JPH10122145A - ピストン式バキュームポンプ - Google Patents

ピストン式バキュームポンプ

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JPH10122145A
JPH10122145A JP28346696A JP28346696A JPH10122145A JP H10122145 A JPH10122145 A JP H10122145A JP 28346696 A JP28346696 A JP 28346696A JP 28346696 A JP28346696 A JP 28346696A JP H10122145 A JPH10122145 A JP H10122145A
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JP
Japan
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bearing
piston
oil
pump
lubricating oil
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JP28346696A
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English (en)
Inventor
Kazuya Ando
一也 安藤
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Aisan Industry Co Ltd
Original Assignee
Aisan Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸受11とピストンロッド10の摺動部分の
油膜切れによるポンプの耐久性の劣化を防止する。ポン
プ室内への潤滑油の過剰液入によるポンプ機能の低下を
なくす。 【解決手段】 オイル供給手段のオイルノズルから吐出
する潤滑油30は、潤滑油30の吐出方向に対してわず
かに偏心している導入通路34へ一部分30cが入る。
他の部分30dはロワーケーシングの凸形部分2bに当
たって跳ね返る。潤滑油30cは軸受11の内周の環状
溝11bに行き渡り摺動部分を潤滑する。環状溝11b
内の潤滑油は図示されてないピストンの負圧で上方に吸
引される。また、排出溝11cを通って軸受下部を潤滑
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車等の車両に装
備され、エンジン等により駆動されて機能するピストン
式バキュームポンプ、特に軸受とピストンロッドとの隙
間に給油された潤滑油を、ピストンの往復運動で発生し
た負圧によりポンプ室に吸引してピストンとシリンダの
摺動部分の潤滑を行うピストン式バキュームポンプの改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のポンプとして、ディーゼルエン
ジンのブレーキブースタに用いるバキュームポンプがあ
る(例えば、特開平5−106556号公報)。
【0003】このバキュームポンプは、作動ピストンの
上下に形成されたポンプ上室とポンプ下室とを有し、ピ
ストンの外周に設けた環状溝に嵌合したシール部材がピ
ストンとシリンダとの間の摺動部として機能する。そし
て車両のエンジンによってこのポンプが駆動されるよう
に、前記ピストンのロッドの一端に設けたローラが、エ
ンジンに連動する円板カムによって駆動されて、作動ピ
ストンが上下動する。
【0004】そして、円板カムの回転に追従してピスト
ンロッドが追従できるように、ピストンロッドを下方に
付勢する圧縮スプリングを設けて、ローラを円板カムに
押し付けていた。
【0005】前記特開平5ー106556号公報に記載
されているバキュームポンプを図3〜図5に示す(以下
これを第1の従来技術と言う)。バキュームポンプ1
は、ロワーケーシング2とアッパーケーシング3とを備
え、ロワーケーシング2の下部においてエンジンのシリ
ンダヘッドカバー4に固定されている。
【0006】ロワーケーシング2に固定された円筒形の
シリンダ5内にはピストン6が上下動可能に備えられて
いる。そのピストン6の外周に設けた環状溝7にはOリ
ング8とテフロンのピストンリング9が嵌合されてい
る。Oリング8はその弾力でピストンリング9をシリン
ダ5の内周面に押圧するとともに、温度変化によるピス
トンリング9の寸法変化を吸収する。
【0007】ピストン6の下面中央部は上方にへこんだ
