JP2563289Y2 - ピストン式流体ポンプ - Google Patents

ピストン式流体ポンプ

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JP2563289Y2
JP2563289Y2 JP6661791U JP6661791U JP2563289Y2 JP 2563289 Y2 JP2563289 Y2 JP 2563289Y2 JP 6661791 U JP6661791 U JP 6661791U JP 6661791 U JP6661791 U JP 6661791U JP 2563289 Y2 JP2563289 Y2 JP 2563289Y2
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JP
Japan
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piston rod
piston
pump
bearing
chamber
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JP6661791U
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正 古沢
弘 岡野
秀雄 永山
一也 安藤
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Aisan Industry Co Ltd
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
Toyota Motor Corp
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  • Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
  • Compressor (AREA)
  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は自動車等の車輌に装備さ
れ、エンジン等により駆動されてバキュームポンプ等と
して機能するピストン式流体ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】この種のポンプとして、ディーゼルエン
ジンのブレーキブースタに用いるバキュームポンプがあ
る。
【0003】このバキュームポンプは、作動ピストンの
上下に形成されたポンプ上室とポンプ下室とを有し、車
輌エンジンによってこのポンプが駆動されるように、前
記ピストンのロッドの一端に設けたローラが、エンジン
に連動するカムで駆動されて、作動ピストンが上下動す
る。
【0004】又、ピストンロッドは軸受部の軸受に支承
されて上下に摺動する構造になっており、さらに軸受部
とポンプ下室との中間には、ポンプ下室とポンプ室外
の間に設けた軸シール部とを備え、この軸シール部のシ
ールリングを貫通してピストンロッドが上下に摺動す
る。
【0005】そして、ピストンロッドの軸受部と軸シー
ル部との軸方向(ピストンロッドの軸線方向)の距離
(間隔)はピストンロッドのストロークより小さく設定
されていた。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】上記従来の技術では、
ピストンロッドが軸受部の軸受と相対的に摺動して発生
した摺動痕により、ピストンロッドの軸受と摺動する部
分と摺動しない部分との間の微小の段差(外径の違い)
が発生し、その段差がピストンロッドの上下動によって
軸シール部のシールリングを攻撃して軸シール部の摩耗
を増加させるという問題点があった。
【0007】又、同様に、軸シール部のシールリングと
の摺動でピストンロッドに発生した摺動痕による段差
が、ピストンロッドの上下動によって軸受部の軸受を攻
撃して、その摩耗を増加させ、軸受クリアランスが増大
し、ポンプ上下動に伴ない軸受部に作用するこじり力が
増加して、より一層軸受摩耗量を増加させるという問題
点があった。
【0008】そして、前記軸シール部の磨耗の増加は、
ポンプ室とポンプ室外との間のシール性を低下させ、ポ
ンプ性能が短期間で劣化するという問題点となってい
た。そこで、本考案は、このような問題点を解消できる
ピストン式流体ポンプを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案のピストン式流体ポンプは、ピストンロッド
と該ピストンロッドに配設されたピストンと、前記ピス
トンロッドを外部へ突出させるとともに、ピストンを内
部に収容するポンプ室と、このポンプ室内をポンプ室外
からシールするために設けた軸シール部とを具備し、前
記ピストンロッドを摺動可能に支持する軸受部を、ピス
トンからみて前記軸シール部と同じ側に配設し、前記軸
シール部と前記軸受部との前記ピストンロッド軸方向の
距離をピストンロッドのストロークより大きく設定した
ことを特徴とする。
【0010】
【作用】軸受部(11)と軸シール部(12)との軸方
向の距離(L)がピストンロッド(10)のストローク
より大きいので、軸受部(11)で発生したピストンロ
ッド(10)の摺動痕は軸シール部(12)に達しな
い。又軸シール部(12)で発生したピストンロッド
(10)の摺動痕は軸受部(11)に達しない。
【0011】従って軸受部(11)又は軸シール部(1
2)で発生したピストンロッド(10)の摺動痕が、軸
シール部(12)又は軸受部(11)に悪影響しない。
【0012】
【実施例】図1〜図2に示す実施例において、1はバキ
ュームポンプで、ロワーケーシング2とアッパーケーシ
ング3とを備え、ロワーケーシング2の下部においてエ
ンジンのシリンダヘッドカバー4に固定されている。
【0013】5はロワーケーシング2に固定されたシリ
ンダ、6はシリンダ5内を上下動するピストンで、その
外周に設けた環状溝7にはOリング8とテフロンのピス
トンリングが嵌合されている。Oリング8はその弾力で
ピストンリング9をシリンダ5の内周面に押圧するとと
もに、温度変化によるピストンリング9の寸法変化を吸
収する。
【0014】10はピストンロッドで、ロワーケーシン
グ2に設けた軸受11により上下に摺動可能に軸承さ
れ、その上端はピストン6の中央に固着されている。軸
受11は軸受部を構成している。
【0015】12はロッド10に嵌合するようにロワー
ケーシング2に設けられたテフロンのシールリングで、
特に図2に拡大図示するように、その内周3箇所に切欠
