JP2563827Y2 - 刷版の加工装置 - Google Patents

刷版の加工装置

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JP2563827Y2 JP1991103919U JP10391991U JP2563827Y2 JP 2563827 Y2 JP2563827 Y2 JP 2563827Y2 JP 1991103919 U JP1991103919 U JP 1991103919U JP 10391991 U JP10391991 U JP 10391991U JP 2563827 Y2 JP2563827 Y2 JP 2563827Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は刷版の端部を切り落とし
て取付基準面を形成すると共にその端部を折り曲げて曲
げ部を形成する刷版の加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図11に版胴に装着される刷版を示す。
オフセット輪転印刷機による印刷作業において、品質の
優れた印刷物を得るためには刷版を印刷ユニットの版胴
に正確に位置決めする必要がある。そこで、図11に示
すように、予め、刷版11に取付基準面12,13や位
置決め基準孔としての焼付用孔14を形成すると共に、
この刷版11のくわえ側と尻側に版胴装着用の曲げ部1
5,16を形成しておく。そして、この刷版11を図示
しない版胴に装着するには、刷版11のくわえ側を版胴
のギャップに差し込んでこの刷版11を版胴の周面に巻
き付け、取付基準面12,13を版胴の基準ブロックに
適合させることで左右の見当合わせを行う。そして、刷
版11の尻側を版胴のギャップに差し込んで締めること
でこの刷版11が版胴に固定される。
【0003】上述したように刷版11を版胴に装着する
には、予め、刷版11に取付基準面12,13や焼付用
孔14、刷版11のくわえ側曲げ部16及び尻側曲げ部
15を形成しておかなければならない。従来、例えば、
刷版11に取付基準面12,13を形成するには、ま
ず、刷版11を焼付用孔14を基準としてカット装置に
セットして刷版の端部を切断し、次に、同様に刷版11
を焼付用孔14を基準として版曲げ機にセットしてくわ
え側及び尻側の端部を折り曲げていた。
【0004】ところが、このような刷版の加工方法で
は、刷版11の端部の切断と折り曲げをそれぞれ別の装
置によって加工して取付基準面12,13及び各曲げ部
15,16を形成しているので、各装置への刷版11の
取付、取外を何度も行わなければならず、作業が面倒と
なってしまう。また、カット装置及び版曲げ機への刷版
11のセットは焼付用孔14を基準として行ってはいる
ものの、必ずしも同一の取付状態とはならず、高い加工
精度を得ることは困難であった。そして、低い加工精度
の刷版を版胴に装着するには各色の見当合せに時間がか
かり、多量な損紙を発生させてしまう。
【0005】このような問題点を解決するものとして、
実開平1−89132号公報に開示されたものがある。
図12に従来の刷版の加工装置の要部断面を示す。図1
2に示すように、刷版11は版曲げ型板101上に載置
され、版押え梁102によって上面から押さえられる。
この状態で、まず、曲げ具押え板103を回動して刷版
11の側端部を折り曲げ、次に、流体圧シリンダ104
によってカッタ105を押し下げて端部を切り落として
いる。なお、詳細は公報を参照願いたい。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の刷版の加工装置にあっては、カッタ105が版曲げ
型板101と共に曲げ具押え板103のサポートを兼ね
ているが、このカッタ105は下方に移動できるように
なっている。そのため、曲げ具押え板103による刷版
11の折り曲げ時に刷版11の支持が不十分となってこ
の刷版11にゆがみが生じて正確な曲げ加工を行うこと
