JP2564731B2 - 反応性気体が充填された高圧容器の作製方法 - Google Patents

反応性気体が充填された高圧容器の作製方法

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JP2564731B2 JP4145086A JP14508692A JP2564731B2 JP 2564731 B2 JP2564731 B2 JP 2564731B2 JP 4145086 A JP4145086 A JP 4145086A JP 14508692 A JP14508692 A JP 14508692A JP 2564731 B2 JP2564731 B2 JP 2564731B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不純物の濃度を最低限
に低くする必要がある反応性気体が充填された高圧容
器、およびその作製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来半導体用反応性気体は鉄製の高圧ボ
ンベに充填されていた。半導体装置製造メ−カ、研究所
は、このボンベを購入し、単純にプラズマ気相法用装置
(PCVD装置) 、減圧気相法用装置(LPCVD装置) またはエ
ピタキシァル成長装置に接続して使用していた。
【0003】一方、半導体用反応性気体であるシランの
場合、その原材料作製時においては、その純度において
6N〜7N有し、不純物も1PPM以下である。それは原料シラ
ンを用いたFZ単結晶シリコン中の酸素濃度が1〜9×10
16cm-3以下であることを見ても明らかである。しかしか
かる原材料であるシランを移動用タンクに移し、さらに
一般的な鉄製の高圧ボンベに小分けすると、その管理が
不十分であるため、油成分である炭化水素の混入、空気
のリ−クによる酸化珪素超微粉末の生成混入が起こって
しまっていた。特に酸化物を含む酸素不純物は0.1 〜0.
01% も混入してしまっていた。
【0004】上記のような炭素および酸素が混入したシ
ランガスを用いて、本発明人の出願になるセミアモルフ
ァス半導体(55-26388 S55.3.3 出願) または微結晶を用
いたPNまたはPIN 接合を有する光起電力発生用半導体装
置(49-71738 S49.6.22出願)を作製しようと、炭素や酸
素等の不純物のため不都合が生じてしまっていた。即ち
PCVD法によりアモルファス半導体を含む水素化非単結晶
半導体を作製しようとする時、シランガス中に含まれる
酸素または炭素が酸化珪素絶縁物または炭素クラスタと
して珪素半導体中に混入し、結果として半導体として特
性を悪化させてしまっていた。
【0005】これは、PCVD法によりアモルファス半導体
を含む水素化非単結晶半導体を作製せんとする時、高圧
ボンベ中において混入してしまっている酸素または炭素
が酸化珪素絶縁物または炭素クラスタとして珪素半導体
中に混入してしまうのが原因である。すなわち、酸素が
水素化非単結晶半導体中に混入すると、それが5〜50ケ
の酸素クラスタを構成し、再結合中心として作用し、さ
らに半導体が不対結合手を有する場合は、この酸素クラ
スタが半導体をN型化するドナ−センタとして作用して
し、またこの酸素クラスタが半導体と結合する場合は局
部的な絶縁性のバリヤとして作用してしまうのである。
このように、高圧ボンベ中に混入してしまっている炭素
や酸素の不純物は、あらゆる面において半導体としての
特性を悪化させてしまっていた。
【0006】また、この反応性気体中に混入してしまっ
ている酸素は、13.56 MHz の高周波放電を利用するグロ
−放電法を用いた200 〜300 ℃の低温で行われる非単結
晶半導体の作製において、量子論的な5〜200 Åという
ショ−トレンジオ−ダでの秩序性を阻害し、微結晶性を
妨げる材料であると考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように反応性気
体が充填された高圧容器内に混入してしまっている酸素
や炭素さらには重金属や水等の不純物を高圧容器に充填
する段階で除去することを発明の課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、その内面が凹凸のない十分平坦に鏡面仕上
げされた高圧容器を反応性気体が充填される高圧容器と
して採用することを特徴とするものである。さらに本発
明は、前記内面が鏡面仕上げされた高圧容器に反応性気
