JP2563083Y2 - 吐出量可変ポンプ - Google Patents

吐出量可変ポンプ

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JP2563083Y2
JP2563083Y2 JP1992013260U JP1326092U JP2563083Y2 JP 2563083 Y2 JP2563083 Y2 JP 2563083Y2 JP 1992013260 U JP1992013260 U JP 1992013260U JP 1326092 U JP1326092 U JP 1326092U JP 2563083 Y2 JP2563083 Y2 JP 2563083Y2
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修 彰 堀
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東洋製罐株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、たとえば据置タイプの
容器の内容液体を一定量汲み出すためのポンプに関し、
特に吐出量を可変としたポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のポンプとしては、例えば
実開昭63−131953号公報に記載のものが知られ
ている。即ち、図4(a) に示すように、組付体101を
介して容器102に組付けられ、ノズル103を上下動
させることによって吸上げ管104に内容液を吸上げて
ノズル103の吐出口105より吐出すると共に、ノズ
ル102のストロークを規制するストローク規制部材1
06を組付体101にヒンジ結合し、同図(b) のように
ノズル103と組付体101との間にストローク規制部
材106を位置させることにより吐出量を可変としてい
る。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の吐出量可変ポンプにあっては、ストローク規制
部材106は組付体101にヒンジ結合されているた
め、輸送時等に揺れ動いて邪魔になることがあった。
【0004】また、店頭でのいたずら開封等によりノズ
ル103が押されて、内容物が吐出されるといった不都
合が生じた。
【0005】本考案は上記した従来技術の課題を解決す
るためになされたもので、その目的とするところは、ス
トローク規制部材が、輸送時等に揺れ動いたりしない吐
出量可変ポンプを提供することにある。
【0006】また他の目的は、いたずらや過誤によって
ノズルが押された場合に、内容物の吐出を防止しうる吐
出量可変ポンプを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案にあっては、組付体を介して容器に組み付け
られ、ノズルを上下動させることによって吸い上げ管に
内容液を吸い上げて前記ノズルの吐出口より吐出すると
共に、前記ノズルと前記組付体との間に前記ノズルのス
トロークを規制するストローク規制部材を位置させるこ
とにより吐出量を可変とする吐出量可変ポンプにおい
て、前記ストローク規制部材が、ノズルの押し下げ状態
を保持するプロテクタを兼ねることを特徴とする。
【0008】そして、ストローク規制部材が、ノズルを
押下げた状態で組付体に嵌め入れることで該ノズルを押
下げた状態を保持する保持面と、ノズルが押上げられた
状態で嵌め入れることでノズルのストロークを規制する
規制面と、を備えたキャップ体より成るようにするのが
好ましい。
【0009】また、ストローク規制部材が、ノズルの裾
に設けられた裾部より成り、該裾部は径方向に変形可能
で、すぼめた状態でノズルを押下げた時には組付体上面
に突き当たり、拡げた状態でノズルを押下げた時には組
付体に挿し通される形状であるようにしても良い。
【0010】また、ストローク規制部材が、一端を組付
体に結合した係着部材より成り、該係着部材は、ノズル
を押下げた状態で吐出口に嵌め入れることで該ノズルの
押下げた状態を保持し、かつノズルを押上げた状態で吸
上げ管に嵌め入れることでノズルのストロークを規制す
る嵌着部を有するようにしても良い。
【0011】
【作用】上記構成の吐出量可変ポンプにあっては、ノズ
ルと組付体との間にストローク規制部材を位置させうる
ので、ノズルのストロークを可変とし、従って吐出量を
可変としうる。しかも、ストローク規制部材によってノ
