JP2565830Y2 - 筒状成形品の型抜き装置 - Google Patents

筒状成形品の型抜き装置

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JP2565830Y2
JP2565830Y2 JP1991030407U JP3040791U JP2565830Y2 JP 2565830 Y2 JP2565830 Y2 JP 2565830Y2 JP 1991030407 U JP1991030407 U JP 1991030407U JP 3040791 U JP3040791 U JP 3040791U JP 2565830 Y2 JP2565830 Y2 JP 2565830Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、柱状の金型から、その
側面上で成形された筒状成形品(たとえば、輪切りされ
て複数の伝動ベルトとされる前の、スラブと呼ばれるゴ
ム成形品)を抜き出すための型抜き装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】伝動ベルトの製造にかかる半製品である
スラブは、円柱状の金型(内金型)の側面において成形
され加硫されるが、できたスラブをその金型から取り外
すことはあまり容易ではない。金型に対して軸方向にス
ラブを相対移動(もしくは逆に金型を移動)してやれば
よいのだが、冷却の際スラブが金型上で収縮しているた
め、かなりの力が必要なのである。
【0003】上記の相対移動に必要な力をスラブに対し
て有効に作用させるため、従来は図4のように、スラブ
Eの一部と係合し合うアダプターGを使用している。何
条かの溝Gaを外周に有するこのアダプターGを金型F
の軸端部に接続しておき、両者の側面上に一体にスラブ
Eを成形(および加硫)すれば、そのスラブEは溝Ga
の部分でアダプターGに噛み合うものとなる。したがっ
て、たとえば図4のように、アダプターGを固定したう
えプシュロッドHで金型Fの上部突起Faを押し下げる
と、金型FがスラブEから分離されて抜き取られる。ス
ラブEの本体とアダプターGとの分離は、つづいてアダ
プターGの下端面の位置でスラブEの本体を切り離す
(アダプターGの外周に付いた部分は、縦にも切って取
り外す)ことにより行われる。なお、こうしたアダプタ
ーの使用については、特開平2−188219号公報な
どに記載がある。
【0004】上記のようなアダプターを使用するほか
に、スラブその他の筒状成形品を柱状の金型から抜き出
す手段として、金型上にある成形品の軸方向の端部に爪
を掛けるやり方もある。金型を固定したうえ、金型のサ
イズに合わせて周囲から幾つかの爪を延ばして成形品の
軸端部に掛け、その爪で成形品を移動(もしくは逆に、
爪を掛けて成形品を固定したうえ金型を移動)すること
により、金型から成形品を抜き出すのである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上に紹介した従来の型
抜き手段のうち、図4のようなアダプターを使用するも
のについては、成形品材料のロスがアダプター部分に必
然的に生じるという欠点がある。つまり、アダプターの
側面上に成形された部分は、成形品が金型から分離され
たのちは用途がなく、成形品本体から切り離されてスク
ラップとなる。そのほか、成形品と金型との間の摩擦力
が大きい場合、金型とアダプターとにまたがった中間の
部分に大きな張力がかかることにより、成形品が切れた
り、成形品に内部ひずみが生じたりしやすいという不都
合もある。
【0006】一方、成形品の軸方向の端部に爪を掛ける
方式では、その爪が適正な状態では成形品に掛からない
ことが多い。成形品の軸端部付近は、中ほどの付近とは
異なり厚みが不均一であったり十分な強度をもたなかっ
たりすることがあるが、爪の先を、金型や成形品の大き
さに合わせて適正な位置(金型の側面に当たらずしかも
それに十分接近した位置)まで延ばすことは難しいの
で、成形品の軸端部から爪の先が外れやすいのである。
かといって、成形品から爪が外れぬようその先を金型側
面に当てておけば、金型または爪が傷つきやすくなる。
またそのほか、こうした爪によるやり方では、金型・成
形品の相対移動のための力が、成形品の軸端部であって
各爪の当たる部分に局部的に集中することから、その付
近を中心にして成形品に内部ひずみ(または、内蔵した
補強繊維等の乱れ)などの生じる可能性が高い。
