JP2564342Y2 - 自動車用ドアのクロージャ装置 - Google Patents

自動車用ドアのクロージャ装置

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JP2564342Y2
JP2564342Y2 JP1993067338U JP6733893U JP2564342Y2 JP 2564342 Y2 JP2564342 Y2 JP 2564342Y2 JP 1993067338 U JP1993067338 U JP 1993067338U JP 6733893 U JP6733893 U JP 6733893U JP 2564342 Y2 JP2564342 Y2 JP 2564342Y2
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孝一 塩田
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株式会社大井製作所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、ドア本体が完全に閉扉
する以前に、駆動部により、ラッチ機構と係合状態にあ
るストライカを待機位置から作動位置へ移動させて、ド
ア本体を完全に閉扉するようにした自動車用ドアのクロ
ージャ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用ドアのクロージャ装置と
しては、例えば、ラッチ部材がストライカに完全に係合
した状態になったことを検知して、駆動部へ作動信号を
出力しているものが一般的である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の自動車用ドアのクロージャ装置では、ラッチ
部材がストライカに係合しても、ポール部材が施錠位置
に揺動してラッチ部材を係合状態に拘束していなけれ
ば、ラッチ部材がストライカに完全に係合しているとは
いえないため、ポール部材が施錠位置に揺動していない
状態で、駆動部へ作動信号を出力して、ストライカが移
動した場合であっても、ドアは完全に閉扉しないで、い
わゆる半ドア状態になる場合があるという問題点があっ
た。
【0004】本考案は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、ラッチ部材がストライカに完全に
係合した状態を検出して、確実にドアを閉扉するように
した自動車用ドアのクロージャ装置を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本考案の要旨とするところは、ドア本体が完全にド
ア開口(10)を閉扉する以前に、駆動部(20)によ
り、ラッチ機構(40)と係合状態にあるストライカ
(16)を待機位置から作動位置へ移動させて、ドア本
体を完全に閉扉するようにした自動車用ドアのクロージ
ャ装置(20a)において、前記ラッチ機構(40)
は、ストライカ(16)に係脱するラッチ部材(42)
と、該ラッチ部材(42)を係合状態に拘束する施錠位
置と拘束を解除する解錠位置とに揺動可能なポール部材
(43)とを有し、前記クロージャ装置(20a)は、
前記ラッチ部材(42)の状態を検知するラッチスイッ
チ(60)と、前記ポール部材(43)の位置を検知す
るポールスイッチ(50)と、ストライカ(16)の位
置を検知するストライカスイッチ(71,72)と、前
記ラッチスイッチ(60)、前記ポールスイッチ(5
0)および前記ストライカスイッチ(71,72)の各
検知信号に基いて前記駆動部(20)へ作動信号を出力
する判断制御部(81〜83)とを備えたことを特徴と
する自動車用ドアのクロージャ装置(20a)に存す
る。
【0006】
【作用】ストライカ(16)が待機位置にあるとき、ド
ア本体を閉扉して、ラッチ部材(42)がストライカ
(16)に完全に係合すると、ラッチスイッチ(60)
がその検知信号を判断制御部(81〜83)へ出力する
が、この時点では、駆動部(20)は作動しない。
【0007】前後して、ポール部材(43)が施錠位置
に揺動して、ポール部材(43)がラッチ部材(42)
を係合状態に拘束すると、ポールスイッチ(50)がそ
の検知信号を判断制御部(81〜83)に出力し、それ
により、駆動部(20)が作動し、ストライカ(16)
が待機位置から作動位置に移動して、ドア本体を完全閉