ズルを押し下げ状態に保持すれば、それ以上押し下げる
ことができないので、いたずら・過誤による内容物の吐
出防止がなされる。
【0012】そして、ストローク規制部材がキャップ体
より成る場合、ノズルが押上げられた状態で嵌め入れる
ことで、ノズルのストロークはキャップ体の規制面によ
って規制され、吐出量を可変としうる。また、保持面に
よってノズルが押下げられた状態で嵌め入れることによ
って押下げられた状態が保持され、いたずら・過誤によ
る内容物の吐出が防止されて、キャップ体はポンプのプ
ロテクターとして機能する。加えて、キャップ体は嵌め
入れによって固定されるので、輸送時等に揺れ動いて邪
魔になることもない。
【0013】また、ストローク規制部材がノズルの裾に
設けられた裾部より成る場合、裾部を径方向にすぼめた
り、拡げたりすることにより組付体上面に突き当った
り、組付体に挿し通されたりしてノズルのストロークが
可変となる。加えて、裾部はノズルの裾に設けられてい
るので、容器の輸送時等に裾部が揺れ動くといったこと
がなく邪魔にならない。また、裾部がノズルの裾に設け
られているので、吸上げ管の損傷の保護或はホコリの侵
入の防止といったプロテクターとしても機能する。
【0014】また、ストローク規制部材が、一端を組付
体に結合した係着部材より成る場合、ノズルが押上げら
れた状態で係着部材の嵌着部を吸上げ管に嵌め入れるこ
とでノズルのストロークを可変とする。そして、ノズル
を押下げた状態で嵌着部を吐出口に嵌め入れることで、
ノズルの押下げた状態を保持し、いたずら・過誤による
内容物の吐出を防止するので、係着部材はプロテクター
としても機能する。また、その時嵌着部は吐出口に嵌着
されるので、輸送時等に揺れ動いたりせず、邪魔になら
ない。
【0015】
【実施例】以下に本考案に係る吐出量可変ポンプを図示
の実施例に基づいて説明する。
【0016】図1は本考案の第1の実施例に係る吐出量
可変ポンプを示し、組付体1を介して容器2に組付けら
れ、ノズル3を上下動させることによって吸上げ管4に
内容液を吸上げてノズル3の吐出口5より吐出し、ノズ
ル3と組付体1との間にノズル3のストロークを規制す
るストローク規制部材6を位置させることにより吐出量
を可変とする構成となっている。
【0017】組付体1は、容器2開口に螺合される下リ
ング7とタンク9開口に螺合される上リング8とから成
っている。
【0018】ストローク規制部材6は、ノズル3及び上
リング8と嵌合する形状のキャップ体6であり、キャッ
プ体6の周壁10の前部は、ノズル3及び上リング8に
嵌め入れられるよう切欠かれて挿入口11を形成し、キ
ャップ体6の底部12は同様にノズル3及び上リング8
に嵌め入れられるよう空けられている。キャップ体6の
上部13は挿入口11からつながった状態で、キャップ
体6の中心に向かうにつれて狭まるテーパ状に切欠かれ
ている。そしてさらに、キャップ体6の上部13はキャ
ップ体6の中心と同軸的に、吸上げ管4に嵌合する形状
の孔14が空けられている。ここで、キャップ体6の高
さはノズル3と上リング8に嵌合しうる高さで、なおか
つ、キャップ体6を上リング8に嵌め入れたときに、ノ
ズル3がキャップ体6の上部13上面13aより突出す
る高さに設定されているのであり、キャップ体6の上部
13上面13aはノズル3のストロークを規制する規制
面13aを形成し、上部13下面13bはノズル3を押
下げた状態で保持する保持面13bを形成している。な
お、キャップ体6の後部にはキャップ体6の嵌脱のとき
に手でつかむための把手部15が設けられている。
【0019】上記構成の本実施例の作用・効果を以下に
説明する。ノズル3が図1(c),(d)のように押上げられ
た状態で組付体1の上リング8に嵌め入れられると、規
制面13aによって、ノズル3のストロークは図1(e)
のように規制され、吐出量が二段階に可変とされる。
【0020】しかも、ノズル3を押下げた状態で組付体
の上リング8に嵌め入れることで、ノズル3はキャップ
体6の保持面13bによって、図1(a),(b) に示す如
く、押下げられた状態で保持される。これによって、い
たずらや過誤によってノズル3が操作されるのが防止さ
れる。即ち、キャップ体6がポンプのプロテクターとし
て機能する。
【0021】またキャップ体6はノズル3及び上リング
8に嵌め入れられるので輸送時等に揺れ動くこともなく
邪魔にならない。
【0022】以下に本考案の他の実施例について説明す
る。第1の実施例と同一の構成部分には同一の番号を付