【0007】本考案の目的は、材料ロスとなる部分を成
形品に設けておくことが不要で、内部ひずみなど成形品
の品質不良を起こす恐れがなく、確実に、金型から成形
品を抜き出すことのできる装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案による筒状成形品
の型抜き装置は、金型の側面上において、成形品に悪
影響を及ぼす力の集中を引き起こさないだけの面積をも
って成形品の外周に押し付けられるべく配置された複数
の摩擦板と、成形品外周に対して摩擦板を押し付け、
その押し付け力が一定の大きさになった時点で自ら摩擦
板の変位を停止(ロック)させるよう制御される摩擦板
駆動手段と、金型と摩擦板との間に成形品の軸方向へ
の相対移動を与える移動手段と−を設けたものであ
る。摩擦板としては、表面の粗い板など、成形品との間
の摩擦係数が高いものを使用する。
【0009】またさらに請求項2のように、上記複数の
摩擦板のうち一部または全部について、上記成形品の外
周のうち軸方向の中ほどのみを押すようにそれらを配置
するとともに、それぞれに、成形品の軸端部に掛かる爪
を形成するのもよい。
【0010】
【作用】本考案の型抜き装置は、柱状の金型の側面上に
ある筒状成形品に対し、上記の摩擦板をの駆動手段
によって押し付けたうえの移動手段で金型・摩擦板間
に相対移動を起こさせることにより、成形品を、摩擦板
とともに金型に対して移動しながら抜き出す。相対移動
を与えるのは金型と摩擦板との間であるが、摩擦板・成
形品間の摩擦力が金型・成形品間のそれを上回るように
なっているため、金型と成形品との間がすべって成形品
が抜き出されるのである。摩擦板は、その数を多くし、
軸方向(成形品の軸の方向)へも長くして成形品との接
触面積を広くとることにより、上記の抜き出しを確実に
するための十分な摩擦力を成形品との間で生じるうえ、
成形品に悪影響を及ぼすような力の集中も引きおこさな
い。
【0011】なお、上記の摩擦板駆動手段は、金型上
の成形品に対し摩擦板を押し付け、その押し付け力が一
定の大きさになった時点でロックする(すなわち、それ
以上の押付方向の変位がないように自ら摩擦板を停止さ
せる)よう制御されるため、金型から成形品が抜き出さ
れた際、その成形品を摩擦板の力で無理に折り曲げてし
まったり、摩擦板を当てて金型を傷めたりする恐れがな
い。
【0012】請求項2の型抜き装置では、上述の摩擦板
に加え、従来の技術として前に紹介したものに似た爪が
併用される。すなわち、十分な数・面積の摩擦板を設け
られない場合や摩擦板の押し付け力が足りない場合など
に、摩擦板による上記の作用が、成形品の軸端部に掛か
る爪によって補われる。成形品は、その側面で摩擦板か
ら受ける摩擦力と軸端部で爪から受ける力とに基づい
て、金型に対し相対移動することになる。
【0013】ただしこの爪は、摩擦板と一体的に形成さ
れているものであり、成形品の軸端部から外れないよう
金型の側面に極めて近い位置に先端をおくことができる
点で従来の爪と異なる。爪をもつ摩擦板が、成形品の外
周のうち厚さが均一で規定どおりに成形されやすい中ほ
ど(軸方向)の部分のみを押すように配置され、爪はそ
の摩擦板と一体的に、成形品の厚さに応じた適正長さだ
け内側へ伸びているため、摩擦板を成形品に押し付けた
ときに爪の先の位置がおのずと正確に定まるのである。
【0014】
【実施例】図1および図2に、本考案の第一実施例を示
す。うち図1(a)・(b)は、図2(a)・(b)・(c)に示
す本実施例の型抜き装置1に関する要部の概要図であ
る。
【0015】この装置1は、円柱状の金型(内金型)B
から、その側面上で成形・加硫されたスラブ(伝動用ゴ
ムベルトの半製品である円筒状のゴム成形品)Aを抜き
出す装置である。スラブAは、側面上に軸方向の多数の
溝(図示省略)を有する金型Bと、その外側に配置され
る円筒状の外金型(図示せず)との間にゴム材料を射出
成形することにより成形され、その後に加圧・加熱され
ることにより加硫される。金型Bの側面に溝があるため
歯付きベルト用のスラブAが成形されるが、加硫が終わ
って外金型が取り外され(スラブAが冷却時に収縮して
いるため外金型は容易に抜き取られる)た段階で、この
装置1がスラブAを金型Bから抜き出すのである。
【0016】概要的には、装置1は図1(a)・(b)のと
おり構成している。すなわち、摩擦板10とその駆動手
段20、中央部分で金型Bを固定する固定機構40、摩
擦板10や駆動手段20を昇降させる昇降機構50など
