JP2563373Y2 - テープ巻取装置 - Google Patents

テープ巻取装置

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JP2563373Y2
JP2563373Y2 JP897793U JP897793U JP2563373Y2 JP 2563373 Y2 JP2563373 Y2 JP 2563373Y2 JP 897793 U JP897793 U JP 897793U JP 897793 U JP897793 U JP 897793U JP 2563373 Y2 JP2563373 Y2 JP 2563373Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、フランジレス型のハ
ブにテープを円盤状に巻き取るためのテープ巻取装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種のテープ巻取装置として、実公昭
58−23809号公報や特開昭62−31645号公
報などがある。そこでは、ローラの両側に鍔を有する鍔
付きローラでテープを移行案内して、テープを円盤状に
巻き取る際の横ずれを機械的に矯正している。前者公報
では、一対の鍔が平行に設けてあり、後者公報では一対
の鍔をテーパー状に設けてある。ローラ対を支持する腕
を、テープロールの直径寸法の増加に応じて昇降機構で
平行移動させること、上記の鍔付きローラとは別に空気
抜きローラを設け、これをテープロールに圧接して、テ
ープ巻き取りを行う際の空気のかみ込みを避けることな
ども、上記の各公報に公知である。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】磁気テープの製造に際
しては、広幅の原反ロールを所定幅に裁断したのち、所
定長さのテープをフランジレス型のハブに円盤状に巻き
取り、この状態のテープロールをテープカートリッジの
最終組立工程へ供給し、あるいは出荷する。このテープ
巻き取り工程では、テープの損傷や異物のかみ込みがあ
ってはならず、円盤状のテープロールは、ダストの滞留
要因となるために巻層間に凹凸がなく、しかも巻側面が
十分に平坦であるたとなどが要求される。しかし従来装
置では、上記の要求事項を十分に満足できない。
【0004】テープあるいはテープロールの損傷は、鍔
付きローラをテープロールに圧接して巻き取りを行うと
きに生じる。テープロールと鍔付きローラとの間にテー
プが挟圧されているので、横ずれの矯正を行ってもテー
プの横移動が防げられるため、その側縁に傷を受けやす
い。テーパー状の鍔を有する鍔付きローラの場合には、
鍔間隔が外周縁に近付くほど拡がるので、鍔によるテー
プロールの振れ規制作用が十分に得られない。テープロ
ールの巻径寸法が増加し、その横振れ量が増加したと
き、テープロールの周縁が鍔部と線接触状に擦れ合って
損傷を受けやすい。この傷は巻側面に円形の摩擦痕とし
て残る。とくに高速巻取り時には、テープロールの横振
れによって最外面の巻層が横ずれするおそれがあるた
め、従来装置では押圧ローラから180度位相がずれた
位置に鍔付きローラを設け、これでテープロールの周側
面を保持している。
【0005】異物のかみ込みはテープの巻き取りを開始
した時点で生じやすい。多くの場合、ハブはテープ幅よ
り広幅に形成されているため、テープの巻き取りを開始
した時点では、鍔付きローラの鍔部周縁がハブ周縁に外
接する。しかも、両者の周速度は必ずしも一致しない。
そのため多くの場合、ハブ周面が削られて、その粉塵が
テープ層間に入り込む。
【0006】テープロールの層間の凹凸は上記のような
異物のかみ込みや空気のかみ込み、あるいはテープロー
ルの周方向の巻締力のばらつきなどによって生じる。鍔
付きローラとは別に空気抜き用の押圧ローラを用いる従
来装置では、空気のかみ込みをある程度まで防止できる
が、なお十分ではない。大半の空気は押圧ローラによっ
て押し出されるが、両ローラ間のテープは鍔付きローラ
と押圧ローラとで強制的にテープロールに押し付けられ