扉位置に引き込む。ストライカ(16)が作動位置に移
動すると、ストライカスイッチ(71,72)がその検
知信号を判断制御部(81〜83)に出力して、駆動部
(20)が作動停止し、前後して、ドア本体が完全に閉
扉される。
【0008】
【実施例】以下、図面に基づき本考案の一実施例を説明
する。各図は本考案の一実施例を示している。図7〜図
9に示すように、車体の側部にはドア開口10が開設さ
れ、ドア開口10の後側縁部がピラー部材12により構
成されている。ドア開口10の前側縁部には、ドア開口
10を開閉する図示省略したドア本体が枢着されてい
る。
【0009】ピラー部材12にはストライカ16が装着
され、ドア本体の後縁部には、ストライカ16に係合す
る同じく図示省略したラッチ機構が設けられている。ピ
ラー部材12の中空面内にはクロージャ装置20aが装
着されている。クロージャ装置20aは、ドア本体が完
全に閉扉する以前に、その駆動部20により、ストライ
カ16を、図示省略したラッチ機構と伴って待機位置か
ら作動位置へ移動させて、ドア本体を完全に閉扉するも
のである。
【0010】駆動部20は、本体であるハウジング21
内に駆動モータ22が設けられ、駆動モータ22の回転
軸には出力ウオーム23が固設され、出力ウオーム23
がウオームホイール27を介してスクリュー部材24に
噛合している。スクリュー部材24にはナット部材30
が螺合していて、ナット部材30には、スクリュー部材
24の正逆回転によりナット部材30を介して待機位置
と作動位置とに往復移動可能なストライカ16が固設さ
れている。
【0011】ナット部材30の近傍には、ナット部材3
0を介してストライカ16の位置を検知する図示省略し
たストライカスイッチが設けられている。図4に示すよ
うに、ストライカスイッチは2つのストライカ位置スイ
ッチ71,72から成り、ストライカ位置スイッチ71
はストライカ16が作動位置にあるときオフする常閉ス
イッチであり、ストライカ位置スイッチ72はストライ
カ16が待機位置にあるときオンする常開スイッチであ
る。図1〜図3に示すように、ラッチ機構40のベース
部材41には、ストライカ16に係脱するラッチ部材4
2が枢軸42aを介して揺動可能に支持されている。ベ
ース部材41には、ラッチ部材42をハーフラッチ位置
とフルラッチ位置とに拘束すべくラッチ部材42に当接
する施錠位置と、ラッチ部材42から離間する解錠位置
とにポール部材43が枢軸43aにより揺動可能に支持
されている。
【0012】枢軸43aにはポール部材43と一体的に
揺動するように中継レバー44が固設されている。ベー
ス部材41には、中継レバー44の一端部44aがその
スイッチ片51に当接してポール部材43が施錠位置に
あることを検知し、かつ、中継レバー44の一端部44
aがスイッチ片51から離間してポール部材43が解錠
位置にあることを検知するポールスイッチ50が設けら
れている。ベース部材41には、中継レバー44の他端
部44bに係合してポール部材43を図1において時計
方向に揺動可能なオープンレバー45が設けられてい
る。オープンレバー45の一端部にはハンドルレバー4
6の端部が係合している。
【0013】枢軸42aにはラッチ部材42と一体的に
揺動するように被検知レバー47が固設されている。被
検知レバー47の外周縁には、枢軸42aを中心とする
大径部47aと小径部47bとが形成されている。被検
知レバー47の外周縁にはラッチスイッチ60のスイッ
チ片61が弾撥的に当接しており、ラッチスイッチ60
は、スイッチ片61が大径部47aに当接しているとき
オンし、かつ、スイッチ片61が小径部47bに当接し
ているときオフするよう構成されている。
【0014】図4に示すように、バッテリー65の+電
極がポールスイッチ50ラッチスイッチ60の各接点に
接続され、ポールスイッチ50のスイッチ片51および
ラッチスイッチ60のスイッチ片61が判断制御部80
のOR回路81の入力端子に接続されている。バッテリ
ー65の−電極がストライカ位置スイッチ71およびス
トライカ位置スイッチ72の各スイッチ片73,74に
それぞれ接続されている。ストライカ位置スイッチ71
の接点が判断制御部80の第1AND回路82に接続さ
れ、ストライカ位置スイッチ72の接点が判断制御部8
0の第2AND回路83に接続されている。
【0015】OR回路81の出力端子が第1AND回路
82および第2AND回路83の各入力端子に接続され