ができないという問題がある。
【0007】また、この刷版の加工装置にあっては、曲
げ具押え板103にカッタ105との干渉を避けるため
の切欠が形成されており、そのため、刷版11の折り曲
げ時に刷版11の端部を曲げ具押え板103によって押
えることができず、この部分での刷版11のゆがみや変
形が生じてしまい、刷版11の曲げ加工精度が悪くなっ
てしまうという問題がある。その結果、曲げ加工精度が
悪い刷版11の端部に切断加工を施すこととなり、切断
加工精度はなお一層悪くなってしまう。
【0008】本考案はこのような問題を解決するもので
あって、刷版の切断及び曲げ加工精度の向上を図った刷
版の加工装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めの本考案の刷版の加工装置は、刷版の端部を切り落と
して取付基準面を形成すると共にその端部に沿って折り
曲げて曲げ部を形成する刷版の加工装置において、刷版
の下面を該刷版の幅方向全域にわたって支持する版曲げ
型と、該版曲げ型上に載置された刷版の上面を該刷版の
幅方向全域にわたって押える版押え部材と、退避位置か
ら前記版曲げ型より外方に突出した刷版端部に移動自在
で、且つ、該刷版端部の所定箇所を切り落とすカット部
材と、該カット部材によって前記所定箇所が切り落とさ
れた後に前記刷版の外方突出端部をその幅方向全域にわ
たって折り曲げる版曲げ部材とを具えたことを特徴とす
るものである。
【0010】
【作用】刷版が版曲げ型上の所定の加工位置に位置決め
れた状態で、カット部材が退避位置から版曲げ型から
外方に突出した刷版端部に移動し、このカット部材が
版端部の所定箇所を切り落として取付基準面を形成す
る。そして、カット部材が退避した後に版曲げ型上の刷
版が版押え部材によって上面よりその幅方向全域にわた
って押さえられた状態で、版曲げ部材が刷版の外方突出
端部を幅方向全域にわたって折り曲げて曲げ部を形成す
る。
【0011】
【実施例】以下、図面に基づいて本考案の実施例を詳細
に説明する。
【0012】図1に本考案の一実施例に係る刷版の加工
装置の平面、図2にオートローディング機構を表す平
面、図3に刷版のカット装置の平面、図4に刷版のカッ
ト装置の正面、図5に刷版のカット装置の側面、図6乃
至図8に刷版のカット装置の作用説明、図9に刷版の曲
げ装置を表す図1のA−A断面、図10に刷版の曲げ装
置を表す図1のB−B断面を示す。なお、従来と同様の
機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明
は省略する。
【0013】本実施例の刷版の加工装置は、図1に示す
ように、加工装置本体21に刷版の仮位置決め装置22
と刷版のオートローディング機構23と刷版の位置決め
装置24と刷版のカット装置25と刷版の曲げ装置2
6,27とが具えられて構成されている。
【0014】図1に示すように、刷版11の加工装置本
体21は移動自在で、且つ、所定の位置に停止保持する
ことでできるようになっており、この加工装置本体21
の上部には水平をなす基盤31が取付けられ、基盤31
上には刷版11の支持板32及び仮位置決め装置22、
オートローディング機構23、位置決め装置24、カッ
ト装置25が所定の位置に装着されている。
【0015】刷版の仮位置決め装置22はオペレータが
加工装置本体21に刷版11を載置したときに刷版11
をその位置に仮位置決め保持するものであって、刷版1
1の縦方向と横方向のそれぞれ一方の移動を規制してい
る。即ち、図1に示すように、基盤31上には一対の仮
位置決めピン33が図1において上下に並設されると共
に図1において上部に仮位置決めガイド34が位置し、
それぞれ図示しないエアシリンダによって垂直移動自在
に支持されている。
【0016】従って、オペレータは刷版11を支持板3
2上に載置し、この刷版11の2方向端部を2つの仮位
置決めピン33及び仮位置決めガイド34に当接するこ