ているため、かみ込んだ空気の一部がそのまま層間に巻
き込まれてしまうからである。こうした空気の巻き込み
は巻取速度が速くなるほど顕著に表われる。テープロー
ルの周方向の巻締力のばらつきは、テープロールの回転
振れや移行するテープに作用する張力のばらつきなどに
よって生じるが、この点に関して従来装置では何等の配
慮も為されていない。
【0007】テープロールの巻側面の平坦度が乱れる原
因は、テープロールの幅方向への横振れや、鍔付きロー
ラなどのガイドローラ、およびこれらのローラ対を支持
する腕の僅かな横振れなどが複合して生じるものと考え
られる。この点、ローラ対を支持する腕を片持ち支持状
態で軸まわりに揺動変位させて、テープロールの巻径の
増加に対応する従来装置の場合には、腕先端における横
振れ量を低下させることが困難なため、十分な平坦度が
得られなかった。従来装置における平坦度を表面粗さと
して評価したとき、最大高さ粗さ(Rmax)は20〜
50μmに達していた。また、巻側面は全体に大きくう
ねっており、うねりの最大幅は30μmにも達してい
た。
【0008】そこで本考案の目的は、テープ巻き取り時
のテープ側縁の損傷やテープ層間への異物のかみ込みを
解消でき、併わせてテープロールにおけるテープ層間の
凹凸がなく、巻側面の平坦度を十分に向上できるテープ
巻取装置を得るにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本考案のテープ巻取り装
置は、フランジレス型のハブ2を回転駆動する駆動機構
と、テープ供給源から繰り出されたテープ1を前記ハブ
2の周囲へ向かって移行案内するテープ供給機構と、ハ
ブ2に巻き取られたテープロール3の巻径変化に伴って
テープ供給機構を平行に移行操作する昇降機構とを備え
ている。テープ供給機構は、昇降機構の取付枠11に固
定した第1アーム12と、第1アーム12で上下揺動自
在に支持した第2アーム13と、両アーム12・13間
にそれぞれ配置されて第2アーム13の側の重量を相殺
するばね15および第2アーム13の揺動動作を抑止す
るエアシリンダ16と、第2アーム13の先端に設けら
れたローラ対とを含んでいる。ローラ対は、第2アーム
13に回転自在に軸支された前置ローラ17と、前置ロ
ーラ17を経由したテープ1をハブ2ないしはテープロ
ール3の周面へ向かって移行案内する矯正ローラ18
と、ハブ2ないしはテープロール3の周面に外接するタ
ッチローラ19とからなる。矯正ローラ18は、中膨ら
み状のローラ周面18bと、一対の平行な鍔18aとを
有する鍔付きローラで形成されている。矯正ローラ18
およびタッチローラ19は、第2アーム13の先端に揺
動自在に支持したローラアーム22にそれぞれ回転自在
に軸支されている。第2アーム13とローラアーム22
との間に、ローラアーム22を揺動操作して、矯正ロー
ラ18の位置変更を行うアクチュエータ24が設けてあ
る。
【0010】具体的には、駆動軸4の中心を通る垂直線
上にローラアーム22の揺動中心軸を設け、ローラアー
ム22をエアシリンダからなるアクチュエータ24で、
矯正ローラ18の鍔部周縁がハブ2の周面から少隙間E
を介して離れる回避位置と、矯正ローラ18のローラ周
面18bがテープロール3の周面と対向し、かつ矯正ロ
ーラ18の鍔18aがテープロール3の周縁側面と微少
隙間を介して対向する作動位置との間で切換操作可能に
構成する。第2アーム13を第1アーム12に対してク
ロスローラベアリング21を介して揺動自在に支持す
る。ハブ2を駆動軸4に固定したハブホルダで着脱自在
に装着する。ハブホルダは、駆動軸4に固定した内スリ
ーブ5と、内スリーブ5に外嵌固定した組み合わせベア
リング6と、このベアリング6に外嵌した外スリーブ7
と、内スリーブ5の外周面と外スリーブ7の内周面との
間に配置した磁力クラッチ8とを有し、外スリーブ7を
内スリーブ5に対して、組み合わせベアリング6のみを
介して回転自在に支持する。昇降機構は、フレーム27
に垂直姿勢で固定した一対の直線ガイドブロック28
と、このガイドブロック28で上下に往復案内される一