形状で、ピストン6の中央部の厚みを強度的に必要最小
限の厚みとすることで、ピストン6の質量を軽減してい
る。ピストンロッド10は、ロワーケーシング2に設け
た軸受11により上下に摺動可能に軸承され、その上端
はピストン6の中央に固着されている。
【0008】ピストンロッド10に嵌合するようにロワ
ーケーシング2に設けられたテフロンのシールリング1
2は、特に図4、5に拡大図示するように、その内周4
箇所にオイル通路12aが形成されている。
【0009】シールリング12の周りに設けたOリング
13は、その弾力によってシールリング12をピストン
ロッド10の外周に押圧するとともに温度変化によるシ
ールリング12の寸法変化を吸収する。
【0010】ピストン6の上下にはポンプ上室14とポ
ンプ下室15が形成されている。ロワーケーシング2に
固定したパイプ16は、図示されてないブレーキブース
タに連通される。
【0011】ポンプ下室15の底面中央部を形成するロ
ワーケーシング2の部分は上方にふくらんだ形状に形成
され、このふくらんだ部分の中央に、前記シールリング
12やOリング13等のシール部材を保持する軸シール
保持部が形成されている。
【0012】吸入弁17と18は、夫々パイプ16とポ
ンプ上室14との間と、パイプ16とポンプ下室15と
の間に配設されている。ポンプ上室14とポンプ下室1
5は、夫々吐出弁19、20を経てシリンダヘッドカバ
ー4内の空間に連通している。
【0013】ピストンロッド10の下端部にはピン21
が固定されている。ピン21には小径ローラ22が回動
可能に嵌合され、小径ローラ22の外周には大径ローラ
23が嵌合されている。該大径ローラ23はエンジンの
カムシャフトに形成された円板カム25に当接してい
る。図中25aはカムシャフトの軸心を示す。
【0014】ピストンロッド10の下端近くにはフラン
ジ26が形成されている。フランジ26とロワーケーシ
ング2との間には圧縮コイルスプリング27A,27B
が配設され、ピストンロッド10を下方に付勢して大径
ローラ23をカム25に押圧当接している。
【0015】このように構成された大径ローラ23は、
カム25に従動するポンプ駆動部として機能する。軸受
11の下方に位置して軸受開口部24が形成され、フラ
ンジ26には連通孔28が形成されている。オイル供給
手段29は、軸受開口部24とポンプ駆動部である大径
ローラ23の外周面へ潤滑油を供給するオイルノズル2
9aと29bを有する。
【0016】オイル供給手段としてのオイルノズル29
aから噴出する潤滑油は、フランジ26の連通孔28を
通過し、直接軸受開口部24に達し、さらに軸受11と
ピストンロッド10の隙間を通り、オイル通路12aを
経てポンプ下室15へ吸入される。
【0017】上記バキュームポンプで、エンジンに連動
して円板カム25が矢印で示す反時計方向に回転する
と、円板カム25がポンプ駆動部である大径ローラ23
を駆動して、ピストンロッド10とピストン6を上下動
させる。
【0018】ピストン6が上昇すると、ポンプ上室14
内の空気が吐出弁19を経てシリンダヘッドカバー4内
の空間に吐出され、ポンプ下室15には図示されてない
ブレーキブースタからパイプ16、吸入弁18を経て空
気が吸入される。同時に、オイル供給手段としてのオイ
ルノズル29aから連通孔28を通って直接軸受開口部
24に供給された潤滑油が、ポンプ下室15の負圧によ
って、軸受11とピストンロッド10との隙間、及びオ
イル通路12aを経てポンプ下室15内に吸入され、ポ
ンプ下室15内に拡散する。
【0019】ピストン6が上下に往復動を繰り返すこと
により、ポンプ下室15内に潤滑油が流入し、ピストン
リング9とシリンダ5との摺動面に付着し、潤滑状態を
維持する。
【0020】ピストン6の下降時には、ポンプ下室15
内の空気は吐出弁20を経てシリンダヘッドカバー4内
の空間へ吐出され、ポンプ上室14には、ブレーキブー
スタからパイプ16と吸入弁17を経て空気が吸入され
る。又、ポンプ下室15側のシリンダ5とピストンリン
グ9付近に付着した潤滑油は、ポンプ上室14の負圧に
よりポンプ下室15からポンプ上室14側へ流入し、ポ
ンプ上室14内に拡散する。
【0021】そしてピストン6が往復動を繰り返すこと
により、さらにポンプ上室14に潤滑油が流入して、ピ
ストンリング9とシリンダ5の摺動面に付着し、潤滑状
態を維持する。このようにして、ピストン摺動面の潤滑
が行なわれる。
【0022】ポンプ下室15に連通するオイル通路12
aは流入する潤滑油が付着して、このオイル通路12a
