JPH05168803A - 結晶装置 - Google Patents
結晶装置Info
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- JPH05168803A JPH05168803A JP35614791A JP35614791A JPH05168803A JP H05168803 A JPH05168803 A JP H05168803A JP 35614791 A JP35614791 A JP 35614791A JP 35614791 A JP35614791 A JP 35614791A JP H05168803 A JPH05168803 A JP H05168803A
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- JP
- Japan
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- tank
- mother liquor
- ring wall
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- wall
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は母液循環を円滑にして結晶成長性を
安定化し、長期の連続運転を可能とした結晶装置を提供
することを目的とする。 【構成】 チューブ内のドラフト管の外方に、ドラフト
管を取り囲んでドラフト管との間にセットリング域を形
成するリング壁を設け、このリング壁の上部を閉塞し、
リング壁の下部をタンクの内部に開口するとともに、前
記リング壁の上部にセットリング域とタンク外部を連絡
する排出管を設けてなるものである。 【効果】 本発明によれば、セットリング域を高温に保
持することが容易にでき、セットリング域での不要な結
晶化を抑制することができ、セットリング域に不要な堆
積物を生じさせないようにすることができる。従って母
液の循環を円滑に行なうことができ、結晶成長性を安定
化できるとともに、長時間安定した状態で結晶装置を運
転することができる効果がある。
安定化し、長期の連続運転を可能とした結晶装置を提供
することを目的とする。 【構成】 チューブ内のドラフト管の外方に、ドラフト
管を取り囲んでドラフト管との間にセットリング域を形
成するリング壁を設け、このリング壁の上部を閉塞し、
リング壁の下部をタンクの内部に開口するとともに、前
記リング壁の上部にセットリング域とタンク外部を連絡
する排出管を設けてなるものである。 【効果】 本発明によれば、セットリング域を高温に保
持することが容易にでき、セットリング域での不要な結
晶化を抑制することができ、セットリング域に不要な堆
積物を生じさせないようにすることができる。従って母
液の循環を円滑に行なうことができ、結晶成長性を安定
化できるとともに、長時間安定した状態で結晶装置を運
転することができる効果がある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は母液から結晶製品を形成
する装置に関する。
する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、硫安、クエン酸、塩化カリウムな
どの各種結晶製品を製造する装置の一例として、図2に
示す構造の結晶装置が知られている。この結晶装置1
は、ドラフトチューブバッフル型結晶装置として知られ
るものであり、結晶製品を製造するための母液Bが収納
された縦型のタンク2を備えて構成されている。このタ
ンク2の内部には、タンク2の内部空間を仕切る縦型の
ドラフト管3が設けられ、タンク2の底壁外周のバッフ
ル4の外方には、バッフル4の周囲を覆う環状のセット
リング壁5が形成され、セットリング壁5の底部には下
窄まり状のテーパ壁6が形成され、テーパ壁6の底部に
攪拌装置7が形成されている。なお、タンク2の上端部
には、図示略の真空排気装置に連結される排気口2aが
形成されている。
どの各種結晶製品を製造する装置の一例として、図2に
示す構造の結晶装置が知られている。この結晶装置1
は、ドラフトチューブバッフル型結晶装置として知られ
るものであり、結晶製品を製造するための母液Bが収納
された縦型のタンク2を備えて構成されている。このタ
ンク2の内部には、タンク2の内部空間を仕切る縦型の