対の可動ブロック29と、一端が可動ブロック29に接
続された送りねじ軸30と、モータ31の回転動力を送
りねじ軸30に伝動して送りねじ軸30を昇降操作する
昇降力伝動機構32とで構成する。そして一対の可動ブ
ロック29・29の間にテープ供給機構を支持する取付
枠11を固定する。テープロール3の周面外方に、テー
プロール3の巻径変化を検出するロール径センサ37を
設け、昇降機構のモータ31の作動状態を、制御装置3
6でロール径センサ37の出力信号に基づいて制御する
よう構成する。
【0011】
【作用】テープ供給源から送給されるテープ1は、前置
ローラ17と矯正ローラ18とを介してハブ2ないしは
テープロール3の周面に向かって移行案内され、タッチ
ローラ19でハブ2あるいはテープロール3に圧着され
て巻き取られる。このとき、矯正ローラ18を通過する
テープ1は、矯正ローラ18とのみ接触していて自由に
横移動できる。従って矯正ローラ18でテープ1の横ず
れを矯正するときに、テープ1の側縁を傷付けることが
ない。矯正ローラ18のローラ周面18bを中膨らみ状
に形成して、テープ1自体に自己調心作用を付与できる
ことも、テープ側縁の傷付きを防止するのに役立ってい
る。
【0012】矯正ローラ18は、テープ1の巻取り開始
時とそれ以降とで、第2アーム13に対する上下位置が
変えられる。詳しくは、巻取り開始時にローラアーム2
2をアクチュエータ24で傾動させて、矯正ローラ18
の鍔部周縁がハブ2の周面に接当するのを防ぐ。これに
より、ハブ2と矯正ローラ18の接触による粉塵の発生
を防止できる。
【0013】テープロール3の巻量が所定値に達した後
は、ローラアーム22をアクチュエータ24で逆向きに
傾動させて、矯正ローラ18の一対の鍔18aでテープ
ロール3の周縁側面を微少隙間を介して保持する。つま
り矯正ローラ18は、テープ1の横ずれの矯正と、テー
プロール3の横振れの矯正を同時に行う。このとき、一
対の鍔18aを平行に設けているので、たとえテープロ
ール3が鍔18aに接当することがあっても、接触形態
が面接触となるのでその周縁が傷付くことはない。
【0014】矯正ローラ18のローラ周面18bを中膨
らみ形状にすると、テープ1はその幅方向中央部が他に
先行してテープロール3と接当して、この状態でタッチ
ローラ19によってテープロール3の周面に押しつけら
れる。つまり、テープロール3の周面とテープ1との間
に空気をかみ込んだとしてもテープ1の幅方向中央部の
接触面圧が高いため、かみ込んだ空気はテープ1の幅方
向両側に押し出され、タッチローラ19を通過するとき
はテープ層間から完全に排除される。このことは、テー
プ巻き層の凹凸を、解消できることと、高速巻取時に最
外面の巻層の横ずれを防止できることを意味する。
【0015】テープ供給機構の第2アーム13を第1ア
ーム12に対して上下揺動自在に支持したうえで、両ア
ーム12・13間に重量を相殺するばね15と、エアシ
リンダ16を設けるのは、テープロール3の回転振れや
テープ1の張力変動に対処するためである。ローラ対を
支持する第2アーム13は、ばね15で重量が相殺され
ているため、テープロール3に回転振れが生じると、そ
の変動分だけ前置ローラ17に作用するテープ力が大小
に変動し、その結果、第2アーム13が上下に微少揺動
して変動を吸収し、これにてテープ1の巻締力をほぼ一
定にする。このとき、第2アーム13が過剰に揺動応答
するのを防ぐために、エアシリンダ16を緩衝具に利用
している。移行するテープ1の側の張力の変動も同様に
して吸収する。なお、定常状態における第2アーム13
は、ばね15とエアシリンダ16で保持固定されてお
り、しかもテープ供給機構の全体を昇降機構で平行に移
行操作するので、第2アーム13を第1アーム12で揺
動支持していることが、直ちにテープロール3の巻取状
態に悪影響を及ぼすことはない。とくに、調心機能を備
えたクロスローラベアリング21を介して第2アーム1
3を支持する場合には、第2アーム13の先端における
横振れを十分に低減できる。
【0016】
【考案の効果】本考案では、テープ1の巻き取りを行う