体を充填しようとする際に前もって、高圧容器内部を1
-5torr以下とし、加えて高圧容器を加熱することによ
って、高圧容器内面に吸着した不純物を除去することを
特徴とするものである。
【0009】高圧容器の内面を十分平坦に鏡面仕上げす
るのは、高圧容器内部に吸着した不純物を反応性気体の
充填前に十分取り除くためである。これは、吸着物を除
去するには吸着面の凹凸をできるだけ少なくすることが
有用であるからである。
【0010】また、反応性気体を充填する前に、高圧容
器内部を10-5torr以下とするのは、内面に吸着した不
純物を取り除くためである。また反応性気体を充填する
前に、高圧容器を加熱するのは、前述の高圧容器内部を
10-5torr以下とし、内面に吸着した不純物を取り除く
工程において、その効果を助長させるためである。以下
本発明を利用した実施例を示す。
【0011】
【実施例】〔実施例1〕 本実施例は、高圧容器に充填された反応性気体に含まれ
る不純物の濃度を低くすることを目的としたものであ
る。具体的には、高圧容器に充填されたシラン中に残存
する酸素または炭素特に酸素濃度を下げることによっ
て、この高圧容器に充填されたシランを用いて成膜した
珪素膜中の酸素濃度を3×1017cm-3以下好ましくは1×
1015〜3×1016cm-3とすることを目的としたものであ
る。
【0012】本実施例は、珪素半導体特に酸素が混入す
ることによる悪化効果の著しい低温( 室温〜400 ℃代表
的には200 〜300 ℃) での珪素半導体膜の形成用に用い
られる高純度シランに関するものである。
【0013】以下に図面に従ってその詳細を説明する。
本実施例は、98%以上の純度を有する半導体用のシラン
に対して、液化/気化工程を少なくとも1回行い、シラ
ン中の残留酸素、水、炭化水素を0.1PPM以下に除去し、
さらにこのシランを内面を鏡面仕上げがなされたステン
レス製容器に充填するものである。本実施例において
は、上記のように高純度に精製されたシランを不純物を
混入させることなく、高純度に保ったまま高圧容器に充
填することを目的とする。
【0014】第1図は本実施例のブロックダイヤグラム
である。本実施例においてはシランを用いる例を示す
が、シランのかわりにゲルマンをまたは水素等により希
釈されたジボランまたはフォスヒンを用いる場合も本実
施例に構成を適用することができる。勿論不純物を最大
限に除去した反応性気体を得るのに本実施例の構成を利
用できることはいうまでもない。
【0015】図面においてシランボンベ(1) 、液化気化
用第1の容器(2) 、第2の容器(3)、第3の最終容器(4)
(この容器が最終的にシランが高圧で充填される高圧
容器なる)、パ−ジ用水素(14)、パ−ジ用水素(14)中の
残留水分除去用の容器(5) 、液体窒素を入れるデュ−ア
(6) 、(7) 、(8) 、容器を加熱する脱気用ヒ−タ(9)、
(10)、(36)、脱気用ヒータの温度コントロ−ラ(11)、(1
2)、(37)を有している。この第1図のブロックダイヤグ
ラムは2段精製の場合であるが、1段または多段構成で
あってもよい。
【0016】図面において第1の容器(2) 、第2の容器
(3) 、第3の容器(4) (最終的にシランが充填される高
圧容器)およびそれらに連結する配管系の清浄化につき
以下に略記する。なお、第1の容器(2) 、第2の容器
(3) はシランの精製用に用いられるものであり、第3の
容器(4) が成膜の際等に実際に装置(例えばCVD装
置)に接続される反応性気体が充填された高圧容器とな
る。
【0017】精製装置の清浄化工程 1.すべてのバルブが閉であることを確認し、シランボン
ベを取り付ける。 2.コントロ−ラ(11),(12),(37)を制御してヒ−タ(9),(1
0),(36) を200 〜350 ℃に加熱する。 3.バルブ(38)を開け、N2の導入系(13)より流量計(39)、
ミキサ(17)を経て、(18)へ排気する。 4.オイルフリ−の排気系(16)を作動させ、バルブ(28),
バルブ(44), バルブ(25), バルブ(24), バルブ(23), バ
ルブ(21), バルブ(46)を開き、容器(4),(3),(2),(5) を
約1〜5時間真空引きする。 5.バルブ(29)を開にし、水素を容器5(77°K に保持)
で精製した後高圧容器(4) 内に導入し、高圧容器(4) 内
の水等の不純物を約1〜3時間かけ除去する。 6.バルブ(25)を閉とし、容器(2),(3) に水素を充填す
