JPH0528440U - ミスト発生器 - Google Patents

ミスト発生器

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JPH0528440U
JPH0528440U JP3748892U JP3748892U JPH0528440U JP H0528440 U JPH0528440 U JP H0528440U JP 3748892 U JP3748892 U JP 3748892U JP 3748892 U JP3748892 U JP 3748892U JP H0528440 U JPH0528440 U JP H0528440U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気流経路の設定によって、ミストの粒径を
選択可能なミスト発生器を実現すること。 【構成】 超音波振動によって発生した薬液のミスト
は、連通管6に供給された空気流によって、ミスト発生
容器3から引き出され、吐出口9から放出される。この
連通管6の開口部7において、フラップ8を実線の姿勢
に設定すると、細かなミストが放出される。このフラッ
プ8は破線で示す姿勢にも設定可能になっており、この
姿勢では、フラップ8の前後にそれぞれ気流経路が形成
され、粗いミストが吐出口9から放出される。また、ミ
スト発生容器3の底面側には、透明段差部12aと反射
型光センサ12bとを備える液面監視部12を有する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、喉内部などに薬液のミストを噴霧するネブライザーなどに用いられ るミスト発生器に関し、特に、そのミスト粒径の選別技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
喉や呼吸器系の疾病を有する患者に対して、その口内または鼻腔から薬液のミ ストを吸入させて、病変部に薬液のミストを沈着させる治療法がある。この治療 法に使用されるネブライザーとして、本願考案者はすでに図5に示すものを出願 している(実願平2−61756号)。このミスト発生器30は、貯留された薬 液31に超音波振動を与えて、薬液のミストを発生させるミスト発生部32と、 このミスト発生部32に連通し、そこから立ち上げ部33aを介して吐出口34 に連通する連通管33と、この連通管33に立ち上げ部33aで連通する送風管 35とを有している。このミスト発生器30において、送風ファン36から送風 管35を介して連通管33に空気流を供給すると、空気流は吐出口34の側に流 れて、ミスト発生部32の内部からミストと共に空気を引き込む。これにより、 減圧状態となったミスト発生部32は、逆に、空気流を引き込もうとする。この ため、連通管33の立ち上げ部33aでは、吐出口34の側への空気流とミスト 発生部32の側への空気流とが干渉し合うことになる。その故、ミスト発生部3 2の内部の空気層37のうち、粒径の小さなミストが滞留している上層のみが、 連通管33に引き込まれる。また、連通管33の下端側において、吐出口34に 向かう空気流の速度が低いため、粒径の大きなミストは下方へ復流する。その結 果、粒径の小さなミストのみが吐出口34から放出される。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、吸入される薬液のミストの粒径と体内の沈着部位との関係にお いては、粒径が小さいミスト程、比較的深い部位に到達して、そこに沈着するの に対し、粒径が大きなミスト程、比較的浅い部位に沈着する傾向がある。このた め、粒径が小さなミストを発生させる上述のミスト発生器30は、肺胞などの深 い部位に病変部を有する患者には有効であるが、上気道や気管などの比較的浅い 部位に病変部を有する患者に対しての治療効果が低いという問題がある。