とで図1に示す刷版仮位置決め位置11aに位置決め保
持されることとなる。
【0017】刷版のオートローディング機構23は、図
2に示すように、加工装置本体21の刷版仮位置決め位
置11aにある刷版11を刷版加工位置11bまで移動
させると共に、刷版11の加工後に刷版加工位置11b
から刷版排出位置11cに移動させるものである。
【0018】基盤31上には3本の平行をなすレール3
5が敷設されており、このレール35には移動体36が
移動自在に支持され、エアの給排によって往復移動及び
停止することができるようになっている。移動体36の
上部には上向きコ字状をなすブラケット37が固定され
ており、このブラケット37の両側部には版クランプ3
8がそれぞれ取付けられている。版クランプ38は上下
に一対の爪39を有しており、この一対の爪39はエア
の給排によって開閉することで刷版11を保持、解放す
ることができる。
【0019】刷版の位置決め装置24は刷版11の加工
前にこの刷版11を所定の位置に正しく位置決めするも
のであり、刷版加工位置11bに移動した刷版11に対
して2つの焼付用孔14に後述する基準ピンを嵌入する
ことで位置決めを行う。
【0020】即ち、図1に示すように、加工装置本体2
1には刷版11の2つの焼付用孔14(図11参照)の
位置に対応してそれぞれ先端部がテーパ形状をなす基準
ピン40が配設され、各基準ピン40は図示しないエア
シリンダによって垂直移動自在に支持されている。ま
た、刷版11の上側に沿って回動軸41が回動自在に支
持され、この回動軸41の一端部にはロータリアクチュ
エータ42が連結されている。そして、回動軸41には
基準ピン40に対応した位置に版押えレバー43の基端
部が固結される一方、この版押えレバー43の先端部に
は基準ピン40の先端部が遊嵌するU字形状の切欠44
が形成されている。
【0021】従って、刷版11がオートローディング機
構23によって刷版加工位置11bに移動したときに、
エアシリンダによって基準ピン40を上昇させて刷版1
1の焼付用孔14に嵌合させると共に、ロータリアクチ
ュエータ42によって回動軸41を回動させて版押えレ
バー43の先端部によって刷版11の上面を押えること
で、刷版11を刷版加工位置11bに位置決め保持する
ことができる。
【0022】カット装置25は刷版11の取付基準面1
2,13(図11参照)を形成するものであって、図1
に示すように、加工装置本体21の基盤31上における
左方の上部(くわえ側)及び下部(尻側)に配設されて
いる。なお、このカット装置25はくわえ側及び尻側で
対称で配設され、両者ともほぼ同様の構造をなしている
ため、ここではくわえ側のカット装置25についてのみ
説明する。
【0023】図3乃至図5に示すように、基盤31上に
は2つの平行なレール45を有するレールユニット46
が固定され、この平行なレール45には移動板47が移
動自在に支持され、エアシリンダ48によって作動する
ことができるようになっている。移動板47上には複数
のガイドロッド49が立設されて上部が上板50に取付
けられている。そして、上板50に取付けられたエアシ
リンダ53のピストンロッドにはカット部材の一方を構
成する下刃51が固定された下刃ホルダ52が移動板4
7上に立設されたガイドロッド49に垂直移動自在に取
付けられ、エアシリンダ53によって作動することがで
きるようになっている。また、移動板47上にはこの下
刃51に隣接して複数のガイドロッド54が立設されて
おり、このガイドロッド54にはカット部材の他方を構
成する上刃56が固定された上刃ホルダ57が垂直移動
自在に取付けられ、移動板47に取付けられたエアシリ
ンダ58によって作動することができるようになってい
る。
【0024】従って、刷版加工位置11bに保持された
刷版11に対してエアシリンダ48によって移動板47
を移動することで、上刃56及び下刃51を退避位置か
ら加工位置に移動することができる。この状態からエア
シリンダ58によって上刃ホルダ57と共に上刃56を
