JP2566251B2 - 層間寸法差またはカールの修正方法とその装置 - Google Patents

層間寸法差またはカールの修正方法とその装置

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JP2566251B2 JP62238867A JP23886787A JP2566251B2 JP 2566251 B2 JP2566251 B2 JP 2566251B2 JP 62238867 A JP62238867 A JP 62238867A JP 23886787 A JP23886787 A JP 23886787A JP 2566251 B2 JP2566251 B2 JP 2566251B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、金属箔層とプラスチック層からなるフレ
キシブル金属プラスチック積層板(Flexible Metal Cla
d Laminate=FMCL)の層間寸法差、またはカールを修正
する方法とそのための装置に関する。
[従来の技術] FMCLは、包装材料、フセキシブルプリント回路基板、
電磁波シールド用被覆材など、金属とプラスチックの両
者の特徴が綜合的に活用された素材として大量に使用さ
れている。
これらのFMCLは、その加工手段と用途のために金属箔
層とプラスチック層各々の寸法が、相互に適当する範囲
内にあることが必要である。
しかし、金属とプラスチックの熱膨張率の相違または
引張強度、圧縮強度、弾性率の相違などに原因して、両
者間の寸法差は適正範囲外となっており、そのために生
じる不具合の対策に当業者は苦慮している。
多くの場合、プラスチック層は金属箔層に比較して短
小であり、適正な範囲外となっている。
この寸法差は、FMCLを構成する各層それぞれを新たに
応力が発生しない方法によって単独化した場合には、当
然、測定される。
しかしながら、応力が新たに発生しない方法による各
層全ての単独化が通常困難であるために、実質的に応力
が新たに発生しないとみてよい極く良好な近似値の寸法
差としてFMCLである状態の寸法を測定し金属箔層の寸法
(即ち、エッチング前プラスチック層の寸法に等しい)
とみなし、次いでプラスチック層には影響を与えない薬
剤を使用するエッチングにより金属箔層を除去してプラ
スチック層を単独化し、その寸法を測定してプラスチッ
ク層寸法とみなすことにより、両層間の寸法差(これは
エッチング前のプラスチック層の長さ−エッチング後の
プラスチック層の長さに等しい)を求めている。
プラスチック層が短い(即ち、上記の如く金属箔に対
するプラスチック層の寸法差が大きい)ことにより悪影
響は大別して次の二つである。
a)FMCLがプラスチック層を内側にしてカールしてお
り、このカールを抑圧しつつFMCLを展延して行う打抜
き、裁断、パターン賦与、貼付、重積、その他の処理が
甚だ困難となっている。
b)フレキシブルプリント配線板(Flexible Printed C
ircuit=FPC)が代表的であるが、精密な回路パターン
がエッチングレジストインクを以て描かれ、次いでエッ
チングされ、金属箔が部分的に残存する場合に、金属箔
が残る部分と残らない部分の間に寸法差が生じて全面的
な皺が生じる。
そのためにパターン上の点間の相対的位置関係が変化
し、部品の装着あるいは他のパターンとの接続に必要な
精度は欠如し、その外観も見苦しいものとなっている。
プラスチック層寸法が金属箔のそれに比較して一定の
寸法以上短小または長大である場合は、実用性が殆どな
いとも言える。
場合によっては製品として致命的なこの欠点を除くた
めに、従来より種々対策が採られているが満足すべき性
状のFMCLは完成されていない。
先行技術として、特開昭59−22388、同59−22389が示
す通り、カールとは逆の曲げ塑性変形を金属箔に与える
ことにより、金属箔とプラスチック層の寸法差により発
生するカールをしようとする応力と均衡させカールを解
消しようとする単純なカールの消去法がある。
この場合、金属箔の寸法は処理の前後において実質上
変化がない。
この方法により処理されたFMCLはプラスチック層寸法
が短小であることによる前記悪影響のa)のみが、一時
的に外見上解決されているに過ぎず熱履歴を経れば、原
状に復帰する欠点があり、悪影響のb)についてはプラ
スチック層と金属箔層の寸法差が処理前と同様であるこ
とによって改善は、本質的に、全く生じ得ない欠点があ
る。
プラスチック層を選択的に延伸させて金属箔の寸法に
接近させる試みが幾つか行われている。
特開昭56−23791では、プラスチック層に溶剤を吸収
させて膨潤させることにより、その寸法を金属箔の寸法
に接近させている。
しかし、FMCLが100℃以上の高温雰囲気へ暴露される
か、または大気中に長時間放置されることなどにより、