【0004】 これに対し、粒径が大きなミストを発生可能なミスト発生器としては、従来よ り、図6に示すものがある。このミスト発生器40においては、ミスト発生部4 1に対し、送風管42と吐出口43に連通する空気吐出管44とを、それぞれ独 立して連結させて、供給された空気流によって、ミスト発生部41の内部に発生 したミスト全体を吐出口43から放出する。従って、ミスト発生部41の空気層 45に滞留する大きな粒径のミストを放出するので、上気道や気管などに病変部 を有する患者に用いられる。しかしながら、ミストの粒径が大きいため、肺胞な どの深い部位に病変部を有する患者には、治療効率が悪い。
【0005】 従って、患者に適応した条件で吸入治療を行うには、細かなミストを発生する ミスト発生器と、粗いミストを発生する装置の両方を備えておくことが必要にな り、不便である。
【0006】 かかる問題点を解消するために、本願考案者は、1台のミスト発生器で、条件 を変えることによって、いずれの粒径のミストをも選択して発生可能なミスト発 生器を提案する。この提案を具現化するために、まず、本願考案者は、図5のミ スト発生器30の超音波強度を高めて、放出されるミストの粒径を大きくする方 法を試みた。この方法によれば、ミスト発生部31の空気層37の上層にも粒径 が大きなミストを強制的に滞留させて、放出されるミストの粒径の拡大を図るこ とができたが、超音波強度が高い条件では、ミスト発生部41の内部の薬液量に よって薬液の超音波振動の度合いが変化して、発生するミストの粒径分布がばら つくなど、安定性に問題があった。
【0007】 以上の問題点に鑑み、本考案の課題は、前述の提案を実現するためのものであ り、空気流経路の設定によって、1台のミスト発生器で、いずれの粒径のミスト も選択的に発生可能なミスト発生器を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、貯留された液体からミストを発生させる超音波発 生手段などのミスト発生手段を備えるミスト発生部と、このミスト発生部に連通 し、そこから立ち上げ部を介して吐出口に連通する連通管と、この連通管の立ち 上げ部内に略水平方向から空気流を供給する空気流供給手段とを有し、この空気 流によってミストを吐出口から放出するミスト発生器において、本考案が講じた 手段は、連通管内部における空気流供給手段からの空気供給部付近からミスト発 生部内までのいずれかの位置に、ミスト発生部側に向かう空気流の第1の気流経 路および吐出口側に向かう空気流の第2の気流経路を形成した状態と、これらの 気流経路を1の気流経路とした状態、すなわち、混流経路とした状態とに切り換 えされて、吐出口から放出されるミストの粒径を調整可能なミスト選別手段を設 けることである。
【0009】 ここで、ミスト選別手段としては、例えば、連通管内部に配置されて、その一 方の面側に第1の気流経路が形成され、他方の面側に第2の気流経路が形成され るフラップ部材を利用できる。この場合には、第1および第2の気流経路を混流 経路にするために、このフラップを取り外すか、その姿勢を変えて配置するかの いずれであってもよい。
【0010】 本考案においては、ミスト発生部内の液量が著しく変化して、吐出口から発生 するミストの粒径がばらつくことがないように監視することなども目的に、液面 監視手段として、ミスト発生部の底面または側面に設けられた透明部位と、この 透明部位の背面側からミスト発生部内に向けて配置された反射型光センサとを備 えるセンサ機構を設けておくことが好ましく、この構成の液面監視手段であれば 、内部の洗浄等も容易である。
【0011】
【作用】 本考案に係るミスト発生器においては、まず、超音波振動などを利用して、ミ スト発生部の液体からミストを発生させた状態で、連通管内部に空気流を供給す る。この状態で、フラップ部材などで、連通管内部における空気流供給手段から の空気流供給部付近からミスト発生部内までの間に、ミスト発生部側に向かう空 気流の第1の気流経路と吐出口側に向かう空気流の第2の気流経路とを形成して おくと、吐出口からは粒径の大きなミストが放出される。その理由は、以下のよ うに考えることができる。この条件下においては、反対方向へ向かう気流同士が 互いに干渉し合うことがないため、空気流は、ミスト発生部の空気層のうちの上 層から下層にかけての深い領域からミストを引き出す。このミスト発生部内にお いては、発生したミストのうち粒径が小さくて軽いもの程、空気層の上層側に滞 留し、粒径が大きくて重いもの程、空気層の下層側に滞留している。しかも、連 通管の下端側において、吐出口側に向かう空気流の速度が高いので、粒径が大き くて重いミストも自重によってミスト発生部側に復流することなく、吐出口側に 供給される。その結果、吐出口から放出されるミストにおける粗いミストの比率 が、高くなる。