について、テープ1が矯正ローラ18を通過するとき、
矯正ローラ18とのみ接触して自由に横移動できるよう
にした。さらに矯正ローラ18のローラ周面18bを中
膨らみ形状として、テープ面に調心力を作用させて横ず
れをテープ自体が矯正できるようにした。これにより、
横ずれ矯正時にテープ1の側縁が傷付くことを解消でき
る。ローラアーム22の姿勢をアクチュエータ24で変
更して、テープ1の巻取り開始時に、矯正ローラ18の
鍔部周縁がハブ2の周面に接当するのを防止するので、
ハブ2の周面が削られて粉塵を発生することを一掃で
き、粉塵のテープ層間へのかみ込みによるテープ不良を
解消できる。
【0017】矯正ローラ18のローラ周面18bを中膨
らみ形状にして、テープ1とテープロール3との間にか
み込んだ空気の排出を容易に行えるようにするので、テ
ープ層間への空気のかみ込みや浮遊塵のかみ込みを防止
できる。テープロール3の最外面の巻層が横ずれするこ
ともよく防止できる。さらに、第2アーム13をばね1
5とエアシリンダ16で支えて、テープロール3の回転
振れやテープ1の張力変動を吸収し、テープ1の巻締力
をほぼ一定に維持するので、層間に凹凸のないテープロ
ール3が得られる。矯正ロール18の平行な鍔18aで
テープロール3の周縁側面の横振れを常時矯正しながら
テープ巻き取りを行い、矯正ロール18を含むテープ供
給機構の全体をテープロール3の巻径の増加に応じて昇
降機構で平行に移行操作するので、巻き上り状態におけ
るテープロール3の巻側面の平坦度が向上し、全体とし
てテープの形状不良、巻姿不良等を解消したテープ巻取
装置を得ることができる。
【0018】
【実施例】図5において、テープ1は図外の原反ロール
から送給される広幅シートをスリッタで裁断して形成さ
れており、裁断された一群のテープ1のそれぞれがテー
プ巻取装置で円盤状に巻き取られる。テープ巻取装置
は、フランジレス型のハブ2を回転駆動する駆動機構
と、テープ1をハブ2の周面へ向かって移行案内するテ
ープ供給機構と、テープ供給機構をテープロール3の巻
径変化に応じて平行に上昇操作する昇降機構とを備えて
いる。
【0019】駆動機構は、図外の動力機構で回転駆動さ
れる駆動軸4を有し、駆動軸4上に一群のハブホルダを
装着し、各ハブホルダにハブ2を装着する。図6におい
てハブホルダは、駆動軸4に固定した内スリーブ5と、
内スリーブ5に外嵌固定した組み合わせベアリング6
と、このベアリング6に外嵌装着した外スリーブ7と、
内スリーブ5の外周面と外スリーブ7の内周面との間に
配置した磁力クラッチ8とからなり、外スリーブ7を内
スリーブ5に対して組み合わせベアリング6のみを介し
て回転自在に支持する。外スリーブ7は銅製の第1スリ
ーブ7aと磁性を有するステンレス鋼製の第2スリーブ
7bとからなる。テープロール3の横振れを防ぐため
に、内外の両スリーブ5・7は、それぞれ研削されて精
密に仕上げられている。磁力クラッチ8は、内スリーブ
5の外周面に沿って一定間隔置きに固定した鋼ブロック
8bとその外面に固定した永久磁石8aとからなり、永
久磁石8aは磁気吸着力(エディカーレント効果)によ
って外スリーブ7を同行回転させる。符号9はハブ2を
抜き止め保持するコイルばね製のリングである。
【0020】図5においてテープ供給機構は、昇降機構
の取付枠11に固定した第1アーム12と、第1アーム
12で上下揺動自在に支持した第2アーム13と、両ア
ーム12・13の上面のブラケット14・14間に掛け
渡した引っ張りコイル形のばね15と、両ブラケット1
4・14間に配置した複動型のエアシリンダ16と、第
2アーム13の一側に配置した前置ローラ17、矯正ロ
ーラ18、タッチローラ19などで構成する。
【0021】図7において第2アーム13は、クロスロ
ーラベアリング21を介して第1アーム12に支持す
る。第2アーム13の先端の各ローラ17・18・19
の横振れと、アーム自体の横方向の微少移動を避けるた
めである。この第2アーム13に作用する全体重量を相
殺するためにばね15を設け、さらに第2アーム13の