吸収されている溶剤は不可避的にプラスチック層から逃
散するため、プラスチック層は、再度、収縮する欠点が
ある。
更に、この処理により金属箔との寸法差を所要の一定
範囲内にまで減少させることは、至極困難である欠点も
ある。
プラスチック層を外側として巻き高温に長時間保持し
てプラスチック層が延伸されている状態にしてアニーリ
ングすることによって寸法差を縮小する方法が特開昭54
−108272、同54−111673などにより提案されているが、
常温へ冷却される際に金属とプラスチックの熱膨張率の
相違により再度プラスチック層が収縮するため殆ど寸法
差は修正されないという欠点がある。
[発明が解決しようとする問題点] この発明の目的は、FMCLの層間寸法差またはカール
を、皺の生成なく均一に、かつ容易に修正するための方
法を提供することにある。
この発明の目的は、上記方法を実施するための装置を
提供することにもある。
[問題点を解決するための手段] この発明の目的は、FMCLの層間寸法差、またはカール
を修正するための下記の方法と装置により達成される。
即ち、金属箔層とプラスチック層とからなり、層間に
寸法差があるか、またはカールしているFMCLの寸法の大
きい方の層またはカールしている外側の層を、張力下に
フレキシブル金属プラスチック積層板の巾方向に対して
+80度〜−80度の間のある角度を以って配置されたブレ
ードのエッジに接触させ通過させて寸法差、またはカー
ルを修正するに当り、ブレードエッジに近接並行して設
けられ回転するガイドローラーにより、ブレード通過前
および/または通過後のFMCLを寸法の小さい方の層か、
カールしている内側の層の側から圧迫する蛇行を実質的
に抑制せしめながら層間寸法差またはカールの修正を行
うFMCLの層間の寸法差、またはカールの修正法であり、
また、FMCLを張力下に進行通過させる手段と、FMCLの巾
方向に対して+80度〜−80度の間の角度にて交差し、寸
法の大きい方の層、またはカールしている外側の層に接
触するブレードと、ブレードエッジに近接し、並行して
設けられ、ブレード通過前および/または通過後のFMCL
を、寸法の小さい方の層かカールしている内側の層の側
から回転しつつ圧迫するガイドローラーとを有する蛇行
を実質的に抑制せしめながら層間寸法差またはカールの
修正を行うFMCLの層間の寸法差、またはカールの修正装
置である。
FMCLの金属箔層は、好ましくは、銅、アルミニウム、
金、銀、ニッケル、これらを含む合金、その他の合金製
であり、特に好ましくは銅またはアルミニウムからな
る。
金属箔の厚さは、好ましくは5〜100μm程度であ
る。
FMCLのプラスチック層は、ポリイミド(PI)、ポリエ
ステル(PET)、ポリアミド(PA)、ポリアミドイミド
(PAPI)からなることが特に好ましく、この他にポリエ
ーテルスルホン(PES)、ポリエーテルエーテルケトン
(PEEK)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)
などが好ましく使用される。
このプラスチック層の厚さは5〜100μm程度が好ま
しい。金属箔層とプラスチック層は、いずれも二層以上
であってもよい。
FMCLは上記両層を接着剤を使用し、貼り合わせてもよ
く、または金属箔上に接着剤層を介することなくプラス
チック箔を直接形成してもよい。
これらのFMCLは前述したように金属箔とプラスチック
層との間に寸法差があるか、またはカールしているの
で、寸法の大きい方の層か、カールしている外方側の層
を張力下に、FMCLの進行手段例えば、巻き取りローラー
によりブレードに接触させつつ通過させることによって
寸法差、またはカールを修正する。
この際のブレードのFMCL巾方向に対する角度は+80度
〜−80度の間、好ましくは+60度〜−60度の間、特に好
ましくは+45度〜−45度の間の範囲内である。
ブレード巾方向に対する交差角度は、寸法差を減少さ
せたい方向か、カールを解消したい方向に応じて、前記
角度の範囲内で任意に選び得る。
FMCLとブレードとの接触回数は、何回でもよいが、5
回を超えないのが好ましい。なお、FMCLの進行方向およ
び横巾方向の両方向の寸法差を修正する場合は10回以下
が好ましい。
2回以上接触させる場合は、第2のブレードは第1の
ブレードとは巾方向について好ましくは対称的な配置と
なる。
第3以下のブレードも好ましくは対称的に配置され
る。
FMCLをブレードと接触させ通過させる際の張力は、50
g/cm以上、好ましくは200〜2000g/cmである。なお、張
力は巻き取りローラーの駆動装置、例えば電動モーター
のトルクを増減させることにより与えられ、あるいは巻
き取りローラーの手前に引き取りローラーを設け、これ
の駆動トルクを制御することにより与えられる。
ブレードの形状は、FMCLと接触するエッジ部分の縦断
面の曲率半径が好ましくは25mm以下、特に好ましくは0.