してその説明を省略する。
【0023】図2は本考案の第2の実施例に係る吐出量
可変ポンプを示しており、第1の実施例とはストローク
規制部材の構成が異っている。
【0024】即ち本実施例にあっては、ストローク規制
部材が、ノズルの裾に設けられた裾部20より成り、裾
部20は径方向に変形可能で、すぼめた状態でノズル3
を押下げた時には組付体1の上リング8上面に突き当た
り、拡げた状態でノズル3を押下げた時には組付体1の
リング8に挿し通される形状である。
【0025】即ち、裾部20は前方が切欠かれて開口1
1を有する略円筒状で、周壁21に軸方向に向けて筋状
の複数の切れ込み22が設けられて複数の分割壁23を
形成し、各分割壁23は二つおきにノズル3下面に固定
されることで、固定されなかった各二つの分割壁がヒン
ジ状に、径方向に変形可能に構成されている。
【0026】上記構成の本実施例の作用効果を以下に説
明する。裾部20を図2(b),(c) に示すように径方向に
すぼめたり、図2(d),(e) に示すように拡げたりするこ
とにより、組付体1の上リング8上面に突き当ったり、
図2(b),(c) 組付体1の上リング8に挿し通されたりし
て図2(d),(e) ノズル3のストロークが可変となる。加
えて、裾部20はノズル3の裾に設けられているので、
容器2の輸送時等に裾部20が揺れ動くといったことが
なく邪魔にならない。また、裾部20がノズル3の裾に
設けられているので、吸上げ管4の損傷の保護或はホコ
リの侵入の防止といったプロテクターとしても機能す
る。
【0027】図3は本考案の第3の実施例に係る吐出量
可変ポンプを示しており、第1の実施例とはストローク
規制部材の構成が異っている。即ち本実施例にあって
は、ストローク規制部材が一端を組付体1の上キャップ
8に結合した係着部材30より成る。
【0028】係着部材30は、柄部31と嵌着部32と
より成り、柄部31の一端は上キャップ8に結合され、
他端は嵌着部32が形成されている。
【0029】嵌着部32は、前方に挿入口33を有する
略円筒形をしており、吐出口5及び吸上げ口4に嵌合す
る形状となっている。
【0030】上記構成の本実施例の作用・効果を以下に
説明する。図3(d) のように、ノズル3が押上げられた
状態で係着部材30の嵌着部32を吸上げ管4に嵌め入
れることでノズル3のストロークは図3(e) に示すよう
に規制され、吐出量が可変となる。そして、図3(c) に
示すようにノズル3を押下げた状態で嵌着部32を吐出
口5に嵌め入れることで、ノズル3の押下げた状態を保
持し、いたずら、過誤による内容物の吐出を防止するの
で、係着部材30はプロテクターとしても機能する。ま
た、その時嵌着部32は吐出口5に嵌着されるので、輸
送時等に揺れ動いたりせず、邪魔にならない。
【0031】なお、組付体1は容器2と一体のものであ
っても構わない。
【0032】
【考案の効果】以上説明したように本考案にあっては、
ノズルと組付体との間にストローク規制部材を位置させ
うるので吐出量を可変としうると共に、ストローク規制
部材によってノズルを押し下げ状態に保持すれば、それ
以上押し下げることができないので、いたずら・過誤に
よる内容物の吐出防止がなされる。
【0033】そして、ストローク規制部材がキャップ体
より成る場合、ノズルが押上げられた状態で嵌め入れる
ことで、ノズルのストロークはキャップ体の規制面によ
って規制され、吐出量を可変としうる。また、保持面に
よってノズルが押下げられた状態で嵌め入れることによ
って押下げられた状態が保持され、いたずら・過誤によ
る内容物の吐出が防止されて、キャップ体はポンプのプ
ロテクターとして機能する。加えて、キャップ体は嵌め
入れによって固定されるので、輸送時等に揺れ動いて邪
魔になることもない。
【0034】また、ストローク規制部材がノズルの裾に
設けられた裾部より成る場合、裾部を径方向にすぼめた
り、拡げたりすることにより組付体上面に突き当った
り、組付体に挿し通されたりしてノズルのストロークが
可変となる。加えて、裾部はノズルの裾に設けられてい
るので、容器の輸送時等に裾部が揺れ動くといったこと
がなく邪魔にならない。また、裾部がノズルの裾に設け
られているので、吸上げ管の損傷の保護或はホコリの侵
入の防止といったプロテクターとしても機能する。
【0035】また、ストローク規制部材が、一端を組付
体に結合した係着部材より成る場合、ノズルが押上げら
れた状態で係着部材の嵌着部を吸上げ管に嵌め入れるこ
