JP2565028Y2 - ミスト発生器 - Google Patents

ミスト発生器

Info

Publication number
JP2565028Y2
JP2565028Y2 JP3748892U JP3748892U JP2565028Y2 JP 2565028 Y2 JP2565028 Y2 JP 2565028Y2 JP 3748892 U JP3748892 U JP 3748892U JP 3748892 U JP3748892 U JP 3748892U JP 2565028 Y2 JP2565028 Y2 JP 2565028Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mist
airflow
generating
discharge port
section
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3748892U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0528440U (ja
Inventor
仁 平岡
Original Assignee
株式会社荻原製作所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社荻原製作所 filed Critical 株式会社荻原製作所
Priority to JP3748892U priority Critical patent/JP2565028Y2/ja
Publication of JPH0528440U publication Critical patent/JPH0528440U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2565028Y2 publication Critical patent/JP2565028Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Special Spraying Apparatus (AREA)
  • Nozzles (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、喉内部などに薬液のミ
ストを噴霧するネブライザーなどに用いられるミスト発
生器に関し、特に、そのミスト粒径の選別技術に関す
る。
【0002】
【従来の技術】喉や呼吸器系の疾病を有する患者に対し
て、その口内または鼻腔から薬液のミストを吸入させ
て、病変部に薬液のミストを沈着させる治療法がある。
この治療法に使用されるネブライザーとして、本願考案
者はすでに図5に示すものを出願している(実願平2−
61756号)。このミスト発生器30は、貯留された
薬液31に超音波振動を与えて、薬液のミストを発生さ
せるミスト発生部32と、このミスト発生部32に連通
し、そこから立ち上げ部33aを介して吐出口34に連
通する連通管33と、この連通管33に立ち上げ部33
aで連通する送風管35とを有している。このミスト発
生器30において、送風ファン36から送風管35を介
して連通管33に空気流を供給すると、空気流は吐出口
34の側に流れて、ミスト発生部32の内部からミスト
と共に空気を引き込む。これにより、減圧状態となった
ミスト発生部32は、逆に、空気流を引き込もうとす
る。このため、連通管33の立ち上げ部33aでは、吐
出口34の側への空気流とミスト発生部32の側への空
気流とが干渉し合うことになる。その故、ミスト発生部
32の内部の空気層37のうち、粒径の小さなミストが
滞留している上層のみが、連通管33に引き込まれる。
また、連通管33の下端側において、吐出口34に向か
う空気流の速度が低いため、粒径の大きなミストは下方
へ復流する。その結果、粒径の小さなミストのみが吐出
口34から放出される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、吸入さ
れる薬液のミストの粒径と体内の沈着部位との関係にお
いては、粒径が小さいミスト程、比較的深い部位に到達
して、そこに沈着するのに対し、粒径が大きなミスト
程、比較的浅い部位に沈着する傾向がある。このため、
粒径が小さなミストを発生させる上述のミスト発生器3
0は、肺胞などの深い部位に病変部を有する患者には有
効であるが、上気道や気管などの比較的浅い部位に病変
部を有する患者に対しての治療効果が低いという問題が
ある。
【0004】これに対し、粒径が大きなミストを発生可
能なミスト発生器としては、従来より、図6に示すもの
がある。このミスト発生器40においては、ミスト発生
部41に対し、送風管42と吐出口43に連通する空気
吐出管44とを、それぞれ独立して連結させて、供給さ
れた空気流によって、ミスト発生部41の内部に発生し
たミスト全体を吐出口43から放出する。従って、ミス
ト発生部41の空気層45に滞留する大きな粒径のミス
トを放出するので、上気道や気管などに病変部を有する
患者に用いられる。しかしながら、ミストの粒径が大き
いため、肺胞などの深い部位に病変部を有する患者に
は、治療効率が悪い。
【0005】従って、患者に適応した条件で吸入治療を
行うには、細かなミストを発生するミスト発生器と、粗
いミストを発生する装置の両方を備えておくことが必要
になり、不便である。
【0006】かかる問題点を解消するために、本願考案
者は、1台のミスト発生器で、条件を変えることによっ
て、いずれの粒径のミストをも選択して発生可能なミス
ト発生器を提案する。この提案を具現化するために、ま
ず、本願考案者は、図5のミスト発生器30の超音波強
度を高めて、放出されるミストの粒径を大きくする方法
を試みた。この方法によれば、ミスト発生部31の空気