ドラフト管3が設けられ、タンク2の底壁外周のバッフ
ル4の外方には、バッフル4の周囲を覆う環状のセット
リング壁5が形成され、セットリング壁5の底部には下
窄まり状のテーパ壁6が形成され、テーパ壁6の底部に
攪拌装置7が形成されている。なお、タンク2の上端部
には、図示略の真空排気装置に連結される排気口2aが
形成されている。
【0003】また、ドラフト管3の底部には、母液Bの
循環を行なう攪拌翼8が設けられている。この攪拌翼8
は自身の回転により、ドラフト管3の内部側に図2の矢
印に示すような母液Bの上向きの流れを形成するととも
に、ドラフト管3の外方側に図2の矢印に示すような下
向きの母液Bの流れを形成して母液Bをタンク2内で循
環させるものである。なお、図2に符号9で示すもの
は、ドラフト管3を支持するためにバッフル4の内周面
に延設された支持翼であり、10はセットリング壁5の
上部に形成された取出管、11はテーパ壁6に形成され
た母液Bの供給口、12はテーパ壁6に形成された製品
スラリの取出口である。
循環を行なう攪拌翼8が設けられている。この攪拌翼8
は自身の回転により、ドラフト管3の内部側に図2の矢
印に示すような母液Bの上向きの流れを形成するととも
に、ドラフト管3の外方側に図2の矢印に示すような下
向きの母液Bの流れを形成して母液Bをタンク2内で循
環させるものである。なお、図2に符号9で示すもの
は、ドラフト管3を支持するためにバッフル4の内周面
に延設された支持翼であり、10はセットリング壁5の
上部に形成された取出管、11はテーパ壁6に形成され
た母液Bの供給口、12はテーパ壁6に形成された製品
スラリの取出口である。
【0004】図2に示す構成の装置においては、タンク
2の外方に設けた加熱装置で母液Bを加熱し、その後に
母液Bを供給口11からタンク2の内部に供給するとと
もに、攪拌翼8を低速(60〜120rpm)で回転さ
せてタンク2内で図2の矢印に示すような母液Bの流れ
を生じさせる。また、排気口2aに接続した真空排気装
置から排気を行なって母液Bの液面上方空間を減圧す
る。すると母液Bは、その液面近傍で沸騰するので、こ
の沸騰部分がタンク2内の母液Bにおいて、最も過飽和
度の高い領域となる。また、ドラフト管3内を母液Bが
上昇する間、母液B中の結晶は成長を続けるが、この成
長中の結晶は、前記過飽和度の高い領域に移動される
と、この過飽和度が効果的に作用して結晶の成長が促進
される。
2の外方に設けた加熱装置で母液Bを加熱し、その後に
母液Bを供給口11からタンク2の内部に供給するとと
もに、攪拌翼8を低速(60〜120rpm)で回転さ
せてタンク2内で図2の矢印に示すような母液Bの流れ
を生じさせる。また、排気口2aに接続した真空排気装
置から排気を行なって母液Bの液面上方空間を減圧す
る。すると母液Bは、その液面近傍で沸騰するので、こ
の沸騰部分がタンク2内の母液Bにおいて、最も過飽和
度の高い領域となる。また、ドラフト管3内を母液Bが
上昇する間、母液B中の結晶は成長を続けるが、この成
長中の結晶は、前記過飽和度の高い領域に移動される
と、この過飽和度が効果的に作用して結晶の成長が促進
される。
【0005】過飽和度の高い母液Bの表面部分を通過し
た母液Bの内部には多数の結晶が生成され、この結晶は
ドラフト管3の周囲を下降しながら瀘過部7に至り、こ
の瀘過部7において母液Bと製品スラリとが厳密に分級
される。次に一定の粒径に達した製品スラリのみをタン
ク2の底部に設けられた取出口12から取り出し、これ
を処理して結晶製品を得る。
た母液Bの内部には多数の結晶が生成され、この結晶は
ドラフト管3の周囲を下降しながら瀘過部7に至り、こ
の瀘過部7において母液Bと製品スラリとが厳密に分級
される。次に一定の粒径に達した製品スラリのみをタン
ク2の底部に設けられた取出口12から取り出し、これ
を処理して結晶製品を得る。
【0006】なお、母液Bの循環と同時に、母液Bを取
出管10から小量ずつ排出し、図示略の加熱装置に送
り、この母液Bに含まれる微細結晶を再溶融し、再溶融
後の母液Bをタンク2に戻して母液Bの循環を行なって
いる。従ってセットリング壁5の内側のセットリング域
では、母液Bは流速の遅い上向きの流れを形成し、大き
な結晶を含む製品スラリはタンク2の内部側に残され、
母液内の不要な微粒子と微結晶が取出管10からタンク
2の外部に排出されるようになっている。
