JP2563554Y2 - 結晶装置 - Google Patents

結晶装置

Info

Publication number
JP2563554Y2
JP2563554Y2 JP1991111896U JP11189691U JP2563554Y2 JP 2563554 Y2 JP2563554 Y2 JP 2563554Y2 JP 1991111896 U JP1991111896 U JP 1991111896U JP 11189691 U JP11189691 U JP 11189691U JP 2563554 Y2 JP2563554 Y2 JP 2563554Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mother liquor
tank
draft
crystal
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1991111896U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0551401U (ja
Inventor
秀和 宇恵
克義 青木
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 石川島播磨重工業株式会社 filed Critical 石川島播磨重工業株式会社
Priority to JP1991111896U priority Critical patent/JP2563554Y2/ja
Publication of JPH0551401U publication Critical patent/JPH0551401U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2563554Y2 publication Critical patent/JP2563554Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は母液から結晶製品を形成
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硫安、クエン酸、塩化カリウムな
どの各種結晶製品を製造する装置の一例として、図2に
示す構造の結晶装置が知られている。この結晶装置1
は、ドラフトチューブバッフル型結晶装置として知られ
るものであり、結晶製品を製造するための母液Bが収納
された縦型のタンク2を備えて構成されている。このタ
ンク2の内部には、タンク2の内部空間を仕切る縦型の
ドラフト管3が設けられ、タンク2の底壁外周のバッフ
ル4の外方には、バッフル4の周囲を覆う環状のセトリ
ング壁5が形成され、セトリング壁5の底部には下窄ま
り状のテーパ壁6が形成され、テーパ壁6の底部に攪拌
機駆動部7が形成されている。なお、タンク2の上端部
には、図示略の真空排気装置に連結される排気口2aが
形成されている。
【0003】また、ドラフト管3の底部には、母液Bの
循環を行なう攪拌翼8が設けられている。この攪拌翼8
の回転により、ドラフト管3の内部側に図2の矢印に示
すような母液Bの上向きの流れを形成するとともに、ド
ラフト管3の外方側に図2の矢印に示すような下向きの
母液Bの流れを形成して母液Bをタンク2内で循環させ
るものである。なお、図2に符号9で示すものは、ドラ
フト管3を支持するためにバッフル4の内周面に延設さ
れた支持翼であり、10はセトリング壁5の上部に形成
された取出管、11はテーパ壁6の途中に形成された母
液Bの供給口、12はテーパ壁6の途中に形成された結
晶スラリの取出口である。
【0004】図2に示す構成の装置においては、タンク
2の外方に設けた加熱装置で母液Bを加熱し、その後に
母液Bを供給口11からタンク2の内部に供給するとと
もに、攪拌翼8を低速(60〜120rpm)で回転さ
せてタンク2内で図2の矢印に示すような母液Bの流れ
を生じさせる。また、排気口2aに接続した真空排気装
置から排気を行なって母液Bの液面上方空間を減圧す
る。すると母液Bは、その液面近傍で沸騰するので、こ
の沸騰部分がタンク2内の母液Bにおいて、最も過飽和
度の高い領域となる。また、ドラフト管3内を母液Bが
上昇する間、母液B中の結晶は成長を続けるが、この成
長中の結晶は、前記過飽和度の高い領域に移動される
と、この過飽和度が効果的に作用して結晶の核成長が促
進される。
【0005】過飽和度の高い母液Bの表面部分を通過し
た母液Bの内部には多数の結晶が生成され、この結晶は
ドラフト管3の周囲を下降しながら成長してゆく。次に
一定の粒径に達した結晶スラリを取出口12から取り出
し、遠心分離機などにかけて結晶を得ることで所望の結
晶製品を得ることができる。なお、セトリング壁5の内
部領域では母液Bは上向きの流れを形成し、結晶スラリ