ている。第1AND回路82の出力端子はリレースイッ
チR1のコイルに接続され、第2AND回路83の出力
端子はリレースイッチR2のコイルに接続されている。
リレースイッチR1は2つの接点を有し、一方の接点が
バッテリー65の+電極に接続され、他方の接点がバッ
テリー65の−電極とに接続されている。同じく、リレ
ースイッチR2は2つの接点を有し、一方の接点がバッ
テリーの+電極に接続され、他方の接点がバッテリー6
5の−電極に接続されている。リレースイッチR1,R
2の各スイッチ片が駆動モータ22の出入力端子にそれ
ぞれ接続されている。
【0016】次に作用を説明する。ストライカ16が待
機位置にあって、ストライカ位置スイッチ71がオン状
態にあり、ストライカ位置スイッチ72がオフ状態にあ
るとき、ラッチ機構40は図6に示す状態にあって、中
継レバー44の一端部44aがポールスイッチ50のス
イッチ片51から離間していてポールスイッチ50がオ
フ状態にあり、ラッチスイッチ60のスイッチ片61が
被検知レバー47の小径部47bに当接していて、ラッ
チスイッチ60がオフ状態にある。すなわち、ポールス
イッチ50およびラッチスイッチ60が共にオフである
ため、第1AND回路82を介してリレースイッチR1
のコイルは通電しないし、また、第2AND回路83を
介してリレースイッチR2のコイルは通電せず、第1A
ND回路82,第2AND回路83の各スイッチ片は、
共にバッテリー65の−端子側の接点に接し、駆動モー
タ22は駆動しない。
【0017】ドア本体を閉扉して、図5に示すように、
ラッチ部材42がストライカ16に係合したハーフラッ
チ状態になると、ポール部材43が施錠位置に揺動し
て、中継レバー44の一端部44aがポールスイッチ5
0のスイッチ片51に当接するようになり、ポールスイ
ッチ50がオンする。ストライカ位置スイッチ71がオ
ン状態にあるため、第1AND回路82を介してリレー
スイッチR1のコイルに通電し、駆動モータ22が正転
する。駆動モータ22が正転すると、スクリュー部材2
4の回転によりナット部材30が移動し、ストライカ1
6が作動位置へ向かって移動する。ハーフラッチ状態に
あるため、ストライカ16の移動により、ラッチ部材4
2が図5において反時計方向に揺動して、図2に示す位
置になると、ポール部材43がラッチ部材42から外れ
て、中継レバー44の一端部44aがポールスイッチ5
0のスイッチ片51から離間して、ポールスイッチ50
がオフになり、リレースイッチR1のコイルに通電しな
くなって、駆動モータ22が回転停止する。したがっ
て、ハーフラッチ状態では、駆動モータ22が正転して
も、一定時間経過後にその回転を停止する。ドア本体を
閉扉して、図1に示すように、ラッチ部材42がストラ
イカ16に完全に係合したフルラッチ状態になると、ラ
ッチスイッチ60のスイッチ片61が被検知レバー47
の大径部47aに当接して、ラッチスイッチ60がオン
状態になる。ストライカ位置スイッチ71がオン状態で
あるため、ポール部材43が施錠位置に揺動して、ポー
ルスイッチ50がオンするか否かに関係なく、ラッチス
イッチ60がオン状態になれば、第1AND回路82を
介してリレースイッチR1のコイルに通電し、駆動モー
タ22が正転する。駆動モータ22が正転すると、スク
リュー部材24〜ナット部材30を介してストライカ1
6が待機位置から作動位置に移動して、ドア本体を完全
閉扉位置に引き込む。
【0018】ストライカ16が作動位置に移動すると、
ストライカ位置スイッチ71がオフになり、リレースイ
ッチR1のコイルに通電しなくなって、駆動モータ22
が回転停止し、前後して、ドア本体が完全に閉扉され
る。図1において、ドア本体を開扉すべく、例えば、ハ
ンドルレバー46によりオープンレバー45〜中継レバ
ー44を介してポール部材43を図1において時計方向
に揺動すると、ラッチ部材42がポール部材43から外
れ、ドア本体を開扉することができる。
【0019】前後して、ポール部材43が施錠位置を通
過してから解錠位置に揺動する。それにより、ポールス
イッチ50がオンし、リレースイッチR2のコイルに通
電し、駆動モータ22が逆転して、スクリュー部材24
〜ナット部材30を介してストライカ16が作動位置か
ら待機位置に移動する。閉扉途中に、開扉操作した場合
に、例えば、前述と同様に、ハンドルレバー46により
オープンレバー45〜中継レバー44を介してポール部