出管10から小量ずつ排出し、図示略の加熱装置に送
り、この母液Bに含まれる微細結晶を再溶融し、再溶融
後の母液Bをタンク2に戻して母液Bの循環を行なって
いる。従ってセットリング壁5の内側のセットリング域
では、母液Bは流速の遅い上向きの流れを形成し、大き
な結晶を含む製品スラリはタンク2の内部側に残され、
母液内の不要な微粒子と微結晶が取出管10からタンク
2の外部に排出されるようになっている。
【0007】以上説明したように結晶装置1を用いるこ
とで母液Bから結晶製品を得ることができるとともに、
前記結晶装置1にあっては、攪拌翼8の回転速度を調節
して母液循環量を調節することで核の異常発生を防止す
ることができ、結晶の成長速度を高くすることができ
る。
とで母液Bから結晶製品を得ることができるとともに、
前記結晶装置1にあっては、攪拌翼8の回転速度を調節
して母液循環量を調節することで核の異常発生を防止す
ることができ、結晶の成長速度を高くすることができ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図2に示す構成の装置
は、攪拌翼8の回転速度を調節することにより良好な状
態の大きな結晶を得ることができる装置ではあるもの
の、以下に説明する欠点があった。セットリング壁5は
タンク2を設置した場所の空気に触れているので、セッ
トリング壁5の内部側のセットリング域はタンク2の内
部側の温度よりも低い温度領域となる傾向がある。する
と、このセットリング域において母液B内の結晶成分が
晶出し初め、特にセットリング域の入口部に図2に示す
ように堆積物5aを生じさせて循環作用を阻害してしま
う問題があった。また、セットリング壁5内における母
液Bの流動速度は、タンク21内における母液の流動速
度よりも小さいので、流速が小さい領域で結晶化が進行
しやすい傾向があり、セットリング域において特に堆積
物が生じやすい問題がある。このように母液Bの循環作
用が阻害されると、結晶の成長性に悪影響を及ぼし、セ
ットリング域での流れを阻害し、ひいては、結晶装置の
連続運転に支障を来すおそれがあった。
は、攪拌翼8の回転速度を調節することにより良好な状
態の大きな結晶を得ることができる装置ではあるもの
の、以下に説明する欠点があった。セットリング壁5は
タンク2を設置した場所の空気に触れているので、セッ
トリング壁5の内部側のセットリング域はタンク2の内
部側の温度よりも低い温度領域となる傾向がある。する
と、このセットリング域において母液B内の結晶成分が
晶出し初め、特にセットリング域の入口部に図2に示す
ように堆積物5aを生じさせて循環作用を阻害してしま
う問題があった。また、セットリング壁5内における母
液Bの流動速度は、タンク21内における母液の流動速
度よりも小さいので、流速が小さい領域で結晶化が進行
しやすい傾向があり、セットリング域において特に堆積
物が生じやすい問題がある。このように母液Bの循環作
用が阻害されると、結晶の成長性に悪影響を及ぼし、セ
ットリング域での流れを阻害し、ひいては、結晶装置の
連続運転に支障を来すおそれがあった。
【0009】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、結晶装置のセットリング域において不要な結晶化
を無くするように構成することで母液循環を円滑にして
結晶成長性を安定化し、長期の連続運転を可能とした結
晶装置を提供することを目的とする。
あり、結晶装置のセットリング域において不要な結晶化
を無くするように構成することで母液循環を円滑にして
結晶成長性を安定化し、長期の連続運転を可能とした結
晶装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、母液が収納されるタンクと、
このタンクの内部に設けられてタンクの内部に中央流路
と周囲流路を形成する縦型のドラフト管と、タンクの内
部に設けられてドラフト管内の中央流路とドラフト管外
の周囲流路とで母液を循環させる攪拌翼とを具備してな
る結晶装置において、前記ドラフト管の外方にドラフト
管を取り囲んでドラフト管との間にセットリング域を形
成するリング壁を設け、このリング壁の上部を閉塞し、
リング壁の下部をタンクの内部に開口するとともに、前
記リング壁の上部にセットリング域とタンク外部を連絡
する排出管を設けたものである。
記課題を解決するために、母液が収納されるタンクと、