微少揺動のみを許してタッチローラ19がテープロール
外周に執拗な接圧で接するための加圧力を与えるため
に、エアシリンダ16を設けてある。満巻時には、この
エアシリンダ16を引込み作動させて、第2アーム13
をテープロール3から遠ざかる側へ退避させる。
【0022】3個のローラ17・18・19のうち前置
ローラ17は、平行な一対の鍔付きローラからなり、第
2アーム13にベアリングを介して遊転自在に軸支す
る。矯正ローラ18とタッチローラ19とは、図1およ
び図2に示すようにローラアーム22にベアリングを介
して遊転自在に軸支し、ローラアーム22を第2アーム
13に対してベアリングを介して左右揺動自在に軸支す
る。このローラアーム22を傾動操作して矯正ローラ1
8の位置変更を行うために、第2アーム13の先端のブ
ラケット23に単動型のエアシリンダ(アクチュエー
タ)24を装着し、さらにブラケット23の外面にロー
ラアーム22の傾動限界を規定するストッパ25が設け
てある。
【0023】矯正ローラ18も前置ローラ17と同様
に、平行な一対の鍔18aを有する鍔付きローラとして
形成するが、そのローラ周面18bは図3に示すごとく
クラウン形状とする点に違いがある。このようにローラ
周面18bを中膨らみ形状にすると、テープ1の中心が
ローラ周面18bの幅方向中心から僅かでもずれると、
両中心が一致する向きのモーメントがテープ1に作用す
るので、鍔18aによる矯正作用を受けるまでもなく、
テープ1がそれ自体で横ずれを矯正できる。後述するよ
うに鍔18aは主としてテープロール3の横振れを規制
するために設ける。
【0024】図5において昇降機構は、フレーム27に
垂直姿勢で固定した一対の直線ガイドブロック28と、
このガイドブロック28で上下に摺動案内される一対の
可動ブロック29と、各可動ブロック29に回転自在に
接続した送りねじ軸30と、サーボモータ31と、該モ
ータ31の回転力を送りねじ軸30に伝動する昇降力伝
動機構32とからなる。昇降力伝動機構32は、送りね
じ軸30とかみ合うねじ穴を有するウォームホイル33
と、ウォームホイル33を回転駆動するウォーム軸34
とを有し、モータ31の出力軸にウォーム軸34を連結
する。ウォームホイル33は、フレーム27に固定した
軸受35で回転のみ自在に支持する。モータ31によっ
てウォームホイル33を回転駆動すると、送りねじ軸3
0が上下いずれかへ移動し、これに伴って可動ブロック
29間に固定した取付枠11が同じ方向へ平行移動す
る。
【0025】図8はモータ31の作動状態を制御するた
めの制御装置36を示す。そこでは、テープロール3の
周面外方に、テープロール3の巻径変化を検出するロー
ル径センサ37を設け、このセンサ37の出力信号に基
づいてモータ31を制御装置36で制御する。ロール径
センサ37は回転型のポテンショメータからなり、その
出力信号はアンプ38を介して制御装置36に取り込ま
れる。
【0026】次に各機構の作動状態を説明すると、図6
に示すようにハブ2はテープ1(テープロール3)の幅
寸法より広幅である。そのため、テープ1の巻き取り開
始時にタッチローラ19をハブ2の周面に外接させる
と、矯正ローラ18の鍔部周縁がハブ2の周面に外接す
る。こうした事態を避け、タッチローラ19のみをハブ
2の周面に外接させるために、図2に示すようにエアシ
リンダ24を作動させ、そのピストンロッドの先端をロ
ーラアーム22の上部前端に押し当てて、ローラアーム
22の全体を反時計まわりに傾倒させ、矯正ローラ18
を回避位置に位置させる。この状態では矯正ローラ18
の鍔部周縁とハブ2の周面とは約0.5mmの少隙間Eを介
して対向している。ローラアーム22の傾動限界はスト
ッパ25によって規定されており、エアシリンダ24の
操作力がタッチローラ19に作用することはない。
【0027】テープロール3の巻径の増加に伴ってテー
プ供給機構の全体が昇降機構で上昇操作される。そして
ロール径が一定値に達したら、前記エアシリンダ24の
作動を停止する。この時点でテープロール3に外接して
いるのはタッチローラ19だけだから、ローラアーム2