からポンプ下室15への不要な空気の吸い込みを防止す
る。また、フランジ26におけるピストンロッド10の
根元部に付着した異物は、潤滑油と共に連通孔28から
外部へ自然落下して排出される。
【0023】前記特開平5−106556号公報記載の
第1の従来技術であるバキュームポンプは本願出願人が
提案したものであるが、出願人はその後、図6,図7に
示す形状のバキュームポンプ1を生産してきた(以下こ
れを第2の従来技術と言う)。
【0024】図6,図7に示す第2の従来技術のバキュ
ームポンプの構成は基本的に図3、図4及び図5で説明
したバキュームポンプと同じであるが、パイプ16,吸
入弁17,18及び吐出弁19,20は図示を省略して
いて、示されていない。
【0025】また、断面を見る方向が、カムシャフトの
軸心25aに対し、逆方向から見ているので、見かけ
上、円板カム25の回転方向が逆の時計方向となってい
る。同様にオイル供給手段29は図6ではローラ22,
23の左下に配設されたかたちに画かれている。
【0026】そして、ロワーケーシング2の軸受11を
保持しているほぼ円筒の部分は、図7で符号2aで示す
ように、下方にいく程小径となるわずかのテーパとなっ
ており、かつ符号2bで示す下端部は断面がRの凸形と
なっている。
【0027】図6,図7で、30はオイルノズル29a
から吐出されて、軸受開口部24に向かって空間を飛ぶ
潤滑油を示すが、この潤滑油30は前記ロワーケーシン
グ2の下端部2bに当たって、その大部分が図7で符号
30aで示すようにテーパ部2aの外周方向に飛散し、
一部分だけが符号30bで示すように軸受11の下端と
ピストンロッド10との隙間(クリアランス)に向かう
ように、ロワーケーシング2の円筒部下端面に沿って水
平に流れる。
【0028】そして、潤滑油30bのうちのその一部分
がバキュームポンプ1の下室15の負圧によって、軸受
11とロッド10の隙間に吸入されて、摺動部を潤滑す
る。31はシリンダヘッドである。
【0029】円柱形の棒32は上端をロワーケーシング
2に圧入固定され、下端がロワーケーシング2から垂下
して、フランジ26より下方まで延びている。そしてフ
ランジ26の外周の1箇所に設けた切欠26aの間を通
って下方に延びている。こうすることで、棒32と切欠
26aが係合して、棒32がフランジ26つまりピスト
ンロッド10の回動を制限する回り止めピンとして作用
する。
【0030】そのため、大径ローラ23と円板カム25
の相対的な姿勢が保持される。即ち、大径ローラ23と
円板カム25の両軸心の平行関係が維持され、円板カム
25の外周カム面と大径ローラ23の外周面の係合関係
が良好に維持される。
【0031】前記第2の従来技術では、オイルノズル2
9aから吐出された潤滑油30は、ロワーケーシング2
の断面Rの凸形部分2bに当たって、そのうちの大部分
30aが軸受11等の摺動部の潤滑には役立たない方向
に飛散してしまうばかりでなく、軸受11とピストンロ
ッド10の隙間に入った潤滑油は、ポンプ室の負圧で上
方に吸引されてポンプ下室15に移動するため、特に軸
受11とピストンロッド10の摺動部の油膜切れが生じ
て、この摺動部の摩耗が大きく、バキュームポンプの耐
久性を損なうという欠点があった。
【0032】そこで本願出願人は第2の従来技術におけ
る軸受11とピストンロッド10の隙間の油膜切れを防
止して、かかる欠点を解消できるピストン式バキューム
ポンプを特願平7−124787号で提案した(平成7
年5月24日出願)。以下このものを第3の従来技術と
いう。
【0033】この第3の従来技術を図8に示すが、図
6,7の従来技術と同じ機能を果たす部分(要素)につ
いては、図6,7と同じ符号を付けて、その説明を省略
する。この第3の従来技術は図6と図7で説明した第2
の従来技術と比較して、軸受11とピストンロッド10
との摺動部への潤滑油の給油系統が異なる。
【0034】シリンダヘッド31に取付られたオイル供
給手段29は、オイルノズル29bから吐出した潤滑油
をポンプ駆動部である大径ローラ23の外周面へ供給す
る。オイル供給手段29の残余の潤滑油は、パイプ状の
オイル通路の一部を構成する部材32Aと、ロワーケー
シング2に設けたオイル通路33を通過して、軸受11
の長手方向(図示上下方向)中間部11aに明けた孔か
ら、ピストンロッド10の環状溝10aに強制的に圧送
給油される。
【0035】図8の状態は、ピストン6が上死点にある
ときを示し、このようにピストン6とピストンロッド1
0が上死点位置にあるときに、ちょうど環状溝10aが
軸受11の長手方向中間部11aに明けた孔に対向する