5mm未満0.001mm(即ち、実質的に曲率を設けないもの)
以上のものであれば、どのようなものであってもよい。
例えば、ブレードのFMCL進行方向の縦断面が、楔形、
円形、楕円形、矩形など種々の形状のものが使用され
る。
ブレード縦断面形状の例が第1図に示される。
図示の通りFMCLとの接触端(ブレードエッジ)が、1
個所のみでなく、2個所以上であってもよい。
ブレードエッジは小直径の円柱状の回転可能なローラ
ーとしてもよい。
このローラーは所望の方向に中心軸を回転軸として強
制的に回転させられてもよい。
ブレード材質は、金属、例えば、鉄鋼、ステンレス
鋼、チタン、チタン合金、その他の合金、セラミック
ス、ガラスなどであって、特に限定されない。
両層間の寸法差、またはカールの効果的修正、FMCLの
蛇行防止、FMCLのブレード接触圧調節、また、ブレード
エッジ通過時にFMCLに付加される張力の調節などのため
に、この発明においては、ブレードエッジに近接し、並
行して設けられ回転するガイドローラーによってブレー
ド通過直前および/または通過直後のFMCLを、寸法が小
さい方の層か、またはカールしている内側の層の側から
圧迫する。
第2図(a)は、この発明の方法と装置の説明用模式
平面図、第2図(b)はその縦断面図である。
FMCLが矢印の方向に進行し、ガイドローラー2の下方
の面に接触しつつ通過後、ブレード3のエッジ4を通過
する。その後、ガイドローラー5の下方の面に接触しつ
つ通過してブレード3による処理が終了する。
FMCL1の上面に接触するガイドローラー2と5の下端
面は、ブレード3のエッジ4に並行することが重要であ
り、エッジ4と同様に直線性が良好な接触面を有するも
のとされ、この接触面の曲率半径は1mm以上であること
が好ましく、更に5mm以上200mm以下程度であることが、
処理効果の向上のために特に好ましい。
ブレードとガイドローラーとの平行度は両者の機能部
の全長につき、±1mm以下であることが好ましく、更
に、±0.2mm以下であることが特に好ましい。理想的に
は0mmである。
ガイドローラー2と5の外周表面の速度は、FMCLの通
過速度に同調する速度、即ち、FMCLの通過速度とローラ
ーの外周速度が同じであり、ローラーが自由に回転して
いる速度(AO)以下において後記するようにスラストを
拮抗させて蛇行を防止するような所望の速度に制御され
る。
この回転方向はFMCLの進行方向と同一方向でも逆方向
でもよい。
これはFMCLの厚さ、あるいは折れ角などにより変化す
るのであって、最適値はこの範囲において実験的に容易
に決定することができる。
この所望の速度の下限は、回転数の絶対値が上記
(AO)以下の速度から、ほぼ静止状態に近い速度までを
含み、FMCLの種類によっては静止状態に近い場合に良好
な結果が得られるものもある。
第2図中の距離BとDは、それぞれ300mm以下である
ことが好ましく、100mm以下であることが特に好まし
い。なお、距離の下限はブレードとガイドローラーが接
触しない範囲内であるが、FMCLが通過すればよく、FMCL
の種類によっては0.1mmも可能である。
ガイドローラーの全体、または外周表面を構成する材
質は、鋼鉄、ステンレス鋼、チタン合金、アルミニウム
合金などの金属、セラミック、ガラス、エンジニアリン
グプラスチックなど各種のものが利用可能である。
第2図中のガイドローラー2と5は同一レベルに描か