が、この装置1の主要部分である。摩擦板10は、表面
にローレット(網目状のきざみを入れる)加工を施した
金属板であるが、支持棒11とスプリング12とを介し
上下二枚を一組として支持板13に取り付け、中央部分
に置かれる金型Bを囲むよう図1(b)のとおり8組配置
している。駆動手段20としては、支持板13に連結し
たプシュロッド21を、後述するモータ22の駆動力に
よって押し引きするようにした。固定機構40は、圧下
シリンダ41の伸縮端41aとテーブル42上のピン4
2aとによって、金型Bをはさみつけて固定するもので
ある。また昇降機構50は、摩擦板10やその駆動手段
20を有するフレーム36を送りネジ54の作用で昇降
させるよう構成した。なお、こうした固定機構40と昇
降機構50との組み合わせは、金型Bと摩擦板10との
間に相対移動を与える移動手段30でもある。
【0017】この型抜き装置1では、固定機構40によ
って金型Bを固定し、その側面上のスラブAに対し駆動
手段20を用いて各摩擦板10を押し付けたうえ、昇降
機構50ですべての摩擦板10ごとフレーム36を上昇
させることにより、金型BからスラブAを上方へ引き抜
く。スラブAや金型Bのサイズが変わった場合、軸方向
寸法に対してはシリンダ41の伸縮量によって対応し、
径方向寸法に対しては摩擦板10の位置によって対応で
きるので、装置1は多種サイズの混合生産にも適用する
ことができる。
【0018】この装置1の詳細な構成は、図2(a)・
(b)・(c)に示すとおりである。まず前記シリンダ41
やテーブル42などを取り付ける骨組みとして、台板3
3上に支柱31を立てて上板32を固定している。前記
したフレーム36は、この支柱31に沿ってスライドし
ながら昇降することになる。
【0019】摩擦板駆動手段20は、ブレーキ付きのサ
ーボモータ22が、金型Bの位置へ向けてすべての摩擦
板10を前後進駆動するようにしたもので、全体をフレ
ーム36内に構成している。すなわち、イ)図2(a)のよ
うに、各摩擦板10を押すロッド21を、ネジを介して
それぞれ傘歯車28bの内側に通し、傘歯車28bの回
転によってロッド21が前後進するように組み付け、ロ)
各傘歯車28bを、フレーム36に設けた鉛直な軸27
上の傘歯車28aにそれぞれ噛み合わせ、ハ)図2(c)の
とおり、モータ22の出力軸に取り付けたプーリ23
を、シンクロベルト24および25を介して各軸27上
のプーリ26に接続した。したがって、モータ22を起
動すると8本の軸27が同時に回転し、その回転が傘歯
車28a・28bなどを介してロッド21の前後進動作
に置換される。なおモータ22は、ロッド21を前進さ
せる際、スラブAに対する摩擦板10の押し付け力が適
正な大きさ(スラブAの種類によって一定の値)になっ
た時点で回転を停止し、その状態でブレーキがはたらく
よう制御している。
【0020】固定機構40においては、金型Bの設置と
交換を容易にする目的で、前記のテーブル42を移動式
に構成している。すなわち、センターシャフト43によ
ってテーブル42を旋回可能に支持するとともに、それ
らを、直線軌道44に沿ってスライドするように配置し
た。図2(b)のようにテーブル42上には二つのピン4
2aを設けたので、このテーブル42を旋回させ、かつ
前後にスライドさせることにより、金型Bの設置・交換
が能率的に行える。
【0021】昇降機構50としては、4本の鉛直な送り
ネジ54をフレーム36の雌ネジ部分55に通したほ
か、各ネジ54の駆動部分であるモータ51とギヤボッ
クス52・傘歯車対53などを、上板32上に配置して
いる。
【0022】またこの装置1には、金型Bから抜き出さ
れたスラブAに対する受け取り手段60をも配備した。
図2(a)のように同手段60は、上部と側部の一部が開
放されたボックス61と、それのブラケット61aに設
けた複数のローラ62、それらローラ62がはまる溝を
備えたガイドフレーム63、および、ボックス61を前
後移動させるエアシリンダ64などからなる。ボックス
61は、図の実線の状態では上方からスラブAを受け取
りやすいが、これにスラブAが落とされたときは、シリ
ンダ64を縮めることによりローラ62がガイドフレー
ム63に沿って移動し、これにつれてボックス61は、
作業者がスラブAを持ち運びやすい外方の位置まで、起
き上がりながら移動する。
【0023】以上のように構成した型抜き装置1は、つ
ぎの手順で金型BからスラブAを抜き出すことができ
る。