ように溝10aを設けている。
【0036】こうして溝10aは一種のオイル溜まりと
して機能する。なお、このように上死点位置で環状溝1
0aが軸受11の長手方向中間部11aに明けた孔と対
向するように相対位置を定めておくと、最も移動速度が
遅い上死点位置でオイル通路33からオイル溜りとして
の環状溝10aに給油が行われるので、溝10aに上死
点の都度、潤滑油が満たされる。
【0037】溝10aに満たされた潤滑油は、溝10a
から軸受の上下両方向に向かって流れ、軸受11とピス
トンロッド10の隙間に油膜を形成する。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】第2の従来技術では前
述のように軸受11とピストンロッド10の摺動部の油
膜切れが生じて、この摺動部の磨耗が大きく、バキュー
ムポンプの耐久性を損なうという問題点があった。
【0039】そして、第3の従来技術では、軸受11の
長手方向中間部11aに明けた孔から、ピストンロッド
10の環状溝10aに強制的に圧送給油された潤滑油が
ポンプ室の負圧によってポンプ下室内へ吸引されて容易
に移動するため、ポンプ室への潤滑油の供給量が過剰に
なってポンプ下室に油が溜まり、ポンプ機能が低下する
という問題点があった。
【0040】そこで、本発明は、これらの問題点を解消
できるピストン式バキュームポンプを提供することを目
的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段とその作用】前記目的を達
成するために、請求項1の発明は、軸受(11)とピス
トンロッド(10)との隙間に給油された潤滑油を、ピ
ストン(6)の往復運動で発生した負圧によりポンプ室
(14,15)に吸引してピストン(6)とシリンダ
(5)の摺動部分の潤滑を行うピストン式バキュームポ
ンプにおいて、軸受(11)の中間部内周に形成した環
状溝(11b)と、軸受の中間部(11a)で軸受(1
1)に明けた孔を設けると共に、オイル供給手段(2
9)のオイルノズル(29a)から空中に吐出した潤滑
油(30)を前記軸受(11)の中間部(11a)に明
けた孔に導くオイル導入通路(34)をロワーケーシン
グ(2)に配設し、導入通路(34)を前記オイルノズ
ル(29a)から空中に吐出する潤滑油(30)の吐出
方向に対して偏心させたことを特徴とするピストン式バ
キュームポンプである。
【0042】この発明ではオイルノズル(29a)から
空中に吐出した潤滑油(30)の一部分が導入通路(3
4)と軸受(11)の中間部(11a)の孔を通って軸
受内周の環状溝(11b)に行き渡る。こうして環状溝
(11b)に供給される潤滑油の量は、導入通路(3
4)と吐出潤滑油(30)の吐出方向との偏心量により
適値に定めることができる。
【0043】環状溝(11b)の潤滑油はピストンロッ
ド(10)の全周を潤滑する。そして、その一部はポン
プ負圧によりポンプ下室に吸入される。請求項2の発明
は、請求項1のピストン式バキュームポンプにおいて、
軸受(11)の内周に形成した環状溝(11b)に連通
して、潤滑油を下方又は斜め下方に排出する排出溝(1
1c)を軸受(11)の内面に形成したことを特徴とす
るものである。
【0044】この発明では、排出溝(11c)を介して
軸受(11)の中間部(11a)の下部へ潤滑油がよく
供給されるので、磨耗が生じ易い軸受下部の潤滑が良好
になる。
【0045】そして、請求項3の発明は、請求項2のピ
ストン式バキュームポンプにおいて、排出溝(11c)
の断面積を環状溝(11b)の断面積より小さく定めた
ことを特徴とするものである。
【0046】この発明では、潤滑油の流れが、排出溝
(11c)より環状溝(11b)の方がより流れ易くな
るため、ピストンロッド(10)や軸受(11)の全周
に渡り潤滑油が良好に行き渡る。
【0047】
【発明の実施の形態】次に本発明の好ましい実施の形態
を図1と図2に基づいて説明する。なお、これらの図に
おいては、前記従来の技術と同一の符号を付した構成要
素は、従来技術と同じ機能を果たすので、重複した説明
は省略する。
【0048】オイル供給手段29の一方のオイルノズル
29aから空中へ吐出された潤滑油30は、潤滑油30
の吐出方向に対してわずかに偏心してロワーケーシング
2に明けた導入通路34にその一部が入り、他の部分は
ロワーケーシング2の下部凸形部分2bに当たって跳ね
返り、落下する。
【0049】導入通路34に進入した潤滑油は軸受11
の中間部11aに明けた孔を通って、軸受11の内周の
環状溝11bに行き渡る。そして、その一部はポンプ負