る。そして容器(2),(3) の圧力が1気圧以上になった後
バルブ(22)を開とし、容器(2),(3) の吸着物を約1〜5
時間かけ加熱除去する。 7.バルブ(22), バルブ(46)を閉とし, バルブ(25)を開と
し、容器(2),(3),(4) を真空引きする。 8.ヒ−タ(9),(10),(36) をコントロ−ラ(11),(12),(37)
にてオフとする。
【0018】以上の如くして、精製部を構成する装置(4
0)における容器(2),(3),(4) の内面の吸着物を除去し
た。本実施例においては、内面が十分平坦に鏡面仕上げ
がなされ、圧力150Kg/cm2 までに耐える構造のステンレ
ス製容器を用いた。容器内面を十分平坦な鏡面仕上げと
したのは、酸素,炭素等の吸着物、さらには残留微粉末
が内壁の凹部に固着して除去困難になることを防ぐため
である。
【0019】また、容器内面の吸着酸素、吸着水素さら
には残留微粉末を除去する際には、容器(2),(3),(4) を
加熱し、容器内を真空引きした。加熱はヒ−タ(9),(1
0),(36) を用い、200 〜350 ℃の温度で行った。なおこ
の際、真空装置(16)より炭化水素特にオイル蒸気が逆流
しないようにするために、真空引きを主にターボポンプ
で行った。これは、従来においては、ロータリーポンプ
を用い10-2〜10-3torrまで真空引きを行っていたため
に、オイル蒸気が逆流し炭化水素が0.1%のオ−ダまで混
入してしまっていたという事実に基づくものである。
【0020】本実施例においては、かかる不純物の混入
を防ぐためにタ−ボポンプを主として用い9×10-5〜10
-8torrまで真空引きを行なった。このターボ分子ポンプ
を用いることによって、オイル成分のバックディフィ−
ジョン(逆拡散)を9×10-6torr以下、特に10-7〜10-9
torrにまですることができた。かくして容器(2),(3),
(4) 内の水素、炭酸ガス、炭化水素の残留分を0.1PPM好
ましくは0.1 〜10PPB にまですることができた。
【0021】次に容器(2) を-150℃に冷却し、液体−気
化精製を行いシランをボンベ(1) より容器(2) に移し
た。さらに今一度上記液体−気化精製をしてこの容器
(2) より第2段目の容器(3) にシランを移した。この時
気化温度は-100〜-90 ℃とし、5〜50時間という長時間
をかけてシランを移した。さらに再度液化−気化精製を
して精製されたシランを最終容器(4) に充填した。この
シランの液化−気化工程を以下に示す。
【0022】シランガスの液化・気化精製 1.容器(2),(3),(4) が真空引きされていることを連成計
(30),(31),(32)にて確認する。 2.排気系の作動、バルブ(28),(44),(25),(24),(23)の
開、バルブ(26),(27),(46),(22) の閉を確認する。 3.容器(2) のデュ−ア(6) に液体窒素を充填し、デュ−
ア(6) 内の温度を-150±10℃とする。 4.シランボンベ(1) のコックを開とし、流量計41をみな
がらバルブ(21)を操作してボンベ(1) 中のシランを容器
(2) に供給する。この液化作業中において、圧力計(30)
の表示を0.5 〜5気圧とする。 5.シランボンベ(1) よりのシランを移し終えたらバルブ
(21)を閉とし、シランボンベ(1) のコックを閉とする。 6.バルブ(24)を閉とし、デュ−ア(7) に液体窒素を充填
し、容器(3) を-150±10℃とする。 7.バルブ(23)を開とし、容器(2) の液化シランを容器
(3) に5〜50時間をかけて移し液化気化精製を行う。こ
の際、流量計(42)の表示は10〜500cc/分好ましくは100c
c/分までとする。連成計(31)の表示は0.5 〜3気圧と
し,容器(2) の温度は、-90 〜-100℃にコントロ−ラ(1
2)により制御する。 8.シランを容器(3) に移し終えたらバルブ(23)を閉と
し、バルブ(27),(44),(46)の閉を確認する。 9.バルブ(24),(25) を開とし、さらにデュ−ア(7) を-5
0 〜-70 ℃として液化シランを高圧容器4に移す。この
際、項目7.と同様の注意をする 10. 容器4(エンドボンベに対応)に反応性気体を12〜
5気圧で充填し、その後バルブ(25)を閉としてシランの
精製を完了する。
【0023】かかる精製工程において、シランボンベ
(1) 中のシランの酸化物は酸化珪素の微粉末になってい
るため、単に液化気化の精製だけでは十分この酸化物を