下降して上刃56の下面を刷版11の上面に接近させる
一方、エアシリンダ53によって下刃ホルダ52と共に
下刃51を上昇させて上刃56と係合させることで、上
刃56と下刃51とよって刷版11の角部を切り落とし
て取付基準面12を形成することができるようになって
いる。
【0025】刷版の曲げ装置26は刷版の尻側を折り曲
げて曲げ部16を形成し、一方、曲げ装置27は刷版の
くわえ側を折り曲げて曲げ部15を形成するものであっ
て、図1に示すように、加工装置本体21の尻側及びく
わえ側(図1の上部及び下部)に配設されている。
【0026】尻側の刷版の曲げ装置26において、図1
及び図9に示すように、基盤31上には図1において下
部左右方向に沿ってアンビル61が位置し、シリンダ6
2によって図1において上下方向に移動自在に支持され
ている。このアンビル61の上方には断面下向きコ字形
状の版押え部材62が位置し、各端部が移動板63に固
定されている。また、この版押え部材62に隣接して互
いに平行をなす版曲げ部材64が位置し、各端部が移動
板63に枢支されている。そして、版曲げ部材64の一
端部にはピニオン65が連結されており、このピニオン
65には移動板63に装着された図示しないエアシリン
ダによって移動可能なラック66が噛み合っている。
【0027】一方、くわえ側の刷版の曲げ装置27にお
いて、図1及び図10に示すように、基盤31上には図
1において上部左右方向に沿ってアンビル67が固定さ
れている。このアンビル67の上方には断面下向きコ字
形状の版押え部材68が位置し、各端部が移動板69に
固定されている。また、この版押え部材68に隣接して
互いに平行をなす版曲げ部材70が位置し、各端部が移
動板69に枢支されている。そして、版曲げ部材70の
一端部にはピニオン71が連結されており、このピニオ
ン71には移動板69に装着された図示しないエアシリ
ンダによって移動可能なラック72が噛み合っている。
【0028】従って、刷版加工位置11bに位置し、各
エアシリンダによって移動板63,69を下降させるこ
とで版押え部材62,68によって刷版11が押え付け
られる。そして、刷版加工位置11bに保持された刷版
11に対してエアシリンダによってラック66,72を
移動して各ピニオン65,71を回動させると、版曲げ
部材64,70は図9及び図10においてそれぞれ矢印
方向に移動し、刷版11の尻側とくわえ側を折り曲げて
曲げ部15,16を形成することができるようになって
いる。
【0029】以下、上述した刷版の加工装置の作用につ
いて各図面に基づいて説明する。なお、本実施例の刷版
の加工装置において、刷版11の加工作業手順は図示し
ない制御装置によって自動的にプログラムされているも
のである。
【0030】図1に示すように、オペレータは刷版の加
工装置の主電源をONとし、加工する刷版11を加工装
置本体21の支持板32上に載置し、この刷版11を2
つの仮位置決めピン33及び仮位置決めガイド34によ
って刷版仮位置決め位置11aに仮位置決めする。
【0031】ここでオペレータは加工装置のスタートス
イッチをONとすることで刷版11の加工が自動的に行
われる。即ち、まず、図2において実線位置にある2つ
の版クランプ38にエアを供給することにより一対の爪
39が閉じ、刷版11を保持する。そして、2つの仮位
置決めピン33及び仮位置決めガイド34を下降させて
刷版11の仮位置決め保持を解除する。次に、図オート
ローディング機構23によって移動体36をレール35
に沿って移動させることで、版クランプ38が保持した
刷版11を刷版仮位置決め位置11aから同図左方に移
動して二点鎖線で示す刷版加工位置11bに移動させ
る。そして、各版クランプ38の一対の爪39を開けて
刷版11の保持を解除する。
【0032】ここで、刷版加工位置11bに位置した刷
版11の加工位置の位置決めを行う。まず、図1に示す
ように、位置決めピン40を上昇させて先端部を刷版1