圧でポンプ下室15内へ吸入され、他の部分は環状溝1
1bに連通して下方又は斜め下方に延びる排出溝11c
を通って下方に下り、中間部11aより下部の軸受摺動
部を潤滑する。
【0050】符号30cはオイルノズル29aから空中
に吐出した潤滑油30のうち、ロワーケーシング2の導
入通路34に進入したオイルを、符号30dはオイルノ
ズル29aから空中に吐出した潤滑油30のうち、ロワ
ーケーシング2の下部凸形部分2bに当たって跳ね返っ
たオイルを示す。
【0051】
【発明の効果】本発明のピストン式バキュームポンプは
上述のように構成されているので、軸受とピストンロッ
ドとの摺動部分への潤滑油量が不足して油膜切れが生じ
ることもなく、ポンプ下室への過剰な給油がされる虞れ
もない。従ってバキュームポンプの耐久性が短くなると
か、ポンプ機能の低下を防止でき、ポンプの信頼性を上
げることができる。
【0052】そして請求項2の発明では、更に、磨耗が
生じ易い軸受下部の潤滑を改善できる。更にまた、請求
項3の発明では、排出溝を通って潤滑油が下方に流出し
過ぎることを防止でき、軸受とピストンロッドの摺動部
を全周に渡り良好に潤滑できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の縦断面図である。
【図2】(a)は本発明の実施の形態の要部の一部縦断
拡大図、(b)はその軸受の縦断面図である。
【図3】第1の従来技術の縦断面図である。
【図4】図3の一部分を拡大した図である。
【図5】図4に用いるシールリングの横断面図である。
【図6】第2の従来技術の縦断面図である。
【図7】図6の一部分を拡大した図である。
【図8】第3の従来技術の縦断面図である。
【符号の説明】
5 シリンダ 6 ピストン 10 ピストンロッド 11 軸受 11a 中間部 11b 環状溝 11c 排出溝 14 ポンプ上室 15 ポンプ下室 29 オイル供給手段 29a オイルノズル(ノズル) 30 潤滑油 34 導入通路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受とピストンロッドとの隙間に給油さ
    れた潤滑油を、ピストンの往復運動で発生した負圧によ
    りポンプ室に吸引してピストンとシリンダの摺動部分の
    潤滑を行うピストン式バキュームポンプにおいて、 軸受の中間部内周に形成した環状溝と、軸受の中間部で
    軸受に明けた孔を設けると共に、 オイル供給手段のオイルノズルから空中に吐出した潤滑
    油を前記軸受の中間部に明けた孔に導くオイル導入通路
    をロワーケーシングに配設し、 導入通路を前記オイルノズルから空中に吐出する潤滑油
    の吐出方向に対して偏心させたことを特徴とするピスト
    ン式バキュームポンプ。
  2. 【請求項2】 軸受の内周に形成した環状溝に連通し
    て、潤滑油を下方又は斜め下方に排出する排出溝を軸受
    の内面に形成したことを特徴とする請求項1記載のピス
    トン式バキュームポンプ。
  3. 【請求項3】 排出溝の断面積を環状溝の断面積より小
    さく定めたことを特徴とする請求項2記載のピストン式
    バキュームポンプ。
JP28346696A 1996-10-25 1996-10-25 ピストン式バキュームポンプ Pending JPH10122145A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7000734B2 (en) * 1999-06-21 2006-02-21 Nsk Ltd. Lubricating device
US8192174B2 (en) 2008-05-27 2012-06-05 Danfoss A/S Refrigerant compressor having a connecting rod with a force application point at crank pin which is displaced in a direction of the bearing in relation to the axial center of the crank pin

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7000734B2 (en) * 1999-06-21 2006-02-21 Nsk Ltd. Lubricating device
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