【0012】 これに対し、前述の空気流の気流経路をそれぞれ設けず、混流経路とした場合 には、吐出口からは小さなミストが放出される。その理由は、以下のように考え ることができる。連通管内部において、吐出口側へ向かう空気流の気流経路と、 吐出口側に向かう空気流の気流経路とは、形成領域が画定されていないため、局 部的または時間的に変化する状態、すなわち、混流状態にあり、この状態で、ミ スト発生部からミストを引き出す。従って、上記の気流同士が干渉し合って、ミ スト発生部の空気層のうち、粒径が小さなミストが滞留している上層のみが引き 出される。また、連通管の下端側において、吐出口側に向かう空気流の速度が低 いので、粒径が大きく重いミストは自重によってミスト発生部側に復流する。そ の結果、吐出口から放出されるミストにおける細かなミストの比率が、高くなる 。
【0013】
【実施例】 次に、図面を参照して、本考案の実施例を説明する。
【0014】 図1は実施例1のミスト発生器の断面図である。
【0015】 この図において、ミスト発生器1は、断面が略L字状の本体2を有し、その水 平本体部2aの上には、横断面が略楕円形状をした透明なミスト発生容器3(ミ スト発生部)を有する。このミスト発生容器3の底面側には、水平本体部2aの 内部に配置され、超音波強度が可変の超音波発生部(図示せず)を有し、その超 音波振動子4がミスト発生容器3の底面の窪み3aに位置している。一方、ミス ト発生容器3の上方は開口端になっており、この開口部は蓋材5によって閉鎖さ れている。この蓋材5には連通管6が固着されており、この連通管6の下方端側 は、蓋材5の下面から突出する開口端になっている。その開口部7は、先端側7 aが尖端縁となるように連通管6が両側から切込みされた形状になっており、一 方の傾斜部7bの内側には、実線で示すように、傾斜部7bの切断面に対応した 半円形のフラップ8が装着されている。ここで、フラップ8は、破線で示すよう に、先端側7aに保持された状態のまま、直立した姿勢でも固定可能になってい る。また、連通管6の上方側は、蓋材5から立ち上げされ、この立ち上げ部6a の上端側からさらに上方に向かって傾斜をもって延びており、その先端開口が吐 出口9になっている。ここで、立ち上げ部6aからは、水平方向に送風管10が 延びており、その先端は本体2の垂直本体部2bの内部にまで到達している。こ こで、送風管10の先端側には、送風用モータ(図示せず)の回転軸に連結され た送風ファン11が配置されており、この送風ファン11によって連通管6の内 部に向けて、空気流を圧送可能になっている。
【0016】 一方、ミスト発生容器3の底面側には、液面監視部12が配置されており、こ の液面監視部12は、ミスト発生容器3の底面に形成されたアクリル樹脂からな る透明段差部12aと、この段差部12aの下方位置で透明段差部12aに向け て配置された反射型光センサ12bを有している。この反射型光センサ12bは 、透明段差部12aに向けて光を発すると共に、その反射光を受光する。従って 、透明段差部12aの上面に薬液がなくなると、反射光強度が高まることを利用 して、この透明段差部12aの上面に薬液があるか否か、すなわち、ミスト発生 容器3における液面位置を監視可能になっている。
【0017】 次に、この構成のミスト発生器1の使用態様を説明する。
【0018】 まず、フラップ8の固定姿勢を、図1に実線で示す姿勢とした場合(条件1) 、すなわち、連通管6の下端側内部をフラップが仕切っていない場合について、 図2を参照して、説明する。
【0019】 ミスト発生容器3の内部に所要の薬液13を貯留し、超音波振動子4から薬液 13に対し超音波振動を伝播させると、薬液13の液面からミストが発生する。