状のオイル通路12aが形成されている。このシールリ
ング12は後述するポンプ室をポンプ室外からシールす
る軸シール部を構成する。
【0016】軸受11の上端とシールリング12の下端
の軸方向距離L(図2)は、後述するカム25の寸法で
定まるピストンロッド10のストロークより大きく設定
されている。
【0017】13はシールリング12の周りに設けたO
リングで、その弾力によってシールリング12をピスト
ンロッド10の外周に押圧するとともに温度変化による
シールリング12の寸法変化を吸収する。
【0018】ポンプ室は、ピストン6の上下に形成され
たポンプ上室14とポンプ下室15で構成されている。
16はロワーケーシング2に固定したパイプで、図示さ
れてないブレーキブースタに連通される。
【0019】17、18は吸入弁で、夫々パイプ16と
ポンプ上室14の間と、パイプ16とポンプ下室15の
間に配設されている。19、20は吐出弁でポンプ上室
14とポンプ下室15は、夫々吐出弁19、20を経て
ヘッドカバー内の空間に連通している。
【0020】21はピストンロッド10の下端部に固定
されたピン、22はピン21に回動可能に嵌合された小
径ローラ、23は小径ローラ22の外周に嵌合する大径
ローラで、ローラ23はエンジンのカムシャフトに形成
されたカム25に当接している。
【0021】26はピストンロッド10の下端近くに形
成されたフランジ、27はフランジ26とロワーケーシ
ング2との間に配設された圧縮スプリングで、ピストン
ロッド10を下方に付勢してローラ23をカム25に押
圧当接している。
【0022】このように構成されたローラ23は、カム
25に従動するポンプ駆動部として機能する。24は軸
受11の下方に位置する軸受開口部で、図示されてない
オイルノズルから供給された潤滑オイルは、軸受開口部
24から、さらに軸受11とピストンロッド10の隙間
を通り、オイル通路12aを経てポンプ下室15へ吸入
される。
【0023】上記実施例で、エンジンに連動してカム2
5が回動すると、カム25がポンプ駆動部であるローラ
23を駆動して、ポンプロッド10とピストン6を上下
動させる。
【0024】ピストン6が上昇すると、ポンプ上室14
内の空気が吐出弁19を経てヘッドカバー内の空間に吐
出され、ポンプ下室15には図示されてないブレーキブ
ースタからパイプ16、吸入弁18を経て空気が吸入さ
れる。同時に、潤滑オイルが、ポンプ下室15の負圧に
よって、軸受開口部24、軸受11とピストンロッド1
0との隙間、及びオイル通路12を経てポンプ下室15
内に吸入され、ポンプ下室15内に拡散する。
【0025】ピストンが上下に往復動を繰り返すことに
より、ポンプ下室15内に充分の潤滑オイルが流入し、
ピストンリング9とシリンダ5との摺動面に付着し、良
好な摺動状態を維持する。
【0026】ピストン6の下降時には、ポンプ下室15
内の空気は吐出弁20を経てヘッドカバー4内の空間へ
吐出され、ポンプ上室14には、ブレーキブースタから
パイプ16と吸入弁17を経て空気が吸入される。又、
ポンプ下室15側のシリンダ5とピストンリング9付近
に付着した潤滑オイルは、ポンプ上室14の負圧により
ポンプ下室15からポンプ上室14側へ流入し、ポンプ
上室14内に拡散する。
【0027】そして、ピストン6が往復動を繰り返すこ
とにより、さらにポンプ上室14に潤滑オイルが流入し
て、ピストンリング9とシリンダ5の摺動面に付着し、
良好な摺動状態を維持する。このようにして、ピストン
摺動面の潤滑が良好に行なわれる。
【0028】ポンプ下室15に連通するオイル通路12
aは流入する潤滑オイルが付着して、このオイル通路1
2aからポンプ下室15への不要な空気の吸い込みを防
止する。
【0029】又、軸受11とシールリング12との軸方
向の距離Lが、ピストンロッドのストロークより大きく
設定されているので、軸受部又は軸シール部で発生した
ピストンロッド10の摺動痕が、軸シール部又は軸受部
まで到達しなく、悪影響が防止される。
【0030】
【考案の効果】本考案のピストン式流体ポンプは上述の
ように構成されているので、軸シール部で発生したピス
トンロッドの摺動痕により軸受部の軸受内面摺動部の摩
耗を増大させることがなく、軸受クリアランスを適正水
準に維持できるため、軸受クリアランス増加による軸受
への作用力増加が未然に防止できる。
【0031】又、軸受部で発生したピストンロッドの摺
動痕が、軸シール部のシールリング内面を異常摩耗させ
ることがなくなり、軸シール部の磨耗が低減できる。従
って、ポンプ室のシール性が長期間にわたり良好に維持
され、ポンプ性能が長時間安定して維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例の縦断面図。
【図2】図1の1部拡大図。
【符号の説明】
10 ピストンロッド 11 軸受部(軸受) 12 軸シール部(シールリング) 15 ポンプ室(ポンプ下室) L 距離
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 永山 秀雄 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛三工業株式会社内 (72)考案者 安藤 一也 愛知県大府市共和町一丁目1番地の1 愛三工業株式会社内

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストンロッドと該ピストンロッドに配
    設されたピストンと、前記ピストンロッドを外部へ突出
    させるとともに、ピストンを内部に収容するポンプ室
    と、このポンプ室内をポンプ室外からシールするために
    設けた軸シール部とを具備し、前記ピストンロッドを摺
    動可能に支持する軸受部を、ピストンからみて前記軸シ
    ール部と同じ側に配設し、前記軸シール部と前記軸受部
    との前記ピストンロッド軸方向の距離をピストンロッド
    のストロークより大きく設定したことを特徴とするピス
    トン式流体ポンプ。
JP6661791U 1991-08-22 1991-08-22 ピストン式流体ポンプ Expired - Lifetime JP2563289Y2 (ja)

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JPH0519574U JPH0519574U (ja) 1993-03-12
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