れているが、相違するレベルに設けられてもよい。
ガイドローラー2と5は、その横断面が円形、楕円
型、あるいは多角形であるローラーであり、FMCLの接触
通過に従って自由回転し得るものであってもよい。
第2図中に示される折り角θは、90度を超えて180度
未満、好ましくは100〜177度の範囲内である。
[発明の方法と装置の作用] FMCLをブレードに接触させつつ張力を付加して通過さ
せる場合、ブレードとFMCLの間には摩擦が生じる。FMCL
の全方向について層間寸法差、またはカールの修正を行
おうとする場合には、ブレードはFMCLのTD(巾方向)に
対してある角度を以て配置されるが、この場合にはFMCL
とブレードとの間の摩擦により、ブレードに沿って推力
が発生する。
この推力によりFMCLはブレードに沿ってTDに移動させ
られて蛇行が生じ、FMCLには皺が発生することもあり、
甚だしい場合には蛇行が大きくなりブレードからFMCLが
離脱して処理は不可能となることを発見者らは見出し
た。(第3図参照) 更に、ブレード前後には巻出機、巻取機またはガイド
ロールが配置されるが、第4図(a)(b)が示すよう
にブレードとFMCLとの角度が、図中のαβで示されるよ
うにFMCLの巾方向で異なり、このためブレードの作用と
効果が不均質となり、層間の寸法差、並びにカールが均
一には修正されず、この不均質性に起因する皺、凹凸、
および蛇行が生じ良好なFMCLを得ることができないので
ある。
ブレードから遠く隔離してブレードの前後の巻出機、
巻取機またはガイドロールを配置すればα、βの差異は
小さくなるが、これではブレードから巻出機などが離れ
ていることによって上記の推力による蛇行が著しく大き
くなる。これとは逆に、この推力による蛇行を減少させ
るために巻出機、巻取機またはガイドロールをブレード
に近接して配置すれば、第4図におけるα、βの角度の
差異が大きくなって修正の不均一性が拡大されることが
判明した。
このように、一方の問題を解決しようとすれば他の問
題が大きくなるという非常に困難な問題があることを発
明者らは見出したが、これに対して鋭意、研究と実験を
重ねた結果、驚くべきことにブレードエッジ前後に近接
してガイドローラーを特定の様式で配置することにより
FMCLに関してα、βを一定にすることが可能となり、し
かもαとβを等しい角度とすることができることを、見
出し、発明を完成させ得るに至った。
即ち、ブレードの前後に、ブレードに近接してブレー
ドエッジに平行しガイドローラーを設けるという第2図
に模式的に示した方法によって、ブレードとガイドロー
ラーを近接させたため蛇行が微弱に抑制され得、併せて
FMCLとブレードが接触しているいかなる位置をとっても
ブレードとFMCLとの角度が等しいために修正がFMCL全面
に亙って均一に行われるのである。
このブレードとFMCLの角度を、FMCLの巾方向の全長に
亙って等しくさせ、ブレードでの修正をFMCLの全部分に
おいて、均一とすることがガイドローラーの重要な一機
能であり、その機能発揮のためにガイドローラーはブレ
ードエッジに平行であり、前記した近接した範囲内にあ
ることが重要である。
また、この発明においては、ガイドローラーは回転さ
せられているが、ガイドローラー回転速度の前記範囲内
における制御は、ブレードエッジの作用効果の微調節に
極めて有効である。
