形成されている。外ヨーク板18の上
には内ヨーク板20が重ねられている。内ヨーク板20
も外ヨーク板18と同様に中心孔17を挾んで180°
離れた位置の外周縁部が折り曲げられて部分円筒状の周
壁が形成されている。外ヨーク板18にはその中心点に
対して角度90°をなす位置であって上記フレーム10
の孔58,60と重なる位置にねじ孔70,72が設け
られている。
【0015】 外ヨーク板18と内ヨーク板20の各部
分円筒状の周壁は所定の間隙をおいて内外で対向してい
る。外ヨーク板18と内ヨーク板20が直接重なり合う
部分には外ヨーク板18と内ヨーク板20を貫通する孔
が形成されていて、これらの孔を通して樹脂によりリベ
ット部38がモールド一体成形されることにより外ヨー
ク板18と内ヨーク板20が一体に連結されている。ま
た、上記モールド一体成形と同時に外ヨーク板18の中
心孔15に樹脂が充填されて基台28が形成されるとと
もに、支持軸26が樹脂により一体成形され、支持軸2
6は、基台28から内ヨーク板20の中心孔17を貫通
して立ち上がっている。内ヨーク板20の中心孔17の
径は支持軸26の径よりも大径になっており、支持軸2
6と一体成形された支持軸26を支持する基台28は上
記内ヨーク板20の中心孔17の径よりも大径になって
いる。上記基台28の底面は球面になっていて、あとで
詳細に説明する支持軸26の傾角調整用の調整面32と
なっている。
【0016】 また、上記モールド一体成形と同時に、
外ヨーク板18の底部の、外ヨーク板18と内ヨーク板
20の各部分円筒状の周壁間に、後述の駆動用マグネッ
位置決め部を構成する突堤44が一体成形され、さ
らに突堤44の上に突起66が一体成形されている。突
堤44は駆動用マグネットの高さ方向すなわち支持軸2
6方向の位置決め部を構成しており、突起66は駆動用
マグネットの周方向の位置決め部を構成している。
【0017】 このように、外ヨーク板18、内ヨーク
板20を樹脂により成形して一体に連結するに当って
は、外ヨーク板18、内ヨーク板20を成形金型内に位
置決めした状態でモールド一体成形する。従って、外ヨ
ーク板18、内ヨーク板20、支持軸26の相対的な位
置関係、特に各ヨーク板18,20に対する支持軸26
の垂直度は金型の精度に依存し、金型を精度良く作成し
ておけば、上記相対位置関係や支持軸26の垂直度は必
要にして充分な精度を出すことができる。
【0018】 図1ないし図3に示すように、外ヨーク
板18の対をなす部分円筒状周壁の内面にはそれぞれフ
ォーカス駆動用マグネット22とトラッキング駆動用
グネット24が接着等によって固定されている。各駆動
マグネット22,24は上記突堤44の上面に当接さ
せられることにより支持軸26方向の位置決めがなさ
れ、また、各駆動マグネット22,24は上記突起6
6で区分されて周方向の位置決めがなされている。こう
して、固定ユニット1が構成されている。
【0019】 上記固定ユニット1は、その基台28の
球面からなる調整面32が前記フレーム10の球面から
なる凹部30に落とし込まれている。フレーム10の前
記二つの孔58,60には傾角調整ねじ34,36が挿
入され、これら調整ねじ34,36は外ヨーク18の前
記ねじ孔70,72に捩じ込まれている。フレーム10
には取付けねじ42によって板ばね40の一端部が固定
され、板ばね40の先端部は、外ヨーク18の上記ねじ
孔70,72から支持軸26を挾んで最も遠い位置を押
圧している。従って、傾角調整ねじ34,36を締め付
け、又は緩めることにより、上記調整面32が上記凹部
30に摺接しながら、かつ、板ばね40の弾力により、
又はこの弾力に抗して、上記調整面32をなす球の中心
を中心として回動し、上記固定ユニット1の傾き角度が
変化する。図1に示すように、調整ねじ34によって支
持軸26の一方向の傾角θrを調整することができ、一
方、図3に示すように、支持軸26に関し調整ねじ34
に対して90°離れた位置にある調整ねじ36により、
上記傾角θrに対して直交する方向の傾角θjを調整す
ることができる。このようにして、フレーム10に対す
る支持軸26の傾角を微調整することができる。
【0020】 支持軸26には前記可動ユニット2が支
持軸26方向に移動可能に、かつ、支持軸26の周りに
回動可能に設けられている。可動ユニット2は、支持軸
26の外周側に挿入されることにより支持軸26に沿っ
て移動可能かつ支持軸26の周りに回動可能な保持体1
2を有し、この保持体12には対物レンズ16の保持枠
が一体に設けられるとともに、駆動コイル14が固着
されている。上記対物レンズは、図4、図5について説
明したミラー52によって反射されたレーザ光の光路上
にあり、このレーザ光を光ディスク85の記録ピット上
に集束させ、また、光ディスク85からの反射光を上記
ミラー52に導くようになっている。上記駆動コイル
14は、複数の渦巻状のパターンコイルが絶縁材で挾み
込まれてなるシート状のコイルであり、ほぼC字状に成
形されて保持体12の外周面に固着されている。上記パ
ターンコイルはフォーカス駆動用コイルとトラッキング