取り除くことができない。このためかかる微粉末を除去
するため焼結ステンレスフィルタ−を容器(2),(3) に2
段に渡り設け、これを液化シランに浸すことによって、
このフィルタ−に微粉末を吸着させて除去する方法をと
った。かくすることによりすでに酸化してしまっている
低級酸化珪素の精製後の容器等への混入を排除した。
【0024】かくして精製後のシランは酸素濃度を0.01
PPM (1014 〜1015cm-3) にまですることができ、加えて
炭素成分を1PPM以下にすることができた。
【0025】前述の如く、従来においては、出発材料と
してのシランには不純物が殆ど混入していなくても、こ
のシランの詰め替えに際し詰め替える容器の内壁が凹凸
の多いいわゆる「人間の腸の内壁」のようになっている
ため、不純物(特に酸素)の吸着物が多く、またこの吸
着物の除去をしようにも容器内部の凹凸のためにその不
純物の除去が十分できず、最終的にシランが充填される
容器内(最終容器)には多くの不純物を含んでいてしま
っていた。しかし、本実施例においては、最終容器以外
の精製用の容器の内面をも十分平坦な鏡面仕上げにして
いるので、容器内における不純物の不用な吸着が少な
く、また吸着物があっても容易にその吸着物を除去する
こができ、前述のような不純物の少ないシランを得るこ
とができるという特徴を有する。
【0026】また、従来においては充填に先立つ真空引
きを単にロ−タリ−ポンプで行ったのみであったため、
ロータリーポンプから逆流するオイルの炭素成分がシラ
ン中に多く残留してしまっていたが、本実施例の如き容
器を加熱しかつ10-5torr以下にすることにより不純物の
脱気を行いと、最終容器内の残留酸素、炭素成分を0.1P
PM以下にすることができた。加えてこれまで化学精製の
みであったものをそれに加えて物理精製をすることによ
り酸素濃度をさらにその1/100 の0.01PPM 以下にするこ
とができた。
【0027】最終容器である容器(4) にシランを充填し
た後に行なう、容器(2),(3) に残留するシランの排気に
つき以下に略記する。
【0028】残留シランガス不純物の排気 1.すべてのバルブが閉であることの確認。 2.バルブ(38)を開き、N2導入系(13)より流量計(39), ミ
キサ(17)を経由して(18)より排気する。 3.バルブ(29),(46),(24),(23) を開とし、H2導入系(14)
より水素を容器(2),(3)に充填する。 4.バルブ(22)を開とし、流量計(49)を見ながら5cc/分程
度徐々に(1〜3時間)ミキサ(17)に気体を流し、ミキ
サ(17)にて(H2+SiH4)/N2≧100 とする。 5.流量計(49),(45) の流量差がなくなるまで十分待つ。 6.ヒ−タ(9),(10)によって、容器(2),(3) を100 〜150
℃に加熱し、水素を0.5〜21/分流し容器(2),(3) 内の
不純物を1〜5時間かけ排気する。 7.バルブ(22),(23),(24),(46),(29)を閉とし、連成計(3
0),(31) を0.5 〜3.0 気圧に保持する。以上のようにし
て、反応性気体を高純度に精製することができ、さらに
超高純度の半導体用の反応性気体を高圧容器内に充填す
ることができた。
【0029】なお、図1に示す本実施例においては、容
器(1) の内容積を10リットル、充填シラン量を483g、残
留量を10g 、残圧を0.5Kg/cm2 とし、さらに容器(2) の
内容積を1.5 リットル、残留量を10g とし、容器(3) で
は10g の残留ガスおよび不純物となるように設計し、容
器(4)(最終容器である高圧容器)は10リットルボンベと
した。また、この容器(4) へのシランの充填も容器2,3
と同様に-150±10℃に冷却して行った。さらに容器(4)
に充填されたシランを用いる際には、CVD 装置等へと至
る使用系(15)へのバルブ(27)を開けて使用した。この容
器(4) は使用圧力を15K 〜17Kg/cm2とすることができ、
従来用いられているシランボンベと全く同様にして用い
ることができるという特徴を有する。
【0030】〔実施例2〕 本実施例は、実施例1において精製され容器(4) 内に充
填された高純度のシランガスを用いて、プラズマCVD を
行い非単結晶珪素半導体を形成した例を示す。なおプラ
ズマCVD の条件は、圧力0.1torr,基板温度250 ℃,RF 出
力(13.56MHz),10Wとし、反応ガスはシランが充填された
高圧容器(容器(4))から供給される100%シランを用い