ブレードエッジ通過のFMCLに付加する張力が大きく、
ガイドローラーが回転しない場合には、第2図中の矢印
Aが示す部分においてFMCLの層間の寸法差は、例えば、
0.5%から0.1%へ縮小されるが、矢印C部分では金属箔
の伸び塑性変形により0.4%から0.5%に拡大され、矢印
E部分では0。1%から0.2%に拡大される。
この寸法差の拡大の防止に、ガイドローラーの制御さ
れた回転が大いに貢献する。
更に、FMCLの横巾方向と進行方向、即ち、FMCLの全方
向について層間寸法差の解消を目的としてブレードエッ
ジがFMCLの幅方向に対してある角度を与えられて配置さ
れた場合、上述の如くFMCLとブレードエッジの間の摩擦
によりFMCLをブレードエッジ上から側方へ排除する推力
がFMCLに加わるが、第5図に示される通り、ガイドロー
ラーを回転させることによって矢印AとBが示すように
上記エッジでの推力とは逆の方向の側方への推力を生じ
させ得る。
即ち、ブレードエッジとの摩擦によって生じる矢印F
の推力が、矢印AとBの合計された推力によって相殺さ
れる所要速度に、ガイドローラーの回転速度が調節さ
れ、通過するFMCLの蛇行傾向が抑制されるか、または完
全に蛇行が防止される。
以上の作用によって、FMCLは蛇行することなくその走
行は安定し、FMCLの全面に亙って全部分の修正が均一で
あるFMCLを得ることが可能となるのである。
[発明の効果] この発明によれば、FMCLの層間寸法差、またはカール
の修正が容易に、かつ均一に行われ、修正処理後のFMCL
は、従来法によるFMCL固有の欠点を備えることはなく、
例えば、回路基板などへの使用に最適の品質のFMCLが得
られる。
[実施例] 以下に、この発明の実施例と比較例を示して、この発
明の効果を具体的に示す。
[実施例1] 4,4′−ジアミノジフェニルエーテルと、ピロメリッ
ト酸から得られ、N−メチルピロリドンを溶媒とした不
揮発分22wt.%のポリアミド酸ワニスを厚さ35μmの長
尺圧延銅箔上に均一に流延塗布し、125℃にて5分間、
更に180℃にて5分間加熱乾燥後、360℃の窒素雰囲気
(O22vol.%)中にて6分間加熱して長尺のFMCLを得
た。
このFMCLをスリッターによって250mmの巾にスリット
して、巻取りロールに巻き取った。
このFMCLから長さ600mmの試料を切り取り、第6図に
示したように、FMCLのプラスチック層に印を付け、A
1C1、A2C2、A3C3、A1A3、B1B3、C1C3の距離を各々200.0
0mmとした。
次いで、このFMCLをエッチング処理して銅を除去した
後に、再び上記の距離を測定したところ次の表の通りで
あった。なお、銅を除去した後のプラスチック層の厚さ
は28μmであった。
なお、MDはFMCLの進行方向、TDは横巾方向を意味す
る。
上記の通り、銅箔に対してポリイミド層は、0.54〜0.
58%収縮していた。(即ち、寸法差0.54〜0.58%) この長尺FMCLの銅箔を、第1図に断面の構成状態が示
されるように、ブレードエッジの接触部の曲率半径は0.
3mmであり、第2図に図示の通り両ガイドローラーの半
径20mm、ガイドローラーの回転はFMCLの通過による自由
回転とし、折り角θ=120°、距離BとDともに30mmと
してブレードのFMCL巾方向に対する角度は、+40度と−
40度にしたジルコニア製のブレードエッジを各1回、0.