駆動用コイルからなり、フォーカス駆動用コイルはフォ
ーカス駆動用マグネット22と対向し、トラッキング
動用コイルはトラッキング駆動用マグネット24と対向
している。
【0021】 以上説明した実施例では、フレーム10
がガイド64に沿って移動することにより全体が一体的
に移動してシーク動作が行われる。そして、フォーカス
駆動用コイルを通電制御することによりフォーカス駆動
マグネット22との間で発生する推力により対物レン
ズ16を含む可動ユニット2が支持軸26方向に移動し
てフォーカス制御が行われ、トラッキング駆動用コイル
を通電制御することによりトラッキング駆動用マグネッ
ト24との間で発生する推力により対物レンズ16を含
む可動ユニット2が支持軸26の周りに回動してトラッ
キング制御が行われる。
【0022】 なお、モールド一体成形に使用する樹脂
は、カーボンファイバー、あるいはテフロン(商品名)
などの摺動性改善のためのフィラーを配合したものを用
いるのが望ましい。こうすれば、支持軸26表面をコー
ティングしなくても、可動ユニット2の支持軸26方向
への摺動および支持軸26の周りへの回動が円滑に行わ
れるという利点があり、また、傾角調整の動きを滑らか
にすることができる。
【0023】 以上説明した実施例によれば、次のよう
な作用効果がある。ヨーク板18,20と一体に、モー
ルド一体成形により支持軸26を形成したため、支持軸
26の加工工程が少なく、極めて容易に支持軸26を形
成することができ、コストの低廉化を図ることができ
る。成形樹脂にフィラーを配合するなどして摺動性のよ
い樹脂を用いれば、支持軸26の表面をコーティングす
る必要がないから、コーティング面に傷がついたり、コ
ーティングが剥がれたりすることもなく、信頼性の高い
対物レンズ駆動装置を得ることができる。また、フィラ
ーは内部まで分散しているため、表面が摩耗しても次々
と新しい層が現れ、摩耗による性能低下を押さえること
ができる。樹脂は制振性に優れているため、有害な振動
が樹脂性の支持軸26によって抑制され、有害な振動が
可動ユニットに伝達されるのを抑制することができる。
モールド成形金型の精度によって支持軸26の傾きを抑
えることができ、光ピックアップなどの性能の向上を図
ることができる。また、樹脂にフィラーを配合すれば、
ベース材としての樹脂とフィラーとの内部摩擦により制
振性がさらに向上するという利点がある。支持軸26は
樹脂によるモールド一体成形で設けられるため、支持軸
26の基台を樹脂のまわり込みによって補強することが
でき、圧入や接着等によって支持軸26を設ける場合に
比べ、上記樹脂のまわり込み部を含めた支持軸26全体
の長さを短くすることができ、対物レンズ駆動装置全体
の薄型化が可能になる。駆動マグネットの支持軸26
方向および周方向の基準面となる突堤44、突起66お
よび可動ユニット2全体の傾角調整のための球面をなす
調整面32も同時にモールド一体成形することができ、
コスト及び精度等の面で有利であるし、外ヨーク18と
内ヨーク20など、複数の部品の組立をモールド成形に
より同時に行うことができるため、この点からもコスト
及び精度等の面で有利である。
【0024】 なお、駆動ユニット2全体の傾角調整の
ための球面をなす調整面32を受けるフレーム側の受け
面は、必ずしも球面でなくてもよい。例えば、図10に
示すように、フレーム78に形成した孔80を受け部と
し、孔80の周縁部で上記調整面32を受けるようにし
てもよい。また、3個以上の点で上記調整面32を受け
るようにしてもよい。
【0025】
【考案の効果】 請求項1記載の考案によれば、レンズ
保持体の支持軸を、ヨーク板と一体にモールド一体成形
により形成したため、支持軸の加工工程が少なく、極め
て容易に支持軸を形成することができるし、摺動性のよ
い樹脂を用いれば、支持軸の表面をコーティングする必
要がないから、コーティング面に傷がついたり、コーテ
ィングが剥がれたりすることもなく、信頼性の高い対物
レンズ駆動装置を得ることができる。また、樹脂は制振
性に優れているため、有害な振動が樹脂性の支持軸によ
って抑制され、有害な振動が可動ユニットに伝達される
のを抑制することができる。さらに、モールド成形金型
の精度によって支持軸の傾きを抑えることができ、光ピ
ックアップなどの性能の向上を図ることができる。ヨー
ク板は支持軸よりも大径の中心孔を有しているため、他
の部分よりも大きな負荷がかかる支持軸とヨークとの付
け根の部分の強度を高めることができ、これにより、レ
ンズホルダの動作も安定し、高精度の動作が要求される
場合にも対応することができ、あるいは精度の劣化要因
となるような使用環境にも耐えることができる。 また、
支持軸を支持する基台はヨーク板の中心孔よりも大径に
なっているため、ヨーク板と支持軸との結合強度を高め
ることができる。仮に、基台の径がヨーク板の中心孔の
径と同等あるいは上記中心孔よりも小径であるとすれ
ば、対物レンズ装置を長期的に使用することによりヨー
ク板と支持軸相互が剥離し、支持軸のがたつきが発生す
ることがあり、また、低温度の環境下で使用すると、樹
脂の収縮により支持軸がヨーク板の中心孔から脱落する