1の焼付用孔14に嵌合させる。次に、ロータリアクチ
ュエータ42によって回動軸41を回動して版押えレバ
ー48の先端部によって刷版11の上面を押える。従っ
て、刷版11が刷版加工位置11bに正確に位置決め保
持されると共に浮き上がりが防止される。
【0033】このように刷版11が刷版加工位置11b
に位置決め保持された状態で、本実施例では刷版11の
取付基準面12,13の切断加工及びくわえ側曲げ部1
6及び尻側曲げ部15の曲げ加工が行われる。ここで、
図1及び図9に示すように、エアシリンダ62を作動し
て退避していた一方のアンビル61を前進させると共に
エアによって刷版11を吸引してこの刷版11を確実に
支持し、まず、刷版11の取付基準面12,13の切断
加工を行う。
【0034】即ち、図3及び図4に示す退避している各
カット装置25をエアシリンダ48を作動することによ
ってレール45に沿って移動させ、図6及び図7に示す
ように、刷版11の切断位置に位置させる。この状態か
らエアシリンダ58によって上刃56を下降してこの上
刃56の下面を刷版11の上面に接近させる。そして、
エアシリンダ53によって下刃51を上昇させて上刃5
6と係合させることで、上刃56と下刃51とで刷版1
1の角部を切り落して取付基準面12を形成する。この
とき、刷版11は位置決めピン40及び版押えレバー4
3によって位置決めされ、且つ、切断箇所の上面が上刃
56によって保持された状態で下刃51によって切断さ
れるので、取付基準面12,13が高精度に加工され
る。なお、切断加工終了後には上刃56と下刃51を元
の位置に戻し、再び、エアシリンダ48を作動して各カ
ット装置25を退避させる。
【0035】次に、このように刷版11の取付基準面1
2,13の切断加工を行ったくわえ側曲げ部16及び尻
側曲げ部15の曲げ加工を行う。まず、ロータリアクチ
ュエータ42によって版押えレバー48による刷版11
の保持を解除する。そして、曲げ装置26,27におい
て移動板63,69を介して版押え部材62,68を下
降することでこの版押え部材62,68により刷版11
を押え付けると共に基準ピン40を下降して刷版11の
焼付用孔14から抜き取る。この状態で刷版11のくわ
え側と尻側の曲げ加工を行う。
【0036】即ち、図1及び図9、図10に示すよう
に、刷版加工位置11bに保持された刷版11に対して
エアシリンダを作動してラック66,72を移動する
と、このラック66,72と噛み合う各ピニオン65,
71が回動する。すると、版曲げ部材64,70が、図
9及び図10にそれぞれ矢印にて示すように、移動し、
刷版11の尻側とくわえ側を折り曲げて曲げ部15,1
6を形成する。なお、曲げ加工終了後には版曲げ部材
4,70を元の位置に戻し、版押え部材62,68を上
昇して刷版11の押えを解除する。
【0037】その後、エアの吸引による刷版11の保持
を解除すると共にエアシリンダ62を作動して前進して
いたアンビル61を、再び、退避させる。そして、図2
に示すように、オートローディング機構23によって移
動体36を前述と逆方向に移動させることで、版クラン
プ38により刷版11を刷版加工位置11bから同図右
方に押して移動して刷版排出位置11cに移動させる。
そして、クランプ38が刷版仮位置決め位置11aに戻
ると、仮位置決め装置22の仮位置決めピン33及び仮
位置決めガイド40が復帰する。
【0038】以上により刷版11の刷版11の取付基準
面12,13の切断加工及びくわえ側曲げ部16及び尻
側曲げ部15の曲げ加工が終了する。従って、オペレー
タは加工装置本体21から刷版11を取り出して刷版の
加工装置の主電源をOFFとして作業が終了する。
【0039】このように刷版加工作業の自動化を図るこ
とでオペレータは作業割合が減少し、刷版の加工作業に
おいてオペレータに係る負担が軽減された。また、刷版
11の加工工程を刷版11の端部を切り落として取付基
準面12,13を形成した後にその端部に沿って折り曲
げて曲げ部15,16を形成するようにし、このとき、