層37の上層にも粒径が大きなミストを強制的に滞留さ
せて、放出されるミストの粒径の拡大を図ることができ
たが、超音波強度が高い条件では、ミスト発生部41の
内部の薬液量によって薬液の超音波振動の度合いが変化
して、発生するミストの粒径分布がばらつくなど、安定
性に問題があった。
【0007】以上の問題点に鑑み、本考案の課題は、前
述の提案を実現するためのものであり、空気流経路の設
定によって、1台のミスト発生器で、いずれの粒径のミ
ストも選択的に発生可能なミスト発生器を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、貯留された液体からミストを発生させる超音波発生
手段などのミスト発生手段を備えるミスト発生部と、こ
のミスト発生部に連通し、そこから立ち上げ部を介して
吐出口に連通する連通管と、この連通管の立ち上げ部内
に略水平方向から空気流を供給する空気流供給手段とを
有し、この空気流によってミストを吐出口から放出する
ミスト発生器において、本考案が講じた手段は、連通管
内部における空気流供給手段からの空気供給部付近から
ミスト発生部内までのいずれかの位置に、ミスト発生部
側に向かう空気流の第1の気流経路および吐出口側に向
かう空気流の第2の気流経路を形成した状態と、これら
の気流経路を1の気流経路とした状態、すなわち、混流
経路とした状態とに切り換えされて、吐出口から放出さ
れるミストの粒径を調整可能なミスト選別手段を設ける
ことである。
【0009】ここで、ミスト選別手段としては、例え
ば、連通管内部に配置されて、その一方の面側に第1の
気流経路が形成され、他方の面側に第2の気流経路が形
成されるフラップ部材を利用できる。この場合には、第
1および第2の気流経路を混流経路にするために、この
フラップを取り外すか、その姿勢を変えて配置するかの
いずれであってもよい。
【0010】本考案においては、ミスト発生部内の液量
が著しく変化して、吐出口から発生するミストの粒径が
ばらつくことがないように監視することなども目的に、
液面監視手段として、ミスト発生部の底面または側面に
設けられた透明部位と、この透明部位の背面側からミス
ト発生部内に向けて配置された反射型光センサとを備え
るセンサ機構を設けておくことが好ましく、この構成の
液面監視手段であれば、内部の洗浄等も容易である。
【0011】
【作用】本考案に係るミスト発生器においては、まず、
超音波振動などを利用して、ミスト発生部の液体からミ
ストを発生させた状態で、連通管内部に空気流を供給す
る。この状態で、フラップ部材などで、連通管内部にお
ける空気流供給手段からの空気流供給部付近からミスト
発生部内までの間に、ミスト発生部側に向かう空気流の
第1の気流経路と吐出口側に向かう空気流の第2の気流
経路とを形成しておくと、吐出口からは粒径の大きなミ
ストが放出される。その理由は、以下のように考えるこ
とができる。この条件下においては、反対方向へ向かう
気流同士が互いに干渉し合うことがないため、空気流
は、ミスト発生部の空気層のうちの上層から下層にかけ
ての深い領域からミストを引き出す。このミスト発生部
内においては、発生したミストのうち粒径が小さくて軽
いもの程、空気層の上層側に滞留し、粒径が大きくて重
いもの程、空気層の下層側に滞留している。しかも、連
通管の下端側において、吐出口側に向かう空気流の速度
が高いので、粒径が大きくて重いミストも自重によって
ミスト発生部側に復流することなく、吐出口側に供給さ
れる。その結果、吐出口から放出されるミストにおける
粗いミストの比率が、高くなる。
【0012】これに対し、前述の空気流の気流経路をそ
れぞれ設けず、混流経路とした場合には、吐出口からは
小さなミストが放出される。その理由は、以下のように
考えることができる。連通管内部において、吐出口側へ
向かう空気流の気流経路と、吐出口側に向かう空気流の
気流経路とは、形成領域が画定されていないため、局部
的または時間的に変化する状態、すなわち、混流状態に
あり、この状態で、ミスト発生部からミストを引き出
す。従って、上記の気流同士が干渉し合って、ミスト発
生部の空気層のうち、粒径が小さなミストが滞留してい
る上層のみが引き出される。また、連通管の下端側にお
いて、吐出口側に向かう空気流の速度が低いので、粒径
が大きく重いミストは自重によってミスト発生部側に復
流する。その結果、吐出口から放出されるミストにおけ
る細かなミストの比率が、高くなる。
【0013】
【実施例】次に、図面を参照して、本考案の実施例を説
明する。
【0014】図1は実施例1のミスト発生器の断面図で
ある。
【0015】この図において、ミスト発生器1は、断面
が略L字状の本体2を有し、その水平本体部2aの上に
は、横断面が略楕円形状をした透明なミスト発生容器3
(ミスト発生部)を有する。このミスト発生容器3の底
面側には、水平本体部2aの内部に配置され、超音波強
度が可変の超音波発生部(図示せず)を有し、その超音
波振動子4がミスト発生容器3の底面の窪み3aに位置
している。一方、ミスト発生容器3の上方は開口端にな
っており、この開口部は蓋材5によって閉鎖されてい
る。この蓋材5には連通管6が固着されており、この連
通管6の下方端側は、蓋材5の下面から突出する開口端
になっている。その開口部7は、先端側7aが尖端縁と
なるように連通管6が両側から切込みされた形状になっ
ており、一方の傾斜部7bの内側には、実線で示すよう
に、傾斜部7bの切断面に対応した半円形のフラップ8
が装着されている。ここで、フラップ8は、破線で示す
ように、先端側7aに保持された状態のまま、直立した
姿勢でも固定可能になっている。また、連通管6の上方
側は、蓋材5から立ち上げされ、この立ち上げ部6aの
上端側からさらに上方に向かって傾斜をもって延びてお