とでノズルのストロークを可変とする。そして、ノズル
を押下げた状態で嵌着部を吐出口に嵌め入れることで、
ノズルの押下げた状態を保持し、いたずら・過誤による
内容物の吐出を防止するので、係着部材はプロテクター
としても機能する。また、その時嵌着部は吐出口に嵌着
されるので、輸送時等に揺れ動いたりせず、邪魔になら
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1の実施例に係る吐出量可変ポンプ
に係り、(a) は同ポンプを押下げて保持した状態の平面
図、(b) は(a) の右側面図、(c) は同ポンプが押上げら
れた状態でストローク規制部材を嵌め入れた状態を示す
平面図、(d) は(c) の右側面図、(e) は(c) 及び(d) の
状態にある同ポンプの作用説明図である。
【図2】本考案の第2の実施例に係る吐出量可変ポンプ
に係り、(a) は同ポンプの右側面図、(b) は裾部をすぼ
めた状態の同ポンプの平面図、(c) は(b) の右側面図、
(d) は裾部を拡げた状態の同ポンプの平面図、(e) は
(d) の右側面図である。
【図3】本考案の第3の実施例に係る吐出量可変ポンプ
に係り、(a) は同ポンプの係着部材及び上リングの平面
図、(b) は(a) の右側面図、(c) は同ポンプを押下げて
係着部材を吐出口に嵌め入れた状態を示す右側面図、
(d) は同ポンプが押上げられた時に吸上げ管に嵌め入れ
た状態を示す右側面図、(e) は(d) の状態のポンプの作
用説明図である。
【図4】従来の吐出量可変ポンプの作用説明図である。
【符号の説明】
1 組付体 2 容器 3 ノズル 4 吸上げ管 5 吐出口 6 キャップ体(ストローク規制部材) 13b 保持面 13a 規制面 20 裾部(ストローク規制部材) 30 係着部材(ストローク規制部材) 32 嵌着部

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】組付体を介して容器に組付けられ、ノズル
    を上下動させることによって吸上げ管に内容液を吸上げ
    て前記ノズルの吐出口より吐出すると共に、前記ノズル
    と前記組付体との間に前記ノズルのストロークを規制す
    るストローク規制部材を位置させることにより吐出量を
    可変とする吐出量可変ポンプにおいて、前記ストローク規制部材が、ノズルを押下げた状態で組
    付体に嵌め入れること該ノズルを押し下げた状態を保
    持する保持面と、ノズルが押上げられた状態で嵌め入れ
    ることでノズルのストロークを規制する規制面と、を備
    えたキャップ体より成り、ノズルの押し下げ状態を保持
    するプロテクタを兼ねることを特徴とする吐出量可変ポ
    ンプ。
  2. 【請求項2】組付体を介して容器に組付けられ、ノズル
    を上下動させることによって吸上げ管に内容液を吸上げ
    て前記ノズルの吐出口より吐出すると共に、前記ノズル
    と前記組付体との間に前記ノズルのストロークを規制す
    るストローク規制部材を位置させることにより吐出量を
    可変とする吐出量可変ポンプにおいて、 前記ストロー
    ク規制部材が、ノズルの裾に設けられた裾部より成り、
    該裾部は径方向に変形可能で、すぼめた状態でノズルを
    押し下げた時には組付体上面に突き当たり、拡げた状態
    でノズルを押し下げた時には組付体に挿し通される形状
    であることを特徴とする吐出量可変ポンプ。
  3. 【請求項3】組付体を介して容器に組付けられ、ノズル
    を上下動させることによって吸上げ管に内容液を吸上げ
    て前記ノズルの吐出口より吐出すると共に、前記ノズル
    と前記組付体との間に前記ノズルのストロークを規制す
    るストローク規制部材を位置させることにより吐出量を
    可変とする吐出量可変ポンプにおいて、 前記ストローク規制部材が、一端を組付体に結合した係
    着部材より成り、該係着部材は、ノズルを押下げた状態
    で吐出口に嵌め入れることで該ノズルの押下げ状態を保
    持し、かつノズルを押上げた状態で吸上げ管に嵌め入れ
    ることでノズルのストロークを規制する嵌着部を有し、
    ノズル押下げ状態を保持するプロテクタを兼ねることを
    特徴とする吐出量可変ポンプ。
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