刷版11を位置決めピン40及び版押えレバー43によ
って位置決めし、且つ、切断箇所の上面を上刃56によ
って保持した状態で下刃51によって切断したので、刷
版11の取付基準面12,13の切断加工及びくわえ側
曲げ部16及び尻側曲げ部15の曲げ加工を高精度に加
工できる。
【0040】なお、上述の実施例におけるカット装置2
5にあっては、刷版11に対して上刃56を下降して刷
版11の上面に接近させた後に下刃51を上昇させ、こ
の上刃56と下刃51とで刷版11の取付基準面12を
形成するようにしたが、逆に、刷版11に対して下刃5
1を上昇して刷版11の下面に接近させた後に上刃56
を加工させて刷版11の取付基準面12を形成してもよ
いものである。
【0041】
【考案の効果】以上、実施例を挙げて詳細に説明したよ
うに本考案の刷版の加工装置によれば、刷版の下面を
版の幅方向全域にわたって支持する版曲げ型と刷版
上面を刷版の幅方向全域にわたって押える版押え部材
退避位置から版曲げ型より外方に突出した刷版端部
に移動自在で刷版端部の所定箇所を切り落とすカット部
材と、カット部材によって所定箇所が切り落とされた後
に刷版の外方突出端部をその幅方向全域にわたって折り
曲げる版曲げ部材とを設け、刷版の端部を切り落として
取付基準面を形成してからその端部を幅方向全域にわた
って折り曲げて曲げ部を形成するようにしたので、刷版
を所定の位置に保持した状態で切断加工及び曲げ加工を
行うことで位置ずれがなくなり、これによって高い加工
精度が得られ、見当合せが容易で、且つ、短時間に行う
ことができ、生産性を向上させることができると共に損
紙の量が減少してコストダウンを図ることができる。ま
た、刷版の幅方向全域にわたって保持した状態で版曲げ
部材によって曲げ加工を行うこととなり、加工精度を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例に係る刷版の加工装置の平面
図である。
【図2】オートローディング機構を表す平面図である。
【図3】刷版のカット装置の平面図である。
【図4】刷版のカット装置の正面図である。
【図5】刷版のカット装置の側面図である。
【図6】刷版のカット装置の作用説明図である。
【図7】刷版のカット装置の作用説明図である。
【図8】刷版のカット装置の作用説明図である。
【図9】刷版の曲げ装置を表す図1のA−A断面図であ
る。
【図10】刷版の曲げ装置を表す図1のB−B断面図で
ある。
【図11】版胴に装着される刷版の斜視図である。
【図12】従来の刷版の加工装置の要部断面図である。
【符号の説明】
11 刷版 12,13 取付基準面 14 焼付用孔 15,16 曲げ部 21 加工装置本体 22 刷版の仮位置決め装置 23 刷版のオートローディング機構 24 刷版の位置決め装置 25 刷版のカット装置 26,27 刷版の曲げ装置 51 下刃 56 上刃 61,67 アンビル(版曲げ型) 62,68 版押え部材 64,70 版曲げ部材

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 刷版の端部を切り落として取付基準面を
    形成すると共にその端部に沿って折り曲げて曲げ部を形
    成する刷版の加工装置において、刷版の下面を該刷版の
    幅方向全域にわたって支持する版曲げ型と、該版曲げ型
    上に載置された刷版の上面を該刷版の幅方向全域にわた
    って押える版押え部材と、退避位置から前記版曲げ型よ
    り外方に突出した刷版端部に移動自在で、且つ、該刷版
    端部の所定箇所を切り落とすカット部材と、該カット部
    材によって前記所定箇所が切り落とされた後に前記刷版
    の外方突出端部をその幅方向全域にわたって折り曲げる
    版曲げ部材とを具えたことを特徴とする刷版の加工装
    置。
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