り、その先端開口が吐出口9になっている。ここで、立
ち上げ部6aからは、水平方向に送風管10が延びてお
り、その先端は本体2の垂直本体部2bの内部にまで到
達している。ここで、送風管10の先端側には、送風用
モータ(図示せず)の回転軸に連結された送風ファン1
1が配置されており、この送風ファン11によって連通
管6の内部に向けて、空気流を圧送可能になっている。
【0016】一方、ミスト発生容器3の底面側には、液
面監視部12が配置されており、この液面監視部12
は、ミスト発生容器3の底面に形成されたアクリル樹脂
からなる透明段差部12aと、この段差部12aの下方
位置で透明段差部12aに向けて配置された反射型光セ
ンサ12bを有している。この反射型光センサ12b
は、透明段差部12aに向けて光を発すると共に、その
反射光を受光する。従って、透明段差部12aの上面に
薬液がなくなると、反射光強度が高まることを利用し
て、この透明段差部12aの上面に薬液があるか否か、
すなわち、ミスト発生容器3における液面位置を監視可
能になっている。
【0017】次に、この構成のミスト発生器1の使用態
様を説明する。
【0018】まず、フラップ8の固定姿勢を、図1に実
線で示す姿勢とした場合(条件1)、すなわち、連通管
6の下端側内部をフラップが仕切っていない場合につい
て、図2を参照して、説明する。
【0019】ミスト発生容器3の内部に所要の薬液13
を貯留し、超音波振動子4から薬液13に対し超音波振
動を伝播させると、薬液13の液面からミストが発生す
る。
【0020】これらのミストは、ミスト発生容器3の内
部の空気層14に滞留する状態となる。この状態で、送
風ファン11を回転させて、空気流を送風管10から連
通管6に向けて供給すると、吐出口9からは細かなミス
トが発生して、肺胞など深部に病変部を有する患者に適
した治療を行うことができる。
【0021】ここで、粒径が小さなミストが選択的に放
出される理由については、以下のとおりと考えられる。
【0022】供給された空気流は、この送風管10が対
面する連通管6の内面に衝突して、吐出口9の側(矢印
Aの方向)に向かうと、ミスト発生容器3の内部の空気
層14がミストと共に引き出される。これにより、ミス
ト発生容器3の内部は減圧状態となる。このため、ミス
ト発生器3の内部は、逆に、連通管6の側から空気流を
引き込む(矢印Bの方向)。このように、連通管6の立
ち上げ部6a付近では、矢印Aの方向に向かう空気流
は、その気流経路が局部的または時間的に変化しなが
ら、ミスト発生容器3の側からミストを引き出す。この
ため、ミスト発生容器3の空気層14のうちの上層側1
4aから広く、すなわち、一点鎖線で示す領域Iに滞留
しているミストを引き出す。ここで、空気層14に滞留
するミストの粒径分布は、上層側14aには粒径が小さ
く軽いミストが多く滞留している一方、下層側14bに
は、粒径が大きく重いミストが多く滞留している。この
ため、粒径が小さなミストが連通管6の側に向けて選択
的に引き出される。しかも、連通管6の下端側におい
て、吐出口9の側に向かう空気流の速度が遅いため、粒
径が大きく重いミストは自重によってミスト発生容器3
の側に復流する。その結果、この条件1においては、吐
出口9から細かなミストが選択的に放出されると考えら
れる。
【0023】次に、フラップ8の固定姿勢を、図1に破
線で示す姿勢とした場合(条件2)、すなわち、連通管
6の下端側内部をフラップ8によって仕切った場合につ
いて、図3を参照して、説明する。
【0024】前述の条件の場合と同様に、ミスト発生容
器3の内部の薬液13に対して、超音波振動を伝播さ
せ、空気層14にミストを滞留させた状態で、送風ファ
ン11によって、送風管10から連通管6に向けて空気
流を供給する。ここで、フラップ8によって連通管6の
下端側内部を仕切っておくと、吐出口9からは粒径の大
きなミストが発生して、上気管など浅い部位に病変部を
有する患者に適した治療を行なうことができる。
【0025】ここで、粒径が大きなミストが選択的に放
出される理由については、以下のとおりと考えられる。
【0026】供給された空気流は、この送風管10が対
面する連通管6の内面に衝突して、吐出口9の側に向か
い、ミスト発生容器3の内部の空気層14をミストと共
に引き出す。これにより、減圧状態となったミスト発生
容器3は、空気流を連通管6側から引き込む。ここで、
連通管6の下端側内部は、フラップ8によって仕切られ
ており、連通管6の側の空気は、フラップ8の前面側の
第1の気流経路15aを経て、矢印Cの方向に引き込ま
れる。一方、空気層14は、背面側の第2の気流経路1
5bを経て、矢印Dの方向に引き出される。従って、吐
出口9の側(矢印Dの方向)およびミスト発生容器3の
側(矢印Cの方向)に向かう気流同士が干渉し合うこと
がないため、ミスト発生容器3の空気層14のうちの狭
い領域であるが下層側14bのミストまでを、すなわ
ち、一点鎖線で示す領域IIに滞留しているミストを引き
出す。ここで、空気層14に滞留するミストの粒径分布
は、上層側14aには粒径が小さく軽いミストが多く滞
留している一方、下層側14bには、粒径が大きく重い
ミストが多く滞留している。このため、ミスト発生容器
3から引き出されるミストにおいては、粒径の小さなミ
ストが減少し、粒径が大きなミストが増加する。しか
も、連通管6の下端側において、吐出口9の側に向かう
空気流の速度が早いため、粒径が大きく重いミストもミ
スト発生容器3の側に復流することがない。その結果、
この条件2においては、吐出口9から粗いミストが選択
的に放出されるものと考えられる。
【0027】次に、フラップの姿勢を変えた条件1およ
び条件2について、吐出口9から放出されるミストの粒
径分布を光散乱法により測定した結果を表1に示す。こ