【0024】1) 側面にスラブAを付けたままの金型B
を、作業者が、テーブル42のピン42a上に載せる。
二つあるピン42aのうち、金型Bを載せやすい外側位
置のピン42aを用いればよい。
【0025】2) 装置1の運転スイッチ(図示せず)を
押す。これによって、以後の手順は自動的に進行する。
【0026】3) テーブル42が旋回かつ前進し、シリ
ンダ41の真下(中央部分)まで金型Bを運ぶ。
【0027】4) 固定機構40のシリンダ41が伸び、
伸縮端41aで金型Bの上端を押さえることにより金型
Bを固定する。
【0028】5) 上方にあったフレーム36を、昇降機
構50によって下降させる。
【0029】6) 外方へ後退していた摩擦板10を、駆
動手段20によってスラブA上に押し付ける。このと
き、押し付け力が設定値になった時点で駆動手段20が
ロック状態になることは前述のとおりである。
【0030】7) 昇降機構50にてフレーム36を上昇
させることにより、金型BからスラブAを抜き出す。摩
擦板10の動作がロックしているので、抜き出されたス
ラブAは、摩擦板10で極端に折り曲げられることなく
それらの間に保持される。
【0031】8) 固定機構40のシリンダ41が縮み、
伸縮端41aが金型Bから離れて上昇する。
【0032】9) テーブル42が後退・旋回して、スラ
ブAと分離された金型Bを、作業者の持ち出しやすい位
置まで運ぶ。
【0033】10) 受け取り手段60のシリンダ64が、
外方に退避していたボックス61を前進させる。ボック
ス61は、摩擦板10の間に保持されたスラブAの真下
に入り、そのスラブAを受け取りやすいように傾く。
【0034】11) 駆動手段20が摩擦板10を後退さ
せ、スラブAをボックス61内へ落とす。
【0035】12) 受け取り手段60のシリンダ64が縮
んでボックス61をもとの位置まで後退させることによ
り、受け取ったスラブAを持ち出しやすい位置へ運ぶ。
【0036】つづく図3(a)・(b)・(c)に、本考案の
第二実施例について示す。図示の型抜き装置2も、円柱
状の金型Dから、その側面上で成形・加硫された円筒状
成形品であるスラブCを抜き出すものである。
【0037】この装置2も、金型D上のスラブCに押し
付けられる摩擦板110とその駆動手段120とを有す
るが、前記第一実施例の型抜き装置1とは下記の点で相
異する。すなわち、 a) 摩擦板110は、金属板111の内側表面に高摩擦
性のラバー112を張り付けてそれぞれ構成した。ラバ
ー112を張り付けた位置は、スラブCのうち軸端部付
近(両側の軸端部は、図のように規定どおりの厚さに成
形されていないことが多く、またベルトの補強のための
コード等も内蔵されていない。なおこの部分はのちに切
除される)を除いた中ほどに相当する部分である。こう
した摩擦板110を、後述のガイドレール125上に、
前後進は可能だが鉛直方向への移動(昇降)はしないよ
うにして、図3(b)のとおりスラブCおよび金型Dを囲
む4箇所に設置した。
【0038】b) 摩擦板駆動手段120は、床面上のブ
ラケット123に取り付けたエアシリンダ121によっ
て前記の摩擦板110(金属板111)を押し引きする
ものとした。なお摩擦板110は、下部のブラケット1
24と一体のスライドブロック124aを介し、床面上
に固定したガイドレール125に沿って、しかもそのレ
ール125から浮き上がることなく前後進する。金型D
上のスラブCに所定の力で摩擦板110を押し付けたと
きシリンダ121のロッド121aがそれ以上の変位を
しないように、シリンダ121の本体にはロック具12
2を装備している。ロック具122は、シリンダ121
と同じくエアにて作動し、エアの圧力を受けてロッド1
21aをロック(制動)状態にするもので、ブレーキに
似た役目を果たす。
【0039】c) 摩擦板110とその駆動手段120が
上記のとおりスラブCの軸方向(つまり上下)へは移動
しないのに対して、図示せぬ吊り具によって金型Dを上
方へ吊り上げるようにし、これをもって金型D・摩擦板
110間の移動手段とした。
【0040】d) 各摩擦板110の上端部(すなわち、
摩擦板110に対する金型Dの相対移動方向の端部)に
は、摩擦板110をスラブCに押し付けたとき図3(c)
のとおりスラブCの上端上に位置するよう爪116を取
り付けた。内側への爪116の突出量は、金型D上のス
ラブC(の中ほどの部分)に対し適正な力で摩擦板11
0を押し付けたとき(そして上記b)のようにロックした