はタンク2の内部側に残され、母液内の不要な微粒子が
取出管10からタンク2の外部に排出されるようになっ
ている。以上説明したように結晶装置1を用いることで
母液Bから結晶製品を得るこ&ができるとともに、前記
結晶装置1にあっては、攪拌翼8の回転速度を調節して
循環量を調節することで核の異常発生を防止することが
でき、結晶の成長速度を高くすることができる。
【0006】ところで、本考案者らは先に、前記構成の
結晶成長装置1を発展させた構成の新規な結晶成長装置
を開発している。図3にこの種の結晶成長装置の一構造
例を示す。図3に示す結晶成長装置15は、縦型のタン
ク16と、タンク16の内部に設けられたドラフト管1
7と、タンク16の底部に設けられた下窄まり状のテー
パ壁18と、テーパ壁18の下部に接続された攪拌機駆
動部19と、ドラフト管17の底部に設けられた攪拌翼
20を具備して構成されている。前記の構造により、タ
ンク16の内部空間は、ドラフト管17の内部の中央流
路とドラフト管17の外側の周囲流路に区画されてい
る。また、タンク16に収容されている母液Cの液面よ
り若干下方には、タンク16の側壁を貫通した供給口2
1と母液Cの取出口24が設けられ、テーパ壁18には
結晶スラリの取出口22が取り付けられている。また、
タンク16の頂部には真空排気装置に接続される排気口
23が形成されている。
【0007】前記構成の結晶成長装置15は、外部ヒー
タで加熱された母液Cを供給口21から供給し、タンク
16内に一定の母液Cを貯留し、攪拌翼20を回転させ
て図3に示すようにドラフト管17の内部の中央流路に
下向きの流れを生じさせるとともにドラフト管17の外
側の周囲流路に上向きの流れを生じさせて母液Cの循環
を行なうものである。そして、取出口22からスラリを
取り出し、このスラリを遠心分離機にかけて処理するこ
とにより所望の結晶製品を得ることができる。即ち、図
3に示す結晶装置15は、図2に示す結晶装置1とは逆
方向に母液を循環してスラリを得る逆循環型となってい
る。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】前記逆循環型の結晶装
置15は、小粒径の結晶形成用として好適な装置である
が、以下に説明する欠点があった。図3に示す結晶装置
15においても図1に示す結晶装置1と同様に母液Cを
外部ヒータで加熱してからタンク16に供給している。
ところが、結晶装置15においては、タンク16内の母
液Cの流れが図1に示す装置とは逆方向であるので、外
部ヒータで加熱された高温の母液Cが供給管21からタ
ンク16の内部に入るとドラフト管17の上部側に流入
しようとしている母液Cの流れに引き込まれ、高温のま
ま直ちにドラフト管17の内部側に流入する。すると、
ドラフト管17の内部側の母液Cの液温を上昇させるの
で、この領域での結晶の溶解、および、突沸現象を引き
起こし、結晶装置15の運転に支障を来す要因となって
いる。また、供給口21からタンク16内に導入された
母液Cの一部分が、タンク16の側壁内面部分で側壁に
触れて急激に冷却されることがあると、側壁内面で結晶
化が起こり、側壁内面に結晶が付着してしまうことがあ
った。
【0009】本考案は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、逆循環型の結晶装置において、加熱された母液を
タンクに供給しても結晶溶解現象や突沸現象を引き起こ
すことなく安全に運転することができる結晶装置を提供
することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の考案は前
記課題を解決するために、母液が収納されるタンクと、
このタンクの内部に設けられてタンクの内部に中央流路
と周囲流路を形成する縦型のドラフト管と、タンクの内
部に設けられてドラフト管内の中央流路に下向きの流れ
を形成するとともにドラフト管外の周囲流路に上向きの
流れを形成して母液を循環する攪拌翼と、タンクの側壁
に設けられた母液供給口を具備してなる結晶装置であっ
て、前記母液供給口にドラフト管の上方側に向けて延出
する案内管を接続し、この案内管の先端部をドラフト管
の上端部と母液液面との間であってドラフト管の外周部
上縁近傍に設け、案内管の先端部に上向きの開口部を形
成してなるものである。
【0011】
【作用】案内筒を設けることで外部ヒータで加熱された
高温の母液をタンク内の母液液面近傍に誘導することが
でき、これをタンク内の母液液面近傍で蒸発させること
ができる。これにより母液の突沸現象が抑制されるとと
もに、母液液面近傍での蒸発作用が安定になる。また、
案内筒によりドラフト管の上部近傍まで母液を導入すれ
ば、供給された母液がタンクの側壁近傍で不用意に結晶
化することがなくなり、タンクの側壁内面に結晶が付着