の表中、上段の各数値は各粒径の範囲毎に0.01立方
フィート中に存在する粒子数であり、下段の各数値は総
粒子数に対する各粒径範囲の粒子数の比率を示す。な
お、表中の比較例は、超音波強度をレベル1からレベル
4まで段階的に高めて、各超音波強度のレベルに対応す
る粒径の調整を行った結果であり、図1に示すミスト発
生器1からフラップ8を取り外した状態で行ったもので
ある。
【0028】
【表1】
【0029】表1に示すとおり、条件1に設定して、吐
出口9およびミスト発生容器3に向かう気流経路を、混
流経路とした場合には、粒径が0.3〜0.5μmのミ
ストが91.4%を占め、粒径が2.0〜5.0μmの
ミストはほとんど存在しない。これに対し、条件2に設
定して、吐出口9およびミスト発生容器3に向かう気流
経路を独立して形成した場合には、粒径が0.3〜0.
5μmのミストが0.8%となり、粒径が2.0〜5.
0μmのミストは56.6%も存在し、フラップ8を配
置する条件によって、ミストの粒径を調整することがで
きることが確認された。これに対し、比較例において
は、超音波強度をレベル1からレベル2までの範囲では
ミストの粒径分布に大きな変化がみられないが、超音波
強度をレベル2からレベル4まで高めていくと、粒径が
0.3〜0.5μmのミストの比率が低下していく一
方、粒径が2.0〜5.0μmのミストの比率が高まっ
ている。しかしながら、その選択性は、本例のミスト発
生器1に比較して劣る。しかも、ミスト発生容器内の薬
液量が変化して、単位量当たりの薬液に伝播される実質
的な超音波強度が変化すると、ミストの粒径分布も変化
してしまう。従って、超音波強度によるミストの粒径の
制御は安定性に乏しく、本例のように、気流経路の切り
換えによってミストの粒径の制御を行う方が安定してい
る。なお、本例におけるミスト発生器1においては、超
音波強度として、レベル1〜レベル2のように、超音波
強度が変化しても、ミストの粒径が変化しにくい範囲に
設定しておけば、より安定なミストの粒径の制御を行う
ことができる。また、本例のミスト発生器1において
は、ミスト発生容器3の底面側に液面監視部12を備え
ているので、薬液量が消費されたことを監視することに
利用できる他、薬液量が減少しすぎて、実質的に超音波
強度が高くなって、ミストの粒径分布がばらつくことを
監視することもできる。この液面監視部12は、ミスト
発生容器3の底面に形成された透明段差部12aを利用
したものであるため、ミスト発生容器3の内面に不要な
凹凸などを形成していないので、内部の洗浄等も容易に
なっている。しかも、薬液の導電性を利用するものでは
ないので、薬液種類に対する制限がない。
【0030】なお、本例のミスト発生器1においては、
フラップ8を連通管6の開口部7に配置しているが、そ
の配置位置は、図4(a)に示すように、連通管6と送
風管10との連結部6b、すなわち、空気流供給部にお
いて、フラップ28の一方の面を送風管10に対面する
ように配置してもよく、この連結部(空気流供給部)付
近からミスト発生容器3までのいずれか位置で、第1お
よび第2の気流経路を形成可能であって、かつ、これら
の気流経路を混流経路にも変更可能なものであれば、そ
の固定構造等に限定のないものである。すなわち、第1
および第2の気流経路を形成するときのフラップの向き
は、連通管6の横断面として示した場合に、図4(b)
に示す状態の他、図4(c)および図4(d)に示すよ
うに、送風管10の配置方向と同方向または所定の角度
をもつように配置してもよい。
【0031】また、ミスト発生器1の用途はネブライザ
ー用に限定されるものでない。ここで、ミスト発生器1
の各部位の形状、大きさなどは、その用途などに応じ
て、最適なものに設計されるべき性質のものであり、ま
た、ミスト発生手段として、超音波を利用したものに限
らず、遠心力、スプレーノズル、ヒータ加熱、ハロゲン
ランプ、レーザなどを利用したものであってもよい。
【0032】
【考案の効果】以上のとおり、本考案においては、連通
管に供給された空気流の気流経路を、ミスト発生部側へ
の第1の気流経路と吐出口側への第2の気流経路とを形
成した状態、またはこれらの気流経路を混流経路とした
状態に切り換え可能なフラップなどのミスト選別手段を
有している。従って、このミスト選別手段によって、吐
出口から放出されるミストの粒径を調整できるため、1
台のミスト発生器から粒径が大きなミストから粒径が小
さなミストまで選択的に発生させることができ、必要に
応じて使い分けできるので、便利である。
【0033】また、ミスト発生部の底面または側面に透
明部位と反射型光センサを備える液面監視手段を備えて
いる場合には、ミスト発生部の液量が減少しすぎて、ミ
ストの粒径がばらつくことなども監視できる。しかも、
ミスト発生部内面に不要な凹凸などを形成しないので、
ミスト発生部内部の洗浄も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係るミスト発生器の主要部を
示す断面図である。
【図2】図1に示すミスト発生器を細かなミストが発生
する条件に設定した状態を示す断面図である。
【図3】図1に示すミスト発生器を粗いミストが発生す
る条件に設定した状態を示す断面図である。
【図4】本考案の実施例の変形例に係るミスト発生器に
おいて、フラップ部材の配置状態を示す断面図である。
【図5】参考例としてのミスト発生器の断面図である。
【図6】従来のミスト発生器の断面図である。
【符号の説明】
1・・・ミスト発生器 3・・・ミスト発生容器 4・・・超音波振動子 6・・・連通管 8,28・・・フラップ(ミスト選別手段) 11・・・送風ファン 12・・・液面監視部 12a・・・透明段差部(透明部位) 12b・・・反射型光センサ 15a・・・第1の気流経路 15b・・・第2の気流経路