【0020】 これらのミストは、ミスト発生容器3の内部の空気層14に滞留する状態となる 。この状態で、送風ファン11を回転させて、空気流を送風管10から連通管6 に向けて供給すると、吐出口9からは細かなミストが発生して、肺胞など深部に 病変部を有する患者に適した治療を行うことができる。
【0021】 ここで、粒径が小さなミストが選択的に放出される理由については、以下のと おりと考えられる。
【0022】 供給された空気流は、この送風管10が対面する連通管6の内面に衝突して、 吐出口9の側(矢印Aの方向)に向かうと、ミスト発生容器3の内部の空気層1 4がミストと共に引き出される。これにより、ミスト発生容器3の内部は減圧状 態となる。このため、ミスト発生器3の内部は、逆に、連通管6の側から空気流 を引き込む(矢印Bの方向)。このように、連通管6の立ち上げ部6a付近では 、矢印Aの方向に向かう空気流は、その気流経路が局部的または時間的に変化し ながら、ミスト発生容器3の側からミストを引き出す。このため、ミスト発生容 器3の空気層14のうちの上層側14aから広く、すなわち、一点鎖線で示す領 域Iに滞留しているミストを引き出す。ここで、空気層14に滞留するミストの 粒径分布は、上層側14aには粒径が小さく軽いミストが多く滞留している一方 、下層側14bには、粒径が大きく重いミストが多く滞留している。このため、 粒径が小さなミストが連通管6の側に向けて選択的に引き出される。しかも、連 通管6の下端側において、吐出口9の側に向かう空気流の速度が遅いため、粒径 が大きく重いミストは自重によってミスト発生容器3の側に復流する。その結果 、この条件1においては、吐出口9から細かなミストが選択的に放出されると考 えられる。
【0023】 次に、フラップ8の固定姿勢を、図1に破線で示す姿勢とした場合(条件2) 、すなわち、連通管6の下端側内部をフラップ8によって仕切った場合について 、図3を参照して、説明する。
【0024】 前述の条件の場合と同様に、ミスト発生容器3の内部の薬液13に対して、超 音波振動を伝播させ、空気層14にミストを滞留させた状態で、送風ファン11 によって、送風管10から連通管6に向けて空気流を供給する。ここで、フラッ プ8によって連通管6の下端側内部を仕切っておくと、吐出口9からは粒径の大 きなミストが発生して、上気管など浅い部位に病変部を有する患者に適した治療 を行なうことができる。
【0025】 ここで、粒径が大きなミストが選択的に放出される理由については、以下のと おりと考えられる。
【0026】 供給された空気流は、この送風管10が対面する連通管6の内面に衝突して、 吐出口9の側に向かい、ミスト発生容器3の内部の空気層14をミストと共に引 き出す。これにより、減圧状態となったミスト発生容器3は、空気流を連通管6 側から引き込む。ここで、連通管6の下端側内部は、フラップ8によって仕切ら れており、連通管6の側の空気は、フラップ8の前面側の第1の気流経路15a を経て、矢印Cの方向に引き込まれる。一方、空気層14は、背面側の第2の気 流経路15bを経て、矢印Dの方向に引き出される。従って、吐出口9の側(矢 印Dの方向)およびミスト発生容器3の側(矢印Cの方向)に向かう気流同士が 干渉し合うことがないため、ミスト発生容器3の空気層14のうちの狭い領域で あるが下層側14bのミストまでを、すなわち、一点鎖線で示す領域IIに滞留し ているミストを引き出す。ここで、空気層14に滞留するミストの粒径分布は、 上層側14aには粒径が小さく軽いミストが多く滞留している一方、下層側14 bには、粒径が大きく重いミストが多く滞留している。このため、ミスト発生容 器3から引き出されるミストにおいては、粒径の小さなミストが減少し、粒径が 大きなミストが増加する。しかも、連通管6の下端側において、吐出口9の側に 向かう空気流の速度が早いため、粒径が大きく重いミストもミスト発生容器3の 側に復流することがない。その結果、この条件2においては、吐出口9から粗い ミストが選択的に放出されるものと考えられる。