することがない。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本考案の実施例につい
て説明する。図1は本考案の一実施例の結晶装置を示す
ものであり、この実施例の結晶装置30は、図3に示す
従来の結晶装置15と略同一の構造であり、図3に示す
装置と同一部分には同一符号を付してそれらの部分の説
明は省略する。本実施例の結晶装置30において従来の
結晶装置15と異なっているのは、タンク16の側壁に
設けた供給口21に、案内筒31が接続されている点で
ある。この案内筒31は、母液Cの液面より下方であっ
て、ドラフト管17の上端部よりも上方に設けられ、案
内筒31の先端部は、ドラフト管17の上端部周縁の上
方に位置している。また、案内筒31の先端部には、上
向きの開口部32が形成され、案内筒31の先端部には
傾斜面33が形成されている。
【0013】次に前記構成の結晶装置30を用いて結晶
製品を製造する場合について説明する。結晶装置30を
用いて結晶製品を形成するには、外部ヒータで加熱した
母液Cを供給口21と案内筒31を介してタンク16の
内部に流入させる。また、攪拌翼20を回転させて図1
に示すようにドラフト管17内の中央流路に下向きの流
れを生じさせ、ドラフト管17の外部の周囲流路に上向
きの流れを生じさせて母液Cを循環させる。この循環の
間に取出口22から結晶スラリを取り出し、遠心分離機
にかけることで所望の結晶製品を得ることができる。
【0014】ところで、結晶スラリを取り出すと、タン
ク16の内部の母液Cは減少するので、この減少分を補
うために、外部ヒータで加熱した母液Cと新たな供給液
を供給口21と案内筒31を介してタンク16に補給す
る。ここで、母液Cは案内筒31によりドラフト管17
の周縁上方で液面近くに供給され、供給された母液Cは
タンク16内の母液Cの高温度の液面近傍で蒸発するの
で安定した蒸発を行なうことができ、従来のようなドラ
フト管内での突沸現象を引き起こすこともない。しか
も、供給された高温度の母液Cが、タンク16の側壁で
冷やされることはなく、タンク16の側壁内面で結晶化
してしまうことはない。このように安定した蒸発を促進
し母液Cの循環を行なうことで、取出口22から結晶ス
ラリを取り出すことができ、これを次工程で遠心分離す
ることにより所望の結晶製品を得ることができる。
【0015】(実験例) 前記構成の逆循環型結晶装置を運転した場合のタンク内
真空度とタンク内液温の測定結果を示す。この形成装置
として、蒸発能力450kg/時間、晶析能力440k
g/時間、蒸発部直径200mm、原液量1200kg
/時間のものを用いて実験を行なった。案内筒は、長さ
660mm、直径150mmであり、これを設けた装置
と、設けていない装置を用意してそれぞれ運転し、それ
ぞれ4時間毎にタンク内の真空度と液温を測定した結果
を表1と表2に示す。表1に案内筒を設けた装置の試験
結果を示し、表2に案内筒を設けていない装置の試験結
果を示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】表1と表2に示す結果から明らかなよう
に、案内筒を設けた装置では真空度が安定し、突沸現象
が起きていないことを示し、液温も約2度低下して変動
幅も少なく安定していることが明らかになった。なお、
表2に示すようにタンク内の真空度が変動するものは、
突沸現象が生じていることを意味している。
【0019】
【考案の効果】以上説明したように本考案によれば、ド
ラフト管中の中央流路に母液の下降流生じさせ、ドラフ
ト管外の周囲流路に上昇流を生じさせる逆循環型結晶装
置において、タンクの側壁に母液の案内筒を設けて加熱
母液をドラフト管上部側に供給できるようにしたので、
高温の母液をドラフト管上方の母液液面中央側で蒸発さ
せることができる。よって蒸発作用が安定化し、安定し
た連続運転ができる。また、ドラフト管の上方のタンク
中央部に高温の母液を送ることで、タンクの側壁内面部
での母液の急冷現象を抑えることができ、タンク側壁内
面での結晶化現象を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本考案の一実施例を示す構成図である。
【図2】図2は従来のドラフトチューブバッフル型結晶
装置の一例を示す構成図である。
【図3】図3は図2に示す結晶装置を改良した新規構成
の結晶装置を示す構成図である。
【符号の説明】
C 母液 16 タンク 17 ドラフト管 19 攪拌機駆動部 20 攪拌翼 21 供給口 22 取出口(結晶スラリの取出口) 24 取出口(母液の取出口) 31 案内管 32 開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 9/02 609 B01D 9/02 609B