とき)に、その先端が金型Dの側面に接触はしないが極
めて近く位置するものとした。
【0041】この型抜き装置2では、成形・加硫された
スラブCを側面上に有する金型Dが中央部に置かれる
と、シリンダ121を伸ばして摩擦板110をスラブC
上に押し付け(かつその状態でロックし)たうえ、金型
Dを吊り上げることによってスラブCと金型Dとを分離
する。摩擦板110の数やスラブCとの接触面積がやや
不足ぎみなので摩擦板110に対してスラブCがすべる
可能性が無くはないが、すべりが生じた場合にはスラブ
Cの上端に爪116が引っ掛かるため、型抜きに支障の
あることはない。爪116の先端が金型Dの側面に極め
て近い位置に来ていることも、確実な型抜きのできる要
因の一つである。なお、爪116から力を有効に受けや
すい点で、型抜き対象のスラブCとしては剛性に富んだ
(たとえば厚さや硬さが比較的高く、また短い)ものが
適している。
【0042】以上、二つの実施例を紹介したが、これら
以外に、本考案の型抜き装置はたとえば下記のように実
施することもできる。
【0043】イ) ゴムベルトやその半製品であるスラブ
以外の他の筒状成形品、あるいは、円筒状でなくたとえ
ば角筒状の成形品を対象として構成するのも、もちろん
差し支えない。
【0044】ロ) 摩擦板やその駆動手段の数は、成形品
や金型の大きさに応じて設定し、大型のものを対象とす
る場合には摩擦板などを多数配置するとよい。
【0045】ハ) 摩擦板の面積についても上記ロ)と同様
に定めるが、成形品との接触面は、平面にしたり成形品
の形状に応じた曲面にしたりするとよい。
【0046】
【考案の効果】本考案の型抜き装置にはつぎの効果があ
る。
【0047】1) 材料ロスとなる部分を成形品に設けて
おく必要がないので、成形品生産上の歩留まりが向上す
る。
【0048】2) 成形品に無理な力の集中することがな
いので、内部ひずみなど成形品の品質不良をひき起こす
恐れがない。
【0049】3) 成形品を金型から確実に抜き出すこと
ができ、しかも、抜き出した直後にたとえば摩擦板で成
形品や金型を傷つけることがない。
【0050】請求項2の型抜き装置には、上記に加えて
つぎの効果もある。
【0051】4) 摩擦板の作用が爪によって補われるた
め、設置スペース等の関係で摩擦板の数や大きさ・押し
付け力等を十分にとれない場合にも確実に型抜きができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例である型抜き装置1の概要
図で、図1(a)は要部の正面視図、同(b)はその平面視
図である。
【図2】上記の型抜き装置1の全体図で、図2(a)は正
面図、同(b)は側面図、また同(c)は、同(a)でのc−
c断面図である。
【図3】本考案の第二実施例の型抜き装置2に関するも
ので、図3(a)は正面視図、同(b)は平面視図、そして
同(c)は、摩擦板を成形品に押し付けた状態での爪の付
近の詳細図である。
【図4】従来の型抜き手段に関する正面視図である。
【符号の説明】
1・2 型抜き装置 10・110 摩擦板 20・120 摩擦板駆動手段 30 移動手段 116 爪 A・C 成形品(スラブ) B・D 金型

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柱状の金型から、その側面上で成形され
    た筒状成形品を抜き出すための装置であって、 金型側面上において、成形品に悪影響を及ぼす力の集中
    を引き起こさないだけの面積をもって成形品の外周に押
    し付けられるべく配置された複数の摩擦板と、 成形品外周に対して摩擦板を押し付け、その押し付け力
    が一定の大きさになった時点で自ら摩擦板の変位を停止
    させるよう制御される摩擦板駆動手段と、 金型と摩擦板との間に成形品の軸方向への相対移動を与
    える移動手段とを備えたことを特徴とする筒状成形品の
    型抜き装置。
  2. 【請求項2】 上記複数の摩擦板のうち一部または全部
    が、上記成形品の外周のうち軸方向の中ほどのみを押す
    よう配置されるとともに成形品の軸端部に掛かる爪を備
    えている請求項1に記載の筒状成形品の型抜き装置。
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JPH0634915U (ja) 1994-05-10

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