このタンクの内部に設けられてタンクの内部に中央流路
と周囲流路を形成する縦型のドラフト管と、タンクの内
部に設けられてドラフト管内の中央流路とドラフト管外
の周囲流路とで母液を循環させる攪拌翼とを具備してな
る結晶装置において、前記ドラフト管の外方にドラフト
管を取り囲んでドラフト管との間にセットリング域を形
成するリング壁を設け、このリング壁の上部を閉塞し、
リング壁の下部をタンクの内部に開口するとともに、前
記リング壁の上部にセットリング域とタンク外部を連絡
する排出管を設けたものである。
【0011】
【作用】ドラフト管の外部にリング壁を設け、セットリ
ング域をドラフト管外方のタンクの内部側に設けること
で、タンク外方の空気にセットリング域が冷却されるこ
とを阻止し、セットリング域での温度低下を抑制する。
セットリング域での温度低下現象が抑制されることで、
セットリング域での不要な結晶化は生じなくなり、セッ
トリング域に不要な堆積物が生じない。また、母液の循
環が阻害されなくなるので、結晶成長性も良好になり、
安定した長期連続運転ができる。
ング域をドラフト管外方のタンクの内部側に設けること
で、タンク外方の空気にセットリング域が冷却されるこ
とを阻止し、セットリング域での温度低下を抑制する。
セットリング域での温度低下現象が抑制されることで、
セットリング域での不要な結晶化は生じなくなり、セッ
トリング域に不要な堆積物が生じない。また、母液の循
環が阻害されなくなるので、結晶成長性も良好になり、
安定した長期連続運転ができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明の一実施例の結晶装置を示す
ものであり、この実施例の結晶装置20は、タンク21
とこのタンク21の底部に設けられた下窄まり状のテー
パ壁22とを備えている。前記タンク21の内部中央に
は、ドラフト管23が設けられ、このドラフト管23に
よりタンク21の内部が中央流路と周囲流路に区画され
ている。更に、ドラフト管23の底部には攪拌翼24が
回転自在に設けられている。また、ドラフト管23の外
方には、ドラフト管23の高さ方向中央部全周を囲むリ
ング壁25が設けられ、ドラフト管23の周囲にリング
壁25に囲まれてセットリング域26が形成されてい
る。前記リング壁25の上端部はドラフト管23に接続
されて閉じられるとともに、リング壁25の下端部は下
方に開口されてタンク21の内部空間に連通している。
て説明する。図1は本発明の一実施例の結晶装置を示す
ものであり、この実施例の結晶装置20は、タンク21
とこのタンク21の底部に設けられた下窄まり状のテー
パ壁22とを備えている。前記タンク21の内部中央に
は、ドラフト管23が設けられ、このドラフト管23に
よりタンク21の内部が中央流路と周囲流路に区画され
ている。更に、ドラフト管23の底部には攪拌翼24が
回転自在に設けられている。また、ドラフト管23の外
方には、ドラフト管23の高さ方向中央部全周を囲むリ
ング壁25が設けられ、ドラフト管23の周囲にリング
壁25に囲まれてセットリング域26が形成されてい
る。前記リング壁25の上端部はドラフト管23に接続
されて閉じられるとともに、リング壁25の下端部は下
方に開口されてタンク21の内部空間に連通している。
【0013】更に、リング壁25の上部には、タンク2
1を貫通してセットリング域26と外部とを連絡する排
出管27が取り付けられ、この排出管27は図示略の外
部ヒータを介してタンク21のテーパ壁22に取り付け
られた母液供給口30に接続されている。また、前記テ
ーパ壁22には、製品スラリ用の取出口31が取り付け
られている。なお、テーパ壁22の底部には図1に示す
従来装置の攪拌装置7と同等の構成の攪拌装置32が形
成されている。
1を貫通してセットリング域26と外部とを連絡する排
出管27が取り付けられ、この排出管27は図示略の外
部ヒータを介してタンク21のテーパ壁22に取り付け
られた母液供給口30に接続されている。また、前記テ
ーパ壁22には、製品スラリ用の取出口31が取り付け
られている。なお、テーパ壁22の底部には図1に示す
従来装置の攪拌装置7と同等の構成の攪拌装置32が形
成されている。
【0014】次に前記構成の結晶装置20を用いて結晶
製品を製造する場合について説明する。結晶装置20を
用いて結晶製品を形成するには、外部ヒータで加熱した