た。
【0031】図2において、横軸は何回目に成膜された
膜かを示し、縦軸は膜中に含まれる酸素濃度を示す。図
面において曲線(53)は従来より知られたシランが充填さ
れた高圧容器を用いて作製した場合の例であり、曲線(5
4)は実施例1における液−気精製の工程を行なわずに、
シランの充填前に容器内部の残留分を十分排除する処理
を施しただけのシランが充填された高圧容器を用いた例
である。この場合の高圧容器としては、内壁(内面)を
鏡面仕上げとした高耐圧、耐熱性のステンレス製のもの
を用いた。また、この容器内部の残留分を排除する方法
としては、容器を加熱しながら10-5torr以下に容器内部
を排気する方法を用いた。この時の加熱温度としては、
100 ℃以上好ましくは250 〜300 ℃で行った。
【0032】曲線(54)をみると分かるように、ステンレ
ス製の高圧容器の内面に鏡面仕上げを施して凹凸を除去
した高圧容器を用意し、この高圧容器自体を加熱しなが
ら内部の気体を十分排気し、しかる後にシランを充填す
る方法をとることで、混入する酸素の濃度を従来の充填
方法に比較して1/100 〜1/1000にまで下げることができ
た。
【0033】図面の(55)において、非単結晶珪素膜中の
酸素濃度が高くなっているのは、成膜を重ねるうちに高
圧容器内の残留シランがほとんどなくなったため容器内
に残っている酸化珪素が外部に出たためであると推定さ
れる。曲線(55)は、実施例1で説明した精製工程を経
て、容器(4) 内に充填されたシランを用いて成膜を行っ
た場合の例である。この曲線(55)より、液化−気化精製
を2段行うと行わない場合(曲線(54)で示される)に比
較してさらに膜中の酸素濃度を1/10〜1/100 にまで下げ
れることが分かる。特にプロット点(57)で示されるよう
に成膜を重ねていっても膜中の酸素濃度が高くならず、
容器内に残留するガスが減少しても酸化珪素成分が増加
しないことが分かる。
【0034】なお、本発明における反応製気体は以上の
実施例において用いたシランに限定されることはなく、
半導体用の反応性気体としてシランではなくゲルマンと
することも可能であり、さらにはヘリウム、水素にて希
釈されたジボラン、フォスヒンまたはアルシンとするこ
とも可能である。これらの化学的特性を以下の表1に示
す。
【0035】
【表1】
【0036】上記表1に示す反応性気体を用いる場合に
おいて、不用な酸素や炭素等の不純物を取り除くには、
実施例1において説明した方法を用いればよい。また高
圧容器に充填された反応性気体を水素で希釈しようとす
るならば、必要とする半導体用の反応性気体を充填した
後、水素を第1図の(14)で示される水素導入系よりコ−
ルドトラップ(5) , バルブ(46), バルブ(25)を経て、高
圧容器(4) に加圧充填すればよい。またこの際の反応性
気体の希釈濃度は適時定めればよい。さらに希釈用の気
体としてヘリウム等を用いる場合には、上記水素の場合
と同様に(14)よりこれらの希釈用の気体を導入すればよ
い。
【0037】
【発明の効果】以上の説明より明らかな如く、本発明の
構成をとることによって、高圧容器内部に吸着している
不純物を排除することができ、また反応性気体を高圧容
器に小分けする際に不純物が混入してしまうことを防ぐ
ことができた。具体的には、高圧容器に充填される半導
体用反応性気体中に残存する酸素、炭素等の混入量を1P
PM以下好ましくは1〜100PPbにすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を利用した実施例における反応性気体
の精製を示すブロックダイヤグラムである。
【図2】 本発明を利用した実施例において得られた非
単結晶珪素膜中の残留酸素濃度を従来の例と比較して示
した例である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性気体が充填された高圧容器の作製
    方法であって、内面が鏡面仕上げされた高圧容器の内部
    を10−5torr以下とすると同時に該高圧容器を加
    熱する工程と、前記高圧容器に反応性気体を充填する工
    程とを有することを特徴とする反応性気体が充填された
    高圧容器の作製方法。
  2. 【請求項2】 上記加熱温度が100℃以上である請求
    項1記載の反応性気体が充填された高圧容器の作製方
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