【0027】 次に、フラップの姿勢を変えた条件1および条件2について、吐出口9から放 出されるミストの粒径分布を光散乱法により測定した結果を表1に示す。この表 中、上段の各数値は各粒径の範囲毎に0.01立方フィート中に存在する粒子数 であり、下段の各数値は総粒子数に対する各粒径範囲の粒子数の比率を示す。な お、表中の比較例は、超音波強度をレベル1からレベル4まで段階的に高めて、 各超音波強度のレベルに対応する粒径の調整を行った結果であり、図1に示すミ スト発生器1からフラップ8を取り外した状態で行ったものである。
【0028】
【表1】
【0029】 表1に示すとおり、条件1に設定して、吐出口9およびミスト発生容器3に向 かう気流経路を、混流経路とした場合には、粒径が0.3〜0.5μmのミスト が91.4%を占め、粒径が2.0〜5.0μmのミストはほとんど存在しない 。これに対し、条件2に設定して、吐出口9およびミスト発生容器3に向かう気 流経路を独立して形成した場合には、粒径が0.3〜0.5μmのミストが0. 8%となり、粒径が2.0〜5.0μmのミストは56.6%も存在し、フラッ プ8を配置する条件によって、ミストの粒径を調整することができることが確認 された。これに対し、比較例においては、超音波強度をレベル1からレベル2ま での範囲ではミストの粒径分布に大きな変化がみられないが、超音波強度をレベ ル2からレベル4まで高めていくと、粒径が0.3〜0.5μmのミストの比率 が低下していく一方、粒径が2.0〜5.0μmのミストの比率が高まっている 。しかしながら、その選択性は、本例のミスト発生器1に比較して劣る。しかも 、ミスト発生容器内の薬液量が変化して、単位量当たりの薬液に伝播される実質 的な超音波強度が変化すると、ミストの粒径分布も変化してしまう。従って、超 音波強度によるミストの粒径の制御は安定性に乏しく、本例のように、気流経路 の切り換えによってミストの粒径の制御を行う方が安定している。なお、本例に おけるミスト発生器1においては、超音波強度として、レベル1〜レベル2のよ うに、超音波強度が変化しても、ミストの粒径が変化しにくい範囲に設定してお けば、より安定なミストの粒径の制御を行うことができる。また、本例のミスト 発生器1においては、ミスト発生容器3の底面側に液面監視部12を備えている ので、薬液量が消費されたことを監視することに利用できる他、薬液量が減少し すぎて、実質的に超音波強度が高くなって、ミストの粒径分布がばらつくことを 監視することもできる。この液面監視部12は、ミスト発生容器3の底面に形成 された透明段差部12aを利用したものであるため、ミスト発生容器3の内面に 不要な凹凸などを形成していないので、内部の洗浄等も容易になっている。しか も、薬液の導電性を利用するものではないので、薬液種類に対する制限がない。
【0030】 なお、本例のミスト発生器1においては、フラップ8を連通管6の開口部7に 配置しているが、その配置位置は、図4(a)に示すように、連通管6と送風管 10との連結部6b、すなわち、空気流供給部において、フラップ28の一方の 面を送風管10に対面するように配置してもよく、この連結部(空気流供給部) 付近からミスト発生容器3までのいずれか位置で、第1および第2の気流経路を 形成可能であって、かつ、これらの気流経路を混流経路にも変更可能なものであ れば、その固定構造等に限定のないものである。すなわち、第1および第2の気 流経路を形成するときのフラップの向きは、連通管6の横断面として示した場合 に、図4(b)に示す状態の他、図4(c)および図4(d)に示すように、送 風管10の配置方向と同方向または所定の角度をもつように配置してもよい。
【0031】 また、ミスト発生器1の用途はネブライザー用に限定されるものでない。ここ で、ミスト発生器1の各部位の形状、大きさなどは、その用途などに応じて、最 適なものに設計されるべき性質のものであり、また、ミスト発生手段として、超 音波を利用したものに限らず、遠心力、スプレーノズル、ヒータ加熱、ハロゲン ランプ、レーザなどを利用したものであってもよい。
【0032】
【考案の効果】