母液Cを供給口30を介してタンク21の内部に供給す
る。また、攪拌翼24を回転させて図1の矢印に示すよ
うにドラフト管23内の中央流路に上向きの流れを生じ
させ、ドラフト管21の外部の周囲流路に下向きの流れ
を生じさせて母液Cを循環させる。この循環の間に取出
口31から製品スラリを取り出し、遠心分離機にかける
か水分を加熱蒸発させることで所望の結晶製品を得るこ
とができる。
製品を製造する場合について説明する。結晶装置20を
用いて結晶製品を形成するには、外部ヒータで加熱した
母液Cを供給口30を介してタンク21の内部に供給す
る。また、攪拌翼24を回転させて図1の矢印に示すよ
うにドラフト管23内の中央流路に上向きの流れを生じ
させ、ドラフト管21の外部の周囲流路に下向きの流れ
を生じさせて母液Cを循環させる。この循環の間に取出
口31から製品スラリを取り出し、遠心分離機にかける
か水分を加熱蒸発させることで所望の結晶製品を得るこ
とができる。
【0015】なお、製品スラリを取り出すと、タンク2
1の内部の母液Cは減少するので、この減少分を補うた
めに、外部ヒータで加熱した母液Cを供給口30を介し
てタンク21に補給する。
1の内部の母液Cは減少するので、この減少分を補うた
めに、外部ヒータで加熱した母液Cを供給口30を介し
てタンク21に補給する。
【0016】母液Cの循環を行なっている間、排出管2
7から母液Cを排出し外部ヒータで加熱した後に供給口
30からタンク21に戻す操作を行なう。ここで排出管
27が接続されたセットリング域26には、循環中の母
液Cの一部が流入し、この母液Cが上向きに流れて排出
管27から外部に出される。このセットリング域26に
は微細結晶が含まれるので、この微細結晶は外部ヒータ
で加熱して再溶融させ、微細結晶が析出されていない状
態の母液Cとしてタンク21内に戻すようにする。
7から母液Cを排出し外部ヒータで加熱した後に供給口
30からタンク21に戻す操作を行なう。ここで排出管
27が接続されたセットリング域26には、循環中の母
液Cの一部が流入し、この母液Cが上向きに流れて排出
管27から外部に出される。このセットリング域26に
は微細結晶が含まれるので、この微細結晶は外部ヒータ
で加熱して再溶融させ、微細結晶が析出されていない状
態の母液Cとしてタンク21内に戻すようにする。
【0017】前記ドラフト管23の周囲領域からセット
リング域26に流動する母液Cはセットリング域26の
入口部で流動方向を下向きから上向きに変えてセットリ
ング域26に流入する。ここでセットリング域26は、
タンク21の中央部近くに配置されているので、外気で
冷やされることがなく、周囲の母液Cにより高い温度に
維持されている。従ってこのセットリング域26に流入
した母液Cで不要な結晶化が進行することはなく、リン
グ壁26の内面側に堆積物が蓄積されることがない。よ
って、母液循環が円滑になされ、結晶成長性が良好にな
るとともに、結晶装置20の長期間運転が可能になる。
また、本願発明の構成によれば、母液Cの流速が遅くな
るセットリング域26をタンク21の中央部の高温域に
設けているので、流速の遅い領域を特に高温に保持する
ことができ、これにより不要な結晶化を避けて堆積物の
生成を無くすることができる。
リング域26に流動する母液Cはセットリング域26の
入口部で流動方向を下向きから上向きに変えてセットリ
ング域26に流入する。ここでセットリング域26は、
タンク21の中央部近くに配置されているので、外気で
冷やされることがなく、周囲の母液Cにより高い温度に
維持されている。従ってこのセットリング域26に流入
した母液Cで不要な結晶化が進行することはなく、リン
グ壁26の内面側に堆積物が蓄積されることがない。よ
って、母液循環が円滑になされ、結晶成長性が良好にな
るとともに、結晶装置20の長期間運転が可能になる。
また、本願発明の構成によれば、母液Cの流速が遅くな
るセットリング域26をタンク21の中央部の高温域に
設けているので、流速の遅い領域を特に高温に保持する
ことができ、これにより不要な結晶化を避けて堆積物の
生成を無くすることができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、流
速が遅く、低温にすると不要な結晶化が進行しやすいセ
ットリング域をタンク内のドラフト管の周囲に設けたの
で、セットリング域を高温に保持することが容易にで