2は時計まわりのモーメントを受けて傾動し、図1に示
すように矯正ローラ18を作動位置へと切り換える。ロ
ーラアーム22は後退したピストンロッドで受け止めら
れて、それ以上傾動することはない。この状態では、矯
正ローラ18のローラ周面18bはテープロール3の周
面から離れており、その鍔18aがテープロール3の周
縁側面と微少隙間を介して対向している。鍔18aの巻
側面との重合寸法Dは約2mmとした。
【0028】以後は上記の状態を維持したままで、テー
プ供給機構をロール巻径の増加に応じて昇降機構で上昇
操作する。巻き取り途中に、テープロール3の回転振れ
やテープ供給源側の変動によって、テープ1の張力が変
動することがある。この張力変動によって、重量が相殺
された第2アーム13は、上下に揺動しようとする。例
えば張力が低下すると、その分だけばね15による付勢
力が大きくなるので、第2アーム13は上方揺動してテ
ープ1の巻締力の低下を補う。張力が増加すると、第2
アーム13は逆に下方揺動して巻締力の増加を防ぐ。
【0029】しかし、第2アーム13が過剰に上下揺動
すると、かえって巻締力を揃えることが困難になる。そ
こで、第2アーム13の応答動作を複動型のエアシリン
ダ16で抑止している。エアシリンダ16は空気を作動
媒体としており、ピストンロッドの微少変位は許すが、
その後には圧力が平衡する状態へと速やかに復帰するの
で、第2アーム13の過剰揺動を阻止できる。収斂に要
する時間も短い。
【0030】先に述べたように、矯正ロール18はその
鍔18aがテープロール3の周縁側面に微少隙間を隔て
て対向する状態を維持したままで上昇移行する。そのた
め、たとえテープロール3に横振れが生じたとしても、
その周縁側面を鍔18aで面接触状に受け止めることが
できるので、テープロール3の周縁の傷付を防止でき
る。さらにクラウン形状のテープ周面18bで空気の排
除を確実化することと相埃って、とくにロール径が大き
くなった場合にも、最外周のテープ層の横すべりによっ
て巻きくずれを生じることがなく、巻き上がり時の巻側
面の平坦度が向上できる。本案のテープ巻取装置で巻き
取ったテープロール3の平坦度は、表面粗さで評価した
とき、その最大高さ粗さ(Rmax)を5μmに低下で
き、うねりも殆ど解消できた。但し、テープ1の巻取開
始時には、矯正ローラ18の鍔18aによる矯正作用が
得られないことから、うねりは巻始端に限って発生して
おり、以後は無視できる状態であった。うねりの最大幅
は10μmであった。
【0031】モータ31の制御方法としては上記の実施
例以外にテープ1の移行経路にテープ厚みを検出する厚
みセンサと、テープ1の送給量を検出する送給量センサ
とを設けておき、これらセンサからの出力信号を演算器
で演算し、その演算結果に基づいてモータを制御装置で
制御してもよい。
【0032】また、ローラアーム22を操作するアクチ
ュエータ24としては、ソレノイドや、モータを動力源
とする操作機構などを適用できる。ばね15は圧縮コイ
ル形のばねに変更できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テープ供給機構の要部を示す正面図である。
【図2】テープ巻き取り開始時におけるテープ供給機構
の要部を示す正面図である。
【図3】矯正ローラとテープロールとの関係を示す縦断
側面図である。
【図4】矯正ローラとハブとの関係を示す縦断側面図で
ある。
【図5】全体の正面図である。
【図6】ハブホルダの構造を示す縦断側面図である。
【図7】第1アームと第2アームとの接続構造を示す縦
断側面図である。
【図8】モータの制御法を説明する概念図である。
【符号の説明】
1 テープ 2 ハブ 3 テープロール 4 駆動軸 11 取付枠 12 第1アーム 13 第2アーム 15 ばね 16 エアシリンダ 17 前置ローラ 18 矯正ローラ 18a 鍔 18b ローラ周面 19 タッチローラ 22 ローラアーム 24 アクチュエータ

Claims (6)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジレス型のハブ2を回転駆動する