以上のとおり、本考案においては、連通管に供給された空気流の気流経路を、 ミスト発生部側への第1の気流経路と吐出口側への第2の気流経路とを形成した 状態、またはこれらの気流経路を混流経路とした状態に切り換え可能なフラップ などのミスト選別手段を有している。従って、このミスト選別手段によって、吐 出口から放出されるミストの粒径を調整できるため、1台のミスト発生器から粒 径が大きなミストから粒径が小さなミストまで選択的に発生させることができ、 必要に応じて使い分けできるので、便利である。
【0033】 また、ミスト発生部の底面または側面に透明部位と反射型光センサを備える液 面監視手段を備えている場合には、ミスト発生部の液量が減少しすぎて、ミスト の粒径がばらつくことなども監視できる。しかも、ミスト発生部内面に不要な凹 凸などを形成しないので、ミスト発生部内部の洗浄も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係るミスト発生器の主要部を
示す断面図である。
【図2】図1に示すミスト発生器を細かなミストが発生
する条件に設定した状態を示す断面図である。
【図3】図1に示すミスト発生器を粗いミストが発生す
る条件に設定した状態を示す断面図である。
【図4】本考案の実施例の変形例に係るミスト発生器に
おいて、フラップ部材の配置状態を示す断面図である。
【図5】参考例としてのミスト発生器の断面図である。
【図6】従来のミスト発生器の断面図である。
【符号の説明】
1・・・ミスト発生器 3・・・ミスト発生容器 4・・・超音波振動子 6・・・連通管 8,28・・・フラップ(ミスト選別手段) 11・・・送風ファン 12・・・液面監視部 12a・・・透明段差部(透明部位) 12b・・・反射型光センサ 15a・・・第1の気流経路 15b・・・第2の気流経路

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯留された液体からミストを発生させる
    ミスト発生手段を備えるミスト発生部と、このミスト発
    生部に連通し、そこから立ち上げ部を介して吐出口に連
    通する連通管と、この連通管の前記立ち上げ部内に略水
    平方向から空気流を供給する空気流供給手段と、を有
    し、この空気流によってミストを前記吐出口から放出す
    るミスト発生器において、前記連通管内部における前記
    空気流供給手段からの空気供給部付近から前記ミスト発
    生部内までのいずれかの位置に、前記ミスト発生部側に
    向かう空気流の第1の気流経路および前記吐出口側に向
    かう空気流の第2の気流経路を形成すべき状態と、これ
    らの気流経路を混流経路とすべき状態とに切り換えされ
    て、前記吐出口から放出されるミストの粒径を調整可能
    なミスト選別手段を有することを特徴とするミスト発生
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ミスト選別手段
    は、前記連通管内部における前記空気流供給手段からの
    空気供給部付近から前記ミスト発生部との連通部付近ま
    でのいずれかの位置に配置されたフラップ部材であっ
    て、その一方の面側に前記第1の気流経路が形成され、
    他方の面側に前記第2の気流経路が形成されることを特
    徴とするミスト発生器。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において、前記
    ミスト発生手段は、前記ミスト発生部内の液体に超音波
    振動を与えて、この液体からミストを発生させる超音波
    発生手段であることを特徴とするミスト発生器。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかの項に
    規定されるミスト器は、前記ミスト発生部内に所定の液
    量があるか否かを判別する液面監視手段を有し、この液
    面監視手段は、前記ミスト発生部の底面および側面の少
    なくともいずれか一方に設けられた透明部位と、この透
    明部位の背面側からミスト発生部内に向けて配置された
    反射型光センサとを備えていることを特徴とするミスト
    発生器。
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