き、セットリング域での不要な結晶化を抑制することが
でき、セットリング域に不要な堆積物を生じさせないよ
うにすることができる。従って母液の循環を円滑に行な
うことができ、結晶成長性を安定化できるとともに、長
時間安定した状態で結晶装置を運転することができる効
果がある。また、リング壁の上部に排出管を設けたの
で、セットリング域から母液を排出することができ、微
細結晶が生じた母液をタンク内から排出し、タンク内に
有用な母液のみを残して所望の結晶製品を製造すること
ができる。
速が遅く、低温にすると不要な結晶化が進行しやすいセ
ットリング域をタンク内のドラフト管の周囲に設けたの
で、セットリング域を高温に保持することが容易にで
き、セットリング域での不要な結晶化を抑制することが
でき、セットリング域に不要な堆積物を生じさせないよ
うにすることができる。従って母液の循環を円滑に行な
うことができ、結晶成長性を安定化できるとともに、長
時間安定した状態で結晶装置を運転することができる効
果がある。また、リング壁の上部に排出管を設けたの
で、セットリング域から母液を排出することができ、微
細結晶が生じた母液をタンク内から排出し、タンク内に
有用な母液のみを残して所望の結晶製品を製造すること
ができる。
【図1】図1は本発明の一実施例を示す構成図である。
【図2】図2は従来のドラフトチューブバッフル型結晶
装置の一例を示す構成図である。
装置の一例を示す構成図である。
C 母液 21 タンク 23 ドラフト管 24 攪拌翼 25 リング壁 26 セットリング域 27 排出管 30 供給口 31 取出口
Claims (1)
- 【請求項1】 母液が収納されるタンクと、このタンク
の内部に設けられてタンクの内部に中央流路と周囲流路
を形成する縦型のドラフト管と、タンクの内部に設けら
れてドラフト管内の中央流路とドラフト管外の周囲流路
とを介して母液を循環させる攪拌翼とを具備してなる結
晶装置において、 前記ドラフト管の外方にドラフト管を取り囲んでドラフ
ト管との間にセットリング域を形成するリング壁を設
け、このリング壁の上部を閉塞し、リング壁の下部をタ
ンクの内部に開口するとともに、前記リング壁の上部に
セットリング域とタンク外部を連絡する排出管を設けて
なることを特徴とする結晶装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35614791A JPH05168803A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 結晶装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35614791A JPH05168803A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 結晶装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05168803A true JPH05168803A (ja) | 1993-07-02 |
Family
ID=18447574
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35614791A Withdrawn JPH05168803A (ja) | 1991-12-24 | 1991-12-24 | 結晶装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05168803A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107626112A (zh) * | 2017-10-27 | 2018-01-26 | 中国轻工业长沙工程有限公司 | 一种连续生产真空冷却结晶器 |
-
1991
- 1991-12-24 JP JP35614791A patent/JPH05168803A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107626112A (zh) * | 2017-10-27 | 2018-01-26 | 中国轻工业长沙工程有限公司 | 一种连续生产真空冷却结晶器 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990311 |