    駆動機構と、テープ供給源から繰り出されたテープ1を
    前記ハブ2の周囲へ向かって移行案内するテープ供給機
    構と、ハブ2に巻き取られたテープロール3の巻径変化
    に伴ってテープ供給機構を平行に移行操作する昇降機構
    とを備えており、 テープ供給機構は、昇降機構の取付枠11に固定した第
    1アーム12と、第1アーム12で上下揺動自在に支持
    した第2アーム13と、両アーム12・13間にそれぞ
    れ配置されて第2アーム13側の重量を相殺するばね1
    5および第2アーム13の揺動動作を抑止するエアシリ
    ンダ16と、第2アーム13の先端に設けられたローラ
    対とを含んでおり、 ローラ対は、第2アーム13に回転自在に軸支された前
    置ローラ17と、前置ローラ17を経由したテープ1を
    ハブ2ないしはテープロール3の周面へ向かって移行案
    内する矯正ローラ18と、ハブ2ないしはテープロール
    3の周面に外接するタッチローラ19とからなり、 矯正ローラ18は、中膨らみ状のローラ周面18bと、
    一対の平行な鍔18aとを有する鍔付きローラで形成さ
    れており、 矯正ローラ18およびタッチローラ19は、第2アーム
    13の先端に揺動自在に支持したローラアーム22にそ
    れぞれ回転自在に軸支されており、 第2アーム13とローラアーム22との間に、ローラア
    ーム22を揺動操作して、矯正ローラ18の位置変更を
    行うアクチュエータ24が設けてあるテープ巻取装置。
  2. 【請求項2】 駆動軸4の中心を通る垂直線上にローラ
    アーム22の揺動中心軸が設けられており、 ローラアーム22をエアシリンダからなるアクチュエー
    タ24で、矯正ローラ18の鍔部周縁がハブ2の周面か
    ら少隙間Eを介して離れる回避位置と、矯正ローラ18
    のローラ周面18bがテープロール3の周面と対向し、
    かつ矯正ローラの鍔18aがテープロール3の周縁側面
    と微少隙間を介して対向する作動位置との間で切換操作
    可能に構成してある請求項1記載のテープ巻取装置。
  3. 【請求項3】 第2アーム13が第1アーム12に対し
    てクロスローラベアリング21を介して揺動自在に支持
    してある請求項1又は2記載のテープ巻取装置。
  4. 【請求項4】 ハブ2が駆動軸4に固定したハブホルダ
    に着脱自在に装着されており、 ハブホルダは、駆動軸4に固定した内スリーブ5と、内
    スリーブ5に外嵌固定した組み合わせベアリング6と、
    このベアリング6に外嵌した外スリーブ7と、内スリー
    ブ5の外周面と外スリーブ7の内周面との間に配置した
    磁力クラッチ8とを有し、 外スリーブ7が内スリーブ5に対して、組み合わせベア
    リング6のみを介して回転自在に支持してある請求項
    1、2又は3記載のテープ巻取装置。
  5. 【請求項5】 昇降機構が、フレーム27に垂直姿勢で
    固定した一対の直線ガイドブロック28と、このガイド
    ブロック28で上下に往復案内される一対の可動ブロッ
    ク29と、一端が可動ブロック29に接続された送りね
    じ軸30と、モータ31の回転動力を送りねじ軸30に
    伝動して送りねじ軸30を昇降操作する昇降力伝動機構
    32とからなり、 一対の可動ブロック29・29の間に、テープ供給機構
    を支持する取付枠11が固定してある請求項1、2、3
    又は4記載のテープ巻取装置。
  6. 【請求項6】 テープロール3の周面外方に、テープロ
    ール3の巻径変化を検出するロール径センサ37が設け
    られており、 昇降機構のモータ31の作動状態を、制御装置36でロ
    ール径センサ37の出力信号に基づいて制御するよう構
    成した請求項5記載のテープ巻取装置。
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