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯留された液体からミストを発生させる
    ミスト発生手段を備えるミスト発生部と、このミスト発
    生部に連通し、そこから立ち上げ部を介して吐出口に連
    通する連通管と、この連通管の前記立ち上げ部内に略水
    平方向から空気流を供給する空気流供給手段と、を有
    し、この空気流によってミストを前記吐出口から放出す
    るミスト発生器において、前記連通管内部における前記
    空気流供給手段からの空気供給部付近から前記ミスト発
    生部内までのいずれかの位置に、前記ミスト発生部側に
    向かう空気流の第1の気流経路および前記吐出口側に向
    かう空気流の第2の気流経路を形成すべき状態と、これ
    らの気流経路を混流経路とすべき状態とに切り換えされ
    て、前記吐出口から放出されるミストの粒径を調整可能
    なミスト選別手段を有することを特徴とするミスト発生
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ミスト選別手段
    は、前記連通管内部における前記空気流供給手段からの
    空気供給部付近から前記ミスト発生部との連通部付近ま
    でのいずれかの位置に配置されたフラップ部材であっ
    て、その一方の面側に前記第1の気流経路が形成され、
    他方の面側に前記第2の気流経路が形成されることを特
    徴とするミスト発生器。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    ミスト発生手段は、前記ミスト発生部内の液体に超音波
    振動を与えて、この液体からミストを発生させる超音波
    発生手段であることを特徴とするミスト発生器。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかの項に
    規定されるミスト器は、前記ミスト発生部内に所定の液
    量があるか否かを判別する液面監視手段を有し、この液
    面監視手段は、前記ミスト発生部の底面および側面の少
    なくともいずれか一方に設けられた透明部位と、この透
    明部位の背面側からミスト発生部内に向けて配置された
    反射型光センサとを備えていることを特徴とするミスト
    発生器。
JP3748892U 1991-07-25 1992-06-04 ミスト発生器 Expired - Lifetime JP2565028Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3748892U JP2565028Y2 (ja) 1991-07-25 1992-06-04 ミスト発生器