4kg/cmのMD方向の張力を付加してFMCLの通過速度3m/min
にて接触通過させて両層間の寸法差を修正した。
修正処理中、最大3mmながら蛇行が継続したが、FMCL
には特に皺・凹凸の発生はなかった。
前記と同じ測定法により処理後の両層の寸法差を測定
した。
寸法差は、巾方向の両側端部にて僅かに中央部より大
きい値となったが全部の位置で0.2%以下となり良好で
あった。
[実施例2] ガイドローラー2の回転速度10rpm、外周速度1.57m/m
in、ガイドローラー5の回転速度15rpm外周速度2.36m/m
inに制御したこと以外の条件は実施例1同様とした実験
を行った。
修正処理中、蛇行は全くなく走行は非常に安定してお
り、FMCLに波打ち、凹凸、皺などが生じることは皆無で
あった。
前記と同じ測定法により処理後の両層の寸法差を測定
した。
寸法差はMD、TD全方向において0.15%以下となり非常
によい均一な寸法差の修正が行われた。
修正後のFMCLには皺・凹凸がなく非常に優れたもので
あった。
[比較例1] 実施例1と同じブレード(接触部曲率半径0.3mm)を
使用し、第7図に示すように、この発明のブレードに平
行な両ガイドローラーがない状態として、ブレードを前
後の巻出ガイドロール、巻取ガイドロールの間隔を500m
mとし、実施例と同様に折り角θ=120°、ジルコニア製
ブレードのFMCLに対する角度は+40度と−40度、通過方
向の張力0.6kg/cm、通過は各1回、FMCLの通過速度3m/m
inとして処理を行った。
修正処理中、65mm巾の蛇行が継続し、ブレードエッジ
の1回通過により皺が生じて正常なFMCLは得られなかっ
たが、敢えて2回目の通過も行って全方向処理とした。
(2回目も皺が更に生成。) 寸法差の解消結果は、下記の通りであった。
寸法差の解消は不均一であり、特にMD方向が不良であ
り、FMCLとしては使用に耐え得ないものであった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、各種の形状のブレードの縦断面図、第2図
(a)は、ガイドローラーとブレードの配置を示す平面
図、第2図(b)は、その縦断面図、 第3図は、この発明のガイドローラーがなく、ブレード
上のFMCLが蛇行していることを示す説明図、第4図
(a)(b)は、この発明のガイドローラーがない場合
のブレードとFMCLとの間の角度に相違があることを示す
説明図、第5図はブレードによる推力とガイドローラー
による推力の説明図、 第6図は、FMCL上の基準点配置を示す平面図、 第7図は、比較例におけるブレードおよび巻出ガイドロ
ールおよび巻取ガイドロールとの関係を示す説明図であ
る。 第2図中、1はFMCL、2がガイドローラー3はブレー
ド、4はブレードエッジ、5はガイドローラーを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−49251(JP,A) 特開 昭57−66690(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属箔層とプラスチック層からなり、両層
    間に寸法差があるか、またはカールしているフレキシブ
    ル金属プラスチック積層板を寸法の大きい方の層、また
    はカールしている外側の層を、張力下にフレキシブル金
    属プラスチック積層板の巾方向に対して+80度〜−80度
    の間のある角度を以って配置されたブレードのエッジに
    接触し通過させて寸法差またはカールを修正するに当
    り、ブレードエッジに近接し並行して設けられ、回転す
    るガイドローラーによりブレード通過前および/または
    通過後のフレキシブル金属プラスチック積層板を、寸法
    の小さい方の層か、カールしている内側の層の側から圧
    迫することを特徴とする蛇行を実質的に抑制せしめなが
    ら層間寸法差またはカールの修正を行うフレキシブル金
    属プラスチック積層板の層間寸法差またはカールの修正
    方法。
  2. 【請求項2】ガイドローラーの回転が、ローラーの外周
    表面の速度がフレキシブル金属プラスチック積層板の通
    過速度に同調する速度以下において所望の速度になるよ
    うに制御される特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】金属箔層とプラスチック層からなり、両層
    間に寸法差があるか、またはカールしているフレキシブ
    ル金属プラスチック積層板を張力下に進行させる手段
    と、フレキシブル金属プラスチック積層板の巾方向に対
    して+80度〜−80度の間の角度で交差し、寸法の大きい
    方の層またはカールしている外側の層に、そのエッジが
    接触するブレードと、ブレードのエッジに近接し並行し
    て設けられブレード通過前および/または通過後のフレ
    キシブル金属プラスチック積層板を、寸法の小さい方の
    層かカールしている内側の層の側から回転しつつ圧迫す
    るガイドローラーとを有することを特徴とする蛇行を実
    質的に抑制せしめながら層間寸法差またはカールの修正
    を行うフレキシブル金属プラスチック積層板の層間寸法
    差またはカールの修正装置。
  4. 【請求項4】ガイドローラーの回転が、ローラーの外周
    表面の速度がフレキシブル金属プラスチック積層板の通
    過速度に同調する速度以下において所望の速度になるよ
    うに制御される特許請求の範囲第3項記載の装置。
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