することもあり得る。その点本願考案によれば、支持軸
を支持する基台はヨーク板の中心孔よりも大径になって
いるため、基台がヨーク板の中心孔より外周方向に広が
り、基台がヨークに機械的、物理的に係合することがで
き、上記のような剥離や樹脂の収縮等が生じても、支持
軸のがたつきの問題や支持軸の脱落の問題は生じない。
このような本願考案の構成により、支持軸のヨーク板に
対する結合強度の向上をもたらし、支持軸とヨーク板相
互の剥離現象を生じるまでの限界強度を高めることがで
きる。
【0026】 請求項2記載の考案によれば、支持軸と
共に基台もモールド一体成形すると共に、駆動手段の一
部を構成するヨーク板も基台と一体化したため、支持
軸、基台、ヨーク板の相対位置精度を高めることができ
る。
【0027】 請求項3記載の考案によれば、ヨーク板
に対する駆動用マグネットの位置決め部もモールド一体
成形により形成したため、駆動用マグネットの位置決め
基準面を別工程で設ける煩わしさがなく、コスト及び精
度等の面で有利である。
【0028】 請求項4記載の考案によれば、支持軸の
傾角調整用の調整面をモールド一体成形により形成した
ため、モールド一体成形による軸保持部の形成と同時に
調整面が形成されることになり、この点からもコスト及
び精度等の面で有利である。 請求項5記載の発明によれ
ば、駆動用コイルを挾んでヨーク板と対向する補助ヨー
ク板を設け、ヨーク板、補助ヨーク板をモールド一体成
形により連結したため、ヨーク板と補助ヨーク板とを有
する対物レンズ駆動装置を、容易に低コストで提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案にかかる対物レンズ駆動装置の実施例
を示す側面断面図。
【図2】 同上平面図。
【図3】 同上正面断面図。
【図4】 上記実施例中のフレームの平面図。
【図5】 同上フレームの正面断面図。
【図6】 上記実施例中の固定ユニットの平面図。
【図7】 同上固定ユニットの側面断面図。
【図8】 同上固定ユニットの正面断面図。
【図9】 同上固定ユニットの底面図。
【図10】 本考案にかかる対物レンズ駆動装置の別の
実施例の要部を示す側面断面図。
【図11】 従来の対物レンズ駆動装置に用いられてい
る支持軸の例を示す正面図。
【図12】 従来の対物レンズ駆動装置の例を示す正面
断面図。
【符号の説明】
12 保持体 14 駆動用コイル 16 対物レンズ 18 ヨーク板 20 補助ヨーク板 22 駆動用マグネット 26 支持軸28 基台 32 調整面 44 位置決め部

Claims (5)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持軸に対して回動可能かつ軸方向に移
    動可能に設けられるとともに対物レンズを保持する対物
    レンズ保持体と、上記支持軸を固定する基台と、上記対
    物レンズ保持体を回動させかつ軸方向に移動させる駆動
    手段とを備えてなる対物レンズ駆動装置において、 上記基台はモールド一体成形により構成されるととも
    に、上記モールド一体成形により上記支持軸が形成さ
    れ、かつ、上記基台は上記駆動手段の一部を構成するヨ
    ーク板と一体化され、 このヨーク板は上記支持軸よりも大径の中心孔を有し、
    上記支持軸を支持する上記基台は上記中心孔よりも大径
    であることを特徴とす る対物レンズ駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記駆動手段は、互いに対向する駆動用
    コイルとマグネットであり、上記基台は上記モールド一
    体成形によりヨーク板と一体化されてなる請求項1記載
    の対物レンズ駆動装置。
  3. 【請求項3】 対物レンズを保持する保持体に駆動用コ
    イルが取付けられ、上記対物レンズ保持体は支持軸に対
    して回動可能かつ軸方向に移動可能に設けられ、駆動用
    マグネットを有するヨーク板が上記駆動用マグネットが
    上記コイルに対向するように配設されてなる対物レンズ
    駆動装置において、 上記ヨーク板と一体に、モールド一体成形により上記支
    持軸が形成されるとともに、駆動用マグネットの位置決
    め部がモールド一体成形により形成されてなる 対物レン
    ズ駆動装置。
  4. 【請求項4】 支持軸の傾角調整用の調整面がモールド
    一体成形により形成されてなる請求項1又は3記載の対
    物レンズ駆動装置。
  5. 【請求項5】 駆動用コイルを挾んでヨーク板と対向す
    る補助ヨーク板が設けられ、ヨーク板、補助ヨーク板が
    モールド一体成形により連結されてなる請求項1又は3
    記載の対物レンズ駆動装置。
JP1992064733U 1992-08-24 1992-08-24 対物レンズ駆動装置 Expired - Lifetime JP2566381Y2 (ja)

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