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母液が収納されるタンクと、このタンク
    の内部に設けられてタンクの内部に中央流路と周囲流路
    を形成する縦型のドラフト管と、タンクの内部に設けら
    れてドラフト管内の中央流路に下向きの流れを形成する
    とともにドラフト管外の周囲流路に上向きの流れを形成
    して母液を循環する攪拌翼と、タンクの側壁に設けられ
    た母液供給口を具備してなる結晶装置であって、 前記母液供給口にドラフト管の上方側に向けて延出する
    案内管を接続し、この案内管の先端部をドラフト管の上
    端部と母液液面との間であってドラフト管の外周部上縁
    近傍に設け、案内管の先端部に上向きの開口部を形成し
    てなることを特徴とする結晶装置。
JP1991111896U 1991-12-24 1991-12-24 結晶装置 Expired - Lifetime JP2563554Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991111896U JP2563554Y2 (ja) 1991-12-24 1991-12-24 結晶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1991111896U JP2563554Y2 (ja) 1991-12-24 1991-12-24 結晶装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0551401U JPH0551401U (ja) 1993-07-09
JP2563554Y2 true JP2563554Y2 (ja) 1998-02-25

Family

ID=14572855

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1991111896U Expired - Lifetime JP2563554Y2 (ja) 1991-12-24 1991-12-24 結晶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2563554Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0551401U (ja) 1993-07-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3093261B2 (ja) 無機物質を結晶化するための方法および装置
JP4081820B2 (ja) 晶析装置及び晶析方法
CN1148247C (zh) 结晶装置和结晶方法
US2288667A (en) Method of crystallizing substances from solution
US1906534A (en) Crystallization apparatus
CN108714311A (zh) 一种立式真空结晶装置
JP2563554Y2 (ja) 結晶装置
US2883273A (en) Crystallization
US3218133A (en) Apparatus for producing crystals from solutions
US2042818A (en) Apparatus for effecting dissolution or lixiviation
US1478337A (en) Method of treating solutions to obtain solid constituents thereof separated in a coarse condition
US1997277A (en) Crystallization apparatus
JPS63209702A (ja) 結晶缶の運転方法
US3600138A (en) Crystallizer
JPH07630B2 (ja) 結晶状マルチト−ルの製造法及び装置
JP2563555Y2 (ja) 湿式分級装置および結晶装置
US2856270A (en) Crystallizer
JPH05168803A (ja) 結晶装置
US2346517A (en) Method of crystallizing material
US2819154A (en) Apparatus for producing crystalline materials
US3628917A (en) Device for evaporative crystallization
Waval et al. Experimental studies in antisolvent crystallization: Effect of antisolvent ratio and mixing patterns
KR0170405B1 (ko) 수용액으로부터 무수 프룩토스를 결정화시키는 방법
JPH06226003A (ja) 晶析装置
JPH05184805A (ja) 循環式晶析方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19971014