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5875091 1991-07-25
JP3-58750 1991-07-25
JP3748892U JP2565028Y2 (ja) 1991-07-25 1992-06-04 ミスト発生器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0528440U JPH0528440U (ja) 1993-04-16
JP2565028Y2 true JP2565028Y2 (ja) 1998-03-11

Family

ID=26376616

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3748892U Expired - Lifetime JP2565028Y2 (ja) 1991-07-25 1992-06-04 ミスト発生器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2565028Y2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003061746A1 (en) * 2002-01-25 2003-07-31 Matsushita Ecology Systems Co., Ltd. Inhalator

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4788982B2 (ja) * 2009-07-13 2011-10-05 株式会社フコク 超音波霧化装置
CN102777888A (zh) * 2011-05-11 2012-11-14 姜胜国 过热蒸汽发生器以及过热蒸汽的制造方法
CN116288256B (zh) * 2023-05-17 2023-11-07 青禾晶元(天津)半导体材料有限公司 一种雾化气相沉积装置和雾化气相沉积方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003061746A1 (en) * 2002-01-25 2003-07-31 Matsushita Ecology Systems Co., Ltd. Inhalator

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0528440U (ja) 1993-04-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3549884B2 (ja) 噴霧装置
US4776990A (en) Method and apparatus for nebulizing a liquid
US8783663B2 (en) Humidifying apparatus
JP5084007B2 (ja) 粒子の分離方法と分離装置
US5533497A (en) Sidestream aerosol generator and method in variable positions
USRE30285E (en) Spraying devices, in particular nebulizing devices
JPH07501239A (ja) 計量されたエーロゾルを吸入するための医療器具
JPH09119686A (ja) ヒータ式超音波加湿器
JPH08266626A (ja) エアロゾルの乾燥及び緩衝のための装置
CN102188193A (zh) 真空吸尘器
JP2565028Y2 (ja) ミスト発生器
JP3209985B2 (ja) タバコに液状媒体を付与するための装置
EP3500372B1 (en) Shower head producing a suspension of water droplets in air
JPH08309248A (ja) 液体霧化装置
JP2010065919A (ja) 加湿器
JP5392753B2 (ja) 霧化装置及びそれを用いた霧化方法
JP3612492B2 (ja) 美顔用スチーマー
WO1989009000A1 (en) Sprayer for use in hairdressing
EP0213056B1 (en) Method and apparatus for producing a stream of heated vapor particularly useful for therapeutic purposes
CN108704202A (zh) 医用给药雾化杯
JPH1085314A (ja) 芳香装置
JPH06183253A (ja) 車載用加湿器
CN208959018U (zh) 一种医用给药雾化杯
JPS6333639Y2 (ja)
JP3035643B2 (ja) 吸入器

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19971104