材43を図1において時計方向に揺動した場合に、ラッ
チ部材42がポール部材43から外れ、ドア本体を開扉
することができ、前後して、ポール部材43が施錠位置
を通過してから解錠位置に揺動する。それにより、ポー
ルスイッチ50がオンし、リレースイッチR1のコイル
に通電しなくなる一方、リレースイッチR2のコイルに
通電し、駆動モータ22が逆転して、スクリュー部材2
4〜ナット部材30を介してストライカ16が作動位置
から待機位置に移動する。
【0020】閉扉動作中、異物が挟まった場合に、タイ
マーが作動して、リレースイッチR1のコイルに通電し
なくなる一方、リレースイッチR2のコイルに通電し、
駆動モータ22が逆転して、スクリュー部材24〜ナッ
ト部材30を介してストライカ16が作動位置から待機
位置に移動する。前述した動作を図10においてタイム
チャートで表わす。ハーフラッチ状態では、駆動モータ
22が作動せず、また、閉扉動作中に、閉扉動作を妨げ
る事態になった場合には、作動位置へ移動中のストライ
カ16が停止して、向きを変えて待機位置へ移動するよ
うになり、安全かつ確実にドア本体を開閉することがで
きる。前記実施例においては、ポールスイッチ50が中
継レバー44の動きを検出するものを示したが、オープ
ンレバー45の動きを検出するものであってもよい。
【0021】
【考案の効果】本考案にかかる自動車用ドアのクロージ
ャ装置によれば、ラッチ部材がストライカに係合して
も、ポール部材が施錠位置に揺動してラッチ部材を係合
状態に拘束していなければ、駆動部が作動せず、ラッチ
部材がストライカに完全に係合した後に駆動部を作動す
るようにしたので、例えば、ハーフラッチ状態では、ド
ア本体が閉扉しないで、確実にドア本体を閉扉すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す自動車用ドアのクロー
ジャ装置の正面図である。
【図2】本考案の一実施例を示す自動車用ドアのクロー
ジャ装置の作用説明図である。
【図3】本考案の一実施例を示す自動車用ドアのクロー
ジャ装置の概念図である。
【図4】本考案の一実施例を示す自動車用ドアのクロー
ジャ装置の回路図である。
【図5】本考案の一実施例を示す自動車用ドアのクロー
ジャ装置の作用説明図である。
【図6】本考案の一実施例を示す自動車用ドアのクロー
ジャ装置の作用説明図である。
【図7】本考案の一実施例を示す自動車用ドアのクロー
ジャ装置の正面図である。
【図8】本考案の一実施例を示す自動車用ドアのクロー
ジャ装置の側面図である。
【図9】本考案の一実施例を示す自動車用ドアのクロー
ジャ装置の平面図である。
【図10】本考案の一実施例を示す自動車用ドアのクロ
ージャ装置のタイムチャートである。
【符号の説明】
10…ドア開口 12…ピラー部材 16…ストライカ 20…駆動部 21…ハウジング 22…駆動モータ 24…スクリュー部材 30…ナット部材 40…クロージャ装置 42…ラッチ部材 43…ポール部材 50…ポールスイッチ 60…ラッチスイッチ 71,72…ストライカ位置スイッチ

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ドア本体が完全にドア開口を閉扉する以前
    に、駆動部により、ラッチ機構と係合状態にあるストラ
    イカを待機位置から作動位置へ移動させて、ドア本体を
    完全に閉扉するようにした自動車用ドアのクロージャ装
    置において、 前記ラッチ機構は、ストライカに係脱するラッチ部材
    と、該ラッチ部材を係合状態に拘束する施錠位置と拘束
    を解除する解錠位置とに揺動可能なポール部材とを有
    し、 前記クロージャ装置は、前記ラッチ部材の状態を検知す
    るラッチスイッチと、前記ポール部材の位置を検知する
    ポールスイッチと、ストライカの位置を検知するストラ
    イカスイッチと、前記ラッチスイッチ、前記ポールスイ
    ッチおよび前記ストライカスイッチの各検知信号に基い
    て前記駆動部へ作動信号を出力する判断制御部とを備え
    たことを特徴とする自動車用ドアのクロージャ装置。
JP1993067338U 1993-12-17 1993-12-17 自動車用ドアのクロージャ装置 Expired - Fee Related JP2564342Y2 (ja)

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